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JP3759502B2 - パイプの成形加工方法 - Google Patents
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JP3759502B2 - パイプの成形加工方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、熱交換器等に配される配管、及び、配管と配管とを連結する管継手に使用されるパイプの成形技術に関し、その加工方法及び、加工方法の実施に使用する加工装置の技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、自動車のエンジンルームや給湯器等が備える熱交換器等には、冷媒や水等を送るために部品間は配管で接続されている。近年においては、上記の機器は高性能化が進み、それに伴って部品点数が増加し、各部品が高密度に配されるようになってきている。このため、配管には省スペース化のニーズが高まり、高密度に配された部品間を接続するために、小さい曲率半径で曲げ加工された配管が必要とされている。小さい曲率半径で曲げ加工が可能であれば、例えば、U字状の配管の屈曲部にて生じるデッドスペースを削減できるからである。
【0003】
しかし、小さい曲率半径で曲げ加工する場合、曲げ加工部の内側は座屈の虞があり、また、曲げ加工部における外側は、肉厚が減少して耐久性が悪くなるといった懸念があった。
このため、小さい曲率半径で曲げ加工する場合、配管材料の伸び率や肉厚等から決定される最小曲率半径を超過して曲げ加工を行うことは不可能だったのである。
【0004】
そして、このような課題を解決すべく、従来では、最小曲率半径より大きい通常の曲げRにてパイプを曲げ加工する第一工程と、該曲げ加工されたパイプの曲げ加工部分の側壁を拘束しながらパイプの管端部を押圧部材にて押圧する第二工程からなる加工方法が公知技術となっており(特許文献1参照)、より小さな曲率半径での曲げ加工が可能となり、R極小エルボ形状が実現されている。
【0005】
【特許文献1】
特開平09−1247号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特許文献1を含め従来の技術における曲げ加工方法、及び、その加工方法に使用される装置は、一回の曲げ加工においては適用可能であるが、近接する位置での複数回の曲げ加工については考慮されていない。
つまり、例えば一回曲げでL字状のパイプを成形する場合においては極小R曲げ加工を可能としているが、近接する位置で二回曲げて、例えば、凹状のパイプを成形する場合においては、適用し難くなるのである。
即ち、単純にL字曲げ加工を二度行って凹状のパイプを成形しようとする場合、パイプベンダー等の曲げ加工装置による場合では、一度L字状に加工されたパイプのつかみ代が確保できない。また、成形される凹状のパイプには歪みが生じたり、肉厚が不均一になるといった懸念がある。
また、上記の二度曲げによる加工方法にて凹状のパイプを成形すると、図17(従来の加工方法にて成形される凹状のパイプを示す平面図)に示すように両側管端部が不均一に突出してしまい、この突出部分65・65が不要部となり切断する必要が生じるとともに、切断する突出部65・65がロスとなるものであった。
【0007】
以上の点に鑑み、本発明においては、デッドスペースを可能な限り小さくすることができる凹状のパイプを提供するとともに、この凹状のパイプを歪みや肉厚の不均一を生じることなく成形するための加工方法及び、その加工方法に使用する加工装置を提供する。
また、前記加工方法、及び、加工装置にて成形される凹状のパイプを少ない加工工程にて実現可能とするとともに、ロスなく成形可能とする凹状のパイプの加工方法並びに、その加工装置を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
【0009】
即ち、本発明は、
(a)パイプをカットオフベンダーによって、U字状に曲げ加工し、切断することでU字形パイプを成形する工程と、
(b)拘束治具にて、前記U字形パイプを、その両側の管端部を突出させた状態で拘束する工程と、
(c)芯金と、前記芯金を囲むパイプ部材からなるパンチが二つ突設される押圧部材を用い、前記U字形パイプの両側にある管端部に、それぞれ、前記芯金を同時に挿入しつつ、前記各管端部を、それぞれ、前記芯金と、前記パイプ部材との間の隙間部に挿入する工程と、
(d)前記押圧部材を前記拘束治具方向へ移動させることで、前記隙間部の端面にて、前記各管端部を押圧するとともに、前記芯金にて前記U字形パイプの曲げ部外側を押圧することによって、
前記U字形パイプの曲げ部内側を極小R曲げ加工すると同時に、
前記U字形パイプの曲げ部外側を前記芯金の形状に沿って曲げ加工する工程と、
よりなるパイプの成形加工方法である。
【0010】
【発明の実施の形態】
次に、発明の実施の形態を説明する。
【0011】
図1は第一曲げ工程を示す概略図、図2は第二曲げ工程に使用する金型片側の斜視図、図3は他側の金型の正面図、図4は一対の金型20の平面図、図5は第二曲げ工程に使用する押圧部材の斜視図、図6は同じく平面図である。
【0012】
まず、本発明に係る凹状のパイプが成形されるまでの加工工程について説明する。なお、本実施の形態において凹状のパイプは断面円形状の中空のパイプ部材で成形される。
凹状のパイプは、大きい曲率半径の曲げ加工を行う第一曲げ工程と、第一工程にて大R曲げされたパイプ部材に小さい曲率半径の曲げ加工を施す第二曲げ工程によって成形される。
【0013】
第一工程では、直線上のパイプ部材がパイプベンダーやカットオフベンダー等周知の曲げ加工装置によって大きい曲率半径の曲げ加工を施され、所定長さに切断されてU字形パイプが成形される。成形されるU字形パイプは、図1に示すように、曲げ加工装置1にて曲げ加工した後にパイプ切断機2にて所定長さに切断されて成形される。つまり、U字状に曲げ加工されたパイプ10の両側を同時に平行に切り取るため、曲げ加工によって肉厚が偏りパイプ10先端に生じる傾斜部分5を切り取ることができ、成形されたU字形パイプの管端部は両側とも平行に揃った状態となる。
【0014】
次に、上記の第一工程にて成形されたU字形パイプを本発明の極小R曲げ部を有する凹状のパイプに加工する第二工程について説明する。
第二工程では、図2、図3に示すような金型11・13は、二つ割りの型で構成して、該金型11・13を嵌め合わせて構成した拘束治具20(図4)の成形溝にU字形パイプを挿入して、図5に示すような、二本のパンチ16・16を同側から突出した押圧部材15を押し付けて極小R曲げ加工を施す。
【0015】
図4に示すように、前記拘束治具20は一対の金型11・13により構成される。一対の金型11・13は、ほぼ同形状に形成されており図2に示す一方の金型11の合わせ面の両側の成形に邪魔にならない位置に突起12・12が突設され、図3に示す他方の金型13には前記突起12・12を嵌め込めるように位置を合わせて凹部14・14を設けている。そして、一方の金型11の突起12・12を他方の金型13の凹部14・14に嵌合することで両金型11・13は確実に固定されてずれないようにしている。
【0016】
金型11(または金型13)の上面側にはU字形パイプを収容する断面円形で側面断面視で凹状の成形溝11a(または13a)を凹設している。該成形溝11aは前記パイプ10の外径に合わせた大きさとし、該成形溝11aの開口側端部には、該成形溝11aの幅(直径)よりやや大きめの直径の段差11c・11cを設けている。該成形溝11aの両側下端は角状に広げてU字状パイプ10の曲率半径よりも小さく構成し、また、両側の開口部の間に位置する中央の凸部20dは底部が前記U字状パイプの曲率半径に略合わせた形状としている。
【0017】
そして、両金型11・13を対向させて嵌合すると、両金型のU字形パイプを収容する成形溝11a・13aが重なり、U字形パイプの屈曲部を収容して拘束できるパイプ形の空間部(成形溝)20a(図4)が形成される。また、前記段差11c・11cと他側の金型の段差13c・13cとが重なり、環状の段差20c・20cが形成される。該段差20c・20cはパイプの管端部にバルジ10c(図8)を形成するために設けられているものであり、詳しくは後述するものとする。
【0018】
図5、図6に示すように、前記押圧部材15は、本体17前方側(押圧方向側)から二本のパンチ16・16を突出させている。該パンチ16・16は、前記拘束治具20にて拘束されたU字形パイプの突出した管端部を押圧できるように、両側管端部間に等しい距離を離して平行に配置される。
また、該パンチ16は管(パイプ)形に成形される基部18と、該基部18の中心部より下方側(拘束治具側を下方とする)へ突出する芯金19とで構成されている。該芯金19の先端部19aは丸く尖状に加工されるとともに、曲げ内側19bは真っ直ぐ半円柱状に下方へ延出し、外側19cは曲げ加工する形状にあわせたR形状(円弧状)に成形されている。
そして、前記基部18内周と芯金19外周との間には、パイプ状の隙間部が形成され、この隙間部にてパイプの端末径を決定し、該隙間部の端面18bでパイプの管端部を圧入するようにしている。つまり、前記隙間部に管端部を挿入することで、加工するパイプの端末径を修正することができる。また、それと同時に、パンチ16・16間の距離に合わせて、加工を施すパイプのピッチ(管端部間の距離)を矯正することもできる。
【0019】
ここで、前記拘束治具20及び押圧部材15を使用した加工方法について説明する。
図7はU字形パイプを凹状のパイプに加工する過程を示す説明図であり、(a)は加工前の拘束治具内部を示す断面図、(b)は加工後の拘束治具内部を示す断面図である。図8は加工途中の拘束治具内部を示す拡大断面図、図9はバルジを成形するための拘束治具を示す断面図であり(a)はバルジ成形前、(b)はバルジ成形後を示す。図10はボールマンドレルの平面図、図11はボールマンドレルの使用状態を示す拘束治具内部の拡大断面図である。
【0020】
前述において説明した両金型11・13にてU字形パイプを拘束すると、図7(a)に示すように、U字形パイプの曲がり方向及び、曲がり方向の垂直方向は拘束治具20に拘束されて隙間がない状態であるが、空間部の下部両側には隙間20e・20eが形成される。
そして、図7(b)に示すように、前記押圧部材15によりU字形パイプの管端部を押圧しながら芯金19を拘束治具20内部に挿入していくと、U字形パイプの曲げ部外側10aは前記隙間20e・20eへ押されて拡管され、同時に、芯金19の先端部の押圧によりその形状に沿って曲げ部外側Rが成形される。また、曲げ部内側10bは芯金19の内側に沿ってパイプの内部側へ押圧されて曲げRを小さくしていき極小R曲げ加工される。なお、芯金19はパイプ内部に隙間なく進入しているため、曲げ部内側10bにおいて座屈が生じることがない。
【0021】
また、通常では、パイプを曲げると曲げ部外側10aの肉厚は薄くなり、耐久性が低下するものであるが、本発明においては管端部を押し込みながら曲げ部外側10aを加工しているため、肉厚の減少を防止できる。逆に、管端部を押し込むと、曲げ部内側10bには肉厚が寄り、皺になったり座屈が生じたりするものであるが、パイプ内部に挿入した芯金19により防止できるのである。
さらに、上記の曲げ加工による肉厚の変化に伴って生じる管端部内側の突出(図17)も、パイプの管端部を押圧しているために抑えることができ、平坦な管端部を持つ凹状のパイプが成形されるのである。このため、ロスが発生しないのである。
【0022】
なお、押圧部材15より突出されるパンチ19・19の長さは等しく、管端部を押圧する際に、両側に偏って力が加わることもない。このため、両側管端部に均等に力が加わり、従来技術のL字曲げを二回繰り返して凹状のパイプを得る場合に懸念された肉厚の偏りや歪み等の問題を解決できるのである。
【0023】
以上のように、U字形パイプを拘束治具20にて拘束するとともに、押圧部材にてU字形パイプの両側管端部を同時に押圧して凹状のパイプを成形するので、肉厚の減少及び座屈の懸念なく、近接する位置で二箇所極小R曲げ加工された凹状のパイプを成形できるのである。
また、凹状のパイプの成形と同時に、端末径の修正、及び、ピッチの矯正を行うこともでき、同時に多種の加工工程を行うことができるのである。
【0024】
また、前述の如く、U字形パイプを押圧部材にて管端側から押圧して凹状のパイプを成形する際にバルジ10cを同時に成形することが可能である。つまり、図8に示すように、押圧部材にて管端部を押圧するとU字形パイプの外側が撓み、撓み部分が環状の段差20cとパンチ基部18の先端部によって挟まれて、凹状のパイプの管端部側に突出部が形成されて、バルジ10cが形成されるのである。なお、前記段差10cを設けないことでバルジのない凹状のパイプを成形することも可能である。
【0025】
また、一旦成形したバルジのない凹状のパイプに、後でバルジを成形することも可能である。例えば、図9に示すように、凹状のパイプの形状に合わせて溝が凹設された金型33を使用して、その管端部側に環状の段差33b・33bを設けておく。そして、該金型33の溝に凹状のパイプ10を嵌め込み拘束する。
この時、凹状のパイプ10と金型33の溝との間には隙間がないできないようにする。そして、管端部側より押圧部材にて凹状のパイプ10を押圧すると、凹状のパイプ10は隙間なく溝に拘束されているため、前記段差33b・33bにおいて撓みが発生し、撓み部分が押圧部材の基部18の先端部18aと段差33bに挟まれてバルジ10cが成形されるのである。
このように、バルジは凹状のパイプ成形時に同時成形することや、或いは凹状のパイプを成形した後に別工程にて成形することが可能なのである。
【0026】
また、前記押圧部材15には図10に示すようなボールマンドレル21を使用することもできる。ボールマンドレル21は直線状の芯金22の先端部に略球形の揺動体23を設けたものである。前記揺動体23の直径はパイプ10の内径よりも若干小さく構成して、該揺動体23の基部は芯金22の先端側に固設された支点軸24に枢支されて、回動可能に設けられている。
そして、芯金22の先端部は斜めに切断されて傾斜部22aが設けられて、該傾斜部22a側に回動可能としているものである。該ボールマンドレル21を前記押圧部材15の先端に着設してパンチとして機能させることで、先端部の揺動体がパイプの奥深くまで進入して、パイプの径を一定にすることができるのである。
【0027】
つまり、図11に示すように、パイプの両側管端部からボールマンドレル21を圧入すると、ボールマンドレル21先端部の揺動体23がパイプ内部に進入して、パイプの内側表面に沿って下方に押圧して、パイプの曲げ加工部外側10aを押し込む。また、球形の揺動体23がパイプの曲げ部に沿って移動しながら奥側に進入するため、パイプ径が直線部と曲げ部とで変化しない。さらに、曲げ加工部の内側は前記揺動体23の表面によって規制されるため、内側の座屈を防止することができるのである。
このように、ボールマンドレルを前記押圧部材のパンチとして機能させることも可能である。
【0028】
以上のような加工方法と、該加工方法に使用する加工装置にて凹状のパイプを成形可能とするので、従来のように二度曲げをする必要がなく一度の加工により凹状のパイプを成形可能であるため、少ない工程で加工できるとともに、不均一に力が加わることによる歪み等の懸念がないものである。また、成形した凹状のパイプの管端部が平坦となり無駄に突出しないため、ロスをなくすことができ、低コスト化を図ることができるのである。さらに、凹状のパイプの成形とともに端末径の修正、ピッチの矯正、及びバルジの成形を行うことができるため、同時に多種の加工工程を一度で行うことができ、加工工程を減少することができる。
【0029】
ここで、長い直線部を有するヘアピン状のU字形パイプに極小R加工を施す場合の実施例について説明する。
図12はヘアピン状のパイプの成形加工方法を説明する断面図であり、(a)は加工前のヘアピン状U字形パイプを示す図、(b)は加工後のヘアピン状のパイプを示す図である。
図12(a)に示すように、ヘアピン状に長い直線部を有するU字形パイプ42に極小R曲げ加工を施す場合、U字形パイプの両側直線部42a・42aを保持する拘束治具43と、該拘束治具43より外部に突出する曲げ加工部42bを押圧する押圧用金型46とで加工される。前記拘束治具43には、ヘアピン状U字形パイプの直線部42aの形状に合わせてパイプ状の拘束穴を平行に二本開口し、該拘束穴にてヘアピン状U字形パイプの両側直線部42a・42aを拘束するようにしている。
また、前記押圧用金型46には、断面視略凹状の押圧溝46aを凹設しており、該押圧溝46aにヘアピン状U字形パイプの曲げ加工部42bを嵌入して押圧するようにしている。
【0030】
前記拘束治具43に両側直線部42a・42aを拘束されたヘアピン状U字形パイプ42には、その管端部側から曲げ加工部側に予め芯金47・47を挿入しておき、該芯金47・47の先端部がU字形パイプの曲げ加工部に位置するように配置する。該芯金47・47は先端を円形として、曲げ加工部内側は直線状で、曲げ部外側は所望の曲げ形状に合わせて円弧状に構成している。
【0031】
このようにして拘束されるヘアピン状U字形パイプ42の曲げ加工部42bに前記押圧用金型46をその押圧溝46a側から押圧すると、前記曲げ加工部42bが押圧溝46aの形状に沿って変形していき、図12(b)に示すように、押圧用金型46と拘束治具43とが接触する位置において、曲げ加工部42bが押圧溝46aの形状と同一形状となり、極小R曲げ加工が完了してヘアピン状のパイプ52が成形されるのである。
そして、加工されたヘアピン状のパイプ52は図12(a)に示すヘアピン状U字形パイプ42に比して、突出長が小さくなり、省スペースに配することができるようになる。
【0032】
つまり、前述において説明した加工方法では、芯金を設けた押圧部材にてパイプを押圧するようにしたものであるが、本実施例においては、予め芯金47・47をパイプ内部に挿入しておき、押圧用金型46にて押圧するのである。このような加工方法で加工を行うことで、直線部の長いヘアピン状等の形状のパイプを加工する際には、小さい動作で加工が行えるのである。
【0033】
なお、本実施例におけるヘアピン状U字形パイプの加工方法には、前述において説明した通常の加工方法を適用することもでき、逆に、本実施例におけるヘアピン状U字形パイプの加工方法に、前述の凹状のパイプの加工方法を適用することもできる。つまり、本実施例のヘアピン状U字形パイプを成形する場合に、曲げ加工部側を拘束し、管端部側より長い芯金を有する押圧部材にて押圧することで加工することが可能であり、前述の凹状のパイプの加工方法において、管端部側より予め芯金を挿入しておき、曲げ加工部側より押圧するようにしてもよいものである。
【0034】
次に、以上に説明した加工方法及び、加工装置にて成形される凹状のパイプを図14に示す。図13は凹状のパイプの一形態を示す平面図であり、(a)はろう材なし、(b)はろう材が着設された凹状のパイプを示す図、図14は凹状のパイプの形態を示す平面図であり(a)はろう材なし、(b)はろう材が着設された凹状のパイプを示す図、図15は凹状のパイプを成形するための拘束治具を示す平面図である。
図13に示す凹状のパイプ40は上記において説明した加工方法及び加工装置にて成形される。該凹状のパイプ40は、曲げ部内側40aの曲率半径を限りなくゼロに近づけて成形されている。このように成形されることで、四角形状の部品を挟むように配置して、スペースを有効に利用することが可能となる。
また、図13(a)に示す凹状のパイプ40は両側の管端部側にバルジ40bを形成しており管継手として利用可能であり、小さなスペースにおいても二本のパイプを接合することが可能となる。図13(b)に示す凹状のパイプ40にはリング状のろう材41が前記バルジ40bに近設されている。該ろう材41は低融点の金属で構成され、凹状のパイプ40に別パイプを連結する際に確実に固定してシール性を高めるものである。
【0035】
また、拘束治具の溝形状が別形状のものを使用することで、図14に示すような別形状の凹状のパイプ50を成形することもできる。該凹状のパイプ50は、図15に示すような半リング形状の成形溝53aを凹設した金型53を二つ対向させて構成される拘束治具で成形可能となる。
つまり、用途に応じて、近接する位置での二箇所の極小R曲げを施した凹状のパイプは様々な形状に加工することができるのである。
図14(a)に示す凹状のパイプ50は両側の管端部側にバルジ50aを形成しており管継手として利用可能であり、図14(b)に示す凹状のパイプ50にはリング状のろう材51が前記バルジ50aに近設されているものである。
【0036】
ここで、前記凹状のパイプの使用例を図16にて説明する。
図16は本発明の凹状のパイプと従来技術におけるパイプとを比較する説明図であり、
(a)は従来の凹状のパイプの使用例を示す説明図、(b)は本発明の凹状のパイプの使用例を示す説明図である。
例えば、図16(a)に示すように従来技術にて曲げ加工されて成形されたパイプを、パイプの管端部の形状に合わせて穴26aが穿設された金属塊体26に挿入する場合、パイプの曲げ部の内側が引っ掛かり、奥まで挿入することができず塊体26外部に大きく突出してしまう。しかし、図16(b)に示すように、上記同様の塊体26に本発明の凹状のパイプを挿入すると、該凹状のパイプの曲げ部の内側は極小R曲げされているため直線部が従来のものに比して長くなって、塊体26の内部深くまで挿入することができる。
つまり、従来のパイプの突出長L1に比して、本発明の凹状のパイプの突出長L2は小さくなっており、パイプが占有する面積が小さくなるのである。このため、本発明の凹状のパイプを使用すると、従来のデッドスペースを利用可能なスペースにすることができるのである。
【0037】
そして、凹状のパイプは、例えば給湯器等に内装される熱交換器に配設される。つまり前述の如く、凹状のパイプを使用するとパイプの突出長が小さくなり、パイプの占有面積が小さくなるため、従来に比して小型な熱交換器が実現できるのである。
【0038】
【発明の効果】
本発明は、以上のように構成したので、以下に示すような効果を奏する。
【0039】
即ち、請求項1に示す如く、
(a)パイプをカットオフベンダー(図1参照)によって、U字状に曲げ加工し、切断することでU字形パイプを成形する工程と、
(b)拘束治具20(図7)にて、前記U字形パイプ(図7(a)のパイプ10)を、その両側の管端部を突出させた状態で拘束する工程と、
(c)芯金19(図5)と、前記芯金を囲むパイプ部材(図5:基部18)からなるパンチ16(図5)が二つ突設される押圧部材15(図5)を用い、前記U字形パイプの両側にある管端部に、それぞれ、前記芯金19(図5)を同時に挿入しつつ、前記各管端部を、それぞれ、前記芯金19(図5)と、前記パイプ部材(図5:基部18)との間の隙間部に挿入する工程と、
(d)前記押圧部材押圧部材15(図5)を前記拘束治具押圧部材20(図7(a))方向へ移動させることで、前記隙間部の端面18b(図7(a))にて、前記各管端部を押圧するとともに、前記芯金19(図8)にて前記U字形パイプの曲げ部外側10a(図8)を押圧することによって、
前記U字形パイプの曲げ部内側10b(図8)を極小R曲げ加工すると同時に、
前記U字形パイプの曲げ部外側10a(図8)を前記芯金の形状に沿って曲げ加工する工程と、
よりなるパイプの成形加工方法である。
これにより、歪みや肉厚の偏りのない凹状のパイプが成形可能となる。
また、従来技術でL字状を2ヶ所に設けた凹状のパイプを成形するためには二回の極小R曲げ加工が必要であったが、本発明によれば一回で凹状のパイプを成形可能となるため、少ない工程で凹状のパイプを加工できる。また、U字形パイプから凹状のパイプに加工する際に、パイプの両側の管端部に、その凹状の成形後において切断が必要となる突出部が形成されないため、ロスの発生を防ぐことができる。
【0040】
また、本発明の加工方法により成形された凹状のパイプを利用すれば
熱交換器等に配する際にパイプの占有面積が小さくなり、余分なデッドスペースを省くことができるため、利用可能なスペースが増えるとともに、高密度に配される部品の間にパイプを効率よく配することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第一曲げ工程を示す概略図。
【図2】 第二曲げ工程に使用する金型片側の斜視図。
【図3】 他側の金型の正面図。
【図4】 一対の金型の平面図。
【図5】 第二曲げ工程に使用する押圧部材の斜視図。
【図6】 同じく平面図。
【図7】 U字形パイプを凹状のパイプに加工する過程を示す説明図。
【図8】 加工途中の拘束治具内部を示す拡大断面図。
【図9】 バルジを成形するための拘束治具を示す断面図。
【図10】 ボールマンドレルの平面図。
【図11】 ボールマンドレルの使用状態を示す拘束治具内部の拡大断面図。
【図12】 ヘアピン状のパイプの成形加工方法を説明する断面図。
【図13】 凹状のパイプの一形態を示す平面図。
【図14】 凹状のパイプの別形態を示す平面図。
【図15】 別形態の凹状のパイプを成形するための拘束治具を示す平面図。
【図16】 本発明の凹状のパイプと従来技術におけるパイプとを比較する説明図。
【図17】 従来の加工方法にて成形される凹状のパイプを示す平面図。
【符号の説明】
1 曲げ加工装置
10 パイプ
10a 成形溝
19 芯金
20 拘束治具

Claims (1)

  1. (a)パイプをカットオフベンダーによって、U字状に曲げ加工し、切断することでU字形パイプを成形する工程と、
    (b)拘束治具にて、前記U字形パイプを、その両側の管端部を突出させた状態で拘束する工程と、
    (c)芯金と、前記芯金を囲むパイプ部材からなるパンチが二つ突設される押圧部材を用い、前記U字形パイプの両側にある管端部に、それぞれ、前記芯金を同時に挿入しつつ、前記各管端部を、それぞれ、前記芯金と、前記パイプ部材との間の隙間部に挿入する工程と、
    (d)前記押圧部材を前記拘束治具方向へ移動させることで、前記隙間部の端面にて、前記各管端部を押圧するとともに、前記芯金にて前記U字形パイプの曲げ部外側を押圧することによって、
    前記U字形パイプの曲げ部内側を極小R曲げ加工すると同時に、
    前記U字形パイプの曲げ部外側を前記芯金の形状に沿って曲げ加工する工程と、
    よりなるパイプの成形加工方法。
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