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JP3759672B2 - 樹脂組成物及びその硬化物 - Google Patents
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JP3759672B2 - 樹脂組成物及びその硬化物 - Google Patents

樹脂組成物及びその硬化物 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、樹脂組成物、特にプリント配線板の永久レジスト用として有用な樹脂組成物及びその硬化物に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、プリント配線板は銅張積層板を用い、回路に不要な銅箔部分をエッチングにより除去するサブトラクテイブ法によって製造されているが、このサブトラクテイブ法は、ファインパターン、高密度配線板を形成するのが困難であること、また小径スルホール、バイアホールが電気メッキでは均一に行えないことなどの欠点を有し、電子機器の高密度化に対応しきれなくなっているのが現状である。
【0003】
これに対し最近は、絶縁基材よりなる積層板に接着剤層を形成し、そこへ無電解メッキにより回路及びスルホールを形成するフルアデイテイブ法が注目されている。この方法では導体パターン精度はメッキレジストの転写精度のみで決定され、また導体部分が無電解メッキのみで形成されるため、高アスペクト比スルホールを有する基板においても、スローイングパワーの高い均一なスルホールメッキを行うことが可能である。これまでは一般民生用に適するとされてきたアデイテイブ法であるが、産業用、高密度、高多層基板製造プロセスとして実用され始めている。
【0004】
一般に民生用途の基版製造のためのアデイテイブ法では、メッキレジストパターンはスクリーン印刷法によって転写されているが、高密度配線を有するプリント配線板を製造するためには、メッキレジストパターンを写真製版によって形成すること、すなわちフォトレジストを用いたフォトアデイテイブ法を採用することが必要となってくる。フォトアデイテイブ法に適したフォトレジストには、感度や現像度、現像性のようなフォトレジスト本来の特性のほかに、次のような特性が要求される。現像工程で使用される薬剤が、1,1,1−トリクロロエタン系有機溶剤又はアルカリ水溶液に限定されるため、いずれかで現像可能であること、高温、高アルカリ性条件下で長時間行われる無電解メッキに耐えること、メッキ処理後、永久レジストとして優れたソルダーレジスト特性を有すること、はんだ付け工程での260℃前後の温度にも耐える耐熱性を有すること、はんだ付け時に用いられるフラックスを洗浄する有機溶剤に対する耐溶剤性を有すること、更には、積層されても基板全体の熱的信頼性を低下させないことなどである。現在、このアデイテイブ法に使用可能なフォトレジストも市販されているがその性能は未だ十分であるとはいえない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の目的とするところは、写真法によりパターン精度の良いレジスト形成が有機溶剤(例えばγ−ブチロラクトン、トリエチレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等)、これら有機溶剤と水の混合液等を用いた現像で可能であり、フルアデイテイブ法の無電解銅メッキ液に十分に耐え、またはんだ付け工程の260℃前後の温度にも耐える耐熱性、及びはんだ付け時に用いられるフラックスを洗浄する有機溶剤に対する耐溶剤性を備えて、最終製品まで除去することなく使用される永久レジストに適した樹脂組成物及びその硬化物を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、鋭意検討の結果、特定の組成を有する樹脂組成物がそれらの課題を解決するものであることを見出し本発明を完成させるに至った。即ち、本発明は、
(1)式(I)
【0007】
【化3】
Figure 0003759672
【0008】
(式中、nは0又は0以上の数で、平均値である。)
で表されるエポキシ樹脂(a)又は式(II)
【0009】
【化4】
Figure 0003759672
【0010】
(式中、mは0又は0以上の数で、平均値である。)
で表されるエポキシ樹脂(a′)とカルボキシル基含有ゴム化合物(b)の反応物であるゴム変性エポキシ樹脂(A)と光カチオン重合開始剤(B)を含有することを特徴とする樹脂組成物、
(2)有機アルミニウム化合物(C)を含有する(1)記載の樹脂組成物、
(3)永久レジスト用である(1)又は(2)記載の樹脂組成物、
(4)(1)ないし(3)のいずれか一項記載の樹脂組成物の硬化物、
(5)永久レジストである(4)記載の硬化物、
(6)(4)又は(5)記載の硬化物層を有するプリント配線板、
に関する。
【0011】
本発明の樹脂組成物には、ゴム変性エポキシ樹脂(A)を使用する。ゴム変性エポキシ樹脂(A)は前記、一般式(I)で表されるエポキシ樹脂(a)又は一般式(II)で表されるエポキシ樹脂(a′)とカルボキシル基含有ゴム化合物(b)を反応させることにより得ることができる。
【0012】
エポキシ樹脂(a)は特開平9−169834号公報に記載されたエポキシ樹脂で、例えばジ(メトキシメチルフェニル)とフェノールを反応させて得られる樹脂にエピクロルヒドリンを反応させることにより得ることができる。このエポキシ樹脂(a)は市場より容易に入手することができ、例えば日本化薬(株)製のNC−3000P(エポキシ当量270〜300、軟化点60〜75℃)等があげられる。尚、上記式(I)中のnは、エポキシ樹脂(a)のエポキシ当量から逆算され、平均値として、0又は0以上の数であり、好ましくは0.5〜10の数である。
【0013】
エポキシ樹脂(a′)は、特開平8−301973号公報に記載されたエポキシ樹脂で、例えばジシクロペンタジエンとフェノールを反応させて得られる樹脂にエピクロルヒドリンを反応させることにより得ることができる。このエポキシ樹脂(a′)は、市場より容易に入手することができ、例えば日本化薬(株)製のXD−1000(エポキシ当量240〜260、軟化点50〜80℃)、大日本インキ(株)製のEXA−7200(エポキシ当量257、軟化点63℃)等があげられる。尚、一般式(II)中のmはエポキシ樹脂(a′)のエポキシ当量から逆算され、平均値として、0又は0以上の数であり、好ましくは0.5〜10の数である。
【0014】
カルボキシル基含有ゴム化合物(b)としては、例えば共役ジエン系ビニルモノマーとアクリロニトリルとの直鎖状の共重合体であって分子両末端にカルボキシル基を有する重合体や、ブタジエンーアクリロニトリル共重合体の分子末端に水酸基を有する重合体と無水マレイン酸などの多塩基酸無水物とのハーフエステル等が挙げられる。カルボキシル基含有ゴム化合物(b)中のカルボキシル基の数は、特に限定されるものではないが、1分子中に1〜3個、より好ましくは1.5〜2.5個の範囲にあるのが好ましい。
【0015】
上記共役ジエン系ビニルモノマーとアクリロニトリルとの直鎖状の共重合体であって分子両末端にカルボキシル基を有する重合体に用いられる共役ジエン系ビニルモノマーとしてはブタジエン、イソプレン、クロロプレンなどがあげられるが、なかでもブタジエンが好ましく、例えば下記式(1)に示される重合体があげられる。また、共役ジエン系ビニルモノマーは、それぞれ単独で使用してもよいし、2種以上を併用して重合させてもよいが、後者の場合はブタジエンを1成分として使用することが好ましい。
【0016】
【化5】
Figure 0003759672
(ここでは、Oおよびpは平均の繰り返し単位数を示し、Oは5〜50の整数、pは25〜90の整数をそれぞれ示す。)
【0018】
ブタジエンーアクリロニトリル共重合体の分子末端に水酸基を有する重合体と無水マレイン酸などの多塩基酸無水物とのハーフエステルとしては、例えば下記式(2)に示される重合体があげられる。ここで使用する多塩基酸無水物としては、例えば無水マレイン酸、無水コハク酸、無水イタコン酸、ドデシル無水コハク酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、3−メチルテトラヒドロ無水フタル酸、4−メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、3,6−エンドメチレン−テトラヒドロ無水フタル酸、無水フタル酸、無水トリメリット酸等を挙げることができる。
【0019】
【化6】
Figure 0003759672
【0020】
(ここで、mおよびnは平均の繰り返し単位数を示し、mは5〜50の整数、nは25〜90の整数をそれぞれ示す。)
【0021】
これらのカルボキシル基含有ゴム化合物(b)は市場より容易に入手することができる。例えば、HYCAR CTポリマー CTB2000×162、CTBN1300×31、CTB1300×8、CTBN1300×13、CTBN1300×9等(いずれもBF Goodrich社製)が挙げられる。
【0022】
前記エポキシ樹脂(a)及び(a′)と前記化合物(b)の反応割合は、エポキシ樹脂100部とした場合、化合物(b)を1〜50部反応させるのが好ましい。
【0023】
反応時に,希釈剤として、エチルメチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン類、トルエン、キシレン、テトラメチルベンゼンなどの芳香族炭化水素類、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテルなどのグリコールエーテル類、酢酸エチル、酢酸ブチル、ブチルセロソルブアセテート、カルビトールアセテートなどのエステル類、オクタン、デカンなどの脂肪族炭化水素、石油エーテル、石油ナフサ、水添石油ナフサ、ソルベントナフサなどの石油系溶剤等の有機溶剤類を使用するのが好ましい。更に、反応を促進させるために触媒(例えばトリフェニルフォスフィン、ベンジルジメチルアミン、メチルトリエチルアンモニウムクロライド、トリフェニルスチビン等)を使用することが好ましく、特に好ましくは、反応終了後、有機過酸化物等を使用して触媒を酸化処理することにより、触媒活性を実質的に不活性にする。該触媒の使用量は、反応原料混合物に対して好ましくは0.1〜10重量%である。反応温度は、60〜150℃程度である。又、反応時間は好ましくは5〜30時間程度である。このようにしてゴム変性エポキシ樹脂(A)を得ることができる。
【0024】
光カチオン重合開始剤(B)としては、例えば芳香族ヨードニウム錯塩と芳香族スルホニウム錯塩を挙げることができる。芳香族ヨードニウム錯塩としては、例えばジフェニルヨードニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロホスフェート、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート、ジ(4−ノニルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロホスフェート等が挙げられる。
【0025】
芳香族スルホニウム錯塩としては、例えばトリフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、トリフェニルスルホニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、4,4′−ビス〔ジフェニルスルホニオ〕ジフェニルスルフィド−ビスヘキサフルオロホスフェート、4,4′−ビス〔ジ(β−ヒドロキシエトキシ)フェニルスルホニオ〕ジフェニルスルフィド−ビスヘキサフルオロアンチモネート、4,4′−ビス〔ジ(β−ヒドロキシエトキシ)フェニルスルホニオ〕ジフェニルスルフィド−ビスヘキサフルオロホスフェート、7−〔ジ(p−トルイル)スルホニオ〕−2−イソプロピルチオキサントンヘキサフルオロホスフェート、7−〔ジ(p−トルイル)スルホニオ〕−2−イソプロピルチオキサントンヘキサフルオロアンチモネート、7−〔ジ(p−トルイル)スルホニオ〕−2−イソプロピルテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、フェニルカルボニル−4′−ジフェニルスルホニオ−ジフェニルスルフィド−ヘキサフルオロホスフェート、フェニルカルボニル−4′−ジフェニルスルホニオ−ジフェニルスルフィド−ヘキサフルオロアンチモネート、4−ter−ブチルフェニルカルボニル−4′−ジフェニルスルホニオ−ジフェニルスルフィド−ヘキサフルオロホスフェート、4−ter−ブチルフェニルカルボニル−4′−ジフェニルスルホニオ−ジフェニルスルフィド−ヘキサフルオロアンチモネート、4−ter−ブチルフェニルカルボニル−4′−ジフェニルスルホニオ−ジフェニルスルフィド−テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート等を挙げることができる。これらの成分(B)は単独若しくは2種以上を併用しても差し支えない。
【0026】
これら成分(B)の中で、特に吸収波長(nm)が400nmをこえた範囲まで有する開始剤である、7−〔ジ(P−トルイル)スルホニオ〕−2−イソプロピルチオキサントンヘキサフルオロホスフェート、7−〔ジ(P−トルイル)スルホニオ〕−2−イソプロピルチオキサントンヘキサフルオロアンチモネート、7−〔ジ(P−トルイル)スルホニオ〕−2−イソプロピルチオキサントンテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート等のチオキサントン系スルホニウム塩が好ましく用いられる。
【0027】
本発明では、有機アルミニウム化合物(C)を使用することが好ましい。有機アルミニウム化合物(C)としては、例えばトリスメトキシアルミニウム、トリスエトキシアルミニウム、トリスイソプロポキシアルミニウム、イソプロポキシジエトキシアルミニウム、トリスブトキシアルミニウム等のアルコキシアルミニウム、トリスフェノキシアルミニウム、トリスパラメチルフェノキシアルミニウム等のフェノキシアルミニウム、トリスアセトキシアルミニウム、トリスステアラトアルミニウム、トリスブチラトアルミニウム、トリスプロピオナトアルミニウム、トリスアセチルアセトナトアルミニウム、トリストリフルオロアセチルアセナトアルミニウム、トリスエチルアセトアセタトアルミニウム、ジアセチルアセトナトジピバロイルメタナトアルミニウム、ジイソプロポキシ(エチルアセトアセタト)アルミニウム等が挙げられる。これら成分(C)は、単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができ、前記、光カチオン重合開始剤由来のイオンによる悪影響を低減する必要がある場合に使用される。
【0028】
本発明の樹脂組成物の成分(A)〜(C)の総量を100重量部とした場合、各成分(A)〜(C)の使用割合は、適宜であるが、好ましくは(A)成分は80〜99重量%、特に好ましくは85〜98重量%である。(B)成分は0.5〜10重量%が好ましく、特に好ましくは1.0〜7.5重量%である。(C)成分は0〜10重量%が好ましくは、特に好ましくは1.0〜7.5重量%である。
【0029】
本発明の樹脂組成物には、前記各成分を混合、溶解するために、必要に応じて希釈剤を使用するのが好ましい。このような希釈剤としては、例えばエチルメチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン類、トルエン、キシレン、テトラメチルベンゼンなどの芳香族炭化水素類、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテルなどのグリコールエーテル類、酢酸エチル、酢酸ブチル、ブチルセロソルブアセテート、カルビトールアセテートなどのエステル類、オクタン、デカンなどの脂肪族炭化水素、石油エーテル、石油ナフサ、水添石油ナフサ、ソルベントナフサなどの石油系溶剤等の有機溶剤類等を挙げることができる。希釈剤の使用割合は、本発明の樹脂組成物中、好ましくは0〜70重量%である。
【0030】
本発明においては、上記成分の他に(A)成分以外のエポキシ樹脂や(メタ)アクリレート化合物を使用することもできる。エポキシ樹脂としては、例えばビスフェノールA型エポキシ樹脂、フェノール・ノボラック型エポキシ樹脂、クレゾール・ノボラック型エポキシ樹脂、トリスフェノールメタン型エポキシ樹脂等があげられ、(メタ)アクリレート化合物としては、例えばペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ及びヘキサ(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリレートモノマー、エポキシ(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、ポリエステルポリ(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリレートオリゴマー等があげられる。その使用量は、(A)又は(A′)成分100重量部に対し、0〜50重量部程度が好ましい。
【0031】
又、本発明においては、例えば硫酸バリウム、チタン酸バリウム、酸化ケイ素、無定形シリカ、タルク、クレー、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、雲母粉等の無機充填剤を用いることができ、その配合比率は、組成物中0〜60重量%である。
【0032】
更に本発明においては必要に応じて、架橋剤、熱可塑性樹脂、着色剤、増粘剤、密着性付与剤等の各種添加剤を用いることが出来る。架橋剤としては、例えばメトキシ化メラミン、ブトキシ化メラミン等があげられ、熱可塑性樹脂としては、例えばポリエーテルスルホン、ポリスチレン、ポリカーボネート等があげられ、着色剤としては、例えばフタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、アイオジン・グリーン、クリスタルバイオレット、酸化チタン、カーボンブラック、ナフタレンブラック等があげられ、増粘剤としては、例えばアスベスト、オルベン、ベントン、モンモリロナイト等があげられ、消泡剤としては、例えばシリコーン系、フッ素系および高分子系等の消泡剤があげられ、密着性付与剤としては、例えば各種のレベリング剤やシランカップリング剤があげられる。これらの添加剤等を使用する場合、その使用量は本発明の組成物中、例えば、それぞれ0.5〜30重量%程度が一応の目安であるが、使用目的に応じ適宜増減し得る。
【0033】
本発明の樹脂組成物は、(A)、(B)成分を、又は必要に応じ(C)成分、希釈剤、無機充填剤及びその他添加剤を、好ましくは前記の割合で配合し、ロールミル等で均一に混合、溶解、分散等することにより調製することができる。
【0034】
本発明の樹脂組成物は永久レジスト用として、好ましくは液状で使用される。本発明の樹脂組成物を使用するには、例えばプリント配線板上に20〜60μmの厚みで塗布し、60〜100℃、10〜60分間程度、熱処理し溶剤を除去し、その上に所定のパターンを有するマスクを載置して紫外線を照射し、必要に応じて加熱処理を行った後、未露光部分を現像液で現像してパターンを形成し、必要に応じて紫外線を照射し、次いで100〜200℃で加熱処理をすればよく、諸特性を満足する永久保護膜が得られる。現像液としては、例えばγ−ブチロラクトン、トリエチレングリコールジメチルエーテル、メチルセロソルブ等の有機溶剤、あるいは、前記有機溶剤と水の混合液等を用いることかできる。
【0035】
本発明の樹脂組成物は、ベースフィルム(離型フィルム)上にロールコーターやドクターバー、ワイヤーバー方式、ディッピング方式、スピンコート方式、グラビア方式及びドクターブレード方式等を用いて該組成物を塗布した後、60〜100℃に設定した乾燥炉で乾燥し、所定量の溶剤を除去することにより、又必要に応じて離型フィルム等を張り付けることによりドライフィルムとすることができる。この際、ベースフィルム上のレジストの厚さは、15〜150μmに調製される。ベースフィルムとしては、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン等のフィルムが好適に使用される。このドライフィルムを使用するには、例えば離型フィルムをはがして基板に転写し、上記と同様に露光、現像、加熱処理をすればよい。
【0036】
上記の方法により得られる本発明の樹脂組成物の硬化物は、例えば永久レジストとしてスルホールを有するプリント配線板のような電気・電子部品に利用される。又、本発明の樹脂組成物の硬化物層を有するプリント配線板の硬化物層の膜厚は20〜60μm程度が好ましい。
【0037】
【実施例】
以下、本発明を実施例により更に具体的に説明する。
合成例1(ゴム変性エポキシ樹脂(A)の合成例)
前記、一般式(I)表されるエポキシ樹脂(日本化薬(株)製、品名、NC−3000P、エポキシ当量286、軟化点67℃、nは2.24である。)2860gと、分子量3500、結合アクリルニトリルが27重量%、カルボキシル基1.9個/分子のブタジエンとアクリロニトリルの共重合体の分子両末端にカルボキシル基を有するゴム状ポリマー「HYCAR CTBN 1300×13(B.F.Doodrich Chemical社製)」429g、カルビトールアセテート1411gを80℃に加熱し、反応混合物を溶解した。60℃に冷却し、トリフェニルホスフィン4.7gを仕込み、95℃で反応を約10時間、酸価(mgKOH/g)が0.1になるまで行ないゴム変性エポキシ樹脂(A−a)を得た。生成物の粘度は290ポイズ(25℃)で、エポキシ当量(固形分)は337であった。
【0038】
合成例2
前記、一般式(II)で表されるエポキシ樹脂(日本化薬(株)製、品名、XD−1000、エポキシ当量254、軟化点73.3℃、mは2.71である。)2540gと前記「HYCAR CTBN1300×13」508g、カルビトールアセテート1308gを80℃に加熱し、反応混合物を溶解した。60℃に冷却し、トリフェニルホスフィン4.3gを仕込み、95℃で反応を約10時間、酸価(mgKOH/g)が0.1になるまで行ないゴム変性エポキシ樹脂(A−a′)を得た。生成物の粘度は365ポイズ(25℃)で、エポキシ当量(固形分)314であった。
【0039】
実施例1〜4
表1に示す配合組成(数値は重量部である。)に従って、各成分を混合、分散、混練し、本発明の樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物を積層板上に30μmの厚みで塗布し、80℃で60分間乾燥し、ネガマスクを接触させ、超高圧水銀灯を用いて紫外線を照射した。次いで80℃で5分間加熱処理した後、未露光部分をトリエチレングリコールジメチルエーテルで120秒間、2.0kg/cm2 のスプレー圧で現像した。水洗乾燥後、全面に紫外線を照射し、次いで150℃で30分間加熱処理を行なった。これを70℃で無電解メッキ液に10時間浸漬し、約20μmの無電解銅メッキ皮膜を形成し、アデイテイブ法多層プリント配線板を作製した。このようにして、アデイテイブ法多層プリント配線板が得られる過程でのレジスト特性につい評価した。結果を表1に示す。
【0040】
評価方法
(現像性)
○・・・・現像時、完全にインキが除去され、完全な現像ができた。
×・・・・現像時、少しでも残渣が残り、現像されない部分がある。
(耐溶剤性)
レジスト硬化膜をアセトンに20分間浸漬しその状態を目視した。
○・・・・全く変化がなかった。
×・・・・フクレやハクリが発生した。
(耐メッキ液)
○・・・・無電解銅メッキ工程で全く変化が見られない。
△・・・・無電解銅メッキ工程でやや変色が見られる。
×・・・・無電解銅メッキ工程で変色、フクレやハクリが発生した。
【0041】
(半田耐熱性)
JIS C 6481の試験方法に従って、260℃で半田浴への試験片の10秒浸漬を3回又は2回行ない、外観の変化を評価した。表には10秒浸漬を3回行った時の外観の変化状況を記した。
○・・・・外観変化なし。
△・・・・硬化膜の変色が認められる。
×・・・・硬化膜の浮き、剥れ、半田潜りあり。
(注)使用したポストフラックス(ロジン系):JIS C 6481に従った。フラックスを使用。
【0042】
(レベラー用フラックス耐性)
10秒浸漬を3回行ない、煮沸水に10分浸漬後、外観の変化を評価した。
○・・・・外観変化なし
△・・・・硬化膜の変色が認められる
×・・・・硬化膜の浮き、剥れ、半田潜りあり
(注)使用したレベラー用フラックス:(株)メック製、W−121
(電気特性)
作製した多層プリント回路基板を90℃、90%RHの条件下で、直流100Vを印加し、500時間後の絶縁抵抗を測定する。
【0043】
【表1】
Figure 0003759672
【0044】
注) *1 EOCN−102S:日本化薬(株)製、クレゾール・ノボラック型エポキシ樹脂、エポキシ当量210、軟化点70℃。
*2 B−1 :4,4′−ビス〔ジフェニルスルホニオ〕フェニルスルフィードビスヘキサフルオロホスフェート。
*3 B−2 :7〔ジ(P−トルイル)スルホニオ〕−2−イソプロピルチオキサントン。
*4 アエロジル380:日本アエロジル(株)製、無水シリカ。
【0042】
表1の評価結果から明らかなように、本発明の樹脂組成物は現像性に優れ、その硬化物は、耐溶剤性、耐メッキ液性、半田耐熱性、電気特性に優れている。
【0043】
【発明の効果】
本発明の樹脂組成物及びその硬化物は、高解像度で現像が容易であるにもかかわらず、イソプロピルアルコール、トリクロロエチレン、塩化メチレン、アセトンなどに対する耐溶剤性、高温、高アルカリ性条件下で長時間行われる無電解メッキに対する耐メッキ液性に優れ、更にははんだ付け工程の260℃前後の温度にも耐える耐熱性をもそなえ、永久レジストとしてプリント配線板の製造に特に適している。

Claims (6)

  1. 式(I)
    Figure 0003759672
    (式中、nは0又は0以上の数で、平均値である。)
    で表されるエポキシ樹脂(a)又は式(II)
    Figure 0003759672
    (mは0又は0以上の数で、平均値である。)
    で表されるエポキシ樹脂(a′)とカルボキシル基含有ゴム化合物(b)の反応物であるゴム変性エポキシ樹脂(A)と光カチオン重合開始剤(B)を含有することを特徴とする樹脂組成物。
  2. 有機アルミニウム化合物(C)を含有する請求項1記載の樹脂組成物。
  3. 永久レジスト用である請求項1又は2記載の樹脂組成物。
  4. 請求項1ないし3のいずれか一項記載の樹脂組成物の硬化物。
  5. 永久レジストである請求項4記載の硬化物。
  6. 請求項4又は5記載の硬化物層を有するプリント配線板。
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