JP3762235B2 - 除電装置 - Google Patents
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Description
【発明が属する技術分野】
本発明は、像担持体上に形成されたトナー像が転写された転写材を除電するための除電装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、像担持体として電子写真感光体を用いた画像形成装置では、まず、帯電装置によって像担持体の表面が均一に帯電され、その表面に、書き込み装置によって静電潜像が形成される。次いで、その静電潜像が現像装置によって現像され、その現像画像が、転写装置によって、搬送されてきた記録材上に転写された後、定着装置によって、現像画像が記録材上に定着され、画像形成物としてユーザー等に提供される。
【0003】
その転写工程から定着工程へと記録材を安定に搬送するために、転写装置の下流側には除電装置が設けられ、転写後の記録材を除電して像担持体から確実に分離させるように構成されている。その除電装置には、放電により非接触で記録材の除電をおこなうために、一般に、針状や鋸状等の先尖り状に形成されて紙幅方向に延びる除電部材が設けられ、その先尖り状部を、所定の間隔をおいて、記録材の裏面に臨ませている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、除電装置は、通常、像担持体に近接した位置(プロセス部)に配置されているため、その周囲に飛散するトナー等が除電部材に付着しやすく除電作用が低下しやすい。そのため、サービスマン等による定期的な清掃が必要とされる。しかし、その除電部材は、誤って接触してその形状が変形するようなことのないように絶縁部材等でその周囲を充分に保護されており、容易には清掃できないようになっていることが多い。従って、その清掃は容易ではなかった。
【0005】
このような除電装置の特殊な構造を考慮して、サービスマンに対しては、清掃時には、除電部材の歯先(先尖り状部)に向けて拭くような指示がなされている。しかし、拭きにくいため、ややもすると、長手方向(紙幅方向)に向けて拭き取り作業をおこない、歯先を変形させてしまったり、ひどい時には、サービスマンが指を切ってしまうようなトラブルが発生することもあった。
【0006】
本発明は、このような実情に鑑みてなされ、放電尖端電極を充分に保護することができ、かつ、清掃が容易な除電装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上述の課題を解決するための手段を以下のうよに構成している。
【0008】
(1)像担持体上のトナー像が転写された転写材を除電して前記像担持体から分離させるために転写装置の下流側に設けられる除電装置であって、
前記除電装置は、
転写材の幅方向の全域にわたって等ピッチで連続して形成された多数の放電尖端電極を有する除電部材と、前記放電尖端電極を支持すると共に、前記放電尖端電極の厚さよりも表面側に突出した突起であって隣接する放電尖端電極同士の間の空間の全て又は一部に位置するように多数の突起が用紙幅方向の全域にわたって等ピッチで形成された絶縁部材と、を有することを特徴とする。
【0009】
この構成によれば、隣接する放電尖端電極の間に、突起を電極の厚さよりも突出させて配置したことによって、拭き取り作業中には、その突起によって放電尖端電極を保護し、変形・破損等を防止することができると共に、放電尖端電極間に指を挟んで負傷するようなトラブルの発生を効果的に防止することができる。
【0010】
(2)隣接し合う前記突起間には、少なくとも1つの放電尖端電極が位置付けられていることを特徴とする。
【0011】
この構成によれば、突起と突起の間に、放電尖端電極を配置することにより、その突起で放電尖端電極を保護することができ、その変形・破損等を防止することができる。
【0012】
(3)前記絶縁部材は、前記放電尖端電極を有する除電部材よりも転写手段側に位置し、かつ、前記絶縁部材の突起を、前記放電尖端電極をカバーするために着脱自在に設けられた保護部材側に向かって突出させたことを特徴とする。
【0013】
この構成によれば、保護部材を取り外せば、放電尖端電極の清掃を容易におこなうことができ、かつ、突起によって、放電尖端電極を保護することができ、その変形・破損等をまぬがれることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施形態に係る画像形成装置の除電装置について図面を参照しつつ説明する。
【0015】
図1は、画像形成装置(以下、装置という)1の構成を示し、この装置1は、下部に給紙部2を有し、その給紙部2から給紙された用紙に印字をおこない、印字された用紙を装置1の上部に設けた排紙部3へ画像形成面を下にして排出するように構成され、このため、給紙部2および排紙部3をつなぐ用紙搬送路4は、装置1の下部から上方に向けて略鉛直方向に延び、途中、画像形成部5を通過する。
【0016】
この画像形成部5には、感光体6の周囲に、帯電装置7、露光装置(レーザ走査ユニット)8、現像装置9、転写装置10、クリーニング装置11等が配設されている。用紙は、感光体6と転写装置10との間(転写部)を通過する際に、感光体6上に形成されたトナー像を転写され、トナー像を転写された用紙は、用紙搬送路4の転写部下流に配置された定着部12を通過することによって、トナー像が定着される。なお、13は、両面印字用の外付けタイプの用紙反転経路である。また、上述の給紙部2は、装置1の下側にオプションにて、多段の給紙カセットを備えることも可能である。
【0017】
このような装置1にあって、上述の転写装置10には、感光体6上に形成されたトナー像が転写された用紙を除電して感光体6から分離させるための除電装置15が設けられている。まず、図2に示すように、紙送り幅方向(紙面に垂直方向)に配置される転写装置10のケーシング21には、スプリング22によって感光体6に付勢される転写ローラ23が設けられ、かつ、そのケーシング21がスプリング24によって感光体6の側に付勢状態に支持されており、そのケーシング21の紙送り方向の下流側に除電装置15が設けられている。
【0018】
その除電装置15は、例えば、図3に示すように、用紙幅方向の裏面に対応する複数の放電尖端電極16─を一側縁に有し、図示しない高圧電源から−1.5KVの電圧が印加されるステンレス製の帯板状の電極板(厚さ0.1〜0.2mm)からなる除電部材17と、この放電尖端電極16─を裏側から支持すると共に、隣接する放電尖端電極16,16の間にあって、電極の厚さよりも突出した突起18─が複数形成された絶縁部材19と、除電部材17を保護するために、除電部材17の前面に着脱自在に設けられる保護カバー(保護部材)25と、で構成される。
【0019】
その保護カバー25は、絶縁部材19の突起18と対応する部分が、やや前方に迫り出して段違い状に折曲して形成され、図示は省略するが、凹凸嵌合や各種係合・掛止またはビス止め等の着脱可能な取付手段で、除電部材17の前面に取付られ、除電部材17を清掃する時には容易に取り外せるようになっている。なお、保護カバー25が取付られた状態は、図5(A)に示される。
【0020】
また、絶縁部材19は、転写装置10のケーシング21の一側部を用い、具体的には、断面コの字状に形成されるケーシング21の紙送り方向の下流側の側部を除電装置15の絶縁部材19として機能させ、その絶縁部材19の上端縁に、図示では逆三角形状の突起18─が複数配列形成されている。なお、ケーシング21の上流側の側面には、紙送りガイド26が取付られている。
【0021】
一方、帯板状の除電部材17は、絶縁部材19の前面に固定され、その先尖り状に形成された各放電尖端電極16─間に、上述の絶縁部材19の各突起18─が配置され、その突起18の表面が、放電尖端電極16の表面よりも0.1〜1mm程度突出した状態(突出量t)に形成されており(図3の二点鎖線の円内参照)、言い換えれば、突起18を放電尖端電極16よりも突出量tだけ厚く形成している。
【0022】
そして、各放電尖端電極16─の間に、突起18が、例えば、図4に示すように、所定の間隔をおいた状態に配置される。すなわち、各放電尖端電極16の尖端の角度は、例えば、30°に設定され、また、各放電尖端電極16,16間の間隔は3mmピッチに設定される。その放電尖端電極16の尖端と、突起18の基部との間は1mmの間隔に設定され、放電尖端電極16の尖端から1〜2mmの部分が突起18─に挟まれた状態となるように設定されている。言い換えれば、突起18の下端が放電尖端電極16の上端よりも1〜2mm程度低く設定されている。
【0023】
上述のように、その突起18の表面を、放電尖端電極16の表面よりも少し突出させ、かつ、各突起18─を、放電尖端電極16─の間に、所定の間隔をおいて配置したことにより、除電部材17の清掃時には、その突起18によって、放電尖端電極16を効果的に保護することができ、誤って接触してもその形状が変形したり破損するようなことがなく、また、サービスマンが指を切ってしまうようなトラブルの発生を回避することもできる。
【0024】
ところで、転写ローラ23は、例えば、金属材からなる芯金にEPDMまたはウレタン等の導電性弾性部材を巻装してなり、外径14〜20mmφ,硬度30〜50度(アスカーC)のものが一般に使用されている。転写時には、−1.5KVの電圧が印加された除電部材17に対して、この転写ローラ23に、+1KV程度の高電圧を印加することによって、良好な除電効果を得ることができるが、電圧を印加しない場合でも除電効果は得られる。
【0025】
このような除電装置15によって、画像形成された用紙に対して非接触の状態で、効果的な除電がおこなわれ、用紙を下流側に安定に搬送することができるが、周囲に飛散しているトナー等の付着によって除電作用が低下するのを防ぐために、定期的な清掃が必要される。
【0026】
清掃時には、図5(B)に示すように、まず、保護カバー26を取り外して、布材やブラシ等からなる清掃用具(図示省略)を矢印a方向に向けて尖端側に向けて移動させて除電部材17を清掃する。その時には、突起18─が若干突出しているため、放電尖端電極16─が充分保護され、その尖端部を変形させたり破損したりするようなことがなく、また、指を切るようなこともなく、容易かつ安全に能率よく、清掃作業を済ませることができる。
【0027】
このような清掃中に、清掃用具を、たとえ誤って、矢印b方向に向けて移動させても、放電尖端電極16─が突起18─によって保護されているため、いきなり尖端部に清掃具を引っかけて変形させるようなことはなく、また、指を負傷するようなトラブルの発生を回避することもできる。
【0028】
図6は、異なる実施形態を示し、この場合、突起18─を、放電尖端電極16─に対して、一つ置きに、つまり、隣接する突起18,18間に、2つの放電尖端電極16,16を挟んだ状態となるように、突起18─を形成している。このように、間隔を開けて突起18を形成する場合には、放電尖端電極16に対する突起18の突出量t(図3の二点鎖線の円内参照)をより大きく、例えば、1〜2mm程度に設定するのが好ましい。
【0029】
なお、上述の実施形態では、除電部材17を絶縁部材19に対して固定した構成としたが、本発明はこれに限定されることなく、例えば、ビス等の着脱可能な取付手段によって(保護カバー25と共に)絶縁部材19に対して着脱可能に取り付ける構成としてもよい。
【0030】
また、上述の実施形態では、絶縁部材19をケーシング21と一体に形成したが、本発明はこれに限定されることなく、絶縁部材19をケーシング21とは別体に形成して、その絶縁部材19を(除電部材17と共に)ケーシング21に対して着脱自在に取り付ける構成としてもよい。
【0031】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明は、以下の効果を奏する。
【0032】
請求項1によれば、隣接する放電尖端電極の間に、突起を電極の厚さよりも突出させたことによって、拭き取り作業中には、放電尖端電極を保護することができ、その変形や破損を防止することができると共に、放電尖端電極間に指を挟んで負傷するようなトラブルの発生を効果的に防止することができる。
【0033】
請求項2によれば、突起と突起の間に、放電尖端電極を配置することにより、その突起で放電尖端電極を保護することができ、その変形や破損等を防止することができる。
【0034】
請求項3によれば、絶縁部材の突起を、着脱自在な保護部材側に向かって突出させたので、保護部材を取り外せば、直ちに、放電尖端電極の清掃をおこなうことができ、かつ、突起によって、放電尖端電極を保護することができ、その変形・破損等をまぬがれることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る画像形成装置の概略構成図である。
【図2】同要部構成図である。
【図3】同要部分解斜視図である。
【図4】同除電装置の正面図である。
【図5】同除電装置の斜視図である。
【図6】本発明の異なる実施形態に係る除電装置の正面図である。
【符号の説明】
6−像担持体
10−転写装置
15−除電装置
16−放電尖端電極
17−除電部材
18−突起
19−絶縁部材
25−保護部材
Claims (3)
- 像担持体上のトナー像が転写された転写材を除電して前記像担持体から分離させるために転写装置の下流側に設けられる除電装置であって、
前記除電装置は、
転写材の幅方向の全域にわたって等ピッチで連続して形成された多数の放電尖端電極を有する除電部材と、前記放電尖端電極を支持すると共に、前記放電尖端電極の厚さよりも表面側に突出した突起であって隣接する放電尖端電極同士の間の空間の全て又は一部に位置するように多数の突起が用紙幅方向の全域にわたって等ピッチで形成された絶縁部材と、を有することを特徴とする除電装置。 - 隣接し合う前記突起間には、少なくとも1つの放電尖端電極が位置付けられていることを特徴とする請求項1に記載の除電装置。
- 前記絶縁部材は、前記放電尖端電極を有する除電部材よりも転写手段側に位置し、かつ、前記絶縁部材の突起を、前記放電尖端電極をカバーするために着脱自在に設けられた保護部材側に向かって突出させたことを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載の除電装置。
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