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JP3763221B2 - 冷媒用組成物 - Google Patents
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JP3763221B2 - 冷媒用組成物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は冷媒として炭酸ガスを用いた冷媒用組成物、特に圧縮型冷凍機に好適に用いられる冷媒用組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
圧縮型冷凍機は圧縮機、凝縮器、膨張弁、蒸発器などから構成され、通常冷媒に冷凍機油(潤滑油)などを配合した冷媒用組成物がこの密閉された系内を循環する構造となっている。このような圧縮型冷凍機においては、冷凍機内のコンプレッサーの摺動部の温度は高温(50℃以上)となり、かつ蒸発器内の温度は低温(−40℃程度、それ以下の場合もある)となる。このため、冷媒用組成物には、高温と低温とが多数回繰り返されても、冷媒と潤滑油とが使用温度範囲で相分離することなく、系内で安定して長期間循環使用できることが求められる。
【0003】
従来、冷媒としては、CFC−代替冷媒として1,1,1,2−テトラフルオロエタン(以下R−134aと称す)が使用されているが、このR−134aは地球温暖化係数が大きいという問題点がある。このため、R−134aに比べて地球温暖化係数が小さく、環境汚染で問題とならないと考えられている炭酸ガスが次世代の冷媒として考えられている。
【0004】
しかし、炭酸ガスは鉱油と充分な相溶性がないので、冷凍機油として鉱油を使用すると相分離が起こり、このため装置の寿命や効率に著しい悪影響をもたらす。例えば、圧縮機の可動部での相分離は焼き付き等を起こし、一方蒸発器内で相分離が生じると熱交換の効率低下をもたらす。このため、冷媒として炭酸ガスを使用し、しかも低温から高温の広範囲において相分離を生じることのない冷媒用組成物が要望されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、このような要求に応えるため、冷媒として炭酸ガスを用いた冷媒用組成物であって、低温から高温の広範囲において相分離を生じることなく、長期間安定して使用できる冷媒用組成物を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、炭酸ガスと広範囲な相溶性を有する基油を検討した結果、特定のカーボネート油が良好な相溶性を示し、かつ冷凍機油に適した粘度を示すことを見い出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は次の冷媒用組成物である。
(1) 炭酸ガスからなる冷媒と、
下記一般式(1)、(2)、(3)または(4)で表されるカーボネート油からなる群から選ばれる少なくとも1種の潤滑油とを含み、
炭酸ガスの含有量が2〜98重量%、潤滑油の含有量が2〜98重量%であることを特徴とする冷媒用組成物。
【化7】
Figure 0003763221
[式(1)中、R1およびR2は、それぞれ独立に、炭素原子数1〜30の直鎖状もしくは分岐状の炭化水素基、または芳香環もしくは脂環式結合を含む炭化水素基、あるいは炭素原子数2〜135のエーテル結合を有する直鎖状もしくは分岐状の炭化水素基、または芳香環もしくは脂環式結合を含む炭化水素基である。]
【化8】
Figure 0003763221
[式(2)中、R3およびR5は、それぞれ独立に、炭素原子数1〜30の直鎖状もしくは分岐状の炭化水素基、または芳香環もしくは脂環式結合を含む炭化水素基、あるいは炭素原子数2〜135のエーテル結合を有する直鎖状もしくは分岐状の炭化水素基、または芳香環もしくは脂環式結合を含む炭化水素基である。R4は炭素原子数1〜12の直鎖状または分岐状の2価の炭化水素基、または芳香環もしくは脂環式結合を含む2価の炭化水素基、aは1〜16の整数である。]
【化9】
Figure 0003763221
[式(3)中、R6およびR8は、それぞれ独立に、炭素原子数〜30の直鎖状もしくは分岐状の炭化水素基、または芳香環もしくは脂環式結合を含む炭化水素基、あるいは炭素原子数2〜135のエーテル結合を有する直鎖状もしくは分岐状の炭化水素基、または芳香環もしくは脂環式結合を含む炭化水素基である。R7は炭素原子数1〜6のアルキレン基であり、xは1〜40の整数であり、yは1〜12の整数である。]
【化10】
Figure 0003763221
[式(4)中、R9、R10およびR11は、それぞれ独立に、炭素原子数1〜6のアルキレン基であり、R12、R13およびR14は、それぞれ独立に、炭素原子数1〜30の直鎖状もしくは分岐状の炭化水素基、または芳香環もしくは脂環式結合を含む炭化水素基、あるいは炭素原子数2〜135のエーテル結合を有する直鎖状もしくは分岐状の炭化水素基、または芳香環もしくは脂環式結合を含む炭化水素基である。Zは水素原子、炭素原子数1〜6の炭化水素基または−O−(R9O)p−C(=O)O−R12基である(ここで、R9およびR12は前記と同じであり、pは0〜12の整数である。)。pは0〜12の整数、qは1〜6の整数である。]
(2) 潤滑油の粘度が1〜250mm2/s/40℃の範囲であることを特徴とする上記(1)に記載の冷媒用組成物。
(3) 潤滑油100重量部に対して、リン化合物、硫黄化合物およびフッ素化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の耐荷重添加剤0.0005〜10重量部を含有していることを特徴とする上記(1)または(2)に記載の冷媒用組成物。
(4) 潤滑油100重量部に対して、エポキシ化合物からなる塩素捕捉剤0〜5重量部および/またはフェノール化合物もしくはアミン化合物からなる酸化防止剤0〜5重量部を含有していることを特徴とする上記(1)ないし(3)のいずれかに記載の冷媒用組成物。
【0007】
本発明で用いる炭酸ガスは特に制限されず、濃度0.01〜100容量%、好ましくは0.1〜98容量%の炭酸ガス(二酸化炭素)が使用できる。本発明においては、炭酸ガスは冷媒として用いられる。
【0008】
前記一般式(1)においてR1で示される直鎖状もしくは分岐状の炭化水素基としては、直鎖状もしくは分岐状の炭素原子数1〜30、好ましくは1〜12のアルキル基などがあげられる。具体的なものとしては、CH3基、C25基、C37基、C49基、C511基、C613基、C715基、C817基、C919基、C1021基、C1225基等の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基などがあげられる。
【0009】
また前記一般式(1)においてR1で示される芳香環を含む炭化水素基としては、アリール基;アリールアルキル基;2価の芳香族炭化水素基を鎖中に含む芳香族系炭化水素基等の炭素原子数6〜30、好ましくは6〜20の炭化水素基などがあげられる。具体的なものとしては、フェニル基等のアリール基;ベンジル基等のアリールアルキル基;フェニレン基(−C64−)等の2価の芳香族炭化水素基を鎖中に含む芳香族系炭化水素基などがあげられる。
【0010】
また前記一般式(1)においてR1で示される脂環式結合を含む炭化水素基としては、シクロアルキル基;シクロアルキル基置換アルキル基;2価の脂環式炭化水素基を鎖中に含む脂環式系炭化水素基等の炭素原子数6〜30、好ましくは6〜20の炭化水素基などがあげられる。具体的なものとしては、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基;シクロヘキシル基等のシクロアルキル基が置換したアルキル基;シクロヘキシレン基(−C610−)等の2価の脂環式炭化水素基を鎖中に含む脂環式系炭化水素基などがあげられる。
【0011】
前記一般式(1)においてR1で示されるエーテル結合を有する直鎖状もしくは分岐状の炭化水素基としては、Cn2n+1−OCn2n−基(式中、n=1〜9である)、またはCn2n+1−(OCm2m)r−基(式中、n=1〜9、m=2〜4、r=1〜30である)等で表される炭素原子数2〜135、好ましくは2〜60の基であって、エーテル結合を有する直鎖状もしくは分岐状の脂肪族系炭化水素基などがあげられる。
【0012】
これらの基の具体的なものとしては、CH3(OC24)−基、CH3(OC24)2−基、CH3(OC24)3−基、C25(OC24)−基、C25(OC24)2−基、C25(OC24)3−基、C37(OC24)−基、C37(OC24)2−基、C37(OC24)3−基、C49(OC24)−基、C49(OC24)2−基、C49(OC24)3−基、C613(OC24)−基、C613(OC24)2−基、C613(OC24)3−基、CH3(OC36)−基、CH3(OC36)2−基、CH3(OC36)3−基、C25(OC36)−基、C25(OC36)2−基、C25(OC36)3−基、C37(OC36)−基、C37(OC36)2−基、C37(OC36)3−基、C49(OC36)−基、C49(OC36)2−基、C49(OC36)3−基、C613(OC36)−基、C613(OC36)2−基、C613(OC36)3−基など のエーテル結合を有する直鎖状もしくは分岐状の脂肪族系炭化水素基があげられる。
【0013】
前記一般式(1)においてR1で示されるエーテル結合を有する芳香環を含む炭化水素基は、エーテル結合と芳香環とを含む炭素原子数7〜135、好ましくは7〜30の炭化水素基である。エーテル結合は芳香環に結合していてもよいし、芳香環以外の基に結合していてもよいが、芳香環に結合しているのが好ましい。具体的なものとしては、Cn2n+1−C64−(OCm2m)r−基(式中、C64はフェニレン基、n=1〜9、m=2〜4、r=1〜30である)等で表される炭素原子数7〜135、好ましくは7〜30の芳香族系炭化水素基などがあげられる。
【0014】
前記一般式(1)においてR1で示されるエーテル結合を有する脂環式結合を 含む炭化水素基は、エーテル結合と脂環式結合とを含む炭素原子数7〜135、好ましくは7〜30の基である。エーテル結合と脂環式結合とは連続して結合していてもよいし、連続していなくてもよいが、連続して結合しているのが好ましい。具体的なものとしては、Cn2n+1−C610−(OCm2m)r−基(式中、C610はシクロヘキシレン基、n=1〜9、m=2〜4、r=1〜30である)等で表される炭素原子数7〜135、好ましくは7〜30の脂環式系炭化水素基などがあげられる。
【0015】
前記一般式(1)において、R2はR1と同一の基が例示される。R1とR2とは同一であってもよいし、異なっていてもよい。
前記一般式(1)で表されるカーボネート油としては、R1およびR2の組み合せが前記炭化水素基の中から選択されるモノカーボネートがあげられる。前記一般式(1)で表されるモノカーボネート油は1種単独で使用することもできるし、2種以上の混合物であってもよい。
【0016】
前記一般式(2)においてR3で示される直鎖状もしくは分岐状の炭化水素基としては、直鎖状もしくは分岐状の炭素原子数1〜30、好ましくは1〜12のアルキル基などがあげられる。具体的なものとしては、CH3基、C25基、C37基、C49基、C511基、C613基、C715基、C817基、C919基、C1021基、C1225基等の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基などがあげられる。
【0017】
また前記一般式(2)においてR3で示される芳香環を含む炭化水素基としては、アリール基;アリールアルキル基;2価の芳香族炭化水素基を鎖中に含む芳香族系炭化水素基等の炭素原子数6〜30、好ましくは6〜20の炭化水素基などがあげられる。具体的なものとしては、フェニル基等のアリール基;ベンジル基等のアリールアルキル基;フェニレン基(−C64−)等の2価の芳香族炭化水素基を鎖中に含む芳香族系炭化水素基などがあげられる。
【0018】
また前記一般式(2)においてR3で示される脂環式結合を含む炭化水素基としては、シクロアルキル基;シクロアルキル基置換アルキル基;2価の脂環式炭化水素基を鎖中に含む脂環式系炭化水素基等の炭素原子数6〜30、好ましくは6〜20の炭化水素基などがあげられる。具体的なものとしては、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基;シクロヘキシル基等のシクロアルキル基が置換したアルキル基;シクロヘキシレン基(−C610−)等の2価の脂環式炭化水素基を鎖中に含む脂環式系炭化水素基などがあげられる。
前記一般式(2)においてR3で示される基がエーテル結合を含まない場合は、アルキル基が好ましい。
【0019】
前記一般式(2)においてR3で示されるエーテル結合を有する直鎖状もしくは分岐状の炭化水素基としては、Cn2n+1−OCn2n−基(式中、n=1〜9である)、またはCn2n+1−(OCm2m)r−基(式中、n=1〜9、m=2〜4、r=1〜30である)等で表される炭素原子数2〜135、好ましくは2〜60の基であって、エーテル結合を有する直鎖状もしくは分岐状の脂肪族系炭化水素基などがあげられる。
【0020】
これらの基の具体的なものとしては、CH3(OC24)−基、CH3(OC24)2−基、CH3(OC24)3−基、C25(OC24)−基、C25(OC24)2−基、C25(OC24)3−基、C37(OC24)−基、C37(OC24)2−基、C37(OC24)3−基、C49(OC24)−基、C49(OC24)2−基、C49(OC24)3−基、C613(OC24)−基、C613(OC24)2−基、C613(OC24)3−基、CH3(OC36)−基、CH3(OC36)2−基、CH3(OC36)3−基、C25(OC36)−基、C25(OC36)2−基、C25(OC36)3−基、C37(OC36)−基、C37(OC36)2−基、C37(OC36)3−基、C49(OC36)−基、C49(OC36)2−基、C49(OC36)3−基、C613(OC36)−基、C613(OC36)2−基、C613(OC36)3−基など のエーテル結合を有する直鎖状もしくは分岐状の脂肪族系炭化水素基があげられる。
【0021】
前記一般式(2)においてR3で示されるエーテル結合を有する芳香環を含む炭化水素基は、エーテル結合と芳香環とを含む炭素原子数7〜135、好ましくは7〜30の炭化水素基である。エーテル結合は芳香環に結合していてもよいし、芳香環以外の基に結合していてもよいが、芳香環に結合しているのが好ましい。具体的なものとしては、Cn2n+1−C64−(OCm2m)r−基(式中、C64はフェニレン基、n=1〜9、m=2〜4、r=1〜30である)等で表される炭素原子数7〜135、好ましくは7〜30の芳香族系炭化水素基などがあげられる。
【0022】
前記一般式(2)においてR3で示されるエーテル結合を有する脂環式結合を 含む炭化水素基は、エーテル結合と脂環式結合とを含む炭素原子数7〜135、好ましくは7〜30の基である。エーテル結合と脂環式結合とは連続して結合していてもよいし、連続していなくてもよいが、連続して結合しているのが好ましい。具体的なものとしては、Cn2n+1−C610−(OCm2m)r−基(式中、C610はシクロヘキシレン基、n=1〜9、m=2〜4、r=1〜30である)等で表される炭素原子数7〜135、好ましくは7〜30の脂環式系炭化水素基などがあげられる。
【0023】
前記一般式(2)においてR3で示されるエーテル結合を有する炭化水素基の中では、エーテル結合を有する直鎖状もしくは分岐状の脂肪族系炭化水素基が好ましい。
前記一般式(2)において、R5はR3と同一の基が例示される。R5とR3とは同一であってもよいし、異なっていてもよい。
【0024】
前記一般式(2)においてR4で示される直鎖状もしくは分岐状の炭化水素基としては、−C24−、−C36−、−C48−、−CH2C(CH3)HCH2−、−CH2CH2C(CH3)HCH2CH2−、−C612−、−C816−、−C1020−、−CH2C((CH3)2)CH2−、−CH2C(C25)(C49)CH2−等の直鎖状もしくは分岐状の炭素原子数1〜12、好ましくは2〜8のアルキレン基などがあげられる。
【0025】
前記一般式(2)においてR4で示される芳香環を含む2価の炭化水素基としては、フェニレン基(−C64−)等の2価の芳香族炭化水素基を鎖中に含む
炭素原子数6〜12、好ましくは6〜10の2価の芳香族系炭化水素基などがあげられる。これらの中では、アルキレン基が好ましい。
【0026】
前記一般式(2)においてR4で示される脂環式結合を含む2価の炭化水素基としては、シクロヘキシレン基(−C610−)等の2価の脂環式炭化水素基を鎖中に含む炭素原子数6〜12、好ましくは6〜10の脂環式系炭化水素基などがあげられる。
前記一般式(2)においてR4で示される基の中では、アルキレン基が好ましい。
【0027】
前記一般式(2)において、aは1〜16、好ましくは1〜12である。aが2以上の場合、構造単位である−R4OC(=O)O−は同一であってもよいし、異なっていてもよい。
前記一般式(2)で表されるカーボネート油としては、R3〜R5の組み合せが前記炭化水素基の中から選択されるポリカーボネートがあげられる。前記一般式(2)で表されるポリカーボネート油は1種単独で使用することもできるし、2種以上の混合物であってもよい。
【0028】
前記一般式(3)のR 6 およびR 8 は、それぞれ独立に、炭素原子数9〜30の直鎖状もしくは分岐状の炭化水素基、または芳香環もしくは脂環式結合を含む炭化水素基、あるいは炭素原子数2〜135のエーテル結合を有する直鎖状もしくは分岐状の炭化水素基、または芳香環もしくは脂環式結合を含む炭化水素基である。R 7 は炭素原子数1〜6のアルキレン基である。この範囲で〜Rは、それぞれ前記一般式(2)のR〜Rと同じ基が例示される。
前記一般式(3)において、xは1〜40、好ましくは1〜25、yは1〜12、好ましくは1〜10である。xまたはyが2以上の場合、構造単位は同一であってもよいし、異なっていてもよい。
前記一般式(3)で表されるカーボネート油としては、R〜Rの組み合せが前記炭化水素基の中から選択されるポリカーボネートがあげられる。前記一般式(3)で表されるポリカーボネート油は1種単独で使用することもできるし、2種以上の混合物であってもよい。
【0029】
前記一般式(4)のR9、R10およびR11のアルキレン基としては、−C24−、−C36−、−C48−、−CH2C(CH3)HCH2−、−CH2CH2C(CH3)HCH2CH2−、−C612−、−CH2C((CH3)2)CH2−等の直鎖状もしくは分岐状の炭素原子数1〜6、好ましくは2〜4のアルキレン基があげられる。R9、R10およびR11は同一であっても、異なっていてもよい。
前記一般式(4)のR12、R13およびR14は、それぞれ前記一般式(2)のR3と同じ基が例示される。R12、R13およびR14は同一であっても、異なっていてもよい。
【0030】
前記一般式(4)のZとしては、水素原子;CH3基、C25基、C37基等のアルキル基などの炭素原子数1〜6、好ましくは1〜4の炭化水素基;−O−(R9O)pC(=O)O−R12基(ここで、R9およびR12は前記と同じである。pは後記pと同じである。)などがあげられる。
前記一般式(4)のpは0〜12、好ましくは1〜10、qは1〜6、好ましくは1〜4である。pまたはqが2以上の場合、構造単位は同一であってもよいし、異なっていてもよい。
【0031】
前記一般式(4)で表されるカーボネート油としては、R9〜R14の組み合せが前記炭化水素基の中から選択されるポリカーボネートがあげられる。前記一般式(4)で表されるポリカーボネート油は1種単独で使用することもできるし、2種以上の混合物であってもよい。
本発明においては、前記一般式(1)〜(4)で表されるカーボネート油は、1種単独で使用することもできるし、2種以上のを組み合せて使用することもできる。
【0032】
本発明で用いる前記一般式(1)、(2)、(3)および(4)で表されるカーボネート化合物は、例えば次のような方法により製造することができる。
すなわち下記一般式(7)、(8)、(9)または(10)で表されるアルコール性化合物と、下記一般式(11)で表されるカーボネートとをエステル交換反応させることにより、対応する前記一般式(1)、(2)、(3)および(4)で表されるカーボネート化合物が得られる。
【0033】
【化13】
Figure 0003763221
[式(7)〜(10)中、R1、R2、R4、R7、R9、R10、R11、x、pおよびqは前記一般式(1)〜(4)と同じである。
式(11)中、R22は、それぞれ独立に、炭素原子数1〜30の直鎖状もしくは分岐状の炭化水素基、または芳香環もしくは脂環式結合を含む炭化水素基、あるいは炭素原子数2〜135のエーテル結合を有する直鎖状もしくは分岐状の炭化水素基、または芳香環もしくは脂環式結合を含む炭化水素基である。]
【0034】
エステル交換反応は、前記一般式(7)、(8)、(9)または(10)で表されるアルコール性化合物と前記一般式(11)で表されるカーボネート化合物とを、カーボネート化合物/アルコール性化合物で示されるモル比が3〜200の範囲となる量で、塩基触媒の存在下に加熱しながら行い、生成するアルコールR22OHを蒸留によって反応系外に除去して、反応率95%以上まで反応させる。なお、上記反応を行うに際して、反応器内の空気を窒素置換することが望ましいが、窒素置換しなくても良い。
【0035】
次いで、上記塩基触媒を除去した後、未反応のカーボネート化合物(11)を蒸留によって反応系外に除去し、前記一般式(1)、(2)、(3)または(4)で表されるカーボネート化合物を得ることができる。
塩基触媒としてはエステル交換反応に使用される公知の塩基触媒を用いることができ、特に限定されないが、NaOCH3などが代表的な塩基触媒である。
【0050】
本発明の冷媒用組成物における炭酸ガスおよび潤滑油の含有量は、炭酸ガス2〜98重量%、好ましくは5〜95重量%、さらに好ましくは10〜90重量%、潤滑油2〜98重量%、好ましくは5〜95重量%、さらに好ましくは10〜90重量%である。なお上記潤滑油の含有量は、2種以上の潤滑油を用いる場合はそれらの合計量である。
【0051】
本発明の冷媒用組成物は、40℃で測定した粘度(動粘度)が1〜250mm2/s、好ましくは2〜120mm2/sであるのが望ましい。
本発明の冷媒用組成物には、従来の潤滑油に配合されている各種添加剤、例えば耐荷重添加剤、塩素捕捉剤、酸化防止剤、金属不活性剤、消泡剤、清浄分散剤、粘度指数向上剤、油性剤、耐摩耗添加剤、極圧剤、防錆剤、腐食防止剤、流動点降下剤などの他の添加剤を本発明の目的を損なわない範囲で添加することができる。
【0052】
前記耐荷重添加剤としては、例えばリン酸エステル、塩素化リン酸エステル、酸性リン酸エステル、酸性リン酸エステルのアミン塩、第三級ホスファイト、および第二級ホスファイトからなる群から選ばれる少なくとも1種のリン化合物を配合することができる。これらのリン化合物は、リン酸または亜リン酸とアルカノール、ポリエーテル型アルコールとのエステルあるいはその誘導体である。
【0053】
前記リン酸エステルとしては、具体的にはトリブチルホスフェート、トリフェニールホスフェート、トリクレジルホスフェートなどがあげられる。
前記塩素化リン酸エステルとしては、具体的にはトリスクロロエチルホスフェート、トリスジクロロプロピルホスフェートなどがあげられる。
【0054】
前記酸性リン酸エステルとしては、具体的にはエチルアシッドホスフェート、イソプロピルアシッドホスフェート、ブチルアシッドホスフェート、2−エチルヘキシルアシッドホスフェート、ラウリルアシッドホスフェート、テトラデシルアシッドホスフェート、ペンタデシルアシッドホスフェート、ヘキサデシルアシッドホスフェート、ヘプタデシルアシッドホスフェート、オクタデシルアシッドホスフェード、ステアリルアシッドホスフェート、イソステアリルアシッドホスフェート、オレイルアシッドホスフェートなどがあげられる。
前記酸性リン酸エステルのアミン塩としては、具体的には前記酸性リン酸エステルのオクチルアミン、オレイルアミン、ココナッツアミン、牛脂アミンなどがあげられる。
【0055】
前記第三級ホスファイトとしては、具体的にはトリフェニルホスファイト、トリクレジルホスファイト、ジフェニルイソデシルホスファイト、フェニルジイソデシルホスファイト、トリステアリルホスファイト、トリラウリルホスファイトなどがあげられる。
【0056】
前記第二級ホスファイトとしては、具体的にはジ−2−エチルヘキシルハイドロジュンホスファイト、ジラウリルハイドロジュンホスファイト、ジオレイルハイドロジュンホスファイトなどがあげられる。
【0057】
また他の耐荷重添加剤としては、モノスルフィド類、ポリスルフィド類、スルホキシド類、スルホン類、チオスルフィネート類、硫化油脂、チオカーボネート類、チオフェン類、チアゾール類、メタンスルホン酸エステル類などの硫黄化合物系の耐荷重添加剤;フッ素化脂肪族カルボン酸類、フッ素化エチレン樹脂、フッ素化アルキルポリシロキサン類、フッ素化黒鉛などのフッ素化合物系の耐荷重添加剤;塩素化炭化水素類、塩素化カルボン酸誘導体などの有機塩素化合物系の耐荷重添加剤;高級アルコール系などのアルコール系の耐荷重添加剤;ナフテン酸塩類(ナフテン酸鉛)、脂肪酸塩類(脂肪酸鉛)、チオリン酸塩類(ジアルキルジチオリン酸亜鉛)、チオカルバミン酸塩類、有機モリブデン化合物、有機スズ化合物、有機ゲルマニウム化合物、ホウ酸エステルなどの金属化合物系の耐荷重添加剤などがあげられる。
耐荷重添加剤としては前記リン化合物、硫黄化合物またはフッ素化合物が好ましい。
【0058】
耐荷重添加剤として例示した化合物は1種単独で使用することもできるし、2種以上を組み合せて使用することもできる。
耐荷重添加剤は、潤滑油の合計100重量部に対して0.0005〜10.0重量部、好ましくは0.01〜5.0重量部の割合で配合するのが望ましい。2種以上の化合物を耐荷重添加剤として配合する場合、上記配合量はこれらの合計量である。
【0059】
前記塩素捕捉剤としては、グリシジルエーテル基含有化合物、エポキシ化脂肪酸モノエステル類、エポキシ化油脂、エポキシシクロアルキル基含有化合物などのエポキシ化合物があげられる。前記酸化防止剤としては、2,6−ジターシャリ−ブチル−p−クレゾールなどのフェノール化合物;α−ナフチルアミンなどのアミン化合物等があげられる。
【0060】
前記金属不活性剤としては、ベンゾトリアゾール誘導体などがあげられる。前記消泡剤としては、シリコーンオイル(ジメチルポリシロキサン)、ポリメタクリレート類などがあげられる。前記清浄分散剤としてはスルホネート類、フェネート類、コハク酸イミド類などがあげられる。前記粘度指数向上剤としては、ポリメタクリレート、ポリイソブチレン、エチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ジエン水素化共重合体などがあげられる。
塩素捕捉剤、酸化防止剤、金属不活性剤、消泡剤、清浄分散剤、粘度指数向上剤などの他の添加剤は、潤滑油の合計100重量部に対してそれぞれ0〜5重量部、好ましくは0.01〜3重量部の割合で配合するのが望ましい。
【0061】
本発明の冷媒用組成物は、前記潤滑油に必要により配合する添加剤を配合し、通常は脱水処理を施した後、例えば圧縮型冷凍機に封入し、次いで炭酸ガスの所定量を封入して製造することができる。
【0062】
本発明の冷媒用組成物は、密閉された状態で、かつ冷媒である炭酸ガスが液状の状態で従来の冷媒用組成物と同様にして使用されるが、本発明で使用している潤滑油は液状の炭酸ガスとの相溶性に優れており、このため低温から高温の広範囲の使用条件において相分離を生じることはない。
【0063】
本発明の冷媒用組成物は冷媒として炭酸ガスを用いているので、地球温暖化係数が小さく、環境汚染で問題とはならず、しかも炭酸ガスと潤滑油との溶解性に優れているので、低温から高温の広範囲において相分離を生じることなく、長期間安定して使用することができる。このため、例えば圧縮機可動部での焼き付きが生じることはなく、また蒸発器内での熱交換の効率低下をもたらすこともない。
このため本発明の冷媒用組成物は、各種冷凍機、空調機(特にカーエアコン)、ヒートポンプ等の冷凍機、特に圧縮型冷凍機の冷媒として好適に利用することができる。
【0064】
【発明の効果】
本発明の冷媒用組成物は冷媒としての炭酸ガスに一般式(1)、(2)、(3)または(4)で表されるカーボネート油からなる群から選ばれる少なくとも1種の潤滑油とを含み、炭酸ガスの含有量が2〜98重量%、潤滑油の含有量が2〜98重量%であるので、低温から高温の広範囲において相分離を生じることなく、長期間安定して使用できる。
【0065】
【発明の実施の形態】
次に本発明を実施例によりさらに詳しく説明する。
実施例1〜および比較例1〜7
表1に示す冷凍機油(潤滑油)を用い、炭酸ガスと冷凍機油との溶解性の試験を実施した。試験方法の詳細は以下の通りである。
【0066】
各試料を、耐圧ガラス試験管に数点採取して秤量する。これを真空配管および炭酸ガス配管に接続し、試験管を真空脱気後、液体窒素で冷却し、炭酸ガスがほぼ50重量%〜98重量%の範囲に入り、かつ炭酸ガスの重量%が同じにならないように各耐圧ガラス試験管に炭酸ガスを採取する。その後試験管を封じ、保護管を装着し室温に放置する。試料油と炭酸ガス冷媒とが均一な溶液になったことを確認後、冷却用恒温槽に入れ冷却する。
【0067】
試験管内に白い分離物が現れ、溶液が二層に相分離するか、または全体が薄く乳濁したら、試験管を冷却浴から取り出し、保護管に入れ軽く振る。相分離または乳濁が消えたら再び冷却操作を繰り返す。そして、相分離または乳濁が消えなくなる操作を継続し、その時点の温度を二相分離温度として報告する。結果を表2〜表5に示す。
【0068】
【表1】
Figure 0003763221
【0069】
表1の注
*1 試料の詳細は次の通りである。
(1)パラフィン系鉱油:
ダフニースーパーCR32P、出光興産(株)製、商標
(2)ナフテン系鉱油:
スニソ3GS、日本サン石油(株)製、商標
(3)アルキルベンゼン(ソフト型):
64(Cn2n+1)2、n=10〜14
(4)アルキルベンゼン(ハード型):
64(Cn2n+1)2、n=10〜14
(5)ポリα−オレフィン:
CH3-C(R)H-CH2-C(R)H-CH2-C(R)H2
R:Cn2n+1
【0070】
(6)カーボネート油:
【化16】
Figure 0003763221
n=1〜10の混合物
(7)カーボネート油:
49-O-C510OC(=O)OC510OC49
4964-OC24OC(=O)O-C510OC49との混合物
(8)カーボネート油:
37-OC(=O)O-(C36O)n-C(=O)O-C37
n=15〜20の混合物
(9)エステル油:
C-(CH2-OC(=O)R)4
R:Cn2n+1、n=6
(10)エステル油:
C-(CH2-OC(=O)R)4
R:Cn2n+1、n=8
(11)エステル油:
C-(CH2-OC(=O)R)4
R:Cn2n+1、n=6〜10
(12)エーテル油:
【化17】
R-O-(CH2-C(CH3)H-O-)p-(CH2-CH2-O-)q-R
R:Cn2n+1、n=1〜4
p=2〜8、q=2〜8
【0071】
(13)カーボネート油:
【化18】
Figure 0003763221
nの平均値が7の混合物
(14)カーボネート油:
【化19】
Figure 0003763221
nの平均値が17の混合物
(15)カーボネート油:
【化20】
Figure 0003763221
【0072】
【表2】
Figure 0003763221
*1 表1参照
*2 試験した50重量%〜98重量%のすべての炭酸ガス濃度において不溶であった。
【0073】
【表3】
Figure 0003763221
*1 表1参照
【0074】
【表4】
Figure 0003763221
*1 表1参照

Claims (4)

  1. 炭酸ガスからなる冷媒と、
    下記一般式(1)、(2)、(3)または(4)で表されるカーボネート油からなる群から選ばれる少なくとも1種の潤滑油とを含み、
    炭酸ガスの含有量が2〜98重量%、潤滑油の含有量が2〜98重量%であることを特徴とする冷媒用組成物。
    Figure 0003763221
    [式(1)中、R1およびR2は、それぞれ独立に、炭素原子数1〜30の直鎖状もしくは分岐状の炭化水素基、または芳香環もしくは脂環式結合を含む炭化水素基、あるいは炭素原子数2〜135のエーテル結合を有する直鎖状もしくは分岐状の炭化水素基、または芳香環もしくは脂環式結合を含む炭化水素基である。]
    Figure 0003763221
    [式(2)中、R3およびR5は、それぞれ独立に、炭素原子数1〜30の直鎖状もしくは分岐状の炭化水素基、または芳香環もしくは脂環式結合を含む炭化水素基、あるいは炭素原子数2〜135のエーテル結合を有する直鎖状もしくは分岐状の炭化水素基、または芳香環もしくは脂環式結合を含む炭化水素基である。R4は炭素原子数1〜12の直鎖状または分岐状の2価の炭化水素基、または芳香環もしくは脂環式結合を含む2価の炭化水素基、aは1〜16の整数である。]
    Figure 0003763221
    [式(3)中、R6およびR8は、それぞれ独立に、炭素原子数9〜30の直鎖状もしくは分岐状の炭化水素基、または芳香環もしくは脂環式結合を含む炭化水素基、あるいは炭素原子数2〜135のエーテル結合を有する直鎖状もしくは分岐状の炭化水素基、または芳香環もしくは脂環式結合を含む炭化水素基である。R7は炭素原子数1〜6のアルキレン基であり、xは1〜40の整数であり、yは1〜12の整数である。]
    Figure 0003763221
    [式(4)中、R9、R10およびR11は、それぞれ独立に、炭素原子数1〜6のアルキレン基であり、R12、R13およびR14は、それぞれ独立に、炭素原子数1〜30の直鎖状もしくは分岐状の炭化水素基、または芳香環もしくは脂環式結合を含む炭化水素基、あるいは炭素原子数2〜135のエーテル結合を有する直鎖状もしくは分岐状の炭化水素基、または芳香環もしくは脂環式結合を含む炭化水素基である。Zは水素原子、炭素原子数1〜6の炭化水素基または−O−(R9O)p−C(=O)O−R12基である(ここで、R9およびR12は前記と同じであり、pは0〜12の整数である。)。pは0〜12の整数、qは1〜6の整数である。]
  2. 潤滑油の粘度が1〜250mm2/s/40℃の範囲であることを特徴とする請求項1に記載の冷媒用組成物。
  3. 潤滑油100重量部に対して、リン化合物、硫黄化合物およびフッ素化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の耐荷重添加剤0.0005〜10重量部を含有していることを特徴とする請求項1または2に記載の冷媒用組成物。
  4. 潤滑油100重量部に対して、エポキシ化合物からなる塩素捕捉剤0〜5重量部および/またはフェノール化合物もしくはアミン化合物からなる酸化防止剤0〜5重量部を含有していることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の冷媒用組成物。
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