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JP3763265B2 - X線透視撮影台用天板 - Google Patents
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、被検者を載せるX線透視撮影台の天板に係わり、特に、天板の周囲に金属枠を有するX線透視撮影台用天板に関する。
【0002】
【従来の技術】
X線透視撮影台には被検者を載せる天板が備えられており、遠隔操作式透視撮影装置、近接操作式透視撮影装置、循環器X線診断システム、IVR・デジタルTVシステム、X線撮影システム、X線断層撮影装置、泌尿器用X線装置など多様な診断分野に用いられている。
遠隔操作式透視撮影台では、オーバチューブ式のものが広く用いられており、天板(寝台)の上部空間が広く、被検者の観察も容易で、被検者の体位変換なども行いやすく、装置の動作時に、被検者とX線管との干渉にあまり注意を払わなくてもよいため診断効率がよい。また、重いスポット撮影装置を天板の背面で保持しやすい機構に設計され、被検者に圧迫感を与えないことである。そのため、胃部X線検査を主体とした上部消化管検査に主眼を置きながら、1台で注腸(大腸)、泌尿器系、胸部内視鏡検査や神経系などの多様な診断目的に利用され、多目的撮影台として使用されている。
【0003】
図2にオーバチューブ式X線透視撮影台の斜視図を示す。被検者を天板11の下部にセットされた踏台18に載せ、天板11の両端部にセットされたグリップ棒17を握らせる。そして、X線管13からX線を被検者に照射し、そのX線透過像を受像部14(スポット撮影装置、イメージングシステム)で検出し、X線画像として、撮影フイルム、又は、記憶装置に収納し、モニタに表示する。
胃部X線検査を主体とした上部消化管検査では、被検者に造影剤を飲ませ、操作者はモニタ上のX線透過像を見ながら、圧迫筒を操作し、基台16上の透視撮影台を駆動部15によって起倒回転させ、天板11を上下左右に移動させて、被検者の関心領域をモニタ中央になるように操作し、スポット撮影を行う。
また、注腸(大腸)、泌尿器系、胸部内視鏡検査や神経系の検査では、透視撮影台を水平位にして、X線透視下のもとで、造影剤の注入や内視鏡による診断や超音波診断装置の併用による検査が行われる。
【0004】
図3に従来のX線透視撮影台用天板の断面構造を示す。天板11は、被検者が載る板11a(表面がカーボン板2a、内部が樹脂発泡体1a)と、その両側にアルミニウム製等の金属枠11bと、その両者を固定する止めねじ11cからなる。板11aは、木製(合板など)、又は、内部に樹脂発泡体1aを用い表面にCFRP(炭素繊維強化プラスチック)製のフラットな形状のカーボン板2a(湾曲形状のものもある)を接着し挟み込んだものが用いられる。そして、その両側に、溝11e(グリップ棒17、及び、踏台18をセットする溝)を有するアルミニウム製の金属枠11bが、止めねじ11cによって機械的に装着され、図2に示す枠11dに固定されている。そして、透視撮影台の台12上で上下左右に動くことができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来のX線透視撮影台用天板は以上のように構成されているが、両端部に設けられた金属枠11bと中央の板11aとは機械的に止めねじ11cで組合わされているため、その接合部分には隙間や段差が生じてしまう。そのため、被検者の載せ換え時に段差によって載せ換えが困難になったり、被検者の血液や体液などの液体が、その隙間に入り込んだりすると、清掃が困難であるため、不衛生になるなどの問題がある。
【0006】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、天板両端部の金属枠と中央の板との接合部に隙間や段差を作らない構造のX線透視撮影台用天板を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため本発明は、X線管と受像部の間にセットされ、被検者を載せて透視撮影を行うX線透視撮影台用天板において、樹脂発泡体の両面にその幅より大きい寸法のカーボン板を接着し、少なくとも一方の面に溝を有し、前記溝を有する面が前記溝の両側で前記カーボン板厚に相当する段差を有し、低い方の段が前記カーボン板の前記樹脂発泡体を越える長さと同じ寸法の幅を有し、低い段の側の厚さが前記樹脂発泡体の厚さと同じである2個の金属製枠の、それぞれの低い段の側を前記樹脂発泡体の両側にできる前記2枚のカーボン板に挟まれる空間に挿入して前記カーボン板に接着固定し、前記溝にパッキンを嵌め込んだX線透視撮影台用天板を提供する。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明のX線透視撮影台用天板の一実施例を図1を参照しながら説明する。図1の(a)は、本発明のX線透視撮影台用天板の断面構造を示し、(b)は、本X線透視撮影台用天板の両側に設けられた金属枠3と中央部分のカーボン板2との接合部分を拡大した断面図である。
本X線透視撮影台用天板は、樹脂発泡体1の上下両面にその幅より大きいカーボン板2を接着材6で接着して挟んだ板7aと、その板7aの左右両側に、カーボン板2の厚さに相当する段差とその段差の境界部分に溝4を設けて板7aの両側にはめ込み接着された金属枠3と、溝4にはめ込まれたパッキン5とから構成されている。
【0011】
板7aは、樹脂発泡体1とその上下両側に接着材6によって接着された幅が少し大きいカーボン板2からなり、カーボン板2は、CFRP(炭素繊維強化プラスチック)製で、高価であるがX線透過率が良く、強靭で軽量である。したがって表面にはカーボン板2を用い、内部は軽くてX線透過率のよい樹脂発泡体1を用いて構成する。
【0012】
金属枠3は、アルミニウムの引き抜き材を用い、内部は軽量化のために引き抜き孔が設けられている。そして外側は被検者の載せ換えや術者の操作が容易になるように下方に丸みを有し、カーボン板2との接合部は、カーボン板2の厚さに相当する段差と、その段差の境界部分に溝4が設けられている。そして、板7aの両側にはめ込み接着剤6aで接着される。
パッキン5は、シリコーンゴム製であり、その断面頭部は鍋状の形状を有し、足部は金属枠3に設けられた溝4にマッチした形状をしている。
【0013】
本X線透視撮影台用天板の製作方法を説明する。まず、所定寸法の板状の樹脂発泡体1を準備する。次に樹脂発泡体1と同じ長さで幅方向が所定の寸法だけ大きいカーボン板2を準備する。そして、樹脂発泡体1の上下両面に接着材6を塗布しカーボン板2を左右均等に接着する。次にカーボン板2の厚さに相当する段差と、その段差の境界部分に溝4が加工された金属枠3を準備する。そして、カーボン板2が固定されるカーボン板2の厚さに相当する段差部分に接着材6aを薄く塗布し、パッキン5を溝4に挿入してセットし、板7aのカーボン板2の間に金属枠3を挿入する。最後にパッキン5を全域にわたり上部から抑えて整形し固定する。金属枠3の面とカーボン板2の面が同一の高さになり、カーボン板2とパッキン5、及び金属枠3とパッキン5の隙間も無くなる。
【0014】
次に、本X線透視撮影台用天板の使用状況を説明する。胃部X線検査を主体とした上部消化管検査では、被検者に造影剤の入ったコップを持たせ、術者の指示に従って飲ませる。最初含み飲みを行い指示に従って食道に流し込む。次に残りを一気に飲ませる。このとき被検者は造影剤を天板にこぼし、透視撮影台を水平位にしたとき、そのこぼれた造影剤が天板の周辺部に流れる。放置しておくと白く汚れた状態に固着するので、検査が終了した時点で、水などで清掃することになる。
【0015】
注腸(大腸)検査では、透視撮影台を水平位にして、被検者の肛門から術者が内視鏡を挿入し、細胞を採取したり、造影剤を直腸に注入して正面撮影をしたりする。このとき、直腸の汚物が外部に漏れたり、引出した内視鏡が天板に触れたり、腸壁に傷がつき出血したりすると天板が汚染される。検査が終了した時点で消毒液を用いて清掃することになる。
【0016】
泌尿器系の検査では、透視撮影台を水平位にして、被検者の静脈から造影剤を注入し、所定の時間間隔で腎臓、尿路、膀胱などに造影剤が流れ移動する状態がX線撮影によって記録される。また、超音波診断を併用することで、腎臓や尿路や膀胱等の結石を見つけることができるので、体表との密着性を良くし操作性を向上させるために、被検者の体表、及び、プローブにゼリー剤を塗り走査する。そのため、ゼリー剤が天板についたりして汚れることになる。天板及びその周辺部は常に清潔にするために消毒液を用いて清掃することになる。
【0017】
その他、胸部内視鏡検査や神経系の検査についても同様である。そして、透視撮影台の天板に載る被検者に感染させないように、天板をはじめ周辺部は清潔な状態に保たれなければならない。本X線透視撮影台用天板は接合部にシリコーンゴム製のパッキン5を用いているので、消毒液を用いて消毒を容易に行うことができ、また、天板の両端の金属枠3とカーボン板2との段差が無いため、被検者の天板への移動を容易にしている。
【0018】
上記の実施例では、踏台18やグリップ棒17を取り付ける手段について説明していないが、従来と同じように溝11eを設けてもよいし、金属枠3をコの字型の金具で挟むように、後から装着できるようにしてもよい。
また、パッキン5の溝4へのセットを金属枠3とカーボン板2の挿入接着工程で行ったが、パッキン5のセットを最終段階で上部から圧入して行ってもよい。
【0019】
また、金属枠3の外部形状については丸みのある傘状にしたが、楕円や円など滑らかな形状であってもよい。
また、金属枠3の材質についてもアルミニウムの合金、または、消毒液に対して耐性のある表面処理をした軽い金属材等であってもよい。
【0020】
【発明の効果】
本発明のX線透視撮影台用天板は上記のように構成されており、樹脂発泡体を両面からカーボン板で接着して挟み、その両側に、カーボン板の厚さに相当する段差をつけた境界部分に溝を設けた金属枠を、接着材を塗布してはめ込み、その溝にパッキンを挿入しているので、金属枠とカーボン板の段差が無くなり、両者の接合部の隙間はパッキンで密封され、その高さも低く、被検者の載せ換えが容易になり、また、被検者の血液や体液などが、隙間に入り込んだりすることが無く、清掃が楽になり、常に清潔にすることができる。そして、内部が樹脂発泡体により形成され、表面がカーボン板を用いているので、天板が軽く強靭である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のX線透視撮影台用天板の一実施例を示す図である。
【図2】 従来のX線透視撮影台を示す図である。
【図3】 従来のX線透視撮影台用天板の断面構造を示す図である。
【符号の説明】
1、1a…樹脂発泡体
2、2a…カーボン板
3、11b…金属枠
4…溝
5…パッキン
6、6a…接着材
11…天板
11a、7a…板
11c…止めねじ
11d…枠
11e…溝
12…台
13…X線管
14…受像部
15…駆動部
16…基台
17…グリップ棒
18…踏台

Claims (1)

  1. X線管と受像部の間にセットされ、被検者を載せて透視撮影を行うX線透視撮影台用天板において、樹脂発泡体の両面にその幅より大きい寸法のカーボン板を接着し、少なくとも一方の面に溝を有し、前記溝を有する面が前記溝の両側で前記カーボン板厚に相当する段差を有し、低い方の段が前記カーボン板の前記樹脂発泡体を越える長さと同じ寸法の幅を有し、低い段の側の厚さが前記樹脂発泡体の厚さと同じである2個の金属製枠の、それぞれの低い段の側を前記樹脂発泡体の両側にできる前記2枚のカーボン板に挟まれる空間に挿入して前記カーボン板に接着固定し、前記溝にパッキンを嵌め込んだことを特徴とするX線透視撮影台用天板。
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