JP3763531B2 - 圧電音響変換器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、各種の報音装置や電話器などに用いられる圧電音響変換器に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の圧電音響変換器として、面実装タイプのものが知られている。面実装タイプの圧電音響変換器は、例えば、特開2000−175296号公報や、実開平05−75798号公報などで知られている。これらの公知文献に記載された面実装タイプの圧電音響変換器は、圧電音響変換素子の周辺を支持する樹脂ケースに、給電用端子をインサート成型によって埋め込む構造を採用している。このインサート成型によれば、製品の小型化を図るとともに、小型化された中でも、高い端子固定力を確保できる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、インサート成型を効率よく行うためには、成型機へ搬送するための端子部分のフープ化、成型後に成型品を取り出すための新たな設備、さらには、専用の成型機が必要になるため、設備費の高騰を招くという問題点があった。
【0004】
しかも、樹脂成型プロセスであるため、工業量産的に満足する生産効率を挙げることができなかった。更に、製品形状変更などに対する順応性が低いという問題点もあった。
【0005】
上述した種々の問題点は、結局は、製品コストに跳ね返ってしまうため、 低コストで、信頼性の高い圧電音響変換器を提供することが困難であった。
【0006】
本発明の課題は、低コストで、信頼性の高い圧電音響変換器を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を達成するため、本発明に係る圧電音響変換器は、ケースと、圧電音響変換素子と、一対の端子部材とを含む。ケースは、熱可塑性合成樹脂材料でなり、内底面に突起を有する。前記圧電音響変換素子は、周辺がケースによって支持されている。
【0008】
前記一対の端子部材のそれぞれは、前記圧電音響変換素子に対する給電路を構成するものであって、金属板材でなる。一対の端子部材のそれぞれは、一端縁に切欠きによる凹部を有し、前記凹部内に前記突起が位置するようにして、前記突起の両側の前記内底面上に配置され、かつ、前記突起の溶着によって前記ケースに固定されている。
【0009】
上述したように、圧電音響変換素子は、周辺がケースによって支持されており、一対の端子部材のそれぞれは、圧電音響変換素子に対する給電路を構成するから、一対の端子部材を用いて、圧電音響変換素子に電気信号を供給し、これを励振することができる。
【0010】
一対の端子部材のそれぞれは、金属板材でなり、ケースの内底面上に配置されているから、ケースの内部空間を端子部材の板厚を考慮した厚みに設定し、薄型化を図ることができる。
【0011】
ケースは、熱可塑性合成樹脂材料でなり、内底面に突起を有する。一対の端子部材のそれぞれは、一端縁に切欠きによる凹部を有し、凹部内に突起が位置するようにして、突起の両側の内底面上に配置され、かつ、突起の溶着によってケースに固定されている。このような構造によれば、突起の溶融及びその後の溶着処理によって、一対の端子部材をケースに固定することができる。突起はケースの一部であって、熱可塑性合成樹脂材料でなるから、熱コテなどの加熱手段を押し付けるだけの簡単な操作で、突起を溶融させ、一対の端子部材に溶着させることができる。
【0012】
このため、インサート成型処理において必要であった端子部分のフープ化、成型後に成型品を取り出すための新たな設備、さらには、専用の成型機が、全く不要になる。また、生産効率も上がるし、製品形状変更などに対する順応性もきわめて高くなる。従って、本発明によれば、低コストで、信頼性の高い圧電音響変換器を得ることができる。
【0013】
具体的態様では、一対の端子部材は、接触部と、端子部とを含む。前記接触部は、前記凹部を有しており、前記端子部は、前記接触部よりも狭幅で、前記接触部に連続する。ケースは、側壁面に2つの開口部を有する。前記一対の端子部材のそれぞれは、前記端子部が前記開口部を通って、ケースの外部に導かれている。この構造によれば、一対の端子部材の端子部を、外部に面付ケースる面実装タイプの圧電音響変換器を得ることができる。
【0014】
この場合の好ましい態様として、ケースは、端子部との連接位置にある接触部の端縁を挿入する洞部を有する。洞部は、ケースの外側に向かって下降傾斜する傾斜内面を有する。かかる構造によれば、一対の端子部材の端子部を、洞部の傾斜面を利用して押さえつけることがきるので、一対の端子部材に対する固定力を高め、信頼性を向上させることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
図1は本発明に係る音響変換器の正面断面図、図2は図1に示した圧電音響の平面図、図3は図1の3−3線に沿った断面図である。図示された圧電音響変換器は、ケース1と、圧電音響変換素子2と、一対の端子部材3、4とを含む。ケース1の上部開口部には、報音孔51を有する蓋体5が装着されている。
【0016】
ケース1は、熱可塑性合成樹脂材料でなり、内底面12に突起11を有する。図4はケースの正面断面図、図5は図4に示したケース1の平面図である。図示されたケース1は、側壁面13に2つの開口部14、15を有するとともに、内底面12と対向する上面側が開口されていて、内底面12に近い部分にリング状ステップ面18を有する。ステップ面18は、側壁面13に設けられた開口部14、15によって分断されている。
【0017】
更に、実施例では、ケース1は、開口部14、15の両側に洞部16を有する。洞部16は、ケース1の外側に向かって下降傾斜する傾斜内面17を有する。
【0018】
圧電音響変換素子2は、周辺がケース1によって支持されている。圧電音響変換素子2は、円板状の金属振動板21の一面に、金属振動板21よりは小径の円板状の圧電振動子22を接着した構造となっている。この圧電音響変換素子2は、金属振動板21の周辺を、ステップ面18に載せ、かつ、蓋体5によって上側から押さえることにより、ケース1の内部に内蔵される。圧電音響変換素子2は、圧電振動子22がケース1の内底面12と向き合うような関係で周辺支持される。
【0019】
端子部材3、4のそれぞれは、圧電音響変換素子2に対する給電路を構成するものであって、金属板材でなる。端子部材3、4のそれぞれは、一端縁に切欠きによる凹部31、41を有し、凹部31、41に突起11が位置するようにして、突起11の両側の内底面12の上に配置され、かつ、突起11の溶着10によってケース1に固定されている。凹部31、41は、図示実施例では、三角形状空間を構成しているが、四角形状などの他の多角形状、または、円弧もしくは楕円形状などの空間形状であってもよい。
【0020】
端子部材3、4のそれぞれは、端子部33、43が開口部14、15を通って、ケース1の外部に導かれている。実施例では、端子部材3は、接触部32と、端子部33とを含む。接触部32は、凹部31を有しており、端子部33は、接触部32よりも狭幅で、接触部32に連続する。端子部材4も、接触部42と、端子部43とを含む。接触部42は、凹部41を有しており、端子部43は、接触部42よりも狭幅で、接触部42に連続する。
【0021】
更に、端子部材3、4は、切起こした接触片34、44を有する。接触片34、44は、圧電音響変換素子2の電極にばね接触する。接触片34、44を接触させるための電極配置構造は周知である。
【0022】
上述したように、圧電音響変換素子2は、周辺がケース1によって支持されており、端子部材3、4のそれぞれは、圧電音響変換素子2に対する給電路を構成するから、端子部材3、4を用いて、圧電音響変換素子2に電気信号を供給し、これを励振することができる。
【0023】
端子部材3、4のそれぞれは、金属板材でなり、ケース1の内底面12の上に配置されているから、ケース1の内部空間を端子部材3、4の板厚を考慮した厚みに設定し、薄型化を図ることができる。
【0024】
ケース1は、熱可塑性合成樹脂材料でなり、内底面12に突起11を有する。端子部材3、4のそれぞれは、一端縁に切欠きによる凹部31、41を有し、凹部31、41の内部に突起11が位置するようにして、突起11の両側の内底面12の上に配置され、かつ、突起11の溶着10によってケース1に固定されている。このような構造によれば、突起11の溶融及びその後の溶着10処理によって、端子部材3、4をケース1に固定することができる。突起11はケース1の一部であって、熱可塑性合成樹脂材料でなるから、熱コテなどの加熱手段または超音波プローブを押し付けるだけの簡単な操作で、突起11を溶融させ、一対の端子部材3、4に溶着10させることができる。
【0025】
図6〜図9は図1〜図3に示した圧電音響変換器における端子部材組み込み工程を示す図である。まず、図6及び図7に示すように、端子部材3、4を、凹部31、41の内部に突起11が位置するようにして、突起11の両側の内底面12の上に配置する。
【0026】
次に、図8及び図9に示すように、突起11の先端面に、熱コテなどの加熱手段または超音波プローブを押し付ける。これにより、突起11が、その先端部で溶融され、溶融した樹脂が端子部材3、4の上に流れ出して付着する。突起11はケース1の一部であって、熱可塑性合成樹脂材料でなるから、このような溶着10処理操作が可能である。
【0027】
上述したように、突起11の溶融及びその後の溶着10処理によって、端子部材3、4をケース1に固定することができるから、従来であれば、インサート成型処理において必要であった端子部分のフープ化、成型後に成型品を取り出すための新たな設備、さらには、専用の成型機が、全く不要になる。また、生産効率も上がるし、製品形状変更などに対する順応性もきわめて高くなる。従って、本発明によれば、低コストで、信頼性の高い圧電音響変換器を得ることができる。
【0028】
実施例では、端子部材3は、接触部32と、端子部33とを含む。接触部32は、凹部31を有しており、端子部33は、接触部32よりも狭幅で、接触部32に連続する。端子部材4も、接触部42と、端子部43とを含む。接触部42は、凹部41を有しており、端子部43は、接触部42よりも狭幅で、接触部42に連続する。
【0029】
上記の端子部材構造を前提として、ケース1は、開口部14、15の両側に、端子部33、43との連接位置にある接触部32、42の端縁を挿入する洞部16を有する。洞部16は、ケース1の外側に向かって下降傾斜する傾斜内面17を有する。かかる構造によれば、一対の端子部材3、4の端子部33、43を、洞部16の傾斜面17を利用して押さえつけることがきるので、端子部材3、4に対する固定力を高め、信頼性を向上させることができる。
【0030】
更に、実施例では、ケース1は、側壁面13に2つの開口部14、15を有する。端子部材3、4のそれぞれは、端子部33、43が開口部14、15を通って、ケース1の外部に導かれている。この構造によれば、端子部材3、4の端子部33、43を、外部に面付けする面実装タイプの圧電音響変換器を得ることができる。
【0031】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、低コストで、信頼性の高い圧電音響変換器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る音響変換器の正面断面図である。
【図2】図1に示した圧電音響の平面図である。
【図3】図1の3−3線に沿った断面図である。
【図4】ケースの正面断面図である。
【図5】図4に示したケースの平面図である。
【図6】図1〜図3に示した圧電音響変換器における端子部材組み込み工程を示す図である。
【図7】図6に示した工程の平面図である。
【図8】図6及び図7の後の工程を示す断面図である。
【図9】図8に示した工程の平面図である。
【符号の説明】
1 ケース
2 圧電音響変換素子
3、4 端子部材
11 突起
31、41 凹部
Claims (3)
- ケースと、圧電音響変換素子と、一対の端子部材とを含む圧電音響変換器であって、
前記ケースは、熱可塑性合成樹脂材料でなり、内底面に突起を有しており、
前記圧電音響変換素子は、周辺が前記ケースによって支持されており、
前記一対の端子部材のそれぞれは、前記圧電音響変換素子に対する給電路を構成するものであって、金属板材でなり、一端縁に切欠きによる凹部を有し、前記凹部内に前記突起が位置するようにして、前記突起の両側の前記内底面上に配置され、かつ、前記突起の溶着によって前記ケースに固定されている
圧電音響変換器。 - 請求項1に記載された圧電音響変換器であって、
前記一対の端子部材は、接触部と、端子部とを含み、
前記接触部は、前記凹部を有しており、
前記端子部は、前記接触部よりも狭幅で、前記接触部に連続しており、
前記ケースは、側壁面に2つの開口部を有しており、
前記一対の端子部材のそれぞれは、前記端子部が前記開口部を通って、前記ケースの外部に導かれている
圧電音響変換器。 - 請求項2に記載された圧電音響変換器であって、
前記ケースは、前記端子部との連接位置にある前記接触部の端縁を挿入する洞部を有しており、
前記洞部は、前記ケースの外側に向かって下降傾斜する傾斜内面を有する
圧電音響変換器。
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