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JP3764046B2 - パワーアンプ立ち上げ回路装置及びその制御方法 - Google Patents
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、オーディオ機器等に搭載されるパワーアンプ立ち上げ回路装置及びその制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、パワーアンプの出力電位はパワーアンプ立ち上げと同時に急峻なステップ応答を示すため、スピーカを駆動している時など大きなグリッチ音が聞こえる問題があった。
【0003】
この問題を回避するために、従来は、図6に示すような回路装置が提案されている。
【0004】
図6は、従来のパワーアンプ立ち上げ回路装置の回路図である。
【0005】
このパワーアンプ立ち上げ回路装置は、電源ラインVDDにスイッチPSWを介して接続されたアナログ基準電位発生回路14を有し、このアナログ基準電位発生回路14の出力が、パワーアンプ10を構成する増幅回路11の正入力と、増幅回路111で構成されるボルテージフォロワアンプ110に接続されている。
【0006】
パワーアンプ10は、増幅回路11と抵抗12とで構成され、増幅回路11の出力が抵抗12を介して負入力に帰還される。パワーアンプ10の負入力には、抵抗13を介してスイッチSW1が接続されている。さらに、パワーアンプ10の出力は出力端子21に接続され、同様にボルテージフォロワアンプ110も抵抗R1を介して出力端子21に接続されている。
【0007】
そして、出力端子21とグランド間には、直流分カット用の容量C1と抵抗R2が外付けで直列接続されている。
【0008】
かかる従来のパワーアンプ立ち上げ回路装置の立ち上がり時には、スイッチPSWがオンし、ボルテージフォロワアンプ110と抵抗R1とDCカット用の容量C1で、パワーアンプ10の出力電位V1を緩やかに立ち上げるようにしている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の回路では、低い周波数を通すためにDCカット容量C1を大きくすると立ち上がりが遅くなるので、抵抗R1を小さくしボルテージフォロワアンプ10に大きな駆動電流を流す能力が必要となる。その結果、ボルテージフォロワアンプ10の動作電流が大きくなり、且つボルテージフォロワアンプ10の面積が大きくなるという問題があった。
【0010】
本発明は、上述の如き従来の問題点を解決するためになされたもので、その目的は、駆動電流の増加を抑え且つ小面積でパワーアンプ出力を緩やかに立ち上げることのできるパワーアンプ立ち上げ回路装置及びその制御方法を提供するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明に係るパワーアンプ立ち上げ回路装置では、パワーアンプの負入力に接続された第1のスイッチと、前記パワーアンプの正入力ノードに接続されたキャパシタンス及び第1の抵抗と、前記キャパシタンスと並列に接続された第2のスイッチと、前記第1の抵抗とアナログ基準電圧発生回路との間に接続された第3のスイッチと、前記パワーアンプの出力ノードと接地電位との間に接続された第のスイッチとを備えたことを特徴とする。
【0017】
請求項7記載の発明に係るパワーアンプ立ち上げ回路装置の制御方法では、パワーアンプの負入力に接続された第1のスイッチと、前記パワーアンプの正入力ノードに接続されたキャパシタンス及び抵抗と、前記キャパシタンスと並列に接続された第2のスイッチと、前記抵抗とアナログ基準電圧発生回路との間に接続された第3のスイッチと、前記パワーアンプの出力ノードと接地電位との間に接続された第のスイッチとを備えたパワーアンプ立ち上げ回路装置に対し、初期状態で前記第1と前記第3のスイッチをオフすると共に、前記第2と前記第四のスイッチをオンし、次に前記パワーアンプをオンさせると同時に、前記第3のスイッチをオンし、前記第2と前記第のスイッチをオフすることを特徴とする。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0020】
[第1実施形態]
図1は、本発明の第1実施形態に係るパワーアンプ立ち上げ回路装置を示す回路図である。
【0021】
このパワーアンプ立ち上げ回路装置は、従来と同様のパワーアンプ10を備えている。すなわち、電源ラインVDDにスイッチPSWを介して接続されたアナログ基準電位発生回路14の出力が、パワーアンプ10を構成する増幅回路11の正入力に接続されている。
【0022】
パワーアンプ10は、制御信号APD1でオン/オフが制御される増幅回路11と抵抗12とで構成され、増幅回路11の出力が抵抗12を介して負入力に帰還される。パワーアンプ10の負入力には、抵抗13を介してスイッチSW1が接続されている。さらに、パワーアンプ10の正入力ノードには、抵抗R3が接続されると共に、端子22を介してキャパシタC2が外付け接続されている。
【0023】
また、キャパシタC2と並列にスイッチSW2が接続され、抵抗R3とアナログ基準電圧発生回路14との間にはスイッチSW3が接続されている。パワーアンプ10の出力側は、スイッチSW4を介してグランドGNDが接続されると共に、スイッチSW5を介してアナログ基準電位発生回路14の出力側に接続されている。
【0024】
そして、出力端子21とグランド間には、直流分カット用の容量C1と抵抗R2が外付けで直列接続されている。
【0025】
次に、以上のように構成されるパワーアンプ立ち上げ回路装置の動作について、図2のタイミングチャートを参照して説明する。
【0026】
時刻t1以前の初期状態、つまりパワーアンプ10の立ち上がり前では、スイッチSW2,SW4をオンしておく。すなわち、パワーアンプ10の立ち上がり前においてV1ノード及びV2ノードを不定状態にすると、立ち上がり時間が立ち上げの度に変わってしまうので、スイッチSW2,SW4をオンして、初期状態をある固定電圧(この場合GND)にしておくのである。
【0027】
スイッチPSWがオンするパワーアンプ10の立ち上げ時(時刻t1)には、APD1信号が“H”レベルとなって増幅回路11がオン状態となり、これと同時にスイッチSW3がオンし、スイッチSW2及びスイッチSW4はオフする。その結果、V2ノードがキャパシタC2と抵抗R3の時定数によりアナログ基準電位Vefまでゆっくりと上昇する。
【0028】
パワーアンプ10の出力であるV1ノードは、イマジナルショートでV2ノードと共にゆっくりと0vからアナログ基準電位Vefまで立ち上がる。これによって、パワーアンプ出力のクリック雑音を低減することができる。
【0029】
その後、一度パワーアンプ10を立ち上げた後、APD1信号を“L”レベルにしてパワーアンプ10をパワーダウンした時には(時刻t2)、スイッチSW5をオンさせることで、V1ノードを基準電位Vefに固定する。これは、パワーアンプ10をパワーダウンした時にV1ノードの電位が低下し、再び立ち上げるとクリック雑音が発生してしまう。これを回避するため、パワーアンプ10がパワーダウンするのと同時にスイッチSW5をオンして、V1ノードをアナログ基準電圧発生回路14の出力電圧程度に引き上げるのである。これによって、パワーアンプ10をオン/オフしてもV1ノードが変動しないので、クリック雑音が発生しない。さらに、パワーアンプ10を使用しない時には、パワーダウンさせておけば消費電力も少なくできる。
【0030】
パワーアンプ10の出力ノードV1の電位を立ち下げるには、スイッチPSWをオフし、APD1信号を“L”レベルにし、さらにスイッチSW1及びスイッチSW3をオフし、スイッチSW5のオフ状態を保持し、スイッチSW2とスイッチSW4をオンさせる。これによって、V2ノードはキャパシタC2と抵抗R3の時定数で立ち下がり、パワーアンプ10の出力であるV1ノードは、スイッチSW4のオン抵抗とキャパシタC1の時定数によってゆっくりと立ち下げることができる。
【0031】
このように、本実施形態では、パワーアンプ10の正入力にキャパシタC2と抵抗R3の時定数によって立ち上げた電位を入力することにより、パワーアンプ10の出力の立ち上がりを滑らかにすることができるので、立ち上がり時のクリックノイズを抑えることが可能である。
【0032】
[第2実施形態]
図3は、本発明の第2実施形態に係るパワーアンプ立ち上げ回路装置を示す回路図である。
【0033】
本実施形態のパワーアンプ立ち上げ回路装置は、図1の回路において、APD2信号でオン/オフ制御される増幅回路31を有する入力アンプ30がスイッチSW1に接続され、その増幅回路31の正入力にはV2ノードが接続されている。さらに、増幅回路31の出力は抵抗32を介して負入力に帰還される。そして、増幅回路31の負入力に接続されるV3ノードには、3つ抵抗R4が並列接続され、その各抵抗R4にはキャパシタC3がそれぞれ直列接続されている。
【0034】
本実施形態のパワーアンプ立ち上げ回路装置の動作について、図4のタイミングチャートを参照して説明する。
【0035】
時刻t1以前の初期状態では、スイッチSW1は初期状態でオンしている(スイッチSW1は常時オン)。パワーアンプ10の立ち上がり前(初期状態)では、V1ノード、V2ノード及びV3ノードを不定状態にすると、立ち上がり時間が立ち上げの度に変わってしまうので、スイッチSW2とスイッチSW4をオンして、所定の固定電圧(この場合はグランドGND)にしておく。
【0036】
パワーアンプ10の立ち上げ時(時刻t1)には、スイッチSW3をオンし、APD1信号及びAPD2信号を共に“H”レベルにし、スイッチSW2とスイッチSW4をオフする。その結果、V2ノードがキャパシタC2と抵抗R3の時定数によりアナログ基準電位までゆっくりと上昇する。
【0037】
そして、スイッチSW1と抵抗103の間のV4ノードは、V2ノード及びV3ノードと共にゆっくりと立ち上がる。その結果、パワーアンプ10の出力であるV1ノードは、V2ノード及びV4ノードと共にゆっくりと立ち上がる。これによって、パワーアンプ出力のクリック雑音を低減することができる。
【0038】
その後、一度パワーアンプ10を立ち上げた後、APD1信号を“L”レベルにしてパワーアンプ10をパワーダウンした時には(時刻t2)、スイッチSW5をオンさせることで、V1ノードを基準電位Vefに固定できる。したがって、パワーアンプ10をオン/オフしてもV1ノードが変動しないので、この時もクリック雑音が発生しない。さらに、パワーアンプ10を使用しない時には、パワーダウンさせておけば消費電力も少なくできる。
【0039】
パワーアンプ10の出力ノードV1を立ち下げるには、スイッチPSWをオフし、APD1信号及びAPD2信号を“L”レベルにし、さらにスイッチSW3をオフし、スイッチSW5のオフ状態を保持し、スイッチSW2とスイッチSW4をオンする。これによってV2ノードは、キャパシタC2と抵抗R3の時定数で立ち下がり、V4ノードはV2ノードと共にゆっくりと立ち下がり、V1ノードはスイッチSW4のオン抵抗とキャパシタC1の時定数によってゆっくりと立ち下げることができる。
【0040】
このように、パワーアンプの前段に入力アンプがあるような構成においても、上記第1実施形態と同等の効果を得ることができる。
【0041】
[第3実施形態]
図5は、本発明の第3実施形態に係るパワーアンプ立ち上げ回路装置を示す回路図である。
【0042】
本実施形態のパワーアンプ立ち上げ回路装置は、図1の回路において、アナログ基準電圧発生回路14とスイッチSW5との間に抵抗41を接続し、さらに、パワーアンプ10のV1ノードとスイッチSW4との間に抵抗42を接続したものである。
【0043】
抵抗41は、スイッチSW5がオン−オフしたときに発生したノイズがノードV5にまわり込むのを回避するように働き、抵抗42は、パワーアンプ10の出力ノードV1の立ち下がり時間をコントロールし、緩やかに立ち下げることができる。
【0044】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、請求項1及び請求項2のパワーアンプ立ち上げ回路装置及び請求項7のパワーアンプ立ち上げ回路装置の制御方法によれば、パワーアンプ出力を滑らかに立ち上げることができるので、グリッチ雑音を低減することができる。さらに従来回路で必要であったアンプを省略できるので低電力化や小面積化を実現することができる。また、パワーアンプの正入力ノードはキャパシタンス及び第1の抵抗によって低雑音の電位を入力できるのでフロア雑音も低減させることが可能である。
【0045】
請求項3のパワーアンプ立ち上げ回路装置及び請求項8のパワーアンプ立ち上げ回路装置の制御方法によれば、パワーアンプの立ち上げ後のパワーダウン時に、第5のスイッチをオンすることによって出力電位を所定の電位に固定することができるので、グリッチ雑音も発生せずに低電力化することができる。
【0046】
請求項4のパワーアンプ立ち上げ回路装置によれば、入力アンプの立ち上がりを滑らかにすることができると共に、入力アンプのフロア雑音を低減することができる。
【0047】
請求項5記載の発明に係るパワーアンプ立ち上げ回路装置では、第5のスイッチがオンしたときにノイズが発生するのを回避することができる。
【0048】
請求項6記載の発明に係るパワーアンプ立ち上げ回路装置では、パワーアンプの出力ノードの電位を迅速に立ち下げることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係るパワーアンプ立ち上げ回路装置を示す回路図である。
【図2】第1実施形態の動作を示すタイミングチャートである。
【図3】本発明の第2実施形態に係るパワーアンプ立ち上げ回路装置を示す回路図である。
【図4】第2実施形態の動作を示すタイミングチャートである。
【図5】本発明の第3実施形態に係るパワーアンプ立ち上げ回路装置を示す回路図である。
【図6】従来のパワーアンプ立ち上げ回路装置の回路図である。
【符号の説明】
10 パワーアンプ
14 アナログ基準電位発生回路
PSW 全体パワースイッチ
SW1 第1のスイッチ
SW2 第2のスイッチ
SW3 第3のスイッチ
SW4 第4のスイッチ
SW5 第5のスイッチ
R3 第1の抵抗
41 第2の抵抗
42 第3の抵抗
C2 キャパシタ
APD1,APD2 制御信号

Claims (8)

  1. パワーアンプの負入力に接続された第1のスイッチと、
    前記パワーアンプの正入力ノードに接続されたキャパシタンス及び第1の抵抗と、
    前記キャパシタンスと並列に接続された第2のスイッチと、
    前記第1の抵抗とアナログ基準電圧発生回路との間に接続された第3のスイッチと、
    前記パワーアンプの出力ノードと接地電位との間に接続された第のスイッチとを備えたことを特徴とするパワーアンプ立ち上げ回路装置。
  2. 初期状態で前記第1と前記第3のスイッチをオフすると共に、前記第2と前記第のスイッチをオンし、次に前記パワーアンプをオンさせると同時に、前記第3のスイッチをオンし、前記第2と前記第のスイッチをオフするように制御する制御手段を備えたことを特徴とする請求項1記載のパワーアンプ立ち上げ回路装置。
  3. 前記パワーアンプの出力ノードと前記基準電圧発生回路との間に第5のスイッチを接続し、
    前記制御手段は、前記パワーアンプをパワーダウンさせる時に前記第5のスイッチをオンするように制御することを特徴とする請求項2記載のパワーアンプ立ち上げ回路装置。
  4. 前記第1スイッチの前段に入力アンプを接続し、この入力アンプの正入力に前記パワーアンプの正入力を接続したことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のパワーアンプ立ち上げ回路装置。
  5. 前記基準電圧発生回路と前記第5のスイッチとの間に第2の抵抗を接続したことを特徴とする請求項3記載のパワーアンプ立ち上げ回路装置。
  6. 前記パワーアンプの出力ノードと前記第4のスイッチとの間に第3の抵抗を接続したことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のパワーアンプ立ち上げ回路装置。
  7. パワーアンプの負入力に接続された第1のスイッチと、前記パワーアンプの正入力ノードに接続されたキャパシタンス及び抵抗と、前記キャパシタンスと並列に接続された第2のスイッチと、前記抵抗とアナログ基準電圧発生回路との間に接続された第3のスイッチと、前記パワーアンプの出力ノードと接地電位との間に接続された第のスイッチとを備えたパワーアンプ立ち上げ回路装置に対し、
    初期状態で前記第1と前記第3のスイッチをオフすると共に、前記第2と前記第のスイッチをオンし、次に前記パワーアンプをオンさせると同時に、前記第3のスイッチをオンし、前記第2と前記第のスイッチをオフすることを特徴とするパワーアンプ立ち上げ回路装置の制御方法。
  8. 前記パワーアンプの出力ノードと前記基準電圧発生回路との間に第5のスイッチを設けておき、
    前記パワーアンプをパワーダウンさせる時に前記第5のスイッチをオンすることを特徴とする請求項7記載のパワーアンプ立ち上げ回路装置の制御方法。
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