JP3764484B2 - Tuning control method - Google Patents
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Description
技術分野
本発明は、所定の周波数信号のみを通過させる同調制御方式に関する。
背景技術
LC共振等を使用した各種の構成のフィルタや同調回路が知られている。例えば、スーパーヘテロダイン受信機の中間周波増幅回路はフィルタとしての機能を備えており、従来の中間周波増幅回路は一般に、複数組の中間周波トランス(IFT)とキャパシタとを用いることにより、所望の周波数特性を実現している。例えば、AM受信機の場合には、中心周波数が455kHzに設定されているとともに、この中心周波数から9kHz離調した場合に所定量だけ減衰するようにに設定されている。また、複数組の中間周波トランス等の代わりに1個のセラミクスフィルタを用いて所望の周波数特性を実現するAM受信機も知られている。
ところで、上述したスーパーヘテロダイン方式を適用した従来技術においては、同調を行うフィルタである中間周波増幅回路の構成に中間周波トランスやセラミクスフィルタが含まれるため、これらを含む全体を半導体基板上に集積化することが困難であって。
また、この中間周波増幅回路と組み合わさせる局部発振回路は、簡単なものでは局部発振トランスを利用したLC発振器により実現され、高精度のものになると水晶発振を利用したPLL構成により実現される。特に、局部発振回路をPLL構成とした場合には、正弦波発振を行う電圧制御型発振器(VCO)を含むため集積化が難しいため、一部にハイブリッドICを用いていた。
このように、フィルタとして動作する中心周波増幅回路のみならずこれと組み合わせて同調機構を構成する局部発振回路までを含む全体を集積化することは困難であり、同調機構の全体を集積化することができる同調制御方式が望まれていた。また、仮に従来から存在するフィルタの全体あるいはこのフィルタを含む回路の全体を集積化したとしても、回路定数に大きなばらつきが生じるため、製造したチップ毎に特性が異なってしまう。さらに、中心周波数が温度等によって大きく変化する場合も考えられるため、集積化した場合にも確実に所期の周波数特性を達成することができる同調制御方式は従来存在しなかった。
発明の開示
本発明は、このような課題を解決するために考えられたものであり、集積化に適した新たな同調制御方式を提供することにある。
本発明の同調制御方式は、縦続接続された全域通過型の2つの移相回路と、後段の前記移相回路の出力を帰還信号として前段の前記移相回路の入力側に帰還させるとともに前記帰還信号と入力信号とを加算して前段の前記移相回路に入力する加算回路とを含み、所定の周波数近傍の信号のみを通過させる同調回路と、
前記同調回路に前記所定の周波数近傍の周波数を有する信号が入力されたときに、前記同調回路の入出力信号間の位相差に基づいて、前記同調回路の同調周波数を前記同調回路の入力信号の周波数に一致させる周波数制御回路と、を備える。
そして、同調回路の入出力信号間の位相差がなくなるように制御を行うことにより、同調周波数を常に入力信号の周波数に追従して一致させることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の同調制御方式を適用した一実施形態である同調機構の構成を示す図、
第2図は、同調回路の詳細な構成を示す回路図、
第3図は、第2図に示す前段の移相回路の構成を抜き出して示した回路図、
第4図は、第3図に示す移相回路の入出力電圧とキャパシタ等に現れる電圧との関係を示すベクトル図、
第5図は、第2図に示す後段の移相回路の構成を抜き出して示した回路図、
第6図は、第5図に示す移相回路の入出力電圧とキャパシタ等に現れる電圧との関係を示すベクトル図、
第7図は、第2図に示す2つの移相回路と分圧回路の全体を伝達関数K1を有する回路に置き換えた回路図、
第8図は、第7図に示す回路をミラーの定理によって変換した回路図、
第9図は、第2図に示した同調回路の同調特性を示す図、
第10図は、2つの移相回路に入出力される信号間の位相関係を示す図、
第11図は、前段の移相回路に入力される信号の周波数より同調周波数の方が高い場合の各移相回路の入出力信号間の位相関係を示す図、
第12図は、前段の移相回路に入力される信号の周波数より同調周波数の方が低い場合の各移相回路の入出力信号間の位相関係を示す図、
第13図は、周波数制御回路の詳細構成を示す回路図、
第14図は、同調回路に入力される信号の周波数に比べて同調回路の同調周波数が高い場合のタイミング図、
第15図は、同調回路に入力される信号の周波数に比べて同調回路の同調周波数が低い場合のタイミング、
第16図は、AM検波を兼ねた同調機構の構成を示す図、
第17図は、第16図に示す周波数制御回路の詳細構成を示す回路図、
第18図は、第16図に示す同調機構を利用したAM受信機の構成を示す図、
第19図は、FM検波を兼ねた同調機構の構成を示す図、
第20図は、第19図に示す周波数制御回路の詳細構成を示す回路図、
第21図は、周波数制御回路の他の構成例を示す回路図、
第22図は、第21図に示す同調回路に入力される信号の周波数に比べて同調回路の同調周波数が高い場合のタイミング図、
第23図は、第21図に示す同調回路に入力される信号の周波数に比べて同調回路の同調周波数が低い場合のタイミング図、
第24図は、周波数制御回路の他の構成例を示す回路図、
第25図は、第24図に示す同調回路に入力される信号の周波数に比べて同調回路の同調周波数が高い場合のタイミング図、
第26図は、第24図に示す同調回路に入力される信号の周波数に比べて同調回路の同調周波数が低い場合のタイミング図、
第27図は、周波数制御回路の他の構成例を示す回路図、
第28図は、第27図に示す同調回路に入力される信号の周波数に比べて同調回路の同調周波数が高い場合のタイミング図、
第29図は、第27図に示す同調回路に入力される信号の周波数に比べて同調周波数が低い場合のタイミング図、
第30図は、LR回路を含む移相回路の構成を示す回路図、
第31図は、第30図に示す移相回路の入出力電圧とキャパシタ等に現れる電圧との関係を示すベクトル図、
第32図は、LR回路を含む移相回路の他の構成を示す回路図、
第33図は、第32図に示す移相回路の入出力電圧とキャパシタ等に現れる電圧との関係を示すベクトル図、
第34図は、同調回路の第2の変形例を示す回路図、
第35図は、LR回路を含む移相回路の構成を示す回路図、
第36図は、LR回路を含む移相回路の他の構成を示す回路図、
第37図は、同調回路の第4の変形例を示す回路図、
第38図は、同調回路の第5の変形例を示す回路図、
第39図は、同調回路の第6の変形例を示す回路図、
第40図は、同調回路の第7の変形例を示す回路図、
第41図は、同調回路の第8の変形例を示す回路図、
第42図は、第41図に示す前段の移相回路の構成を抜き出して示した回路図、
第43図は、第42図に示す移相回路の入出力電圧とキャパシタ等に現れる電圧との関係を示すベクトル図、
第44図は、第41図に示す後段の移相回路の構成を抜き出して示した回路図、
第45図は、第44図に示す移相回路の入出力電圧とキャパシタ等に現れる電圧との関係を示すベクトル図、
第46図は、LR回路を含む移相回路の構成を示す回路図、
第47図は、第46図に示す移相回路の入出力電圧とキャパシタ等に現れる電圧との関係を示すベクトル図、
第48図は、LR回路を含む移相回路の他の構成を示す回路図、
第49図は、第48図に示す移相回路の入出力電圧とキャパシタ等に現れる電圧との関係を示すベクトル図、
第50図は、同調回路の第10の変形例を示す回路図、
第51図は、同調回路の第11の変形例を示す回路図、
第52図は、同調回路の第12の変形例を示す回路図、
第53図は、第52図に示す前段の移相回路の構成を抜き出して示した回路図、
第54図は、第53図に示す移相回路の入出力電圧とキャパシタ等に現れる電圧との関係を示すベクトル図、
第55図は、第52図に示す後段の移相回路の構成を抜き出して示した回路図、
第56図は、第55図に示す移相回路の入出力電圧とキャパシタ等に現れる電圧との関係を示すベクトル図、
第57図は、LR回路を含む移相回路の構成を示す回路図、
第58図は、第57図に示す移相回路の入出力電圧とインダクタ等に現れる電圧との関係を示すベクトル図、
第59図は、LR回路を含む移相回路の他の構成を示す回路図、
第60図は、第59図に示す移相回路の入出力電圧とインダクタ等に現れる電圧との関係を示すベクトル図、
第61図は、同調回路の第14の変形例を示す回路図、
第62図は、同調回路の第15の変形例を示す回路図、
第63図は、第3図に示す移相回路内の可変抵抗をMOS型のFETで形成した同調回路の回路図、
第64図は、移相回路内の可変抵抗としてFET以外の素子を利用した場合の一例を示す回路図、
第65図は、オペアンプの構成の中で移相回路の動作に必要な部分を抽出した回路図である。
発明を実施するための最良の形態
以下、本発明の同調制御方式の一実施形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。
〔A.同調機構の全体構成および動作〕
本発明の同調制御方式は、ある周波数の正弦波信号が同調回路に入力されたときに、同調回路の入出力間の位相差を検出して、同調周波数を入力信号の周波数に一致させるような制御を行うことに特徴がある。
第1図は、本発明の同調制御方式を適用した一実施形態である同調機構の構成を示す図である。
同図に示す同調機構は、ある周波数近傍の信号を通過させるフィルタとして機能する同調回路1と、この同調回路1の通過中心周波数の制御を行う周波数制御回路2とを含んでいる。
同調回路1は、後述するように2つの移相回路を含んでおり、後段の移相回路の出力を同調回路1の出力として取り出すとともに、この信号を帰還抵抗を介して帰還させ、入力抵抗を介して入力される入力信号と帰還抵抗を介して帰還される帰還信号とを加算して前段の移相回路に入力している。以上の構成により、2つの移相回路を合わせた位相シフト量は所定の周波数において360°に設定される。
また、同調回路1は、外部から入力される制御信号によって、同調周波数をある範囲で任意に設定可能とされている。同調回路1の詳細構成および詳細動作については後述する。
周波数制御回路2には、同調回路1の入力信号と出力信号が入力され、これら入出力信号間の位相差が360°からずれている場合、すなわち入力信号の中で通過させたい成分の周波数と同調回路1の同調周波数とがずれている場合に、このずれを無くすように同調回路1の同調周波数を制御する。
このような制御を行うために、周波数制御回路2は同期整流回路3と制御信号生成回路4を含んで構成されている。
同期整流回路3は、同調回路1の出力信号を参照信号に用いて、同調回路1の入力信号を同期整流する。同期整流された出力は後段の制御信号生成回路4に入力される。例えば、単一周波数の信号が同調回路1に入力された場合を考えると、上述した同期整流回路3からは、同調回路1の入力信号の周波数と同調周波数が一致して入出力信号間の位相差が360°のときに完全な半波整流波形電圧が出力され、360°からずれたときにはこのずれに相当する電圧が出力される。
制御信号生成回路4は、パルス変換回路5、極性判別回路6および電圧合成回路7を含んで構成され、上述した同調回路1の入出力信号間の位相誤差を検出するとともに、この誤差の大小と極性を判別して、誤差を無くすべく制御信号を生成する。
パルス変換回路5は、同期整流回路3から出力されたずれに相当する電圧成分が現れる時間間隔に対応したパルス幅を有するパルス列を出力する。極性判別回路6は、同期整流回路3から出力されたずれに相当する電圧成分が半波整流波形の前に現れるか後ろに現れるかによって、位相誤差の極性を判別する。この誤差の極性は、入力信号の周波数に対して(正確には入力信号の中から同調回路1を通すことにより取り出したい信号の周波数に対して)同調周波数が低いのか高いのかを示すものである。
電圧合成回路7は、パルス変換回路5から出力される信号のパルス幅に応じた電圧を発生させるとともに、極性判別回路6によって判別された位相誤差の極性に応じて、この発生した電圧を加算あるいは減算する電圧の合成を行い、この合成後の電圧を制御信号として同調回路1に向けて出力する。
なお、上述した周波数制御回路2を構成する同期整流回路3や制御信号生成回路4のさらに詳細な構成および動作については後述する。
〔B.同調回路の詳細構成および動作〕
次に、第1図に示した同調回路1の詳細について説明する。第2図は、同調回路1の詳細な構成を示す回路図である。同図に示す同調回路1は、それぞれが入力される交流信号の位相を所定量シフトさせることにより所定の周波数において合計で360°の位相シフトを行う2つの移相回路110C、130Cと、後段の移相回路130Cの出力側に設けられた抵抗162および164からなる分圧回路160と、帰還抵抗170および入力抵抗174(入力抵抗174は帰還抵抗170の抵抗値のn倍の抵抗値を有しているものとする)のそれぞれを介することにより分圧回路160の分圧出力(帰還信号)と入力端子190に入力される信号(入力信号)とを所定の割合で加算する加算回路とを含んで構成されている。
第3図は、第2図に示した前段の移相回路110Cの構成を抜き出して示したものである。同図に示す前段の移相回路110Cは、差動増幅器の一種であるオペアンプ112と、入力端122に入力された交流信号の位相を所定量シフトさせてオペアンプ112の非反転入力端子に入力する可変抵抗116およびキャパシタ114と、入力端122とオペアンプ112の反転入力端子との間に挿入された抵抗118と、オペアンプ112の出力端子に接続されて分圧回路を構成する抵抗121および123と、この分圧回路の出力端子とオペアンプ112の反転入力端子との間に接続された抵抗120とを含んで構成されている。
このような構成を有する移相回路110Cにおいて、抵抗118と抵抗120の抵抗値は同じに設定されている。また、可変抵抗116は外部からの制御電圧に応じて抵抗値が変更可能であり、例えば、第3図に示すようにFETのチャネルを抵抗体として用い、第2図に示す制御端子194を介して外部から供給される制御電圧をゲートに印加することにより抵抗値が設定されるようになっている。
第3図に示す入力端122に所定の交流信号が入力されると、オペアンプ112の非反転入力端子には、可変抵抗116の両端に現れる電圧VR1が印加される。また、抵抗118の両端には、コンデンサ114の両端に現れる電圧VC1と同じ電圧VC1が現れる。2つの抵抗118、120には同じ電流Iが流れ、しかも、上述したように抵抗118と抵抗120の各抵抗値は等しいので、抵抗120の両端にも電圧VC1が現れる。オペアンプ112の反転入力端子(電圧VR1)を基準にして考えると、抵抗118の両端電圧VC1をベクトル的に加算したものが入力電圧Eiに、抵抗120の両端電圧VC1をベクトル的に減算したものが抵抗121と抵抗123の接続点の電圧(分圧出力)Eo′になる。
第4図は、前段の移相回路110Cの入出力電圧とキャパシタ等に現れる電圧との関係を示すベクトル図である。
上述したように、オペアンプ112の非反転入力端子に印加される電圧VR1を基準に考えると、入力電圧Eiと分圧電圧Eo′とは電圧VC1を合成する方向が異なるだけでありその絶対値は等しくなる。したがって、入力電圧Eiと分圧出力Eo′の大きさと位相の関係は、入力電圧Eiおよび分圧出力Eo′を斜辺とし、電圧VC1の2倍を底辺とする二等辺三角形で表すことができ、分圧出力Eo′の振幅は周波数に関係なく入力信号の振幅と同じであって、位相シフト量は第4図に示すφ1で表されることがわかる。この位相シフト量φ1は、周波数に応じて、入力電圧Eiを基準として時計回り方向(位相遅れ方向)に180°から360°まで変化する。
また、移相回路110Cの出力端124はオペアンプ112の出力端子に接続されているため、抵抗121の抵抗値をR21、抵抗123の抵抗値をR23とすると、出力電圧Eoと上述した分圧出力Eo′との間には、抵抗120の抵抗値に対してR21およびR23が十分小さいときは、Eo=(1+R21/R23)Eo′の関係がある。したがって、R21およびR23の値を調整することにより1より大きな利得が得られ、しかも第4図に示すように周波数が変化しても出力電圧Eoの振幅は一定であり、位相のみを所定量シフトさせることができる。
同様に、第5図は第2図に示した後段の移相回路130Cの構成を抜き出して示したものである。同図に示す後段の移相回路130Cは、差動増幅器の一種であるオペアンプ132と、入力端142に入力された信号の位相を所定量シフトさせてオペアンプ132の非反転入力端子に入力するキャパシタ134および抵抗136と、入力端142とオペアンプ132の反転入力端子との間に挿入された抵抗138と、オペアンプ132の出力端子に接続されて分圧回路を構成する抵抗141および143と、この分圧回路の出力端子とオペアンプ132の反転入力端子との間に接続された抵抗140とを含んで構成されている。
このような構成を有する移相回路130Cにおいて、抵抗138と抵抗140の抵抗値は同じに設定されている。
第5図に示した入力端142に所定の交流信号が入力されると、オペアンプ132の非反転入力端子には、コンデンサ134の両端に現れる電圧VC2が印加される。また、抵抗138の両端には、抵抗136の両端に現れる電圧VR2と同じ電圧VR2が現れる。2つの抵抗138、140には同じ電流Iが流れ、しかも、上述したように抵抗138と抵抗140の各抵抗値が等しいので、抵抗140の両端にも電圧VR2が現れる。オペアンプ132の反転入力端子(電圧VC2)を基準にして考えると、抵抗138の両端電圧VR2をベクトル的に加算したものが入力電圧Eiに、抵抗140の両端電圧VR2をベクトル的に減算したものが抵抗41と抵抗43の接続点の電圧(分圧出力)Eo′になる。
第6図は、後段の移相回路130Cの入出力電圧とキャパシタ等に現れる電圧との関係を示すベクトル図である。
上述したように、オペアンプ132の非反転入力端子に印加される電圧VC2を基準に考えると、入力電圧Eiと分圧出力Eo′とは電圧VR2を合成する方向が異なるだけでありその絶対値は等しくなる。したがって、入力電圧Eiと分圧出力Eo′の大きさと位相の関係は、入力電圧Eiおよび分圧出力Eo′を斜辺とし、電圧VR2の2倍を底辺とする二等辺三角形で表すことができ、分圧出力Eo′の振幅は周波数に関係なく入力信号の振幅と同じであって、位相シフト量は第6図に示すφ2で表されることがわかる。この位相シフト量φ2は、周波数に応じて、入力電圧Eiを基準として時計回り方向に0°から180°まで変化する。
また、移相回路130Cの出力端144はオペアンプ132の出力端子に接続されているため、抵抗141の抵抗値をR41、抵抗143の抵抗値をR43とすると、出力電圧Eoと上述した分圧出力Eo′との間には、抵抗140の抵抗値に対してR41およびR43が十分小さいときは、Eo=(1+R41/R43)Eo′の関係がある。したがって、R41およびR43の値を調整することにより1より大きな利得が得られ、しかも第6図に示すように周波数が変化しても出力電圧Eoの振幅が一定であり、位相のみを所定量シフトすることができる。
このようにして、2つの移相回路110C、130Cのそれぞれにおいて位相が所定量シフトされ、第4図および第6図に示すように、同調回路1全体での位相シフト量は所定の周波数において360°となる。
また、後段の移相回路130Cの出力は、第2図に示すように出力端子192から同調回路1の出力として取り出されるとともに、この移相回路130Cの出力を分圧回路160を通した信号が帰還抵抗170を介して前段の移相回路110Cの入力側に帰還されている。そして、この帰還された信号と入力抵抗174を介して入力される信号とが加算され、この加算された信号が前段の移相回路110Cに入力される。
このように、2つの移相回路110C、130Cによって所定の周波数における位相シフト量の合計が360°となり、このとき2つの移相回路110C、130C、分圧回路160および帰還抵抗170による帰還ループのループゲインを1以下に設定することにより、上述した所定の周波数成分の信号のみを通過させる同調動作が行われる。
また、同調回路1の出力端子192からは、分圧回路160に入力される前の移相回路130Cの出力が取り出されているため、同調回路1自体に利得を持たせることができ、同調動作と同時に信号振幅の増幅が可能となる。
第7図は、上述した構成を有する2つの移相回路110C、130Cおよび分圧回路160の全体を伝達関数K1を有する回路に置き換えた回路図であり、伝達関数K1を有する回路と並列に抵抗R0を有する帰還抵抗170が、直列に帰還抵抗170のn倍の抵抗値(nR0)を有する入力抵抗174が接続されている。
第8図は、第7図に示す回路図をミラーの定理によって変換した回路図であり、変換後のシステム全体の伝達関数Aは、
A=Vo/Vi=K1/{n(1−K1)+1} ・・・(1)
で表すことができる。
前段の移相回路110Cの伝達関数K2は、可変抵抗116とキャパシタ114からなるCR回路の時定数をT1(可変抵抗116の抵抗値をR、キャパシタ114の静電容量をCとするとT1=CR)とすると、
K2=−a1(1−T1s)/(1+T1s) ・・・(2)
となる。ここで、s=jωであり、a1は移相回路110Cの利得であってa1=(1+R21/R23)>1である。
また、後段の移相回路130Cの伝達関数K3は、キャパシタ34と抵抗36からなるCR回路の時定数をT2(キャパシタ34の静電容量をC、抵抗36の抵抗値をRとするとT2=CR)とすると、
K3=a2(1−T2s)/(1+T2s) ・・・(3)
となる。ここで、a2は移相回路130Cの利得であってa2=(1+R41/R43)>1である。
分圧回路160を介することによって信号振幅が1/a1a2に減衰するものとすると、2つの移相回路110C、130Cと分圧回路160を縦続接続した場合の全体の伝達関数K1は、
K1=−{1+(Ts)2−2Ts}/{1+(Ts)2+2Ts} ・・・(4)
となる。なお、上述した(4)式においては、計算を簡単なものとするために、各移相回路の時定数T1、T2をともにTとした。この(4)式を上述した(1)式に代入すると、
A=−{1+(Ts)2−2Ts}/〔(2n+1){1+(Ts)2}+2Ts〕
=−{1/(2n+1)}〔{1+(Ts)2−2Ts}
/{1+(Ts)2+2Ts/(2n+1)}〕 ・・・(5)
となる。
この(5)式によれば、ω=0(直流の領域)のときにA=−1/(2n+1)となって、最大減衰量を与えることがわかる。また、ω=∞のときにもA=−1/(2n+1)となって、最大減衰量を与えることがわかる。さらに、ω=1/Tの同調点(各移相回路の時定数が異なる場合には、ω=1/√(T1・T2)の同調点)においてはA=1であって帰還抵抗170と入力抵抗174の抵抗比nに無関係であることがわかる。換言すれば、第9図に示すように、nの値を変化させても同調点がずれることなく、かつ同調点の減衰量も変化しない。
しかも、前段の移相回路110C内の可変抵抗116の抵抗値を変えることにより、移相回路110Cに含まれるCR回路の時定数を変化させることができ、同調周波数ωをある範囲で任意に変化させることができる。
ところで、上述した第7図において、伝達関数K1で示される全域通過回路が入力インピーダンスを有する場合、帰還抵抗170とこの全域通過回路の入力インピーダンスによる分圧回路が形成されるため、全域通過回路を含む帰還ループのループゲインは伝達関数K1の絶対値より小さくなる。全域通過回路の入力インピーダンスとは、前段の移相回路110Cの入力インピーダンスであり、オペアンプ112の入力抵抗118に可変抵抗116とキャパシタ114からなるCR回路の直列インピーダンスが並列に接続されて形成される入力インピーダンスに他ならない。したがって、全域通過回路の入力インピーダンスによる帰還ループのループゲインの損失を補償するには、全域通過回路自体の利得を1以上に設定することが必要である。
例えば、移相回路110Cに含まれる抵抗121、123による分圧回路を無視して考える(分圧比が1の場合であって、上述した(2)におけるa1が1の場合を考える)と、移相回路110Cは、(2)式によれば、入力された周波数に応じて利得が1倍のホロワ回路から利得が−1倍の反転増幅器としての範囲で動作しなければならないので、抵抗118と120の抵抗比を1以外にすることは好ましくない。なぜなら、抵抗118、120の各抵抗値をR18、R20とすると、移相回路110Cが反転増幅器として動作するときの利得は−R20/R18であるが、ホロワ回路として動作する場合の利得は抵抗118と抵抗120の抵抗比にかかわらず常に1であるから、抵抗118と抵抗120の抵抗比が1でない場合には、移相回路110Cが動作する全領域において、その入出力間の位相だけが変化し、出力振幅が変化しない理想条件が満足できなくなるからである。
移相回路110Cの出力側に抵抗121と抵抗123からなる分圧回路を付加し、この分圧回路を介してオペアンプ112の反転入力端子への帰還を施すことにより、抵抗118と抵抗120の抵抗比を1に保持したまま移相回路110Cの利得を1以上に設定することが可能となる。同様に、移相回路130Cの出力側に抵抗141と抵抗143からなる分圧回路を付加し、この分圧回路を介してオペアンプ132の反転入力端子への帰還を施すことにより、抵抗138と抵抗140の抵抗比を1に保持したまま移相回路130Cの利得を1以上に設定することが可能となる。
なお、(2)式あるいは(3)式から第4図、第6図に示したφ1(入力電圧Eiを基準として時計回り方向に180°≦φ1≦360°)、φ2(入力電圧Eiを基準として時計回り方向に0°≦φ2≦180°)を求めると、
φ1=tan{2ωT1/(1−ω2T1 2)} ・・・(6)
φ2=tan{2ωT2/(1−ω2T2 2)} ・・・(7)
となる。
例えばT1=T2(=T)の場合には、ω=1/Tのときに2つの移相回路110C、130Cによる位相シフト量の合計は360°となって上述した同調動作が行われ、このときφ1=270°、φ2=90°となる。
第10図は、2つの移相回路110C、130Cに入出力される信号間の位相関係を示す図であり、前段の移相回路110Cに入力される信号の周波数と同調周波数が等しい場合であって、各移相回路の時定数T1、T2が等しい場合の例を示している。
前段の移相回路110Cの出力信号S2は、第10図(A)に示すように、入力信号S1を基準として、時計回り方向にφ1=270°位相がシフトする。また、後段の移相回路130Cの出力信号S3は、入力信号S2を基準として、時計回り方向にφ2=90°位相がシフトする。
したがって、2つの移相回路110C、130Cを縦続接続すると、第10図(C)に示すように、全体として360°位相がシフトする。
ところが、前段の移相回路110Cに入力される信号の周波数より設定されている同調周波数の方が高い場合には、上述したφ1とφ2を足し合わせた結果が360°とはならない。
第11図は、前段の移相回路110Cに入力される信号の周波数より同調周波数の方が高い場合の各移相回路の入出力信号間の位相関係を示す図である。なお、第11図および後述する第12図では、上述した第10図の場合と同様に、一例として各移相回路の時定数T1、T2が等しい場合を示している。
前段の移相回路110Cに入力される信号の周波数より同調周波数の方が高い場合とは、入力される信号の周波数が同調周波数より相対的に低い場合であり、この場合には、第4図および第6図から明らかなように、前段の移相回路110Cの位相シフト量φ1は270°より小さくなり、後段の移相回路130Cの位相シフト量φ2は90°より小さくなる。したがって、φ1およびφ2はそれぞれ第11図(A)、第11図(B)のように表され、2つの移相回路110C、130Cを縦続接続した場合の位相シフト量の合計は、第11図(C)に示すように、360°よりも小さくなる。
ところで、このような場合に同調周波数を実際に入力される信号の周波数に近づけるには、上述したφ1を大きくすればよく、具体的には、第2図に示す可変抵抗116の両端電圧VR1を大きくすればよい。例えば、可変抵抗116をnチャネル型のFETで形成した場合には、ゲート電圧を下げてチャネル抵抗を大きくすればよい。
また、前段の移相回路110Cに入力される信号の周波数より同調周波数の方が低い場合も、上述したφ1とφ2を足し合わせた結果が360°とはならない。
第12図は、前段の移相回路110Cに入力される信号周波数より同調周波数の方が低い場合の各移相回路の入出力信号間の位相関係を示す図である。
前段の移相回路110Cに入力される信号の周波数より同調周波数の方が低い場合とは、入力される信号の周波数が同調周波数より相対的に高い場合であり、この場合には、第4図および第6図から明らかなように、前段の移相回路110Cの位相シフト量φ1は270°より大きくなり、後段の移相回路130Cの位相シフト量φ2は90°より大きくなる。したがって、φ1およびφ2はそれぞれ第12図(A)、第12図(B)のように表され、2つの移相回路110C、130Cを縦続接続した場合の位相シフト量の合計は、第12図(C)に示すように、360°よりも大きくなる。
ところで、このような場合に同調周波数を実際に入力される信号の周波数に近づけるには、上述したφ1の絶対値を小さくすればよく、具体的には、第2図に示す可変抵抗116の両端電圧VR1を小さくすればよい。例えば、可変抵抗116をnチャネル型のFETで形成した場合には、ゲート電圧を上げてチャネル抵抗を小さくすればよい。
以上に説明したように、上述した同調回路1では、移相回路110C内の抵抗118と抵抗120の抵抗値を同じ値に設定するとともに移相回路130内の抵抗138と抵抗140の抵抗値を同じ値に設定しているため、同調周波数を変えた際の振幅変動を防止してほぼ一定の振幅を有する同調出力を得ることができる。
特に、同調出力の振幅変動を抑えたことにより、上述した抵抗比nを大きくして同調回路1のQの値を大きくすることができる。すなわち、ループゲインに周波数依存性があると、利得の低い周波数では抵抗比nを大きくしてもQが上がらず、利得の高い周波数ではループゲインが1を越えて発振することがある。したがって、振幅変動が大きい場合には、このような発振を防止するために抵抗比nをあまり大きな値に設定することができず、同調回路1のQの値も小さくなる。一方、第2図に示す同調回路1では、移相回路110C、130Cに分圧回路を接続したため、抵抗比nを大きく設定しても同調回路1の同調出力は振幅変動を起こさなくなる。したがって、第2図に示す同調回路1では、抵抗比nを大きくしてQの値を大きくすることができる。
また、分圧回路160を介して減衰した信号を帰還信号として用いるとともに、分圧回路160に入力される前の信号を同調回路1の出力として取り出すことにより、入力信号の中から所定の周波数成分のみを抽出する同調動作とともに、この抽出された信号に対して所定の増幅を行うことができる。
なお、上述した第2図に示した同調回路1において、同調回路1に含まれる各移相回路内のオペアンプ112あるいは132の出力端に接続された分圧回路のうち、いずれか一方の分圧回路を省略し、あるいは分圧比を1に設定してもよい。例えば、移相回路110C内の分圧回路を省略してオペアンプ112の出力端子を抵抗120の一方端に直接接続してもよい。
このように、縦続接続された2つの移相回路の一方について分圧回路を省略してゲインを1に設定すると、他方の移相回路110Cのゲインを1より大きな値に設定することにより、第2図に示した同調増幅器1と同様の同調動作が行われる。
また、増幅動作が不要な場合には、移相回路130Cの後段の分圧回路160を省略し、移相回路130Cの出力を直接前段側に帰還してもよい。あるいは、分圧回路160内の抵抗162の抵抗値を極端に小さな値にして分圧比を1に設定してもよい。
〔C.周波数制御回路の詳細構成および動作〕
次に、第1図に示した周波数制御回路2の詳細について説明する。第13図は、周波数制御回路2の構成を示す回路図であり、同期整流回路3、パルス変換回路5、極性判別回路6および電圧合成回路7のそれぞれの詳細構成が示されている。
第13図に示す同期整流回路3は、アナログスイッチ(AS)30、電圧比較器32、レベルシフタ(LS)34を含んで構成されている。
電圧比較器32の一方の入力端(例えば反転入力端子)には同調回路1の出力信号が入力されており、他方の入力端(例えば非反転入力端子)は接地されている。電圧比較器32の出力は、同調回路1の出力信号の電位が0Vより大きいときにはLレベル(例えば0V)になり、反対に同調回路1の出力信号の電位が0V以下のときにはHレベル(例えば所定の正電圧)となる。なお、電圧比較器32は、上述した出力端の他に論理が反転した信号を出力する反転出力端を備えており、この反転出力端は後述する極性判別回路6に接続されている。
レベルシフタ34は、電圧比較器32から出力される信号に対して極性反転を行うと同時にレベルシフトを行い、正極性と負極性の電圧レベルを有する矩形波を参照信号として出力する。
アナログスイッチ30は、レベルシフタ34から出力される参照信号に同期して動作しており、参照信号に並行して入力される同調回路1の入力信号を所定のタイミングで通過させあるいは遮断する。例えば、アナログスイッチ30は、参照信号の矩形波が正極性の電圧レベルにあるときに入力信号を通過させ、負極性の電圧レベルにあるときに入力信号を遮断する。
なお、第13図に示した同期整流回路3は、電圧比較器32とアナログスイッチ30の間にレベルシフタ34を挿入しているが、レベルシフタ34を省略して電圧比較器32の出力を直接参照信号としてアナログスイッチ30を動作させてもよい。
このように、同期整流回路3は、同調回路1の出力信号に同期して、同調回路1の入力信号に対して同期整流を行う。例えば、同調回路1の入力信号の周波数と同調回路1の同調周波数が一致している場合には、入力信号の正極性側だけの半波整流波形信号が同期整流出力として同期整流回路3から出力される。
第13図に示すパルス変換回路5は、電圧比較器50と、抵抗52、54からなる分圧回路とを含んで構成されている。
電圧比較器50の一方の入力端(例えば非反転入力端子)には同期整流回路3内のアナログスイッチ30の出力信号が入力され、他方の入力端(例えば反転入力端子)には分圧回路の分圧出力が入力される。そして、電圧比較器50は両入力端の電圧を比較し、その比較結果を出力する。分圧回路を構成する抵抗52の一方端は接地され、抵抗54の一方端は負電源VSSに接続されている。また、抵抗54の抵抗値を抵抗52の抵抗値よりも大きな値(例えば100倍程度)に設定することにより、電圧比較器50の反転入力端子の電圧は0Vより若干低いレベルに設定される。
上述した同期整流回路3は、参照信号に対して同一極性の成分と逆極性の成分を生成する。この逆極性の成分は同調回路1の位相偏差を表しており、パルス変換回路5内部の電圧比較器50は、この位相偏差に比例するパルス幅を有するパルス列を出力する。具体的には、電圧比較器50は、互いに極性が異なる2種類のパルス列を出力し、一方のパルス列は電圧合成回路7に入力され、他方のパルス列は極性判別回路6に入力される。
上述したように、同調回路1に入力される信号の周波数と同調周波数とが一致しているときには、同期整流出力として完全な半波整流波形が得られるため、その電圧レベルは常に正極性あるいは0Vとなる。ところが、入力信号の周波数と同調周波数とが一致していないときには、その位相のずれに対応するタイミングで同期整流の出力に負の極性をもつ電圧成分が生じる。したがって、同調周波数が入力信号の周波数とずれてこの負極性部分が生じたときに、この負極性部分の発生タイミングと同タイミングでパルス変換回路5内の電圧比較器50の出力がLレベルとなる。
第13図に示す極性判別回路6は、2つのインバータ回路60、61と2つのD型フリップフロップ62、63を含んで構成されている。
本実施形態では、2つのインバータ回路60、61によって遅延回路を構成しており、パルス変換回路5内の電圧比較器50の出力を縦続接続された2つのインバータ回路60、61を通した後に、フリップフロップ62、63の各クロック端子に入力している。
極性判別回路6内のD型フリップフロップ62のD入力端子には、同期整流回路3の参照信号と同タイミングでレベルだけが異なる信号が入力される。このD入力端子に入力された信号は、パルス変換回路5から出力されるパルス列の立ち上がりに同期してラッチされ、次段のD型フリップフロップ63のD入力端子に入力される。これにより、次段のD型フリップフロップ63は、パルス変換回路5内の電圧比較器50から出力されるパルス列に基づいて、位相の方向を表すHあるいはLレベルの電圧を出力する。
第13図に示す電圧合成回路7は、2つのトライステートバッファ700、702と、差動増幅器と、可変バイアス回路とを含んで構成され、差動増幅器はオペアンプ704を含んでおり、可変バイアス回路は可変抵抗706を含んでいる。
一方のトライステートバッファ700は、入力端がパルス変換回路5内の電圧比較器50の反転出力端に接続されており、出力端が抵抗710を介して差動増幅器の反転入力端子に接続されている。このトライステートバッファ700は、極性判別回路6内の後段のフリップフロップ63の出力端子Qから出力される信号の論理に従って動作しており、例えばこの信号の論理がHのときには入力された信号をそのまま出力し、反対にこの信号の論理がLのときには出力端をハイインピーダンス状態にする。
同様に、他方のトライステートバッファ702は、入力端がパルス変換回路5内の電圧比較器50の反転出力端に接続されており、出力端が抵抗708を介して差動増幅器の非反転入力端子に接続されている。このトライステートバッファ702は、極性判別回路6内の後段のフリップフロップ63の反転出力端子から出力される信号の論理に従って動作しており、例えばこの信号の論理がHのときには入力された信号をそのまま出力し、反対にこの信号の論理がLのときには出力端をハイインピーダンス状態にする。
差動増幅器は、上述した2つのトライステートバッファ700、702の各出力をそれぞれ差動入力端子に入力し、これらの差分を所定の増幅度で増幅するとともに所定の平滑動作を行って高周波成分を除去し、制御電圧を生成する。
この差動増幅器は、具体的にはオペアンプ704の他に、オペアンプ704の反転入力端子と出力端子との間に挿入された帰還抵抗712およびこの帰還抵抗712に並列接続されたキャパシタ714と、トライステートバッファ702から出力される信号の電圧レベルを分圧することによりオペアンプ704の2入力間の調整を行うためにオペアンプ704の非反転入力端子とアースとの間に挿入された抵抗716およびこの抵抗716に並列接続されたキャパシタ718と、オペアンプ704の反転入力端子とアースとの間に挿入されたキャパシタ720とを含んで構成されている。
また、オペアンプ704の反転入力端子には、2つの固定端子が正電源Vddと負電源Vssに接続された可変抵抗706の可動端子が抵抗722を介して接続されている。したがって、この可変抵抗706によって形成されるバイアス回路によって、オペアンプ704の出力端には所定のバイアス電圧が設定される。なお、この可変抵抗706を実際に半導体基板上に形成する場合にはFET等の能動素子を利用して形成することができる。
このバイアス回路は、同調回路1の同調周波数と入力信号の周波数とが一致したときに(すなわち誤差がないときに)、同調回路1の一方の移相回路110Cに含まれる可変抵抗116のゲートに印加すべき電圧を設定するためのものである。
本実施形態の周波数制御回路2はこのような詳細構成を有しており、次にその詳細動作を場合を別けて説明する。
〔C−1.入力信号の周波数より同調周波数が高い場合〕
第14図は、同調回路1に入力される信号の周波数に比べて同調回路1の同調周波数が高い場合のタイミング図であり、周波数制御回路2内の各構成の入出力タイミングが示されている。同図(A)〜(N)は第13図の回路図において示した符号A〜Nに対応している。また、同図(I)〜(N)に含まれる斜線領域は不確定部分に対応しており、実際には同図に示した各構成の入出力波形より前のタイミングで入出力される波形の状態に応じてその状態が決定される。
同調回路1の入力信号の周波数より同調周波数の方が高い場合には、第11図(C)に示したように2つの移相回路110C、130Cの全体による位相シフト量の合計が360°より小さくなるため、ある時点での同調回路1に入出力される2つの信号を観察すると、第14図(A)、(B)に示すような位相関係となる。
同期整流回路3内の電圧比較器32は、同調回路1の出力信号の電圧レベルが0Vより低いときにはHレベル、0Vより高いときにはLレベルの信号を出力する。したがって、電圧比較器32からは、第14図(C)に示すように同調出力と同じ周波数および位相を有し、同調出力の電圧レベルが正極性のときにLレベル、反対に同調出力の電圧レベルが負極性のときにHレベルとなる矩形波が出力される。
なお、電圧比較器32は、上述した出力の他に、その論理を反転した信号を反転出力端子から出力しており、第14図(D)にはその波形が示されている。
レベルシフタ34は、第14図(C)に示す電圧比較器32の出力に対して論理の反転を行って、第14図(E)に示すように、絶対値が等しい正極性および負極性の電圧状態を有する矩形波を出力する。
アナログスイッチ30は、このレベルシフタ34から出力される矩形波の電圧レベルに応じたスイッチのオンオフ動作を行っている。同調回路1の同調周波数の方が入力信号の周波数よりも高い場合には、第14図(F)に示すように、完全な半波整流波形よりもわずかに前方にずれた波形、すなわち同調出力の上半分を取り出すよりタイミングよりもわずかに早いタイミングで取り出した波形がアナログスイッチ30から出力される。
電圧比較器50は、このアナログスイッチ30の出力の電圧レベルが0Vより低くなったときだけLレベルになり、それ以外はHレベルのパルス列を出力する。したがって、アナログスイッチ30から出力される同期整流出力が半波整流波形よりわずかに前方にずれている場合には、第14図(G)に示すように、この前方のずれに対応するタイミングで電圧比較器50の出力がLレベルになる。
なお、電圧比較器50は、上述した出力の他に、その論理を反転した信号を反転出力端子から出力しており、第14図(H)にはその波形が示されている。
極性判別回路6内の前段のフリップフロップ62は、電圧比較器50の出力がLレベルからHレベルに立ち上がるタイミングで(正確には電圧比較器50の出力を2つのインバータ回路60、61を通した後の信号が立ち上がるタイミングで)、同期整流回路3内の電圧比較器32の反転出力端子から出力される信号の論理を取り込んで保持する。第14図(G)および(D)に示すように、電圧比較器50から出力される信号が立ち上がる際には、電圧比較器32の反転出力端子から出力される信号がHレベルとなっているため、第14図(I)に示すように、この論理Hが前段のフリップフロップ62によって保持される。
また、後段のフリップフロップ63は、前段のフリップフロップ62の出力を次に電圧比較器50の出力がLレベルからHレベルに立ち上がるタイミングで取り込んで保持し、第14図(J)に示すように出力端子Qから論理Hの信号を出力する。なお、フリップフロップ63の反転出力端子からは、第14図(K)に示すように、この論理Hを反転した論理Lの信号が出力される。
このように、同調回路1の入力信号の周波数より同調周波数の方が高い場合には、後段のフリップフロップ63の出力端子Qから論理Hの信号が出力され、反転出力端子からは論理Lの信号が出力される。したがって、電圧合成回路7内の2つのトライステートバッファ700、702の動作に着目すると、論理Lの信号が制御端子に入力されるトライステートバッファ702の出力端はハイインピーダンス状態となり、論理Hの信号が制御端子に入力されるトライステートバッファ700のみが第14図(L)に示すようにバッファとして動作する。
なお、トライステートバッファ702の出力端は抵抗708および716を介して接地されているため、この出力端の電位は第14図(M)に示すように0Vとなる。
ところで、トライステートバッファ700は、入力端子に電圧比較器50の反転出力端が、出力端子に抵抗710を介してオペアンプ704の反転入力端子が接続されている。このため、制御端子に論理Hの信号が入力されてトライステートバッファ700が単なるバッファとして機能すると、電圧比較器50の反転出力端から出力される信号が抵抗710を介してオペアンプ704の反転入力端子に入力される。
このようにしてオペアンプ704の反転入力端子に正極性のパルスが入力されると、このパルス入力に対応してオペアンプ704の出力端子の電圧が下がる。ところで、実際にはオペアンプ704の反転入力端子とアースとの間にはキャパシタ720が、オペアンプ704の出力端子と反転入力端子との間にはキャパシタ714がそれぞれ接続されており、出力電圧が平滑化されるため、第14図(N)に示すように、オペアンプ704を含む差動増幅器は、トライステートバッファ700を介して入力される信号のパルス幅に対応する分だけ出力電圧、すなわち制御電圧がなだらかに低下する。
このようにして、同調回路1にフィードバックされる制御電圧が低くなって同調回路1の同調周波数を低い方に変化させる。このような制御は、同調回路1の入力信号の周波数と同調周波数のずれがなくなるまで繰り返され、所定時間経過後に同調周波数が入力信号の周波数に一致する。
〔C−2.入力信号の周波数より同調周波数の方が低い場合〕
第15図は、同調回路1に入力される信号の周波数に比べて同調回路1の同調周波数が低い場合のタイミング図であり、周波数制御回路2内の各構成の入出力タイミングが示されている。第14図と同様に、第15図(A)〜(N)は第13図の回路図において示した符号A〜Nに対応している。
同調回路1の入力信号の周波数より同調周波数の方が低い場合には、第12図(C)に示したように2つの移相回路110C、130Cの全体による位相シフト量の合計が360°より大きくなるため、ある時点での同調回路1に入出力される2つの信号を観察すると、第15図(A)、(B)に示すような位相関係となる。
同期整流回路3内の電圧比較器32からは同調回路1の同調出力に同期した信号(第15図(C))が出力され、レベルシフタ34ではこの信号を反転増幅すると同時に所定のレベルシフトを行う(第15図(E))。アナログスイッチ30はレベルシフタ34の出力信号の電圧レベルが正極性のときだけ同調回路1の入力信号を通過させるため、第15図(F)に示す出力波形となる。
したがって、パルス変換回路5内の電圧比較器50からは、第15図(F)に示す出力波形において電圧レベルが負極性となるタイミングで0Vに、それ以外のタイミングでは所定の正電圧を有するパルス列が出力される(第15図(G))。
ところで、極性判別回路6内のフリップフロップ62は、このパルス列の立ち上がりに同期して、同期整流回路3内の電圧比較器32の反転出力端子から出力される信号(第15図(D))を取り込んで保持するが、上述した矩形波の立ち上がりのタイミングと第15図(D)に示した電圧比較器32の出力の立ち下がりのタイミングとはほぼ同時であるため、このままではフリップフロップ62の入力データが確定する前にデータの取り込みを行うおそれがある。インバータ回路60、61は、このような不都合を回避するために挿入された遅延回路であり、データの取り込みタイミングを所定時間遅延することにより、入力データが確定する前にデータを取り込むことを防止している。
なお、第13図に示す構成では2つのインバータ回路60、61を用いて遅延回路を構成しているが、4つ以上のインバータ回路や論理を反転しない複数のバッファを用いる場合等、遅延回路を実現する手法については種々のものが考えられる。
このようにして、極性判別回路6内の2つのフリップフロップ62、63のそれぞれは、同期整流回路3内の電圧比較器32の反転出力端子から出力される信号の0V部分(論理Lに相当する)を取り込むため、後段のフリップフロップ63の出力端子Qとその反転出力端子からは第15図(J)、(K)に示すように論理Lおよび論理Hの信号がそれぞれ出力される。
このフリップフロップ63の各出力信号は、第14図に示した場合、すなわち入力信号の周波数よりも同調周波数の方が高い場合と比べると、反対の論理状態を有しており、電圧合成回路7内のトライステートバッファ702のみがバッファとして動作する(第15図(L)、(M))。したがって、オペアンプ704を含んで構成される差動増幅器の非反転入力端子に所定のパルス幅を有する正極性のパルスが入力され、この差動増幅器から同調回路1に向けて出力される制御電圧がなだらかに上昇して(第15図(N))、同調回路1の同調周波数を高い方に変化させる。このような制御は、同調回路1の入力信号の周波数と同調周波数のずれがなくなくまで繰り返され、所定時間経過後に同調周波数が入力信号の周波数に一致する。
このように、本実施形態の同調機構によれば、同調回路1の入出力信号間の位相差がなくなるように制御を行うことにより、同調周波数が常に入力信号の周波数に追従して一致するようになる。したがって、例えばスーパーヘテロダイン方式の受信機に用いた場合においては、入力される放送波等のキャリアの周波数に容易に同調周波数を一致させることができる。
また、本実施形態の同調機構を実現する同調回路1および周波数制御回路2は、フリップフロップ等の各種のデジタル回路やオペアンプ、キャパシタ、抵抗によって構成されており、いずれの素子も半導体基板上に形成することができることから、同調機構全体あるいは同調機構やその周辺回路を含む全体を半導体基板上に集積化することができる。
特に、同調機構全体を集積化した場合には、製造したチップ毎に回路定数に大きなばらつきが生じて周波数特性が一定しないことが考えられるが、このような場合であっても本実施形態の同調機構によれば、所定周波数を有する入力信号に追随するように同調回路1の同調周波数が変化するため、同調特性のばらつきが実際の同調特性に影響することはなく、常に安定した特性を実現することができる。
また、同調機構全体を集積化した場合には、使用時の温度変化に伴って抵抗等の各種の素子定数が変化することも考えられるが、本実施形態の同調制御方式では常に入力信号の周波数に一致するような制御を行っているため、各種の素子定数が変化した場合であっても適度なフィードバックがかかり、同調周波数の変動を抑制できる。
また、本実施形態の同調機構は、同期整流回路3によって同調回路1の出力信号(同調出力)を参照信号として入力信号に対する同期整流を行い、この同期整流信号に基づいて入出力信号間の位相差に対応したパルス幅を有する信号を生成しており、一旦パルスに変換して処理することから、入力信号の振幅の変動等の影響がなく、外部要因の影響を受けにくい安定した同調制御が可能となる。
また、極性判別回路6を2つのフリップフロップ62、63を含んで構成することにより、例えば同調周波数が入力信号の周波数にほぼ等しくなって第14図(G)および第15図(G)に示すパルスが交互に出力された場合であっても、電圧合成回路7による電圧加算を正確に行うことができる。すなわち、前段のフリップフロップ62は、第14図(G)あるいは第15図(G)に示す信号の立ち上がりに同期して、第14図(D)あるいは第15図(D)に示す電圧比較器32の反転出力をラッチし、ラッチしたしたデータは次に第14図(G)あるいは第15図(G)に示すパルスが出力されたタイミングで制御電圧に反映される。したがって、第14図(G)および第15図(G)に示すパルスが交互に出力された場合には、一方のパルスが出力されたときに他方のパルスに相当する電圧を制御電圧に反映することになり、位相差に応じたパルス幅が正確に制御電圧に反映されないことになる。ところが、2つ(あるいはそれ以上の偶数個)のフリップフロップ62、63を縦続接続した場合には、制御電圧への反映が1周期分遅れるもののこのような不都合がない。
〔D.AM受信機に適用した場合の例〕
次に、上述した本実施形態の同調機構をAM受信機に適用した場合について説明する。本実施形態の周波数制御回路2には同期整流回路3が含まれているため、この同期整流出力をローパスフィルタを通すだけでAM検波信号として用いることができる。
第16図は、AM検波を兼ねた同調機構の構成を示す図である。同図に示す構成は、第1図に示した周波数制御回路2内の同期整流回路3の出力を分岐し、この分岐した信号をローパスフィルタ(LPF)8を通すことにより、AM検波信号として取り出している。
一般に、ある参照信号に同期して入力信号に対するスイッチングを行うという操作は、参照信号と入力信号とをミキシングすることに等価であるといえる。いま、入力信号として互いに周波数が接近した第1および第2の信号を考え、第1の信号の周波数をf1、第2の信号の周波数をf2(=f1+Δf)とする。また、参照信号の周波数をfrとする。
このような参照信号を用いて入力信号に対する同期整流を行うと、三角関数で表すことができる各信号同士を掛け算することに相当するため、結果として入力信号の周波数f1およびf2と参照信号の周波数frとの和と差の成分が生じる。したがって、入力信号の中の第1の信号と参照信号とを掛け合わせることによりf1+fr、f1−frの各周波数成分が現れ、入力信号の中の第2の信号と参照信号とを掛け合わせることによりf1+Δf+fr、f1+Δf−frの各周波数成分が現れる。
参照信号の周波数frを第1の信号の周波数f1に一致させると、第1の信号と参照信号を掛け合わせることにより2f1、0の各周波数成分が現れ、第2の信号と参照信号とを掛け合わせることにより2f+Δf、Δfの周波数成分が現れる。したがって、同期整流出力としては2f+Δf、2f1、Δf、0の各周波数成分が現れる。ここで、周波数「0」の成分とは直流成分であり、実際にはこの直流成分には変調信号が含まれるため、この直流成分とそれ以外の交流成分(2f+Δf、2f1、Δf)を分離して直流成分のみを取り出すことにより、同期整流を利用した検波と同調分離を同時に行うことができる。
国内のAM放送を考えた場合、上述したΔfは9kHzであるため、この9kHz以上の周波数成分を除去可能なローパスフィルタ8を用いることにより、参照信号と同じ周波数を有する所望の放送波のみを取り出すことが可能となる。
第17図は、第16図に示す周波数制御回路2の詳細構成を示す回路図である。周波数制御回路2を構成する同期整流回路3、パルス変換回路5、極性判別回路6、電圧合成回路7のそれぞれの詳細構成は第13図に示した各回路の詳細構成と同じであり、同期整流回路3に含まれるアナログスイッチ30の出力をパルス変換回路5内の電圧比較器50に入力するとともに外部に取り出している点に特徴がある。
上述したように、周波数制御回路2内の同期整流回路3の後段に設けたローパスフィルタ8から出力される信号はAM検波信号そのものであるため、本実施形態の同調機構をAM受信機に適用した場合には、本来であれば同調機構の後段に別に設けるAM検波回路が不要となり、回路構成の簡素化が可能となる。
また、本実施形態で用いた同調回路1は、第2図に示す詳細構成を用いて説明したように、理論的には信号振幅の減衰がなく、同調周波数が変化した場合であっても常に一定振幅の出力信号を得ることができる。しかし、実際に同調回路1を組み立てたり、シミュレーションを行ってみると、同調周波数の変化によって出力振幅が若干変化したり、可変抵抗116を構成するFETの種類や可変幅等によっては出力信号に歪みが生じることがある。ところが、第16図および第17図に示したように、同調回路1の入力信号に対して同期整流を行うことにより、同調回路1を通すことによる振幅変動や歪みの発生等の影響がなく、SN比が良好なAM検波信号を取り出すことができる。
さらに、同期整流出力をAM検波に用いているため、例えばダイオードを用いてAM検波を行う場合のような順方向電圧以下の不感帯領域をなくすことができ、直線性の良いAM受信が可能となる。特に、AM検波回路を含む同調機構の全体を半導体基板上に集積化する場合には、順方向電圧が低いゲルマニウムダイオードが使えず順方向電圧が高いシリコンダイオード等を使うことになるため、ダイオードを使わない検波方式を採用する必要があり、上述した同期整流出力をAM検波信号に兼用する方法は多くの利点がある。
なお、第16図および第17図は、周波数制御回路2による制御に必要となる同期整流出力を分岐してAM検波信号に用いたが、当然ながら、従来の受信機で行っているように、同調回路1の後段に同期整流を利用したAM検波回路を接続して、あるいは同調回路1の後段にその他の検波方式を用いたAM検波回路を接続してAM検波信号を得るようにしてもよい。
第18図は、第16図に示した同調機構を利用したAM受信機の構成を示す図である。
第18図に示すAM受信機は、第16図および第17図に示す同調回路1、周波数制御回路2およびローパスフィルタ8と、高周波増幅回路10、低周波増幅回路12、スピーカ14およびアンテナ16を含んで構成されている。
高周波増幅回路10は、アンテナ16によって受信したAM波を高周波増幅して同調回路1に入力する。上述したように、同調回路1は、周波数制御回路2によって同調周波数が制御されており、入力されるAM波が有する周波数にこの同調周波数が一致するようになっている。
なお、周波数制御回路2は、同調回路1の入出力信号の位相差を誤差信号として検出してこの位相差がなくなるように制御しているため、電圧合成回路7内のバイアス回路を構成する可変抵抗706を予め調整しておいて、受信したいAM波の周波数近傍になるように同調回路1の同調周波数を設定しておく必要がある。
低周波増幅回路12は、ローパスフィルタ8から出力される信号(AM検波信号)に対して低周波増幅を行い、スピーカ14から音声を出力する。なお、スピーカ14を用いずに、イヤホン等によって音声に変換するようにしてもよい。
また、第18図に示すAM受信機は、アンテナ16からの入力部分にバリコンとバーアンテナによるLC回路を用いずに、同調回路1によって直接所望周波数とAM波を抽出しているため、入力部分の設計が容易となる。このため、アンテナ16を短い棒状あるいは紐状の導電性材料で形成することができ、AM波を効率良く受信することができる。具体的には、カーラジオ等に使用されるロッドアンテナによってアンテナ16を形成したり、イヤホンのリード部分をアンテナ16として使用するだけで、所望のAM波を感度良く受信することができ、従来不可欠であったバーアンテナをなくすことができる。
また、バーアンテナを用いずに済むため、同調回路1や周波数制御回路2および高周波増幅回路10等を含むAM受信機のほとんど全ての構成回路を半導体基板上に集積化することができ、構成回路を1チップ上に形成することも可能となる。
〔E.FM受信機に適用した場合の例〕
次に、上述した本実施形態の同調機構をFM受信機に適用した場合について説明する。本実施形態の周波数制御回路2は、同調回路1の入力信号の周波数が変化した場合に、この周波数変化に追従させて同調回路1に帰還する制御電圧を変化させている。したがって、原理的にはこの制御電圧には同調回路1の入力信号の周波数変化、すなわちFM波の変調信号と同じ周波数成分が含まれており、これをFM検波信号として用いることができる。
第19図は、FM検波を兼ねた同調機構の構成を示す図である。同図に示す構成は、第1図に示した制御信号生成回路4内の電圧合成回路7を電圧合成回路7Aに置き換え、この電圧合成回路7Aから同調回路1へ帰還する制御電圧と並行してFM検波信号を取り出している。
第20図は、第19図に示す周波数制御回路2の詳細構成を示す回路図である。周波数制御回路2を構成する同期整流回路3、パルス変換回路5および極性判別回路6のそれぞれの詳細構成は第13図に示した各回路の詳細構成と同じであり、電圧合成回路7Aの構成が第13図に示した電圧合成回路7とは若干異なっている。
電圧合成回路7Aは、2つのトライステートバッファ700、702とこれらの後段に接続されたオペアンプ704を含む差動増幅器とを含んでいる点や、可変抵抗706の抵抗値を制御することにより電圧合成回路7Aから同調回路1に印加する制御電圧のバイアス電圧を任意に変更できる点は第13図に示した電圧合成回路7と同じである。
また、電圧合成回路7Aは、これらの構成に加えて、2つのトライステートバッファ700、702の後段に上述した第1の差動増幅器とほぼ同じ構成を有する第2の差動増幅器を有している。
具体的には、この第2の差動増幅器は、オペアンプ724と、オペアンプ724の反転入力端子と出力端子との間に挿入された帰還抵抗732およびこの帰還抵抗732に並列接続されたキャパシタ734と、トライステートバッファ702から抵抗728を介して入力される信号の電圧レベルを分圧することによりオペアンプ724の2入力間の調整を行うためにオペアンプ724の非反転入力端子とアースとの間に挿入された抵抗736およびこの抵抗736に並列接続されたキャパシタ738と、トライステートバッファ700から抵抗730を介して信号が入力されるオペアンプ724の反転入力端子とアースとの間に接続されたキャパシタ740とを含んで構成されている。
このように、第2の差動増幅器は第1の差動増幅器と同じ構成を有している。但し、第1の差動増幅器には、可変抵抗706によって構成されるバイアス回路が接続されているが、このバイアス回路は同調回路1の移相回路110Cに含まれる可変抵抗116のゲートに印加するバイアス電圧を設定するためのものであり、FM検波動作とは直接関係ないため第2の差動増幅器には接続されていない。
また、第1の差動増幅器では帰還抵抗712と並列接続されたキャパシタ714等の静電容量を調整してオペアンプ704の出力端に現れる電圧を平滑して変化がなだらかな制御電圧を得ているが、第2の差動増幅器では帰還抵抗732と並列接続されたキャパシタ734やキャパシタ738あるいは740の静電容量を調整してオペアンプ724の出力端に現れる電圧から約20kHz以上の高周波成分を除去している。したがって、第2の差動増幅器からは約20kHz以下の周波数成分、すなわちFM音声等のFM検波信号を取り出すことができる。
第20図に示した同調機構を含むFM受信機全体の構成としては、第18図に示した受信機の構成の大部分(ローパスフィルタ8は不要)をそのまま適用することができる。すなわち、アンテナ16で受信したFM波を高周波増幅回路10で高周波増幅した後に同調回路1に入力する。同調回路1によって周波数制御回路2の制御によって所望の周波数を有するFM波(キャリア)のみが抽出され、この制御を行う周波数制御回路2からはFM検波信号が出力される。このFM検波信号は低周波増幅回路12によって増幅された後スピーカ14から出力される。FM変調信号として文字等の各種のデータを考えた場合には、低周波増幅回路12の後段をデータ処理回路に置き換えればよい。
なお、AM受信機の場合と同様に、第20図に示した周波数制御回路2は、同調回路1の入出力信号の位相差を誤差信号として検出してこの位相差がなくなるように制御しているため、電圧合成回路7A内のバイアス回路を構成する可変抵抗706を予め調整しておいて、受信したいFM波の周波数近傍になるように同調回路1の同調周波数を設定しておく必要がある。
このように、周波数制御回路2内の電圧合成回路7の差動増幅器に含まれる平滑回路の時定数を調整することにより、同調回路1に入力されるFM変調がかかった信号から容易にFM変調信号のみを取り出すことができ、第20図に示した同調機構をFM受信機に適用した場合には、本来であれば同調機構の後段に別に設けるFM検波回路が不要となり、回路構成の簡素化が可能となる。
また、従来のFM受信機では同調機構とFM検波回路の間に、振幅変動の影響を除去した後にFM検波を行うためにリミッタ回路を設けていたが、第20図に示した同調機構では周波数制御回路2に含まれるパルス変換回路5を用いて位相の変化量に対応したパルス幅に変換しているため振幅変動の影響がなく、従来必要であったリミッタ回路も不要となる。
なお、第19図および第20図は、周波数制御回路2内の電圧合成回路7AからFM検波信号を取り出す場合を説明したが、当然ながら、従来の受信機で行っているように、同調回路1の後段にリミッタ回路および各種の検波方式を用いたFM検波回路を接続してFM検波信号を得るようにしてもよい。
〔F.周波数制御回路の他の例(その1)〕
次に、第1図に示した周波数制御回路2の他の構成例について説明する。第13図に詳細構成を示した周波数制御回路2内の電圧合成回路7は、トライステートバッファを用いて構成したが、それ以外の素子を用いることもできる。
第21図は、周波数制御回路の他の構成例を示す詳細回路図であり、第13図に示した電圧合成回路7を電圧合成回路7Bに置き換えた構成を有している。第21図に示す電圧合成回路7Bは、2つの入力端に入力される信号を反転してそれらの論理積を求める2つのインバータ付きノアゲート744、746と、オペアンプ704を内部に含む差動増幅器と、可変抵抗706を内部に含むバイアス回路とを含んで構成されている。
第21図に示した電圧合成回路7Bと第13図に示した電圧合成回路7とを比べると、2つのノアゲート744、746を除く差動増幅器およびバイアス回路の構成は、第13図に示した電圧合成回路7に含まれる差動増幅器およびバイアス回路の構成と同じであり、第13図に示したトライステートバッファ700、702をノアゲート744、746に置き換えるとともにその入出力の結線を変更した点が異なっている。
一方のノアゲート744は、一方の入力端が極性判別回路6内の後段のインバータ回路61の出力端に接続されており、他方の入力端がこの極性判別回路6内の後段のフリップフロップ63の反転出力端子に接続されている。また、他方のノアゲート746は、一方の入力端が上述したノアゲート744と同様にインバータ回路61の出力端に接続されており、他方の入力端が上述したフリップフロップ63の出力端子Qに接続されている。
第22図は、第21図に示す同調回路1に入力される信号の周波数に比べて同調回路1の同調周波数が高い場合のタイミング図であり、周波数制御回路を構成する同期整流回路3、パルス変換回路5、極性判別回路6、電圧合成回路7Bのそれぞれにおける入出力タイミングが示されている。第22図(A)〜(M)は第21図の回路図において示した符号A〜Mに対応している。
なお、第22図(A)〜(J)は、第14図(H)を除く第14図(A)〜(K)と同じであり、以下では主に2つのノアゲート744、746の動作に着目して説明する。
同調回路1の入力信号の周波数が同調周波数より高い場合には、第22図(I)、(J)に示すように、極性判別回路6の後段のフリップフロップ63は、出力端子Qから論理Hの信号を、反転出力端子からは論理Lの信号をそれぞれ出力する。
したがって、論理Lの信号が入力されるノアゲート744のみが第22図(G)とほぼ同じ波形を有するインバータ回路61の出力信号の論理を反転して、第22図(K)に示す信号を出力する。また、論理Hの信号が入力されるノアゲート746は、インバータ回路61の出力信号の論理状態にかかわらず、第22図(L)に示すように、常に論理Lの状態を有する信号を出力する。
このように、一方のノアゲート744のみから正極性のパルスが出力され、抵抗710を介してオペアンプ704の反転入力端子に入力される。したがって、オペアンプ704を含む差動増幅器は、第22図(M)に示すように、ノアゲート744から入力される信号のパルス幅に対応する分だけ出力電圧、すなわち制御電圧がなだらかに低下する。このようにして、同調回路1にフィードバックされる制御電圧が低くなって同調回路1の同調周波数を低い方に変化させる。
第23図は、反対に第21図に示す同調回路1に入力される信号の周波数に比べて同調回路1の同調周波数が低い場合のタイミング図であり、第23図(A)〜(M)が第21図の回路図において示した符号A〜Mに対応している。
第23図(I)、(J)に示すように、同調周波数の方が高い場合とは反対に、極性判別回路6内の後段のフリップフロップ63は、出力端子Qから論理Lの信号を、反転出力端子からは論理Hの信号をそれぞれ出力する。
したがって、論理Lの信号が入力されるノアゲート746のみが第23図(G)とほぼ同じ波形を有するインバータ回路61の出力信号の論理を反転して、第23図(L)に示す信号を出力する。また、論理Hの信号が入力されるノアゲート744は、インバータ回路61の出力信号の論理状態にかかわらず、第23図(K)に示すように、常に論理Lの状態を有する信号を出力する。
このように、一方のノアゲート746のみから正極性のパルスが出力され、抵抗708を介してオペアンプ704の非反転入力端子に入力される。したがって、オペアンプ704を含む差動増幅器は、第23図(M)に示すように、ノアゲート746から入力される信号のパルス幅に対応する分だけ出力電圧、すなわち制御電圧がなだらかに上昇する。そのようにして、同調回路1にフィードバックされる制御電圧が高くなって同調回路1の同調周波数を高い方に変化させる。
上述したように、第21図に示した同調機構によれば、同調回路1の入力信号の周波数と同調周波数とがずれている場合に、このずれが少なくなるような制御電圧を発生させて制御を行うことにより、同調周波数が常に入力信号の周波数に追従して一致するようになる。
また、第21図に示した同調機構は、第13図に示した同調機構と同様に、各構成素子を半導体基板上に形成することができることから、同調機構全体あるいは同調機構やその周辺回路を含む全体を半導体基板上に集積化することができる。特に、同調機構全体を集積化した場合に各種の素子定数が変化しても適度なフィードバックがかかって安定した同調周波数を達成することができる。また、上述した同調機構は、入力信号の振幅変動等の影響がなく、外部要因の影響を受けにくい安定した同調制御が可能となる。
なお、第21図に示した同調機構の基本的な動作は第13図に示した同調機構と同じであり、同調回路1の入力としてAM波を考えた場合に、第16図に示すように同期整流回路3の出力をローパスフィルタを通すことにより、AM検波信号を取り出してAM受信機を構成することができる。
同様に、同調回路1の入力としてFM波を考えた場合に、第19図に示すように電圧合成回路からFM検波信号を取り出してFM受信機を構成することができる。この場合には、第21図に示した電圧合成回路7Bにおいて、2つのノアゲート744、746の出力側に第2の差動増幅器(第20図に示した電圧合成回路7A内のオペアンプ724を含んで構成された差動増幅器と同じもの)を並列接続し、この第2の差動増幅器から約20kHz以下のFM検波信号を取り出せばよい。
〔G.周波数制御回路の他の例(その2)〕
次に、第1図に示した周波数制御回路2のその他の構成例について説明する。第13図に詳細構成を示した電圧合成回路7はトライステートバッファを用いて、あるいは第21図に詳細構成を示した電圧合成回路7Bはノアゲートを用いて構成したが、これらの素子の代わりにアナログスイッチを用いることもできる。
第24図は、周波数制御回路の他の構成を示す回路図であり、第13図に示した同期整流回路3、パルス変換回路5、極性判別回路6および電圧合成回路7のそれぞれを、同期整流回路3A、パルス変換回路5A、極性判別回路6Aおよび電圧合成回路7Cに置き換えた構成を有している。
同期整流回路3Aは、アナログスイッチ(AS)35と電圧比較器36を含んで構成されている。この電圧比較器36は、反転入力端子が接地されており、非反転入力端子に入力される信号の電位が0Vより大きいときに出力端が正の所定の電圧レベルとなり、反対に0Vより小さいときに出力端が負の所定の電圧レベルとなる。このような電圧比較器36を用いることにより、第13図に示したようなレベルシフタ34を用いることなく、直接正負両極性の電圧をつくることができる。
アナログスイッチ35は、電圧比較器36から出力される信号の電圧に対応してスイッチのオンオフ動作を行っており、電圧比較器36の出力が所定の正電圧のときに同調回路1の入力信号を通過させ、電圧比較器36の出力が所定の負電圧のときにこの入力信号を遮断する。
パルス変換回路5Aは、第13図に示したパルス変換回路5と基本的に同じ構成を有しており、第13図に示した電圧比較器50を電圧比較器58に置き換えた点が異なっている。この電圧比較器58は、非反転入力端子に入力される同期整流出力の電圧レベルが0Vより低いときに負極性のパルスを出力し、同期整流出力の電圧レベルが0Vあるいは正極性のときに出力信号の電圧レベルが0Vとなる。
極性判別回路6Aは、正負両極性の電圧状態を有するパルス列を出力する電圧比較器64と、遅延回路として動作する2つのインバータ回路65、66と、2つのフリップフロップ67、68とを含んで構成されている。
電圧比較器64の2つの入力端子には、上述した電圧比較器58の2つの入力端子に入力される信号が並行して入力されており、電圧比較器64では電圧比較器58と同様の電圧比較動作を行ってその比較結果に応じて正極性あるいは負極性の電圧状態を有するパルス列を出力する点が異なっている。
また、2つのインバータ回路65、66および2つのフリップフロップ67、68は、第13図に示した2つのインバータ回路60、61および2つのフリップフロップ62、63に対応しており、基本的に同じ動作を行うものであるが、論理Hが所定の正電圧に、論理Lが所定の負電圧にそれぞれ対応している点が異なっている。
電圧合成回路7Cは、2つのアナログスイッチ(AS)750、752と、オペアンプ754および2つの抵抗756、758からなる第1の反転増幅器と、オペアンプ760および2つの抵抗764、766からなる第2の反転増幅器と、この第2の反転増幅器の出力電圧を平滑するために抵抗766に並列接続されたキャパシタ768と、正負電源Vdd、Vssの間に接続された可変抵抗770および抵抗772からなるバイアス回路とを含んで構成されている。
一方のアナログスイッチ750は、極性判別回路6A内の後段のフリップフロップ68の出力端子Qから出力される信号の電圧レベルにしたがってスイッチのオンオフ動作を行っている。出力端子Qから出力される信号の論理がH、すなわち正極性の所定電圧が印加されたときに、アナログスイッチ750は、パルス変換回路5A内の電圧比較器58から出力された信号を抵抗756を介して第1の反転増幅器に入力する。
第1の反転増幅器は、このアナログスイッチ750から出力される信号の電圧極性を反転し、この電圧極性を反転した信号を抵抗762を介して第2の反転増幅器に入力する。
また、他方のアナログスイッチ752は、極性判別回路6A内の後段のフリップフロップ68の反転出力端子から出力される信号の電圧レベルにしたがってスイッチのオンオフ動作を行っている。反転出力端子から出力される信号の論理がH、すなわち正の所定電圧が印加されたときに、アナログスイッチ752は、パルス変換回路5A内の電圧比較器58から出力された信号を抵抗764を介して第2の反転増幅器に入力する。
第2の反転増幅器の反転入力端子には、第1の反転増幅器の出力端が一端に接続された抵抗762と、抵抗770により構成されるバイアス回路が一端に接続された抵抗772と、アナログスイッチ752の出力端が一端に接続された抵抗764とが接続されている。第2の反転増幅器は、この加算された電圧の極性をさらに反転する。また、この反転動作に並行して、キャパシタ768による電圧の平滑化が行われる。
次に、第24図に示した同調機構の動作を、同調回路1の入力信号の周波数に対して同調周波数が高い場合と低い場合とに分けて説明する。
第25図は、第24図に示した同調回路1に入力される信号の周波数に比べて同調回路1の同調周波数が高い場合のタイミング図であり、周波数制御回路を構成する同調整流回路3A、パルス変換回路5A、極性判別回路6A、電圧合成回路7Cの各構成の動作タイミングが示されている。第25図(A)〜(M)の各タイミング波形は、第24図の回路図において示した符号A〜Mに対応している。
同調回路1の入出力信号の周波数より同調周波数の方が高い場合には、この周波数のずれに相当する位相差が生じるため、ある時点での2つの記号波形を観察すると、第25図(A)、(B)に示すような位相関係となる。
同期整流回路3A内の電圧比較器36は、同調回路1の出力信号の電圧レベルが0Vより低いときには所定の負電圧を有するLレベルの信号を、0Vより高いときには所定の正電圧を有するHレベルの信号を出力する。したがって、電圧比較器36からは、第25図(C)に示すように同調出力と同じ周波数および位相を有する矩形波が出力される。
アナログスイッチ35は、この電圧比較器36から出力される矩形波の電圧レベルに応じたスイッチのオンオフ動作を行っている。同調回路1の同調出力の方が入力信号よりも周波数が高い場合には、第25図(D)に示すように、完全な全波整流波形よりもわずかに前方にずれた波形、すなわち同調出力の上半分を取り出すタイミングよりわずかに早いタイミングで取り出した波形がアナログスイッチ35から出力される。
パルス変換回路5A内の電圧比較器58は、このアナログスイッチ35の出力の電圧レベルが0Vより低くなったときだけLレベル(所定の負電圧)になり、それ以外はHレベル(0V)の信号を出力する。したがって、アナログスイッチ35から出力される同期整流出力が半波整流波形よりわずかに前方にずれている場合には、第25図(E)に示すように、この前方のずれに対応するタイミングで電圧比較器58からLレベル、すなわち負極性のパルスが出力される。
また、極性判別回路6A内の電圧比較器64も同様の電圧比較動作を行っており、アナログスイッチ35から出力される同期整流出力が半波整流波形よりわずかに前方にずれている場合には、第25図(F)に示すように、この前方のずれに対応するタイミングで出力がLレベル(所定の負電圧)に、それ以外のタイミングでは出力がHレベル(所定の正電圧)となる。このように、電圧比較器64の出力はHレベルが所定の正電圧に対応しており、この点が上述した電圧比較器58と異なっている。
極性判別回路6A内の前段のフリップフロップ67は、電圧比較器64の出力がLレベルからHレベルに立ち上がるタイミングで(正確にはこのタイミングを所定時間遅延させたタイミングで)、同期整流回路3A内の電圧比較器36から出力される信号の論理状態を取り込んで保持する。第25図(F)、(C)に示すように、電圧比較器64から出力される信号が立ち上がる際には、電圧比較器36から出力される信号がHレベルとなっているため、第25図(G)に示すように、この論理Hが前段のフリップフロップ67によって保持される。
また、後段のフリップフロップ68は、前段のフリップフロップ67の出力を次に電圧比較器64の出力が立ち上がるタイミングで取り込んで保持し、出力端子Qからは第25図(H)に示すように論理Hに相当する信号を、反転出力端子からは第25図(I)に示すように論理Lに相当する信号をそれぞれ出力する。
このように、同調回路1の入力信号の周波数より同調周波数の方が高い場合には、後段のフリップフロップ68の出力端子Qから論理Hの信号が出力され、電圧合成回路7C内の一方のアナログスイッチ750のスイッチング動作のみがオン状態となる。したがって、このアナログスイッチ750からは電圧比較器58から出力された信号(負極性のパルス列)がそのまま出力され(第25図(J))、他方のアナログスイッチ752では電圧比較器58から出力された信号を遮断する(第25図(K))。
オペアンプ754を含んで構成される第1の反転増幅器は、アナログスイッチ750から出力される負極性のパルス列を反転して、第25図(L)に示す正極性のパルス列に変換する。
この正極性のパルス列はオペアンプ760を含んで構成される第2の反転増幅器に入力されており、第2の反転増幅器は、この正極性のパルスのパルス幅に対応する分だけ出力電圧、すなわち制御電圧をなだらかに低下させる(第25図(M))。
このようにして、同調回路1にフィードバックされる制御電圧が低くなって同調回路1の同調周波数を低い方に変化させる。このような制御は、同調回路1の入力信号の周波数と同調周波数のずれがなくなるまで繰り返され、所定時間経過後に同調周波数が入力信号の周波数に一致する。
第26図は、第24図に示した同調回路1に入力される信号の周波数に比べて同調回路1の同調周波数が低い場合のタイミング図である。第26図(A)〜(M)の各タイミング波形は、第24図の回路図において示した符号A〜Mに対応している。
同調回路1の入力信号の周波数より同調周波数が低い場合には、上述した同調周波数が高い場合とは反対に、極性判別回路6Aの後段のフリップフロップ68の反転出力端子から論理Hに相当する信号が出力され、電圧合成回路7C内の他方のアナログスイッチ752のスイッチング動作のみがオン状態となる。したがって、このアナログスイッチ752からは電圧比較器58から出力された信号(負極性のパルス列)がそのまま出力され(第26図(K))、これとは反対に、アナログスイッチ750では電圧比較器58から出力された信号を遮断する(第26図(J))。
したがって、第26図(L)に示すように、アナログスイッチ750の出力側に接続された第1の反転増幅器の出力端は0Vの電圧状態を維持し、アナログスイッチ752から出力される負極性のパルス列と所定のバイアス電圧のみがオペアンプ760を含んで構成される第2の反転増幅器に入力として与えられる。このため、第2の反転増幅器は、この負極性のパルスのパルス幅に対応する分だけ出力電圧、すなわち制御電圧をなだらかに上昇させる(第26図(M))。
このようにして、同調回路1にフィードバックされる制御電圧が高くなって同調回路1の同調周波数を高い方に変化させる。このような制御は、同調回路1の入力信号の周波数と同調周波数のずれがなくなるまで繰り返され、所定時間経過後に同調周波数が入力信号の周波数に一致する。
〔H.周波数制御回路の他の例(その3)〕
次に、第1図に示した周波数制御回路のその他の構成例について説明する。第24図に詳細構成を示した電圧合成回路7Cは第1および第2の反転増幅器を有しており、必要に応じて第1の反転増幅器によって負極性のパルス列を正極性のパルス列に変換していたが、最初から正極性のパルス列をつくることにより第1の反転増幅器を省略することができる。
第27図は、周波数制御回路の他の構成例を示す詳細回路図であり、第24図に示したパルス変換回路5A、極性判別回路6Aおよび電圧合成回路7Cのそれぞれを、パルス変換回路5B、極性判別回路6Bおよび電圧合成回路7Dに置き換えた構成を有している。
パルス変換回路5Bは、非反転入力端子に同期整流回路3A内のアナログスイッチ35から出力される同期整流出力が入力される電圧比較器59と、この電圧比較器59の反転入力端子に0Vよりわずかに低い電圧を印加する抵抗52、54からなる分圧回路とを有している。この電圧比較器59は、比較結果として正負いずれかの電圧レベルを有するパルス列を出力する。
極性判別回路6Bは、2つのフリップフロップ67、68を含んで構成されている。これらのフリップフロップ67、68は、論理Hが所定の正電圧に、論理Lが所定の負電圧にそれぞれ対応しており、第24図に示した極性判別回路6Aで用いたものと同じである。
電圧合成回路7Dは、遅延回路として動作するとともに互いに反転した信号を取り出すために用いられる2つのインバータ回路780、782と、前段のインバータ回路780の出力から正極性のパルスを取り出すダイオード784および抵抗786と、後段のインバータ回路782の出力から負極性のパルスを取り出すダイオード788および抵抗790と、2つのトライステートバッファ700、702と、オペアンプ760と抵抗766を含んで構成される反転増幅器と、この反転増幅器の出力電圧を平滑するために抵抗766に並列接続されたキャパシタ768と、正負電源Vdd、Vssの間に接続された可変抵抗770により形成されたバイアス回路とを含んで構成されている。この中で、反転増幅器およびバイアス回路は、第24図に示した電圧合成回路7Cに含まれるものと基本的に同じ動作を行っている。
前段のインバータ回路780はパルス変換回路5B内の電圧比較器59から出力されるパルス列の論理を反転した信号を出力するが、この信号の電圧レベルがダイオード784の順方向電圧以上になったときに、ダイオード784および抵抗786を介して電流が流れるため、正極性のパルス列のみが取り出されて一方のトライステートバッファ700に入力される。
同様に、後段のインバータ回路782は前段のインバータ回路780から出力されるパルス列の論理を反転した信号を出力するが、この信号の電圧レベルが極性を反転したダイオード788の順方向電圧よりも低くなったときに、ダイオード788および抵抗790を介して電流が流れるため、負極性のパルス列のみが取り出されて他方のトライステートバッファ702に入力される。
なお、後段のインバータ回路782の出力は、極性判別回路6B内の前段のフリップフロップ67のクロック端子Cに入力されている。このように、パルス変換回路5B内の電圧比較器59から出力された信号が遅延回路として機能する2つのインバータ回路780、782を介して極性判別回路6B内の前段のフリップフロップ67に入力されており、この信号の流れは、第24図に示す極性判別回路6A内において、電圧比較器64から出力された信号が遅延回路として機能する2つのインバータ回路65、66を介して前段のフリップフロップ67に入力されるのと同じである。
このように、第27図に示す電圧合成回路7Dにおいては、ダイオード784等によって正極性のパルスを作っているため、第24図に示すオペアンプ754を含んで構成される第1の反転増幅器が不要となる。したがって、一方のトライステートバッファ700の出力と他方のトライステートバッファ702の出力とを単に抵抗762あるいは764を介して加算した後に、オペアンプ760を含んで構成される反転増幅器で極性を反転するだけで所望の制御電圧を発生させることができる。
第28図は、第27図に示す同調回路1に入力される信号の周波数に比べて同調回路1の同調周波数が高い場合のタイミング図であり、周波数制御回路を構成する各回路の入出力信号の動作タイミングが示されている。第28図(A)〜(N)のそれぞれは第27図の回路図において示した符号A〜Nに対応している。
なお、第28図(F)を除く同図(A)〜(I)は、第25図(E)を除く同図(A)〜(I)と同じであり、以下では主に相違点に着目して説明する。
同調回路1の入力信号の周波数と同調周波数が異なる場合には、その位相差に相当するパルス幅を有する信号がパルス変換回路5A内の電圧比較器59から出力され(第28図(E))、電圧合成回路7D内の前段のインバータ回路780からはこの信号を反転した信号が出力される(第28図(F))。
上述したように、前段のインバータ回路780から出力される信号の電圧が所定値より高くなったときにダイオード784および抵抗786を介して電流が流れるため、第28図(J)に示すように、このダイオード784を介して正極性のパルスが取り出され、トライステートバッファ700に入力される。同様に、後段のインバータ回路782から出力される信号の電圧が別の所定値より低くなったときにダイオード788および抵抗790を介して電流が流れるため、第28図(K)に示すように、このダイオード788を介して負極性のパルスが取り出され、トライステートバッファ702に入力される。
ところで、同調回路1の入力信号の周波数より同調周波数の方が高い場合には、極性判別回路6B内の後段のフリップフロップ68の出力端子Qから論理Hに相当する信号(第28図(H))が、反転出力端子から論理Lに相当する信号(第28図(I))がそれぞれ出力されるため、第28図(L)、(M)に示すように、一方のトライステートバッファ700のみがバッファとして動作する。
したがって、可変抵抗770によって構成されるバイアス回路によって設定された所定のバイアス電圧に、一方のトライステートバッファ700から出力される正極性のパルス電圧が所定周期で加算され、この正極性のパルスのパルス幅に相当する分だけ、オペアンプ760を含んで構成される反転増幅器の出力電圧がなだらかに低下する。このようにして、第28図(N)に示すように、電圧合成回路7Dから同調回路1に印加される制御電圧が下がって、同調周波数を低い方に変化させる。
第29図は、反対に第27図に示す同調回路1の入力信号の周波数に比べて同調周波数が低い場合のタイミング図であり、第29図(A)〜(N)が第27図の回路図において示した符号A〜Nに対応している。
入力信号の周波数より同調周波数の方が低い場合には極性判別回路6B内の後段のフリップフロップ68の出力端子Qから論理Lに相当する信号(第29図(H))が、反転出力端子から論理Hに相当する信号(第29図(I))がそれぞれ出力されるため、第29図(L)、(M)に示すように、他方のトライステートバッファ702のみがバッファとして動作する。
したがって、可変抵抗770によって構成されるバイアス回路によって設定された所定のバイアス電圧に、他方のトライステートバッファ702から出力される負極性のパルス電圧が所定周期で加算、すなわち電圧の減算が行われ、この負極性のパルスのパルス幅に相当する分だけ、オペアンプ760を含んで構成される反転増幅器の出力電圧がなだらかに上昇する。このようにして、第29図(N)に示すように、電圧合成回路7Dから同調回路1に印加される制御電圧が上昇して、同調周波数を高い方に変化させる。
このように、第24図あるいは第27図に示した同調機構によれば、同調回路1の入力信号の周波数と同調周波数とがずれている場合に、このずれが少なくなるように制御電圧を変化させて制御を行うことにより、同調周波数が常に入力信号の周波数に追従して一致するようになる。
また、第24図あるいは第27図に示した同調機構は、第13図等に示した同調機構と同様に、各構成素子を半導体基板上に形成することができることから、同調機構全体あるいは同調機構やその周辺回路を含む全体を半導体基板上に集積化することができる。特に、同調機構全体を集積化した場合に各種の素子定数が変化しても適度なフィードバックがかかって安定した同調周波数を設定することができる。また、上述した同調機構は、入力信号のレベルの変動等の影響がなく、外部要因の影響を受けにくい安定した同調制御が可能となる。
なお、第24図あるいは第27図に示した同調機構の基本的な動作は第13図に示した同調機構と同じであり、同調回路1の入力としてAM波を考えた場合に、第16図に示す同期整流回路3に対応する第24図あるいは第27図の同期整流回路3Aの出力をローパスフィルタを通すことによりAM検波信号を取り出して、AM受信機を構成することができる。
同様に、同調回路1の入力としてFM波を考えた場合に、第19図の電圧合成回路7AのようにFM検波信号を取り出してFM受信機を構成することができる。この場合には、第24図に示した電圧合成回路7Cにおいて、2つのアナログスイッチ750、752の出力側に第3および第4の反転増幅器を別にもう1組設けてこの第4の反転増幅器から約20kHz以下のFM検波信号を取り出せばよい。あるいは、第27図に示した電圧合成回路7Dにおいて、2つのトライステートバッファ700、702の出力側に第2の反転増幅器を並列接続してこの第2の反転増幅器から約20kHz以下のFM検波信号を取り出せばよい。
〔同調回路の第1の変形例〕
第2図に示した同調機構に含まれる同調回路1は各移相回路110C、130CをCR回路を含んで構成したが、CR回路を抵抗とインダクタからなるLR回路に置き換えた移相回路を用いて同調回路を構成することもできる。
第30図は、LR回路を含む移相回路の他の構成を示す回路図であり、第3図に示した同調回路1の前段の移相回路110Cと置き換え可能な構成が示されている。同図に示す移相回路110Lは、第3図に示した移相回路110C内のキャパシタ114と可変抵抗116からなるCR回路を、可変抵抗116とインダクタ117からなるLR回路に置き換えた構成を有している。
したがって、第30図に示す移相回路110Lの入出力電圧等の関係は、第31図のベクトル図に示すように、第4図に示した電圧VC1を可変抵抗116の両端電圧VR1に、第4図に示した電圧VR1をインダクタ117の両端電圧VL1にそれぞれ書き換えて考えることができる。
また、移相回路110Lの位相シフト量φ3は、インダクタ117と可変抵抗116により構成されるLR回路の時定数をT1(インダクタ117のインダクタンスをL、可変抵抗116の抵抗値をRとするとT1=L/R)とすると、上述した(6)式に示したφ1と同じとなる。
第32図は、LR回路を含む移相回路の他の構成を示す回路図であり、第2図に示した同調回路1の後段の移相回路130Cと置き換え可能な構成が示されている。同図に示す移相回路130Lは、第5図に示した移相回路130C内の抵抗136とキャパシタ134からなるCR回路を、インダクタ137と抵抗136からなるLR回路に置き換えた構成を有している。
したがって、第32図に示す移相回路110Lの入出力電圧等の関係は、第33図のベクトル図に示すように、第6図に示した電圧VC2を抵抗136の両端電圧VR2に、第6図に示した電圧VR2をインダクタ137の両端電圧VL2にそれぞれ置き換えて考えることができる。
また、移相回路130Lの位相シフト量φ4は、抵抗136とインダクタ137により構成されるLR回路の時定数をT2(抵抗136の抵抗値をR、インダクタ137のインダクタンスをLとするとT2=L/R)とすると、上述した(7)式に示したφ2と同じとなる。
このように、第30図に示した移相回路110Lおよび第32図に示した移相回路130Lのそれぞれは、第3図あるいは第5図に示した移相回路110C、130Cと等価であり、第2図に示した同調回路1において、前段の移相回路110Cを第30図に示した移相回路110Lに、後段の移相回路130Cを第32図に示した移相回路130Lにそれぞれ置き換えることが可能である。移相回路110L、130Lを含んで構成した同調回路の同調周波数は、例えば各移相回路110L、130L内のLR回路の時定数の逆数R/Lに比例し、この中でインダクタンスLは集積化等により小さくすることが容易であるため、2つの移相回路110L、130Lを含んで構成した同調回路全体を集積化することにより同調周波数の高周波化が容易となる。
また、第2図に示した同調回路1において、移相回路110C、130Cのいずれか一方を第30図あるいは第32図に示した移相回路110L、130Lに置き換えるようにしてもよい。CR回路を含む移相回路とLR回路を含む移相回路とを縦続接続して同調回路を構成した場合に、同調回路全体を集積化した場合には、温度変化による同調周波数の変動を防止する、いわゆる温度補償が可能となる。
なお、第3図に示した移相回路110Cと第30図に示した移相回路110Lを比べると、可変抵抗116を形成するFETのゲート電圧を変化させた場合の各位相シフト量の変化の方向が反対となる。例えば、移相回路110Cでは、可変抵抗116のゲート電圧を上げて電圧VR1を低くしたときに同調周波数が高周波側に変化する。一方、移相回路110Lでは、可変抵抗116のゲート電圧を上げて電圧VR1を低くしたときに同調周波数が低周波側に変化する。したがって、移相回路110Cを移相回路110Lに置き換える場合には、第13図において、フリップフロップ63の2つの出力端子とトライステートバッファ700、702との接続を入れ換えたり、2つのトライステートバッファ700、702の出力端の接続先を相互に入れ換えたりして、周波数制御回路2から同調回路1に印加される制御電圧の変化の方向と同調回路1の同調周波数の変化の方向とが反対になるように若干の変更が必要となる。
なお、第2図に示した同調回路1において、前段および後段の移相回路110C、130Cの少なくとも一方を、第30図および第32図に示す移相回路110L、130Lに置き換えた場合には、各移相回路内のオペアンプ112あるいは132の出力端に接続された分圧回路のうち、いずれか一方の分圧回路を省略してもよい。あるいは、双方の分圧回路を省略し、抵抗118および120の抵抗比と、抵抗138および140の抵抗比とを調整することにより、同調回路1の帰還ループで生じる損失を補うようにしてもよい。
また、増幅動作が不要な場合には、後段の移相回路のさらに後段の分圧回路160を省略し、後段の移相回路の出力を直接前段側に帰還してもよい。あるいは、分圧回路160内の抵抗162の抵抗値を極端に小さな値にして分圧比を1に設定してもよい。
〔同調回路の第2の変形例〕
第34図は、同調回路の第2の変形例を示す回路図である。同図に示す同調回路1Aは、それぞれが入力される交流信号の位相を所定量シフトさせることにより所定の周波数において合計で360°の位相シフトを行う2つの移相回路210C、230Cと、帰還抵抗170および入力抵抗174(入力抵抗174は帰還抵抗170の抵抗値のn倍の抵抗値を有しているものとする)のそれぞれを介することにより後段の移相回路230Cの出力(帰還信号)と入力端子190に入力される信号(入力信号)とを所定の割合で加算する加算回路とを含んで構成されている。
第2図に示した同調回路1においては、前段の移相回路110C内の抵抗118と抵抗120の各抵抗値を同じに設定することで、入力される交流信号の周波数が変わったときの振幅変化を抑え、オペアンプ112の出力側に抵抗121と123による分圧回路を接続することで、移相回路110Cの利得を1より大きな値に設定している。これに対し、第34図に示す同調回路1Aに含まれる前段の移相回路210Cは、移相回路内に分圧回路を設けずに、抵抗118′の抵抗値よりも抵抗120′の抵抗値を大きく設定することにより、移相回路210Cの利得を1より大きな値に設定している。
後段の移相回路230Cについても同様であり、抵抗138′の抵抗値よりも抵抗140′の抵抗値を大きく設定することで、移相回路230Cの利得を1より大きな値に設定している。また、移相回路230Cの出力端子には、帰還抵抗170、出力端子192および抵抗178が接続されている。
なお、第34図に示す同調回路1Aでは、後段の移相回路230Cの出力を直接帰還させているが、後段の移相回路230Cのさらに後段に分圧回路を接続し、その分圧出力を帰還抵抗170を介して帰還させるようにしてもよい。
ところで、上述したように、各抵抗の値を設定して移相回路の利得を1より大きな値にすると、入力される信号の周波数に応じて利得変動が生じる。例えば、前段の移相回路210Cについて考えると、入力信号の周波数が低い場合には移相回路210Cはボルテージホロワ回路となるためこのときの利得は1倍となるのに対し、周波数が高い場合には移相回路210Cは反転増幅器となるためこのときの利得は−m倍(mは抵抗120′と抵抗118′の抵抗比)となり、入力信号の周波数が変化したときに移相回路210Cの利得も変化して出力信号の振幅変動が生じる。
このような振幅変動は、オペアンプ112の反転入力端子に抵抗119を接続して、入力信号の周波数が低い場合と高い場合の利得を一致させることにより抑えることができる。具体的には、抵抗118′の抵抗値をr、抵抗120′の抵抗値をmrとすると、抵抗119の抵抗値をmr/(m−1)に設定することにより、入力信号の周波数が0と無限大のときの移相回路210Cの各利得を一致させることができる。同様に、移相回路230Cについてもオペアンプ132の反転入力端子に所定の抵抗値を有する抵抗139を接続することにより、出力信号の振幅変動を抑えることができる。なお、抵抗119および抵抗139の一方端はグランドレベル以外の固定電位に接続してもよい。
〔同調回路の第3の変形例〕
第34図に示す同調回路1Aでは、移相回路210Cおよび230C内にCR回路を含む例を説明したが、CR回路の代わりにLR回路を含む場合にも、同様の移相回路を構成できる。
第35図は、LR回路を含む移相回路の構成を示す回路図であり、第34図に示した同調回路1Aの前段の移相回路210Cと置き換え可能な構成が示されている。同図に示す移相回路210Lは、第34図に示した前段の移相回路210C内のキャパシタ114と可変抵抗116からなるCR回路を、可変抵抗116とインダクタ117からなるLR回路に置き換えた構成を有している。
なお、第34図に示した移相回路210Cと第35図に示した移相回路210Lを比べると、可変抵抗116を形成するFETのゲート電圧を変化させた場合の各位相シフト量の変化の方向が反対となる。例えば、移相回路210Cでは、可変抵抗116のゲート電圧を上げて可変抵抗116の両端電圧を低くしたときに同調周波数が高周波側に変化する。一方、移相回路210Lでは、可変抵抗116のゲート電圧を上げて可変抵抗116の両端電圧を低くしたときに同調周波数が低周波側に変化する。したがって、移相回路210Cを移相回路210Lに置き換える場合には、第13図において、フリップフロップ63の2つの出力端子とトライステートバッファ700、702との接続を入れ換えたり、2つのトライステートバッファ700、702の出力端の接続先を相互に入れ換えたりして、周波数制御回路2から同調回路1に印加される制御電圧の変化の方向と同調回路1の同調周波数の変化の方向とが反対になるように若干の変更が必要となる。
また、第36図はLR回路を含む移相回路の他の構成を示す回路図であり、第34図に示した同調回路1Aの後段の移相回路230Cと置き換え可能な構成が示されている。同図に示す移相回路230Lは、第34図に示した後段の移相回路230C内の抵抗136とキャパシタ134からなるCR回路を、インダクタ137と抵抗136からなるLR回路に置き換えた構成を有している。
このように、第35図に示した移相回路210Lは第34図に示した前段の移相回路210Cと等価であり、第34図に示した同調回路1Aにおいて、前段の移相回路210Cは第35図に示した移相回路210Lに、後段の移相回路230Cは第36図に示した移相回路230Lにそれぞれ置き換えることが可能である。2つの移相回路210C、230Cのそれぞれを移相回路210L、230Lに置き換えた場合には、同調回路全体を集積化することにより同調周波数の高周波化が容易となる。また、2つの移相回路210C、230Cのいずれか一方を移相回路210Lあるいは230Lに置き換えるようにしてもよい。この場合には、温度変化に対する同調周波数の変動を抑制する効果がある。
ところで、第34図に示した同調回路1Aは、2つの移相回路210C、230Cのそれぞれに抵抗119あるいは139を接続することにより、同調周波数を可変したときの振幅変動を防止したが、周波数の可変範囲が狭い場合には振幅変動も少なくなるため上述した抵抗119、139を取り除いて同調回路を構成することもできる。あるいは、一方の抵抗119あるいは139のみを取り除いて同調回路を構成することもできる。
〔同調回路の第4の変形例〕
上述した同調回路1、1Aにおいて、2つの移相回路110C等を含む全域通過回路と帰還抵抗170からなる帰還ループのループゲインの損失は、前段の移相回路110C等の入力インピーダンスに起因するものであるから、この入力インピーダンスに起因する損失の発生を抑えるために、前段の移相回路110C等のさらに前段にトランジスタによるホロワ回路を挿入し、帰還される信号をこのホロワ回路を介して前段の移相回路(例えば110Cや110L等)に入力するようにしてもよい。
第37図は、ホロワ回路を内部に有する同調回路の一例を示す回路図である。同図に示す同調回路1Bは、前段の移相回路110Cのさらに前段にトランジスタによるホロワ回路50を挿入した点で第2図に示す同調回路1と相違している。なお、第37図に示すホロワ回路50は、いわゆるソースホロワ回路で構成されているが、エミッタホロワ回路で構成してもよい。また、第37図において、分圧回路160の分圧比を1に設定し、あるいはこの分圧回路160自体を省略することにより、同調回路全体により増幅動作は行わずに単に同調動作のみを行うようにしてもよい。
このように、前段の移相回路110C等のさらに前段にトランジスタによるホロワ回路を縦続接続すれば、第2図の同調回路1等と比較して、帰還抵抗170および入力抵抗174の抵抗値を大きくすることができる。特に、同調回路全体を半導体基板上に集積化するような場合には、帰還抵抗170等の抵抗値を小さくしようとすると素子の占有面積を大きくしなければならないため、ある程度抵抗値が大きい方が望ましい。したがって、集積化する場合などは、第37図に示すようなホロワ回路50を接続するのが有効である。
〔同調回路の第5の変形例〕
第2図に示した同調回路1では、2つの移相回路110Cと130Cを合わせた位相シフト量を360°としているが、縦続接続された移相回路110Cと130Cに、位相をシフトさせない非反転回路を接続して同調回路を構成してもよい。
第38図は、2つの移相回路の前段に非反転回路150を接続した同調回路1Cの構成を示す回路図である。同図に示すように、同調回路1Cは、第3図に示した移相回路110Cから抵抗121および123を省いた構成を有する移相回路310Cと、第5図に示した移相回路130Cから抵抗141および143を省いた構成を有する移相回路330Cと、移相回路310Cの前段に接続された非反転回路150と、抵抗162および164からなる分圧回路160と、帰還抵抗170および入力抵抗174からなる加算回路とを含んで構成される。
第38図に示す移相回路310C、330Cは、オペアンプ112あるいは132の出力端子に分圧回路が接続されていない点以外は第3図に示した各移相回路110C、130Cと同じ構成を有しており、伝達関数や位相シフト量も移相回路110C、130Cと同じである。ただし、(2)式において、a1=1、(3)式において、a2=1となる。
非反転回路150は、非反転入力端子に交流信号が入力され反転入力端子が抵抗154を介して接地されたオペアンプ152と、このオペアンプ152の反転入力端子と出力端子との間に接続された抵抗156とにより構成されている。オペアンプ152は、2つの抵抗154、156の抵抗比によって定まる所定の増幅度を有する。
移相回路310Cは、抵抗118および120の各抵抗値が同じであるため、利得が1となる。同様に、移相回路330Cも抵抗138および140の各抵抗値が同じであるため、利得が1となる。したがって、上述した同調回路1Cでは、各移相回路で利得を稼ぐ代わりに、上述した非反転回路150の利得を1より大きな値に設定している。
このような構成を有する非反転回路150は、入力信号の位相を変えずに出力しており、この利得を調整することにより、分圧回路160による信号振幅の減衰や帰還ループで生じる損失を補うことが容易となる。また、非反転回路150は、上述したトランジスタによるホロワ回路と同様に、前段の移相回路210Cのさらに前段に接続されたバッファとしても機能する。
なお、第38図に示す非反転回路150は、第2図や第34図に示した同調回路1、1Aの前段等に接続してもよい。
〔同調回路の第6の変形例〕
上述した各同調回路1、1A、1B、1Cは、2つの移相回路による位相シフト量の合計が360°となる周波数で所定の同調動作を行っていたが、基本的に同じ動作を行う2つの移相回路を組み合わせて同調回路を構成することにより、2つの移相回路による位相シフト量の合計が180°となる周波数で所定の同調動作を行うようにしてもよい。
第39図は同調回路の第6の変形例を示す回路図であって、第38図の後段の移相回路330Cの代わりに移相回路310C′を接続し、非反転回路150の代わりに位相反転回路180を接続したものである。後段の移相回路310C′は、可変抵抗116の代わりに抵抗値が固定の抵抗115が接続されている他は、前段の移相回路310Cと同じ構成を有している。
位相反転回路180は、入力される交流信号が抵抗184を介して反転入力端子に入力されるとともに非反転入力端子が接地されたオペアンプ182と、このオペアンプ182の反転入力端子と出力端子との間に接続された抵抗186とにより構成されている。抵抗184を介してオペアンプ182の反転入力端子に交流信号が入力されると、オペアンプ182の出力端子からは位相が反転した逆相の信号が出力され、この逆相の信号が前段の移相回路310Cに入力される。また、この位相反転回路180は、2つの抵抗184、186の抵抗比によって定まる所定の増幅度を有しており、抵抗184の抵抗値より抵抗186の抵抗値を大きくすることにより1より大きな利得が得られる。
ところで、上述したように、2つの移相回路310Cおよび310C′のそれぞれは、入力信号の周波数ωが0から∞まで変化するに従って、入力電圧Eiを基準として時計回り方向に180°から360°まで位相がシフトする。2つの移相回路310Cおよび310C′内のCR回路の時定数が同じ(これをTとおく)である場合には、ω=1/Tの周波数では2つの移相回路310Cおよび310C′のそれぞれにおける位相シフト量が270°となる。したがって、2つの移相回路310Cおよび310C′の全体によって位相が270°×2=540°(=180°)シフトされ、しかも2つの移相回路310Cおよび310C′の前段に接続された位相反転回路180によって位相が反転されるため、全体として、位相が一巡して位相シフト量が360°となる信号が後段の移相回路310C′から出力される。
また、第39図に示す同調回路1Dでは、各移相回路で利得を稼ぐ代わりに、上述した位相反転回路180の利得を1より大きな値に設定しており、分圧回路160による信号振幅の減衰や帰還ループで生じる損失を補うことが容易となる。
〔同調回路の第7の変形例〕
第39図に示した同調回路1Dは、移相回路310Cおよび310C′を縦続接続する例を示したが、第38図に示した移相回路330Cおよび330C′を縦続接続した場合も同調動作を行わせることができる。
第40図は、同調回路の第7の変形例を示す回路図である。同図に示す同調回路1Eは、第39図の移相回路310Cおよび310C′の代わりに、移相回路330C′および330Cを縦続接続したものである。前段の移相回路330C′は、抵抗136の代わりにFET等により構成される可変抵抗135が接続されている他は、後段の移相回路330Cと同じ構成を有している。
第40図の各移相回路330Cおよび330C′は、第6図に示したように、入力信号の周波数ωが0から∞まで変化するに従って、入力電圧Eiを基準として時計回り方向に0°から180°まで位相がシフトする。2つの移相回路330C内のCR回路の時定数が同じ(これをTとおく)である場合には、ω=1/Tの周波数では、2つの移相回路330C′および330Cのそれぞれにおける位相シフト量が90°となる。したがって、2つの移相回路330C′および330Cの全体によって位相が180°シフトされ、しかも2つの移相回路330C′および330Cの前段に接続された位相反転回路180によって位相が反転されるため、全体として、位相が一巡して位相シフト量が360°となる信号が後段の移相回路330Cから出力される。
また、第39図に示した同調回路1Dと同様に、上述した同調回路1Eでは、各移相回路で利得を稼ぐ代わりに、上述した位相反転回路180の利得を1より大きな値に設定しており、分圧回路160による信号振幅の減衰や帰還ループで生じる損失を補うことが容易となる。
また、第38図〜第40図に示した同調回路1C、1D、1Eは、いずれも2つの移相回路をCR回路を含んで構成したが、LR回路を含んで構成するようにしてもよい。例えば、第38図に示した同調回路1Cにおいて、前段の移相回路310Cを第30図に示した移相回路110Lから分圧回路を省略した移相回路に置き換えるとともに、後段の移相回路330Cを第32図に示した移相回路130Lから分圧回路を省略した移相回路に置き換えてもよい。
なお、第38図に示した移相回路310Cと第30図に示した移相回路110Lを比べると、可変抵抗116を形成するFETのゲート電圧を変化させた場合の各位相シフト量の変化の方向が反対となる。例えば、移相回路310Cでは、可変抵抗116のゲート電圧を上げて可変抵抗116の両端電圧を低くしたときに同調周波数が高周波側に変化する。一方、移相回路110Lでは、可変抵抗116のゲート電圧を上げて可変抵抗116の両端電圧を低くしたときに同調周波数が低周波側に変化する。したがって、第38図あるいは第39図に示した前段の移相回路を、第30図に示した移相回路110Lから分圧回路を省略した移相回路に置き換える場合には、第13図において、フリップフロップ63の2つの出力端子とトライステートバッファ700、702との接続を入れ換えたり、2つのトライステートバッファ700、702の出力端の接続先を相互に入れ換えたりして、周波数制御回路2から同調回路1に印加される制御電圧の変化の方向と同調回路1の同調周波数の変化の方向とが反対になるように若干の変更が必要となる。
なお、第38図〜第40図に示した同調回路1C、1D、1Eにおいて、信号振幅の増幅を行わずに同調動作のみを行わせたい場合には、分圧回路160を省略すればよい。また、2つの移相回路内のオペアンプの少なくとも一方の出力端に分圧回路を接続してもよい。例えば、第39図の同調回路1Dにおいて、前段の移相回路310C内のオペアンプ112の出力端と、後段の移相回路330C内のオペアンプ132の出力端にそれぞれ分圧回路を接続すれば、第2図に示した同調回路1内の前段の移相回路110Cのさらに前段に非反転回路150を接続した構成と同じになる。
また、第38図〜第40図に示した非反転回路150および位相反転回路180の接続位置は、縦続接続された移相回路のさらに前段側とは限らず、各移相回路の間、あるいは後段の移相回路のさらに後段側に接続してもよい。
〔同調回路の第8の変形例〕
上述した同調回路の第1〜第7の変形例はいずれも、移相回路の内部にオペアンプを含んでいるが、オペアンプの代わりにトランジスタを用いて移相回路を構成することも可能である。
第41図に示す同調回路1Fは、それぞれが入力される交流信号の位相を所定量シフトさせることにより所定の周波数において合計で360°の位相シフトを行う2つの移相回路410C、430Cと、移相回路430Cの出力信号の位相を変えずに所定の増幅度で増幅して出力する非反転回路450と、非反転回路450の後段に設けられた抵抗162および164からなる分圧回路160と、帰還抵抗170および入力抵抗174(入力抵抗174は帰還抵抗170のn倍の抵抗値を有しているものとする)のそれぞれを介することにより分圧回路160の分圧出力(帰還信号)と入力端子190に入力される信号(入力信号)とを所定の割合で加算する加算回路とを含んで構成されている。
帰還抵抗170と直列に接続されたキャパシタ172、および入力抵抗174と入力端子190との間に挿入されたキャパシタ176はともに直流電流を阻止するためのものであり、そのインピーダンスは動作周波数において極めて小さく、すなわち大きな静電容量を有している。
第42図は、第41図に示した前段の移相回路410Cの構成を抜き出して示したものである。同図に示す前段の移相回路410Cは、ゲートが入力端122に接続されたFET412と、このFET412のソース・ドレイン間に直列に接続されたキャパシタ414および可変抵抗416と、FET412のドレインと正電源との間に接続された抵抗418と、FET412のソースとアースとの間に接続された抵抗420とを含んで構成されている。なお、FET412および後述するFET432は、少なくとも一方をバイポーラトランジスタに置き替えるようにしてもよい。
ここで、上述したFET412のソースおよびドレインに接続された2つの抵抗418、420の抵抗値はほぼ等しく設定されており、入力端122に印加される入力電圧の交流成分に着目すると、位相が一致した信号がFET412のソースから、位相が反転した(位相が180°シフトした)信号がFET412のドレインからそれぞれ出力されるようになっている。
なお、第41図に示した移相回路410内の抵抗426は、FET412に適切なバイアス電圧を印加するためのものである。また、可変抵抗416は、例えば第42図に示すように、接合型のFETのソース・ドレイン間に形成されるチャネルを抵抗体として用いており、ゲート電圧を可変することにより抵抗値をある範囲で任意に変化させることができる。
このような構成を有する移相回路410Cにおいて、所定の交流信号が入力端122に入力されると、すなわちFET412のゲートに所定の交流電圧(入力電圧)が印加されると、FET412のソースにはこの入力電圧と同相の交流電圧が現れ、反対にFET412のドレインにはこの入力電圧と逆相であってソースに現れる電圧と振幅が等しい交流電圧が現れる。このソースおよびドレインに現れる交流電圧の振幅をともにEiとする。
このFET412のソース・ドレイン間には可変抵抗416とキャパシタ414により構成される直列回路(CR回路)が接続されている。したがって、FET412のソースおよびドレインに現れる電圧のそれぞれを可変抵抗416あるいはキャパシタ414を介して合成した信号が出力端124から出力される。
第43図は、前段の移相回路410Cの入出力電圧とキャパシタ等に現れる電圧との関係を示すベクトル図である。
FET412のソースとドレインにはそれぞれ入力電圧と同相および逆相であって電圧振幅がEiの交流電圧が現れるため、ソース・ドレイン間の電位差(交流成分)は2Eiとなる。また、キャパシタ414の両端に現れる電圧VC1と可変抵抗416の両端に現れる電圧VR1とは互いに90°位相がずれており、これらをベクトル的に合成したものが、FET412のソース・ドレイン間の電圧2Eiに等しくなる。
したがって、第43図に示すように、電圧Eiの2倍を斜辺とし、キャパシタ414の両端電圧VC1と可変抵抗416の両端電圧VR1とが直交する2辺を構成する直角三角形を形成することになる。そのため、入力信号の振幅が一定で周波数のみが変化した場合には、第43図に示す半円の円周に沿ってキャパシタ414の両端電圧VC1と可変抵抗416の両端電圧VR1とが変化する。
ところで、キャパシタ414と可変抵抗416の接続点とグランドレベルとの電位差を出力電圧Eoとして取り出すものとすると、この出力電圧Eoは、第43図に示した半円においてその中心点を始点とし、電圧VC1と電圧VR1とが交差する円周上の一点を終点とするベクトルで表すことができ、その大きさは半円の半径Eiに等しくなる。しかも、入力信号の周波数が変化しても、このベクトルの終点は円周上を移動するだけであるため、周波数に応じて出力振幅が変化しない安定した出力を得ることができる。
また、第43図から明らかなように、電圧VR1と電圧VC1とは円周上で直角に交わるため、理論的にはFET412のゲートに印加される入力電圧と電圧VR1との位相差は、周波数ωが0から∞まで変化するに従って、入力電圧と同相の電圧Eiを基準として時計回り方向に270°から360°まで変化する。そして、移相回路410C全体の位相シフト量φ5は、周波数に応じて180°から360°まで変化する。しかも、可変抵抗416の抵抗値を可変することにより、位相シフト量φ5を変化させることができる。
また、第42図に示した移相回路410Cの伝達関数は、キャパシタ414と可変抵抗416からなるCR回路の時定数をT1(キャパシタ414の静電容量をC、可変抵抗416の抵抗値をRとするとT1=CR)とすると、(2)式に示したK2をそのまま適用でき(ただし、a1<1)、第43図に示す位相シフト量φ5も上述した(6)式に示したφ1と同じになる。
同様に、第44図は第41図に示した後段の移相回路430Cの構成を抜き出して示したものである。同図に示す後段の移相回路430Cは、ゲートが入力端142に接続されたFET432と、このFET432のソース・ドレイン間に直列に接続されたキャパシタ434および抵抗436と、FET432のドレインと正電源との間に接続された抵抗438と、FET432のソースとアースとの間に接続された抵抗440とを含んで構成されている。
第42図に示した移相回路410Cと同様に、第44図に示したFET432のソースおよびドレインに接続された2つの抵抗438、440の抵抗値はほぼ等しく設定されており、入力端142に印加される入力電圧の交流成分に着目すると、位相が一致した信号がFET432のソースから、位相が反転した信号がFET432のドレインからそれぞれ出力されるようになっている。
なお、第41図に示した移相回路430C内の抵抗446は、FET432に適切なバイアス電圧を印加するためのものである。また、移相回路430Cの入力側に設けられたキャパシタ148は、移相回路410Cの出力から直流成分を取り除く直流電流阻止用であり、交流成分のみが移相回路430Cに入力される。
このような構成を有する移相回路430Cにおいて、所定の交流信号が入力端142に入力されると、すなわちFET432のゲートに所定の交流電圧(入力電圧)が印加されると、FET432のソースにはこの入力電圧と同相の交流電圧が現れ、反対にFET432のドレインにはこの入力電圧と逆相であってソースに現れる電圧と振幅が等しい交流電圧が現れる。このソースおよびドレインに現れる交流電圧の振幅をともにEiとする。
このFET432のソース・ドレイン間にはキャパシタ434と抵抗436とにより構成される直列回路(CR回路)が接続されている。したがって、FET432のソースおよびドレインに現れる電圧のそれぞれをキャパシタ434あるいは抵抗436を介して合成した信号が出力端144から出力される。
第45図は、後段の移相回路430Cの入出力電圧とキャパシタ等に現れる電圧との関係を示すベクトル図である。
FET432のソースとドレインにはそれぞれ入力電圧と同相および逆相であって電圧振幅がEiの交流電圧が現れるため、ソース・ドレイン間の電位差は2Eiとなる。また、抵抗436の両端に現れる電圧VR2とキャパシタの両端に現れる電圧VC2とは互いに90°位相がずれており、こちらをベクトル的に加算したものが、FET432のソース・ドレイン間の電位差2Eiに等しくなる。
したがって、第45図に示すように、電圧Eiの2倍を斜辺とし、抵抗436の両端電圧VR2とキャパシタ434の両端電圧VC2とが直交する2辺を構成する直角三角形を形成することになる。このため、入力信号の振幅が一定で周波数のみが変化した場合には、第45図に示す半円の円周に沿って抵抗436の両端電圧VR2とキャパシタ134の両端電圧VC2とが変化する。
抵抗436とキャパシタ434の接続点とグランドレベルとの電位差を出力電圧Eoとして取り出すものとすると、この出力電圧Eoは、第45図に示した半円においてその中心点を始点とし、電圧VR2と電圧VC2とが交差する円周上の一点を終点とするベクトルで表すことができ、その大きさは半円の半径Eiに等しくなる。しかも、入力信号の周波数が変化しても、このベクトルの終点は円周上を移動するだけであるため、周波数に応じて出力振幅が変化しない安定した出力を得ることができる。
また、第45図から明らかなように、電圧VR2と電圧VC2とは円周上で直角に交わるため、理論的にはFET432のゲートに印加される入力電圧と電圧VC2との位相差は、周波数ωが0から∞まで変化するに従って0°から90°まで変化する。そして、移相回路430C全体の位相シフト量φ6は、周波数に応じて0°から180°まで変化する。
また、第44図に示した移相回路430Cの伝達関数は、キャパシタ434と可変抵抗436からなるCR回路の時定数をT2(キャパシタ434の静電容量をC、可変抵抗の抵抗値をRとするとT2=CR)とすると、(3)式に示したK3をそのまま適用でき(ただし、a2<1)、第45図に示す位相シフト量φ6も上述した(7)式に示したφ2と同じになる。
このようにして、2つの移相回路410C、430Cのそれぞれにおいて位相が所定量シフトされ、第43図および第45図に示すように、所定の周波数において2つの移相回路410C、430Cの全体により位相シフト量の合計が360°となる信号が出力される。
また、第41図に示した非反転回路450は、ドレインと正電源との間に抵抗454が、ソースとアースとの間に抵抗456がそれぞれ接続されたFET452と、ベースがFET452のドレインに接続されているとともにコレクタが抵抗460を介してソースに接続されたトランジスタ458と、FET452に適切なバイアス電圧を印加するための抵抗462とを含んで構成されている。なお、第41図に示した非反転回路450の前段に設けられたキャパシタ164は、後段の移相回路430Cの出力から直流成分を取り除く直流電流阻止用であり、交流成分のみが非反転回路450に入力される。
FET452は、ゲートに交流信号が入力されると、逆相の信号をドレインから出力する。また、トランジスタ458は、ベースにこの逆相の信号が入力されると、さらに位相を反転した信号、すなわちFET452のゲートに入力された信号の位相を基準に考えると同相の信号をコレクタから出力し、この同相の信号が非反転回路450から出力される。
この非反転回路450の出力は、出力端子192から同調回路1の出力として取り出されるとともに、この非反転回路450の出力を分圧回路160を通した信号が帰還抵抗170を介して前段の移相回路410Cの入力側に帰還されている。そして、この帰還された信号と入力抵抗174を介して入力される信号とが加算され、この加算された信号の電圧が前段の移相回路410Cの入力端(第42図に示した入力端122)に印加されている。
また、上述した非反転回路450の利得は、上述した抵抗454、456、460の各抵抗値によって決まり、これら各抵抗の抵抗値を調整することにより、第41図に示した2つの移相回路410C、430C、分圧回路160による減衰や帰還ループで生じる損失を補い、かつ同調回路全体のループゲインが1以下になるように設定されている。
また、同調回路1の出力端子192からは、分圧回路160に入力される前の非反転回路450の出力信号が取り出されているため、同調回路1F自体に利得を持たせることができ、同調動作と同時に信号振幅の増幅が可能となる。
〔同調回路の第9の変形例〕
第41図に示した同調回路は、各移相回路410C、430Cの内部にCR回路を含んでいるが、CR回路を抵抗とインダクタからなるLR回路に置き換えた移相回路を用いて同調回路を構成することも可能である。
第46図は、LR回路を含む移相回路の構成を示す回路図であり、第41図に示した同調回路1Fの前段の移相回路410Cと置き換え可能な構成が示されている。同図に示す移相回路410Lは、第41図に示した前段の移相回路410C内のキャパシタ414と可変抵抗416からなるCR回路を、可変抵抗416とインダクタ417からなるLR回路に置き換えた構成を有しており、抵抗418と抵抗420の各抵抗値が同じ値に設定されている。なお、インダクタとFET412のドレインとの間に挿入されたキャパシタ419は直流電流阻止用である。
上述した移相回路410Lの入出力電圧等の関係は、第47図のベクトル図に示すように、第43図に示した電圧VC1を可変抵抗416の両端電圧VR1に、第43図に示した電圧VR1をインダクタ417の両端電圧VL1にそれぞれ置き換えて考えることができる。
また、第46図に示した移相回路410Lの伝達関数は、インダクタ417と可変抵抗416からなるLR回路の時定数をT1(インダクタ417のインダクタンスをL、可変抵抗416の抵抗値をRとするとT1=L/R)とすると、(2)式に示したK2をそのまま適用でき(ただし、a1<1)、第47図に示す位相シフト量φ7も上述した(6)式に示したφ1と同じになる。
したがって、第46図に示す移相回路410Lは、第42図に示した移相回路410Cと基本的に等価であり、第42図に示した移相回路410Cを第46図に示した移相回路410Lに置き換えることができる。
なお、第42図に示した移相回路410Cと第46図に示した移相回路410Lを比べると、可変抵抗416を形成するFETのゲート電圧を変化させた場合の各位相シフト量の変化の方向が反対となる。例えば、移相回路410Cでは、可変抵抗416のゲート電圧を上げて電圧VR1を低くしたときに同調周波数が高周波側に変化する。一方、移相回路410Lでは、可変抵抗416のゲート電圧を上げて電圧VR1を低くしたときに同調周波数が低周波側に変化する。したがって、移相回路410Cを移相回路410Lに置き換える場合には、第13図において、フリップフロップ63の2つの出力端子とトライステートバッファ700、702との接続を入れ換えたり、2つのトライステートバッファ700、702の出力端の接続先を相互に入れ換えたりして、周波数制御回路2から同調回路に印加される制御電圧の変化の方向と同調回路の同調周波数の変化の方向とが反対になるように若干の変更が必要となる。
第48図は、LR回路を含む移相回路の他の構成を示す回路図であり、第41図に示した同調回路1Fの後段の移相回路430Cと置き換え可能な構成が示されている。同図に示す移相回路430Lは、第44図に示した後段の移相回路430C内のキャパシタ434と抵抗436からなるCR回路を、抵抗436とインダクタ437からなるLR回路に置き換えた構成を有しており、抵抗438と抵抗440の各抵抗値は同じ値に設定されている。なお、抵抗436とFET432のドレインとの間に挿入されたキャパシタ439は直流電流阻止用である。
上述した移相回路430Lの入出力電圧等の関係は、第49図のベクトル図に示すように、第45図に示した電圧VR2をインダクタ437の両端電圧VL2に、第45図に示した電圧VC2を可変抵抗36の両端電圧VR2にそれぞれ置き換えて考えることができる。
また、第48図に示した移相回路430Lの伝達関数は、抵抗436とインダクタ437からなるLR回路の時定数をT2(抵抗436の抵抗値をR、インダクタ437のインダクタンスをLとするとT2=L/R)とすると、(3)式に示したK3をそのまま適用でき(ただし、a2<1)、第49図に示す位相シフト量φ8も上述した(7)式に示したφ2と同じになる。
したがって、第48図に示す移相回路430Lは、第44図に示した移相回路430Cと基本的に等価であり、第44図に示した移相回路430Cを第48図に示した移相回路430Lに置き換えることができる。
このように、第41図に示した2つの移相回路410Cおよび430Cのいずれか一方、あるいは両方を第46図、第48図に示した移相回路410L、430Lに置き換えることができる。2つの移相回路410C、430Cの両方を移相回路410L、430Lに置き換えた場合には、同調回路全体を集積化することにより同調周波数の高周波化が容易となる。
また、2つの移相回路410C、430Cのいずれか一方のみを移相回路410Lあるいは430Lに置き換えた場合であって、LR回路を構成するインダクタを含めて、あるいはこのインダクタを除く同調回路全体を集積化した場合には、温度変化による同調周波数の変動を防止する、いわゆる温度補償が可能となる。
また、第41図に示した移相回路410C、430Cの少なくとも一方を移相回路410Lあるいは430Lに置き換えた場合に、分圧回路160を省略して後段の移相回路の出力を直接前段側に帰還してもよい。あるいは分圧回路160内の抵抗162を取り除いて抵抗164だけにしてもよい。分圧回路160を省略した場合、あるいは抵抗162を取り除いた場合には、同調動作のみを行うことができる。
〔同調回路の第10の変形例〕
第50図は、同調回路の他の変形例を示す回路図である。同図に示す同調回路1Gは、それぞれが入力される交流信号の位相を所定量シフトさせることにより所定の周波数において合計で180°の位相シフトを行う2つの移相回路410Cおよび410C′と、後段の移相回路410C′の出力信号の位相をさらに反転する位相反転回路480と、帰還抵抗170および入力抵抗174のそれぞれを介することにより位相反転回路480から出力される信号(帰還信号)と入力端子190に入力される信号(入力信号)とを所定の割合で加算する加算回路とを含んで構成されている。
前段の移相回路410Cは、その詳細構成および入出力の位相関係は第42図および第43図を用いて説明した通りであり、例えばキャパシタ414と可変抵抗416からなるCR回路の時定数をT1とすると、ω=1/T1の周波数における位相シフト量φ5は時計回り方向(位相遅れ方向)に270°となる。
また、後段の移相回路410C′は、上述した前段の移相回路410Cと基本的な構成は同じであり、移相回路410C内の可変抵抗416を抵抗値が固定の抵抗415に置き換えた構成を有している。したがって、例えば抵抗415とキャパシタ414からなるCR回路の時定数をT3とすると、ω=1/T3の周波数における位相シフト量φ5′は時計回り方向(位相遅れ方向)に270°となる。
このように、2つの移相回路410Cおよび410C′の全体による位相遅れ方向の位相シフト量の合計が所定の周波数において、φ5+φ5′=270°+270°=540°(=180°)となる。
また、位相反転回路480は、ドレインと正電源との間に抵抗484が、ソースとアースとの間に抵抗486がそれぞれ接続されたFET482と、FET482のゲートに所定のバイアス電圧を印加する抵抗488とを含んで構成されている。FET482のゲートに交流信号が入力されると、FET482のドレインからは位相を反転した逆相の信号が出力される。また、この位相反転回路480は、2つの抵抗484、486の抵抗比によって定まる所定の利得を有する。
このように、所定の周波数において、2つの移相回路410Cおよび410C′によって位相が180°シフトされ、さらに後段に接続された位相反転回路480によって位相が反転され、これら3つの回路の全体による位相シフト量の合計が360°となる。したがって、位相反転回路480の出力を帰還抵抗170を介して前段の移相回路410Cの入力側に帰還させ、この帰還信号に入力抵抗174を介して入力した信号を加算するとともに、位相反転回路480の利得を調整することにより、第2図に示した同調回路1と同様の同調動作が行われる。
なお、第50図に示した同調回路1Gにおいては、位相反転回路480の出力を帰還抵抗170を介して帰還させたが、第41図に示す同調回路1Fと同様に、この位相反転回路480の後段に分圧回路160を接続するようにしてもよい。
〔同調回路の第11の変形例〕
第51図は、同調回路の他の変形例を示す回路図であり、第50図とは反対に第41図に示す後段の移相回路430Cを含んで構成されている。
第51図に示す同調回路1Hは、それぞれが入力される交流信号の位相を所定量シフトさせることにより所定の周波数において合計で180°の位相シフトを行う2つの移相回路430C′および430Cと、後段の移相回路430Cの出力信号の位相をさらに反転する位相反転回路480と、帰還抵抗170および入力抵抗174のそれぞれを介することにより位相反転回路480から出力される信号(帰還信号)と入力端子190に入力される信号(入力信号)とを所定の割合で加算する加算回路とを含んで構成されている。
後段の移相回路430Cは、その詳細構成および入出力の位相関係は第44図および第45図を用いて説明した通りであり、例えばキャパシタ434と抵抗436からなるCR回路の時定数をT2とすると、ω=1/T2の周波数における位相シフト量φ6は時計回り方向(位相遅れ方向)に90°となる。
また、前段の移相回路430C′は、上述した後段の移相回路430Cと基本的な構成は同じであり、移相回路430C内の抵抗435を外部から印加される制御電圧によって抵抗値が変更可能な可変抵抗436に置き換えた構成を有している。したがって、例えば可変抵抗436とキャパシタ434からなるCR回路の時定数をT4とすると、ω=1/T4の周波数における位相シフト量φ6′は時計回り方向に90°となる。
このように、所定の周波数において、2つの移相回路430C′および430Cによって位相が180°シフトされ、さらに後段に接続された位相反転回路480によって位相が反転され、これら3つの回路の全体による位相シフト量の合計が360°となる。したがって、位相反転回路480の出力を帰還抵抗170を介して前段の移相回路430C′の入力側に帰還させ、この帰還信号に入力抵抗174を介して入力した信号を加算するとともに、位相反転回路480の利得を調整することにより、第2図に示した同調回路1と同様の同調動作が行われる。
なお、第41図に示した同調回路と同様に、第51図に示した同調回路においても、位相反転回路480の後段に分圧回路160を接続して同調と同時に増幅を行うようにしてもよい。
ところで、上述した各種の同調回路1F、1G、1H等は、2つの移相回路と非反転回路あるいは2つの移相回路と位相反転回路によって構成されており、接続された3つの回路の全体によって所定の周波数において合計の位相シフト量を360°にすることにより所定の同調動作を行うようになっている。したがって、位相シフト量だけに着目すると、3つの回路をどのような順番で接続するかはある程度の自由度があり、必要に応じて接続順番を決めることができる。
また、上述した第50図および第51図に示す同調回路1G、1Hでは、移相回路内部にCR回路を含む例を示したが、LR回路を内部に含む移相回路を縦続接続して同調回路を構成してもよい。例えば、第50図に示す同調回路の前段の移相回路410Cの代わりに第46図に示す移相回路410Lを接続し、後段の移相回路410C′の代わりに移相回路410Lの可変抵抗116を抵抗値が固定の抵抗に置き換えた移相回路を接続してもよい。あるいは、第51図に示す同調回路の前段の移相回路430C′の代わりに第48図に示す移相回路430Lの抵抗436を可変抵抗に置き換えた移相回路を接続し、後段の移相回路430Cの代わりに移相回路430Lを接続してもよい。
〔同調回路の第12の変形例〕
第52図は、同調回路の第12の変形例を示す回路図である。同図に示す同調回路1Jは、入力される交流信号の位相を変えずに出力する非反転回路550と、それぞれが入力信号の位相を所定量シフトさせることにより所定の周波数において合計で360°の位相シフトを行う2つの移相回路510C、530Cと、後段の移相回路530Cのさらに後段に設けられた抵抗162および164からなる分圧回路160と、帰還抵抗170および入力抵抗174(入力抵抗174は帰還抵抗170のn倍の抵抗値を有しているものとする)のそれぞれを介することにより分圧回路160の分圧出力(帰還信号)と入力端子190に入力される信号(入力信号)とを所定の割合で加算する加算回路とを含んで構成されている。
なお、非反転回路550は、バッファ回路として機能するものであり、前段の移相回路510Cと上述した加算回路とを直接接続した場合に生じる信号の損失等を防止するために設けられている。非反転回路550は、例えばエミッタホロワ回路やソースホロワ回路等により構成されている。なお、直接接続した場合の損失等を最小限に抑えるように帰還抵抗170等の各素子の素子定数を選定した場合には、この非反転回路550を省略して同調回路を構成してもよい。
第53図は、第52図に示した前段の移相回路510Cの構成を抜き出して示したものである。同図に示す前段の移相回路510Cは、2入力の差分電圧を所定の増幅度で増幅して出力する差動増幅器512と、入力端122に入力された信号の位相を所定量シフトさせて差動増幅器512の非反転入力端子に入力するキャパシタ514および可変抵抗516と、入力端122に入力された信号の位相を変えずにその電圧レベルを約1/2に分圧して差動増幅器512の反転入力端子に入力する抵抗518および520とを含んで構成されている。
上述した可変抵抗516は、例えば第53図に示すように、接合型のFETのソース・ドレイン間に形成されるチャネルを抵抗体として用いており、ゲート電圧を可変することにより抵抗値をある範囲で任意に変化させることができる。
第53図に示す入力端122に所定の交流信号が入力されると、差動増幅器512の反転入力端子には、入力端122に印加される電圧Eiを抵抗518と抵抗520とによって約1/2に分圧した電圧が印加される。
一方、入力信号が入力端122に入力されると、差動増幅器512の非反転入力端子には、キャパシタ514と可変抵抗516の接続点に現れる信号が入力される。キャパシタ514と可変抵抗516により構成されるCR回路の一方端には入力信号が入力されているため、入力信号の位相をこのCR回路によって所定量シフトした信号の電圧が差動増幅器512の非反転入力端子には印加される。差動増幅器512は、このようにして2つの入力端子に印加される電圧の差分を所定の増幅度で増幅した信号を出力する。
第54図は、第53図に示す移相回路510Cの入出力電圧とキャパシタ等に現れる電圧との関係を示すベクトル図である。
同図に示すように、可変抵抗516の両端に現れる電圧VR1とキャパシタ114の両端に現れる電圧VC1は、互いに位相が90°ずれており、これらをベクトル的に加算したものが入力電圧Eiとなる。したがって、入力信号の振幅が一定で周波数のみが変化した場合には、第54図に示す半円の円周に沿って可変抵抗516の両端電圧VR1とキャパシタ514の両端電圧VC1とが変化する。
また、差動増幅器512の非反転入力端子に印加される電圧(可変抵抗516の両端電圧VR1)から反転入力端子に印加される電圧(抵抗520の両端電圧Ei/2)をベクトル的に減算したものが差分電圧Eo′となる。この差分電圧Eo′は、第54図に示した半円において、その中心点を始点とし、電圧VR1と電圧VC1とが交差する円周上の一点を終点とするベクトルで表すことができ、その大きさは半円の半径Ei/2に等しくなる。
差動増幅器512の出力電圧Eoはこの差分電圧Eo′を所定の増幅度で増幅したものとなる。したがって、上述した移相回路510Cにおいて、出力電圧Eoは入力信号の周波数によらず一定であって、全域通過回路として動作する。
また、第54図から明らかなように、電圧VR1と電圧VC1とは円周上で直角に交わるため、入力電圧Eiと電圧VR1との位相差は、周波数ωが0から∞まで変化するに従って、入力電圧Eiを基準として時計回り方向(位相遅れ方向)に270°から360°まで変化する。そして、移相回路510C全体の位相シフト量φ9は、周波数に応じて180°から360°まで変化する。
同様に、第55図は第52図に示した後段の移相回路530Cの構成を抜き出して示したものである。同図に示す後段の移相回路530Cは、2入力の差分電圧を所定の増幅度で増幅して出力する差動増幅器532と、入力端142に入力された信号の位相を所定量シフトさせて差動増幅器532の非反転入力端子に入力する抵抗536およびキャパシタ534と、入力端142に入力された信号の位相を変えずにその電圧レベルを約1/2に分圧して差動増幅器532の反転入力端子に入力する抵抗538および540とを含んで構成されている。
第55図に示した入力端142に所定の交流信号が入力されると、差動増幅器532の反転入力端子には、入力端142に印加される電圧Eiを抵抗538と抵抗540とによって約1/2に分圧した電圧が印加される。
一方、入力信号が入力端142に入力されると、差動増幅器532の非反転入力端子には、抵抗536とキャパシタ534の接続点に現れる信号が入力される。抵抗536とキャパシタ534により構成されるCR回路の一方端には入力信号が入力されているため、入力信号の位相をこのCR回路によって所定量シフトした信号の電圧が差動増幅器532の非反転入力端子には印加される。差動増幅器532は、このようにして2つの入力端子に印加される電圧の差分を所定の増幅度で増幅した信号を出力する。
第56図は、移相回路530Cの入出力電圧とキャパシタ等に現れる電圧との関係を示すベクトル図である。
同図に示すように、キャパシタ534の両端に現れる電圧VC2と抵抗536の両端に現れる電圧VR2は、互いに位相が90°ずれており、これらをベクトル的に加算したものが入力電圧Eiとなる。したがって、入力信号の振幅が一定で周波数のみが変化した場合には、第56図に示す半円の円周に沿ってキャパシタ534の両端電圧VC2と抵抗536の両端電圧VR2とが変化する。
また、差動増幅器532の非反転入力端子に印加される電圧(キャパシタ534の両端電圧VC2)から反転入力端子に印加される電圧(抵抗540の両端電圧Ei/2)をベクトル的に減算したものが差分電圧Eo′となる。この差分電圧Eo′は、第56図に示した半円において、その中心点を始点とし、電圧VC2と電圧VR2とが交差する円周上の一点を終点とするベクトルで表すことができ、その大きさは半円の半径Ei/2に等しくなる。
差動増幅器532の出力電圧Eoはこの差分電圧Eo′を所定の増幅度で増幅したものとなる。したがって、上述した移相回路530Cにおいて、出力電圧Eoは入力信号の周波数によらず一定であって、全域通過回路として動作する。
また、第56図から明らかなように、電圧VC2と電圧VR2とは円周上で直角に交わるため、入力電圧Eiと電圧VC2との位相差は、周波数ωが0から∞まで変化するに従って0°から90°まで変化する。そして、移相回路530C全体の位相シフト量φ10は周波数に応じて0°から180°まで変化する。
このようにして、2つの移相回路510C、530Cのそれぞれにおいて位相が所定量シフトされ、第54図および第56図に示すように、所定の周波数において2つの移相回路510C、530Cの全体により位相シフト量の合計が360°となる信号が出力される。
また、後段の移相回路530Cの出力は、出力端子192から同調回路1Jの出力として取り出されるとともに、この移相回路530Cの出力を分圧回路160を通した信号が帰還抵抗170を介して非反転回路550の入力側に帰還されている。そして、この帰還された信号と入力抵抗174を介して入力される信号とが加算され、この加算された信号が非反転回路550を介して前段の移相回路510Cに入力されている。
また、上述した2つの移相回路510C、530Cの各利得を調整することにより、第52図に示した2つの移相回路510C、530C、分圧回路160による減衰や帰還ループで生じる損失を補い、かつ同調回路全体のループゲインが1以下になるように設定されている。なお、移相回路510C、530Cの各利得を調整する代わりに、非反転回路550に1以上の利得を持たせ、この値を調整してもよい。
また、同調回路1Jの出力端子192からは、分圧回路160に入力される前の移相回路530Cの出力が取り出されているため、同調回路1J自体に利得を持たせることができ、同調動作と同時に信号振幅の増幅が可能となる。
なお、第52図に示した同調回路において、増幅動作が不要な場合には、分圧回路160を省略して移相回路530Cの出力を直接前段側に帰還してもよい。あるいは、分圧回路160内の抵抗162の抵抗値を極端に小さな値にして分圧比を1に設定してもよい。
〔同調回路の第13の変形例〕
第52図に示した同調回路1Jは、各移相回路510C、530CをCR回路を含んで構成したが、CR回路を抵抗とインダクタからなるLR回路に置き換えた移相回路を用いて同調回路を構成することもできる。
第57図は、LR回路を含む移相回路の他の構成を示す回路図であり、第52図に示した同調回路1Jの前段の移相回路510Cと置き換え可能な構成が示されている。同図に示す移相回路510Lは、第52図に示した移相回路510C内のキャパシタ514と可変抵抗516からなるCR回路を、可変抵抗516とインダクタ517からなるLR回路に置き換えた構成を有している。なお、インダクタ517に直列に接続されたキャパシタ519は直流電流阻止用であり、そのインピーダンスは動作周波数において極めて小さく設定され、すなわち大きな静電容量を有している。
第57図は、移相回路510Lの入出力電圧とインダクタ等に現れる電圧との関係を示すベクトル図である。同図に示す移相回路510Lの位相シフト量φ11は、可変抵抗516とインダクタ517により構成されるLR回路の時定数をT1(可変抵抗516の抵抗値をR、インダクタ517のインダクタンスをLとするとT1=L/R)とすると、上述した(6)式に示したφ1と同じとなる。
なお、第52図に示した移相回路510Cと第57図に示した移相回路510Lを比べると、可変抵抗516を形成するFETのゲート電圧を変化させた場合の各位相シフト量の変化の方向が反対となる。例えば、移相回路510Cでは、可変抵抗516のゲート電圧を上げて電圧VR1を低くしたときに同調周波数が高周波側に変化する。一方、移相回路510Lでは、可変抵抗516のゲート電圧を上げて電圧VR1を低くしたときに同調周波数が低周波側に変化する。したがって、移相回路510Cを移相回路510Lに置き換える場合には、第13図において、フリップフロップ63の2つの出力端子とトライステートバッファ700、702との接続を入れ換えたり、2つのトライステートバッファ700、702の出力端の接続先を相互に入れ換えたりして、周波数制御回路2から同調回路に印加される制御電圧の変化の方向と同調回路の同調周波数の変化の方向とが反対になるように若干の変更が必要となる。
第59図は、LR回路を含む移相回路の他の構成を示す回路図であり、第52図に示した同調回路1Jの後段の移相回路530Cと置き換え可能な構成が示されている。同図に示す移相回路530Lは、第55図に示した移相回路530C内の抵抗536とキャパシタ534からなるCR回路を、インダクタ537と抵抗536からなるLR回路に置き換えた構成を有している。なお、インダクタ537に直列に接続されたキャパシタ539は直流電流阻止用であり、そのインピーダンスは動作周波数において極めて小さく設定され、すなわち大きな静電容量を有している。
この移相回路530Lは、第55図に示した移相回路530C内の抵抗536とキャパシタ534からなるCR回路を、インダクタ537と抵抗536からなるLR回路に置き換えた構成を有している。
第60図は、移相回路530Lの入出力電圧とインダクタ等に現れる電圧との関係を示すベクトル図である。同図に示す移相回路530Lの位相シフト量φ12は、インダクタ537と抵抗536により構成されるLR回路の時定数をT2(インダクタ137のインダクタンスをL、抵抗536の抵抗値をRとするとT2=L/R)とすると、上述した(7)式に示したφ2と同じとなる。
このように、第57図に示した移相回路510Lおよび第59図に示した移相回路530Lのそれぞれは、第53図あるいは第55図に示した移相回路510C、530Cと等価であり、第52図に示した同調回路1Jにおいて、前段の移相回路510Cを第57図に示した移相回路510Lに、後段の移相回路530Cを第59図に示した移相回路530Lにそれぞれ置き換えることが可能である。2つの移相回路510C、530Cの両方を移相回路510L、530Lに置き換えた場合には、同調回路全体を集積化することにより同調周波数の高周波化が容易となる。
また、2つの移相回路510C、530Cのいずれか一方のみを移相回路510Lあるいは530Lに置き換えた場合であって、LR回路を構成するインダクタを含めて、あるいはこのインダクタを除く同調回路全体を集積化した場合には、温度変化による同調周波数の変動を防止する、いわゆる温度補償が可能となる。
〔同調回路の第14の変形例〕
第52図に示した同調回路1Jは、互いに移相方向が異なる2つの移相回路を含んでいるが、基本的に同じ構成を有する2つの移相回路を組み合わせて同調回路を構成することもできる。
第61図は、同調回路の他の構成を示す回路図である。同図に示す同調回路1Kは、入力される交流信号の位相を反転して出力する位相反転回路580と、それぞれが入力される交流信号の位相を所定量シフトさせることにより所定の周波数において合計で180°の位相シフトを行う2つの移相回路510Cおよび510C′と、後段の移相回路510C′のさらに後段に設けられた抵抗162および164からなる分圧回路160と、帰還抵抗170および入力抵抗174のそれぞれを介することにより分圧回路160の分圧出力(帰還信号)と入力端子190に入力される信号(入力信号)とを所定の割合で加算する加算回路とを含んで構成されている。
前段の移相回路510Cの詳細構成および入出力信号の位相関係は第53図および第54図を用いて説明した通りであり、後段の移相回路510C′は前段の移相回路510C内の可変抵抗516を抵抗値が固定の抵抗515に置き換えた構成を有している。したがって、所定の周波数において、2つの移相回路510C、510C′の全体による位相シフト量の合計が180°となる。
また、2つの移相回路510C、510C′の前段に接続された位相反転回路580は、入力される交流信号の位相を反転するものであり、例えば、エミッタ接地回路やソース接地回路あるいはオペアンプと抵抗を組み合わせた回路によって実現される。
このように、所定の周波数において、2つの移相回路510C、510C′によって位相が180°シフトされ、さらにその前段に接続された位相反転回路580によって位相が反転され、これら3つの回路の全体による位相シフト量の合計が360°となる。
また、後段の移相回路510C′の出力は出力端子192から同調回路1Kの出力として取り出されるとともに、後段の移相回路510C′の出力を分圧回路160を通した信号が帰還抵抗170を介して位相反転回路580の入力側に帰還されている。そして、この帰還される信号と入力抵抗174を介して入力される信号とが加算され、この加算された信号が位相反転回路580に入力されている。
このように、分圧回路160の出力を帰還抵抗170を介して位相反転回路580の入力側に帰還させ、この帰還信号に入力抵抗174を介して入力した信号を加算するとともに、2つの移相回路510C、510C′の利得を調整して分圧回路160や帰還抵抗170と入力抵抗174の接続部において生じる損失等を補うことにより、第52図に示した同調回路1Jと同様の同調動作および増幅動作を行うことができる。なお、移相回路510C、510C′の各利得を調整する代わりに、位相反転回路580の利得を調整してもよい。
なお、第61図に示した同調回路1Kにおいて、増幅動作が不要な場合には分圧回路160を省略し、移相回路510C′の出力を直接前段側に帰還してもよい。あるいは、分圧回路160内の抵抗162の抵抗値を極端に小さな値にして分圧比を1に設定してもよい。
〔同調回路の第15の変形例〕
第62図は、同調回路の他の変形例を示す回路図であり、第55図とは反対に第52図に示す後段の移相回路530Cを含んで構成されている。
第62図に示す同調回路1Lは、それぞれが入力される交流信号の位相を所定量シフトさせることにより所定の周波数において合計で180°の位相シフトを行う2つの移相回路530C′および530Cと、後段の移相回路530Cの出力信号の位相をさらに反転する位相反転回路580と、帰還抵抗170および入力抵抗174のそれぞれを介することにより位相反転回路580から出力される信号(帰還信号)と入力端子190に入力される信号(入力信号)とを所定の割合で加算する加算回路とを含んで構成されている。
後段の移相回路530Cは、その詳細構成および入出力の位相関係は第55図および第56図を用いて説明した通りであり、例えばキャパシタ534と抵抗536からなるCR回路の時定数をT2とすると、ω=1/T2の周波数における位相シフト量φ10は時計回り方向(位相遅れ方向)に90°となる。
また、前段の移相回路530C′は、上述した後段の移相回路530Cと基本的な構成は同じであり、移相回路530C内の抵抗536を外部から印加される制御電圧によって抵抗値が変更可能な可変抵抗535に置き換えた構成を有している。したがって、例えば可変抵抗535とキャパシタ534からなるCR回路の時定数をT2とすると、ω=1/T2の周波数における位相シフト量φ10′は時計回り方向に90°となる。したがって、所定の周波数において、2つの移相回路530C′、530Cの全体による位相シフト量の合計が180°となる。
このように、上述した2つの移相回路530C′、530Cを用いた場合であっても、所定の周波数において2つの移相回路530C′、530Cによって位相が180°シフトされ、さらにその前段に接続された位相反転回路580によって位相が反転され、これら3つの回路の全体による位相シフト量の合計が360°となる。
したがって、上述した同調回路1Lは、分圧回路160の出力を帰還抵抗170を介して位相反転回路580の入力側に帰還させ、この帰還信号に入力抵抗174を介して入力した信号を加算するとともに、2つの移相回路530C′、530Cの利得を調整して分圧回路160や帰還抵抗170と入力抵抗174の接続部において生じる損失等を補い、かつ帰還ループのループゲインを1以下に設定することにより、第61図に示した同調回路1K等と同様の同調動作および増幅動作を行うことができる。
なお、第61図、第62図に示した同調回路1K、1Lは、CR回路を内部に含む移相回路を縦続接続しているが、少なくとも一方の移相回路についてはLR回路を内部に含んで構成するようにしてもよい。
具体的には、第61図に示した同調回路1Kにおいて、前段の移相回路510Cを第57図に示した移相回路510Lに、あるいは、後段の移相回路510C′を第57図に示した移相回路510L内の可変抵抗516の代わりに抵抗値が固定の抵抗515を用いた移相回路510L′に置き換える。または、2つの移相回路510C、510C′の両方を上述した移相回路510L、510L′に置き換える。
また、第62図に示した同調回路1Lにおいて、前段の移相回路530C′を第59図に示した移相回路530L内の抵抗536の代わりに可変抵抗535を用いた移相回路530L′に、あるいは、後段の移相回路530Cを第59図に示した移相回路530Lに置き換える。または、移相回路530C′、530Cの両方を上述した移相回路530L′、530Lに置き換える。
ただし、第61図に示す前段の移相回路510Cを第57図に示す移相回路510Lに置き換えた場合、あるいは第62図に示す前段の移相回路530C′を第59図に示す移相回路530Lの抵抗を可変抵抗に変更した移相回路に置き換えた場合には、可変抵抗を形成するFETのゲート電圧を変化させた場合の各位相シフト量の変化の方向が反対となるため、第13図において、フリップフロップ63の2つの出力端子とトライステートバッファ700、702との接続を入れ換えたり、2つのトライステートバッファ700、702の出力端の接続先を相互に入れ換えたりして、周波数制御回路2から同調回路に印加される制御電圧の変化の方向と同調回路の同調周波数の変化の方向とが反対になるように若干の変更が必要となる。
また、第61図、第62図に示した同調回路1K、1Lにおいて、増幅動作が不要な場合には、分圧回路160を省略し、移相回路510C′等の出力を直接前段側に帰還してもよい。あるいは、分圧回路160内の抵抗162の抵抗値を極端に小さな値にして分圧比を1に設定してもよい。
ところで、上述した同調回路1J、1K、1Lは、非反転回路と2つの移相回路あるいは位相反転回路と2つの移相回路を含んで構成されており、位相シフトに着目すると接続された3つの回路の全体によって所定の周波数において合計の位相シフト量を360°にすることにより所定の同調動作を行うようになっている。したがって、位相シフト量だけに着目すると、2つの移相回路のどちらを前段に用いるか、あるいは上述した3つの回路をどのような順番で接続するかはある程度の自由度があり、必要に応じて接続順番を決めることができる。
〔J.その他の変形例〕
ところで、第1図等に示した各種の同調機構は、同調回路を構成する移相回路のうち一方の移相回路内の可変抵抗116等を接合型のFETを用いて形成したが、可変抵抗を他の素子で形成するようにしてもよい。
第63図は、第3図に示した移相回路110C内の可変抵抗116をMOS型のFETで形成した可変抵抗126に置き換えた構成を示す回路図である。このように、MOS型のFETのソース・ドレイン間に形成されるチャネルを抵抗体として用いることもできる。この場合に、ゲートに印加する制御電圧を変えることによりこのFETのチャネル抵抗を変化させることができるため、同調回路1等の同調周波数をある範囲で任意に変化させることができる。
なお、上述した各同調回路では、前段の移相回路内部の可変抵抗116の抵抗値を変えて同調周波数を変更しているが、この可変抵抗を固定抵抗に置き換えるとともに、後段の移相回路内部の抵抗136等を接合型あるいはMOS型のFETによって形成した可変抵抗に置き換えて、このFETのゲートに印加する制御電圧を変化させて全体の同調周波数を変えるようにしてもよい。ただし、制御電圧を変えた場合の位相シフト方向が反対になる場合には、第13図において、フリップフロップ63の2つの出力端子とトライステートバッファ700、702との接続を入れ換えたり、2つのトライステートバッファ700、702の出力端の接続先を相互に入れ換えたりして、周波数制御回路2から同調回路1に印加される制御電圧の変化の方向と同調回路1の同調周波数の変化の方向とが反対になるように若干の変更が必要となる。
あるいは、前段および後段の移相回路内部にそれぞれ可変抵抗を設けてもよい。この場合には、双方の移相回路の各位相シフト量を同時に可変するため、全体の同調周波数の変化量、すなわち同調周波数の可変範囲を大きく設定できる利点がある。さらに、第2図等において、同調回路内の2つの移相回路を前後入れ換えて接続してもよい。
また、上述した移相回路110C等は、キャパシタ114等と直列に接続された可変抵抗116等の抵抗値を変化させて位相シフト量を変化させることにより全体の同調周波数を変えるようにしたが、キャパシタ114等の静電容量を変化させることにより全体の同調周波数を変えるようにしてもよい。
例えば、2つの移相回路の少なくとも一方に含まれるキャパシタ114等を可変容量素子に置き換えてこの静電容量を可変することにより、各移相回路による位相シフト量を変化させて同調周波数を変えることができる。さらに具体的には、上述した可変容量素子をアノード・カソード間に印加する逆バイアス電圧が変更可能な可変容量ダイオードによって、あるいはゲート電圧によってゲート容量が変更可能なFETによって形成することができる。なお、上述した可変容量素子に印加する逆バイアス電圧を可変するには、この可変容量素子と直列に直流電流阻止用のキャパシタを接続すればよい。
また、第2図等では、移相回路110C内の可変抵抗116をFETで形成したが、FET以外の素子を用いて可変抵抗116を形成してもよい。例えば、第64図は、移相回路110Cあるいは130C内の可変抵抗としてFET以外の素子を利用した場合の一例を示す回路図である。同図には、同調回路1に含まれる一方の移相回路110C′をCdSフォトカプラを含んで構成するとともに、周波数制御回路2に含まれる電圧合成回路7Eとこの移相回路110C′との間に制御電圧を制御電流に変換する電圧−電流変換回路200を接続した構成が示されている。
第64図に示す移相回路110C′は、第3図に示した移相回路110C内のFETを用いて形成された可変抵抗116を、CdSフォトセンサと発光ダイオードからなるCdSフォトカプラ177に置き換えた構成を有している。このフォトカプラ177に含まれるCdSフォトセンサは、発光ダイオードの発光量が多いほど抵抗値が小さくなる特性を有しているため、このようなCdSフォトカプラ177を外部からの制御電流に応じて抵抗値が変更可能な可変抵抗として用いることができる。
第64図に示す電圧合成回路7Eは、第13図に示した電圧合成回路7を部分的に変形した構成を有しており、第13図の電圧合成回路7内の可変抵抗706および抵抗722で構成されたバイアス回路が取り除かれている点が異なっている。
また、第64図に示す電圧−電流変換回路200は、電圧合成回路7Eの出力である制御電圧が抵抗202を介して反転入力端子に入力されるオペアンプ204と、可変のバイアス電圧を発生させるために用いる可変抵抗206とを含んで構成されている。
オペアンプ204は、出力端子と反転入力端子との間に上述したフォトカプラ177内の発光ダイオードが接続されており、非反転入力端子が接地されている。したがって、電圧合成回路7Eの出力電圧(制御電圧)が定まると、抵抗202と可変抵抗206の抵抗比によって決まる所定の電流がフォトカプラ177内の発光ダイオードに流れ、この発光ダイオードと対になるCdSフォトセンサが発光ダイオードの発光量に応じたある一定の抵抗値を有するようになる。
したがって、電圧合成回路7Eの出力電圧を下げることにより発光ダイオードに流す電流値が小さくなって発光量が少なくなり、CdSフォトセンサが有する抵抗値が高くなって同調回路1の同調周波数が低くなる。反対に、電圧合成回路7Eの出力電圧を上げることにより発光ダイオードに流す電流値も大きくなって発光量が多くなり、CdSフォトセンサが有する抵抗値が低くなって同調回路1の同調周波数が高くなる。この関係は、上述したFETによって形成した可変抵抗と制御電圧の関係と同じであり、全く同じ制御手順によって同調回路1の同調周波数を入力信号の周波数に一致させることができる。
このように、フォトカプラ177を可変抵抗として用いることによっても上述した実施形態の同調機構を実現する同調回路を構成することができる。フォトカプラ177を可変抵抗として用いた場合には、この可変抵抗の両端電圧等によらず常に一定の抵抗値が得られるため、歪みの少ない同調出力を容易に得ることができる利点がある。但し、フォトカプラ177を含む同調回路1の全体を半導体基板上に集積化することはできないため、フォトカプラ177のみは単体の部品を接続線等を用いて結線することになる。
また、上述した実施形態においては、オペアンプを用いた移相回路110C等によって同調回路1〜1Eを構成することにより高い安定度を実現することができるが、本実施形態の移相回路110C等のような使い方をする場合にはオフセット電圧や電圧利得はそれほど高性能なものが要求されないため所定の増幅度を有する差動増幅器を各移相回路内のオペアンプの代わりに使用するようにしてもよい。
第65図は、オペアンプの構成の中で移相回路の動作に必要な部分を抽出した回路図であり、全体が所定の増幅度を有する差動増幅器として動作する。同図に示す差動増幅器は、FETにより構成された差動入力段100と、この差動入力段100に定電流を与える定電流回路102と、定電流回路102に所定のバイアス電圧を与えるバイアス回路104と、差動入力段100に接続された出力アンプ106とによって構成されている。同図に示すように、実際のオペアンプに含まれている電圧利得を稼ぐための多段増幅回路を省略して、差動増幅器の構成を簡略化し、広帯域化を図ることができる。このように、回路の簡略化を行うことにより、動作周波数の上限を高くすることができるため、その分この差動増幅器を用いて構成した同調回路1等の同調周波数の上限を高くすることができる。
なお、この発明は上述した各種の実施形態に限定されるものではなく、この発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。
例えば、第2図に詳細構成を示した同調回路1等は、帰還インピーダンス素子として帰還抵抗170を、入力インピーダンス素子として入力抵抗174を用いたが、それぞれの素子に入力された信号の位相関係を変えることなく加算できればよいことから、帰還インピーダンス素子および入力インピーダンス素子を抵抗の代わりにキャパシタにより形成したり、抵抗やキャパシタ等を組み合わせてインピーダンスの実数分および虚数分の比を同時に調整しうるようにしてもよい。
また、帰還抵抗170と入力抵抗174のうち少なくとも一方の抵抗を可変抵抗により構成して、同調増幅器1等における同調帯域幅を可変するようにしてもよい。
また、第2図に示した移相回路110C等では、可変抵抗116を1つのFETによって構成したが、pチャネルのFETとnチャネルのFETとを並列接続して1つの可変抵抗を構成してもよい。このように、2つのFETを組み合わせて可変抵抗を構成することにより、FETの非線形領域の改善を行うことができるため、同調出力の歪みを少なくすることができる。
産業上の利用可能性
以上のように、本発明の同調制御方式は、同調回路の入力信号の周波数と同調周波数のずれがなくなるように同調回路の同調周波数をフィードバック制御するため、入力信号の周波数に同調周波数を確実に合わせることができる。したがって、同調機構全体を集積化した場合に、製造したチップごとに周波数特性がばらついても同調特性はばらつかなくなる。また、同調周波数を決定する各素子の素子定数が温度等によって変動しても同調周波数は変動しなくなるため、集積化にも適する。Technical field
The present invention relates to a tuning control system that allows only a predetermined frequency signal to pass therethrough.
Background
Various configurations of filters and tuning circuits using LC resonance or the like are known. For example, an intermediate frequency amplifier circuit of a superheterodyne receiver has a function as a filter, and a conventional intermediate frequency amplifier circuit generally uses a plurality of sets of intermediate frequency transformers (IFTs) and capacitors to obtain a desired frequency. Realize the characteristics. For example, in the case of an AM receiver, the center frequency is set to 455 kHz, and is set so as to attenuate by a predetermined amount when it is detuned by 9 kHz from this center frequency. An AM receiver that realizes a desired frequency characteristic using a single ceramics filter instead of a plurality of sets of intermediate frequency transformers is also known.
By the way, in the prior art to which the above-described superheterodyne system is applied, an intermediate frequency transformer and a ceramics filter are included in the configuration of an intermediate frequency amplifier circuit that is a tuning filter. Difficult to do.
In addition, the local oscillation circuit combined with the intermediate frequency amplifier circuit is realized by an LC oscillator using a local oscillation transformer in a simple one, and is realized by a PLL configuration using a crystal oscillation when it becomes highly accurate. In particular, when the local oscillation circuit has a PLL configuration, since it includes a voltage controlled oscillator (VCO) that performs sine wave oscillation and is difficult to integrate, a hybrid IC is used in part.
As described above, it is difficult to integrate not only the center frequency amplifier circuit operating as a filter but also the local oscillation circuit that constitutes the tuning mechanism in combination with this, and the entire tuning mechanism must be integrated. There is a need for a tuning control system that can achieve the above. Further, even if the entire existing filter or the entire circuit including this filter is integrated, the circuit constants vary greatly, so that the characteristics differ for each manufactured chip. Further, since the center frequency may vary greatly depending on the temperature or the like, there has been no tuning control method that can reliably achieve the desired frequency characteristics even when integrated.
Disclosure of the invention
The present invention has been conceived in order to solve such problems, and it is an object of the present invention to provide a new tuning control system suitable for integration.
The tuning control system of the present invention feeds back two phase shift circuits connected in cascade and the output of the subsequent phase shift circuit to the input side of the previous phase shift circuit as a feedback signal and the feedback. An addition circuit that adds a signal and an input signal and inputs the signal to the phase shift circuit in the previous stage, and a tuning circuit that passes only a signal in the vicinity of a predetermined frequency;
When a signal having a frequency close to the predetermined frequency is input to the tuning circuit, the tuning frequency of the tuning circuit is determined based on the phase difference between the input and output signals of the tuning circuit. And a frequency control circuit for matching the frequency.
Then, by performing control so that the phase difference between the input and output signals of the tuning circuit is eliminated, the tuning frequency can always be made to follow the frequency of the input signal.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a diagram showing a configuration of a tuning mechanism which is an embodiment to which a tuning control system of the present invention is applied;
FIG. 2 is a circuit diagram showing a detailed configuration of a tuning circuit;
FIG. 3 is a circuit diagram showing an extracted configuration of the previous phase shift circuit shown in FIG.
FIG. 4 is a vector diagram showing the relationship between the input / output voltage of the phase shift circuit shown in FIG.
FIG. 5 is a circuit diagram showing an extracted configuration of the subsequent phase shift circuit shown in FIG.
FIG. 6 is a vector diagram showing the relationship between the input / output voltage of the phase shift circuit shown in FIG.
FIG. 7 is a circuit diagram in which the entire two phase shift circuits and the voltage dividing circuit shown in FIG. 2 are replaced with a circuit having a transfer function K1.
FIG. 8 is a circuit diagram obtained by converting the circuit shown in FIG. 7 by Miller's theorem.
FIG. 9 is a diagram showing the tuning characteristics of the tuning circuit shown in FIG.
FIG. 10 is a diagram showing a phase relationship between signals input to and output from two phase shift circuits;
FIG. 11 is a diagram showing the phase relationship between input and output signals of each phase shift circuit when the tuning frequency is higher than the frequency of the signal input to the previous phase shift circuit;
FIG. 12 is a diagram showing the phase relationship between input and output signals of each phase shift circuit when the tuning frequency is lower than the frequency of the signal input to the previous phase shift circuit;
FIG. 13 is a circuit diagram showing the detailed configuration of the frequency control circuit;
FIG. 14 is a timing chart when the tuning frequency of the tuning circuit is higher than the frequency of the signal input to the tuning circuit;
FIG. 15 shows the timing when the tuning frequency of the tuning circuit is lower than the frequency of the signal input to the tuning circuit,
FIG. 16 is a diagram showing a configuration of a tuning mechanism that also serves as AM detection;
FIG. 17 is a circuit diagram showing a detailed configuration of the frequency control circuit shown in FIG.
FIG. 18 is a diagram showing the configuration of an AM receiver using the tuning mechanism shown in FIG.
FIG. 19 is a diagram showing a configuration of a tuning mechanism that also serves as FM detection;
FIG. 20 is a circuit diagram showing a detailed configuration of the frequency control circuit shown in FIG.
FIG. 21 is a circuit diagram showing another configuration example of the frequency control circuit;
FIG. 22 is a timing chart when the tuning frequency of the tuning circuit is higher than the frequency of the signal input to the tuning circuit shown in FIG.
FIG. 23 is a timing chart when the tuning frequency of the tuning circuit is lower than the frequency of the signal input to the tuning circuit shown in FIG.
FIG. 24 is a circuit diagram showing another configuration example of the frequency control circuit;
FIG. 25 is a timing chart when the tuning frequency of the tuning circuit is higher than the frequency of the signal input to the tuning circuit shown in FIG.
FIG. 26 is a timing chart when the tuning frequency of the tuning circuit is lower than the frequency of the signal input to the tuning circuit shown in FIG.
FIG. 27 is a circuit diagram showing another configuration example of the frequency control circuit;
FIG. 28 is a timing chart when the tuning frequency of the tuning circuit is higher than the frequency of the signal input to the tuning circuit shown in FIG.
FIG. 29 is a timing chart when the tuning frequency is lower than the frequency of the signal input to the tuning circuit shown in FIG.
FIG. 30 is a circuit diagram showing a configuration of a phase shift circuit including an LR circuit;
FIG. 31 is a vector diagram showing the relationship between the input / output voltage of the phase shift circuit shown in FIG. 30 and the voltage appearing in the capacitor,
FIG. 32 is a circuit diagram showing another configuration of a phase shift circuit including an LR circuit;
FIG. 33 is a vector diagram showing the relationship between the input / output voltage of the phase shift circuit shown in FIG.
FIG. 34 is a circuit diagram showing a second modification of the tuning circuit;
FIG. 35 is a circuit diagram showing a configuration of a phase shift circuit including an LR circuit;
FIG. 36 is a circuit diagram showing another configuration of the phase shift circuit including the LR circuit;
FIG. 37 is a circuit diagram showing a fourth modification of the tuning circuit;
FIG. 38 is a circuit diagram showing a fifth modification of the tuning circuit;
FIG. 39 is a circuit diagram showing a sixth modification of the tuning circuit;
FIG. 40 is a circuit diagram showing a seventh modification of the tuning circuit;
FIG. 41 is a circuit diagram showing an eighth modification of the tuning circuit;
FIG. 42 is a circuit diagram showing the configuration of the previous phase shift circuit shown in FIG. 41,
FIG. 43 is a vector diagram showing the relationship between the input / output voltage of the phase shift circuit shown in FIG. 42 and the voltage appearing in the capacitor,
FIG. 44 is a circuit diagram showing the configuration of the latter-stage phase shift circuit shown in FIG. 41,
FIG. 45 is a vector diagram showing the relationship between the input / output voltage of the phase shift circuit shown in FIG. 44 and the voltage appearing in the capacitor,
FIG. 46 is a circuit diagram showing a configuration of a phase shift circuit including an LR circuit;
FIG. 47 is a vector diagram showing the relationship between the input / output voltage of the phase shift circuit shown in FIG. 46 and the voltage appearing in the capacitor,
FIG. 48 is a circuit diagram showing another configuration of the phase shift circuit including the LR circuit;
FIG. 49 is a vector diagram showing the relationship between the input / output voltage of the phase shift circuit shown in FIG. 48 and the voltage appearing in the capacitor,
FIG. 50 is a circuit diagram showing a tenth modification of the tuning circuit;
FIG. 51 is a circuit diagram showing an eleventh modification of the tuning circuit;
FIG. 52 is a circuit diagram showing a twelfth modification of the tuning circuit;
FIG. 53 is a circuit diagram showing the configuration of the previous phase shift circuit shown in FIG. 52,
FIG. 54 is a vector diagram showing the relationship between the input / output voltage of the phase shift circuit shown in FIG. 53 and the voltage appearing in the capacitor,
FIG. 55 is a circuit diagram showing the configuration of the subsequent phase shift circuit shown in FIG. 52,
FIG. 56 is a vector diagram showing the relationship between the input / output voltage of the phase shift circuit shown in FIG.
FIG. 57 is a circuit diagram showing a configuration of a phase shift circuit including an LR circuit;
FIG. 58 is a vector diagram showing the relationship between the input / output voltage of the phase shift circuit shown in FIG. 57 and the voltage appearing in the inductor,
FIG. 59 is a circuit diagram showing another configuration of the phase shift circuit including the LR circuit;
FIG. 60 is a vector diagram showing the relationship between the input / output voltage of the phase shift circuit shown in FIG. 59 and the voltage appearing in the inductor,
FIG. 61 is a circuit diagram showing a fourteenth modification of the tuning circuit;
FIG. 62 is a circuit diagram showing a fifteenth modification of the tuning circuit;
FIG. 63 is a circuit diagram of a tuning circuit in which the variable resistor in the phase shift circuit shown in FIG.
FIG. 64 is a circuit diagram showing an example when an element other than an FET is used as a variable resistor in the phase shift circuit;
FIG. 65 is a circuit diagram in which a portion necessary for the operation of the phase shift circuit is extracted from the configuration of the operational amplifier.
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, an embodiment of a tuning control system of the present invention will be specifically described with reference to the drawings.
[A. Overall configuration and operation of tuning mechanism]
According to the tuning control system of the present invention, when a sine wave signal having a certain frequency is input to the tuning circuit, the phase difference between the input and output of the tuning circuit is detected and the tuning frequency is made to coincide with the frequency of the input signal. It is characterized by performing control.
FIG. 1 is a diagram showing a configuration of a tuning mechanism which is an embodiment to which a tuning control system of the present invention is applied.
The tuning mechanism shown in FIG. 1 includes a
As will be described later, the
The
An input signal and an output signal of the
In order to perform such control, the
The
The control signal generation circuit 4 includes a
The
The voltage synthesizing circuit 7 generates a voltage corresponding to the pulse width of the signal output from the
Note that further detailed configurations and operations of the
[B. Detailed configuration and operation of tuning circuit]
Next, details of the
FIG. 3 shows an extracted configuration of the previous
In the
When a predetermined AC signal is input to the
FIG. 4 is a vector diagram showing the relationship between the input / output voltage of the preceding
As described above, considering the voltage VR1 applied to the non-inverting input terminal of the
Further, since the
Similarly, FIG. 5 shows the configuration of the subsequent
In the
When a predetermined AC signal is input to the
FIG. 6 is a vector diagram showing the relationship between the input / output voltage of the subsequent
As described above, considering the voltage VC2 applied to the non-inverting input terminal of the
Since the
In this manner, the phase is shifted by a predetermined amount in each of the two
Further, as shown in FIG. 2, the output of the subsequent
In this way, the total phase shift amount at a predetermined frequency is 360 ° by the two
Further, since the output of the
FIG. 7 is a circuit diagram in which the entire two
FIG. 8 is a circuit diagram obtained by converting the circuit diagram shown in FIG. 7 by Miller's theorem, and the transfer function A of the entire system after conversion is
A = Vo / Vi = K1 / {n (1-K1) +1} (1)
Can be expressed as
The transfer function K2 of the phase-
K2 = -a1(1-T1s) / (1 + T1s) (2)
It becomes. Where s = jω and a1Is the gain of the
Further, the transfer function K3 of the phase-
K3 = a2(1-T2s) / (1 + T2s) (3)
It becomes. Where a2Is the gain of the
Through the
K1 =-{1+ (Ts)2-2Ts} / {1+ (Ts)2+ 2Ts} (4)
It becomes. In the above-described equation (4), in order to simplify the calculation, the time constant T of each phase shift circuit is set.1, T2Both are T. Substituting this equation (4) into the above equation (1),
A = − {1+ (Ts)2-2Ts} / [(2n + 1) {1+ (Ts)2} + 2Ts]
=-{1 / (2n + 1)} [{1+ (Ts)2-2Ts}
/ {1+ (Ts)2+ 2Ts / (2n + 1)}] (5)
It becomes.
According to the equation (5), it can be seen that when ω = 0 (DC region), A = −1 / (2n + 1), and the maximum attenuation is given. Further, it can be seen that even when ω = ∞, A = −1 / (2n + 1), which gives the maximum attenuation. Further, the tuning point of ω = 1 / T (when the time constants of the phase shift circuits are different, ω = 1 / √ (T1・ T2It can be seen that A = 1 at the tuning point)) and is independent of the resistance ratio n between the
In addition, the time constant of the CR circuit included in the
By the way, in FIG. 7 described above, when the all-pass circuit indicated by the transfer function K1 has an input impedance, a voltage dividing circuit is formed by the
For example, the voltage dividing circuit by the
A voltage dividing circuit composed of a
From the formula (2) or (3), φ1 (180 ° ≦ φ1 ≦ 360 ° in the clockwise direction with reference to the input voltage Ei) and φ2 (reference to the input voltage Ei) shown in FIGS. 4 and 6. As 0 ° ≦ φ2 ≦ 180 ° in the clockwise direction)
φ1 = tan {2ωT1/ (1-ω2T1 2)} (6)
φ2 = tan {2ωT2/ (1-ω2T2 2)} (7)
It becomes.
For example, T1= T2In the case of (= T), when ω = 1 / T, the total phase shift amount by the two
FIG. 10 is a diagram showing the phase relationship between the signals input to and output from the two
As shown in FIG. 10A, the output signal S2 of the preceding
Therefore, when the two
However, when the tuning frequency set is higher than the frequency of the signal input to the preceding
FIG. 11 is a diagram showing the phase relationship between the input / output signals of each phase shift circuit when the tuning frequency is higher than the frequency of the signal input to the previous
The case where the tuning frequency is higher than the frequency of the signal input to the preceding
Incidentally, in this case, in order to bring the tuning frequency closer to the frequency of the actually input signal, the above-described φ1 may be increased. Specifically, the voltage VR1 across the
Even when the tuning frequency is lower than the frequency of the signal input to the preceding
FIG. 12 is a diagram showing a phase relationship between input / output signals of each phase shift circuit when the tuning frequency is lower than the signal frequency input to the previous
The case where the tuning frequency is lower than the frequency of the signal input to the preceding
By the way, in order to make the tuning frequency close to the frequency of the actually input signal in such a case, the absolute value of φ1 described above may be reduced. Specifically, both ends of the
As described above, in the
In particular, by suppressing the amplitude fluctuation of the tuning output, the resistance ratio n described above can be increased and the Q value of the
Further, the signal attenuated through the
In the
In this way, when the voltage dividing circuit is omitted for one of the two cascaded phase shift circuits and the gain is set to 1, the gain of the other
When the amplification operation is unnecessary, the
[C. Detailed configuration and operation of frequency control circuit]
Next, details of the
The
The output signal of the
The
The
In the
As described above, the
The
The output signal of the
The
As described above, when the frequency of the signal input to the
The
In the present embodiment, a delay circuit is configured by the two
Signals that differ only in level at the same timing as the reference signal of the
13 includes two
One
Similarly, the other
The differential amplifier inputs the outputs of the two
Specifically, in addition to the
Further, a movable terminal of a
This bias circuit is connected to the gate of the
The
[C-1. (When the tuning frequency is higher than the frequency of the input signal)
FIG. 14 is a timing chart when the tuning frequency of the
When the tuning frequency is higher than the frequency of the input signal of the
The
In addition to the above-described output, the
The
The
The
In addition to the above-described output, the
The flip-
Further, the subsequent flip-
As described above, when the tuning frequency is higher than the frequency of the input signal of the
Since the output terminal of the
By the way, in the
In this way, when a positive pulse is input to the inverting input terminal of the
In this way, the control voltage fed back to the
[C-2. (When the tuning frequency is lower than the frequency of the input signal)
FIG. 15 is a timing chart when the tuning frequency of the
When the tuning frequency is lower than the frequency of the input signal of the
The
Therefore, the
By the way, the flip-
In the configuration shown in FIG. 13, the delay circuit is configured by using the two
In this way, each of the two flip-
Each output signal of the flip-
As described above, according to the tuning mechanism of the present embodiment, the tuning frequency always follows the frequency of the input signal so as to match by controlling so that the phase difference between the input and output signals of the
In addition, the
In particular, when the entire tuning mechanism is integrated, it is conceivable that the circuit constant varies greatly for each manufactured chip and the frequency characteristics are not constant. Even in such a case, the tuning of the present embodiment is also possible. According to the mechanism, since the tuning frequency of the
In addition, when the entire tuning mechanism is integrated, various element constants such as resistance may change as the temperature changes during use. However, in the tuning control method of this embodiment, the frequency of the input signal is always maintained. Therefore, even if various element constants change, appropriate feedback is applied, and fluctuations in the tuning frequency can be suppressed.
In the tuning mechanism of the present embodiment, the
Further, by configuring the
[D. Example when applied to AM receiver]
Next, the case where the tuning mechanism of this embodiment described above is applied to an AM receiver will be described. Since the
FIG. 16 is a diagram showing a configuration of a tuning mechanism that also serves as AM detection. In the configuration shown in FIG. 1, the output of the
In general, it can be said that an operation of switching an input signal in synchronization with a certain reference signal is equivalent to mixing the reference signal and the input signal. Now, consider the first and second signals whose frequencies are close to each other as input signals, and let the frequency of the first signal be f1 and the frequency of the second signal be f2 (= f1 + Δf). Also, let the frequency of the reference signal be fr.
Performing synchronous rectification on an input signal using such a reference signal is equivalent to multiplying each signal that can be represented by a trigonometric function, and as a result, the frequency f1 and f2 of the input signal and the frequency of the reference signal A sum and difference component with fr is produced. Therefore, by multiplying the first signal in the input signal by the reference signal, frequency components f1 + fr and f1-fr appear, and by multiplying the second signal in the input signal by the reference signal. Frequency components f1 + Δf + fr and f1 + Δf−fr appear.
When the frequency fr of the reference signal is matched with the frequency f1 of the first signal, the frequency components 2f1 and 0 appear by multiplying the first signal and the reference signal, and the second signal and the reference signal are multiplied. By combining them, frequency components of 2f + Δf and Δf appear. Therefore, each frequency component of 2f + Δf, 2f1, Δf, 0 appears as the synchronous rectification output. Here, the component of frequency “0” is a direct current component, and since this direct current component actually includes a modulation signal, this direct current component and other alternating current components (2f + Δf, 2f1, Δf) are separated. By extracting only the DC component, detection using synchronous rectification and tuning separation can be performed simultaneously.
Considering domestic AM broadcasting, since Δf described above is 9 kHz, only a desired broadcast wave having the same frequency as the reference signal is extracted by using the low-
FIG. 17 is a circuit diagram showing a detailed configuration of the
As described above, since the signal output from the low-
Further, the
Furthermore, since the synchronous rectification output is used for AM detection, a dead band region below the forward voltage as in the case of performing AM detection using a diode, for example, can be eliminated, and AM reception with good linearity is possible. . In particular, when the entire tuning mechanism including the AM detection circuit is integrated on a semiconductor substrate, a germanium diode having a low forward voltage cannot be used and a silicon diode having a high forward voltage is used. It is necessary to employ a detection method that is not used, and the above-described method of using the synchronous rectification output as an AM detection signal has many advantages.
In FIGS. 16 and 17, the synchronous rectification output necessary for the control by the
FIG. 18 is a diagram showing a configuration of an AM receiver using the tuning mechanism shown in FIG.
The AM receiver shown in FIG. 18 includes the
The high
Since the
The low
In addition, the AM receiver shown in FIG. 18 directly extracts the desired frequency and AM wave by the
Further, since it is not necessary to use a bar antenna, almost all constituent circuits of the AM receiver including the
[E. Example when applied to FM receiver]
Next, the case where the tuning mechanism of this embodiment described above is applied to an FM receiver will be described. When the frequency of the input signal of the
FIG. 19 is a diagram showing a configuration of a tuning mechanism that also serves as FM detection. In the configuration shown in the figure, the voltage synthesis circuit 7 in the control signal generation circuit 4 shown in FIG. 1 is replaced with a voltage synthesis circuit 7A, and in parallel with the control voltage fed back from the voltage synthesis circuit 7A to the
FIG. 20 is a circuit diagram showing a detailed configuration of the
The voltage synthesis circuit 7A includes two
In addition to these configurations, the voltage synthesis circuit 7A includes a second differential amplifier having substantially the same configuration as the above-described first differential amplifier at the subsequent stage of the two
Specifically, the second differential amplifier includes an
Thus, the second differential amplifier has the same configuration as the first differential amplifier. However, a bias circuit constituted by a
Further, the first differential amplifier adjusts the capacitance of the
As the entire configuration of the FM receiver including the tuning mechanism shown in FIG. 20, most of the configuration of the receiver shown in FIG. 18 (the low-
As in the case of the AM receiver, the
In this way, by adjusting the time constant of the smoothing circuit included in the differential amplifier of the voltage synthesis circuit 7 in the
Further, in the conventional FM receiver, a limiter circuit is provided between the tuning mechanism and the FM detection circuit in order to perform the FM detection after removing the influence of the amplitude fluctuation. In the tuning mechanism shown in FIG. Since the
19 and 20 have described the case where the FM detection signal is extracted from the voltage synthesis circuit 7A in the
[F. Another example of frequency control circuit (1)]
Next, another configuration example of the
FIG. 21 is a detailed circuit diagram showing another configuration example of the frequency control circuit, and has a configuration in which the voltage synthesis circuit 7 shown in FIG. 13 is replaced with a
Comparing the
One NOR
FIG. 22 is a timing chart when the tuning frequency of the
FIGS. 22 (A) to (J) are the same as FIGS. 14 (A) to (K) except for FIG. 14 (H). In the following, the operations of the two NOR
When the frequency of the input signal of the
Accordingly, only the NOR
In this manner, a positive pulse is output from only one NOR
FIG. 23 is a timing chart when the tuning frequency of the
As shown in FIGS. 23 (I) and (J), on the contrary to the case where the tuning frequency is higher, the subsequent flip-
Therefore, only the NOR
In this way, a positive pulse is output from only one NOR
As described above, according to the tuning mechanism shown in FIG. 21, when the frequency of the input signal of the
Further, the tuning mechanism shown in FIG. 21 can be formed on a semiconductor substrate in the same manner as the tuning mechanism shown in FIG. 13, so that the entire tuning mechanism or the tuning mechanism and its peripheral circuit can be provided. The whole can be integrated on a semiconductor substrate. In particular, when the entire tuning mechanism is integrated, even if various element constants change, an appropriate feedback is applied and a stable tuning frequency can be achieved. In addition, the tuning mechanism described above is not affected by fluctuations in the amplitude of the input signal and the like, and enables stable tuning control that is not easily affected by external factors.
The basic operation of the tuning mechanism shown in FIG. 21 is the same as that of the tuning mechanism shown in FIG. 13. When an AM wave is considered as an input to the
Similarly, when an FM wave is considered as an input to the
[G. Another example of frequency control circuit (part 2)]
Next, another configuration example of the
FIG. 24 is a circuit diagram showing another configuration of the frequency control circuit. The
The
The
The
The
Signals input to the two input terminals of the
The two
The
One
The first inverting amplifier inverts the voltage polarity of the signal output from the
The
The inverting input terminal of the second inverting amplifier has a
Next, the operation of the tuning mechanism shown in FIG. 24 will be described separately for cases where the tuning frequency is higher and lower than the frequency of the input signal of the
FIG. 25 is a timing chart when the tuning frequency of the
When the tuning frequency is higher than the frequency of the input / output signal of the
The
The
The
Further, the
The preceding flip-
The subsequent flip-
Thus, when the tuning frequency is higher than the frequency of the input signal of the
The first inverting amplifier including the
This positive pulse train is input to a second inverting amplifier including an
In this way, the control voltage fed back to the
FIG. 26 is a timing chart when the tuning frequency of the
When the tuning frequency is lower than the frequency of the input signal of the
Therefore, as shown in FIG. 26 (L), the output terminal of the first inverting amplifier connected to the output side of the
In this way, the control voltage fed back to the
[H. Another example of frequency control circuit (part 3)]
Next, another configuration example of the frequency control circuit shown in FIG. 1 will be described. The
FIG. 27 is a detailed circuit diagram showing another configuration example of the frequency control circuit. The
The pulse conversion circuit 5B includes a
The
The voltage synthesizing circuit 7D operates as a delay circuit and uses two
The
Similarly, the inverter circuit 782 at the subsequent stage outputs a signal obtained by inverting the logic of the pulse train output from the
The output of the subsequent inverter circuit 782 is input to the clock terminal C of the previous flip-
In this way, in the voltage synthesis circuit 7D shown in FIG. 27, since the positive pulse is generated by the diode 784 and the like, the first inverting amplifier including the
FIG. 28 is a timing chart when the tuning frequency of the
FIGS. (A) to (I) except for FIG. 28 (F) are the same as FIGS. (A) to (I) except for FIG. 25 (E). Focus on the explanation.
When the frequency of the input signal of the
As described above, since the current flows through the diode 784 and the
By the way, when the tuning frequency is higher than the frequency of the input signal of the
Therefore, the positive pulse voltage output from one
FIG. 29 is a timing chart when the tuning frequency is lower than the frequency of the input signal of the
When the tuning frequency is lower than the frequency of the input signal, a signal corresponding to logic L (FIG. 29 (H)) is output from the output terminal Q of the flip-
Accordingly, a negative pulse voltage output from the other
As described above, according to the tuning mechanism shown in FIG. 24 or 27, when the frequency of the input signal of the
In addition, the tuning mechanism shown in FIG. 24 or 27 can be formed on the semiconductor substrate in the same manner as the tuning mechanism shown in FIG. And the whole including its peripheral circuits can be integrated on a semiconductor substrate. In particular, when the entire tuning mechanism is integrated, even if various element constants change, an appropriate feedback is applied and a stable tuning frequency can be set. In addition, the tuning mechanism described above is not affected by fluctuations in the level of the input signal and the like, and enables stable tuning control that is not easily affected by external factors.
The basic operation of the tuning mechanism shown in FIG. 24 or 27 is the same as that of the tuning mechanism shown in FIG. 13. When an AM wave is considered as an input to the
Similarly, when an FM wave is considered as an input to the
[First Modification of Tuning Circuit]
The
FIG. 30 is a circuit diagram showing another configuration of the phase shift circuit including the LR circuit, and shows a configuration that can replace the
Therefore, the relationship between the input and output voltages of the
Further, the phase shift amount φ3 of the
FIG. 32 is a circuit diagram showing another configuration of the phase shift circuit including the LR circuit, and shows a configuration that can replace the
Therefore, the relationship between the input and output voltages of the
Further, the phase shift amount φ4 of the
As described above, each of the
In the
When the
In the
Further, when the amplification operation is unnecessary, the subsequent
[Second Modification of Tuning Circuit]
FIG. 34 is a circuit diagram showing a second modification of the tuning circuit. The tuning circuit 1A shown in the figure includes two
In the
The same applies to the subsequent
In the tuning circuit 1A shown in FIG. 34, the output of the rear-stage
By the way, as described above, when the value of each resistor is set and the gain of the phase shift circuit is set to a value larger than 1, gain fluctuations occur according to the frequency of the input signal. For example, considering the phase-shift circuit 210C in the previous stage, when the frequency of the input signal is low, the phase-shift circuit 210C is a voltage follower circuit, so the gain at this time is 1 time, whereas the frequency is high. Since the phase shift circuit 210C is an inverting amplifier, the gain at this time is -m times (m is the resistance ratio of the resistor 120 'and the resistor 118'), and when the frequency of the input signal changes, the phase shift circuit 210C The gain also changes and the amplitude variation of the output signal occurs.
Such amplitude fluctuations can be suppressed by connecting a
[Third Modification of Tuning Circuit]
In the tuning circuit 1A shown in FIG. 34, the example in which the CR circuit is included in the
FIG. 35 is a circuit diagram showing a configuration of a phase shift circuit including an LR circuit, and shows a configuration that can replace the phase shift circuit 210C in the previous stage of the tuning circuit 1A shown in FIG. The
Compared with the phase shift circuit 210C shown in FIG. 34 and the
FIG. 36 is a circuit diagram showing another configuration of the phase shift circuit including the LR circuit, and shows a configuration that can be replaced with the
As described above, the
By the way, the tuning circuit 1A shown in FIG. 34 prevents the amplitude fluctuation when the tuning frequency is varied by connecting the
[Fourth Modification of Tuning Circuit]
In the
FIG. 37 is a circuit diagram showing an example of a tuning circuit having a follower circuit therein. The tuning circuit 1B shown in the figure is different from the
As described above, if a transistor follower circuit is cascade-connected to the previous stage such as the
[Fifth Modification of Tuning Circuit]
In the
FIG. 38 is a circuit diagram showing a configuration of a tuning circuit 1C in which a
The
The
The
The
The
[Sixth Modification of Tuning Circuit]
Each of the
FIG. 39 is a circuit diagram showing a sixth modification of the tuning circuit, in which a
The
By the way, as described above, each of the two
In the tuning circuit 1D shown in FIG. 39, the gain of the
[Seventh Modification of Tuning Circuit]
The tuning circuit 1D shown in FIG. 39 shows an example in which the
FIG. 40 is a circuit diagram showing a seventh modification of the tuning circuit. The tuning circuit 1E shown in the figure is obtained by cascading
As shown in FIG. 6, each of the
Similarly to the tuning circuit 1D shown in FIG. 39, in the tuning circuit 1E described above, the gain of the
Further, in each of the tuning circuits 1C, 1D, and 1E shown in FIGS. 38 to 40, the two phase shift circuits are configured including the CR circuit, but may be configured including the LR circuit. . For example, in the tuning circuit 1C shown in FIG. 38, the previous
When the
In the tuning circuits 1C, 1D, and 1E shown in FIGS. 38 to 40, if it is desired to perform only the tuning operation without amplifying the signal amplitude, the
Further, the connection positions of the
[Eighth Modification of Tuning Circuit]
Any of the first to seventh modifications of the tuning circuit described above includes an operational amplifier inside the phase shift circuit, but it is also possible to configure the phase shift circuit using a transistor instead of the operational amplifier.
The tuning circuit 1F shown in FIG. 41 includes two
The
FIG. 42 shows an extracted configuration of the preceding
Here, the resistance values of the two
Note that the
In the
A series circuit (CR circuit) composed of a
FIG. 43 is a vector diagram showing the relationship between the input / output voltage of the preceding
Since an AC voltage having the same phase and opposite phase as the input voltage and having a voltage amplitude of Ei appears at the source and drain of the
Therefore, as shown in FIG. 43, a right triangle that forms two sides where the voltage VC1 across the
If the potential difference between the connection point of the
As is clear from FIG. 43, the voltage VR1 and the voltage VC1 intersect at right angles on the circumference, so theoretically, the phase difference between the input voltage applied to the gate of the
The transfer function of the
Similarly, FIG. 44 shows an extracted configuration of the latter
Similarly to the
The
In the
A series circuit (CR circuit) constituted by a
FIG. 45 is a vector diagram showing the relationship between the input / output voltage of the latter-stage
Since an AC voltage having the same phase and opposite phase as the input voltage and having a voltage amplitude of Ei appears at the source and drain of the
Therefore, as shown in FIG. 45, a right triangle that forms two sides in which the voltage VR2 across the
Assuming that the potential difference between the connection point of the
As apparent from FIG. 45, since the voltage VR2 and the voltage VC2 intersect at right angles on the circumference, the phase difference between the input voltage applied to the gate of the
The transfer function of the
In this way, the phase is shifted by a predetermined amount in each of the two
41 has an
The
The output of the
Further, the gain of the
Further, since the output signal of the
[Ninth Modification of Tuning Circuit]
The tuning circuit shown in FIG. 41 includes a CR circuit in each of the
FIG. 46 is a circuit diagram showing a configuration of a phase shift circuit including an LR circuit, and shows a configuration that can replace the
As shown in the vector diagram of FIG. 47, the relationship between the input / output voltage and the like of the
Also, the transfer function of the
Therefore, the
Compared with the
FIG. 48 is a circuit diagram showing another configuration of the phase shift circuit including the LR circuit, and shows a configuration that can be replaced with the
As shown in the vector diagram of FIG. 49, the voltage VR2 shown in FIG. 45 is changed to the voltage VL2 across the
The transfer function of the
Therefore, the
Thus, one or both of the two
In addition, when only one of the two
Further, when at least one of the
[Tenth Modification of Tuning Circuit]
FIG. 50 is a circuit diagram showing another modification of the tuning circuit. The
The
Further, the latter-stage
In this way, the sum of the phase shift amounts in the phase delay direction by the two
The
In this way, at a predetermined frequency, the phase is shifted by 180 ° by the two
In the
[Eleventh Modification of Tuning Circuit]
FIG. 51 is a circuit diagram showing another modified example of the tuning circuit, and is configured to include the latter-stage
The
The detailed configuration and the input / output phase relationship of the latter-stage
The basic phase of the previous
As described above, at a predetermined frequency, the phase is shifted by 180 ° by the two
As with the tuning circuit shown in FIG. 41, in the tuning circuit shown in FIG. 51, the
By the way, the above-described
Further, in the
[Twelfth Modification of Tuning Circuit]
FIG. 52 is a circuit diagram showing a twelfth modification of the tuning circuit. The tuning circuit 1J shown in the figure includes a
Note that the
FIG. 53 shows an extracted configuration of the previous
For example, as shown in FIG. 53, the
When a predetermined AC signal is input to the
On the other hand, when an input signal is input to the
FIG. 54 is a vector diagram showing the relationship between the input / output voltage of
As shown in the figure, the voltage VR1 appearing at both ends of the
Further, the voltage applied to the inverting input terminal (the voltage Ei / 2 across the resistor 520) is subtracted in vector from the voltage applied to the non-inverting input terminal of the differential amplifier 512 (the voltage VR1 across the variable resistor 516). This is the differential voltage Eo ′. The differential voltage Eo ′ can be expressed by a vector having a center point in the semicircle shown in FIG. 54 as a start point and a point on the circumference where the voltage VR1 and the voltage VC1 intersect as an end point. The size is equal to the radius Ei / 2 of the semicircle.
The output voltage Eo of the
Further, as apparent from FIG. 54, the voltage VR1 and the voltage VC1 intersect at right angles on the circumference, so that the phase difference between the input voltage Ei and the voltage VR1 increases as the frequency ω changes from 0 to ∞. It changes from 270 ° to 360 ° in the clockwise direction (phase delay direction) with reference to the input voltage Ei. The phase shift amount φ9 of the entire
Similarly, FIG. 55 shows an extracted configuration of the latter-stage
When a predetermined AC signal is input to the
On the other hand, when an input signal is input to the
FIG. 56 is a vector diagram showing the relationship between the input / output voltage of the
As shown in the figure, the voltage VC2 appearing at both ends of the
Also, the voltage applied to the inverting input terminal (the voltage Ei / 2 across the resistor 540) subtracted in vector from the voltage applied to the non-inverting input terminal of the differential amplifier 532 (the voltage VC2 across the capacitor 534). Becomes the differential voltage Eo ′. This differential voltage Eo ′ can be expressed by a vector having a center point in the semicircle shown in FIG. 56 as a start point and a point on the circumference where the voltage VC2 and the voltage VR2 intersect as an end point. The size is equal to the radius Ei / 2 of the semicircle.
The output voltage Eo of the
As is clear from FIG. 56, the voltage VC2 and the voltage VR2 intersect at right angles on the circumference, so that the phase difference between the input voltage Ei and the voltage VC2 is 0 as the frequency ω changes from 0 to ∞. It changes from ° to 90 °. The phase shift amount φ10 of the entire
In this way, the phase is shifted by a predetermined amount in each of the two
Further, the output of the subsequent
Further, by adjusting the gains of the two
Further, since the output of the
In the tuning circuit shown in FIG. 52, when the amplification operation is unnecessary, the
[Thirteenth Modification of Tuning Circuit]
In the tuning circuit 1J shown in FIG. 52, each of the
FIG. 57 is a circuit diagram showing another configuration of the phase shift circuit including the LR circuit, and shows a configuration that can replace the
FIG. 57 is a vector diagram showing the relationship between the input / output voltage of
When the
FIG. 59 is a circuit diagram showing another configuration of the phase shift circuit including the LR circuit, and shows a configuration that can be replaced with the
The
FIG. 60 is a vector diagram showing the relationship between the input / output voltage of the
Thus, each of the
Further, in the case where only one of the two
[Fourteenth Modification of Tuning Circuit]
Although the tuning circuit 1J shown in FIG. 52 includes two phase shift circuits having different phase shift directions, a tuning circuit may be configured by combining two phase shift circuits having basically the same configuration. it can.
FIG. 61 is a circuit diagram showing another configuration of the tuning circuit. The tuning circuit 1K shown in the figure includes a
The detailed configuration of the front-stage
A
As described above, at a predetermined frequency, the phase is shifted by 180 ° by the two
The output of the subsequent
In this manner, the output of the
In the tuning circuit 1K shown in FIG. 61, when the amplification operation is unnecessary, the
[Fifteenth Modification of Tuning Circuit]
FIG. 62 is a circuit diagram showing another modified example of the tuning circuit, and is configured to include the latter-stage
The tuning circuit 1L shown in FIG. 62 has two
The detailed configuration and the input / output phase relationship of the subsequent
The basic phase of the preceding
As described above, even when the above-described two
Therefore, the tuning circuit 1L described above feeds back the output of the
The tuning circuits 1K and 1L shown in FIGS. 61 and 62 are cascade-connected with a phase shift circuit including a CR circuit, but at least one of the phase shift circuits includes an LR circuit therein. You may make it comprise.
Specifically, in the tuning circuit 1K shown in FIG. 61, the front-stage
In the tuning circuit 1L shown in FIG. 62, the preceding
However, when the previous
In the tuning circuits 1K and 1L shown in FIGS. 61 and 62, when the amplification operation is unnecessary, the
By the way, the tuning circuits 1J, 1K, and 1L described above are configured to include a non-inverting circuit and two phase shift circuits or a phase inverting circuit and two phase shift circuits. A predetermined tuning operation is performed by setting the total phase shift amount to 360 ° at a predetermined frequency in the entire circuit. Therefore, focusing only on the phase shift amount, there is a certain degree of freedom in which of the two phase shift circuits is used in the preceding stage, or in what order the three circuits described above are connected. Connection order can be determined.
[J. Other variations)
By the way, in the various tuning mechanisms shown in FIG. 1 and the like, the
FIG. 63 is a circuit diagram showing a configuration in which the
In each of the tuning circuits described above, the tuning frequency is changed by changing the resistance value of the
Alternatively, a variable resistor may be provided in each of the upstream and downstream phase shift circuits. In this case, since each phase shift amount of both phase shift circuits is varied simultaneously, there is an advantage that the entire tuning frequency change amount, that is, the tuning frequency variable range can be set large. Further, in FIG. 2 and the like, the two phase shift circuits in the tuning circuit may be connected by switching back and forth.
The
For example, by changing the capacitance by replacing the
In FIG. 2 and the like, the
The
A
Further, the voltage-
In the
Therefore, by lowering the output voltage of the
Thus, a tuning circuit that realizes the tuning mechanism of the above-described embodiment can also be configured by using the photocoupler 177 as a variable resistor. When the photocoupler 177 is used as a variable resistor, a constant resistance value is always obtained regardless of the voltage across the variable resistor, and therefore, there is an advantage that a tuning output with less distortion can be easily obtained. However, since the
Further, in the above-described embodiment, high stability can be realized by configuring the
FIG. 65 is a circuit diagram in which a part necessary for the operation of the phase shift circuit is extracted from the configuration of the operational amplifier, and the whole operates as a differential amplifier having a predetermined amplification degree. The differential amplifier shown in FIG. 1 includes a
The present invention is not limited to the various embodiments described above, and various modifications can be made within the scope of the gist of the present invention.
For example, the
Further, at least one of the
Further, in the
Industrial applicability
As described above, in the tuning control method of the present invention, the tuning frequency of the tuning circuit is feedback-controlled so that there is no deviation between the frequency of the tuning circuit input signal and the tuning frequency. Can be matched. Therefore, when the entire tuning mechanism is integrated, the tuning characteristic does not vary even if the frequency characteristic varies for each manufactured chip. Further, even if the element constant of each element that determines the tuning frequency varies depending on the temperature or the like, the tuning frequency does not vary, which is suitable for integration.
Claims (61)
前記同調回路に前記所定の周波数近傍の周波数を有する信号が入力されたときに、前記同調回路の入出力信号間の位相差に基づいて、前記同調回路の同調周波数を前記同調回路の入力信号の周波数に一致させる周波数制御回路と、
を備えることを特徴とする同調制御方式。 Regardless of the input frequency, the output amplitude is almost constant, and two cascaded all-pass phase shift circuits that shift the phase of the signal according to the input frequency, and the output of the subsequent phase shift circuit as a feedback signal And adding the feedback signal and the input signal to the input side of the previous phase shift circuit and adding the input signal to the previous phase shift circuit, the input signal in a state where the output signal does not oscillate A tuning circuit that passes only a signal in the vicinity of a predetermined frequency from
When a signal having a frequency close to the predetermined frequency is input to the tuning circuit, the tuning frequency of the tuning circuit is determined based on the phase difference between the input and output signals of the tuning circuit. A frequency control circuit to match the frequency;
A tuning control system characterized by comprising:
前記同調回路の出力信号に同期した参照信号に基づいて前記同調回路の入力信号に対して同期整流を行う同期整流回路と、
前記同期整流回路の出力に基づいて前記同調回路の入出力信号間の位相差検出を行い、この位相差がなくなる方向に前記同調回路の同調周波数を変化させる制御信号を出力する制御信号生成回路と、
を備えることを特徴とする請求の範囲第2項記載の同調制御方式。The frequency control circuit includes:
A synchronous rectification circuit that performs synchronous rectification on an input signal of the tuning circuit based on a reference signal synchronized with an output signal of the tuning circuit;
A control signal generation circuit that detects a phase difference between input and output signals of the tuning circuit based on the output of the synchronous rectifier circuit and outputs a control signal that changes the tuning frequency of the tuning circuit in a direction in which the phase difference is eliminated; ,
The tuning control system according to claim 2, further comprising:
前記同調回路の出力信号に同期した参照信号を出力する参照信号生成回路と、
前記参照信号に同期して前記同調回路の入力信号を通過させあるいは遮断するスイッチと、
を備えることを特徴とする請求の範囲第3項記載の同調制御方式。The synchronous rectifier circuit is
A reference signal generation circuit that outputs a reference signal synchronized with an output signal of the tuning circuit;
A switch for passing or blocking the input signal of the tuning circuit in synchronization with the reference signal;
The tuning control system according to claim 3, further comprising:
前記スイッチは、前記矩形波が有する2つの電圧レベルをそれぞれオン状態およびオフ状態として、オン状態のときに前記同調回路の入力信号を通過させることを特徴とする請求の範囲第4項記載の同調制御方式。The reference signal generation circuit includes a voltage comparator, and by comparing the voltage level of the output signal of the tuning circuit with a predetermined voltage value, a rectangular wave corresponding to the comparison result is output as the reference signal,
5. The tuning according to claim 4, wherein the switch sets two voltage levels of the rectangular wave to an on state and an off state, respectively, and allows an input signal of the tuning circuit to pass in the on state. control method.
前記同期整流回路の出力に基づいて、前記同調回路の入出力信号間の位相差に対応したパルス幅を有する信号を出力するパルス変換回路と、
前記同調回路の入出力信号のいずれか一方に基づいて、前記位相差の極性を判断する極性判別回路と、
前記パルス変換回路から出力される信号のパルス幅に比例した電圧成分を発生させるとともに、この電圧成分を前記極性判別回路による判断結果に応じて所定の電圧に対して加算あるいは減算することにより制御電圧の合成を行う電圧合成回路と、
を備え、前記電圧合成回路で合成された前記制御電圧を前記制御信号として出力することを特徴とする請求の範囲第3項記載の同調制御方式。The control signal generation circuit includes:
A pulse conversion circuit that outputs a signal having a pulse width corresponding to the phase difference between the input and output signals of the tuning circuit based on the output of the synchronous rectifier circuit;
A polarity determination circuit that determines the polarity of the phase difference based on one of the input and output signals of the tuning circuit;
A control voltage is generated by generating a voltage component proportional to the pulse width of the signal output from the pulse conversion circuit and adding or subtracting this voltage component to or from a predetermined voltage according to the determination result by the polarity determination circuit. A voltage synthesis circuit for synthesizing
4. The tuning control system according to claim 3, wherein the control voltage synthesized by the voltage synthesis circuit is output as the control signal.
前記極性判別回路による判断結果に基づいて、前記パルス変換回路の出力信号を通過させあるいは遮断する2つの開閉手段と、
前記2つの開閉手段のいずれか一方から出力された信号のパルス幅に応じて電圧の加算を行い、いずれか他方から出力された信号のパルス幅に応じて電圧の減算を行う電圧加算手段と、
を備えることを特徴とする請求の範囲第6項記載の同調制御方式。The voltage synthesis circuit includes:
Two open / close means for passing or blocking the output signal of the pulse conversion circuit based on the determination result by the polarity determination circuit;
Voltage addition means for performing voltage addition according to the pulse width of the signal output from either one of the two opening / closing means, and for performing voltage subtraction according to the pulse width of the signal output from either one of the two opening / closing means;
The tuning control system according to claim 6, further comprising:
前記同調回路は、前記縦続接続された2つの移相回路の全体により位相シフト量の合計が360°となる周波数近傍の信号のみを通過させることを特徴とする請求の範囲第18項記載の同調制御方式。The tuning circuit includes a non-inverting circuit that outputs the input AC signal without changing the phase, and the non-inverting circuit is a part of a feedback loop formed by the two cascaded phase shift circuits. Inserted into
The tuning circuit according to claim 18, wherein the tuning circuit passes only a signal in the vicinity of a frequency at which the total phase shift amount is 360 ° by the entirety of the two cascaded phase shift circuits. control method.
前記同調回路は、前記縦続接続された2つの移相回路の全体により位相シフト量の合計が180°となる周波数近傍の信号のみを通過させることを特徴とする請求の範囲第18項記載の同調制御方式。The tuning circuit includes a phase inverting circuit that inverts and outputs a phase of an input AC signal, and the phase inverting circuit is a part of a feedback loop formed by the two cascaded phase shift circuits. Inserted into
The tuning circuit according to claim 18, wherein the tuning circuit passes only a signal in the vicinity of a frequency at which a total of phase shift amounts is 180 ° by the entirety of the two cascaded phase shift circuits. control method.
前記同調回路は、前記分圧回路に入力される交流信号を同調信号として出力することを特徴とする請求の範囲第18項記載の同調制御方式。A voltage dividing circuit is inserted into a part of a feedback loop formed by two cascaded phase shift circuits;
19. The tuning control system according to claim 18, wherein the tuning circuit outputs an AC signal input to the voltage dividing circuit as a tuning signal.
前記同調回路は、前記縦続接続された2つの移相回路の全体により位相シフト量の合計が360°となる周波数近傍の信号のみを通過させることを特徴とする請求の範囲第26項記載の同調制御方式。The tuning circuit includes a non-inverting circuit that outputs the input AC signal without changing the phase, and the non-inverting circuit is a part of a feedback loop formed by the two cascaded phase shift circuits. Inserted into
27. The tuning according to claim 26, wherein the tuning circuit passes only a signal in the vicinity of a frequency at which a total amount of phase shift is 360 ° by the entirety of the two cascaded phase shift circuits. control method.
前記同調回路は、前記縦続接続された2つの移相回路の全体により位相シフト量の合計が180°となる周波数近傍の信号のみを通過させることを特徴とする請求の範囲第26項記載の同調制御方式。The tuning circuit includes a phase inverting circuit that inverts and outputs a phase of an input AC signal, and the phase inverting circuit is a part of a feedback loop formed by the two cascaded phase shift circuits. Inserted into
27. The tuning according to claim 26, wherein the tuning circuit passes only a signal in the vicinity of a frequency at which a total amount of phase shift is 180 ° by the entirety of the two cascaded phase shift circuits. control method.
前記同調回路は、前記第2の分圧回路に入力される交流信号を同調信号として出力することを特徴とする請求の範囲第26項記載の同調制御方式。Inserting a second voltage dividing circuit into a part of a feedback loop formed by the two cascaded phase shift circuits;
27. The tuning control system according to claim 26, wherein the tuning circuit outputs an alternating current signal input to the second voltage dividing circuit as a tuning signal.
前記同調回路は、前記縦続接続された2つの移相回路の全体により位相シフト量の合計が360°となる周波数近傍の信号のみを通過させることを特徴とする請求の範囲第34項記載の同調制御方式。The tuning circuit includes a non-inverting circuit that outputs the input AC signal without changing the phase, and the non-inverting circuit is a part of a feedback loop formed by the two cascaded phase shift circuits. Inserted into
The tuning circuit according to claim 34, wherein the tuning circuit passes only signals in the vicinity of a frequency at which the total phase shift amount is 360 ° by the entirety of the two cascaded phase shift circuits. control method.
前記同調回路は、前記縦続接続された2つの移相回路の全体により位相シフト量の合計が180°となる周波数近傍の信号のみを通過させることを特徴とする請求の範囲第34項記載の同調制御方式。The tuning circuit includes a phase inverting circuit that inverts and outputs a phase of an input AC signal, and the phase inverting circuit is a part of a feedback loop formed by the two cascaded phase shift circuits. Inserted into
The tuning circuit according to claim 34, wherein the tuning circuit passes only a signal in the vicinity of a frequency at which a total phase shift amount is 180 ° by the entirety of the two cascaded phase shift circuits. control method.
前記同調回路は、前記分圧回路に入力される交流信号を同調信号として出力することを特徴とする請求の範囲第34項記載の同調制御方式。A voltage dividing circuit is inserted into a part of a feedback loop formed by two cascaded phase shift circuits;
35. The tuning control system according to claim 34, wherein the tuning circuit outputs an AC signal input to the voltage dividing circuit as a tuning signal.
前記2つの移相回路の少なくとも一方は、入力された交流信号を同相および逆相の交流信号に変換して出力する変換手段と、キャパシタあるいはインダクタによるリアクタンス素子と第1の抵抗とで構成され前記制御信号によって時定数が変更可能な直列回路と、前記変換手段によって変換された一方の交流信号を前記直列回路の一方端を介して、他方の交流信号を前記直列回路の他方端を介して合成する合成手段とを含むことを特徴とする請求の範囲第2項記載の同調制御方式。The tuning circuit includes a non-inverting circuit that outputs the input AC signal without changing the phase, and the non-inverting circuit is a part of a feedback loop formed by the two cascaded phase shift circuits. Inserted into
At least one of the two phase shift circuits includes a conversion unit that converts an input AC signal into an in-phase AC signal and a reverse-phase AC signal and outputs the AC signal, a reactance element including a capacitor or an inductor, and a first resistor. A series circuit whose time constant can be changed by a control signal and one AC signal converted by the conversion means are synthesized via one end of the series circuit, and the other AC signal is synthesized via the other end of the series circuit. 3. The tuning control system according to claim 2, further comprising a synthesizing means.
前記同調回路は、前記分圧回路に入力される交流信号を同調信号として出力することを特徴とする請求の範囲第42項記載の同調制御方式。A voltage dividing circuit is inserted into a part of a feedback loop formed by the two cascaded phase shift circuits and the non-inverting circuit;
43. The tuning control system according to claim 42, wherein the tuning circuit outputs an AC signal input to the voltage dividing circuit as a tuning signal.
前記2つの移相回路の少なくとも一方は、入力された交流信号を同相および逆相の交流信号に変換して出力する変換手段と、キャパシタあるいはインダクタによるリアクタンス素子と第1の抵抗とで構成され前記制御信号によって時定数が変更可能な直列回路と、前記変換手段によって変換された一方の交流信号を前記直列回路の一方端を介して、他方の交流信号を前記直列回路の他方端を介して合成する合成手段とを含むことを特徴とする請求の範囲第2項記載の同調制御方式。The tuning circuit includes a phase inverting circuit that inverts and outputs a phase of an input AC signal, and the phase inverting circuit is a part of a feedback loop formed by the two cascaded phase shift circuits. Inserted into
At least one of the two phase shift circuits includes a conversion unit that converts an input AC signal into an in-phase AC signal and a reverse-phase AC signal and outputs the AC signal, a reactance element including a capacitor or an inductor, and a first resistor. A series circuit whose time constant can be changed by a control signal and one AC signal converted by the conversion means are synthesized via one end of the series circuit, and the other AC signal is synthesized via the other end of the series circuit. 3. The tuning control system according to claim 2, further comprising a synthesizing means.
前記同調回路は、前記分圧回路に入力される交流信号を同調信号として出力することを特徴とする請求の範囲第48項記載の同調制御方式。A voltage dividing circuit is inserted into a part of a feedback loop formed by the two cascaded phase shifting circuits and the phase inverting circuit;
49. The tuning control system according to claim 48, wherein said tuning circuit outputs an alternating current signal input to said voltage dividing circuit as a tuning signal.
前記同調回路は、前記縦続接続された2つの移相回路の全体により位相シフト量の合計が360°となる周波数近傍の信号のみを通過させることを特徴とする請求の範囲第54項記載の同調制御方式。The tuning circuit includes a non-inverting circuit that outputs the input AC signal without changing the phase, and the non-inverting circuit is a part of a feedback loop formed by the two cascaded phase shift circuits. Inserted into
55. The tuning according to claim 54, wherein said tuning circuit passes only a signal in the vicinity of a frequency at which a total of phase shift amounts to 360 [deg.] By the whole of said two cascaded phase shift circuits. control method.
前記同調回路は、前記縦続接続された2つの移相回路の全体により位相シフト量の合計が180°となる周波数近傍の信号のみを通過させることを特徴とする請求の範囲第54項記載の同調制御方式。The tuning circuit includes a phase inverting circuit that inverts and outputs a phase of an input AC signal, and the phase inverting circuit is a part of a feedback loop formed by the two cascaded phase shift circuits. Inserted into
55. The tuning according to claim 54, wherein said tuning circuit passes only a signal in the vicinity of a frequency at which a total amount of phase shift is 180 ° by the entirety of said two cascaded phase shift circuits. control method.
前記同調回路は、前記分圧回路に入力される交流信号を同調信号として出力することを特徴とする請求の範囲第54項記載の同調制御方式。A voltage dividing circuit is inserted into a part of a feedback loop formed by two cascaded phase shift circuits;
55. The tuning control system according to claim 54, wherein said tuning circuit outputs an alternating current signal input to said voltage dividing circuit as a tuning signal.
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