JP3764592B2 - 水栓器具 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は水栓器具に関し、特に食器洗い等に好適な水栓器具に関する。
【0002】
【従来の技術】
キッチン用,洗面用その他用途の水栓器具として、従来図5に示すような形態の水栓器具が多く用いられている。
同図に示す水栓器具はシングルレバー式水栓器具であって、200はキッチンカウンター上面,洗面カウンター上面等の取付面202から起立する状態で設けられた水栓本体で、その上部に操作レバー204が回転操作可能に設けられている。
【0003】
水栓本体200からは吐水管206が延び出していて、その吐水管206の先端に吐水口208が設けられ、操作レバー204の操作によってその吐水口208から吐水が行われるようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながらこの種従来の水栓器具の場合、吐水口208からの吐水範囲が狭いために、特に食器類を洗う際に使い勝手が必ずしも十分でなかった。
例えば皿を洗う際、皿に対して吐水口208からの吐水が当たる部分が狭い範囲であるために、皿全体を洗うためにはこれを前後,左右に大きく動かす必要があり、皿洗いに手間,時間が掛るとともに、場合によって皿を前後,左右に動かしているときに誤って皿を吐水口やシンク等に当ててしまい、皿を傷付けてしまったり或いは割ってしまったりするなどの不都合を生じていた。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本願の発明の水栓器具はこのような課題を解決するために案出されたものである。
而して請求項1のものは、吐水管と、該吐水管の先端に設けられた、吐水口を有する吐水ヘッドとを備えた水栓器具において、前記吐水管の先端側の一部を前記吐水ヘッドとともに吐水管の本体部から引出し可能な引出部となして、該引出部を該吐水管の本体部に対してその内部に出入り可能に組み合せ、該引出部に複数の射水孔を該吐水管の管軸に沿って列状に形成して、該引出部の引出し時に該複数の射水孔を外部に露出させて該複数の射水孔から滝状吐水を行わせるようになすと共に、前記吐水口からの吐水と該複数の射水孔 からの滝状吐水とを択一的に切り換える切換手段を設けたことを特徴とする。
【0006】
請求項2のものは、請求項1に記載の水栓器具において、前記吐水ヘッドの内部に前記吐水口に連通する第一水路を形成するとともに、前記引出部の内部に前記複数の射水孔に連通する、該第一水路とは独立した第二水路を形成し、更に前記吐水管の本体部の水路と該第一水路又は第二水路とを前記引出部の引出し・戻し動作に連動して択一的に連通させ又は遮断する弁部を設けて、それら第一水路,引出部,第二水路及び弁部により前記切換手段を構成したことを特徴とする。
【0007】
【作用及び発明の効果】
上記のように請求項1の水栓器具は、吐水管に且つ吐水口よりも基端側の部位である引出部に、滝状に吐水を行うための複数の射水孔を吐水管の管軸に沿って列状に設けたもので、この水栓器具の場合、それら複数の射水孔から管軸方向に沿って広い範囲に亘り滝状に吐水を行うことができる。
【0008】
従ってこの請求項1の水栓器具によれば、特に食器洗い等を行う際にこれを容易且つ速やかに行うことができる。
例えば皿を洗う際に複数の射水孔から滝状吐水を行わせつつ皿をその吐水管の管軸と直角方向に移動させ、滝状吐水の下を通過させることで、簡単に皿洗いを行うことができる。
【0009】
即ちこの請求項1の水栓器具によれば、皿等を洗うに際してこれを前後,左右に大きく移動させる必要が無くなるのであり、従って皿を大きく前後,左右に移動させている間に誤ってこれを周辺の水栓器具やシンクその他の部材に当ててしまって、これを傷付けたり或いは割ってしまうといった不都合を解消することができる。
【0010】
この請求項1では、上記複数の射水孔からの滝状吐水と吐水管先端の吐水口からの本来の吐水とを択一的に切り換える切換手段を設けており、この水栓器具の場合、目的に応じて滝状吐水と吐水口からの整流吐水とを使い分けることができ、水栓器具を使い勝手良く使用することができる。
【0011】
また請求項1のものは、吐水管の先端側の一部を吐水ヘッドとともに引出し可能となして、その引出部に複数の射水孔を形成し、そしてその引出部の引出し時に複数の射水孔から滝状吐水を行うようになしたもので、この水栓器具の場合、吐水ヘッドを前方に引き出すことで複数の射水孔からの滝状吐水を行わせることができる。
【0012】
ここで引出部は吐水管の本体部に対してその内部に出入り可能に組み合せてあり、引出部の引出し時に射水孔を外部に露出させて滝状吐水を行わせる。この水栓器具の場合、引出部を吐水ヘッドとともに押し込んだとき、複数の射水孔を吐水管の本体部内に収めておくことができる。即ち複数の射水孔を本体部の内部に隠蔽状態としておくことができる。
【0013】
これにより吐水管周りの美観を良好となすことができるとともに、滝状吐水の停止後において複数の射水孔から水滴が引き続き落下したり或いは外部に露出した射水孔にゴミ等の異物が詰まるのを防止できる。
【0014】
請求項2のものは、請求項1の水栓器具において、上記吐水ヘッドの内部に吐水口に連通する第一水路を、また引出部の内部にその第一水路と独立した、複数の射水孔に連通する第二水路を形成し、そして吐水管の本体部の水路とそれら第一水路又は第二水路を択一的に連通させ又は遮断する弁部を設けて、それら第一水路,引出部,第二水路及び弁部により上記切換手段を構成したもので、このようにすれば、吐水口からの吐水と射水孔からの滝状吐水とを切り換える切換手段を簡単な構造で容易に構成することができる。
【0015】
【実施例】
次に本発明の実施例を図面に基づいて詳しく説明する。
図1は本実施例の水栓器具(シングルレバー式混合水栓)を示したもので、同図(A)中10はキッチンカウンター上面,洗面カウンター上面等の取付面12から起立する状態に設けられた水栓本体で、14はその水栓本体10に設けられた操作レバーである。
この水栓器具の場合、操作レバー14を左右に回転操作することで吐水温度が調節され、また上下に回転操作することで吐水と止水及び水量調節が行われるようになっている。
【0016】
16はほぼ水平方向に延び出した吐水管であって、その先端部に吐水口18を有する吐水ヘッド20が設けられている。
吐水管16は本体部22と引出部24とを有しており、この引出部24の先端部に上記吐水ヘッド20が一体移動状態に固定されている。
この例の水栓器具の場合、吐水管16が引出部24を本体部22から引き出した状態(図1(A))と本体部22内部に押し込んだ状態(同図(B))との間で伸縮可能とされている。
【0017】
尚、吐水管16の基端部には支柱管26が設けられており、この支柱管26の水栓本体10への出入りによって、吐水管16全体が上下に移動可能とされている。即ちこの例の水栓器具の場合、吐水管16がリフトアップ可能とされている。
【0018】
図2に示しているように、引出部24にはその下面において多数の射水孔28が引出部24の管軸方向に、即ち吐水管16の管軸方向に列状に形成されており、それら射水孔28から吐水管16の管軸方向に広い範囲に亘って滝状吐水を行うようになっている。
【0019】
即ちこの引出部24は管状を成していて、内部に複数の射水孔28に連通する水路(第二水路)30が形成されており、この水路30に導入された水が、上記複数の射水孔28から下向きに滝状吐水されるようになっている。
【0020】
一方上記吐水ヘッド20の内部には、吐水口18に連通する、上記水路30とは独立した別の水路(第一水路)32が形成されており、この水路32に導かれた水が、吐水ヘッド20の下向きの吐水口18から単一流束として整流吐水されるようになっている。
【0021】
上記吐水管16の内部には管状部34が設けられていて、その管状部34の内周側に、吐水管16内部、詳しくは本体部22内部の水路36から分岐した形態の第一の分岐水路38が形成されている。
この管状部34の外周面には、上記引出部24の内周面がパッキン40を介して水密に且つ管軸方向に摺動可能に嵌合されている。即ち引出部24がほぼ全体的に管状部34に外嵌した状態の引込位置と管状部34から突き出した突出位置との間で出入り可能とされている。
【0022】
上記管状部34の先端は開口部42とされており、引出部24の引出しによって管状部34の内部の分岐水路38と引出部24内部の水路30とが連通させられるようになっている。
【0023】
吐水ヘッド20には、この開口部42に対応して弁部44が突出状態で設けられており、図2(A)に示しているように引出部24を吐水ヘッド20とともに本体部22内部に押し込んだときにその弁部44が開口部42にパッキン46を介して嵌合し、その開口部42を閉塞するようになっている。
【0024】
吐水管16の本体部22には、また、隔壁部48が設けられており、この隔壁部48により、本体部22の内部に第二の分岐水路50とその先端の開口部52とが形成されている。
【0025】
図3はこの開口部52周辺部を拡大して示したもので、図示のように開口部52には弁座54と、この弁座54に対しパッキン56を介して当接し、開口部52を閉鎖する弁体(弁部)58が設けられている。
【0026】
弁体58はスプリング60によって常時図中右向きに弾発されており、引出部24が引き出された状態では、同図(B)に示しているようにそのスプリング60の弾発力によって弁体58が弁座54に当接し、開口部52を閉鎖した状態となる。
【0027】
上記吐水ヘッド20には、第二の分岐水路50側の開口部52に対応する位置において小径の管部62が設けられており、引出部24の押込み時にこの管部62が、図3(A)に示しているように弁体58の対応する筒部64に当接して弁体58をスプリング60の弾発力に抗して弁座54から離間させるとともに、自身がパッキン66を介して開口部52に水密に嵌り合うようになっている。
尚、筒部64にはその内外を連通させる連通孔70が形成されている。
【0028】
即ち引出部24を吐水管16の本体部22内部に押し込んだときに、この吐水ヘッド20の小径の管部62を介して本体部22側の分岐水路50と吐水ヘッド20側の水路32とが連通するようになっている。
【0029】
このとき、吐水ヘッド20側の弁部44は、図2(A)に示しているように別の第一の分岐水路38側の開口部42にパッキン46を介して水密に嵌合し、同開口部42を閉鎖した状態となる。
【0030】
尚、本例において管状部34,開口部42,引出部24はそれぞれ円形を成しており、その引出部24が吐水ヘッド20とともに図2(B)中矢印で示しているように回転可能とされている。
これにより射水孔28からの滝状吐水,吐水口18からの整流吐水の向きを変化させ得るようになっている。
【0031】
本例の水栓器具の場合、引出部24を吐水ヘッド20とともに押し込んだ状態の下では、吐水管16の本体部22内部の水路36が第二の分岐水路50及び吐水ヘッド20側の水路32を通じて吐水口18に連通した状態となり(このとき引出部24内部の水路30及び射水孔28は水路36に対して遮断された状態となる)、吐水管16の本体部22内部に送られた水が、図1(B)に示しているように吐水ヘッド20の吐水口18からのみ1本の水流束として整流吐水される。
【0032】
一方図2(B)に示しているように引出部24を吐水ヘッド20とともに引き出した状態の下では、吐水ヘッド20の吐水口18と本体部22内部の第二の分岐水路50とは遮断状態、且つ引出部24内部の水路30及び射水孔28が第一の分岐水路38を介して水路36と連通した状態となり、従って水路36内の水が引出部24内部の水路30を通じて複数の射水孔28から下向きに滝状吐水される。
【0033】
本例の水栓器具の場合、引出部24を吐水ヘッド20とともに引き出すことによってその引出部24に列状に形成した複数の射水孔28から管軸方向に沿って広い範囲に亘り滝状に吐水を行うことができるため、特に皿等食器洗い等を行う際にこれを容易且つ速やかに行うことができる。
【0034】
その際皿等を前後,左右に大きく移動させる必要が無く、従って皿を大きく前後,左右に移動させている間に誤ってこれを周辺の水栓器具やシンクその他の部材に当ててしまって、これを傷付けたり或いは割ってしまうといった不都合を生じない。
【0035】
一方で本例の水栓器具の場合、引出部24を吐水ヘッド20とともに押し込むことによって、本来の吐水口18から整流吐水を行うことができる。
【0036】
而して本例の水栓器具の場合、上記複数の射水孔28からの滝状吐水と吐水口18からの吐水とを単に吐水ヘッド20の押込み・引出しによって択一的に切り替えることができ、簡単な操作で射水孔28からの滝状吐水と吐水口18からの整流吐水とを切換操作することができる。
【0037】
また本例の水栓器具の場合、引出部24を吐水ヘッド20とともに押し込んだとき、複数の射水孔28を吐水管16の本体部22内部に収めておくことができ、それら射水孔28を本体部22の内部に隠蔽状態とすることができる。
【0038】
これにより吐水管16周りの美観を良好となすことができるとともに、滝状吐水の停止後において複数の射水孔28から水滴が引き続き落下したり、或いは外部に露出した射水孔28にゴミ等の異物が詰まるといったことを防止できる。
【0039】
図4は参考例を示している。
この例において、吐水管16の本体部22は先端閉鎖形状を成しており、その本体部22に対して、同じく先端閉鎖形状を成す管状の引出部24が管軸方向に引出し・押込み可能に外嵌されている。
【0040】
ここで本体部22には、その先端部近傍に下向きの開口部72が形成されている。
一方吐水ヘッド20と一体を成す引出部24には、下面側の管壁74の下側に函体部76が形成されており、その函体部76の下面に複数の射水孔28が吐水管16の管軸方向に沿って列状に形成されている。
【0041】
上記吐水ヘッド20には開口部78に続いて吐水口18に連通する水路32が、また引出部24には開口部80に続いて函体部76内部に水路30がそれぞれ形成されており、そしてそれら水路32と30とが仕切部82にて区画されている。
ここで仕切部82は、内周面が本体部22の外周面に水密且つ摺動可能に当接されている。
【0042】
この仕切部82は、図4(A)に示しているように引出部24の押込み時に本体部22の開口部72より基端側に位置して開口部72を水路32に連通させ、また同図(B)に示しているように引出部24の引出し時に開口部72より前端側に位置して開口部72と水路30とを連通させるようにその形成位置が定められている。
【0043】
この例の水栓器具の場合、図4(A)に示しているように引出部24を押し込んだ状態で本体部22内部の水路36と吐水口18とが連通した状態となり、本体部22内部の水路36を通じて送られた水が吐水口18から1本の整流束として吐水される。
【0044】
また一方、引出部24を同図(B)に示しているように引き出したとき、本体部22内部の水路36を送られて来た水が水路30側へと導かれ、複数の射水孔28から滝状吐水される。
【0045】
この例の水栓器具においても、引出部24を引出し又は押込み操作するだけで、簡単に吐水口18からの整流吐水と射水孔28からの滝状吐水とに切り換えることができる。
尚この例においても、吐水管16の本体部22及び引出部24を断面円形状と成しておき、引出部24を回転運動させるようになすこともできる。
【0046】
以上本発明の実施例を詳述したがこれはあくまで一例示であり、本発明はその主旨を逸脱しない範囲において種々変更を加えた形態で構成可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例である水栓器具を示す図である。
【図2】 図1における水栓器具の要部を拡大して示す図である。
【図3】 図2に示す要部の一部を更に拡大して示す図である。
【図4】 参考例の水栓器具を示す図である。
【図5】 従来の水栓器具の例を示す図である。
【符号の説明】
16 吐水管
18 吐水口
20 吐水ヘッド
22 本体部
24 引出部
28 射水孔
30 水路(第二水路)
32 水路(第一水路)
36 水路
44 弁部
58 弁体(弁部)
72 開口部
82 仕切部
Claims (2)
- 吐水管と、該吐水管の先端に設けられた、吐水口を有する吐水ヘッドとを備えた水栓器具において、
前記吐水管の先端側の一部を前記吐水ヘッドとともに吐水管の本体部から引出し可能な引出部となして、該引出部を該吐水管の本体部に対してその内部に出入り可能に組み合せ、該引出部に複数の射水孔を該吐水管の管軸に沿って列状に形成して、該引出部の引出し時に該複数の射水孔を外部に露出させて該複数の射水孔から滝状吐水を行わせるようになすと共に、前記吐水口からの吐水と該複数の射水孔からの滝状吐水とを択一的に切り換える切換手段を設けたことを特徴とする水栓器具。 - 請求項1に記載の水栓器具において、前記吐水ヘッドの内部に前記吐水口に連通する第一水路を形成するとともに、前記引出部の内部に前記複数の射水孔に連通する、該第一水路とは独立した第二水路を形成し、更に前記吐水管の本体部の水路と該第一水路又は第二水路とを前記引出部の引出し・戻し動作に連動して択一的に連通させ又は遮断する弁部を設けて、それら第一水路,引出部,第二水路及び弁部により前記切換手段を構成したことを特徴とする水栓器具。
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