JP3767582B2 - 画像表示装置、画像表示方法及び画像表示プログラム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶表示パネルその他の画像表示部を有し、圧縮動画データに対して復号を行ってフレームデータを作成し、さらに前記フレームデータを前記画像表示部の表示特性を改善するように補正して表示する画像表示装置、画像表示方法及び画像表示プログラムに関する。
【0002】
【背景技術】
画像をデジタル化して記憶媒体に記憶する場合、一般的には画像データは圧縮符号化して記憶される。特に画像が動画像である場合には、データ量が膨大であるためにハードウェアの負担が大きいことから、画像を圧縮する必要がある。その圧縮技術としては、例えば国際標準規格の画像圧縮技術がMPEG(Moving Picture Experts Group)として定められている。この方法により符号化した動画像は、画像の画質をほとんど損なうことなく再生することができる。
【0003】
一般的に多く用いられているDCT(Discrete Cosine Transform:離散コサイン変換)の直交変換をベースとした方式で符号化された画像を復号して再生する画像処理技術が特許文献1に開示されている。特許文献1に記載されている画像表示装置は、MPEGデータに対して復号を行うDSP(Digital Signal Processor)と、DSPからのデータに基づいて表示パネルの表示制御を行うドライバとを信号線で接続してなる。
【0004】
DSPは、MPEGデータに対して可変長のハフマン符号による復号を行う可変長復号部と、可変長復号部からのデータに対して逆量子化を行う逆量子化部と、逆量子化部からのデータに対して逆離散コサイン変換を行ってフレームデータを生成するIDCT(Inverse Discrete Cosine Transform:逆離散コサイン変換)部とで構成されており、IDCT部からのフレームデータを信号線を介してドライバに出力するようになっている。
【0005】
ドライバは、DSPからのフレームデータを参照フレームデータとして格納する内蔵型のメモリである参照フレームメモリと、参照フレームメモリのフレームデータを参照してDSPからのフレームデータに対して動き補償を行う動き補償部と、DSPからのフレームデータまたは動き補償部からのフレームデータに対して色素変換を行うRGB変換部と、RGB変換部からのフレームデータを表示データとして記憶する表示メモリと、表示メモリの表示データを表示パネルに出力する表示データ出力部とで構成されている。
【0006】
以上の例のように、MPEGに従う動画像の再生においては、参照フレームメモリ内に格納されたフレームデータを参照して、表示すべき画像が作成される。即ち、MPEGなどにより圧縮された動画像を復号して表示するためには、動き補償処理を実行するために前フレームの画像データを一時的に保持する参照フレームメモリが必要となる。
【0007】
一方、液晶表示パネルなどにおいては、液晶材料の応答が遅いことにより動画像の表示特性が低下するという問題があり、それに対する対策としてレベルアダプティブ・オーバードライブ(Level Adaptive Overdrive、以下「LAO」ともいう。)という手法が知られている。LAOにより液晶表示パネルの表示特性を改善する手法が例えば特許文献2に記載されている。特許文献2においては、フレーム間の画像変化量を強調して駆動する手法が記載されている。
【0008】
このLAOを実施する場合においても、現在のフレームデータと前のフレームデータとの差分を取る工程があるため、参照フレームが必要となり、そのためのフレームメモリが要求される。
【0009】
また、MPEGにより符号化された動画の再生時に、上述のようなLAO技術を適用した動画再生システムについて報告されている(非特許文献1)。この技術においては、MPEGデータの復号とオーバードライブ処理を異なるブロックで実施しているため、それぞれに参照フレームメモリが設けられている。
【0010】
【特許文献1】
特開2001−296847号公報
【特許文献2】
特許第3305240号
【非特許文献1】
M. Baba and H. Okumura, EURODISPLAY2002, pp.155-158, Oct, 2002
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
このように、MPEGによる圧縮動画像データを復号する時には必ず参照フレームが必要になり、また液晶表示パネルに動画像を再生する場合に液晶パネルの表示特性を改善するLAO処理を行う場合も参照フレームが必要となる。よって、上述の非特許文献1のように、MPEGデータの復号を液晶表示パネルの表示特性を改善するLAO技術と併用して行った場合には、MPEGデータの復号ブロックと、LAO処理のブロックのそれぞれに参照フレームメモリが必要となる。
【0012】
近年では、携帯電話等の携帯端末を利用して、オーディオや動画等の様々なマルチメディアデータを利用することができるようになってきている。しかし、携帯端末は、実用上、消費電力の低減、小型化、コストの削減および軽量化等を図る必要がある。よって、MPEGによる動画像データを液晶表示パネルに表示するタイプの携帯端末においてLAO技術を用いて画像表示特性を改善する場合、コストなどの面から複数の参照フレームメモリを搭載することは難しい。
【0013】
本発明は、上記のような問題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、液晶表示パネルその他の画像表示部を有し、圧縮動画データに対して復号を行い、表示特性を改善するように補正して表示する場合に、フレームメモリの数を削減して、消費電力の低減、小型化、低コスト化などを実現することが可能な画像表示装置、画像表示方法及び画像表示プログラムを提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明の1つの観点では、画像表示部を備え、圧縮動画データを表示する画像表示装置において、入力された前記圧縮動画データに対して復号を行い、前記画像表示部に表示されるフレームデータを作成する画像復号手段と、前記画像復号手段により作成されたフレームデータを記憶するフレームデータ記憶部と、前記フレームデータ記憶部に記憶された先行するフレームデータを利用して、入力された補正の対象となるフレームデータを補正するフレームデータ補正手段と、前記復号及び前記補正がなされたフレームデータを前記画像表示部に表示する表示手段と、を備え、前記画像復号手段は、前記先行するフレームデータを利用して前記圧縮動画データの復号を行う。
【0015】
本発明の同様の観点では、画像表示部を備え、圧縮動画データを表示する画像表示装置において実行される画像表示方法において、入力された前記圧縮動画データに対して復号を行い、前記画像表示部に表示されるフレームデータを作成する画像復号工程と、前記画像復号手段により作成されたフレームデータをフレームデータ記憶部に記憶する記憶工程と、前記フレームデータ記憶部に記憶された先行するフレームデータを利用して、入力された補正の対象となるフレームデータを補正する補正工程と、前記復号及び前記補正がなされたフレームデータを前記画像表示部に表示する表示工程と、を備え、前記画像復号工程では、前記先行するフレームデータを利用して前記圧縮動画データの復号を行う。
【0016】
本発明の同様の観点では、画像表示部及びフレームデータ記憶部を備え、圧縮動画データを表示する画像表示装置において実行される画像表示プログラムであって、前記画像表示装置を、入力された前記圧縮動画データに対して復号を行い、前記画像表示部に表示されるフレームデータを作成する画像復号手段、前記画像復号手段により作成されたフレームデータを前記フレームデータ記憶部に記憶する記憶手段、前記フレームデータ記憶部に記憶された先行するフレームデータを利用して、入力された補正の対象となるフレームデータを補正する補正手段、及び前記復号及び前記補正がなされたフレームデータを前記画像表示部に表示する表示制御手段、として機能させ、前記画像復号手段は、前記先行するフレームデータを利用して前記圧縮動画データの復号を行う。
【0017】
上記の画像表示装置、画像表示方法及び画像表示プログラムは、携帯電話などの携帯端末に好適に適用され、外部から入力される圧縮動画データを携帯端末上に表示する。圧縮動画データの一例はMPEGデータである。入力された動画データを復号してフレームデータが生成され、これが例えばフレームメモリなどのフレームデータ記憶部に記憶される。圧縮動画データは時間的に前後するフレーム画像間の相関を利用して圧縮がなされており、復号時には、フレームデータ記憶部に記憶された先行するフレームデータを利用して復号が行われる。また、復号により得られたフレームデータに対しては、例えばLAO処理などの補正処理が行われる。この補正処理も、先行するフレームデータを利用するものであり、補正後のフレームデータが画像表示部に表示される。圧縮動画データの復号処理と、復号により得られたフレームデータの補正処理はともに先行するフレームデータを利用して行われるが、同一のフレームデータ記憶部を両処理で共用することにより、個別にフレームデータ記憶部を設ける必要が無くなり、装置全体のコスト低減などが可能となる。
【0018】
上記の画像表示装置の一態様では、前記フレームデータ補正手段は、前記補正の対象となるフレームデータと、当該フレームデータの前の前記先行するフレームデータとの差分値に応じて定められた係数により、前記補正の対象となるフレームデータのレベルを補正する。液晶表示装置などにおいては、いわゆるLAO処理により、前後するフレームデータ間で画素値の変化が大きい部分に対して大きなレベルで表示装置を駆動することにより、動画像表示特性の改善が図られる。
【0019】
上記の画像表示装置の他の一態様では、画像表示部を備え、圧縮動画データを表示する画像表示装置において、入力された前記圧縮動画データに対して復号を行い、前記画像表示部に表示されるフレームデータを作成する画像復号手段と、前記画像復号手段により作成されたフレームデータを記憶するフレームデータ記憶部と、前記フレームデータ記憶部に記憶された先行するフレームデータを利用して、入力された補正の対象となるフレームデータを補正するフレームデータ補正手段と、前記復号及び前記補正がなされたフレームデータを前記画像表示部に表示する表示手段と、を備え、前記画像復号手段は、前記先行するフレームデータを利用して前記圧縮動画データの復号を行い、前記フレームデータ補正手段は、入力された前記補正の対象となるフレームデータに補正を行ったフレームデータと、入力された前記補正の対象となるフレームデータに補正を行わないフレームデータとを出力し、前記表示手段は、前記フレームデータ補正手段により補正されたフレームデータと、補正されていないフレームデータとを交互に出力することにより、前記画像表示部に表示する。これにより、上述のLAO処理などによる補正に加えて、表示すべき画像データのフレームレートを上げることにより、さらに画質の改善が可能となる。
【0020】
上記の画像表示装置の他の一態様では、画像表示部を備え、圧縮動画データを表示する画像表示装置において、入力された前記圧縮動画データに対して復号を行い、前記画像表示部に表示されるフレームデータを作成する画像復号手段と、前記画像復号手段により作成されたフレームデータを記憶するフレームデータ記憶部と、前記フレームデータ記憶部に記憶された先行するフレームデータを利用して、入力された補正の対象となるフレームデータを補正するフレームデータ補正手段と、前記復号及び前記補正がなされたフレームデータを前記画像表示部に表示する表示手段と、を備え、前記画像復号手段は、前記先行するフレームデータを利用して前記圧縮動画データの復号を行い、前記フレームデータ補正手段に入力される前記補正の対象となるフレームデータが輝度成分を含み、前記フレームデータ補正手段は、前記輝度成分のみに補正を行う。人間の視覚は、色差成分よりも輝度成分に対する感度が高いことがわかっている。よって、フレームデータの全成分に対して補正を行うのではなく、輝度成分のみに補正を行うこととしても、かなりの画質改善が期待できる。これにより、補正処理の負担を軽減することができ、コストの削減が可能となる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の好適な実施の形態について説明する。
【0022】
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係る動画再生装置を示す図である。図1は、本実施形態に係る画像表示装置を、例えば携帯端末において、MPEGによる圧縮画像を復号して表示パネルに動画を表示する場合について適用したものである。なお、携帯端末には、携帯電話、PDA、小型コンピュータなどの各種の端末装置が含まれる。
【0023】
本実施形態に係る画像表示装置500の構成を、図1を参照しながら説明する。図1は、画像表示装置500の構成を示すブロック図である。なお、MPEGデータについては、従来のMPEGに基づく符号フォーマットを採用するものとする。
【0024】
画像表示装置500は、図1に示すように、MPEGデータに対して復号を行うDSP(Digital Signal Processor)100と、DSP100からのデータに基づいて表示パネル300の表示制御を行うドライバ200とを信号線150で接続して構成される。なお、入力されるMPEGの画像データは、YUV形式のデータ(Y;輝度、U;赤の色差、V;青の色差)であるものとする。
【0025】
まず、DSP100でのデータ処理について説明する。可変長復号部11は、MPEGデータに対して可変長のハフマン符号による復号を行う。次に、この可変長復号部11からのデータに対して、逆量子化部12では逆量子化の処理を行う。さらに逆量子化部12からのデータに対して、IDCT(Inverse Discrete Cosine Transform:逆離散コサイン変換)部13では逆離散コサイン変換を行ってフレームデータを生成する。このIDCT部13からのフレームデータは、信号線150を介してドライバ200に出力される。
【0026】
次に、ドライバ200内での処理について説明する。まず、内蔵型のメモリである参照フレームメモリ17内に、DSP100からのフレームデータが参照フレームデータとして格納される。次に、動き補償部18では参照フレームメモリ17のフレームデータを参照して、DSP100からのフレームデータに対して動き補償が行われ、表示すべき画像のフレームデータが作成される。さらに本実施形態においては、ドライバ200は、表示パネル300の表示特性を改善するために、このフレームデータにオーバードライブ処理を行うLAO処理部19を備えている。この処理については、詳しくは後述する。LAO処理部19で処理されたフレームデータは、RGB変換部14でYUV形式の画像データからRGB形式の画像データに色素変換され、このRGB変換部14からのフレームデータは表示メモリ15に表示データとして記憶される。最後に、この記憶した表示データは表示データ出力部16に送られ、表示パネル300に供給されて表示される。
【0027】
次に、本実施形態の詳細な処理について説明する。
【0028】
まず、動き補償部18での処理について述べる。MPEGによる圧縮動画データは、Iピクチャ(Intra Coded Picture)、Pピクチャ(Predictive Coded Picture)およびBピクチャ(Bidirectionally Predictive Coded Picture)の3種類を含む。画像データのタイプと復号時の順序について図2を用いて説明する。Iピクチャは画像を単独で復号することができるデータであり、Pピクチャは過去のフレームから一方向のフレーム間予測を行い、差分を符号化したデータであり、Bピクチャは過去と未来の2つのフレームから二方向のフレーム間予測を行い、差分を符号化したデータである。このようにMPEGデータは、3種類の異なる形式のデータを含んでいるので、画像表示装置500では、Iピクチャ、PピクチャおよびBピクチャに応じてそれぞれ復号が行われる。具体的には、以下のような処理が行われる。
【0029】
Iピクチャについては、ドライバ200は、DSP100からフレームデータが入力されると、入力されたフレームデータを参照フレームメモリ17に格納するとともにLAO処理部19に出力する。
【0030】
Pピクチャについては、ドライバ200では、DSP100からフレームデータが入力されると、動き補償部18が参照フレームメモリ17の前フレームデータを参照して、IDCT部13から入力された各ブロックの差分値と、参照された前フレームのブロックの画素値とを加算し、参照フレームメモリ17に格納するとともにLAO処理部19に出力する。
【0031】
Bピクチャについては、ドライバ200では、DSP100からフレームデータが入力されると、動き補償部18が参照フレームメモリ17の前/後フレームデータを参照して、IDCT部13から入力された各ブロックの差分値と、参照された前/後フレームのブロックの画素値とを加算してLAO処理部19に出力する。
【0032】
次に、LAO処理部19での処理について述べる。LAO処理部19では、LCDなどの表示パネルにおいて、動画像を表示する際の表示特性を改善するためにLAO処理が行われる。
【0033】
まず、上述したLAO処理について、具体例を挙げて説明する。一般に液晶表示パネルに使用されている液晶が持つ粘性により、液晶分子の配向の変化は電界の変化に対して遅れてしまう。例えば図3(a)に示すように急峻なレベル変化を有する入力信号Siにより液晶パネルの画素を駆動した場合でも、液晶分子の配向は時間的に緩やかに変化するため、信号Soで示す画素の階調レベルの変化には応答の遅れが生じる。なお、立ち下がりも同様に遅れるが図示は省略する。そこで、液晶パネルの駆動回路に供給する入力信号波形にレベル補正を行い、応答を改善する手法が用いられる。即ち、図3(b)に示すように、入力信号Siに対して、所定期間にわたりレベルを増加した信号Scを生成し、この信号Scで液晶パネルを駆動することにより、液晶パネルの応答を改善することができる。信号Scの最大レベル部分のレベルは、入力信号のレベルと一定時間前の入力信号のレベルなどに基づいて決定される。例えば、入力信号のレベルと一定時間前の入力信号のレベルの差分の絶対値が大きければ、補正後の信号Scの最大レベルには大きな値が決定される。なお、t1はレベルが増加された信号の時間幅であり、例えば1フレーム期間の時間に相当する。
【0034】
このように、LAO処理においては、一定時間前の入力信号のレベルを知る必要があるために、参照フレームメモリ内のフレームデータが用いられることとなる。
【0035】
本実施形態においては、オーバードライブ処理を行うときに用いる上述したような参照フレームメモリを、MPEGデータを復号する際に用いるものと共用するようにした。以下で、LAO処理部19で行われる具体的な処理方法について説明する。
【0036】
LAO処理部19では、参照フレームメモリ17に記憶されているフレームデータ(前フレームデータ)と動き補償部18から送られてくる表示すべきフレームデータ(現フレームデータ)に基づき補正が行われる。具体的には、例えば、参照フレームメモリ17に格納されているフレームデータと、動き補償部18から送られてくるフレームデータの差分値にある係数を掛けた値を、動き補償部18から送られてくるフレームデータに加算するような補正が行われる。この係数は、差分値の絶対値が大きければ大きな値に決定される。以上のようにLAO処理部19で処理されたフレームデータは、RGB変換部14に送られ、表示パネル300への表示に至る後続の処理がなされていく。
【0037】
このように、LAO処理部19でのオーバードライブ処理により、動画像を表示する際の表示パネル300の表示特性が改善されることになる。ここで、本実施形態では、オーバードライブ処理に用いる参照フレームメモリと、MPEGデータの復号に用いる参照フレームメモリを共用しているため、余分なフレームメモリを削減することができる。
【0038】
(第2実施形態)
次に、第2実施形態に係る画像表示装置について、図4を用いて説明する。本実施形態では、第1実施形態と同様にLAO処理により画像表示特性を改善することに加え、表示すべき動画像のフレームレートを増大することにより、さらに表示特性を改善する。即ち、画像表示装置に対して入力される動画像データを復号した後、フレームデータを内挿することによりフレームレートを例えば2倍に増加させる。その際、LAO処理部19において処理が行われて表示されるに至った画像の直後に表示するフレームデータに対してはオーバードライブ処理を行わない。なお、本実施形態を適用する画像表示装置は、入力される動画像データの2倍のフレームレートで画像表示能力を有することが前提となる。以下、その具体的な処理方法について説明する。
【0039】
まず、MPEGデータが入力されたときのDSP100での処理は、第1実施形態と同様である。可変長復号部11は、MPEGデータに対して可変長のハフマン符号による復号を行う。この可変長復号部11からのデータに対して、逆量子化部12では逆量子化の処理を行う。さらに逆量子化部12からのデータに対して、IDCT部13では逆離散コサイン変換を行ってフレームデータを生成する。このIDCT部13からのフレームデータは、信号線150を介してドライバ200に出力するようになっている。
【0040】
次に、ドライバ200内での処理について説明する。ドライバ200は、第1実施形態と同様に、フレームデータを格納する参照フレームメモリ17と、動き補償を行う動き補償部18と、オーバードライブの処理を行うLAO処理部19と、YUV形式の画像データからRGB形式の画像データに色素変換するRGB変換部14と、表示データを記憶する表示メモリ15と、表示データ出力部16から構成される。表示データ出力部16からの出力がLCDなどの表示パネル300に供給されて表示される。
【0041】
ここで、本実施形態に係る動画再生方法と、データの処理方法について説明する。まず、動き補償部18から送られてくるフレームデータに対して、LAO処理部19で表示パネル300の表示特性を改善するためのLAO処理が、第1実施形態と同様の方法で行われ、さらに、この後の処理が行われて表示パネル300に表示される。本実施形態においては、この後に表示されるフレームデータには、LAO処理部19で処理を行わない。LAO処理では、前フレームデータとの差分値に応じてレベルを変更するが、本実施形態の場合は同じフレームデータを内挿してフレームレートを2倍にするため、内挿されたフレームデータはそれに先行するフレームデータと同一であり、差分は0となるため、LAO処理は不要となる。
【0042】
具体的な方法としては、例えば、LAO処理の後に表示されるフレームデータにおいては、差分値に掛ける係数を「0」として処理を行うという方法がある。つまり、LAO処理の後に表示される画像は、前の画像と同じものが表示されることになり、例えば、奇数番目のフレームはLAO処理が行われたものが表示され、偶数番目のフレームはLAO処理が行われていない、前と同じものが表示されることになる。
【0043】
以上の処理により、元のMPEGデータに対して、LAO処理がなされたフレームが内挿された動画像が再生されることになる。また、入力したMPEGデータのフレームレートの2倍のフレームレートで動画像が表示できるようになる。例えば、毎秒60フレームのフレームレートで再生可能の表示装置に対して、毎秒30フレームのMPEGデータが入力されたとき、上述の処理により毎秒60フレームで再生することができる。
【0044】
このように、本実施形態では、LAO処理に加えて、表示画像のフレームレートを増加させて表示するので、動画像を表示する際の表示特性をさらに改善することが可能となる。
【0045】
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態について説明する。第3実施形態においては、LAO処理部19で行う処理が第1実施形態及び第2実施形態とは異なる。第3実施形態に係る画像表示装置を適用した表示制御装置を図5に示す。
【0046】
前述の第1及び第2実施形態ではLAO処理部19において、入力されるYUV形式の画像データのY、U,Vの全ての成分にLAO処理を行っていたのに対して、本実施形態では、入力されるYUV形式の画像データのY成分のみにLAO処理を行い、UとV成分にはLAO処理を行わない。人間の視覚は、視覚刺激の色差や色相の空間(U、V空間)に対する感度よりも輝度(Y)に対する感度の方が優れているという特性を有している。よって、輝度(Y)成分に対してのみLAO処理を適用しても、人間が視覚上感じる表示特性改善効果は大きく、これによりLAO処理部における処理負担を軽減することができる
具体的には、図5に示すように、動き補償部18から出力されるY、U、V成分のうち、Y成分のみをLAO処理部19に入力し、他のU及びV成分はLAO処理部19をバイパスしてRGB処理部14へ供給する。また、参照フレームメモリ17からLAO処理部19へは、連続するフレーム間のY成分のみの差分値が供給される。これにより、LAO処理部19はY成分のみに対してLAO処理を行う。
【0047】
このように第3実施形態では、LAO処理部における演算量が削減される。よって、演算回路を簡素化することができ、装置を低価格化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施形態に係る画像表示装置の構成を示すブロック図である。
【図2】 MPEGによる圧縮画像データについて説明する図である。
【図3】 オーバードライブ処理を説明するための図である。
【図4】 第2実施形態に係る画像表示装置の構成を示すブロック図である。
【図5】 第3実施形態に係る画像表示装置の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
100 DSP、 200 ドライバ、 300表示パネル、 500 画像表示装置、 11 可変長復号部、 12 逆量子化部、 13 IDCT部、14 RGB変換部、 15 表示メモリ、 16 表示データ出力部、 17 参照フレームメモリ、 18 動き補償部、 19 LAO処理部
Claims (6)
- 画像表示部を備え、圧縮動画データを表示する画像表示装置において、
入力された前記圧縮動画データに対して復号を行い、前記画像表示部に表示されるフレームデータを作成する画像復号手段と、
前記画像復号手段により作成されたフレームデータを記憶するフレームデータ記憶部と、
前記フレームデータ記憶部に記憶された先行するフレームデータを利用して、入力された補正の対象となるフレームデータを補正するフレームデータ補正手段と、
前記復号及び前記補正がなされたフレームデータを前記画像表示部に表示する表示手段と、を備え、
前記画像復号手段は、前記先行するフレームデータを利用して前記圧縮動画データの復号を行うことを特徴とする画像表示装置。 - 前記フレームデータ補正手段は、前記補正の対象となるフレームデータと、当該フレームデータの前の前記先行するフレームデータとの差分値に応じて定められた係数により、前記補正の対象となるフレームデータのレベルを補正することを特徴とする請求項1に記載の画像表示装置。
- 画像表示部を備え、圧縮動画データを表示する画像表示装置において、
入力された前記圧縮動画データに対して復号を行い、前記画像表示部に表示されるフレームデータを作成する画像復号手段と、
前記画像復号手段により作成されたフレームデータを記憶するフレームデータ記憶部と、
前記フレームデータ記憶部に記憶された先行するフレームデータを利用して、入力された補正の対象となるフレームデータを補正するフレームデータ補正手段と、
前記復号及び前記補正がなされたフレームデータを前記画像表示部に表示する表示手段と、を備え、
前記画像復号手段は、前記先行するフレームデータを利用して前記圧縮動画データの復号を行い、
前記フレームデータ補正手段は、入力された前記補正の対象となるフレームデータに補正を行ったフレームデータと、入力された前記補正の対象となるフレームデータに補正を行わないフレームデータとを出力し、
前記表示手段は、前記フレームデータ補正手段により補正されたフレームデータと、補正されていないフレームデータとを交互に出力することにより、前記画像表示部に表示することを特徴とする画像表示装置。 - 画像表示部を備え、圧縮動画データを表示する画像表示装置において、
入力された前記圧縮動画データに対して復号を行い、前記画像表示部に表示されるフレームデータを作成する画像復号手段と、
前記画像復号手段により作成されたフレームデータを記憶するフレームデータ記憶部と、
前記フレームデータ記憶部に記憶された先行するフレームデータを利用して、入力された補正の対象となるフレームデータを補正するフレームデータ補正手段と、
前記復号及び前記補正がなされたフレームデータを前記画像表示部に表示する表示手段と、を備え、
前記画像復号手段は、前記先行するフレームデータを利用して前記圧縮動画データの復号を行い、
前記フレームデータ補正手段に入力される前記補正の対象となるフレームデータが輝度成分を含み、
前記フレームデータ補正手段は、前記輝度成分のみに補正を行うことを特徴とする画像表示装置。 - 画像表示部を備え、圧縮動画データを表示する画像表示装置において実行される画像表示方法において、
入力された前記圧縮動画データに対して復号を行い、前記画像表示部に表示されるフレームデータを作成する画像復号工程と、
前記画像復号手段により作成されたフレームデータをフレームデータ記憶部に記憶する記憶工程と、
前記フレームデータ記憶部に記憶された先行するフレームデータを利用して、入力された補正の対象となるフレームデータを補正する補正工程と、
前記復号及び前記補正がなされたフレームデータを前記画像表示部に表示する表示工程と、を備え、
前記画像復号工程では、前記先行するフレームデータを利用して前記圧縮動画データの復号を行うことを特徴とする画像表示方法。 - 画像表示部及びフレームデータ記憶部を備え、圧縮動画データを表示する画像表示装置において実行される画像表示プログラムであって、前記画像表示装置を、
入力された前記圧縮動画データに対して復号を行い、前記画像表示部に表示されるフレームデータを作成する画像復号手段、
前記画像復号手段により作成されたフレームデータを前記フレームデータ記憶部に記憶する記憶手段、
前記フレームデータ記憶部に記憶された先行するフレームデータを利用して、入力された補正の対象となるフレームデータを補正する補正手段、及び
前記復号及び前記補正がなされたフレームデータを前記画像表示部に表示する表示制御手段、として機能させ、
前記画像復号手段は、前記先行するフレームデータを利用して前記圧縮動画データの復号を行うことを特徴とする画像表示プログラム。
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