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JP3768441B2 - 母線保護リレ− - Google Patents
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JP3768441B2 - 母線保護リレ− - Google Patents

母線保護リレ−

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JP3768441B2 JP2001391539A JP2001391539A JP3768441B2 JP 3768441 B2 JP3768441 B2 JP 3768441B2 JP 2001391539 A JP2001391539 A JP 2001391539A JP 2001391539 A JP2001391539 A JP 2001391539A JP 3768441 B2 JP3768441 B2 JP 3768441B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、電力系統の母線を保護する母線保護リレ−、特に電流差動リレ−に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図7は、例えば“系統保護継電方式の標準的な考え方(デジタル編)、平成4年3月、電気事業連合会工務部保護制御担当課長会議”の“3−3母線保護継電方式の特徴解説”に示された従来の電流差動方式における動作原理を示す機能ブロック図、図8は図7の動作の参考図で、CT流入電流、CT流出電流、差動誤差電流、差動要素出力、起動要素出力、外部判別要素出力、CT飽和対策要素出力、リレ−動作出力、サンプリング周期を比較して示す波形図である。図7において、1は母線、2はCT、3はAuxCT(補助CT)、4は単純差動要素、5は比率差動要素、6は外部判定要素、7は起動要素、8はAND回路、9はタイマ−回路、10はNOT回路、11はAND回路、12は差動演算回路、13は抑制演算回路、14は差動演算回路、15はタイマ−回路である。なお、前記単純差動要素4は、前記差動演算回路12と、前記差動演算回路14と、前記タイマ−回路15とで構成されている。16は比率判定回路、17はタイマ−回路である。なお、前記比率差動要素5は、前記抑制演算回路13と、前記比率判定回路16と、前記タイマ−回路17とで構成されている。
【0003】
18は電流変化判定回路、19はタイマ−回路、20は瞬時差動演算回路、21は瞬時抑制演算回路、22は外部判定回路である。なお、前記外部判定要素6は、前記瞬時差動演算回路20と、前記瞬時抑制演算回路21と、前記外部判定回路22とで構成されている。また、前記起動要素7は、前記電流変化判定回路18と、前記タイマ−回路19とで構成されている。100は差動要素で、前記単純差動要素4と前記比率差動要素5とで構成されている。200はCT飽和対策要素で、前記外部判定要素6と、前記起動要素7と、前記AND回路8と、前記タイマ−回路9と、前記NOT回路10とで構成されている。なお、前記差動演算回路12、前記抑制演算回路13、前記差動演算回路14、前記比率判定回路16、前記電流変化判定回路18、前記瞬時差動演算回路20、前記瞬時抑制演算回路21、及び前記外部判定回路22の各ブロック内の式は、各々の機能を表す。
【0004】
母線1に接続される各フィ−ダCT2の電流はAuxCT(補助CT)3を介してリレ−に入力され、リレ-内の要素としては、大別して、単純差動要素4と比率差動要素5と
で構成される差動要素100と、外部判定要素7と起動要素6とAND回路8とで構成されるCT飽和対策要素200とで構成される。リレ−の動作出力としては、差動要素100の出力を、CT飽和対策要素200の出力でロックして出力するため、前記単純差動要素4、比率差動要素5と、CT飽和対策のNOT回路10の出力とを入力するAND回路11を出力とする。フィ−ダT1〜Tnの各電流IT1〜ITnは、フィ−ダCT2、AuxCT3を介してリレ−に入力され、電流i1,・・・,inとなる。
【0005】
差動電流Idは、ベクトル和の実行値|i1+・・・+in|を演算する演算回路12で計算され、抑制電流Iresは、スカラ−和|i1|+・・・+|in|を演算する演算回路13で計算される(ここで、| |は実行値演算の結果を示す)。単純差動要素4において、差動演算回路14で、Id>K1が判定される。比率差動要素5において、比率判定回路16で、Id>R1・Ires−K2が判定される。前記差動演算回路14および比率判定回路16の各出力にはタイマ−(オンディレイタイマ−)回路15,17がある。これらタイマ−15,17のt1/t2の意味は、t1は動作側ディレイ時間、t2は復帰側ディレイ時間を示す。
【0006】
一方、CT飽和対策要素200の起動要素7は各フィ−ダ−CT2電流の変化分を検出し、変化分が一定以上で出力するもので、|Δi1|>K3,・・・|Δin|>K3のどれかが成立することで判定する回路18の出力を入力とするタイマ−回路19を通して出力する。
【0007】
CT飽和対策要素200の外部判別要素6は、入力電流サンプル値(瞬時値)から比率演算または、差動電流の無変化検出をするもので、例えば、||i1+・・・+in||<R2・(||i1||+・・・+||in||)、(ここで||**||は*の絶対値を示す)で表される演算回路20,21,22で構成される。
【0008】
このように瞬時値を使用することで,外部故障発生による大電流でCTが飽和して差動電流が発生しても、CT飽和が生じるまでの時間の数サンプリングで検出できる回路としてある。このCT飽和対策回路200が常時潮流で検出しないように故障発生時のみ検出できるように前記起動要素とAND回路8とAND
して出力される。その出力後、CT飽和現象が収まって、差動要素が不要動作しなくなるまでの間の或る一定期間差動をロックする為に復帰側に数サイクルの設定がされているタイマ−回路9がある。
【0009】
従来技術では、前述のように外部故障が発生してCT飽和が生じるまでの短い時間で外部故障を判定して、一定時間差動要素をロックすることで、例え、外部故障でCTが飽和することで差動量が発生しても誤動作の無い母線リレ−を実現している。
【0010】
次に動作について説明する。フィ−ダCTが全く飽和しない場合には、外部故障の場合、差動電流Idは、CTの誤差の合計やリレ−の誤差に相当する分しか発生せず、差動要素は動作しない。一方、内部故障では、全フィ−ダ−電流のベクトル和Idとスカラ−和Iresはほぼ同じ量になるので、差動要素回路4の動作式で表される動作域内になるので動作する。これで、内外部故障が識別される。
【0011】
従来技術で記載のCT飽和対策を図6について説明する。外部故障発生時、どれかのフィ−ダ回線CTに電流が集中することでその回線CTの飽和が始まると、飽和していない回線と飽和している回線の和で計算される差動誤差電流Id(図では簡単化のためフィ−ダ−が2回線で、流入側CTは飽和せず、流出側CTが飽和した場合を示す)は、CT飽和が始まると急に増加し、その為に差動要素100が内部判定する。しかし、外部故障発生直後のCT飽和が未だ始まっていない数ms間のIdとして殆ど無視できる期間で検出して外部判別要素が出力し(図では2サンプリング間)、それによりCT飽和対策回路200が出力する。その出力を引き伸ばして、CT飽和で差電流が出ている間差動要素100の出力をロックする方式を採ることで、最終的にリレ−動作出力を阻止している。起動要素7は、常時潮流で外部判定させないために、故障発生時にのみ外部判定要素が出力できるように構成されている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
従来の母線保護リレ−は、前述のように構成されているので、外部故障電流で或る回線に電流が集中しその回線のCT飽和がある場合にCT飽和よって発生する差動電流により差動要素が不要出力を出す前に外部検出しその出力をロックする。そのロック時間は差動電流が検出されている期間(例えば,数サイクル)に設定されている。このロック時間を長くするほど外部故障に対して安定した動作が得られるが、その代わり、例えば、外部故障から内部故障へと故障が進展した場合、内部故障に対して直ぐには動作しなくなると言う欠点を持っている。
【0013】
さらに、現状の起動要素は母線1相故障時において、故障相以外の健全相についても1相故障発生時に健全相電流も変化するため不要検出する可能性がある。このために、例えば、外部1相故障から内部の他相への故障進展があると、めの外部故障で起動要素が出力して外部判定しているので、他相内部故障への進展時にもロックがされているので、動作が大きく遅れるという欠点がある。
【0014】
この発明は上記のような課題を解決するためになされたものであり、外部故障時のCT飽和対策をより的確に行えるようにすることを目的とし、また、外部故障から内部故障へ進展した場合のCT飽和対策に依る動作遅れを少なくすることを目的とするものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明に係る母線保護リレ−は、母線に接続される各フィ−ダ線の電流をCTを介して入力する差動要素及び外部故障時のCT飽和による前記差動要素の動作による誤動作出力を防止するCT飽和対策要素を備えた母線保護リレ−において、前記差動要素が動作域の異なる複数の比率差動出力を出すと共に、前記CT飽和対策要素が前記複数の比率差動出力の差動誤差電流不要出力時間に対応した異なるロック時間の複数のロック出力を出し、差動誤差電流不要出力時間が長い比率差動出力に対しては長いロック時間のロック出力によってロックし、差動誤差電流不要出力時間が短い比率差動出力に対しては短いロック時間のロック出力によってロックすることにより、前記誤動作出力を防止するものである。
【0016】
請求項2に記載の発明に係る母線保護リレ−は、母線に接続される各フィ−ダ線の電流をCTを介して入力する差動要素及び外部故障時のCT飽和による前記差動要素の動作による誤動作出力を防止するCT飽和対策要素を備えた母線保護リレ−において、前記差動要素が動作域の異なる複数の比率差動出力を出すと共に、前記CT飽和対策要素の出力により差動誤差電流不要出力時間が長い比率差動出力のオンディレイ設定時間を、差動誤差電流不要出力時間が短い比率差動出力のオンディレイ設定時間より長い時間に変えることにより前記誤動作出力を防止するものである。
【0017】
請求項3に記載の発明に係る母線保護リレ−は、母線に接続される各フィ−ダ線の電流をCTを介して入力する差動要素及び外部故障時のCT飽和による前記差動要素の動作による誤動作出力を防止するCT飽和対策要素を備えた母線保護リレ−において、前記差動要素が動作域の異なる複数の比率差動出力を出すと共に、前記CT飽和対策要素が前記複数の比率差動出力の差動誤差電流不要出力時間に対応した異なるロック時間の複数のロック出力を出し、差動誤差電流不要出力時間が長い比率差動出力に対しては長いロック時間のロック出力によってロックし差動誤差電流不要出力時間が短い比率差動出力に対しては短いロック時間のロック出力によってロックすることにより前記誤動作出力を防止すると共に、前記CT飽和対策要素の出力により差動誤差電流不要出力時間が長い比率差動出力のオンディレイ設定時間を差動誤差電流不要出力時間が短い比率差動出力のオンディレイ設定時間より長い時間に変えることにより前記誤動作出力を防止するものである。
【0018】
請求項4に記載の発明に係る母線保護リレ−は、母線に接続される各フィ−ダ線の電流をCTを介して入力する差動要素及び外部故障時のCT飽和による前記差動要素の動作による誤動作出力を前記動作出力を所定時間ロックすることにより防止するCT飽和対策要素を備えた母線保護リレ−において、CT飽和が大きく差動電流幅が大きい場合のロック時間よりCT飽和が小さく差動電流幅が小さい場合のロック時間を小さく制御するものである。
【0019】
請求項5に記載の発明に係る母線保護リレ−は、請求項1〜4の何れか一に記載の母線保護リレ−において、不足電圧要素、方向リレ−要素、及び距離リレ−要素の何れかにより母線電圧から故障相を判定しこの判定結果により前記CT飽和対策要素が故障相についてのみ起動するものである。
【0020】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
以下、この発明の実施の形態1を図に基づいて説明する。図1はこの発明の実施の形態1による母線保護リレ−の機能ブロック図で、前述の従来の機能ブロック図(図7)と同一符号は、前述の従来の機能ブロック図(図7)と同一もしくは同一目的のものであり、特に同一のものについては説明は割愛する。
【0021】
図1において、161は第2の比率差動要素、171は前記第2の比率差動要素161の出力に設けられたタイマ−回路、23は第2のタイマ−で、起動要素7と外部判定要素6とのANDをとるAND回路8の出力を入力する。24はAND回路で、前記比率判定回路16の出力を前記タイマ−回路17を介して入力すると共に、前記タイマ−回路9の出力をNOT回路10を介して入力する。34はAND回路で、前記第2の比率判定回路161の出力を前記タイマ−回路171を介して入力すると共に、前記タイマ−回路23の出力をNOT回路10を介して入力する。なお、前記タイマ−回路9の復帰ディレイ設定時間t6は3サイクル程度、前記第2のタイマ−23の復帰ディレイ設定時間t7は1サイクル程度と、前記タイマ−回路9の復帰ディレイ設定時間t6との関係はt6>t7としてある。
【0022】
次に動作について説明する。内部故障発生時のリレ−動作高速化のために、比率差動要素5と単純差動要素4の各動作照合時間t1(タイマ−回路15,17のオンディレイ設定時間t1)はできる限り短く設定してある。一方、外部故障発生時には、動作照合時間は長く設定することで、安定した動作が得られる。外部故障時にCT飽和が発生すると図6で説明したように差動誤差電流Idが増減を繰り返す。その様子を図2に示す。
【0023】
図2に示されているように、第1波(サンプリング第1周期の差動誤差電流)において、第1の比率差動要素16(動作域はId>R1・Ires−K2)での動作時間(差動誤差電流不要出力時間)は比較的長いが、前記第1の比率差動要素16より狭い動作領域を持つ第2の比率差動要素161(動作域はId>R11・Ires−K21)での動作時間(差動誤差電流不要出力時間)は短いことが解かった。即ち、前記第1の比率差動要素16の不要動作時間をロックする時間を長くすることは必要である(例えば3サイクル)が、前記第2の比率差動要素161に対するロック時間は短くできる(例えば1サイクル)ことが解かる。
【0024】
これを利用して、比率差動要素の動作領域に合わせて、ロック時間を最適に設定することができ、外部故障から内部への故障進展が発生しても、内部故障は本質的にId=Ires(外部故障が除去された場合)になるので、第2の比率差動要素161の短いロック時間解除後に動作が可能となる。
【0025】
前述の実施形態1は、換言すれば、母線1に接続される全てのフィ−ダ−線のCT電流を入力してフィ−ダ−電流をベクトル加算した差動電流Idとスカラ−和した抑制電流Iresを演算して比率特性を持たせ母線上の内部故障を検出する母線保護リレ−において、第2の比率差動要素161と第2の外部判定出力要素23を設け、外部判定時に比率差動領域に応じたロック時間とすることができるCT飽和対策要素200を備えたもので、外部故障時のCT飽和対策をより的確に行え、また、外部故障から内部故障へ進展した場合のCT飽和対策に依る動作遅れを少なくできるものである。
【0026】
前述の実施形態1は、更に概念的に換言すれば、母線1に接続される各フィ−ダ線の電流をCTを介して入力する差動要素100及び外部故障時のCT飽和による前記差動要素の動作による誤動作出力を防止するCT飽和対策要素200を備えた母線保護リレ−において、前記差動要素100が動作域の異なる複数の比率差動出力(比率判定回路16,161の出力)を出すと共に、前記CT飽和対策要素が前記複数の比率差動出力に対応して複数のロック出力(タイマ−9,23の出力)を出し、前記複数の比率差動出力と前記複数のロック出力とにより前記誤動作出力を防止するもので、外部故障時のCT飽和対策をより的確に行え、また、外部故障から内部故障へ進展した場合のCT飽和対策に依る動作遅れを少なくできるものである。
【0027】
具体的には、前述のように、母線に接続される各フィ−ダ線の電流をCTを介して入力する差動要素及び外部故障時のCT飽和による前記差動要素の動作による誤動作出力を防止するCT飽和対策要素を備えた母線保護リレ−において、前記差動要素が動作域の異なる複数の比率差動出力を出すと共に、前記CT飽和対策要素が前記複数の比率差動出力の差動誤差電流不要出力時間に対応した異なるロック時間の複数のロック出力を出し、差動誤差電流不要出力時間が長い比率差動出力に対しては長いロック時間のロック出力によってロックし、差動誤差電流不要出力時間が短い比率差動出力に対しては短いロック時間のロック出力によってロックすることにより、前記誤動作出力を防止するもので、外部故障時のCT飽和対策をより的確に行え、また、外部故障から内部故障へ進展した場合のCT飽和対策に依る動作遅れを少なくできるものである。
【0028】
実施の形態2.
前述の実施形態1では、比率差動要素5をロックする方式を例示したが、図3に示すように、第1の比率差動要素16および第2の比率差動要素161の夫々の照合時間(即ち動作確認時間)を、CT飽和対策要素200の出力がある場合、制御する、即ち、第1の比率差動要素16の出力端のタイマ−回路17のオンディレイ設定時間t1をt8(例えば40ms)に制御し、差動領域が第1の比率差動要素16より狭い第2の比率差動要素161の出力端のタイマ−回路171のオンディレイ設定時間t1をt9(例えば15ms)に制御することで、前述の実施形態1におけるロックの場合と同様に、外部故障時のCT飽和対策をより的確に行え、また、外部故障から内部故障へ進展した場合のCT飽和対策に依る動作遅れを少なくできるものである。
【0029】
尚、図3において、25は前記タイマ−回路17のオンディレイ設定時間t1をt8(例えば40ms)に制御するタイマ−制御回路で、CT飽和対策要素200のタイマ−回路9の出力により制御動作を行う。26は前記タイマ−回路171のオンディレイ設定時間t1をt9(例えば15ms)に制御するタイマ−制御回路で、CT飽和対策要素200のタイマ−回路23の出力により制御動作を行う。この構成の場合、タイマ−回路23を削除し、タイマ−回路9の出力でタイマ−制御回路25,26を両方とも制御することも可能である。
【0030】
前述の実施形態2は、換言すれば、母線1に接続される各フィ−ダ線の電流をCTを介して入力する差動要素100及び外部故障時のCT飽和による前記差動要素の動作による誤動作出力を防止するCT飽和対策要素200を備えた母線保護リレ−において、前記差動要素100が動作域の異なる複数の比率差動出力(比率判定回路16,161の出力)を出すと共に、前記CT飽和対策要素200が前記複数の比率差動出力に対応して複数の出力(タイマ−制御回路25,26の出力)を出し、前記CT飽和対策要素の前記複数の比率差動出力に対応した複数の出力により前記複数の比率差動出力の出る時間を変えることにより前記誤動作出力を防止するもので、前述の実施形態1におけるロックの場合と同様に、外部故障時のCT飽和対策をより的確に行え、また、外部故障から内部故障へ進展した場合のCT飽和対策に依る動作遅れを少なくできるものである。
【0031】
具体的には、前述のように、母線に接続される各フィ−ダ線の電流をCTを介して入力する差動要素及び外部故障時のCT飽和による前記差動要素の動作による誤動作出力を防止するCT飽和対策要素を備えた母線保護リレ−において、前記差動要素が動作域の異なる複数の比率差動出力を出すと共に、前記CT飽和対策要素の出力により差動誤差電流不要出力時間が長い比率差動出力のオンディレイ設定時間を、差動誤差電流不要出力時間が短い比率差動出力のオンディレイ設定時間より長い時間に変えることにより前記誤動作出力を防止するもので、前述の実施形態1におけるロックの場合と同様に、外部故障時のCT飽和対策をより的確に行え、また、外部故障から内部故障へ進展した場合のCT飽和対策に依る動作遅れを少なくできるものである。
【0032】
実施の形態3.
図4は実施形態3を示す母線保護リレ−の機能ブロック図で、前述の実施形態1と実施形態2の機能を併せ持つもので、回路構成も、前述の実施形態1の回路に前述の実施形態2の回路を加えたもので、前述の実施形態1よりも、また、前述の実施形態2よりも的確な動作をし、外部故障時のCT飽和対策をより的確に行え、また、外部故障から内部故障へ進展した場合のCT飽和対策に依る動作遅れを的確に少なくできるものである。
【0033】
具体的には、母線に接続される各フィ−ダ線の電流をCTを介して入力する差動要素及び外部故障時のCT飽和による前記差動要素の動作による誤動作出力を防止するCT飽和対策要素を備えた母線保護リレ−において、前記差動要素が動作域の異なる複数の比率差動出力を出すと共に、前記CT飽和対策要素が前記複数の比率差動出力の差動誤差電流不要出力時間に対応した異なるロック時間の複数のロック出力を出し、差動誤差電流不要出力時間が長い比率差動出力に対しては長いロック時間のロック出力によってロックし差動誤差電流不要出力時間が短い比率差動出力に対しては短いロック時間のロック出力によってロックすることにより前記誤動作出力を防止すると共に、前記CT飽和対策要素の出力により差動誤差電流不要出力時間が長い比率差動出力のオンディレイ設定時間を差動誤差電流不要出力時間が短い比率差動出力のオンディレイ設定時間より長い時間に変えることにより前記誤動作出力を防止するもので、前述の実施形態1よりも、また、前述の実施形態2よりも的確な動作をし、外部故障時のCT飽和対策をより的確に行え、また、外部故障から内部故障へ進展した場合のCT飽和対策に依る動作遅れを的確に少なくできるものである。
【0034】
実施の形態4.
前述の実施形態1では、外部判定要素6の出力を受ける一定時間ロックの回路を2回路設ける方式を例示したが、この実施形態4は、図5に示すように、瞬時差動電流が或る値以上存在する時間(時間幅)を計測する時間幅計測回路27と、この時間幅計測回路27で得られた時間幅に応じてロック時間t6をt10に制御するタイマ−制御回路28を設け、外部故障時の作動誤差電流の発生幅に応じてロックする時間を制御するものである。
【0035】
CT飽和が大きく、第2波までCT飽和の影響が継続する場合、ロック時間を2もしくは3サイクル以上に設定する必要があるが、CT飽和が比較的小さい場合には、第1波と第2波との間には再び外部判定できる機会が生じる。この場合は、ロック時間は1サイクルでよいことになる。即ち、瞬時差動誤差電流の絶対値が或る一定値(例えばK3)以上存在する時間幅Tを計測してその時間に応じたロック時間に変更することで、最適なロック時間にすることができ、必要以上に長くロックしないため、外部から内部への故障進展での動作遅れを最小限にすることができる。簡単な応用としては、瞬時差動電流の存在時間Tが或る時間(例えば0.5サイクル)以上継続している場合には、ロック時間を数サイクルにセットするが、存在時間Tがそれより短い場合には、ロック時間を例えば1サイクルにする制御を行うことも実現できる。
【0036】
換言すれば、この発明の実施の形態4は、母線に接続される各フィ−ダ線の電流をCTを介して入力する差動要素及び外部故障時のCT飽和による前記差動要素の動作による誤動作出力を前記動作出力を所定時間ロックすることにより防止するCT飽和対策要素を備えた母線保護リレ−において、CT飽和が大きく差動電流幅が大きい場合のロック時間よりCT飽和が小さく差動電流幅が小さい場合のロック時間を小さく制御するものであり、これにより、前述のように、最適なロック時間にすることができ、必要以上に長くロックしないため、外部から内部への故障進展での動作遅れを最小限にすることができるものである。
【0037】
実施の形態5.
前述の実施形態1〜4では、外部故障と同相の内部故障への進展故障での動作時間遅れ対策を例示したが、この実施形態5では、図6に示すように、外部から内部への他相への故障進展での動作遅れ対策を例示するものである。図6において、29は母線電圧をリレ−に導くためのPT(電圧変換器)、30はPT出力電圧をリレ−内部回路電圧に変換する電圧変換器、31は不足電圧検出要素で、電圧比較回路32とタイマ−回路33とで構成されている。不足電圧検出要素31の出力はAND回路8へ入力している。
【0038】
従来の起動要素7は電流変化によるものであるため、例えば、外部1相故障発生時にも故障相以外の健全相電流も変化するため、不要検出する可能性があったが、母線電圧については、健全相電圧の低下は比較的少ないために不足電圧要素の検出設定として故障相判定が可能な設定値にすることが可能である。この不足電圧検出と組み合わせることにより、故障発生相についてのみ起動できる回路が得られ、外部1相から内部他相への故障進展の場合でも動作遅れのない回路が得られる。なお、不足電圧要素に代えて、リレ−の方向要素や距離要素としても不足電圧要素を使った場合と同様な効果を奏する。
【0039】
換言すれば、この発明の実施の形態5は、母線に接続される各フィ−ダ線の電流をCTを介して入力する差動要素及び外部故障時のCT飽和による前記差動要素の動作による誤動作出力を防止するCT飽和対策要素を備えた母線保護リレ−において、不足電圧要素、方向リレ−要素、及び距離リレ−要素の何れかにより母線電圧から故障相を判定しこの判定結果により前記CT飽和対策要素が故障相についてのみ起動するものであり、CT飽和対策要素のみであれば健全相までロックすることにより外部故障とは異相の内部故障へ進展した場合に当該ロックにより内部故障に対する動作が遅れる不都合を解消できる。
【0040】
【発明の効果】
請求項1に記載の母線保護リレ−の発明は、母線に接続される各フィ−ダ線の電流をCTを介して入力する差動要素及び外部故障時のCT飽和による前記差動要素の動作による誤動作出力を防止するCT飽和対策要素を備えた母線保護リレ−において、前記差動要素が動作域の異なる複数の比率差動出力を出すと共に、前記CT飽和対策要素が前記複数の比率差動出力の差動誤差電流不要出力時間に対応した異なるロック時間の複数のロック出力を出し、差動誤差電流不要出力時間が長い比率差動出力に対しては長いロック時間のロック出力によってロックし、差動誤差電流不要出力時間が短い比率差動出力に対しては短いロック時間のロック出力によってロックすることにより、前記誤動作出力を防止するようにしたので、外部故障時のCT飽和対策をより的確に行え、また、外部故障から内部故障へ進展した場合のCT飽和対策に依る動作遅れを少なくできる効果がある。
【0041】
請求項2に記載の母線保護リレ−の発明は、母線に接続される各フィ−ダ線の電流をCTを介して入力する差動要素及び外部故障時のCT飽和による前記差動要素の動作による誤動作出力を防止するCT飽和対策要素を備えた母線保護リレ−において、前記差動要素が動作域の異なる複数の比率差動出力を出すと共に、前記CT飽和対策要素の出力により差動誤差電流不要出力時間が長い比率差動出力のオンディレイ設定時間を、差動誤差電流不要出力時間が短い比率差動出力のオンディレイ設定時間より長い時間に変えることにより前記誤動作出力を防止するようにしたので、外部故障時のCT飽和対策をより的確に行え、また、外部故障から内部故障へ進展した場合のCT飽和対策に依る動作遅れを少なくできる効果がある。
【0042】
請求項3に記載の母線保護リレ−の発明は、母線に接続される各フィ−ダ線の電流をCTを介して入力する差動要素及び外部故障時のCT飽和による前記差動要素の動作による誤動作出力を防止するCT飽和対策要素を備えた母線保護リレ−において、前記差動要素が動作域の異なる複数の比率差動出力を出すと共に、前記CT飽和対策要素が前記複数の比率差動出力の差動誤差電流不要出力時間に対応した異なるロック時間の複数のロック出力を出し、差動誤差電流不要出力時間が長い比率差動出力に対しては長いロック時間のロック出力によってロックし差動誤差電流不要出力時間が短い比率差動出力に対しては短いロック時間のロック出力によってロックすることにより前記誤動作出力を防止すると共に、前記CT飽和対策要素の出力により差動誤差電流不要出力時間が長い比率差動出力のオンディレイ設定時間を差動誤差電流不要出力時間が短い比率差動出力のオンディレイ設定時間より長い時間に変えることにより前記誤動作出力を防止するようにしたので、外部故障時のCT飽和対策をより的確に行え、また、外部故障から内部故障へ進展した場合のCT飽和対策に依る動作遅れを的確に少なくできる効果がある。
【0043】
請求項4に記載の発明に係る母線保護リレ−は、母線に接続される各フィ−ダ線の電流をCTを介して入力する差動要素及び外部故障時のCT飽和による前記差動要素の動作による誤動作出力を前記動作出力を所定時間ロックすることにより防止するCT飽和対策要素を備えた母線保護リレ−において、CT飽和が大きく差動電流幅が大きい場合のロック時間よりCT飽和が小さく差動電流幅が小さい場合のロック時間を小さく制御するようにしたので、外部故障時のCT飽和対策をより的確に行え、また、外部から内部への故障進展での動作遅れを最小限にすることができる効果がある。
【0044】
請求項5に記載の発明に係る母線保護リレ−は、請求項1〜4の何れか一に記載の母線保護リレ−において、不足電圧要素、方向リレ−要素、及び距離リレ−要素の何れかにより母線電圧から故障相を判定しこの判定結果により前記CT飽和対策要素が故障相についてのみ起動するようにしたので、外部故障時のCT飽和対策をより的確に行え、外部1相から内部他相への故障進展の場合でも動作遅れを解消できる効果がある。
【0045】
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1を示す機能ブロック図。
【図2】 この発明の実施の形態1の動作説明図。
【図3】 この発明の実施の形態2を示す機能ブロック図。
【図4】 この発明の実施の形態3を示す機能ブロック図。
【図5】 この発明の実施の形態4を示す機能ブロック図。
【図6】 この発明の実施の形態5を示す機能ブロック図。
【図7】 従来の母線保護リレ−の機能ブロック図。
【図8】 従来の母線保護リレ−の動作波形図。
【0046】
【符号の説明】
1 母線、 2 CT
4 単純差動要素、 5 比率差動要素、
6 外部判定要素、 7 起動要素、
12 差動演算回路、 13 抑制演算回路、
14 差動演算回路、 16 比率判定回路、
25 タイマ−制御回路、 26 第2のタイマ−制御回路、
27 時間幅計測回路、 28 タイマ−制御回路、
31 不足電圧要素、 32 電圧判定回路、
161 第2の比率判定回路、 100:差動要素、
200 CT飽和対策要素。

Claims (5)

  1. 母線に接続される各フィ−ダ線の電流をCTを介して入力する差動要素及び外部故障時のCT飽和による前記差動要素の動作による誤動作出力を防止するCT飽和対策要素を備えた母線保護リレ−において、前記差動要素が動作域の異なる複数の比率差動出力を出すと共に、前記CT飽和対策要素が前記複数の比率差動出力の差動誤差電流不要出力時間に対応した異なるロック時間の複数のロック出力を出し、差動誤差電流不要出力時間が長い比率差動出力に対しては長いロック時間のロック出力によってロックし、差動誤差電流不要出力時間が短い比率差動出力に対しては短いロック時間のロック出力によってロックすることにより、前記誤動作出力を防止することを特徴とする母線保護リレ−。
  2. 母線に接続される各フィ−ダ線の電流をCTを介して入力する差動要素及び外部故障時のCT飽和による前記差動要素の動作による誤動作出力を防止するCT飽和対策要素を備えた母線保護リレ−において、前記差動要素が動作域の異なる複数の比率差動出力を出すと共に、前記CT飽和対策要素の出力により差動誤差電流不要出力時間が長い比率差動出力のオンディレイ設定時間を、差動誤差電流不要出力時間が短い比率差動出力のオンディレイ設定時間より長い時間に変えることにより前記誤動作出力を防止することを特徴とする母線保護リレ−。
  3. 母線に接続される各フィ−ダ線の電流をCTを介して入力する差動要素及び外部故障時のCT飽和による前記差動要素の動作による誤動作出力を防止するCT飽和対策要素を備えた母線保護リレ−において、前記差動要素が動作域の異なる複数の比率差動出力を出すと共に、前記CT飽和対策要素が前記複数の比率差動出力の差動誤差電流不要出力時間に対応した異なるロック時間の複数のロック出力を出し、差動誤差電流不要出力時間が長い比率差動出力に対しては長いロック時間のロック出力によってロックし差動誤差電流不要出力時間が短い比率差動出力に対しては短いロック時間のロック出力によってロックすることにより前記誤動作出力を防止すると共に、前記CT飽和対策要素の出力により差動誤差電流不要出力時間が長い比率差動出力のオンディレイ設定時間を差動誤差電流不要出力時間が短い比率差動出力のオンディレイ設定時間より長い時間に変えることにより前記誤動作出力を防止することを特徴とする母線保護リレ−。
  4. 母線に接続される各フィ−ダ線の電流をCTを介して入力する差動要素及び外部故障時のCT飽和による前記差動要素の動作による誤動作出力を前記動作出力を所定時間ロックすることにより防止するCT飽和対策要素を備えた母線保護リレ−において、CT飽和が大きく差動電流幅が大きい場合のロック時間よりCT飽和が小さく差動電流幅が小さい場合のロック時間を小さく制御することを特徴とする母線保護リレ−。
  5. 請求項1〜4の何れか一に記載の母線保護リレ−において、不足電圧要素、方向リレ−要素、及び距離リレ−要素の何れかにより母線電圧から故障相を判定しこの判定結果により前記CT飽和対策要素が故障相についてのみ起動することを特徴とする母線保護リレ−。
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