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JP3770482B2 - 車両用電力変換装置 - Google Patents
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両用単相又は三相インバータ回路やDC−DCコンバータ回路として用いられる車両用電力変換装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
内燃機関車、ハイブリッド車、燃料電池車などの種々の動力形式の自動車では、直流ー交流変換用の単相又は三相インバータ装置や直流ー直流変換用のDC−DCコンバータ装置が用いられ、これらの車両用電力変換装置では、トランスまたはチョークコイルが必須に使用されている。これらのトランスまたはチョークコイルは、温度上昇により耐久性が低下するので金属ベースプレートに固定してその冷却を図るのが通常である。
【0003】
これらのトランスまたはチョークコイルは大きな重量をもつため、車両振動によりトランスまたはチョークコイルに大きな横ずれ方向または縦ずれ方向の付勢力が作用する。このため、従来、コ字状のホルダの両端を金属ベースプレートの上面に締結し、このホルダの中央部でトランスまたはチョークコイルの上面を押さえてその横ずれや縦ずれを規制していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記した従来の車両用三相インバータ装置や車両用DC−DCコンバータ装置では、トランスまたはチョークコイルをいちいちホルダで固定せねばならず、ホルダを金属ベースプレートに締結する作業は作業空間がしばしば狭小であるために面倒であり、部品点数の増大も招いていた。
【0005】
本発明は上記問題点に鑑みなされたものであり、トランスまたはチョークコイルのずれ防止性能の低下を防止しつつ部品点数および作業工数の低減が可能な車両用電力変換装置を提供することを、その目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の車両用電力変換装置は、冷却用の金属ベースプレートと、側方へ突出する複数の端子を有して底面が前記金属ベースプレートの上面に密着されるトランスまたはチョークコイルと、側面へ突出するか又は上面に露出する端子を有して底面が前記金属ベースプレートの上面に密着されてインバータ回路又は整流回路を構成する半導体モジュールと、多数のブスバーを絶縁材により互いに絶縁しつつ一体化してなるとともに前記金属ベースプレートの上方にて前記金属ベースプレートと平行な姿勢で前記金属ベースプレートに固定されるブスバー集成体とを備え、
前記トランスまたはチョークコイルの前記端子および前記半導体モジュールの前記端子は、側面へ突出するか又は上面に露出する前記ブスバーの端部に接続され、前記ブスバー集成体は、前記トランスまたはチョークコイルの横ずれを規制するホルダ部を有することを特徴としている。
【0007】
本発明によれば、トランスまたはチョークコイルおよび半導体モジュールの端子への接続を含むこの車両用電力変換装置の大電流配線を担当するブスバー集成体が、大重量を有して車両から大きな付勢力が加えられるトランスまたはチョークコイルの横ずれを防止するホルダ部をもつので、ブスバー集成体を金属ベースプレートに締結などにより固定するだけで、従来のホルダを用いることなくトランスまたはチョークコイルの横ずれを防止することができ、部品点数および作業工数の低減を実現することができる。
【0008】
ホルダ部としては、トランスまたはチョークコイルの側面に当接する形状のものでもよく、それらの上面に当接する形状のものでもよい。
【0009】
好適な態様において、前記ホルダ部は、前記トランスまたはチョークコイルの前記金属ベースプレートから遠ざかる方向への縦ずれも規制するので、一層、効果的となる。なお、横ずれ規制用のホルダ部と、縦ずれ規制用のホルダ部とは、一体でも別体でもよい。
【0010】
好適な態様において、前記ホルダ部は、前記トランスまたはチョークコイルの両側に位置する前記ブスバー集成体の部分から前記トランスまたはチョークコイルの上面に延在し弾性変形して所定付勢力で前記トランスまたはチョークコイルの上面を押さえる。このようにすれば、簡単な形状のホルダ部により横ずれも縦ずれも規制することができる。
【0011】
好適な態様において、前記ホルダ部は、少なくとも前記ブスバー集成体に収容された浮遊電位ブスバー又は接地電位ブスバーを含む。このようにすれば、このブスバーに優れた弾性付勢力を工程を複雑かすることなく与えることができる。
【0012】
【発明を実施するための態様】
本発明の車両用電力変換装置を車両用DC−DCコンバータ装置に適用した実施例を図1を参照して以下に説明する。
(構造説明)
この車両用DC−DCコンバータ装置は、車載の高圧バッテリ低圧バッテリとの間に配置されて高圧バッテリから低圧バッテリへ送電する直流電圧変換回路であって、高圧バッテリから入力される高圧直流電圧を単相交流電圧に変換する単相インバータモジュール1、この単相インバータモジュール1を構成する4つのパワーMOSトランジスタをPWMスイッチング制御するコントローラ2と、単相インバータモジュール1から出力される単相交流電圧を降圧する降圧トランス3と、降圧トランス3の出力電圧を単相全波整流する全波整流回路モジュール4と、全波整流回路モジュール4の出力電圧を平滑するチョークコイル5と、ブスバー集成体6とを有している。この種の車両用DC−DCコンバータ装置の回路構成およびその動作の詳細自体は周知であるとともに本発明と直接の関係もないので、さらなる説明は省略する。ただし、ホルダ部7、8をもつブスバー集成体6については、後で詳しく説明する。
【0013】
ただし、図1は、車両用DC−DCコンバータ装置の上記各回路部品の配置状態を示す模式平面図であり、ブスバー配線状態やブスバーと各回路素子との接続状態などは、コントローラ2と後述するブスバー集成体6との接続部分以外は図示省略している。
【0014】
以下、図1の車両用DC−DCコンバータ装置の各部構造を図2〜図4の縦断面図を参照して説明する。図2は単相インバータモジュール1近傍の縦断面図であり、図3は降圧トランス3のY方向縦断面図であり、図4は降圧トランス3のX方向縦断面図である。なお、この実施例では図示簡単化のために単相インバータモジュール1を用いたが、単相インバータ回路の4つのパワースイッチングトランジスタを別々にモジュール化してもよいことは当然である。
【0015】
図2において、単相インバータモジュール1は冷却のためにアルミベースプレート9上に図示しないねじにより固定されている。12は、単相インバータモジュール1の一つの主電極端子であって、単相インバータモジュール1の樹脂モールドされた本体部の側面から水平に突出している。単相インバータモジュール1の底面は、アルミベースプレート9の部品当接面である上面に密接されている。
【0016】
ブスバー集成体6は、アルミベースプレート9の上方に所定間隔を隔てて平行となるようにアルミベースプレート9に固定されている。ブスバー集成体6は、互いに厚さ方向に所定間隔を隔てて上下二重に配列された多数のブスバー(図2では、ブスバー61、62のみ図示する)と、これらブスバーを互いに絶縁しつつ一体化する樹脂板63とからなる。ブスバー集成体6は、ICリードフレームを用いた樹脂モールドで形成されてもよく、インサート樹脂成形により形成されてもよい。ブスバー集成体6は、窓64を有している。ブスバー61の端部は、窓64に面する樹脂板63の側面から水平に突出した後、折り曲げられて降下し、単相インバータモジュール1の主電極端子12の横にてさらに折り曲げられて主電極端子12に接しつつ延設されている。
【0017】
図3において、降圧トランス3のコアは、アルミベースプレート9の部品当接面である上面に密接されている。ブスバー集成体6は、降圧トランス3の両側に近接しつつアルミベースプレート9へ垂下する脚部65、66をもち、脚部65、66の底面は、アルミベースプレート9の部品当接面である上面に密接してボルト10、11により締結されている。降圧トランス3の一次コイルの一端部をなす導体31は、左方に突出してねじ32によりブスバー集成体6のブスバー67の露出端部に締結されている。降圧トランス3の二次コイルの一端部をなす導体33は、右方に突出してねじ34によりブスバー集成体6のブスバー68の露出端部に締結されている。
【0018】
図4において、降圧トランス3のコア上面は、ブスバー集成体6からホルダ部をなすブスバー7により下方に弾性付勢されてその横ずれや縦ずれが防止されている。ホルダ部7は、ブスバー集成体6の他のブスバーと同じ銅で形成されており、好適には銅平板を打ち抜くことによりすべてのブスバーとこのホルダ部をなすブスバー7とが形成されている。ブスバー(ホルダ部)7は、いずれの回路素子にも接続されないか、またはアルミベースプレート9に電気的に接地されている。ブスバー7は、降圧トランス3のコアを覆ってそれを機械的に保護する効果と、このコアをアルミベースプレート2と同様に冷却する効果も奏する。チョークコイル5を下方に弾性付勢するホルダ部8は、降圧トランス3を下方に弾性付勢するホルダ部7と同じ構造と作用効果とをもつので、説明を省略する。
(実施例効果)
上記したこの実施例の電力用回路装置およびその製造方法では、次の効果を奏することができる。
【0019】
この実施例によれば、ブスバー集成体6のブスバーと同一工程で作製されたブスバー型のホルダ部7、8が降圧トランス3およびチョークコイル5を下方に弾性付勢してそれらのずれを防止するので、部品点数および作業工数の低減しつつトランスまたはチョークコイルのずれ防止効果を挙げることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1の車両用DC−DCコンバータ装置の模式平面図である。
【図2】 図1に示す単相インバータモジュール近傍の縦断面図である。
【図3】 図1に示す降圧トランスのY方向縦断面図である。
【図4】 図1に示す降圧トランスのX方向縦断面図である。
【符号の説明】
1 単相インバータモジュール
3 降圧トランス
5 チョークコイル
6 ブスバー集成体
7 ホルダ部
8 ホルダ部
9 アルミベースプレート

Claims (4)

  1. 冷却用の金属ベースプレートと、
    側方へ突出する複数の端子を有して底面が前記金属ベースプレートの上面に密着されるトランスまたはチョークコイルと、
    側面へ突出するか又は上面に露出する端子を有して底面が前記金属ベースプレートの上面に密着されてインバータ回路又は整流回路を構成する半導体モジュールと、
    多数のブスバーを絶縁材により互いに絶縁しつつ一体化してなるとともに前記金属ベースプレートの上方にて前記金属ベースプレートと平行な姿勢で前記金属ベースプレートに固定されるブスバー集成体と、
    を備え、
    前記トランスまたはチョークコイルの前記端子および前記半導体モジュールの前記端子は、側面へ突出するか又は上面に露出する前記ブスバーの端部に接続され、
    前記ブスバー集成体は、前記トランスまたはチョークコイルの横ずれを規制するホルダ部を有することを特徴とする車両用電力変換装置。
  2. 請求項1記載の車両用電力変換装置において、
    前記ホルダ部は、前記トランスまたはチョークコイルの前記金属ベースプレートから遠ざかる方向への縦ずれも規制することを特徴とする車両用電力変換装置。
  3. 請求項1または2記載の車両用電力変換装置において、
    前記ホルダ部は、前記トランスまたはチョークコイルの両側に位置する前記ブスバー集成体の部分から前記トランスまたはチョークコイルの上面に延在し弾性変形して所定付勢力で前記トランスまたはチョークコイルの上面を押さえることを特徴とする車両用電力変換装置。
  4. 請求項3記載の車両用電力変換装置において、
    前記ホルダ部は、少なくとも前記ブスバー集成体に収容された浮遊電位ブスバー又は接地電位ブスバーを含むことを特徴とする車両用電力変換装置。
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