JP3774045B2 - トレッドゴム組成物 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は氷上での使用に適し、かつ耐久性を有するスタッドレスタイヤの特にトレッドに使用するゴム組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
粉塵公害対策としてスパイクタイヤが禁止され、スタッドレスタイヤの普及が急速に進んでいる。そしてスタッドレスタイヤの改善により、その性能はスパイクタイヤに近い状態にまでなっているが、氷上性能を維持するための一つの要因としてゴムの軟らかさがあげられるが、走行経年によるゴム硬度のアップにより、氷上性能が低下してくることがあげられ、これが問題となっている。そこでこの対策としては、ゴム組成分中のオイル量減、硫黄架橋形態の最適化、また発砲ゴムの使用等がなされているが、未だ充分に硬度アップを抑止することができていない現状である。従って経年によりゴム硬度が大きくなり、氷上性能が低下する傾向がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、特に経年による老化によって硬度がアップして氷上性能が低下しないスタッドレスタイヤのトレッドゴム組成物を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、天然ゴム、ブタジエンゴム、スチレンブタジエンゴム、イソプレンゴム、ブチルゴム、及びこれらの変性ゴム等のジエン系ゴムよりなる群より選ばれた少なくとも1種以上のゴム100重量部に対して;
補強剤としてカーボンブラックとシリカの合計量が40から100重量部であり、かつシリカは前記合計量の5重量部以上を含み;
架橋剤として、一般式
【0005】
【化2】
【0006】
(ここでRはフェニレン基、ナフチレン基、−(CH2 )n −基を表わし、nは2〜6の整数)
で表わされるビスマレイミド化合物(X)を0<X<2重量部及び硫黄(S)を0<S<1重量部を配合してなり;
加硫促進剤(Y)として、ジベンゾチアジルジスルフィド、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド、N−オキシジエチレン−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド、N,N−ジシクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド、N−tert−ブチル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド、テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィド、テトラブチルチウラムジスルィド、テトラメチルチウラムモノスルフィド、テトラブチルチウラムモノスルフィドからなる群より選択された少なくとも1種の化合物をY>1.5(X+S)重量部である;
トレッドゴム組成物である。
【0007】
本発明で用いられるジエン系ゴムとしては、例えば、天然ゴム(NR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、イソプレンゴム(IR)、ブチルゴム(IIR)、及びこれらの変性ゴム等を使用することができる。
上記ゴム成分には、補強剤としてカーボンブラック及びシリカを併用する。この際カーボンブラックとシリカの合計量が上記ゴム成分100重量部に対し40〜100重量部であるが、好ましくは50〜70重量部配合するのが良い。なお、前記シリカの配合量は5重量部以上、好ましくは20〜50重量部が良い。
【0008】
カーボンブラックとシリカの合計量が40重量部未満では耐磨耗性が低く、100重量部を超えると混練工程、押出工程での作業性を保持するため多量の軟化剤を必要とする。
一方、シリカの配合量を5重量部以上としたのは5重量部未満であると、シリカによる氷上性能アップの効果が充分見込まれなくなるという理由からである。
【0009】
上記のように、本発明では補強剤としてカーボンブラックとシリカを併用したことにより、カーボンブラック単独配合より硬度変化が少なくなることを知見した。
次に、本発明で使用する架橋剤は、下記の式で表されるビスマレイミド化合物Xと、硫黄Sを配合したものである。
【0010】
【化3】
【0011】
(ここでRはフェニレン基、ナフチレン基、−(CH2 )n −基を表わし、nは2〜6の整数)
上記架橋剤の1組成であるビスマレイミド化合物Xの具体例としてはN,N’−m−フェニレンビスマレイミド、N,N’−1,5−ナフチレンビスマレイミド、N,N’−エチレンビスマレイミド、N,N’−テトラメチレンビスマレイミド、N,N’−ヘキサメチレンビスマレイミド等がある。
【0012】
本発明のビスマレイミド化合物Xは0<X<2(重量部)を配合し、好ましくは0.5<X<1.5(重量部)であり、該化合物による架橋は耐熱老化性を発揮させるためであり、架橋形態変化による硬度変化を抑えることができる。この際該ビスマレイミド化合物Xの添加量が2重量部以上となるとオリジナル(新品タイヤ)の硬度が高くなり、またゴム配合の加硫速度も遅くなる。
【0013】
上記架橋剤の他組成である硫黄Sは0<S<1(重量部)を配合し、好ましくは0<S<0.5(重量部)であるが、この硫黄Sを添加せずビスマレイミド化合物Xだけの配合であると熱老化により硬度が若干低下する。本発明は硫黄Sの配合量を1重量部以上添加すると、硫黄架橋形態部分の変化が大きく影響するようになり硬度がアップする。
【0014】
次に本発明で使用される加硫促進剤Yとしては、例えばジベンゾチアジルジスルフィド、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド、N−オキシジエチレン−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド、N,N−ジシクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド、N−tert−ブチル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド、テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィド、テトラブチルチウラムジスルィド、テトラメチルチウラムモノスルフィド、テトラブチルチウラムモノスルフィドからなる群より選択された少なくとも1種の化合物をあげられる。
【0015】
本発明では、上記の中から選択された加硫促進剤Yの配合量は、下記の式で示される。
Y>1.5(X+S):(重量部)
ここで、上記の式の数値限定理由を説明する。加硫促進剤Yの量をビスマレイミド化合物Xの量より上式以上に多くすることにより、ビスマレイミド化合物Xの反応速度を早くし、ゴム配合としての加硫速度を早くし、加工性を良くする。
【0016】
一方、加硫促進剤Yの量を硫黄Sの量より上式以上に多くすることにより、硫黄架橋鎖(有効加硫系)が短かくなり、熱老化により硬度変化がおさえられる。なお、ビスマレイミド化合物Xは0<X<2であり、硫黄Sは0<S<1であることは前記したとおりである。
また本発明においては上記補強剤、架橋剤、加硫促進剤以外に、アロマオイル等のプロセスオイルや可塑剤、老化防止剤、加硫促進助剤等の通常ゴム工業で用いられる配合剤を必要に応じて適宜配合してもよい。
【0017】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によるトレッドゴム組成物を上述のように構成したから、経年による老化に基づく硬度変化が少なくなり、氷上性能が低下しない空気入りタイヤを提供できた。
【0018】
【実施例】
以下比較例と実施例により本発明を説明する。
表に示した配合内容による各種ゴム組成物を作成し、加硫後の強度とそれを100℃のオーブン中で48時間熱老化させたときの硬度(JIS A)を測定して比較した。
【0019】
【表1】
【0020】
上記表から、実施例1及び2は、比較例1〜5に比し、硬度変化が少ないことがわかる。
【発明の属する技術分野】
この発明は氷上での使用に適し、かつ耐久性を有するスタッドレスタイヤの特にトレッドに使用するゴム組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
粉塵公害対策としてスパイクタイヤが禁止され、スタッドレスタイヤの普及が急速に進んでいる。そしてスタッドレスタイヤの改善により、その性能はスパイクタイヤに近い状態にまでなっているが、氷上性能を維持するための一つの要因としてゴムの軟らかさがあげられるが、走行経年によるゴム硬度のアップにより、氷上性能が低下してくることがあげられ、これが問題となっている。そこでこの対策としては、ゴム組成分中のオイル量減、硫黄架橋形態の最適化、また発砲ゴムの使用等がなされているが、未だ充分に硬度アップを抑止することができていない現状である。従って経年によりゴム硬度が大きくなり、氷上性能が低下する傾向がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、特に経年による老化によって硬度がアップして氷上性能が低下しないスタッドレスタイヤのトレッドゴム組成物を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、天然ゴム、ブタジエンゴム、スチレンブタジエンゴム、イソプレンゴム、ブチルゴム、及びこれらの変性ゴム等のジエン系ゴムよりなる群より選ばれた少なくとも1種以上のゴム100重量部に対して;
補強剤としてカーボンブラックとシリカの合計量が40から100重量部であり、かつシリカは前記合計量の5重量部以上を含み;
架橋剤として、一般式
【0005】
【化2】
【0006】
(ここでRはフェニレン基、ナフチレン基、−(CH2 )n −基を表わし、nは2〜6の整数)
で表わされるビスマレイミド化合物(X)を0<X<2重量部及び硫黄(S)を0<S<1重量部を配合してなり;
加硫促進剤(Y)として、ジベンゾチアジルジスルフィド、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド、N−オキシジエチレン−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド、N,N−ジシクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド、N−tert−ブチル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド、テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィド、テトラブチルチウラムジスルィド、テトラメチルチウラムモノスルフィド、テトラブチルチウラムモノスルフィドからなる群より選択された少なくとも1種の化合物をY>1.5(X+S)重量部である;
トレッドゴム組成物である。
【0007】
本発明で用いられるジエン系ゴムとしては、例えば、天然ゴム(NR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、イソプレンゴム(IR)、ブチルゴム(IIR)、及びこれらの変性ゴム等を使用することができる。
上記ゴム成分には、補強剤としてカーボンブラック及びシリカを併用する。この際カーボンブラックとシリカの合計量が上記ゴム成分100重量部に対し40〜100重量部であるが、好ましくは50〜70重量部配合するのが良い。なお、前記シリカの配合量は5重量部以上、好ましくは20〜50重量部が良い。
【0008】
カーボンブラックとシリカの合計量が40重量部未満では耐磨耗性が低く、100重量部を超えると混練工程、押出工程での作業性を保持するため多量の軟化剤を必要とする。
一方、シリカの配合量を5重量部以上としたのは5重量部未満であると、シリカによる氷上性能アップの効果が充分見込まれなくなるという理由からである。
【0009】
上記のように、本発明では補強剤としてカーボンブラックとシリカを併用したことにより、カーボンブラック単独配合より硬度変化が少なくなることを知見した。
次に、本発明で使用する架橋剤は、下記の式で表されるビスマレイミド化合物Xと、硫黄Sを配合したものである。
【0010】
【化3】
【0011】
(ここでRはフェニレン基、ナフチレン基、−(CH2 )n −基を表わし、nは2〜6の整数)
上記架橋剤の1組成であるビスマレイミド化合物Xの具体例としてはN,N’−m−フェニレンビスマレイミド、N,N’−1,5−ナフチレンビスマレイミド、N,N’−エチレンビスマレイミド、N,N’−テトラメチレンビスマレイミド、N,N’−ヘキサメチレンビスマレイミド等がある。
【0012】
本発明のビスマレイミド化合物Xは0<X<2(重量部)を配合し、好ましくは0.5<X<1.5(重量部)であり、該化合物による架橋は耐熱老化性を発揮させるためであり、架橋形態変化による硬度変化を抑えることができる。この際該ビスマレイミド化合物Xの添加量が2重量部以上となるとオリジナル(新品タイヤ)の硬度が高くなり、またゴム配合の加硫速度も遅くなる。
【0013】
上記架橋剤の他組成である硫黄Sは0<S<1(重量部)を配合し、好ましくは0<S<0.5(重量部)であるが、この硫黄Sを添加せずビスマレイミド化合物Xだけの配合であると熱老化により硬度が若干低下する。本発明は硫黄Sの配合量を1重量部以上添加すると、硫黄架橋形態部分の変化が大きく影響するようになり硬度がアップする。
【0014】
次に本発明で使用される加硫促進剤Yとしては、例えばジベンゾチアジルジスルフィド、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド、N−オキシジエチレン−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド、N,N−ジシクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド、N−tert−ブチル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド、テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィド、テトラブチルチウラムジスルィド、テトラメチルチウラムモノスルフィド、テトラブチルチウラムモノスルフィドからなる群より選択された少なくとも1種の化合物をあげられる。
【0015】
本発明では、上記の中から選択された加硫促進剤Yの配合量は、下記の式で示される。
Y>1.5(X+S):(重量部)
ここで、上記の式の数値限定理由を説明する。加硫促進剤Yの量をビスマレイミド化合物Xの量より上式以上に多くすることにより、ビスマレイミド化合物Xの反応速度を早くし、ゴム配合としての加硫速度を早くし、加工性を良くする。
【0016】
一方、加硫促進剤Yの量を硫黄Sの量より上式以上に多くすることにより、硫黄架橋鎖(有効加硫系)が短かくなり、熱老化により硬度変化がおさえられる。なお、ビスマレイミド化合物Xは0<X<2であり、硫黄Sは0<S<1であることは前記したとおりである。
また本発明においては上記補強剤、架橋剤、加硫促進剤以外に、アロマオイル等のプロセスオイルや可塑剤、老化防止剤、加硫促進助剤等の通常ゴム工業で用いられる配合剤を必要に応じて適宜配合してもよい。
【0017】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によるトレッドゴム組成物を上述のように構成したから、経年による老化に基づく硬度変化が少なくなり、氷上性能が低下しない空気入りタイヤを提供できた。
【0018】
【実施例】
以下比較例と実施例により本発明を説明する。
表に示した配合内容による各種ゴム組成物を作成し、加硫後の強度とそれを100℃のオーブン中で48時間熱老化させたときの硬度(JIS A)を測定して比較した。
【0019】
【表1】
【0020】
上記表から、実施例1及び2は、比較例1〜5に比し、硬度変化が少ないことがわかる。
Claims (1)
- 天然ゴム、ブタジエンゴム、スチレンブタジエンゴム、イソプレンゴム、ブチルゴム、及びこれらの変性ゴム等のジエン系ゴムよりなる群より選ばれた少なくとも1種以上のゴム100重量部に対して;
補強剤としてカーボンブラックとシリカの合計量が40から100重量部であり、かつシリカは前記合計量の5重量部以上を含み;
架橋剤として、一般式
(ここでRはフェニレン基、ナフチレン基、−(CH2 )n −基を表わし、nは2〜6の整数)
で表わされるビスマレイミド化合物(X)を0<X<2重量部及び硫黄(S)を0<S<1重量部を配合してなり;
加硫促進剤(Y)として、ジベンゾチアジルジスルフィド、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド、N−オキシジエチレン−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド、N,N−ジシクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド、N−tert−ブチル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド、テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィド、テトラブチルチウラムジスルィド、テトラメチルチウラムモノスルフィド、テトラブチルチウラムモノスルフィドからなる群より選択された少なくとも1種の化合物をY>1.5(X+S)重量部である;
ことを特徴とするトレッドゴム組成物。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP26677597A JP3774045B2 (ja) | 1997-09-30 | 1997-09-30 | トレッドゴム組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP26677597A JP3774045B2 (ja) | 1997-09-30 | 1997-09-30 | トレッドゴム組成物 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH11106567A JPH11106567A (ja) | 1999-04-20 |
| JP3774045B2 true JP3774045B2 (ja) | 2006-05-10 |
Family
ID=17435533
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP26677597A Expired - Fee Related JP3774045B2 (ja) | 1997-09-30 | 1997-09-30 | トレッドゴム組成物 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3774045B2 (ja) |
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| JP4595488B2 (ja) * | 2003-12-09 | 2010-12-08 | 東海ゴム工業株式会社 | 防振ゴム組成物 |
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| EP3015284B1 (en) * | 2013-06-24 | 2017-08-09 | Bridgestone Corporation | Pneumatic tyre |
| CN116426085A (zh) * | 2023-04-11 | 2023-07-14 | 山东凯盛化学科技有限公司 | 一种抗湿滑树脂基多功能橡胶硫化促进剂mbt及其制备方法 |
-
1997
- 1997-09-30 JP JP26677597A patent/JP3774045B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH11106567A (ja) | 1999-04-20 |
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