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JP3774595B2 - 地中中空構造物の構築方法及び地中中空構造物構築用筒状袋体 - Google Patents
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JP3774595B2 - 地中中空構造物の構築方法及び地中中空構造物構築用筒状袋体 - Google Patents

地中中空構造物の構築方法及び地中中空構造物構築用筒状袋体 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、地中中空構造物の構築方法およびその構築方法に使用する地中中空構造物構築用筒型袋体に関し、さらに詳しくは地盤に形成した溝内にコンクリートを打設して暗渠等の中空構造物を構築する方法及びその構築に使用する筒型袋体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、コンクリート構造物からなる暗渠を構築するには、地面を掘削して長溝を形成し、この長溝を長手方向に区切って型枠を設置し、型枠内に生コンクリートを打設して硬化させることにより暗渠の一部を構築し、この暗渠の一部を順次多数回繰り返し構築することにより、長手方向に連続させていた。繰り返しの回数は暗渠の長さに応じて異なるが、1kmを越えるような長い暗渠の場合、数十回以上となる。
【0003】
このような暗渠の構築においては、暗渠の外形成形用の型枠と内壁面成形用の型枠とを繰り返す回数だけ組立て設置するとともに、コンクリートの硬化後に撤去していた。この型枠はコンクリートの重量や圧力に耐えられる強固なものであるため、型枠の設置及び撤去は手間を要する作業であり、重労働であった。そのため、このような作業を多数回繰り返すことは、工期や工費の増加の原因となっていた。
【0004】
上記のような型枠の組立作業や撤去作業を簡略化するために、型枠の代わりに可撓性のシート材を使用するトンネル工法が提案されている(特開平8−135384号公報)。
【0005】
この工法は、スラブコンクリートからなる土台上に、可撓性材料からなるシート材を配置し、このシート材の両側縁をスラブコンクリートに気密に固定して開口部を封鎖し、内部に空気を圧入することによりトンネルの形状に膨張させ、その外周面に生コンクリートを吹き付けてトンネル壁を形成するものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このようなトンネル工法では、シート材の両側縁をスラブコンクリートに気密状態で固定するため、気密性を保つことが容易ではなく、完全に気密にするには手間がかかり、その作業が工期や工費の増加の原因となるという問題点があった。
【0007】
この発明の目的は、地中中空構造物の構築を容易にして、工期を短縮できるとともに工費を低減することが可能な地中中空構造物の構築方法を提案することにある。
【0008】
また、この発明の他の目的は、上記構築方法に好適に使用でき、地中中空構造物の構築を容易にすることが可能な地中中空構造物構築用筒状袋体を提案することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するこの発明の地中中空構造物の構築方法は、長溝の底部にスラブコンクリートを打設し、該スラブコンクリート上の長溝の幅の中心部に長手方向に沿って凹部を形成し、該凹部に膨張収縮可能な筒型袋体を載置し、該筒型袋体内に圧力流体を充填して膨張させることにより該筒型袋体の筒部の外周面を前記地中中空構造物の内壁面に対応した形状にし、前記筒部の外周面と前記長溝の側面との間に、補強鉄筋及び筒型袋体の筒部の長手方向に交差する仕切り枠を配置して空間を構成すると共に、この空間に上部コンクリートを打設して硬化させることにより中空構造物の一部を構築し、そして中空構造物を構築後、前記筒型袋体を収縮させて、少なくとも前記筒部の端部が前記中空構造物の内壁面内に残るように前記スラブコンクリート上の長手方向の任意位置まで移動させる際、前記凹部に液体を注入して該筒型袋体に浮力を与えた状態で移動させ、上記の工程を繰り返し行なうことで長尺の中空構造物を構築することを要旨とするものである。
【0010】
ここで、前記筒型袋体の移動時に、該筒型袋体に気体を充填して前記筒部の外周面を前記中空構造物の内壁面まで膨張させ、該中空構造物に連続した既設の中空構造物の内壁面内に膨張収縮可能な押圧用袋体を配置し、該押圧用袋体に気体を充填して外周面を内壁面に圧接させて前記筒型袋体との間に閉鎖空間を区画形成し、該閉鎖空間に圧空を供給することにより該閉鎖空間の内圧で前記筒型袋体を移動させる。また、前記押圧用袋体と前記既設の中空構造物の内壁面との摩擦力が、前記筒型袋体と前記中空構造物の内壁面との摩擦力の1.1倍以上であることを要旨とするものである。
【0011】
この発明によれば、スラブコンクリート上に膨張収縮可能な筒型袋体を載置して、この筒型袋体内に圧力流体を充填して膨張させることにより、筒型袋体の筒部の外周面を地中中空構造物の内壁面に対応した形状にするだけで、上部コンクリートを打設できるため、内壁面成形用の型枠を用いる必要がなく、型枠を設置する手間を省くことができる。また、筒型袋体を収縮させれば、容易に中空構造物から除去することができるため、内壁面の型枠を撤去するような手間はない。そのため、地中中空構造物を容易に構築することができる。
【0012】
またこの発明によれば、中空構造物の一部を構築した後、筒型袋体を収縮させ、筒部の端部が中空構造物の内壁面内に残るようにして、スラブコンクリート上の長手方向の異なる位置まで移動し、次の中空構造物の一部を構築する工程を順次繰り返すので、中空構造物の内壁面成形用の型枠を用いないため型枠の設置及び撤去の手間を繰り返すことがなく、長尺の中空構造物を容易に構築することができる。しかも、筒型袋体は収縮、移動及び膨張を繰り返すだけであり、1つの筒型袋体を繰り返し使用することができる。
【0013】
さらに、この発明の地中中空構造物構築用筒状袋体は、ゴム状弾性体からなる材料により気密に成形され、両端に鏡部を備えた中空円筒状の袋体であって、前記鏡部に少なくとも2つ以上の開閉可能な流体給排口を備え、前記筒型袋体の内部に、前記流体給排口に接続して端末にフロートを備えた送気管と他の流体給排口に接続した送液管とを収容したことを要旨とするものである。
【0014】
この地中中空構造物構築用筒状袋体によれば、袋体が、ゴム状弾性体からなる材料により気密に成形されていて、鏡面に少なくとも2つ以上の開閉可能な流体給排口を備えているため、少なくとも1つの流体給排口から袋体内部の空気を放出させて他の流体給排口から圧力流体を導入すれば、袋体内に圧力流体を充填して筒部の外周面を膨張させることができる。そのため、筒部の外周面を膨張させた状態で、外周面にコンクリートを打設して硬化して中空構造物の内壁面を構築することができる。また、流体給排口から空気を導入して、他の流体給排口から内部の流体を放出させれば、筒部の外周面を収縮させることができ、収縮させた状態で中空構造物内から容易に筒状袋体を移動させることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面に基づき、この発明の実施の形態を説明する。
【0016】
図1は、この発明の地中中空構造物構築用袋体の一実施形態を示す袋体1の半断面図である。
【0017】
この地中中空構造物構築用の袋体1は、繊維で補強したゴム状弾性体により一体的に成形され、軸方向に断面形状が略一定の円筒状の筒部2と、その両端側の鏡部3とを有し、全体的に気密に成形されていて、圧力流体等の注入、排出により、内圧の変動で膨張、収縮するように構成されている。
【0018】
前記鏡部3には、図2に示すように、流体給排口部8が設けられていて、この流体給排口部8にカップリング、ボールバルブ等からなる注水給気弁4、給排気弁5、排水弁6、及び圧力測定用の補助弁7を備えている。また、この流体給排口部8には引張り具9の装着可能なフランジ部10が設けられている。
【0019】
一方、袋体1の内部には、一方の端末11aが給排気弁5に接続され、他方の端末11bがフロート12に取付けられた送気管11と、一方の端末13aが排水弁6に接合された送液管13とが収容されている。
【0020】
このような袋体1では、排水弁6を閉じて給排気弁5を開けた状態で、給排気弁5から内部の空気を排出しつつ、注水給気弁4に注水給気路14から水等を加圧した圧力流体を導入し、満水状態で給排気弁5を閉じてさらに導入することにより、袋体1の内部に圧力流体を充填することができる。袋体1がゴム状弾性体から構成されているため、圧力流体を充填することにより、袋体1の外周面1aを膨張させて、所望の径を有する外周面1aを形成することができ、袋体1を重量化することができる。
【0021】
この圧力流体の導入時には、送気管11にフロート12が取付られているため、圧力流体の液面が上昇すると、フロート12が圧力流体の液面に浮き、送気管11の端末11bが常に液面より高い位置に維持される。そのため、内部が満水になるまで、内部の空気を排出しつつ圧力流体を充填することができる。なお、袋体1の外周面1aが円柱状のため、載置する際の上下面が特定されないが、外周面1aのどの位置を下向きに載置しても、フロート12が浮上して、送気管11の端末11bが液面より高い位置に維持される。
【0022】
一方、内部の圧力流体を放出するには、給排気弁5を開いた状態で排水弁6を開くことにより、あるいは給排気弁5を閉じて排水弁6を開いた状態で注水給気弁4より圧空を導入することにより、送液管13から内部の圧力流体を放出させることができる。このとき送液管13の端末13bは重力により常に袋体1内部の底部に配置されるため、袋体1の内部の流体の略全量を排出させることが可能である。
【0023】
このように内部の圧力流体を放出することにより袋体1の外周面1aを収縮させることができ、圧力流体を空気で置換することにより袋体1の重量を軽くすることができる。
【0024】
次に上記のような袋体1を用いた地中中空構造物の構築方法の参考例を説明する。この参考例では、全長が袋体の全長より短い地中中空構造物を構築する。
【0025】
まず、図3及び図4に示すように、地盤20に、袋体1の少なくとも2倍以上の長さを有する溝21を掘削し、この溝21の底部21aに所定厚さでスラブコンクリート22を打設し、溝壁21bに、中空構造物の側壁面を形成する型枠23を設置する。そして、スラブコンクリート22上に、前記の袋体1を載置し、袋体1内に水等の加圧した圧力流体を充填して膨張させ、袋体1の筒部2の外周面1aを中空構造物の内壁面に対応した形状にするとともに、重量化する。
【0026】
次に、筒部2の外周面1aと型枠23との間に、所望の中空構造体が得られるように筒型袋体の筒部の長手方向に交差する方向に仕切り枠24を設置し、さらに、筒部2の外周面1aに沿って長手方向及びこれと交差する方向に補強鉄筋25を配置する。そして、型枠23、筒部2の外周面1a、及び仕切り枠24で囲まれる空間に上部コンクリート19を打設し、硬化させることにより、中空構造物27を構築する。
【0027】
上部コンクリートの打設時には、上部コンクリート19の比重が大きいため、袋体1に浮力が働く。圧力流体として水等の液体を用いて重量化していても、一度に打設すると袋体1が浮上することがある。そのため、上部コンクリート19を、袋体1を浮上させない量で、複数回に分けて打設して硬化させるのが好ましい。
【0028】
ここで、袋体1を浮上させない量とは、例えば、1回の上部コンクリート19の打設時に、未硬化の上部コンクリート19中に浸漬される袋体1の体積に相当するコンクリートの重量が、袋体1の重量より小さい範囲となる量である。この実施形態では、上部コンクリート19を、液面19a、19b、19cのように3回に分けて打設している。
【0029】
上部コンクリート19の硬化後、袋体1の圧力流体を上述したように放出することにより、筒部2の外周面1aを収縮させて中空構造物27の内壁との間に間隙を形成し、圧力流体を空気に置換して軽量化する。そして鏡部3の流体給排口部8に引張り具9を装着して、孔9aを用いてウインチ等で袋体1を引張り、中空構造物27の内壁面27aの内側から袋体1を引き出して除去する。その後、必要により掘削土で埋め戻し、地中中空構造物を構築する。
【0030】
このようにして、中空構造物27を構築すると、袋体1の内部に水等の圧力流体を充填して膨張させるだけで、中空構造物27の内壁面27aに対応した形状にすることができるため、内壁面27aを形成するための型枠を使用する必要がなく、型枠を設置する手間を省くことができる。
【0031】
また、中空構造物27を構築後に、袋体1の内部の圧力流体を排出するだけで、外形を収縮させることができるととともに、重量を軽量化することができるため、容易に袋体1を中空構造物27の内壁面27aの内側から移動させて除去することができる。そのため型枠の撤去のような手間を要しない。
【0032】
さらに、中空構造物27の内壁面27aから引き出した袋体1は、収縮させているだけであり、繰り返し使用することができる。
【0033】
従って、中空構造物27を構築するための工期及び工費を低減することが可能である。
【0034】
次に、この発明の地中中空構造物の構築方法により、暗渠を構築する第1実施形態について説明する。
【0035】
前記中空構造物27より長い暗渠を構築するには、図5に示すように、まず、地盤20を掘削して、上記実施形態より長い距離の長溝28を形成し、この長溝の底部28aにスラブコンクリート22を打設する。
【0036】
そして、前記実施形態と同様に、袋体1を図5中のAの位置に載置して水等の圧力流体を充填して膨張させ、袋体1の筒部2の外周面1aと長溝28との間に補強鉄筋25及び筒型袋体の筒部の長手方向に交差する仕切り枠24aを設置し、上部コンクリート19を打設して硬化させて暗渠の一部30aを構築する。
【0037】
次に、仕切り枠24aを取り外して袋体1の圧力流体を放出し、筒部2を収縮させるとともに軽量化し、引張り具9により袋体1をスラブコンクリート22上の図5のBの位置まで移動させる。この位置では、既設の暗渠の一部30aの内壁面30w内に、袋体1の筒部2の端部2aが残った状態となっている。
【0038】
この位置Bで、再び、前記と同様に、袋体1を膨張させ、一方側に仕切り枠24bを配置するとともに補強鉄筋25を配置し、既設の暗渠の一部30aの端面30e、仕切り枠24b、筒部2の外周面1a及び側面の型枠23で囲まれる空間に、上部コンクリート19を複数回に分けて打設して硬化させ、次の暗渠の一部30bを構築する。この暗渠の一部30bは既設の暗渠の一部30aと連続している。
【0039】
そして、このような工程を,袋体1の圧力流体を放出した後、袋体1を次の位置C及びそれ以降の位置に順次移動させて繰り返し行なうことにより、長い暗渠を容易に構築することができる。
【0040】
このようにして長い暗渠を構築すると、従来、暗渠の一部を構築する毎に必要だった内壁面成形用の型枠が不要になるため、繰り返し型枠を設置するとともに撤去する手間を省くことができ、暗渠全体の構築において大幅に手間を減少させることができる。また、袋体1は圧力流体の充填及び放出により、膨張及び収縮させて使用するだけであるため、容易に繰り返し使用することが可能である。従って、暗渠の構築の工期及び工費を大幅に低減することが可能となる。
【0041】
なお、この暗渠の構築において、図6に示すように、スラブコンクリート22上の長溝28の幅の中心部に長手方向に沿って凹部31を形成しておき、この凹部31に袋体1を載置して暗渠の一部を形成するようにしてもよい。この凹部31は、特に限定されないが、袋体1を膨張させた状態の筒部2の曲率と実質的に同じか、筒部2の曲率より大きい曲率の断面形状とするのが好ましい。
【0042】
このように凹部31を形成しておくと、暗渠の一部を構築後に袋体1を移動させる際、凹部31に堰等を形成して水等の液体を注入することにより、袋体1に浮力を与えることができ、袋体1とスラブコンクリート22との間の摩擦力を著しく低減することができる。そのため、少ない力で袋体1を容易に移動させることができ、移動時の袋体1の外表面1aの摩耗を少なくすることができる。また、移動時に、袋体1が凹部31に案内されて移動するため、移動後に袋体1をスラブコンクリート22上に載置する際、位置ずれが生じにくく、暗渠の内壁面の軸心がずれることがない。
【0043】
また、袋体1の移動時に、図7(a)に示すように、膨張収縮可能な押圧用袋体33を用いて、空気圧により袋体1を移動させてもよい。
【0044】
空気圧により移動させるには、まず、袋体1の内部の圧力流体を放出後、圧空を注入して、暗渠の一部30bの内壁面30wに筒部2の外周面1aが接触するように袋体1を膨張させておく。そして、既設の暗渠の一部30aの内壁面30wの内側に、圧縮空気の導入管32を備えた押圧用袋体33を配置し、この押圧用袋体33を膨張させて、袋体1との間に閉鎖空間34を区画形成する。このとき、袋体1及び押圧用袋体33は暗渠の内壁面30wに必ずしも全周において密着している必要はなく、閉鎖空間34に導入管32から供給される空気量が隙間から漏れる空気量より多くなる程度の気密性を有していればよい。
【0045】
そして、閉鎖空間34に導入管32から圧空を供給することにより、閉鎖空間34の内圧を高くし、その圧力により袋体1を移動させる。なお、移動後には、押圧用袋体33の内部の圧空を放出し、繰り返し使用に供する。
【0046】
このようにして、袋体1を空気圧により移動させると、鏡面3全面に閉鎖空間34の空気圧を均一に与えて、暗渠の内壁面と同じ形状で袋体1を移動させるため、力が偏らずスムースに移動させることができ、容易に袋体1を移動させることができる。
【0047】
この移動時には、押圧用袋体33の内壁面30wとの摩擦力が、袋体1の筒部2の外周面1aと内壁面30wとの摩擦力より大きい必要があり、例えば、押圧用袋体33の内圧を袋体1の内圧より高くする必要がある。好ましくは、押圧用袋体33の内壁面30wとの摩擦力が、袋体1の筒部2の外周面1aと内壁面30wとの摩擦力の1.1倍以上であるのが好適である。なお、袋体1の移動速度は、導入管32のバルブ32bの調整により行うことができる。
【0048】
また、図7(a)では、導入管32が押圧用袋体33の中心部を貫通して、鏡部3に気密に固定されているが、図7(b)のように、押圧用袋体33の外周面と内壁面30wとの間に気密に挟持させて配置してもよい。
【0049】
【発明の効果】
この発明は上記のような構成であるので、以下のような優れた効果を奏するものである。
【0051】
この発明の地中中空構造物の構築方法によれば、長溝の底部にスラブコンクリートを打設し、該スラブコンクリート上の長溝の幅の中心部に長手方向に沿って凹部を形成し、該凹部に膨張収縮可能な筒型袋体を載置し、該筒型袋体内に圧力流体を充填して膨張させることにより該筒型袋体の筒部の外周面を前記地中中空構造物の内壁面に対応した形状にし、前記筒部の外周面と前記長溝の側面との間に、補強鉄筋及び筒型袋体の筒部の長手方向に交差する仕切り枠を配置して空間を構成すると共に、この空間に上部コンクリートを打設して硬化させることにより中空構造物の一部を構築し、そして中空構造物を構築後、前記筒型袋体を収縮させて、少なくとも前記筒部の端部が前記中空構造物の内壁面内に残るように前記スラブコンクリート上の長手方向の任意位置まで移動させる際、前記凹部に液体を注入して該筒型袋体に浮力を与えた状態で移動させ、上記の工程を繰り返し行なうことで長尺の中空構造物を構築するので、長い中空構造物を容易に構築することができ、内壁面成形用の型枠を繰り返し設置及び撤去する手間を省くことができ、長い地中中空構造物の構築の工期及び工費を低減すことができる。
【0052】
この発明の地中中空構造物構築用袋体によれば、ゴム状弾性体からなる材料により気密に成形され、両端に鏡部を備えた中空円筒状の袋体であって、前記鏡部に少なくとも2つ以上の開閉可能な流体給排口を備え、前記筒型袋体の内部に、前記流体給排口に接続して端末にフロートを備えた送気管と他の流体給排口に接続した送液管とを収容したので、内部に圧力流体を充填して筒部の外周面を膨張させることができるとともに、圧力流体を放出させて収縮させることができ、上記のような地中中空構造物の構築方法に好適に使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の地中中空構造物構築用袋体の一実施形態を示す半断面図である。
【図2】 図1の地中中空構造物構築用袋体の流体給排口部の正面図である。
【図3】 この発明の地中中空構造物の構築方法の参考例を説明する溝内部の断面図である。
【図4】 この発明の参考例の地中中空構造物の構築方法の実施形態を説明する溝内部の軸方向断面図である。
【図5】 この発明の第1実施形態の地中中空構造物の構築方法の実施形態を説明する長溝内部の軸方向断面図である。
【図6】 地中中空構造物構築用袋体の移動方法を示し、長溝内部の断面図である。
【図7】 (a)及び(b)はそれぞれ地中中空構造物構築用袋体の移動方法を示し、長溝内部の軸方向断面図である。
【符号の説明】
1 袋体 1a 外周面
2 筒部 2a 端部
3 鏡部 4 注水給気弁
5 給排気弁 6 排水弁
7 補助弁 8 流体給排口部
9 引張り具 9a 孔
10 フランジ部 11 送気管
11a、11b 端末 12 フロート
13 送液管 13a、13b 端末
14 注水給気路 19 上部コンクリート
19a、19b、19c 液面
20 地盤 21 溝
21a 底部 21b 溝壁
22 スラブコンクリート 23 型枠
24、24a、24b 仕切り枠
25 補強鉄筋 27 中空構造物
27a 内壁面 28 長溝
28a 底部 28b 溝壁
30a、30b 暗渠の一部
30e 端面 30w 内壁面
31 凹部 31a 縁部
32 導入管 32b バルブ
33 押圧用袋体 34 閉鎖空間

Claims (4)

  1. 地盤に中空構造物構築用の長溝を掘削し、該長溝中にコンクリートを打設して硬化させることにより中空構造物を構築する方法において、
    前記長溝の底部にスラブコンクリートを打設し、該スラブコンクリート上の長溝の幅の中心部に長手方向に沿って凹部を形成し、該凹部に膨張収縮可能な筒型袋体を載置し、該筒型袋体内に圧力流体を充填して膨張させることにより該筒型袋体の筒部の外周面を前記地中中空構造物の内壁面に対応した形状にし、前記筒部の外周面と前記長溝の側面との間に、補強鉄筋及び筒型袋体の筒部の長手方向に交差する仕切り枠を配置して空間を構成すると共に、この空間に上部コンクリートを打設して硬化させることにより中空構造物の一部を構築し、そして中空構造物を構築後、前記筒型袋体を収縮させて、少なくとも前記筒部の端部が前記中空構造物の内壁面内に残るように前記スラブコンクリート上の長手方向の任意位置まで移動させる際、前記凹部に液体を注入して該筒型袋体に浮力を与えた状態で移動させ、上記の工程を繰り返し行なうことで長尺の中空構造物を構築する地中中空構造物の構築方法。
  2. 前記筒型袋体の移動時に、該筒型袋体に気体を充填して前記筒部の外周面を前記中空構造物の内壁面まで膨張させ、該中空構造物に連続した既設の中空構造物の内壁面内に膨張収縮可能な押圧用袋体を配置し、該押圧用袋体に気体を充填して外周面を内壁面に圧接させて前記筒型袋体との間に閉鎖空間を区画形成し、該閉鎖空間に圧空を供給することにより該閉鎖空間の内圧で前記筒型袋体を移動させる請求項1に記載の地中中空構造物の構築方法。
  3. 前記押圧用袋体と前記既設の中空構造物の内壁面との摩擦力が、前記筒型袋体と前記中空構造物の内壁面との摩擦力の1.1倍以上である請求項2に記載の地中中空構造物の構築方法。
  4. ゴム状弾性体からなる材料により気密に成形され、両端に鏡部を備えた中空円筒状の袋体であって、前記鏡部に少なくとも2つ以上の開閉可能な流体給排口を備え、前記筒型袋体の内部に、前記流体給排口に接続して端末にフロートを備えた送気管と他の流体給排口に接続した送液管とを収容した地中中空構造物構築用筒型袋体。
JP23670299A 1999-08-24 1999-08-24 地中中空構造物の構築方法及び地中中空構造物構築用筒状袋体 Expired - Fee Related JP3774595B2 (ja)

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