JP3775147B2 - 高流動コンクリートの打設方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、LNGタンク、防液堤等の壁体、または床板スラブ等を構築するのに用いられる高流動コンクリートの打設方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
コンクリート構造物の構築において、LNGタンク、防液堤等の壁長の長い壁や打設面積の広い床板スラブ等にコンクリートを打設する際、コンクリート圧送用配管を設置し、コンクリート圧送用配管の複数箇所にゲートバルブを設けて、コンクリートの打設箇所を順次移動させる方法が一般的である。この方法は、スランプ域が比較的硬練りのコンクリートに対しては、打設箇所の限定された範囲で締固めができ、流動による材料分離が少ないといった利点がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した壁長の長い壁や打設面積の広い床板等にコンクリート、特に高流動コンクリートを打設する場合には、以下に示すような技術的課題があった。すなわち、コンクリート自体の高流動性により、コンクリートが打設箇所から広範囲に流動するため、流動距離を制限して材料分離を抑制するにはゲートバルブを頻繁に開閉操作する必要があり、人手間を要する。
【0004】
また、配管を途中で分岐させて複数のゲートから同時にコンクリートを打設する方法では、配管距離が長くなって配管設備が大掛かりになるし、排出口の数が多くなるほど一箇所当たりの打設速度が小さくなる等の課題がある。
【0005】
本発明は、以上の課題を解決するものであって、その目的は、締固め作業が要らない高流動コンクリートを均質な状態で層状に打設することができ、配管設備が大掛かりにならない、効率的な高流動コンクリートの打設方法を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
以上の目的を達成するため、本発明は、基端部から高流動コンクリートが圧送され、先端から常時コンクリートが打設されるように先端が常時開放された本管と、この本管から該本管に対して分岐配管されかつその先端が前記本管の先端とともに高流動コンクリートを打設すべき適宜位置に開放された複数の分岐管と、それぞれの分岐管の前記本管との接続部に設けられ該分岐管への高流動コンクリートの圧送量を調整するための調整手段とを備える圧送装置により高流動コンクリートを打設する方法であって、前記複数の分岐管の全てあるいは予めグループ化された群に属する複数の前記分岐管について、高流動コンクリートの排出量が一定となるように、かつ、それら複数の分岐管から同時に高流動コンクリートが排出されるように、前記調整手段により各分岐管への高流動コンクリートの圧送量を制御することを特徴とするものである。なお、本管の先端が開放されているとは、本管の先端にバルブ等の調整手段が存在しないことはもちろん、このような調整手段があってもこれが開放していることを意味する。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施の形態につき添付図面を参照しつつ詳細に説明する。図1は、本発明に係る高流動コンクリートの打設方法をLNGタンク壁の構築に用いた実施形態の斜視図である。
【0008】
同図においては、LNGタンク1が、円弧状の底版3(例えば高さ2100mm)と、底版3の上部に同じく円弧状にして高さ方向に延びるタンク壁体5として、1ロット部5A(例えば高さ1500mm)、並びに、2ロット部5B(例えば高さ4370mm)が5層に積層された後、6層目のコンクリートを打設している状態を示している。タンク壁体5の内外には、高さ方向にスライドするスライド型枠7が配置され(内側の型枠は図示しない)、スライド型枠7のさらに外側にはスライド型枠7と同期してスライドするスライド足場9が配置されている。本実施形態では、例えばタンク壁厚すなわちスライド型枠7間の距離は800mmとなっている。なお、一部のみしか図示していないが、スライド型枠7間には、多数の鉄筋11が上方に継がれながら配筋されている。
【0009】
LNGタンク1の周方向所定位置には、鉛直方向に延びるピラスター部枠組足場13が設けられ、この枠組み足場13内には本管たる鉛直管15(例えば直径6インチ)が配管されている。鉛直管15及び枠組み足場13は、LNGタンク壁5の構築に伴って、順次、上方に継がれるようになっている。鉛直管15の最下端は地上部に位置し、この部分にはバルブ17(ピンバルブ及びゲートバルブ)、並びにコンクリートの圧送全量チェック装置19が設けられている。鉛直管15の最下端には、生コン車21から生コンクリートが投入され、ポンプ車23によって鉛直管15内をコンクリートが上方に向けて圧送されることになる。
【0010】
鉛直管15の上部にはこれを左右水平方向に分岐するための分岐管25が左右対称形で接続され、分岐管25には、レデューサ27を介して左水平管29及び右水平管31が接続されている(例えば共に直径5インチ)。レデューサ27は、例えば直径6インチの分岐管25の直径を5インチに縮径するものである。
【0011】
左右水平管29,31はスライド型枠7の外側にスライド型枠7の曲率に沿って、すなわち構築されるLNGタンク1の曲率に沿って配管され、その先端がスライド型枠7間のコンクリート打設部に向かって曲折されており、さらにその先端にはレデューサ33を介してフレキシブルホース35の一端が接続されている。フレキシブルホース35の他端はスライド型枠7内に垂下され、その最下端からコンクリートを排出する。以上の鉛直管15、左右水平管29,31、フレキシブルホース35等は、本発明に係る「本管」を構成している。
【0012】
左右水平管29,31の途中には、左水平管29の先端と右水平管31の先端とを略5等分する位置にそれぞれT字管37(分岐部において、例えば、管径を5インチから4インチに縮径)が設けられ、それぞれのT字管37にはスライド型枠7間のコンクリート打設部に向かう短水平管からなる複数の分岐管39の一端が接続されている。
【0013】
そして、それぞれのT字管37と分岐管39との間には開閉バルブ41が設けられ、図示しない制御手段により、鉛直管15の最下端に設けられたバルブ17とともにその開閉が制御される。制御手段は、例えば、左水平管29において、二つの開閉バルブ41の双方を同時に開閉し又は交互に開閉することにより、バルブ41を開放したフレキシブルホース35の最下端からコンクリートがバルブ41の開度に応じて排出されることになる。制御手段によるコンクリート排出の制御は、例えば、すべての分岐管39、又はすべての分岐管39のうち予めグループ化された群に属する複数の分岐管39について、コンクリートの排出量が一定となるように、ないしは、打設されたコンクリートの流動距離を制御することができる。
【0014】
本実施形態によれば、鉛直管15、左右水平管29,31、フレキシブルホース35等からなる本管の先端は常時開放されていてそのフレキシブルホース35からは常時コンクリートが打設されるので、本管内をコンクリートが常時流動することになり、その結果、本管内に残留したコンクリートが固化して本管を閉塞することがない。このことは、短水平39管からのコンクリートの流動排出もスムーズとなり、結局、本管及び分岐管39のすべてにおいてコンクリートの流動性の低下や閉塞を防止することができる。
【0015】
このように、本管内には常時コンクリートを流動させつつ、制御手段の適宜な制御により、分岐管39に設けられる開閉バルブ41を開閉することにより、流動距離を制御しつつ均質な状態に適宜の量(層高)で層状にコンクリート等の圧送物を圧送することができる。従って、締固め作業が要らない高流動コンクリートを均質な状態で層状に打設することができるのである。
【0016】
なお、上記実施形態では、左右水平管29,31及び分岐管39が鉛直管15を中心として左右対称形に配管されていたが、左右非対称形に配管されていてもよい。また、上記実施形態では、分岐管39が等間隔で配管されていたが、等間隔でなくてもよい。
【0018】
【発明の効果】
以上の説明により明らかなように、本発明によれば、締固め作業が要らない高流動コンクリートを均質な状態で層状に打設することができ、配管設備が大掛かりにならない、効率的な高流動コンクリートの打設方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明をLNGタンク壁のコンクリート打設に適用した例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 LNGタンク
3 底版
5 タンク壁体
7 スライド型枠
9 スライド足場
13 枠組足場
15 鉛直管(本管)
29 左水平管
31 右水平管
35 フレキシブルホース
39 分岐管
41 開閉バルブ
Claims (1)
- 基端部から高流動コンクリートが圧送され、先端から常時コンクリートが打設されるように先端が常時開放された本管と、この本管から該本管に対して分岐配管されかつその先端が前記本管の先端とともに高流動コンクリートを打設すべき適宜位置に開放された複数の分岐管と、それぞれの分岐管の前記本管との接続部に設けられ該分岐管への高流動コンクリートの圧送量を調整するための調整手段とを備える圧送装置により高流動コンクリートを打設する方法であって、
前記複数の分岐管の全てあるいは予めグループ化された群に属する複数の前記分岐管について、高流動コンクリートの排出量が一定となるように、かつ、それら複数の分岐管から同時に高流動コンクリートが排出されるように、前記調整手段により各分岐管への高流動コンクリートの圧送量を制御することを特徴とする高流動コンクリートの打設方法。
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