JP3775596B2 - グロー放電ランプ、照明器具およびグロー放電ランプ用電極 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、蛍光ランプなどを始動するグロースタータとして好適なグロー放電ランプ、これを用いた照明器具およびグロー放電ランプ用電極に関する。
【0002】
【従来の技術】
グロー放電ランプは、蛍光ランプなどの放電ランプを始動するのにグロースタータや表示ランプとして従来から多用されている。
【0003】
ところが、グロースタータなどのグロー放電ランプは、暗所中における点灯所要時間が長くなる傾向があるために、それを改善する必要がある。なお、点灯所要時間は、グロースタータの場合、放電遅れ時間、グロー放電持続時間、閉止時間およびパルス発生時間の和である。暗所中で点灯所要時間が長くなるのは、初期電子の供給が不足するために、放電遅れ時間が長くなるからである。
【0004】
そこで、従来は、以下に示す放射性同位元素を用いた手段により放電遅れ時間を改善している。
【0005】
147Pmなどの放射性同位元素の微量を電極近傍に塗布したり、電気化学的に被覆し、さらにNiなどの金属を鍍金したりする(従来技術1)。
【0006】
85Kr、3Hなどの気体性放射性同位元素を放電容器内にイオン化充填ガスとして封入する(従来技術2)。
【0007】
従来技術1、2は、そのいずれも放射性同位元素により常時放電容器内の充填ガスをイオン化しておくことができ、これにより点灯時には速やかに放電が開始されるので、放電遅れ時間に対する改善効果は顕著である。しかしながら、放射性物質を使用する場合、それがたとえ微量であったとしても、製造上および取り扱い上放射線安全基準を満たす施設と安全取り扱いのための厳格な管理とが要求されるという問題がある。
【0008】
これに対して、放射性同位元素を用いない手段も模索されていて、特開平10−255724号公報には、長残光性を示す蛍光体を用いて暗所中において残光を電極表面部に入射させることで光電子放出により初期電子を供給して放電遅れ時間を改善する技術が開示されている(従来技術3)。
【0009】
従来技術3は、放射性物質を用いないので、前述した問題に対して効果的である。ところが、長残光性を示す蛍光体とはいうものの、所要の残光量を維持できる期間には限度がある。上記文献においては、FL15形蛍光ランプによる100lx、30分間光照射後暗所中放置60時間(2.5日)ないし90時間(3.75日)経過までが限度である旨記載されている。また、長残光性を示す蛍光体は、外光が届く部位に設ける必要があるため、遮光性のケースを備えたグロースタータには使用できないといった制約がある。
【0010】
特開昭54−64873号公報には、電気めっきなどによって電極を亜鉛で被覆したことにより、暗所における始動時間を短縮する技術が開示されている(従来技術4)。
【0011】
従来技術4は、グロー放電により亜鉛の表面層がスパッタし、それにより清浄なかなり活性な表面が形成される。また、飛散した亜鉛原子がガス中の不純物ガスを吸着してガラス管内壁に付着し、ガスを清浄化するとともにガラス管からの不純物ガスの放出も抑える。これらにより、電極表面から初期電子が放出されやすくなる旨記載されている。
【0012】
そうして、従来技術4によれば、上記した従来技術1ないし3の問題が解消する。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、本発明者の研究によると、従来技術4においては、バイメタルまたは固定電極に亜鉛を被覆すると、亜鉛がグロー放電または高圧パルス放電に伴うスパッタリングにより飛散して消耗が激しくなり、グロースタータの保証点滅回数以下で電極から消失してしまい、所望の点灯所要時間特性を維持できなくなることがある。これに対して、亜鉛の膜厚を増して所定範囲にすることによって改善されるものの、製造の困難さや電気特性の変動などの不具合要因が考えられるため、本質的な解決にはなっていない。
【0014】
本発明は、電子放射性物質のスパッタリングを本質的に改善するとともに、点灯所要時間を短縮して暗所条件下における始動特性を改善したグロー放電ランプ、これを用いた照明器具およびグロー放電ランプ用電極を提供することを目的とする。
【0015】
また、本発明は、点灯所要時間を短縮して暗所条件下における始動特性を改善したグロースタータ、これを用いた照明器具およびグロー放電ランプ用電極を提供することを他の目的とする。
【0016】
さらに、本発明は加えて残留不純ガスを除去して放電遅れや放電開始電圧の不所望な上昇を抑制したグロースタータ、これを用いた照明器具およびグロー放電ランプ用電極を提供することを他の目的とする。
【0017】
【課題を達成するための手段】
本発明のグロー放電ランプは、放電容器と;放電容器内に封装された一対の電極と;放電容器内に封入された希ガスを主体とする放電媒体と;一対の電極の少なくともいずれか一方に厚さ1.0〜20μmの範囲内で形成された亜鉛の含有率が50質量%以上の亜鉛合金からなる電子放射性物質と;放電容器内に配設されたAl 2 O 3 またはMgOからなるエキソ電子放射物質と;を具備していることを特徴としている。
【0018】
本発明および以下の各発明において、特に指定しない限り用語の定義および技術的意味は次による。本発明のグロー放電ランプは、上記のように放電容器、一対の電極、放電媒体および電子放射性物質を構成要素として備えていて、表示用グローランプ、冷陰極形蛍光ランプ、グロースタータなどグロー放電を生起して作動する放電ランプを包含する。以下、構成要素ごとに説明する。
【0019】
放電容器は、気密性、加工性および好ましくは耐熱性を備えた材料たとえばガラスから形成され、内部に放電空間を有している。また、ガラス材料の中でも軟質ガラスが加工性およびコストの面で優れている。
【0020】
一対の電極は、熱電子放射性物質を備えていない、いわゆる冷陰極を用いることができる。表示用のグロー放電ランプの場合には、一対の電極は固定形のものを用いる。これに対して、グロースタータの場合には、少なくともその一方がバイメタルを備えた可動電極からなる。すなわち、一対の電極の一方が可動電極で、他方が固定電極からなる態様および双方の電極が可動電極からなる態様のいずれであってもよい。なお、いずれの放電ランプであっても、一対の電極は、放電容器内に封装されている。
【0021】
次に、グロースタータとして好適なバイメタルとしては、たとえばFe−Ni合金からなる薄板と、Ni−Cr−Fe合金、Ni−Mn−Fe合金、Mn−Cu−Ni合金またはCr−Cu−Ni合金からなる薄板とを直接または中間の熱膨張率を有する第3の薄板を間に介在させて間接に、溶接などにより張り合わせて形成したものを用いることができる。そして、電極間に生じたグロー放電の発生熱により可動電極が温度上昇に伴って変位して温度が50〜150℃になったときに一対の電極が接触する。接触により電極間が短絡されるので、グロー放電が停止すると、可動電極の温度が低下して再び一対の電極は離間する。
【0022】
また、一対の電極は、グロースタータの場合、グロー放電の持続時間がなるべく短くなるように、その電極間距離を0.1〜2mm程度になるように設定する。
【0023】
さらに、一対の電極を所定の電極間距離を保持して放電容器内の所定の位置に封装するために、ステムを用いて予め所定の電極間距離に組み立てたマウントを使用することができる。ステムは、フレアステム、ビードステムなど適宜用いることができる。なお、電極間のステム表面で沿面放電が発生してパルス電圧が低下するのを抑制するために、当該部分の表面を絶縁物質で被覆することができる。
【0024】
放電媒体は、希ガスを主体とするもので、放電容器内に封入される。希ガスとしては、一般的にはアルゴンを用いるが、グロー放電電流を増加させる目的、または寿命中の再動作電圧低下を抑制する目的で、アルゴンに水素または有機ガスなどを混合することができる。あるいは、アルゴンに代えてネオンまたはネオン・アルゴンのペニング効果を利用した混合ガスを用いることもできる。さらに、ネオンおよびアルゴンのいずれか一方または両方と、クリプトンおよびまたはキセノンとの混合ガスを用いることもできる。
【0025】
電子放射性物質は、電極活性剤とも称するが、本発明においては少なくとも亜鉛合金を含んでいる。そして、一対の電極の少なくとも一方の表面の一部またはほぼ全体を被覆するように配設される。亜鉛合金は、亜鉛と合金を形成する金属の種類が限定されない。たとえば、Ag、Al、Au、Ba、Be、Ce、Co、Ca、Cr、Cu、Fe、Ge、La、Mn、Mo、Ni、Pd、Pt、Te、Ti、WおよびZrのグループから選択された一種または複数種を他方の成分とする亜鉛合金を用いることができる。しかし、上記のグループの中では、Niを成分とする場合に最も作用が良好で、容易、かつ、安価に亜鉛合金を得ることができる。また、Co、Fe、Cu、Al、Mn、CrおよびMoも比較的容易に得やすい。
【0026】
一方、亜鉛合金は、耐スパッタ性を向上させるために、融点が450℃以上のものが好ましい。しかし、亜鉛合金の製造工程を容易にするためには、融点が550〜830℃の範囲であるのが好ましい。また、所定の電子放射特性を得るために、亜鉛の含有率は、50質量%以上であるのが好ましく、より一層好ましくは65〜98質量%の範囲内であるのがよい。
【0027】
次に、亜鉛合金を電極に好ましくは膜状に配設するには、たとえば電気めっき、溶融めっき、真空蒸着、CVDまたはイオンプレーティングなどの手段を用いることができる。また、これによって、所望の膜厚に制御しやすくて、緻密で、しかも不純物の混入が少ない亜鉛合金膜を形成することができる。しかし、電気めっきによるのが最も経済的である。電気めっきによる場合、亜鉛およびニッケルなどの合金形成金属を電極の一方とし、グロー放電ランプの電極を他方の電極とする共析電気めっき法により、直接亜鉛合金膜をグロー放電ランプの電極に形成することができる。また、最初ニッケルなどの合金形成金属を電気めっきし、次に亜鉛をめっきしてから、あるいは最初亜鉛をめっきし、次にニッケルなどの合金形成金属をめっきしてから、その後熱処理を行なって亜鉛合金膜を形成する2段階めっき法を用いることもできる。
【0028】
なお、電子放射性物質としては、亜鉛合金に加えて他の電子放射性物質を付加することが許容される。本発明者の検討によると、カーボンナノチューブは、電子放射性を有しているので、これを本発明における電子放射性物質として亜鉛合金に付加することができる。しかし、カーボンナノチューブを単独で用いることもできる。
【0029】
本発明の必須要素ではないが、所望により以下の構成を選択的に付加することができる。
【0030】
グロー放電ランプの寿命中に放電容器内に不純ガスが放出されると、始動性が低下する。そこで、ガス吸着を行なうゲッター材としてパーフォーマンスゲッターを放電容器の内部に配設することができる。
【0031】
ケースは、グロースタータを機械的に保護するために、放電容器の周囲を包囲する手段である。また、ケースは、金属、合成樹脂またはセラミックスなどの所要の機械的強度を有する材料を用いて形成することができる。さらに、ケースには、グロースタータをソケットに対する着脱を容易にするために、摘みやすいようにすべり止めの突条などの操作補助部を形成することができる。
【0032】
口金は、適合蛍光ランプの定格に応じてねじ口金たとえばE17形またはピン口金たとえばP21形などを用いることができる。
【0033】
本発明においては、亜鉛合金からなる電子放射性物質の亜鉛成分が活性化して電子を放射しやすくなる。亜鉛合金の初期電子放出性能は亜鉛のそれと殆ど変わらない。このため、グロー放電ランプの暗所条件下における始動特性を改善することができる。
【0034】
また、電子放射性物質が亜鉛合金であることにより、電子放射性物質の融点が高くなるために、スパッタリングが著しく少なくなって、厚さ1.0〜20μmの範囲内で形成された電子放射性物質の消耗に伴って特性が低下するという問題が本質的に改善される。したがって、亜鉛合金は、亜鉛よりも融点が高いものが選択的に使用される。さらに、亜鉛合金からの不純ガスの放出量も、亜鉛単体の皮膜を電子放射性物質として用いた場合と比較して、少なくなることが分かった。これは、めっき製造時に混入する不純ガスが少なくなることに起因しているものと考えられる。したがって、亜鉛合金による電子放出作用を寿命中良好に継続するとともに、不純ガス放出による始動性低下が少なくてグロー放電ランプが長寿命になる。さらに、Al 2 O 3 またはMgOからなるエキソ(Exo)電子放射性物質Exoを用いることで、亜鉛合金から不純ガスが多く放出されるという不具合が万一発生したとしても、エキソ(Exo)電子放射性物質Exoが不足する初期電子を補うので、亜鉛合金による放電開始時間短縮効果が確実に維持される。
【0035】
請求項2の発明のグロー放電ランプは、請求項1記載のグロー放電ランプにおいて、電子放射性物質は、亜鉛−ニッケル合金であることを特徴としている。
【0036】
本発明は、亜鉛合金の好適な構成例を規定している。すなわち、Niを他方の成分とする亜鉛合金の場合、Niを約25質量%前後含有することで融点881℃のNiZn3となり、またNiを約19質量%前後含有することで融点870℃程度のNiZn21となり、さらにNiを約11質量%前後含有することで融点が790℃程度のNiZn8となり、いずれも安定な金属間化合物を形成する。このように亜鉛−ニッケル合金は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の形態が適用可能であり、たとえば固溶体の形態も許容される。
【0037】
そうして、本発明によれば、工業的規模で容易に入手し得て、しかも安価な電子放射性物質を備えたグロー放電ランプを提供することができる。
【0038】
また、電子放射性物質を共析電気めっき法により形成する場合、亜鉛合金は融点が高いため、めっきの際の水素発生量が少なくなり、電子放射性物質中の不純ガス濃度が低下するとともに、めっき工程における電流効率が高くなる。
【0039】
請求項3の発明のグロー放電ランプは、請求項2記載のグロー放電ランプにおいて、亜鉛−ニッケル合金は、ニッケルを2〜15質量%含有していることを特徴としている。
【0040】
本発明は、亜鉛−ニッケル合金の好適な組成範囲を規定している。すなわち、ニッケルの組成が上記の範囲にあれば、融点が約550〜830℃程度の亜鉛合金が得られる。亜鉛単体の融点が419.4℃であることから明らかなように、本発明の亜鉛合金は、融点が十分に高い。このため、耐スパッタリング性が向上する。しかし、Niが2質量%未満であると、融点が低下しすぎる。これに対して、Niが15質量%を超えると、融点は飽和傾向を示す。
【0041】
また、上記の亜鉛合金は、共析電気めっき法により電極上に直接膜状に形成することができ、したがって電子放射性物質の配設が容易になる。しかし、本発明は、たとえば溶融めっき法などで亜鉛−ニッケル合金を形成してもよく、共析電気めっき法によって電子放射性物質を形成することに限定されない。
【0042】
さらに、上記の亜鉛合金からなる電子放射性物質は、亜鉛を多く含んでいるから、十分な電子放射性を有している。
【0043】
請求項4の発明のグロー放電ランプは、請求項1記載のグロー放電ランプにおいて、亜鉛合金は、亜鉛と、コバルト、銅、ニッケル、スズおよびモリブデンのグループから選択された2種の金属とを主成分とする3元亜鉛合金からなることを特徴としている。
【0044】
本発明は、電子放射性物質が3元亜鉛合金からなる構成を規定している。3元亜鉛合金としては、たとえばZn−Co−Mo、Zn−Co−Cr、Zn−Ni−Coなどを用いることができる。Zn−Co−Moにおいては、Co:1〜3%、Mo:0.1〜0.5%、残部Znである。Zn−Co−Crにおいては、Co:0.1〜0.5%(たとえば0.3%)、Cr:0.01〜0.1%(たとえば0.05%)、残部Znである。Zn−Ni−Coにおいては、Ni:15〜20%(たとえば17%)、Co:0.1〜0.5%(たとえば0.3%)、残部Znである。なお、上記%はいずれも質量%である。また、これらの3元亜鉛合金は、たとえば共析電気めっき法により形成することができる。
【0045】
そうして、本発明においては、亜鉛合金が3元亜鉛合金からなることで、2元亜鉛合金とほぼ同様な作用、効果を奏する。
【0046】
請求項5の発明のグロー放電ランプは、請求項1記載のグロー放電ランプにおいて、電子放射性物質は、亜鉛−ニッケル合金と、仕事関数が4eV以下で、かつ、融点が500℃以上の金属とを含んで構成されていることを特徴としている。
【0047】
本発明は、亜鉛−ニッケル合金と上記所定条件を満足する他の金属(合金を含む。)とを含んで構成された電子放射性物質を具備する放電ランプを規定している。所定条件を満足する他の金属としては、Mg、Ca、Sr、Ba、Sc、Y、La、Zr、Hf、ThおよびCeのグループから選択された一種または複数種である。なお、「仕事関数が4eV以下で、かつ、融点が500℃以上の金属とを含んで構成されている」とは、これら金属の一部または全部と亜鉛−ニッケル合金の成分とがさらに合金を形成している状態を含んでいることを意味するものである。また、Laを選択している場合には、さらにBとの化合物であってもよい。
【0048】
また、亜鉛−ニッケル合金と上記所定条件を満足する他の金属との比率は自由である。したがって、要すれば、後者が主成分で前者が副成分であってもよいし、またその逆であってもよい。
【0049】
そうして、本発明においては、電子放射性物質の一部に亜鉛−ニッケル合金が含まれていることにより、亜鉛−ニッケル合金による前述の優れた作用、効果と所定条件の金属による作用、効果とがともに得られる。
【0050】
請求項6の発明のグロー放電ランプは、請求項1ないし5のいずれか一記載のグロー放電ランプにおいて、電子放射性物質は、下地層を介して電極に支持されていることを特徴としている。
【0051】
下地層は、電極の構成材料と電子放射性物質との干渉を抑制するように作用させることができる。
【0052】
本発明においては、電極が可動および固定のいずれであってもよいが、Fe−Ni合金とMn−Cu−Ni合金とからなるバイメタルを用いた可動電極の場合には、Mn成分の亜鉛合金との反応によってバイメタルが劣化すると考えられ、この劣化が抑制するので、特に効果的である。このバイメタルの劣化は、亜鉛合金を電気めっきにて形成する場合に特に発生する。しかし、バイメタルは、上記でなくてもよく、Fe−Ni合金と、Ni−Mn−Fe合金、Ni−Cr−Fe合金またはCr−Cu−Ni合金とからなる構成であってもよい。
【0053】
請求項7の発明のグロー放電ランプは、請求項1ないし6のいずれか一記載のグロー放電ランプにおいて、亜鉛合金は、電流密度1〜15A/dm2(平方デシメータ)における電気めっきにより形成されていることを特徴としている。
【0054】
本発明は、水素のガス放出を低減した亜鉛合金を用いて構成されたグロー放電ランプを規定している。点灯管などのように放電容器の内容積が小さいグロー放電ランプにおいては、電極などの封装部材から放出される吸蔵ガスのグロー放電ランプのランプ特性に与える影響が相対的に大きいので、ガス放出が極力少なくなるようにする必要がある。
【0055】
一方、電子放射性物質として亜鉛合金がすこぶる好適であることは先行する請求項において理解できるところである。また、亜鉛合金は、電気めっきにより電極に被着させることによって、電極に配設するのが効果的である。
【0056】
ところが、亜鉛合金を電気めっきにより製造する場合であっても、めっきの際の電流密度が水素のガス放出性能に大きく影響することが分った。すなわち、大きな電流密度で亜鉛合金を電気めっきにより形成した電極を封装したグロー放電ランプは、初期点滅後に放電遅れが生じる。これは電気めっきの際の電流密度が大きいと、めっきの速度が早くなるものの、形成される亜鉛合金の組織が粗くなって、吸蔵水素量が多くなる。そして、グロー放電ランプが動作すると、吸蔵されていた水素の放出量が多いために、放電開始電圧が上昇して放電遅れが生じるものと考えられる。
【0057】
そこで、本発明者は、上記の考察に基づいて検討の結果、本発明をなすに至った。すなわち、上記電流密度の範囲内で電気めっきを行なって形成した亜鉛合金は、その組織が緻密になり、吸蔵水素が少なくなる。このように吸蔵水素の少ない亜鉛合金が配設された電極を組み込んで製造されたグロー放電ランプは、働程中の水素のガス放出が実用上差し支えない範囲にまで低減する。また、上記の範囲内であれば、亜鉛合金の析出効率も比較的高く、工業的生産に耐えることができる。なお、好適には1〜10A/dm2であり、最適には5A/dm2前後の範囲である。
【0058】
これに対して、電気めっきの際の電流密度が15A/dm2を超えると、電気めっきの生産効率は高くなる。しかしながら、亜鉛合金の組織が粗くなりすぎて、水素のガス放出が著しくなり、点灯管のように放電容器の内容積が小さいグロー放電ランプにおいては、水素のガス放出が許容範囲を逸脱してしまう。反対に、電流密度が1A/dm2未満になると、生産効率が低下しすぎるために、実用的でなくなる。
【0059】
そうして、本発明においては、働程中の水素のガス放出が少なくて放電遅れが生じにくいグロー放電ランプを得ることができる。
【0060】
請求項8の発明のグロー放電ランプは、請求項1ないし7のいずれか一記載のグロー放電ランプにおいて、亜鉛合金は、電極に電気めっきにより配設されるとともに、水素吸蔵量が0.1〜50PPMの範囲内にある亜鉛−ニッケル合金であることを特徴としている。
【0061】
亜鉛合金が亜鉛−ニッケル合金の場合、電気めっき工程時に吸蔵される水素量を少なくすることが可能であることが分った。これはニッケルの有する特性として、めっき効率が高いためである。これに対して、亜鉛単体を電気めっきする場合には、めっき効率が低いため、水素吸蔵量が100PPM程度になることがある。
【0062】
ところで、グロースタータなどのグロー放電ランプにおいては、水素の放出量が多いと、放電開始電圧が高くなるという不具合がある。しかし、電気めっきされた電極部分の水素吸蔵量を50PPM以下に抑えれば、実用上差し支えないことが分った。また、水素吸蔵量を0.1PPM未満にすることは製造上困難である理由から、本発明では、水素吸蔵量の範囲を0.1〜50PPMと規定した。しかし、好適な範囲は、1.0〜10PPMの範囲内である。
【0063】
そうして、本発明においては、上記の構成によってグロー放電ランプの使用中に水素の放出を少なくすることが可能になるので、グロースタータとして使用した場合であっても、放電開始電圧の不所望な上昇を抑制することが可能になる。
【0064】
請求項9の発明のグロー放電ランプは、請求項1ないし8のいずれか一記載のグロー放電ランプにおいて、透光性放電容器内に配設されたガス吸着を行なうゲッター材を具備していることを特徴としている。
【0065】
ゲッター材として以下の構成を用いることができる。すなわち、Baまたはその合金、あるいはZr、Alまたはこれらの合金を透光性放電容器の内部へ配設することができる。Baの合金としては、たとえばBaAl4を用いることができる。また、Baの化合物としてBaN6(アジ化バリウム)を用いることもできる。そして、封入後BaAl4またはBaN6をフラッシングすると、Ba単体となってゲッター作用を行なう。また、ZrおよびAlの合金としては、たとえばZrAlを用いることができる。さらに、水素ゲッターとしてBaO2(過酸化バリウム)を使用することもできる。
【0066】
また、ゲッター材は、リング状または板状に整形して電極に固着したり、粉末にしてステムや透光性放電容器に膜状に付着させたりすることができる。
【0067】
そうして、電子放射性物質として亜鉛合金を用いることにより、前述のように亜鉛のスパッタが著しく低減するが、たとえば亜鉛合金を電気めっき法により電極に付着した場合には、その際にわずかながらH2やH2Oの不純ガスが吸蔵する。そして、寿命中に亜鉛合金から不純ガスが放出されて始動性に多少悪影響を与えることがある。これに対して、本発明においては、上述したゲッター材を透光性放電容器の内部に封入することにより、寿命中に電子放射性物質の亜鉛合金から透光性放電容器内に放出されるわずかな不純ガスを吸着して、これを良好に除去することができる。また、ゲッター材は、透光性放電容器などの部材の壁面から放出されたH2Oなどの不純ガスに対しても吸着作用を行なう。このため、放電ランプの寿命中の始動性低下を極めて良好に抑制することができる。
【0068】
請求項10の発明のグロー放電ランプは、請求項1ないし9のいずれか一記載のグロー放電ランプにおいて、放電容器の内部に形成された亜鉛合金薄膜体を具備していることを特徴としている。
【0069】
本発明は、ガス吸着を行なうゲッター材として好適な構成を規定している。すなわち、放電容器の内部に形成された亜鉛合金薄膜体は、ゲッター作用があることが分った。
【0070】
亜鉛合金薄膜体は、電子放射性物質の亜鉛合金と構成材料が同一であるから、これを放電容器の内部に形成するには、たとえば亜鉛合金薄膜体を形成しないで、グロー放電ランプを製造してから、エージングなどおいてグロー放電ランプを点滅させることにより、電極に配設された電子放射性物質としての亜鉛合金の一部を放電容器の内部へスパッタさせればよい。しかし、要すれば、電極を封装する前に予め放電容器の内面に亜鉛合金薄膜体を形成してから、電極マウントを放電容器に封装してもよい。
【0071】
また、亜鉛合金薄膜体は、放電容器の内面およびステムの表面の両方またはいずれか一方に形成することができる。さらに、亜鉛合金薄膜体は、その一部または全部が酸化物を形成していることが許容される。
【0072】
そうして、本発明においては、放電容器の内部に亜鉛合金薄膜体が形成されると、表面積が大きくなってガス吸着作用すなわちゲッター作用を呈するので、放電容器の内部に放出された水や水素などの残留不純ガスを吸着して放電容器の内部をクリーンアップすることができる。このため、不所望な放電遅れや放電開始電圧の上昇が生じにくくなる。
【0073】
請求項11の発明のグロー放電ランプは、請求項1ないし10のいずれか一記載のグロー放電ランプにおいて、放電媒体は、水素を0.05〜10%含有していることを特徴としている。
【0074】
本発明は、放電媒体中に含有されている水素の量を所定範囲にしてグロー放電ランプの特性が所望値範囲になるようにした構成を規定している。すなわち、放電媒体中に水素が含有されていると、放電遅れが生じたり放電開始電圧が上昇したりするので、一般的には水素を除去しようとしている。しかしながら、水素の含有に伴う放電開始電圧の上昇は、再動作電圧が低すぎる場合には、改善手段になり得ることが分った。たとえば、放電媒体がネオンにキセノンを混合してなる構成の場合、働程中に再動作電圧が低下していく傾向が見られ、極端な場合には規格値から逸脱する虞がある。
【0075】
本発明においては、水素の含有量を分圧で上記のように規定することにより、再動作電圧の低下傾向を相殺して常に再動作電圧を所要範囲内に収めることができる。放電媒体中の水素含有量の好適な範囲は、0.05〜5%である。なお、放電媒体中の水素の含有量は、質量分析計を用いて放電媒体を分析するものとする。また、働程中に亜鉛合金などからガス放出された水素は、ゲッターが放電容器の内部に配設される場合、ゲッターに吸着されるが、亜鉛合金の電子放射性物質に吸蔵されていた水素が徐々に放出されることにより、減少分を補うことができる。この場合、放電容器に封装される前の亜鉛合金を形成した電極に対する水素の吸蔵量は、0.1〜50PPM(電極1g当り0.1〜50μg)が適当である。
【0076】
請求項12の発明のグロー放電ランプは、請求項1ないし11のいずれか一記載のグロー放電ランプにおいて、一対の電極は、少なくとも一方がバイメタルを備えた可動電極からなり、グロー放電の発生熱によりバイメタルが変位して一対の電極が互いに接触し得る構成であり;電子放射性物質は、可動電極のバイメタルに支持されている;ことを特徴としている。
【0077】
本発明は、グロースタータとしての構成を規定している。なお、バイメタルは、一対の電極の一方または双方に備えることができる。双方にバイメタルを備える場合、電子放射性物質は、バイメタルの一方または双方に支持させることができる。また、電子放射性物質は、バイメタルに加えてバイメタルを支持しているウエルズ(たとえば図2の棒状金属3a)に支持させるようにしてもよい。さらに、所定の電子放射特性が得られれば、バイメタルには支持させないで、バイメタルを支持しているウエルズのみに電子放射性物質を付設するようにしてもよい。
【0078】
そうして、本発明においては、電子放射性物質をバイメタルに支持させることにより、所要量の電子放射性物質を容易に支持させることができる。
【0079】
請求項13の発明のグロー放電ランプは、請求項1ないし11のいずれか一記載のグロー放電ランプにおいて、一対の電極は、少なくとも一方がバイメタルを備えた可動電極、他方が固定電極からなり、グロー放電の発生熱によりバイメタルが変位して一対の電極が互いに接触し得る構成であり;電子放射性物質は、固定電極に直接支持されている;ことを特徴としている。
【0080】
本発明は、電子放射性物質が固定電極に直接支持されている点で請求項12の発明と異なる。すなわち、固定電極は、使用する材料に対する制約が少ないので、亜鉛合金と反応しにくい金属を選択することが可能になる。そのため、下地層を必要としなくなるので、製造が容易で、コストも低く抑えることが可能になる。また、固定電極は、形状に制約が少なく、変形しないので、電子放射性物質を支持させやすい。
【0081】
請求項14の発明の照明器具は、照明器具本体と;照明器具本体に配設された請求項1ないし13記載のグロー放電ランプと;を具備していることを特徴としている。
【0082】
本発明において、「照明器具本体」とは、照明器具からグロー放電ランプを除いた残余の部分をいう。したがって、放電ランプおよび放電ランプ点灯装置は、照明器具本体に含まれていてもよいし、いずれか一方または両方が照明器具本体に含まれていなくてもよい。照明器具は、その用途および構造を問わない。グロー放電ランプがグロースタータの場合には、たとえば蛍光ランプが照明器具本体に配設され、グロースタータで蛍光ランプを始動し、点灯する。グロー放電ランプが表示用グロー放電ランプの場合には、それ自体が光源となる。
【0083】
請求項15の発明のグロー放電ランプ用電極は、放電容器内に封装される部分に亜鉛の含有率が50質量%以上の亜鉛合金を含む電子放射性物質が下地層を介して厚さ1.0〜20μmの範囲内で形成されていることを特徴としている。
【0084】
本発明は、グロー放電ランプに封装される電極として効果的な構成を規定している。
【0085】
そうして、本発明のグロー放電ランプ用電極を放電媒体とともに周知の放電容器に封装すれば、点灯所要時間を短縮して暗所条件下における始動特性を改善するとともに、厚さ1.0〜20μmの範囲内で形成された電子放射性物質のスパッタリングが本質的に改善され、しかも亜鉛合金からの不純ガスの放出量も少なくなって、長寿命のグロー放電ランプを得ることが可能になる。さらに、下地層によって電極の構成材料と電子放射性物質との干渉を抑制される。
【0086】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
【0087】
図1は、本発明のグロー放電ランプの第1の実施形態としてのグロースタータを示す正面図である。
【0088】
図2は、同じく電極マウントを示す拡大正面図である。
【0089】
各図において、1は放電容器、2は固定電極、3は可動電極、4は電子放射性物質、5はケース、6は口金、7は雑音防止コンデンサである。本実施形態は、P形グロースタータである。すなわち、グロースタータがP形の場合は、ケース5内に雑音防止コンデンサ7を内蔵するとともに、口金6がP21形のピン口金であるという外観上の特徴がある。
【0090】
放電容器1は、軟質ガラスからなり、ガラスバルブ1a、ステム部1bおよび排気チップオフ部1cを備え、内部に放電空間1dが形成されている。ガラスバルブ1aは、図示しないが、予め一端に開口端、他端に相対的に細管の排気管が一体に形成されている。ステム部1bは、後述するフレアステムHSをガラスバルブ1aの開口端に封着してガラスバルブ1aと一体化されている。排気チップオフ部1cは、ガラスバルブの他端に形成された排気管をチップオフした際に形成される。
【0091】
放電容器1の内部には、放電媒体としてネオン−キセノンの混合ガスを封入している。
【0092】
固定電極2および可動電極3は、図2に示すように、予め電極マウントEMとして組み立てられ、これをガラスバルブ1aの開口端に封着することによって放電容器1内の所定の位置に気密に支持されている。すなわち、電極マウントEMは、フレアステムHS、固定電極2、可動電極3、外部導入線OL1、OL2、電子放射性物質4を所定の位置関係に組み立てて構成されている。そして、フレアステムHSのフレアの部分をガラスバルブ1aの開口端に封着することにより、放電容器1が形成されるとともに、固定電極2および可動電極3を放電容器1内に封装している。
【0093】
固定電極2は、棒状金属からなり、基端がフレアステムHSに封着され、外部導入線OL1に接続している。
【0094】
可動電極3は、棒状金属3aおよびバイメタル3bからなる。棒状金属3aは、固定電極2より長く、その基端がフレアステムHSの固定電極2に離間対向する位置に封着され、外部導入線OL2に接続している。また、バイメタル3bは、く字状に屈曲され、図1において上側の端部が棒状金属3aの上部に溶接され、冷却状態においては下側の端部が棒状金属3aに当接して係止している。
【0095】
電子放射性物質4は、亜鉛90質量%、ニッケル10質量%からなる亜鉛−ニッケル合金からなり、バイメタル3bの表面に厚さ1.0〜20μmの範囲内で形成されている。
【0096】
ケース5は、遮光性のユリア樹脂または酸化チタン微粒子を適量添加して適度の光拡散性にしたポリカーボネート樹脂を成形して有底筒状に成形してなり、開口端に口金6が係合し、かつ、接着剤により固着されている。また、頭部周縁に摘み用のローレット部5bを備えている。
【0097】
口金6は、絶縁基板6bおよび一対の口金ピン6c、6cから構成されている。絶縁基板6bは、ケース5開口端を閉塞している。一対の口金ピン6c、6cは、絶縁基板6bに離間対向して固着されていて、ケース5の外部に突出した係止突部6c1と、ケース5の内部に突出する接続部6c2とを一体化して備えている。
【0098】
雑音防止コンデンサ7は、そのリード線7aを介して固定電極2および可動電極3に対して並列接続されるように一対のピン6c、6cの接続部6c1に接続している。
【0099】
以下、図3ないし図6を参照して本発明のグロー放電ランプの第1の実施形態としてのグロースタータにおける実施例の電気特性を比較例と比較しながら説明する。図中、実線aは実施例、点線bは比較例、をそれぞれ示したグラフである。なお、実施例は、電子放射性物質の亜鉛合金をバイメタルに5μmの膜厚で付着した40W形蛍光ランプ用のグロースタータである。これに対して、比較例は、いずれも電子放射性物質が膜厚5μmの亜鉛単体である以外、実施例と同一仕様である。また、各図は、実施例および比較例についてそれぞれ20個用意して電気特性を測定した結果に基づいて作成した。縦軸の相対発生率は、全数20個当たりの各放電開始時間を示した個数を100分率で表したものである。なお、点滅は、25秒オン、35秒オフである。
【0100】
図3は、点滅0回における放電開始時間のばらつきを示すグラフである。
【0101】
図4は、点滅6000回後における放電開始時間のばらつきを示すグラフである。
【0102】
点滅0回においては、実施例は放電開始時間が極めて短くなり、最長でも0.1秒程度、また比較例は最長で0.2秒程度であるから、いずれも良好であり、両者は差が少ない。
【0103】
これに対して、点滅6000回後になると、実施例は殆どが1秒以内に放電開始するが、比較例は4秒以内の範囲で大きくばらつきを生じる。これは、亜鉛単体を電子放射性物質として用いた比較例が点滅に伴うスパッタリングによって電子放射性物質が消耗したためと考えられる。
【0104】
図5は、点滅0回における放電開始電圧のばらつきを示すグラフである。
【0105】
図6は、点滅6000回後における放電開始電圧のばらつきを示すグラフである。
【0106】
点滅0回においては、放電開始電圧は、150Vを中心として前後約10Vの範囲にばらつく程度であって、実施例の方が曲線がシャープであった。これに対して、点滅6000回後においては、実施例は155Vを中心として150Vから170Vまでの範囲で放電開始電圧がばらついた。これに対して、比較例は、170Vを中心として160Vから180Vまで放電開始電圧がばらついた。これは、電子放射性物質からのガス放出量が実施例のそれよりも多いために放電開始電圧の上昇が相対的に高いことに起因している。
【0107】
図7は、本発明のグロー放電ランプの第1の実施形態としてのグロースタータにおける点滅1000回後の亜鉛残量をバイメタルとそれ以外の個所との対比を比較例のそれとともに示すグラフである。図において、横軸は上記実施例と同様構成の実施例1および2と、上記比較例と同様構成の比較例1ないし3とのバイメタルを左側に、バイメタル以外を右側に、縦軸は亜鉛残量(相対値)を、それぞれ示す。
【0108】
図から理解できるように、実施例1および2は、比較例1ないし3より電子放射性物質がバイメタルに多く残留していて、したがって、バイメタル以外の個所の電子放射性物質が少ない。このことは、本発明によれば、電子放射性物質のスパッタリングによる飛散が亜鉛単体を電子放射性物質とした比較例よりも少ないことを示している。
【0109】
図8は、本発明のグロー放電ランプの第1の実施形態としてのグロースタータにおける実施例のバイメタル1個当たりのガス放出量を比較例のそれとともに示すグラフである。図において、横軸は本発明の実施例1、比較例1、2および参考例を、縦軸はガス放出全圧(Pa)を、それぞれ示す。なお、参考例は、電子放射性物質を支持していないバイメタルのみのガス放出量を分析した結果を示す。
【0110】
図から理解できるように、本発明によれば、亜鉛合金を電子放射性物質に用いることにより、亜鉛単体を電子放射性物質とした比較例よりもガス放出量が著しく少なくなり、電子放射性物質を支持していない参考例とほぼ同等である。
【0111】
放電容器1またはステム部1bに使用するガラスに、いずれも質量%で、MgOが2%を超え、かつ、Na2Oが10%以下であるガラスまたはAl2O3が1.8%を超え、かつ、Na2Oが10%以下であるガラスを使用すると、点灯所要時間が一層短縮される。これは、ガラス中のMgOまたはAl2O3からエキソ(Exo)電子が放出され、始動のための電子源として作用するためと考えられる。なお、Na2Oが10%を超えて含まれているものは、たとえMgOまたはAl2O3から所定量混入されていても、点灯所要時間の短縮効果が減少した。これは、ガラス中にNaが多く混入することにより、ガラスの電気伝導度が増すことによると思われる。すなわち、MgOからエキソ(Exo)電子が放出されるためには、機械的刺激、電気的刺激などが必要であるが、Naがガラス中に多く含まれることにより、リーク電流が表面でなく、内部を通過してしまい、電気的刺激が与えられないためではないかと推察される。
【0112】
次に、上記組成を満足するガラスの一例を表1に示す。なお、このガラスは、鉛成分を実質的に含まないいわゆる鉛レスガラスであり、これをグロースタータのステム部1bに使用したところ、放電開始時間が一層短縮された。
【表1】
【0113】
図9は、本発明の第1の実施形態において、異なる電流密度で亜鉛合金を電気めっきした電極について水素放出量を測定した結果を示すグラフである。図において、横軸は電流密度10A/dm2および5A/dm2のそれぞれ9個のサンプルを、縦軸は水素放出量(相対値)を、それぞれ示す。なお、亜鉛合金は、図1のバイメタル3bの表面に電気めっきしている。そして、各9本の電極を真空中にセットし、1000℃まで加熱してガスを放出させ、質量分析計で水素量を求めた。
【0114】
図から明らかなように、小さい電流密度で電気めっきした方が水素放出量が少ない。そうして、これらと同一仕様の電極を用いて点灯管を製造した結果、点滅6000回でも暗黒中における点灯遅延時間は所望の程度に短かった。
【0115】
また、以上説明した本発明の第1の実施形態における点灯管は、そのいずれも放電容器の内面にスパッタにより薄膜体が形成されていたので、放電容器を破壊して、内面に付着していた薄膜体を剥がして分析したところ、亜鉛合金を主体とするもので、亜鉛合金薄膜体を構成していることが判明した。そして、亜鉛合金薄膜体には水素が吸着していた。なお、亜鉛合金薄膜体は、一部が酸化していた。
【0116】
さらに、本発明の第1の実施形態における点灯管に封入されているネオンおよびキセノンを主体とする放電媒体中の水素量を分析した結果、水素は0.3〜2.8%であった。
【0117】
以下、図10ないし図15を参照して、本発明の他の実施形態について説明する。なお、各図において、図1および図2と同一部分については同一符号を付して説明は省略する。
【0118】
図10は、本発明のグロー放電ランプの第2の実施形態としてのグロースタータの電極マウントを示す拡大正面図である。
【0119】
本実施形態は、電子放射性物質4が固定電極2に支持されている点で異なる。また、フレアステムHSにはエキソ(Exo)電子放射性物質Exoが付着されている。このエキソ(Exo)電子放射性物質Exoは、Al2O3、MgOおよびBeの粉末を結着剤を用いて塗布形成したものである。このようにエキソ(Exo)電子放射性物質Exoを用いることで、亜鉛合金から不純ガスが多く放出されるという不具合が万一発生したとしても、エキソ(Exo)電子放射性物質Exoが不足する初期電子を補うので、亜鉛合金による放電開始時間短縮効果が確実に維持されることが認められた。
【0120】
図11は、本発明のグロー放電ランプの第3の実施形態としてのグロースタータの電極マウントを示す拡大正面図である。
【0121】
本実施形態は、ゲッター材8を固定電極2に支持させている点で異なる。すなわち、ゲッター材8は、ZrAl合金の板片からなり、スポット溶接により固定電極2の基部近傍の外側に固定されている。このゲッター剤8は、主として電子放出物質4から寿命中に放出されるわずかなH2ガスを吸着する。
【0122】
図12は、本発明のグロー放電ランプの第4の実施形態としてのグロースタータを示す一部断面正面図である。
【0123】
図13は、同じく要部断面正面図である。本実施形態は、E形グロースタータである。
【0124】
ケース5は、酸化チタン微粒子を適量添加して適度の光拡散性にしたポリカーボネート樹脂を成形して有底筒状に形成されているとともに、周側縁に複数の突条5aを形成している。そして、その内部に一対の電極2、3および電子放射性物質4を封装し、放電媒体を封入してなる放電容器1を収納する。なお、一対の電極2、3、電子放射性物質4および放電媒体は、第1の実施形態と同様の構成である。
【0125】
口金6は、E17形ねじ口金からなり、ケース6の開口端に装着し、かつ、ケース5の開口端に加締めて固着している。なお、図中6aは加締め痕で、加締め時に形成されたものである。
【0126】
図14は、本発明のグロー放電ランプの第5の実施形態としての表示用グロー放電ランプおけるワイヤバルブを示す正面図である。
【0127】
一対の電極2、2は、いずれも固定電極からなる。電子放射性物質4は、一対の電極2、2に支持されている。
【0128】
図15は、本発明のグロー放電ランプの第6の実施形態としての冷陰極蛍光ランプを示す一部切欠縦断面図である。
【0129】
本実施形態は、内面に蛍光体層9を配設した細長い放電容器1の長手方向の両端に冷陰極形の一対の電極2、2が封装され、電子放射性物質4は、一対の電極2、2に支持されている。
【0130】
図16は、本発明の照明器具の一実施形態としての蛍光灯ペンダントを示す一部断面正面図である。
【0131】
図において、11は照明器具本体、12、13はグロースタータである。照明器具本体11は、シャーシ11a、セード11b、蛍光ランプ11c、11d、ランプホルダー11e、常夜灯11f、安定器11g、切換スイッチ11h、ペンダントコード11i、コードホルダー11jおよび引掛けシーリングキャップ11kなどを備えている。シャーシ11aは、内部に安定器11g、切換スイッチ11hを収納し、側面周縁にランプホルダー11jを固定し、上面でセード1bを支持している。蛍光ランプ11c、11dは、ランプホルダー11eを介してシャーシ11aに支持されている。常夜灯11fは、シャーシ11aの下面から露出している。ペンダントコード11iは、シャーシ11aの上面からコードホルダー11jを介して導出されている。コードホルダー11jは、ペンダントコード11iの長さを直接可能にしている。引掛けシーリングキャップ11kは、ペンダントコード11iの先端に接続していて、部屋の天井に設備されている引掛けシーリングボディに電気的に接続するとともに、機械的に支持されることによって、照明器具本体11を天井から垂下する。
【0132】
グロースタータ12、13は、シャーシ蛍光ランプ11aの内部に装着され、頭部をシャーシ11aから外部へ露出していて、蛍光ランプ11c、11dを個別に始動する。
【0133】
【発明の効果】
請求項1ないし9の各発明によれば、放電容器、一対の電極、放電媒体、および一対の電極の少なくとも一方に配設された亜鉛の含有率が50質量%以上の亜鉛合金を含む厚さ1.0〜20μmの範囲内で形成された電子放射性物質を具備していることにより、点灯所要時間を短縮して暗所条件下における始動特性を改善するとともに、電子放射性物質のスパッタリングが本質的に改善され、しかも亜鉛合金からの不純ガスの放出量も少なくなって、長寿命のグロー放電ランプを提供することができる。さらに、Al 2 O 3 またはMgOからなるエキソ(Exo)電子放射性物質Exoを用いることで、亜鉛合金から不純ガスが多く放出されるという不具合が万一発生したとしても、エキソ(Exo)電子放射性物質Exoが不足する初期電子を補うので、亜鉛合金による放電開始時間短縮効果を維持することができる。
【0134】
請求項2の発明によれば、加えて亜鉛合金が亜鉛−ニッケル合金であることにより、工業的規模で容易に入手し得て、しかも安価な電子放射性物質を備えたグロー放電ランプを提供することができる。
【0135】
請求項3の発明によれば、加えて亜鉛合金がニッケルを2〜15質量%含有している亜鉛−ニッケル合金であることにより、融点が高く、たとえば共析電気めっき法により電極上に直接膜状に形成することができて、電子放射性物質の配設が容易になるとともに、十分な電子放射性を有しているグロー放電ランプを提供することができる。
【0136】
請求項4の発明によれば、加えて亜鉛合金が、亜鉛と、コバルト、銅、ニッケル、スズおよびモリブデンのグループから選択された2種の金属とを主成分とする3元亜鉛合金からなることにより、2元亜鉛合金とほぼ同様な作用、効果を奏するグロー放電ランプを提供することができる。
【0137】
請求項5の発明によれば、加えて電子放射性物質が、亜鉛合金と、仕事関数が4eV以下で、かつ、融点が500℃以上の金属とを含んで構成されていることにより、亜鉛合金による前述の優れた作用、効果と所定条件の金属による電子放出の作用、効果とがともに得られるグロー放電ランプを提供することができる。
【0138】
請求項6の発明によれば、加えて電子放射性物質が下地層を介して電極に支持されていることにより、電極と電子放射性物質の干渉を抑制したグロー放電ランプを提供することができる。
【0139】
請求項7の発明によれば、加えて亜鉛合金が、電流密度1〜15A/dm2における電気めっきにより形成されていることにより、働程中の水素のガス放出が少なくて放電遅れが生じにくいグロー放電ランプを提供することができる。
【0140】
請求項8の発明によれば、加えて亜鉛合金が電極に電気めっきにより配設されるとともに、水素吸蔵量が0.1〜50PPMの範囲内にある亜鉛−ニッケル合金であることにより、使用中に水素の放出を少なくすることができ、したがってグロースタータとして使用した場合であっても、放電開始電圧の不所望な上昇を抑制することが可能になるグロー放電ランプを提供することができる。
【0141】
請求項9の発明によれば、加えて透光性放電容器内に配設されたガス吸着を行なうゲッター材を具備していることにより、寿命中に電子放射性物質の亜鉛合金から透光性放電容器内に放出されるわずかな不純ガスを吸着して、これを良好に除去するので、寿命中の始動性低下を極めて良好に抑制する放電ランプを提供することができる。
【0142】
請求項10の発明によれば、加えて放電容器の内部に形成された亜鉛合金薄膜体を具備していることにより、亜鉛合金薄膜体の表面積が大きくなってガス吸着作用すなわちゲッター作用を呈するので、放電容器の内部をクリーンアップして、不所望な放電遅れや放電開始電圧の上昇が生じにくいグロー放電ランプを提供することができる。
【0143】
請求項11の発明によれば、加えて放電媒体が、水素を0.05〜5%含有していることにより、再動作電圧の低下傾向を相殺して常に再動作電圧を所要範囲内に収めるグロー放電ランプを提供することができる。
【0144】
請求項12の発明によれば、加えて一対の電極が少なくとも一方がバイメタルを備えた可動電極からなり、グロー放電による発生熱によりバイメタルが変位して一対の電極が互いに接触し得る構成であるとともに、電子放射性物質が可動電極のバイメタルに支持されていることにより、所要量の電子放射性物質を備えたグロースタータに好適なグロー放電ランプを提供することができる。
【0145】
請求項13の発明によれば、加えて一対の電極の一方がバイメタルを備えた可動電極、他方が固定電極からなり、グロー放電の発生熱によりバイメタルが変位して一対の電極が互いに接触し得る構成であるとともに、電子放射性物質が固定電極に直接支持されていることにより、製造が容易で、しかもコストを抑えることが可能なグロー放電ランプを提供することができる。
【0146】
請求項14の発明によれば、照明器具本体と、照明器具本体に配設された請求項1ないし12のいずれか一記載のグロー放電ランプとを具備していることもより、請求項1ないし13の効果を有する照明器具を提供することができる。
【0147】
請求項15の発明によれば、放電容器内に封装される部分に亜鉛の含有率が50質量%以上の亜鉛合金を含む厚さ1.0〜20μmの範囲内で形成された電子放射性物質が配設されていることにより、これを周知の放電容器に放電媒体とともに封装すれば、点灯所要時間を短縮して暗所条件下における始動特性を改善するとともに、電子放射性物質のスパッタリングが本質的に改善され、しかも亜鉛合金からの不純ガスの放出量も少なくなって、長寿命のグロー放電ランプを得ることができる。さらに、下地層によって電極の構成材料と電子放射性物質との干渉を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のグロー放電ランプの第1の実施形態としてのグロースタータを示す正面図
【図2】同じく電極マウントを示す拡大正面図
【図3】点滅0回における放電開始時間のばらつきを示すグラフ
【図4】点滅6000回後における放電開始時間のばらつきを示すグラフ
【図5】点滅0回における放電開始電圧のばらつきを示すグラフ
【図6】点滅6000回後における放電開始電圧のばらつきを示すグラフ
【図7】本発明のグロー放電ランプの第1の実施形態としてのグロースタータにおける点滅1000回後の亜鉛残量をバイメタルとそれ以外の個所との対比を比較例のそれとともに示すグラフ
【図8】本発明のグロー放電ランプの第1の実施形態としてのグロースタータにおける実施例のバイメタル1個当たりのガス放出量を比較例のそれとともに示すグラフ
【図9】本発明の第1の実施形態において、異なる電流密度で亜鉛合金を電気めっきし
た電極について水素放出量を測定した結果を示すグラフ
【図10】本発明のグロー放電ランプの第2の実施形態としてのグロースタータの電極マウントを示す拡大正面図
【図11】本発明のグロー放電ランプの第3の実施形態としてのグロースタータの電極マウントを示す拡大正面図
【図12】本発明のグロー放電ランプの第4の実施形態としてのグロースタータを示す一部断面正面図
【図13】同じく要部断面正面図
【図14】本発明のグロー放電ランプの第5の実施形態としての表示用グロー放電ランプおけるワイヤバルブを示す正面図
【図15】本発明のグロー放電ランプの第6の実施形態としての冷陰極蛍光ランプを示す一部切欠縦断面図
【図16】本発明の照明器具の一実施形態としての蛍光灯ペンダントを示す一部断面正面図
【符号の説明】
1・・・放電容器、1a・・・ガラスバルブ、1b・・・ステム部、1c・・・排気チップオフ部、1d・・・放電空間、2・・・固定電極、3・・・可動電極、3a・・・棒状金属、3b・・・バイメタル、4・・・電子放射性物質、5・・・ケース、5b・・・ローレット部、6・・・口金、6b・・・絶縁基板、6c・・・口金ピン、6c1・・・係止突部、6c2・・・接続部、7・・・雑音防止コンデンサ、7a・・・リード線、EM・・・電極マウント、HS・・・フレアステム、OL1・・・外部導入線、OL2・・・外部導入線。
Claims (15)
- 放電容器と;
放電容器内に封装された一対の電極と;
放電容器内に封入された希ガスを主体とする放電媒体と;
一対の電極の少なくともいずれか一方に厚さ1.0〜20μmの範囲内で形成された亜鉛の含有率が50質量%以上の亜鉛合金を含む電子放射性物質と;
放電容器内に配設されたAl 2 O 3 またはMgOからなるエキソ電子放射物質と;
を具備していることを特徴とするグロー放電ランプ。 - 亜鉛合金は、亜鉛−ニッケル合金であることを特徴とする請求項1記載のグロー放電ランプ。
- 亜鉛−ニッケル合金は、ニッケルを2〜15質量%含有していることを特徴とする請求項2記載のグロー放電ランプ。
- 亜鉛合金は、亜鉛と、コバルト、銅、ニッケル、スズおよびモリブデンのグループから選択された2種の金属とを主成分とする3元亜鉛合金からなることを特徴とする請求項1記載のグロー放電ランプ。
- 電子放射性物質は、亜鉛−ニッケル合金と、仕事関数が4eV以下で、かつ、融点が500℃以上の金属とを含んで構成されていることを特徴とする請求項1記載のグロー放電ランプ。
- 電子放射性物質は、下地層を介して電極に支持されていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか一記載のグロー放電ランプ。
- 亜鉛合金は、電流密度1〜15A/dm2における電気めっきにより形成されていることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか一記載のグロー放電ランプ。
- 亜鉛合金は、電極に電気めっきにより配設されるとともに、水素吸蔵量が0.1〜50PPMの範囲内にある亜鉛−ニッケル合金であることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか一記載のグロー放電ランプ。
- 放電容器内に配設されたガス吸着を行なうゲッター材を具備していることを特徴とする請求項1ないし8のいずれか一記載のグロー放電ランプ。
- 放電容器の内部に形成された亜鉛合金薄膜体を具備していることを特徴とする請求項1ないし9のいずれか一記載のグロー放電ランプ。
- 放電媒体は、水素を0.05〜10%含有していることを特徴とする請求項1ないし10のいずれか一記載のグロー放電ランプ。
- 一対の電極は、少なくとも一方がバイメタルを備えた可動電極からなり、グロー放電の発生熱によりバイメタルが変位して一対の電極が互いに接触し得る構成であり;
電子放射性物質は、可動電極のバイメタルに支持されている;
ことを特徴とする請求項1ないし11のいずれか一記載のグロー放電ランプ。 - 一対の電極は、少なくとも一方がバイメタルを備えた可動電極、他方が固定電極からなり、グロー放電の発生熱によりバイメタルが変位して一対の電極が互いに接触し得る構成であり;
電子放射性物質は、固定電極に直接支持されている;
ことを特徴とする請求項1ないし11のいずれか一記載のグロー放電ランプ。 - 照明器具本体と;
照明器具本体に配設された請求項1ないし13のいずれか一記載のグロー放電ランプと;
を具備していることを特徴とする照明器具。 - 放電容器内に封装される部分に亜鉛の含有率が50質量%以上の亜鉛合金を含む電子放射性物質が下地層を介して厚さ1.0〜20μmの範囲内で形成されていることを特徴とするグロー放電ランプ用電極。
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