JP3776582B2 - 記録再生装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、(1,7)RLL符号を用いたパーシャルレスポンスの磁気記録系を対象とした記録再生装置に関し、特に伝達関数(1+D)(1+1.5D+D 2 )のパーシャルレスポンス系で表わされる磁気記録系に情報を記録して再生する記録再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、高密度記録に伴い媒体の磁粒子が小さくなるので情報が熱緩和で消えないような記録方式が要求されている。このため、零長制限(Run length limted )を1から7の間に制限した(1,7)RLL符号を用いて記録周波数を下げる方式が提供されているが、符号化効率が悪く記録帯域が広がるため高線記録密度に強い等化方式と組み合わせる必要がある。
【0003】
従来の(1,7)RLL符号を用いた等化においては、符号化率2/3の(1,7)RLL符号とパーシャルレスポンスPR(1,2,0,−2,−1)を組み合わせた(1,7)EEPR4(Expanded-Expanded Partial Response Class 4)や、符号化率2/3の(1,k)RLL符号とパーシャルレスポンスPR(1,1,0,−1,−1)を組み合わせた(1,k)MEEPR4(Modified Expanded-Expanded Partial Response Class 4 )がある。ここで(1,k)MEEPR4はk=7とすると、符号化率2/3の(1,7)MEEPR4となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の(1,7)EEPR4にあっては、サンプリングの振幅値が±2と大きくなるために高域成分が強調されており、高線記録密度に弱いという問題がある。
また(1,7)MEEPR4は、符号化率2/3ではカタストロフィック符号(不定符号)を生じ易く、カタストロフィック符号を避けるために符号化率を下げる必要がある。そのため符号化と復号化が複雑化して符号化効率が低下するという問題がある。またカタストロフィック符号を避けるために最長0連続(k)値をk=7より大きな値に増大させると、誤り率が悪くなるという問題がある。
【0005】
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたもので、高域強調が少なく且つ符号可と復号化が簡単な(1,7)RLL符号を用いた狭帯域パーシャル等化を行う記録再生装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
図1は本発明の原理説明図である。本発明は、図1(A)のように、伝達関数(1+D)(1+1.5D+D 2 )のパーシャルレスポンス系で表わされる磁気記録系に情報を記録して再生する記録再生装置を対象とする。まず記録部22には、入力データを(1,7)RLL符号データに変換する(1,7)RLL符号器30と、(1,7)符号器30からの(1,7)RLL符号データを伝達関数1/(1−D)の前置符号データに変換して前記媒体に記録させる前置符号器32が設けられる。
【0007】
また再生部24には、媒体からの再生信号を伝達関数(1+D)(1+1.5D+D2 )で等化する等化器44、等化器44からの図1(C)のような周波数特性の等化信号をスペクトルヌル(スペクトラム零)56までの帯域に制限するローパスフィルタ46、ローパスフィルタ46の帯域制限信号から前置符号データを検出する最尤検出器48、最尤検出器48で検出した前置符号データを伝達関数(1−D)で変換して(1,7)RLL符号データを復号する前置復号器50、及び前置復号器50の(1,7)RLL符号データから元のデータを復号する(1,7)RLL復号器52が設けられる。
【0008】
このような本発明の記録再生装置によれば、符号化率2/3の(1,7)RLL符号とパーシャルレンスポンスPR(1,2,0,2,1)を組み合わせた(1,7)EEPR4での高域強調に起因した高線密度記録での誤り率の悪化と、符号化率2/3の(1,7)RLL符号にパーシャルレスポンスPR(1,1,0,−1,−1)を組み合わせた1−7MEEPR4でカストロフィック符号を回避するために符号化と復号化が複雑になる問題を解消し、高密度記録での情報の熱緩和による消失に強い記録再生装置が実現できる。
【0009】
ここで伝達関数(1+D)(1+1.5D+D2 )で等化する等化器44は、図1(B)のように、伝達関数(1+1.5D+D2 )の等化を行うアナログ等化器60と、伝達関数(1+D)の等化を行う有限インパルス応答フィルタ(FIRフィルタ)66とで構成すると共に、ローパスフィルタをアナログローパスフィルタ62で構成する。
【0010】
再生信号は、アナログ等化器60で伝達関数(1+1.5D+D2 )の等化を行った後にアナログローパスフィルタ62でスペクトルヌルまでの帯域に制限し、更にA/D変換器64でデジタルデータに変換してFIRフィルタ66で伝達関数(1+D)の等化を行う。
FIRフィルタ66は、伝達関数(1+D)(1+1.5D+D2 )のパーシャルレスポンス系の周波数特性F(ω)を
F(ω)=cos(ωT/2)+gcos(3ωT/2)
但し、Tはナイキスト周期、ωはナイキスト角周波数
として、伝達関数(1+1.5D+D2 )の等化特性のブーストを調整する周波数特性gcos(3ωT/2)をもつ第1フィルタと、伝達関数(1+D)の等化に対応した周波数特性cos(ωT/2)をもつ第2フィルタに分け、第1フィルタ部のタップ乗数gの設定により、ヘッド及び媒体の線記録密度のばらつきを補正した伝達関数(1+1.5D+D2 )の等化特性を実現する。
【0011】
FIRフィルタ66の第1フィルタ(ブーストフィルタ)としては、伝達関数をタップ係数gを含めて
(g+D+gD2 )
とし、遅延時間Dをもつ2つのタップ付き遅延回路、タップ係数gを乗算する2つの乗算器、及び1つの加算器で構成する。
【0012】
またFIRフィルタ66として、伝達関数(1+D)(1+1.5D+D2 )をタップ係数gを含めて
(g+D+D2 +gD3 )
と変形することにより、第1フィルタと第2フィルタを一体化し、遅延時間Dをもつ3つのタップ付き遅延回路、タップ係数gを乗算する2つの乗算器、及び1つの加算器により簡略化した回路構成とすることができる。
【0013】
FIRフィルタ66のタップ係数gは、最適値に初期設定した固定等化を行ってもよいし、タップ係数gを最小二乗平均法(LSM旁)等の最大傾斜アルゴリズムを用いて最適化する適応等化を行ってもよい。
再生部24は、位相比較器、ループフィルタ、及び電圧制御発振器により位相ループを構成したPLL回路を有し、FIRフィルタ66を構成する第1フィルタからの等化信号をPLL回路の位相比較器の一方に入力してサンプリング位相を同期させる。
【0014】
再生部24は、媒体38に記録された複数周期分のトレーニングパターンを読み出した際の等化器66から出力された等化波形の±2.5レベルから振幅の0レベルを求め、A/D変換器64のDCオフセットを調整する。
最尤検出器48は、ユークリッド距離演算に用いるブランチメトリックにオフセットΔを加えることで、伝達関数(1+D)(1+1.5D+D2 )から伝達関数(1+D)(1+2D+D2 )の間のパーシャルレスポンス系の最尤検出を可能とする。これはアナログ等化器のばらつきは許容し、最尤検出器48で対応するものであり、有限インパルス応答フィルタ66のタップ係数gを調整した場合と同じ作用が得られる。
【0015】
【発明の実施の形態】
図2は本発明の記録再生装置となるハードディスクドライブのブロック図である。図2において、磁気ディスク装置として知られたハードディスクドライブ(HDD)は、ディスクエンクロージャ10とディスクコントローラ11で構成される。ディスクエンクロージャ10にはヘッドIC回路が設けられ、この実施形態にあっては4つのヘッドアッセンブリ14−1〜14−4を接続している。
【0016】
ヘッドアッセンブリ14〜1〜14〜4には、インダクティブヘッドを用いた記録ヘッド36−1〜36−4と、MRヘッド等を用いた再生ヘッド40−1〜40−4が設けられている。またディスクエンクロージャ10には、ヘッドアクチュエータを駆動するVCM15、ディスク媒体を回転するスピンドルモータ16が設けられる。
【0017】
ディスクエンクロージャ10のヘッドIC回路14に対してはディスクコントローラ11側に、書込部を構成するライトチャネル回路22と、再生部を構成するリードチャネル回路24が設けられている。ライトチャネル回路22とリードチャネル回路24に対してはハードディスクコントローラ20が設けられ、ハードディスクコントローラ20にはフォーマッタやECC回路等が内蔵されている。
【0018】
ハードディスクコントローラ20はインタフェース回路28に接続され、上位ホスト側とのデータ伝送によってホストからのライトデータの供給及びホストに対するリードデータの転送を行っている。
この実施形態にあっては、ゾーン分割による定密度記録方式(ZCDR)を採用しており、ディスク媒体のシリンダを所定シリンダ数ごとにゾーン分割し、各ゾーンごとに異なった周波数を予め設定している。このため、周波数シンセサイザとして機能するPLL回路130が設けられ、リード動作またはライト動作の際のシリンダアドレスから対応するゾーン周波数をセットすることで、ライトチャネル回路22及びリードチャネル回路24に対するクロック供給を行う。
【0019】
ディスクコントローラ11の全体的な制御はMPU18が行う。MPU18にはバスを介してハードディスクコントローラ20及びインタフェース回路28が接続され、ホストからの各種コマンドを受領して解読し、ハードディスクコントローラ20に対するリード/ライト指示、及びディスクエンクロージャ10に設けているVCM15の駆動によるヘッド位置決め制御を行う。
【0020】
VCM15の駆動によりヘッド位置決め制御を行うため、サーボ復調回路25とサーボコントローラ26が設けられている。この実施例において、サーボ情報はデータ面サーボ方式を採用しており、したがってリードチャネル回路24に対する再生信号からサーボ情報を分離してサーボ復調回路25でヘッド位置情報を復元している。
【0021】
図3は図2のライトチャネル回路22とリードチャネル回路24の基本的な回路構成のブロック図である。ライトチャネル回路22は(1,7)RLLエンコーダ30、プリエンコーダ32及びライトアンプ34で構成される。一方、リードチャネル回路24はリードアンプ42、等化器44、ローパスフィルタ46、最尤検出器48、プリデコーダ50及び(1,7)RLLデコーダ52で構成される。
【0022】
このような記憶再生系につき、本発明にあっては、スピンドルモータ20により回転されるディスク媒体38に対し記録ヘッド36で書き込んだ情報を再生ヘッド40で読み出す際の磁気記録再生系を伝達関数(1+D)(1+1.5D+D2 )のパーシャルレスポンス系と見做して、等化器44を伝達関数(1+1.5D+D2 )に対応した等化特性(周波特性)に設定いいる。
【0023】
ここで伝達関数(1+D)(1+1.5D+D2 )のパーシャルレスポンス系の周波数特性F(ω)は次式で与えられる。
【0024】
【数1】
【0025】
この周波数特性F(ω)を図4の正規化周波数に対するパワースペクトラムに直すと特性曲線54,58のようになる。この周波数特性F(ω)の特性曲線54,58は、正規化周波数0.38付近にスペクトラムが0となるスペクトルヌル56を持っている。
図4のような等化器44の等化特性に対し、次に設けられたローパスフィルタ46は、図4のスペクトルヌル56を超える特性曲線58の周波数成分を除去するように、次式に従って帯域制限を行う。
【0026】
【数2】
【0027】
この(2)式に従ったローパスフィルタ46による帯域制限を行った時の等化器44の周波数特性は、ユーザ線密度を2.5とした場合、図5の特性曲線72のようになる。この図5の特性曲線72を図3の等化器44及びローパスフィルタ46によって実現することで、伝達関数(1+1.5D+D2 )を等化目標とした再生信号の等化に基づく最尤検出器48の最尤検出を実現することができる。
【0028】
ここで、ユーザ線密度とは、規格化線密度Kのことであり、再生孤立波形の半値幅W50でナイキスト周期Tを割った次式として定義される。
K=T/W50
このためユーザ線密度K=2.5とは、半値幅W50=0.4Tの再生波形を意味する。
【0029】
図6は図3のリードチャネル回路24を実現するための具体的な実施形態の回路ブロック図である。
図3の基本構成にあっては、伝達関数(1+D)(1+1.5D+D2 )の等化を等化器44で行っているが、図6の具体的な実施形態にあっては、伝達関数(1+1.5D+D2 )の等化をアナログ等化器60で行った後に、前記(2)式によるが4のスペクトルヌル56での帯域制限をアナログローパスフィルタ62で行う。続いてA/D変換器64で再生信号をデジタルデータに変換した後、FIRフィルタ(有限インパルス応答フィルタ)で伝達関数(1+D)の等化を行うようにしている。他の構成は図3の基本構成と同じである。
【0030】
図7は図6のFIRフィルタ66の回路ブロック図である。このFIRフィルタ66は、伝達関数(1+D)の等化を行うもので、ナイキスト周波数f=1/Tの周期Tに対応した遅延時間Dを有するタップ付き遅延回路68と加算器70で構成される。即ち、加算器70でタップ付き遅延回路68に対する入力に遅延分Dを加えた(1+D)の伝達関数の等化を行った等化信号を出力する。
【0031】
この図6の実施形態のように、A/D変換器64でA/D変換する前に、前記(2)式で示されるスペクトルヌルまでの帯域制限をアナログローパスフィルタ62により行っておくことで、ナイキスト周波数以上の雑音を容易にカットすることができ、A/D変換後のFIRフィルタ66での折り返し雑音を少なくすることができる。
【0032】
図8は図5の具体的な実施形態に使用するFIRフィルタ66の他の実施形態である。図8のFIRフィルタ66は、等化特性におけるブーストを調整することで、図3に示した磁気ディスク媒体38に対する記録ヘッド36と再生ヘッド40による線記録密度のばらつきを補正した伝達関数(1+1.5D+D2 )を等化目標とした等化波形を得るようにしている。
【0033】
このため図8のFIRフィルタ66にあっては、ブーストを調整するためのブーストフィルタ(第1フィルタ)66−1と伝達関数(1+D)の等化を行う(1+D)フィルタ(第2フィルタ)66−2で構成し、前段に位置するブーストフィルタ66−1についてタップ係数gを調整可能としている。
即ち図8のFIRフィルタ66にあっては、前記(1)式の本発明による伝達関数(1+D)(1+1.5D+D2 )のパーシャルレスポンスの周波数特性F(ω)を次式のように変形し、タップ係数gによって周波数特性F(ω)を調整する。
【0034】
【数3】
【0035】
この(3)式において、第1項が(1+D)フィルタ66−2の等化によって得られ、第2項がブーストフィルタ66−1の等化によって得られる。
図8のFIRフィルタ66の前段のブーストフィルタ66−1は2つのタップ付き遅延回路78,80を直列接続し、タップ付き遅延回路78に対する入力信号を乗算器82に入力してタップ係数gと掛け合わせて加算器86に与えている。またタップ付き遅延回路76の出力は加算器86に直接出力すると同時に、次のタップ付き遅延回路80に入力し、その出力を乗算器84に入力してタップ係数gと掛け合わせ、加算器86に入力している。
【0036】
この結果、加算器86の出力となる伝達関数H(f)は次式で与えられる。
【0037】
【数4】
【0038】
で与えられる。ここで記録再生系の伝達特性が正確に伝達関数(1+D)(1+1.5D+D2 )であったならば、タップ係数gはg=2/3とすればよい。実際には記録再生系の線密度のばらつきにより記録再生系の伝達関数が(1+D)(1+1.5D+D2 )からずれるため、このずれに対応したタップ係数gを調整することで、等化目標のずれに対応した最適な等化特性を設定する。
【0039】
図9は図6の実施形態に用いるFIRフィルタ66の他の実施形態であり、この実施形態にあっては、図8のFIRフィルタ66を変形して回路構成を簡単にしたことを特徴とする。
図9のFIRフィルタ66は、図8のFIRフィルタ66と同様、ブースト調整用のタップ係数gを調整可能なブーストフィルタ66−1と伝達関数(1+D)の等化を行う(1+D)フィルタ66−2の機能を備えているが、回路自体は2つのフィルタを一体化している。即ち、FIRフィルタ66はタップ付き遅延回路92,94,96を直列接続し、タップ付き遅延回路92に対する入力信号を乗算器98でタップ係数gと掛け合わせて加算器102に入力している。
【0040】
タップ付き遅延回路92,94の出力はそのまま加算器102に入力する。最終段のタップ付き遅延回路96の出力は、乗算器100でタップ係数gを掛け合わせた後に加算器102に入力している。このため、加算器102から出力される等化信号の伝達関数H(f)は次式で与えられる。
F(f)=g + D + D2 + gD3
この式を変形すると次式のようになる。
【0041】
【数5】
【0042】
即ち、第1項が図8の(1+D)フィルタ66−2に対応し、第2項が図8のブーストフィルタ66−1に対応していることが分かる。
ここで磁気記録再生系の伝達関数が正確に(1+D)(1+1.5D+D2 )であった場合、図9のFIRフィルタ66の乗算器98,100に設定しているタップ係数gは
(1−g)/g=3/2
となる。もちろん、実際の装置にあっては線密度のばらつきにより等化目標としての伝達関数(1+D)(1+1.5D+D2 )がずれることから、これに適合したタップ係数gに調整することで等化目標(1+D)(1+1.5D+D2 )の等化を実質的に実現することができる。
【0043】
図10は図9のFIRフィルタ66でタップ係数をg=0,g=−1,g=−0.5と変化させた時のブースト特性の変化を示した周波数特性図である。即ち、(1,7)RLL符号のスペクトル成分が最も多い周波数1/6Tを中心にタップ係数gを変えることで、特性曲線90,92,94のようにブーストを調整することができる。
【0044】
図11は図6の実施形態に設けたFIRフィルタ66の他の実施形態である。このFIRフィルタ66は、図8と同様にブーストフィルタ66−1と(1+D)フィルタ66−2に分けており、更にブーストフィルタ66−1について等化目標として伝達関数(1+1.5D+D2 )となるようにタップ係数gを最適化するタップ係数最適化部122を設けたことを特徴とする。
【0045】
まずFIRフィルタ66の前段のブーストフィルタ66−1はタップ付き遅延回路110,112を直列接続し、タップ付き遅延回路110の入力信号を加算器116に入力し、出力信号を−として加算器116に入力し、更にタップ付き遅延回路112の出力を+として加算器116に入力している。
加算器116から出力される等化信号の伝達関数は(1−D+D2 )となる。加算器116の出力は乗算器118に入力され、タップ係数gと乗算される。最終的に加算器120で乗算器118の出力g(1−D+D2 )にタップ付き遅延回路110の出力Dを加算し、次段の(1+D)フィルタ66−2に与えている。
【0046】
このため、ブーストフィルタ66−1の出力段の加算器120からの出力信号の伝達関数H(f)は次式で与えられる。
H(f)=g(1−D+D2 )−D
これを変形すると
となる。ここで、記録再生系の伝達関数が理想的に(1+D)(1+1.5D+D2 )であったとすると、
1−g=3/2
であることから、この場合、タップ係数gはg=−0.5となる。
【0047】
実際にはタップ係数gは図11のタップ係数最適化部122によって等化目標(1+1.5D+D2 )となるようにタップ係数gを最適化する。タップ係数最適化部122としては、例えばLMS法(least mean square algorithm )に基づく最大傾斜アルゴリズムを実行することで最適化できる。
LMS法とは、(Rn−Yn)2 で定義される二乗平均誤差MSE(mean squared error) を逐次的に最小化するアルゴリズである。LMS最大傾斜法は、このLSM法に最大傾斜法のアルゴリズムを適用してタップ乗数Cを最適化する処理である。
【0048】
即ち、タップ係数最適化部122は、ブーストフィルタ66−1の出力Rnとその判定値Ynとの誤差が最小となるように最大傾斜を
【0049】
【数6】
【0050】
として求め、これを加算器で現在のタップ係数に加算して次のタップ係数を求め、乗算器118に設定する処理を逐次的に繰り返すことで等化目標(1+1.5D+D2 )となるようにタップ乗数を最適化する。
図12は図11のブーストフィルタ66−1のタップ係数最適化部122でタップ係数gをg=−0.4またはg=−0.5としてブーストを最適化した場合の最終等化目標となる伝達関数(1+D)(1+1.5D+D2 )を実現した場合の周波数特性である。
【0051】
図12において、特性曲線130はブースト最適化を行わない前記(1)式の周波数特性F(ω)そのものであり、これに対し図11においてタップ係数gによりブーストの最適化を行うと、g=−0.4の場合は特性曲線132のようになり、またタップ係数g=−0.5の場合は特性曲線134のようになる。
図13は図11のFIRフィルタ66において、ブーストフィルタ66−1のタップ係数gを最適化することでヘッド及び媒体の線記録密度のばらつきを補正した等化目標となる伝達関数(1+1.5D+D2 )が得られることを利用して、PLL回路130のループ制御を行うようにしたことを特徴とする。
【0052】
図13において、FIRフィルタ66は図11と同じ回路構成を基本的に持つブーストフィルタ66−1と(1+D)フィルタ66−2で構成されており、ブーストフィルタ66−1のタップ係数gは例えば図11のタップ係数最適化部122により最適化された値に設定されている。
このようなブーストフィルタ66−1におけるタップ係数gの調整によるブーストの最適化でヘッド媒体の線記録密度のばらつきが補正された等化信号がブーストフィルタ66−1、即ち加算器120より出力されることから、加算器120から出力された等化波形をPLL回路130に入力し、再生信号に同期したクロックをPLL回路130で生成するようにしている。
【0053】
このブーストを最適化したブーストフィルタ66−1の等化波形をPLL回路130のループ制御に使用すると、ヘッド及びディスク媒体の線記録密度のばらつきを補正していない場合にはPLL回路130のループ制御に用いる等化波形の判定レベルをばらつきを考慮して±2.5の範囲、即ち判定レベル(2.5,1.5,1,0,−1,−1.5,−2.5)の7値であったものを、ばらつきの補正により判定レベル(1.5,1,0,−1,−1.5)の5値に減らし、その分、回路構成を簡略化できる。
【0054】
図14は図13のPLL回路130のブロック図である。PLL回路130はマルチプレクサ180、位相比較器182、チャージポンプ回路184、ローパスフィルタ186及び電圧制御発振器188で構成されている。マルチプレクサ180はリード動作時、即ちリードゲートがオンしている時には、図13のFIRフィルタ66に設けているブーストフィルタ66−1の出力を選択して位相比較器182に入力し、判定レベル(1.5,1,0,−1,−1.5)の5値を使用し、電圧制御発振器188からも同じく5値の各レベルを基準としたレベル差に基づく位相比較を行っている。
【0055】
位相比較器182の比較結果はチャージポンプ回路184に与えられた後、ローパスフィルタ186を介して制御信号として電圧制御発振器188に与えられ、マルチプレクサ180からの等化信号としての再生信号の位相に同期するように電圧制御発振器188の発振周波数を制御する。電圧制御発振器188の発振パルスは、直接または分周した後に、リードクロックとしてリードチャネル回路22に与えられる。尚、マルチプレクサ180は、ライト動作時即ちライトゲートがオンしている時にはFIRフィルタ66を切り離し、クロック発振器に基づいて生成しているクロックパルスを選択してPLLループ制御を行う。
【0056】
図15は図6のFIRフィルタ66の等化出力を利用したA/D変換器64のDCオフセットを調整するための実施形態の回路ブロック図である。
図15において、A/D変換器64に対しては自動利得アンプ76、アナログ等化器60及びアナログローパスフィルタ62を通った等化目標(1+1.5D+D2 )の等化を受けた再生信号としての等化波形が入力し、等化波形の振幅の中央を零レベルとして振幅値を正負のデジタルデータに変換している。この場合、A/D変換器64における零レベルが不正確になると上下対称性が崩れ、正確な等化波形をデジタルデータに変換することができない。
【0057】
そこで図15の実施形態にあっては、伝達関数(1+D)(1+1.5D+D2 )の等化が済んだ最終等化波形となるFIRフィルタ66の出力をオフセット調整回路134に入力し、等化波形の振幅から相対的にAD変換器64の零レベルを与えるDCオフセットを求めて調整している。このDCオフセット調整部130によるA/D変換器64のオフセット調整は、ハードディスクドライブを出荷する前の工場の調整段階において、図3に示したディスク媒体38のアウタ側の非ユーザ領域即ちシステム領域に、6Tを1周期とする例えば100周期分のトレーニングパターンを書き込んでおき、このトレーニングパターンを読み出して100周期分の等化波形を再生し、オフセット調整部134でA/D変換器64のDCオフセットを調整する。
【0058】
図16はオフセット調整部134に入力される1周期分の等化波形を取り出している。等化波形136に対しては目標振幅レベルとして±2.5を設定し、目標振幅レベル2.5についてサンプル点140,142を求め、また目標振幅レベル−2.5についてサンプル点146,148を求め、これら±のサンプル点の中点としてオフセット調整レベルとなるサンプル点138,144,150を平均演算により算出し、算出したDCオフセットをA/D変換器にセットする。
【0059】
このオフセット調整の際には、ゲインコントロールアンプ(GCA)76に応答ゲイン制御信号を出力する応答ゲイン制御回路132も動作状態とし、FIRフィルタ66からの等化波形によって一定の振幅が維持されるように自動利得制御を行った状態で、100周期分の繰返しパターンに基づいたDCオフセットの調整を行う。
【0060】
このようなA/D変換器64のDCオフセットのディスク媒体からの実際の再生信号を用いた調整を行うことで、A/D変換器64で再生波形の正確なサンプル点のレベル設定が実現でき、等化後の最尤検出の精度を高めることができる。次に図6の実施形態に設けたアナログ等化器60で回路的なばらつきにより等化目標がMEEPR4の伝達関数(1+D)(1+1.5D+D2 )からずれてEEPR4の伝達関数(1+D)(1+2D+D2 )の間の等化波形となった場合に、FIRフィルタ66によらず最尤検出器48のブランチメトリックの演算にオフセットを加えることで等化的に等化目標のずれを補正する実施形態を説明する。
【0061】
図17は本発明が対象とする伝達関数(1+D)(1+1.5D+D2 )の(1)式で与えられた周波数特性152と、等化目標のずれが予想される伝達関数(1+D)(1+2D+D2 )となるEEPR4の周波数特性154を示している。本発明の等化目標に従った周波数特性152は、いわゆるMMEEPR4ということができ、この場合の等化フィルタとしては、図8のブーストフィルタ66−1におけるタップ係数gをg=2/3とすることで実現できる。
【0062】
これに対し等化目標のずれが予想される周波数特性154はEEPR4であり、図8のブーストフィルタ66−1の構成におけるタップ係数gをg=0.5とすることで伝達関数(1+D)(1+2D+D2 )の等化特性を実現できる。
このような本発明における等化目標となる周波数特性152から周波数特性154側へのずれに対し、図18の最尤検出器48にあっては、分配パス判定部160で使用しているブランチメトリックBnにオフセットΔを加えて等化目標のずれを実質的に補正している。
【0063】
最尤検出器48は、アド・コンペア・セレクト回路として知られた分配パス判定部160とパスメモリ162で構成される。分配パス判定部160の判定処理は、図19の遷移状態図に従う。この遷移状態図19は、タップ係数g=2/3の場合、図17に示した本発明の伝達関数(1+1.5D+D2 )の等化目標を持つ周波数特性152の等化による最尤検出となる。
【0064】
MMEEPR4の状態遷移は、再生信号から得られる連結符号(畳み込み符号)Ynの拘束長mがm=4であることから、本来、24 =16個の状態0000〜1111を生ずるが、その内、0010,0100,0101,1010,1011,1101の6個状態が除かれた10個の状態に制限されている。
図18の分配パス判定部160を更に詳細に説明する。図19のMMEEPR4のパーシャルレスポンス最尤検出の状態遷移に基づき、分配パス判定部160を左側に示した10個の現時点のパスノード0000〜1111に対応して、入力する情報ビット0,1に対するノイズなしの理想推定値Ynを示している。例えば現時点のノード000について、情報ビット0のときの推定値Ynは0であり、これを「0/0」と現している。またビット1のときの推定値Ynは2/3であり、これを「1/(5/3)」と表わしている。ここでノードの値0000〜1111は、パスノードのメトリック値である。
【0065】
現パスノードの右側には、次回の情報ビット0/1の入力による10個のパスワード000〜1111を示している。この磁界のパスワードには、1つ前のパスノードより2つ又は1つのパスが繋っている。例えば次回のパスワード0000を例にとると、1つ前のパスワード0000とパスワード1000よりパスが繋っている。この1つ前から繋る2つのパスについて、尤もらしいパスを判定して生き残りパスとして選択する。
【0066】
パスの選択は、再生信号のサンプル値Rnと情報ビット0/1に対応したMEEPR4の2つのノイズなし理想値Ynに基づき、次式で各々のブランチメトリック(ユークリッド距離)Bnを計算する。
Bn=(Rn−Yn)2
次に各ブランチメトリックBnと1つ前のパスノードから入力したパスメトリック値とを加算し、2つの加算値の対さい方のパスを選択し、最終的に選択した最尤パスノードのメトリック値をパスメモリ162に出力する。
【0067】
このような分配パス判定部160におけるMEEPR4の理想推定値Ynにつき、本発明にあってはオフセットΔの加算で補正し、アナログ等化器60のばらつきに起因して図17のように等化目標がMEEPR4からのEEPR4側へのずれることによる判定エラーを防止している。
本発明による伝達関数(1+D)(1+1.5D+D2 )の等化目標が図17のようにEEPR4側の伝達関数(1+D)(1+2D+D2 )の周波数特性154の等化目標にずれると、図19のタップ係数gがg=2/3からg=0.5側にずれ、図18の分配パス判定部160に設定したMMEEPR4の理想推定値Ynでは判定誤りを起しやくすなる。そこで、図18のタップ係数gの変化に対応したオフセットΔをオフセット設定部164により設定し、ブランチメトリックBnの演算に使用する理想推定値Ynにオフセット値Δを加算して小さくするように補正する。
【0068】
これによって、図17の周波数特性152から154へのずれに対応したブランチメトリックBnの演算での補正が行われ、等化目標のずれによる最尤検出の判定誤りを防ぐことができる。
この場合の理想推定値Ynを補正するオフセット値Δとしては、
−1/6≦Δ≦0
の範囲の値を使用する。
尚、本発明は上記の実施例に限定されず、伝達関数(1+D)(1+1.5D+D2 )の等化を実現する再生部であれば適宜の構成をとることができる。また本発明の実施形態に示された数値による限定は受けず、更に本発明の目的と利点を損なわない範囲で適宜の変形が可能である。
【0069】
【発明の効果】
以上説明してきたように本発明によれば、(1,7)EEPR4での高域共聴の問題と、(1,7)MEEPR4でのカストロフィック符号を回避するための符号/復号が複雑になる問題を解消し、高密度記録での情報の熱緩和による消失に強い伝達関数(1+D)(1+1.5D+D2 )の等化に基づく最尤検出を行う記録再生装置が実現できる。
【0070】
また伝達関数(1+D)(1+1.5D+D2 )の等化はスペクトルヌルの周波数特性を持つが、スペクトルヌルで帯域を制限した等化を行い、且つ帯域制限を行っても等化性能を劣化することなく等化目標を達成でき、また等化回路の設計も効率的且つ容易にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理説明図
【図2】本発明が適用される磁気ディスクドライブのブロック図
【図3】本発明による記録部と再生部の基本構成のブロック図
【図4】図3の再生部に設けた伝達関数(1+D)(1+1.5D+D2 )の等化器の等化特性の説明図
【図5】図3の実施形態でスペクトルヌルで帯域制限を行った場合の伝達関数(1+1.5D+D2 )の等化器の等化特性図
【図6】図3の再生部の具体的な実施形態を示したブロック図
【図7】図3の伝達関数(1−D)の変換を行うプリデコーダの等化回路図
【図8】伝達関数(1+1.5D+D2 )の等化器のブーストを調整するブーストフィルタを備えた図6の伝達関数(1+D)のFIRフィルタの第1実施形態の回路ブロック図
【図9】図8から変形した図6のFIRフィルタの第2実施形態の回路ブロック図
【図10】図8又は図9でタップ乗数gを変化させた場合のブーストの周波数特性図
【図11】等化目標が伝達関数(1+1.5D+D2 )となるようにLMS最大傾斜法によりタップ係数gを調整してブーストを最適化する図6のFIRフィルタの第3実施形態の回路ブロック図
【図12】図11でブーストを最適化したブーストフィルタの周波数特性図
【図13】タップ係数を最適化したブーストフィルタから出力される等化信号を用いたPLL回路を制御する本発明の実施形態の回路ブロック図
【図14】図13のPLL回路のブロック図
【図15】タップ係数を最適化したブーストフィルタのトレーニングで得られる等化波形を用いてAD変換のDCオフセットを調整する本発明の実施形態の回路ブロック図
【図16】図15のトレーニングによる等化波形の説明図
【図17】図3の再生部による伝達関数(1+1.5D+D2 )の等化特性と等化目標がずれた場合の伝達関数(1+2D+D2 )の等化特性の周波数特性図
【図18】ブーストフィルタを使用せずに図17の等化目標のずれに対し最尤検出のブランチメトリックにオフセットを加えてずれを補正する本発明の他の実施形態のブロック図
【図19】図18の最尤検出器における状態遷移図
【符号の説明】
10:ディスクエンクロージャ
11:ディスクコントローラ
12:ヘッドIC回路
14−1〜14−4:ヘッドアッセンブリ
15:ボイスコイルモータ(VCM)
16:スピンドルモータ
18:メインコントロールユニット(MCU)
20:ハードディクスコントローラ(HDC)
22:ライトチャネル回路(記録部)
24:リードチャネル回路(再生部)
25:サーボ復調回路
26:サーボコントローラ
28:インタフェース回路
30:(1.7)RLLエンコーダ((1,7)RLL符号器)
32:プリコーダ(前置符号器)
34:ライトアンプ
36,36−1〜36−4:記録ヘッド
38:ディスク媒体
40,40−1〜40−4:再生ヘッド
42:リードアンプ
44:等化器
46:ローパスフィルタ(LPF)
48:最尤検出器
50:プリデコーダ(前置復号器)
52:(1,7)RLLデコーダ((1,7)RLL復号器)
60:アナログ等化器
64:A/D変換器
66:FIRフィルタ(有限インパルス応答フィルタ)
66−1:ブーストフィルタ
66−2:(1+D)フィルタ
74:固定利得アンプ
76:利得制御アンプ(GCA)
78,80,92,94,96,110,112,114,124,126:タップ付き遅延回路
82,84,98,100,118:乗算器
90,102,116,120,128:加算器
122:タップ係数最適化部
130:PLL回路
132:AGC回路
134:DCオフセット調整回路
138〜150:サンプル点
160:分配パス反対部(アド・コンペア・セレクト部)
162:パスメモリ
164:オフセット設定部
180:マルチプレクサ
182:位相比較器
184:チャージポンプ
186:ローパスフィルタ(LPF)
188:電圧制御発振器(VCO)
Claims (10)
- パーシャルレスポンス系で表わされる磁気記録系に情報を記録して再生する記録再生装置に於いて、
入力データを(1,7)RLL符号データに変換する(1,7)RLL符号器と、
前記(1,7)符号器からの(1,7)RLL符号データを伝達関数1/(1−D)で前置符号データに変換して媒体に記録させる前置符号器と、
を備えた記録部と、
前記媒体からの再生信号を伝達関数(1+D)(1+1.5D+D2)で等化する等化器と、
前記等化器からの等化信号をスペクトルヌルまでの帯域に制限するローパスフィルと、
前記ローパスフィルタの帯域制限信号から前記前置符号データを検出する最尤検出と、
前記最尤検出器で検出した前置符号データを伝達関数(1−D)で変換して前記(1,7)RLL符号データを復号する前置復号器と、
前記前置復号器の(1,7)RLL符号データから元のデータを複合する(1,7)RLL復号器と、
を備え、
前記等化器を、前記伝達関数(1+1.5D+D 2 )の等化を行うアナログ等化器と前記伝達関数(1+D)の等化を行う有限インパルス応答フィルタとで構成すると共に、前記ローパスフィルタをアナログローパスフィルタで構成し、
前記アナログ等化器で前記伝達関数(1+1.5D+D 2 )の等化を行った後に前記アナログローパスフィルタでスペクトルヌルまでの帯域に制限し、更にA/D変換器でデジタルデータに変換して前記有限インパルス応答フィルタで前記伝達関数(1+D)の等化を行うことを特徴とする記録再生装置。 - 請求項1記載の記録再生装置に於いて、前記有限インパルス応答フィルタは、前記伝達関数(1+D)(1+1.5D+D2 )のパーシャルレスポンス系の周波数特性F(ω)を
F(ω)=cos(ωT/2)+gcos(3ωT/2)
但し、Tはナイキスト周期、ωはナイキスト角周波数
として、前記伝達関数(1+1.5D+D2 )の等化特性のブーストを調整する周波数特性gcos(3ωT/2)をもつ第1フィルタ(ブーストフィルタ)と、前記伝達関数(1+D)の等化に対応した周波数特性cos(ωT/2)をもつ第2フィルタ(1+Dフィルタ)に分け、前記第1フィルタのタップ係数gの設定によりヘッド及び媒体に起因した線記録密度のばらつきを補正して前記伝達関数(1+1.5D+D2 )の等化目標を実現することを特徴とする記録再生装置。 - 請求項2記載の記録再生装置に於いて、前記第1フィルタの伝達関数をタップ係数gを含めて
(g+D+gD2 )
とし、遅延時間Dをもつ2つのタップ付き遅延回路、タップ係数gを乗算する2つの乗算器、及び1つの加算器で構成したことを特徴とする記録再生装置。 - 請求項2記載の記録再生装置に於いて、前記有限インパルス応答フィルタは、前記伝達関数(1+D)(1+1.5D+D2 )をタップ係数gを含めて
(g+D+D2 +gD3 )
と変形することにより、前記第1フィルタと第2フィルタを一体化し、遅延時間Dをもつ3つのタップ付き遅延回路、タップ係数gを乗算する2つの乗算器、及び1つの加算器で構成したことを特徴とする記録再生装置。 - 請求項3又は4記載の記録再生装置に於いて、前記有限インパルス応答フィルタのタップ係数gを最適値に初期設定した固定等化を行うことを特徴とする記録再生装置。
- 請求項3又は4記載の記録再生装置に於いて、前記有限インパルス応答フィルタのタップ係数gを最小二乗平均法(LMS法)等の最大傾斜法アルゴリズムを用いて最適化する適応等化を行うことを特徴とする記録再生装置。
- 請求項2記載の記録再生装置に於いて、前記再生部は、位相比較器、ループフィルタ、及び電圧制御発振器により位相ループを構成したPLL回路を有し、前記有限インパルス応答フィルタを構成する第1フィルタの等化信号を前記PLL回路の位相比較器の一方に入力してサンプリング位相を同期させることを特徴とする記録再生装置。
- 請求項1記載の記録再生装置に於いて、前記再生部は、前記媒体から読み出した複数周期分のトレーニングパターンを読出した際に前記等化器から出力される等化波形の
±2.5レベルから振幅の0レベルを求め、前記A/D変換器のDCオフセットを調整することを特徴とする記録再生装置。 - 請求項1記載の記録再生装置に於いて、前記最尤検出器のユークリッド距離演算に用いるブランチメトリックにオフセットΔを加えることで、伝達関数
(1+D)(1+1.5D+D2 )から伝達関数(1+D)(1+2D+D2 )の間のパーシャルレスポンス系の最尤検出を可能とすることを特徴とする記録再生装置。 - 請求項9記載の記録再生装置に於いて、前記最尤検出器のユークリッド距離演算に用いるブランチメトリックに加えるオフセットΔは、
(−1/6)≦Δ≦0
の値をとることを特徴とする記録再生装置。
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