JP3778746B2 - ボックス体の開閉装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、自動車のインストルメントパネルに回動可能に軸支されるグラブボックスの如く、その開閉動が紐式のエアダンパーによってコントロールされるボックス体の開閉装置の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種開閉装置は、自動車のインストルメントパネルの空所にグラブボックスを回動可能に軸支する一方、グラブボックスの背面又は側面に紐式のエアダンパーのシリンダーを固定すると共に、該エアダンパーのピストンに接続された紐を対応するインストルメントパネル側に固定する構成となっている。
【0003】
この為、従来の開閉装置にあっては、紐式のエアダンパーの存在によって、グラブボックスの開閉動を円滑にコントロールすることが可能となる訳であるが、反面、当該エアダンパーをグラブボックスの背面又は側面に外側から固定する関係で、グラブボックスの内容積が犠牲になる恐れがあった。
【0004】
そこで、実開平6−67769号公報に示す如く、上記グラブボックスの内部奥壁にエアダンパーのシリンダーを一体に成形して、エアダンパーをグラブボックスの内部奥側に設置することにより、エアダンパーの取付を簡素化すると共に、グラブボックスの内容積の犠牲を最小限に抑える改良型のものが提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従って、この改良型の開閉装置にあっては、確かに、グラブボックスの内部奥壁にシリンダーを一体に設置することにより、グラブボックスの内容積の犠牲を最小限に抑えることは可能となるが、反面、エアダンパーをグラブボックスの奥側に設置した関係で、エアダンパーのピストンに接続される紐の先端部をインストルメントパネル側に固定する場合には、エアダンパーの設置位置よりも、更に、インストルメントパネルの奥側に固定しなければならなくなるので、特に、メンテナンス等でグラブボックスを取り外す時には、紐の先端部のインストルメントパネルに対する脱着が困難となってしまう問題点を有していた。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、斯かる改良型の開閉装置が抱える課題を有効に解決するために開発されたもので、請求項1記載の発明は、支持構造体側に上方が開口するバケット形を呈してその前面側を手前に引くことにより開くボックス体の下部を回動可能に軸支して、当該ボックス体の開閉動を紐式のエアダンパーでコントロールするボックス体の開閉装置において、ボックス体の前面側をアウター部材とインナー部材とで構成して、当該両部材間に画成される空間内に上記エアダンパーを設置すると共に、該エアダンパーのピストンに接続された紐の先端部をボックス体の側壁の開口を経て支持構造体側に固定する構成を採用した。
【0007】
請求項2記載の発明は、請求項1を前提として、ボックス体の前面開口縁内側にエアダンパーを水平状態に設置する構成を採用した。
【0008】
請求項3記載の発明は、請求項1を前提として、インナー部材でエアダンパーとボックス体の開閉ロック手段とを一緒に覆う構成を採用した。
【0009】
依って、請求項1記載の発明にあっては、ボックス体の前面側を構成するアウター部材とインナー部材間に画成される空間内にエアダンパーを設置しているので、これに伴い、エアダンパーのピストンに接続された紐の先端部を可能な限り支持構造体の手前側に固定することが可能となって、メンテナンス等でボックス体を取り外す時には、紐の先端部のインストルメントパネルに対する脱着が頗る容易となると共に、エアダンパー自体を修理・交換する時には、ボックス体を開放した状態で行なえるので、この点からも、作業性が向上する。
【0010】
請求項2記載の発明にあっては、エアダンパーをボックス体の前面開口縁内側に水平に設置することにより、ボックス体の開口縁がアウター部材とインナー部材の二重構造となって強化されるので、ボックス体自体の強度・剛性が向上すると共に、温度による影響も受け難い。請求項3記載の発明にあっては、インナー部材でエアダンパーとボックス体の開閉ロック手段とを一緒に覆ったので、特に、ボックス体の開放状態における見栄えが向上する。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図示する好適な実施の形態に基づいて詳述すれば、該実施の形態に係る開閉装置も、自動車のインストルメントパネルの空所に回動可能に軸支されるグラブボックスを対象として開発されたものであるが、特徴とするところは、以下の構成を採用した点にある。
【0012】
まず、ボックス体たるグラブボックスBに対しては、バケット形を呈するその前面開口縁内側に紐式のエアダンパー10を設置せんとするものであるが、この設置に際しては、図1に示す如く、グラブボックスBのアウター部材となる前面化粧板1の裏面に複数のボス2を一体に突設して、該各ボス2にエアダンパー10のシリンダー11に形成された係合片12を係合した後、その上からインナー部材となるカバー体3を被せて、当該カバー体3を前面化粧板1に対してネジ止めすることにより、グラブボックスBの前面開口縁内側において、図2・図3に示す如く、前面化粧板1とカバー体3の間に画成される空間S内にエアダンパー10を水平状態に設置する構成となっている。
【0013】
尚、上記インナー部材たるカバー体3は、グラブボックスBの前面開口縁内側をその全域に亘り覆える大きさに成形されているが、インストルメントパネル側に設けられているストライカ7と係脱する開閉ロック手段4をも同時に画成する空間S内に設置しようとするものであるから、エアダンパー10と開閉ロック手段4とは、グラブボックスBの前面開口縁内側において、一緒に、このカバー体3により覆われることとなるので、グラブボックスBの開放状態における見栄えを害する心配がない。
【0014】
又、紐式のエアダンパー10自体は、図4に示す如く、両端部が開口する筒状のシリンダー11と、紐14の基端部が接続されてシリンダー11内を移動するピストン13と、シリンダー11の一端開口部側で上記紐14の移動を案内するガイドキャップ15と、シリンダー11の他端開口部に開設された連通孔16を開閉するバルブ17付のエンドキャップ18と、シリンダー11内においてガイドキャップ15とピストン13間に介在する圧縮コイルばね19とを備えるもので、上記紐14の先端部14aは、グラブボックスBの一側壁に穿設された開口5から外部に引き出されて、インストルメントパネル側に固定されることとなるが、その自由長は、インストルメントパネルに対する組付代分だけ余裕をもって延長しておくものとする。
【0015】
次に、支持構造体たるインストルメントパネルPに対しては、紐式のエアダンパー10をグラブボックスBの前面開口縁内側に設置したことに起因して、図5に示す如く、上記紐14の先端部14aを引っ掛けて固定する溝状の固定部6をその空所の手前側に設けることが可能となるので、メンテナンス等でグラブボックスBをインストルメントパネルP側から取り外す時には、紐14の先端部14aのインストルメントパネルPの固定部6に対する脱着が頗る容易となる。又、インストルメントパネルP側にはエアダンパーを取り付ける構造が不要となるので、インストルメントパネルP側が簡素化される。
【0016】
依って、斯かる構成の開閉装置の下では、グラブボックスBをインストルメントパネルPの空所内に回動可能に軸支すると同時に、エアダンパー10の紐14の先端部14aをインストルメントパネルPの固定部6に引っ掛ける状態にセットして、グラブボックスBをその開閉ロック手段4のストライカ7に対する係合を解除して開方向へ移動させると、紐14がエアダンパー10のシリンダー11から徐々に引き出されて、ピストン13が圧縮コイルばね19のばね圧に抗して同方向に移動するので、これにより、ピストン13側に開設されているオリフィス(図示せず)を通過する空気の流動抵抗で、エアダンパー効果を得て、図6に示す如く、グラブボックスBがゆっくりと開放状態に移動することが保障される。
【0017】
しかも、このグラブボックスBの開放状態においては、図示する如く、その開口縁に設置されているエアダンパー10や開閉ロック手段4がカバー体3によって一緒に覆われているので、外観上の見栄えが害される心配がないばかりか、この状態で、インナー部材たるカバー体3を取り外せば、そのまま、エアダンパー10の修理や交換も即座に可能となる。
【0018】
又、逆に、グラブボックスBを閉方向へ移動させると、今度は、ピストン13が紐14を伴って圧縮コイルばね19のばね圧でシリンダー11内に強制的に押し戻されて、シリンダー11内に蓄積された空気をバルブ17で開放された連通孔16を経てエンドキャップ18側から外部に逃がすので、ピストン13がシリンダー11内を速やかに移動して、グラブボックスBの閉動作が助長されながら、図7に示す如く、グラブボックスBの閉塞状態が保障される。
【0019】
尚、本実施の形態において、グラブボックスBの前面化粧板1とカバー体3間に画成される空間S内にエアダンパー10を設置することは、少なくとも、グラブボックスBの開口縁が二重構造となって強化されるので、グラブボックスB自体の強度・剛性が向上すると共に、温度による影響も受け難くなる。更に、グラブボックスBの側壁の開口5から引き出される紐14は、側壁よりも外方に張り出している前面化粧板1の側縁で隠されるので、邪魔となったり見栄えを害する心配もない。
【0020】
【発明の効果】
以上の如く、本発明は、上記構成の採用により、請求項1の下では、ボックス体の前面側を構成するアウター部材とインナー部材間に画成される空間内にエアダンパーを設置しているので、これに伴い、エアダンパーのピストンに接続された紐の先端部を可能な限り支持構造体の手前側に固定することが可能となって、メンテナンス等でボックス体を取り外す時には、紐の先端部のインストルメントパネルに対する脱着が頗る容易となると共に、エアダンパー自体を修理・交換する時には、ボックス体を開放した状態で行なえるので、この点からも、作業性が向上する。
【0021】
請求項2の下では、エアダンパーをボックス体の前面開口縁内側に水平に設置することにより、ボックス体の開口縁がアウター部材とインナー部材の二重構造となって強化されるので、ボックス体自体の強度・剛性が向上すると共に、温度による影響も受け難い。請求項3の下では、インナー部材でエアダンパーとボックス体の開閉ロック手段とを一緒に覆ったので、特に、ボックス体の開放状態における見栄えが向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る開閉装置のグラブボックス側の構造を示す分解斜視図である。
【図2】グラブボックスを組み立てた状態を示す斜視図である。
【図3】図2のA−A線断面図である。
【図4】エアダンパーの構造を示す断面図である。
【図5】インストルメントパネル側の構造を示す要部斜視図である。
【図6】グラブボックスの開放した状態を示す横断面図である。
【図7】グラブボックスの閉塞した状態を示す横断面図である。
【符号の説明】
B グラブボックス(ボックス体)
P インストルメントパネル(支持構造体)
1 前面化粧板(アウター部材)
2 ボス
3 カバー体(インナー部材)
4 開閉ロック手段
5 開口
6 固定部
7 ストライカ
10 エアダンパー
11 シリンダー
12 係合片
13 ピストン
14 紐
14a 紐の先端部
15 ガイドキャップ
16 連通孔
17 バルブ
18 エンドキャップ
19 圧縮コイルばね
S 空間
Claims (3)
- 支持構造体側に上方が開口するバケット形を呈してその前面側を手前に引くことにより開くボックス体の下部を回動可能に軸支して、当該ボックス体の開閉動を紐式のエアダンパーでコントロールするボックス体の開閉装置において、ボックス体の前面側をアウター部材とインナー部材とで構成して、当該両部材間に画成される空間内に上記エアダンパーを設置すると共に、該エアダンパーのピストンに接続された紐の先端部をボックス体の側壁の開口を経て支持構造体側に固定したことを特徴とするボックス体の開閉装置。
- ボックス体の前面開口縁内側にエアダンパーを水平状態に設置したことを特徴とする請求項1記載のボックス体の開閉装置。
- インナー部材でエアダンパーとボックス体の開閉ロック手段とを一緒に覆ったことを特徴とする請求項1記載のボックス体の開閉装置。
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