JP3779478B2 - 中継基板及びその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ICチップやトランジスタ、抵抗、コンデンサ等の機能部品や機能部品を搭載した配線基板等の電子部品の端子と、これを搭載するためのマザーボード、ドーターボード等のプリント配線板に設けた端子との間に介在させて相互に接続させる中継基板及びその製造方法に関し、特に、製造容易で微細な間隔を持つ端子同士を接続できる中継基板及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、ICチップをプリント配線板にベアチップ実装する場合に、ICチップが不良であった場合のリペアの困難さを考慮して、ICチップとプリント配線板の間に中継基板(インターポーザ)を介在させることがある。特に、複数のICチップを1つのプリント配線板に搭載する場合には、一旦中継基板に複数のICチップを接続し、いずれのICチップも正常であることを確認してから、中継基板をプリント配線板に接続することが多い。
【0003】
このような従来の中継基板の構造について、図11を参照しつつ説明する。図11(a)に示す中継基板110は、アルミナセラミックからなる中継基板本体111の2つの主面111A,111Bの間に開けた貫通孔111H内に、タングステン、モリブデン等のビア112を形成し、この上下を覆うようにして主面111A,111Bにそれぞれタングステン、モリブデン等のパッド113,114を形成したものである。このような中継基板110を介在させて、図11(b)に示すように、ICチップ等の電子部品D10,D20を、プリント配線板P10に接続する。
【0004】
電子部品D10,D20は、それぞれシリコンからなる部品本体D11,D21の接続面D11B,D21B(図中下面)に、多数のパッドD12,D22を備え、これらのパッドD12,D22には、高温ハンダ(例えば、95Pb−5Sn)からなり略半球状のハンダバンプD13,D23を備える。また、プリント配線板P10は、ガラス−エポキシ樹脂複合材料からなる配線板本体P11の接続面P11A(図中上面)に、電子部品D10,D20のパッドD12,D22(ハンダバンプD13,D23)に対応した配置で、銅からなる接続パッドP12、及び、高温ハンダからなり略半球状のハンダバンプP13を備える。これらのハンダバンプD13,D23と中継基板110のパッド113とを、およびハンダバンプP13とパッド114とを上記高温ハンダよりも低融点のハンダ(例えばPb−Sn共晶ハンダ37Pb−63Sn)S1,S2で接続する。
【0005】
その他の中継基板として、図12に示すものも挙げられる。この中継基板120は、ガラス−エポキシ樹脂複合材料からなる中継基板本体121の2つの主面121A,121Bの間に開けた貫通孔121H内に、銅メッキにより略円筒状のスルーホール導体122を形成し、さらにこの内部に導電性樹脂(あるいは絶縁性樹脂)からなるプラグ材125を充填し、銅メッキにより蓋状にパッド123,124をそれぞれ形成したものである。この中継基板120も、上記(図11参照)と同様にして、電子部品D10,D20やプリント配線板P10と接続して用いることができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記した中継基板110は、中継基板本体111がアルミナ等のセラミックからなるため、靭性が低く、応力が掛かると折れる等の不具合を生じるため、中継基板本体111の厚さを薄くすることができない。一方、厚さが厚いとビア112の長さが長くなるため、ビア112の持つ抵抗やインダクタンスが大きくなって、電気的特性上も好ましくない。また、厚さが厚いと、プリント配線板P10との熱膨張差に起因する応力が大きくなるため、両者間の接続信頼性も低下する。
さらに、この中継基板110は、例えば図13(a)に示すように、焼成後に中継基板本体111となるセラミックグリーンシートGの2つの主面GA,GBを貫通する貫通孔GH内に、タングステンペースト等の導体ペーストGPを充填し、さらにパッド(図示しない)を印刷し焼成して形成する。この場合には、グリーンシートGの厚さが薄いと、貫通孔GH内に導体ペーストGPを保持する能力に乏しいため、印刷時に一旦は充填された導体ペーストGPの一部またはほぼ全部が脱落して、充填不良となりやすく、歩留まりが低下する。また、導体ペーストGPの量が一定でないと、各パッドに凹凸ができてコプラナリティが低下し、ICチップなどの電子部品D10等との接続性が低下する。
【0007】
一方、上記した中継基板120では、中継基板本体121に含まれるガラス繊維に沿ってマイグレーションを生じるため、隣接する貫通孔121H同士の間隔を狭くする、例えば、200μm以下とすると、中継基板120の高温高湿条件下での信頼性が低下するため、間隔を狭くすることができない。また、この中継基板120は、プラグ材125を充填し熱硬化させると、図13(b)に示すように、その表面125Sに凹凸が生じるため、研磨によってその表面125Sを平坦にし、その後パッド123,124を形成するのであるが、中継基板本体121の厚さが薄くなると、研磨が困難になってくる。また、上記導電ペーストGPと同様に、中継基板本体121の厚さが薄くなると、一旦充填したプラグ材(樹脂)125が脱落しやすくなる。さらに、プラグ材125の上下に蓋状のパッド123,124を形成するので、プラグ材125の形成後に研磨し、さらにメッキによってパッド123,124を形成するため、中継基板120の製作には工数が掛かり高価となる。また、電子部品D10等のハンダバンプD13と接続するには、予め低融点ハンダペーストをパッド123等に塗布しておき、電子部品D10等を重ねた後にハンダペーストを加熱溶融させてハンダ付けする必要がある。
【0008】
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであって、歩留まりが高く形成容易で、電子部品等とのハンダ付けも容易な中継基板及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段、作用及び効果】
その解決手段は、第1主面と第2主面とを備え、この2つの主面間を貫通する貫通孔を有する中継基板本体と、上記貫通孔の第2主面側開口を塞ぐ底部と上記貫通孔内周面を覆う側部とを備える略凹形状の凹状導体と、上記凹状導体の凹部内に充填され上記第1主面側に突出する充填ハンダ体と、を備えることを特徴とする中継基板である。
【0010】
本発明によれば、底部と側部とを有する有底の凹状導体を備えるので、充填ハンダ体とするためにスクリーン印刷等によって充填したハンダペーストの一部または全部が脱落することはないから、充填ハンダ体の量、従って、突出高さが均一になり、ICチップ等の電子部品のバンプやパッドなどの端子との接続性が高くなる。また、ハンダペーストを充填する際に脱落する心配がないので、中継基板本体の厚さを薄くできる。また、充填ハンダ体が第1主面側に突出しているので、接続する電子部品等のパッドやバンプとの接続に際して、確実に接続させることができる。
【0011】
なお、上記充填ハンダ体を、第1主面側で接続する電子部品等のバンプ等より低融点の材質からなるものとすると、電子部品等と中継基板とを接続させるのに際して、バンプ等より低融点のハンダペーストを予め塗布しておくなどの作業が不要とすることができる。
【0012】
ここで、中継基板本体としては、靭性、絶縁性、耐湿性、加工性等を考慮して適宜選択すればよい。例えば、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、BT樹脂,PPE樹脂等の樹脂、ガラス−エポキシ樹脂複合材料など、これらの樹脂とガラス繊維(ガラス織布やガラス不織布)との複合材料、これらの樹脂とポリアミド繊維などの有機繊維との複合材料、連続多孔質PTFE等の三次元網目状フッ素系樹脂にエポキシ樹脂等を含浸させた複合材料などが挙げられる。
凹状導体は、中継基板本体の材質等を考慮して選択すればよいが、例えば、銅、ニッケル等が挙げられる。
また、充填ハンダ体は、接続するICチップ等の電子部品やプリント配線板のバンプの材質を考慮して、材質や融点を選択すればよいが、例えば、Pb−Sn共晶ハンダ(37Pb−63Sn)や高温ハンダ(95Pb−5Sn,90Pb−10Sn等)、あるいは96.5Sn−3.5Ag、95Sn−5Sbハンダ等が挙げられる。
【0013】
さらに、上記の中継基板であって、前記中継基板本体の厚さが200μm以下であることを特徴とする中継基板とすると良い。
【0014】
中継基板の厚さが薄い場合には、前記したように貫通穴内にペースト等を充填してもその後に脱落する不具合を生じやすく、特に、中継基板本体の厚さが200μm以下である場合には、貫通孔内に導体ペーストやプラグ材用の樹脂ペーストを保持させにくくなる。これに対して、本発明では有底の凹状導体を備えるので、ペースト等の脱落を生じることがなく、特に、200μm以下の厚さの中継基板本体においても、確実にハンダペーストを保持し、均一な突出高さの充填ハンダ体を形成することができる。従って、凹状導体や充填ハンダ体の抵抗やインダクタンスをより低下させることができる。また、厚さを薄くした場合には、相対的に凹状導体の形状が底の浅い形状になるので、凹状導体中へのハンダペーストの充填がより容易になるから、充填ハンダ体の体積や突出高さもより均一にできる。さらに、中継基板本体の厚さが薄いので、この中継基板を介在させて電子部品とプリント基板とを接続しても、中継基板を介在させずに直接接続した場合に比較してさほど全体の高さが高くならない。したがって、低背化の要求にも応えることができる。
【0015】
さらに、上記の中継基板であって、隣接する前記凹状導体の側部同士の間隙が、200μm以下であり、前記中継基板本体が、ガラス繊維を含まない樹脂系複合材料からなることを特徴とする中継基板とすると良い。
【0016】
中継基板本体の材質として、樹脂系複合材料を用いる場合には、アルミナ等のセラミックを用いる場合に比して、靭性が高いため、中継基板本体の厚さを薄くすることができる。従って、凹状導体や充填ハンダ体の抵抗やインダクタンスをより低下させることができる。また、厚さを薄くした場合には、凹状導体中へのハンダペーストの充填がより容易になって、充填ハンダ体の体積や突出高さもより均一にできる。
また、樹脂系複合材料を用い場合のうち、ガラス繊維を含むもの(例えば、ガラス−エポキシ樹脂複合材料)は、貫通孔形成の際などに樹脂とガラス繊維との間に隙間ができやすく、この隙間に浸入したメッキ液等の水分によってガラス繊維の表面に沿って凹状導体をなす銅等の金属が移動するマイグレーションを生じてショートしやすいが、本発明では、ガラス繊維を含まない樹脂系複合材料を用いるので、凹状導体の側部の間隙が200μm以下という短い距離であっても、マイグレーションを生じることもなく、信頼性の高い中継基板とすることができる。
【0017】
なお、ガラス繊維を含まない樹脂系複合材料としては、例えば、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、BT樹脂、PPE樹脂等の樹脂とポリアミド繊維などの有機繊維との複合材料、連続多孔質PTFE等の三次元網目状フッ素系樹脂にエポキシ樹脂等を含浸させた複合材料などが挙げられる。
【0018】
さらに、上記中継基板であって、前記凹状導体の底部のうち第2主面側に、前記充填ハンダ体をなすハンダよりも高融点のハンダからなる高温ハンダバンプを備えることを特徴とする中継基板とすると良い。
【0019】
一般に、ハンダは組成が異なっても相溶するため、高融点のハンダと低融点のハンダとが溶融状態で接触すると次第に混じり合って、組成が次第に変化してしまう。
本発明では、凹状導体の凹部内に充填ハンダ体、凹状導体の底部の第2主面側にはそれよりも高融点の高温ハンダバンプを備えるので、第1主面側でICチップのバンプ等とを接続し、第2主面側でバンプを形成していないプリント配線板のパッドと接続することができる。
しかもこの際、充填ハンダ体と高温ハンダバンプとは凹状導体の底部で仕切られることになり、例えば、高温ハンダバンプを形成する際、あるいは充填ハンダ体を形成する際に、互いに混じり合わないので、組成変化が無い。つまり、充填ハンダ体の融点が上昇し、あるいは、高温ハンダバンプの融点が低下することがない。従って、接続したICチップ等のリペアのために、接続や取り外しのために何回も加熱した場合でも、充填ハンダ体と第2主面側の高温ハンダバンプの両者の相溶による組成や融点の変化を生じないから、同一条件で接続やリペアを繰り返し行うことができる。
【0020】
また、ICチップ等の電子部品と第1主面側で接続した場合には、ICチップ等と本発明の中継基板とで、あたかも第2主面側に高温ハンダバンプを備える一体の基板(電子部品)のように取り扱うことができるので、これをマザーボード等のプリント配線板等に接続するのに、この高温ハンダバンプにより容易に接続することができる。
【0021】
さらに他の解決手段は、第1主面と第2主面とを備える中継基板本体に、上記2つの主面間を貫通する貫通孔及びこの貫通孔の第2主面側開口を塞ぐ底部と上記貫通孔内周面を覆う側部とを有する略凹形状の凹状導体を形成する貫通孔凹状導体形成工程と、上記第1主面側から上記凹状導体の凹部内にハンダペーストを充填し加熱して、上記凹状導体内に充填され上記第1主面側に突出する充填ハンダ体を形成する充填ハンダ体形成工程と、を備えることを特徴とする中継基板の製造方法である。
【0022】
本発明によれば、貫通孔凹状導体形成工程において貫通孔および凹状導体を形成したので、充填ハンダ体形成工程において、凹状導体の凹部内に確実にハンダペーストを充填することができる。また、ハンダペーストの一部または全部が脱落する等の不具合を生じないため、歩留まり良く中継基板を製造することができる。また、充填ハンダ体のハンダの量を略一定にでき、突出高さも均一にできるから、第1主面側でICチップ等の電子部品と接続させる場合に、接続性も高くできる。また、充填ハンダ体が第1主面側に突出しているので、電子部品等のパッドやバンプ等との接続に際して、確実に接続させることができる。
【0023】
さらに、他の解決手段は、第1主面と第2主面とを備え、この2つの主面のうち少なくとも上記第2主面に第2主面側金属層を有する中継基板本体のうち、上記第1主面に金属層を有さず第2主面にのみ第2主面側金属層を有する所定位置に、上記中継基板本体を穿孔可能で上記第2主面側金属層を穿孔不能なレーザを用いた上記第1主面側からのレーザ加工により、上記第2主面側金属層で第2主面側開口を塞がれた貫通孔を穿孔する貫通孔形成工程と、少なくとも上記第2主面側金属層のうち上記第2主面側開口において上記貫通孔内に向かって露出する露出面および上記貫通孔内の内周面にメッキを施して、略凹形状の凹状導体を形成する凹状導体形成工程と、上記第1主面側から上記凹状導体の凹部内にハンダペーストを充填し加熱して、上記凹状導体内に充填され上記第1主面側に突出する充填ハンダ体を形成する充填ハンダ体形成工程と、を備えることを特徴とする中継基板の製造方法である。
【0024】
本発明によれば、中継基板本体を穿孔可能で第2主面側金属層を穿孔不能なレーザによるレーザ加工で中継基板本体に貫通孔を形成するので、微細な貫通孔を高い精度で穿孔できる。しかも、第2主面側金属層を穿孔不能なレーザを当てるため、第2主面側金属層でレーザが反射されるので確実に貫通孔を形成できる。また、第2主面側金属層には穴は空かないため、凹状導体形成工程において、底部を形成する際の基材としてそのまま使うことができるので、貫通孔の第2主面側開口に容易に凹状導体の底部を形成できる。つまり、第2面側金属層は、貫通孔形成工程においては、レーザのストッパ(及び反射板)の役割をして貫通孔の孔開けに寄与する上、凹状導体形成工程においては、メッキによって形成する凹状導体の底部の基材としてその貫通孔に露出する露出面をなすようにすることができる。
【0025】
さらに、有底の凹状導体を形成したので、充填ハンダ体形成工程において、凹状導体の凹部内に確実にハンダペーストを充填することができ、ハンダペーストの一部または全部が脱落する等の不具合を生じないから、歩留まり良く中継基板を製造することができる。また、充填ハンダ体のハンダの量を略一定にでき、突出高さも均一にできるから、第1主面側でICチップ等の電子部品と接続させる場合に、接続性も高くできる。また、充填ハンダ体が第1主面側に突出しているので、電子部品等のパッドやバンプ等との接続に際して、確実に接続させることができる。
【0026】
さらに、上記の中継基板の製造方法のうち貫通孔形成工程において、前記貫通孔の第2主面側開口の径よりも、これを塞ぐ第2主面側金属層の径が大きくされていることを特徴とする中継基板の製造方法とすると良い。
貫通孔形成工程において、このように第2主面側金属層の径が形成する貫通孔の第2主面側開口の径よりも大きい場合には、レーザ加工における位置ずれが多少生じても、確実に開口を第2主面側金属層を塞ぐことができる。
【0027】
さらに、上記の中継基板の製造方法において、前記貫通孔形成工程は、前記第1主面に所定パターンの透孔を備える第1主面側金属層と前記第2主面のうち少なくとも上記透孔に対応する位置に配置された第2主面側金属層とを有する前記中継基板本体に、上記第1主面側金属層の透孔に対しこの透孔より広くレーザを照射し、透孔と断面略同形の前記貫通孔を形成するコンフォーマルマスク貫通孔形成工程であることを特徴とする中継基板の製造方法とすると良い。
本発明によれば、透孔をコンフォーマルマスクとして用い、透孔より広くレーザを照射し、透孔と略同径の前記貫通孔を形成したので、所定位置及び形状で貫通孔を確実に形成できる。また、レーザの位置決め精度が低くても形成可能である。また、貫通孔を形成する部分以外の部分が第1主面側金属層で覆われている場合には、一度に複数の貫通孔を同時に形成することもできる。
【0028】
【発明の実施の形態】
(実施形態1)
本発明にかかる第1の実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。図1(a)は、本実施形態1にかかる中継基板10の平面図であり、図1(b)は、その部分拡大断面図である。平面視略正方形板状の中継基板本体11は、ガラス繊維を含まず、連続多孔質PTFEにエポキシ樹脂を含浸させ硬化させた樹脂−樹脂複合材料(厚さ50μm)からなり、第1主面11Aおよび第2主面11Bを備え、さらに、この2つの主面間を貫通する直径50μmの貫通孔11Hを多数備える。この貫通孔11H同士の間隙(クリアランス)は、最も小さいもので150μmとされている。この貫通孔11Hには、銅からなり略凹字形状の凹状導体12が形成されており、その底部12Tが貫通孔11Hの第2主面11B側開口を塞ぎ、側部12Sが貫通孔11Hの内周面を覆うように配置されている。また、本実施形態の凹状導体12においては、側部12Sが、第1主面11Aのうち貫通孔11Hの第1主面側開口周縁11APにまで延在して第1主面側開口周縁部12Pを形成しており、また、底部12Tは、貫通孔11Hの第2主面側開口周縁11BPにまで拡がって第2主面側開口周縁部12Qを形成している。
【0029】
また、各凹状導体12には、それぞれ、凹状導体側部12Sと底部12Tとで形成される凹部12R、即ち、凹状導体側部12Sの内周面12SHと底部12Tの第1主面側面(凹部底面)12TAで囲まれた凹部12R内に充填され、さらに、第1主面側開口周縁部12P上にまで拡り、第1主面11A側(図1(b)中上方)に向かって、略球面状に突出する充填ハンダ体13を備える。
この充填ハンダ体13は、Pb−Sn共晶ハンダ(37Pb−63Sn)からなり、後述するように、第1主面11A側でICチップ等の電子部品のバンプ等を接続する場合に、この充填ハンダ体13を溶融させて、バンプ等と接続させるものである。
この貫通孔11H、凹状導体12および充填ハンダ体13は、接続する電子部品のバンプ等の配列に対応した位置に配置されており、本実施形態では、図1(a)から容易に理解できるように、充填ハンダ体13は、4群に別れて配置され、それぞれ平面視格子状に配列されており、4つの電子部品(以下では、電子部品D10,D20で代表させる)を接続させるようになっている。
【0030】
この中継基板10は、例えば、以下のようにして使用する。図2(a)に示すように、まず、ICチップ等の電子部品D10,D20…と接続する。即ち、電子部品本体D11,D21の接続面(図中下面)D11B、D21Bに形成されたパッドD12,D22に固着され略半球形状をなす高温ハンダバンプD13,D23を、中継基板10の充填ハンダ体13によりハンダ付け接続する。高温ハンダバンプD13,D23は、例えば、95Pb−5Snからなるので、Pb−Sn共晶ハンダからなる充填ハンダ体13のみ溶融する温度(例えば、230℃)に加熱して充填ハンダ体13を溶融させて、高温ハンダバンプD13,D23と接触させることにより、ハンダ付けを行う。なおこの際、充填ハンダ体13は第1主面11A側に突出しているので、高温ハンダバンプD13,D23の高さにバラツキがあったり、中継基板本体11に反りやうねりがあっても、充填ハンダ体13と高温ハンダバンプD13等とを確実に接続させることができる。
【0031】
また、第1主面側に接続する電子部品D10、D20の高温ハンダバンプD13,D23より低融点の、具体的には、Pb−Sn共晶ハンダからなる充填ハンダ体13を有しているため、電子部品D10等と中継基板10とを接続させるのに際して、予めハンダペーストを塗布するなどの作業が不要となる。
なお、貫通孔11Hに有底の凹状導体12を配置しているので、後述するように、充填ハンダ体13を形成するのに際して、凹部12Rに充填・塗布したハンダペーストがその後に脱落することが無く、ハンダペースト量を一定に保つことができるので、充填ハンダ体13の突出高さが均一に揃っている。従って、この点から、高温ハンダバンプD13等との接続が確実にできる。また、充填ハンダ体13溶融させても、第2主面側(底部12Tの第2主面側面12TB)に濡れ拡がることがないので、この点からも充填ハンダ体13のハンダ体積が一定になり、接続が確実になる。
【0032】
その後、接続した電子部品D10,D20等の動作確認をし、不具合のあるものは取り外して別の電子部品を再度接続する。いずれの電子部品も正常に動作した場合には、さらに、図2(b)に示すように、プリント配線板P10と接続させる。
プリント配線板本体P11の接続面(図中上面)P11Aに形成されたパッドP12に固着され略半球形状をなす高温ハンダバンプP13を、中継基板10の凹状導体12の底部12TにPb−Sn共晶ハンダSLによってハンダ付け接続する。具体的には、凹状導体12の底部12Tに、または高温ハンダバンプP13に予めPb−Sn共晶ハンダペースト(図示しない)を塗布しておき、プリント配線板P10上に電子部品D10,D20を搭載した中継基板10を重ねて、リフロー炉で加熱してPb−Sn共晶ハンダペーストを溶融させ、凹状導体12と高温ハンダバンプP13とをハンダ付け接続する。これにより、各電子部品D10,D20…は、いずれも中継基板10を介してプリント配線板P10に接続されたことになる。
【0033】
このようにして、電子部品D10,D20とプリント配線板P10とを接続する中継基板10は、例えばガラス−エポキシ樹脂複合材料のようにガラス繊維を含む複合材料ではなく、上記したように連続多孔質PTFEにエポキシ樹脂を含浸硬化させた樹脂−樹脂複合材料であるので、耐湿性が高く、マイグレーションを生じ難い。このため、本実施形態のように、貫通孔11H同士の間隙が最小で150μmとした場合にも、マイグレーションによる短絡等を生じることがない。
【0034】
(比較形態1,2)
これに対し比較形態1,2として、中継基板本体の材質にガラス繊維を含む材質、具体的にはガラス繊維織布にBT(ビスマレイミド−トリアジン)樹脂を含浸させた厚さ200μmのガラス−BT樹脂複合材料を用い、各ビア径(貫通孔径)300μm、ビア同士の最小間隙を200μm及び400μmとした従来の中継基板(図12参照)を製作した。
【0035】
(実施形態1B)
さらに、実施形態1Bとして、上記実施形態1の中継基板10と同様の材質からなるが、中継基板本体の厚さを4倍厚い200μmとし、凹状導体径(貫通孔径)50μmは同様であるが、凹状導体側部同士の最小間隙を50μm大きい200μmとした中継基板も製作した。
【0036】
(試験例)
これらの実施形態1,1B,比較形態1,2にかかる中継基板10等を用いて湿中負荷試験を行い、マイグレーションの発生による絶縁抵抗低下の有無を比較した。具体的には、温度85℃×湿度85%RH、大気圧の条件に設定した恒温恒湿槽中で、各中継基板のビア間にDC50Vの電圧を印加して保持し、適時ビア間の絶縁抵抗(5V×60秒)を測定し、100MΩ以上の絶縁抵抗を保てる期間を測定した。結果を表1に示す。
【0037】
【表1】
【0038】
上記表1から判るように、ビア同士の最小間隙が400μmである比較形態2では、100MΩ以上の絶縁抵抗を1000時間以上保持しているのに対し、比較形態1では、500時間で絶縁抵抗が100MΩ以下となった。具体的には、中継基板本体のガラス繊維に沿って銅マイグレーションが生じ、ビア同士の間に電気的な経路が形成されていた。このことから、ガラス繊維を含む樹脂系複合材料、さらに具体的には、ガラス−BT樹脂複合材料を用いた場合には、ビア同士の間隙を400μm程度保てば良いが、この間隙を200μm以下とすると、マイグレーションを生じるため、中継基板の信頼性が著しく低下することが判る。
【0039】
一方、実施形態1,1Bについては、いずれも100MΩ以上の絶縁抵抗を1000時間以上保持している。これらの実施形態では、中継基板本体11等の材質に、ガラス繊維を含まない樹脂系複合材料、具体的には、三次元網目状フッ素系樹脂にエポキシ樹脂等を含浸させた複合材料、さらに具体的には、連続多孔質PTFEにエポキシ樹脂を含浸させ硬化させた樹脂−樹脂複合材料を用いた。このため、凹状導体同士の間隙が200μm以下、具体的には、200μm(実施形態1B)、さらには150μm(実施形態1)としても、マイグレーションを生じなかったものと考えられる。従って、ガラス繊維を含まない樹脂系複合材料、具体的には連続多孔質PTFEにエポキシ樹脂を含浸させた樹脂−樹脂複合材料を中継基板本体に用いた場合には、凹状導体の側部同士の間隙を200μm以下、さらには150μm以下としても、マイグレーションを生じず、高い信頼性を有する中継基板が得られることが判る。
【0040】
ついで、この中継基板10の製造方法について、図3、図4を参照して説明する。まず、図3(a)に示すように、厚さ50μmで連続多孔質PTFEにエポキシ樹脂を含浸させ硬化させた複合材料からなり、第1主面11Aと第2主面11Bとを有し略板状をなす中継基板本体11を用意する。この中継基板本体11の第1主面11Aには、所定位置に直径50μmの透孔14Hを備える厚さ12μmの銅箔14が、また、第2主面11Bにも、略全面に厚さ12μmの銅箔15が被着されている。
【0041】
ついで、第1主面11A側から、YAGレーザの第3高調波(355nm)を透孔14Hよりも広い範囲にわたって照射して透孔14Hをマスクパターンとして用い、図3(b)に示すように、中継基板本体11に透孔14Hと断面略同形の貫通孔11Hを複数個一挙に形成する。このレーザ光は、銅箔14で反射されるため、銅箔14の無い透孔14H内のみレーザ加工される。即ち、銅箔14は、コンフォーマルマスク法におけるコンフォーマルマスクとなる。また、銅箔15も、このレーザ光を反射するため、銅箔15には貫通孔(透孔)は形成されないため、貫通孔11Hは、銅箔15で塞がれた状態となる。さらに、銅箔15によってレーザ光が反射するため、入射光と反射光によって貫通孔14Hが確実に形成される。これにより、本実施形態では、直径50μm、最小間隙150μmの貫通孔11Hを多数形成した。
【0042】
その後、銅箔14の表面(図中上面)、銅箔15の表面(図中下面)、銅箔15の貫通孔14H内露出面(図中上面)及び貫通孔11Hの内周面に、無電解銅メッキを施して、厚さ1μmの無電解銅メッキ層16,17をそれぞれ形成する(図3(c)参照)。
さらに、感光性メッキレジストフィルムを無電解メッキ層16,17上に貼り付け、露光・現像して、貫通孔11H内とその第1主面側開口周縁(直径120μm)の無電解メッキ層16、および貫通孔11Hの第2主面側とその開口周縁(直径120μm)の無電解メッキ層17が露出するように透孔MR1H、MR2Hを有するメッキレジスト層MR1,MR2を形成する。ついで、この無電解銅メッキ層16,17を共通電極として電解銅メッキを施し、貫通孔11H内および第1主面側開口周縁の無電解メッキ層16上に略凹字形状の厚さ6μmの電解銅メッキ層18を、また、貫通孔11Hの第2主面側及びその開口周縁の無電解メッキ層17上に同厚の電解銅メッキ層19をそれぞれ形成する(図3(d)参照)。
【0043】
その後、メッキレジストMR1,MR2を溶解除去し(図3(e)参照)、露出した無電解銅メッキ層16,17及びその下部に位置する銅箔14,15をエッチングによって除去することにより、図4(a)に示すように、貫通孔11H内及びその周縁に略凹形状の凹状導体12を形成する。この凹状導体12は、その底部12Tで貫通孔11Hを塞ぎ、側部12Sで貫通孔11Hの内周面を覆い、凹部12Rを形成している。
さらに、図4(b)に示すように、貫通孔11Hの位置に対応した透孔MHを有するマスクMを用いて、凹部12R内およびその第1主面11A側(図中上方)にPb−Sn共晶ハンダペーストSPを充填・塗布する。この際、貫通孔11Hは、凹状導体12の底部12Tで塞がれて有底(盲孔)の状態となるので、凹部12R内に充填されたPb−Sn共晶ハンダペーストSPが、従来のように(図13(a)参照)脱落することがないため、歩留まり良く充填することができる。
その後、リフロー炉を通して加熱することにより、Pb−Sn共晶ハンダペーストを溶解させて、充填ハンダ体13とし、中継基板10を完成させる(図1参照)。この中継基板10では、充填ハンダ体13のハンダ体積がほぼ一定となるため、充填ハンダ体13の突出高さもほぼ一定となる。
なお、本実施形態では、銅箔14をコンフォーマルマスクとして用いたので、レーザ光の照射位置精度を高くする必要がない点で有利である。また、透孔14Hをのぞき、第1主面11Aを銅箔14で覆っているので、複数の貫通孔11Hを一挙に形成できる点でも有利である。
【0044】
(実施形態2)
ついで、第2の実施の形態について、図5を参照しつつ説明する。本実施形態の中継基板20は、図5(a)に示す部分拡大断面図から容易に理解できるように、上記実施形態1の中継基板10と略同様であるが、底部12Tの第2主面側面12TBに略半球状に盛り上がった高温ハンダバンプ23を備えている点で異なるものである。そこで以下では、同様な部分の説明は省略または簡略化し、異なる部分について説明する。
本実施形態の中継基板20の高温ハンダバンプ23は、90Pb−10Snからなり、凹状導体12の第2主面側面12TBに溶着し、略半球状をなしている。このような高温ハンダバンプ23は、上記したように、例えば、Pb−Sn共晶ハンダを溶融させる程度の加熱(230℃程度)では溶融しないので、上記実施形態1の場合と、第1主面11A側で同様に電子部品D10,D20等と接続することができる。
【0045】
一方、プリント配線板P10と接続する際には、上記実施形態1と異なり、プリント配線板P10のパッドP12に予め高温ハンダバンプP13を形成しておく必要が無い。つまり、中継基板20を介さずに直接電子部品D10等をパッドP12に接続する場合と同様に、高温ハンダバンプ23を用いて、高温ハンダバンプP13の無いパッドP12と接続させることができる(図示しない)。具体的には、高温ハンダバンプ23、あるいはパッド12上にPb−Sn共晶ハンダペーストを塗布しておき、プリント配線板P10(但し高温ハンダバンプP13無し)と中継基板20を重ねて加熱し、Pb−Sn共晶ハンダペーストを溶融させて接続する。
従って、中継基板20を用いれば、予め高温ハンダバンプP13をプリント基板P10に形成しておく必要がない。
【0046】
ついで、この中継基板20の製造方法について説明する。このうち、図4(a)に示す凹状導体12の形成までは、実施形態1と同様である。その後、図5(b)に示すように、第2主面側面12TBに対応する位置に透孔M2Hを有するマスクM2を用意し、これを中継基板本体11の第2主面11B側に重ねて位置合わせをし、第2主面側面12TB上(図5(b)中上方)に、90Pb−10Snの高温ハンダペーストSP2を塗布する。その後、約330℃に加熱して高温ハンダペーストSP2を溶融させ、第2主面側面12TBに略半球状の高温ハンダバンプ23を形成する。その後は、上記実施形態1と同様に、凹部12R内にPb−Sn共晶ハンダペーストSPを充填し(図4(b)参照)、これを加熱して溶融させることにより、充填ハンダ体13を形成して中継基板20を完成させる。
【0047】
(実施形態3)
さらに、第3の実施形態として、上記実施形態1の中継基板10とほぼ同様であるが、異なる製造方法によって形成したものについて説明する。この製造方法に使用する中継基板本体31(図6(a)参照)は、実施形態1と同様に、厚さ50μmで連続多孔質PTFEにエポキシ樹脂を含浸させ硬化させた複合材料からなり、第1主面31Aと第2主面31Bとを有し略板状をなす。但し、この中継基板本体31は、第1主面31A側には銅箔を有さず、第2主面31B側には、所定位置に直径120μmの円状の銅箔35が被着されている。この中継基板本体31の第1主面31A側からYAGレーザの第3高調波を照射する。但し、レーザ光のスポット径を絞り、所定位置、具体的には、円状銅箔35の略中央に照射するようにして、図6(b)に示すように、銅箔35の径(120μm)より小さい直径50μmの貫通孔31Hを穿孔する。この際、貫通孔31Hは、平面視、銅箔35の内部に含まれるように形成する。なお、上記レーザ加工では、銅箔35は穿孔されないことは実施形態1の場合と同様である。
【0048】
ついで、銅箔35の表面(図中下面)、銅箔35の貫通孔31H内露出面(図中上面)及び貫通孔31H内周面、第1,第2主面31A,31B上に、無電解銅メッキを施して、厚さ1μmの無電解銅メッキ層36,37を形成する(図6(c)参照)。
さらに、感光性メッキレジストフィルムを無電解メッキ層36,37上に貼り付け、露光・現像して、貫通孔31H内とその第1主面側開口周縁(直径120μm)の無電解メッキ層36、および銅箔35上の無電解メッキ層37が露出するようにメッキレジスト層MR3,MR4を形成する。ついで、この無電解銅メッキ層36,37を共通電極として電解銅メッキを施し、貫通孔31H内および第1主面側開口周縁の無電解メッキ層36上に略凹字形状の厚さ6μmの電解銅メッキ層38を、また、貫通孔31Hの第2主面側及びその開口周縁、つまり銅箔35上の無電解メッキ層37上(図中下方)に同厚の電解銅メッキ層39を、それぞれ形成する(図6(d)参照)。
【0049】
その後、メッキレジストMR3,MR4を溶解除去し、露出した無電解銅メッキ層36,37をエッチングによって除去することにより、図7(a)に示すように、貫通孔31H内及びその周縁に略凹形状の凹状導体32を形成する。この凹状導体32は、上記中継基板10と同様に、その底部32Tで貫通孔31Hを塞ぎ、側部32Sで貫通孔31Hの内周面を覆い、凹部32Rをなしている。また、凹状導体32の側部32Sが、第1主面31Aのうち貫通孔31Hの第1主面側開口周縁まで延在して第1主面側開口周縁部32Pを形成しており、また、底部32Tは、貫通孔31Hの第2主面側開口周縁まで拡がって第2主面側開口周縁部32Qを形成している
その後は、実施形態1と同様に、マスクMを用いて凹部32R内にPb−Sn共晶ハンダペーストSPを充填し(図4(b)参照)、加熱溶融させて、充填ハンダ体33を形成する。これにより、図7(b)に示すように、実施形態1の中継基板10と略同様の中継基板30が完成する。
【0050】
この中継基板30においても、Pb−Sn共晶ハンダペーストSPを充填・塗布する際に、貫通孔31Hは、凹状導体32の底部32Tで塞がれて有底(盲孔)の状態となるので、凹部32R内に充填されたPb−Sn共晶ハンダペーストSPが、従来のように(図13(a)参照)脱落することがない。従って、中継基板30においても、充填ハンダ体33のハンダ体積がほぼ一定となるため、充填ハンダ体33の突出高さもほぼ一定とすることができる。
なお、中継基板30では、メッキレジストMR3,MR4の除去後のエッチングにおいて、厚さの薄い無電解メッキ層36,37のみエッチング除去すれば足りるので、強力な薬剤を用いずにソフトエッチングによってエッチングすればよいので、エッチングやその後の処理が容易である点で、優れている。また、第1主面31A上に、実施形態1における銅箔14に相当する銅箔を形成する必要がないのでその分安価となる。
【0051】
(実施形態4)
さらに、第4の実施形態として、上記実施形態1,3の中継基板10,30とほぼ同様であるが、これらと異なる製造方法について説明する。この製造方法に使用する中継基板本体41(図8(a)参照)は、実施形態1,3と同様に、厚さ50μmで連続多孔質PTFEにエポキシ樹脂を含浸させ硬化させた複合材料からなり、第1主面41Aと第2主面41Bとを有し略板状をなす。但し、この中継基板本体41は、第1主面41A側には、所定位置に外径120μm、内径50μmのリング状銅箔44が被着され、第2主面41B側には、リング状銅箔44に対応する位置、即ち平面視同心となる位置に直径120μmの円状の銅箔45が被着されている。この中継基板本体41の第1主面41A側からYAGレーザの第3高調波を照射する。但し、レーザ光のスポット径を略80μmに絞り、リング状銅箔44の略中央に照射するようにして、図8(b)に示すように、リング状銅箔44の内径に従った断面形状(直径50μm)の貫通孔41Hを穿孔する。本実施形態におけるレーザ加工では、銅箔44,45は穿孔されないことは実施形態1の場合と同様である。また、容易に理解できるように、リング状銅箔34は、その内径をマスクパターンとするコンフォーマルマスクとして作用している。
【0052】
ついで、銅箔44の表面(図中上面)、銅箔45の表面(図中下面)、銅箔45の貫通孔41H内露出面(図中上面)及び貫通孔41H内周面、第1,第2主面41A,41B上に、無電解銅メッキを施して、厚さ1μmの無電解銅メッキ層46,47を形成する(図9(a)参照)。
さらに、感光性メッキレジストフィルムを無電解メッキ層46,47上に貼り付け、露光・現像して、貫通孔41H内と銅箔44上、つまり貫通孔41H内及びその第1主面側開口周縁(直径120μm)の無電解メッキ層46、および銅箔45上の無電解メッキ層47が露出するように透孔MR5H、MR6Hを有するメッキレジスト層MR5,MR6を形成する。ついで、この無電解銅メッキ層46,47を共通電極として電解銅メッキを施し、貫通孔41H内および第1主面側開口周縁の無電解メッキ層46上に略凹字形状の厚さ6μmの電解銅メッキ層48を、また、貫通孔41Hの第2主面側及びその開口周縁、つまり銅箔45上の無電解メッキ層47上(図中下方)に同厚の電解銅メッキ層49をそれぞれ形成する(図9(b)参照)。
【0053】
その後、メッキレジストMR5,MR6を溶解除去する(図9(c)参照)。その後、露出した無電解銅メッキ層46,47をエッチングによって除去することにより、図10(a)に示すように、貫通孔41H内に略凹形状の凹状導体42を形成する。この凹状導体42は、上記中継基板10と同様に、その底部42Tで貫通孔41Hを塞ぎ、側部42Sで貫通孔41Hの内周面を覆い、凹部42Rをなしている。また、凹状導体42の側部42Sが、第1主面41Aのうち貫通孔41Hの第1主面側開口周縁まで延在して第1主面側開口周縁部42Pを形成しており、また、底部42Tは、貫通孔41Hの第2主面側開口周縁まで拡がって第2主面側開口周縁部42Qを形成している
その後は、実施形態1と同様に、マスクMを用いて凹部42R内にPb−Sn共晶ハンダペーストSPを充填し(図4(b)参照)、加熱溶融させて、充填ハンダ体43を形成する。これにより、図10(b)に示すように、実施形態1の中継基板10と略同様の中継基板40が完成する。
【0054】
この中継基板40においても、中継基板10,30と同様に、Pb−Sn共晶ハンダペーストSPを充填・塗布する際に、貫通孔41Hは、凹状導体42の底部42Tで塞がれて有底(盲孔)の状態となるので、凹部42R内に充填されたPb−Sn共晶ハンダペーストSPが、従来のように(図13(a)参照)脱落することがない。従って、中継基板40においても、充填ハンダ体43のハンダ体積がほぼ一定となるため、充填ハンダ体33の突出高さもほぼ一定とすることができる。
なお、中継基板40では、中継基板30と同様に、メッキレジストMR5,MR6の除去後のエッチングにおいて、厚さの薄い無電解メッキ層46,47のみエッチング除去すれば足りるので、強力な薬剤を用いずにソフトエッチングによってエッチングすればよいので、エッチングやその後の処理が容易である点で、優れている。また、リング状銅箔44を用いてコンフォーマルマスク法によって貫通孔41Hを形成しているので、レーザ光の照射位置精度をあまり高くする必要が無い点でも優れている。
【0055】
以上において、本発明を実施形態に即して説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更して適用できることはいうまでもない。
例えば、上記実施形態においては、いずれも貫通孔11H等の周縁11AP,11BPにも導体層12等が拡がって第1,第2主面側開口周縁部12P,12Qも形成したものを示したが、これらを形成しないものであっても良い。
また、導体層12等は、いずれも銅箔及び銅メッキからなるものとしたが、その他の金属、例えば、ニッケル等、あるいは、銅箔や銅メッキ層上にニッケルメッキを施すなど2種以上の金属からなるものとしても良い。
また、上記実施形態においては、充填ハンダ体13として第1主面1A側に球面状の突出したものを例示したが、溶融時にセラミックやステンレス等ハンダに濡れない平板で各充填ハンダ体の突出高さを規制し、そのまま冷却して、各充填ハンダ体13の第1主面側頂部が平坦となるようにすると良い。平板の持つ平面に従って平坦化されることにより、各充填ハンダ体のコプラナリティを小さくすることができ、さらに、ハンダバンプとの接続のため再度充填ハンダ体を溶融させた際には、頂部の高さが高くなるため、ハンダバンプとの接続が確実にできるからである。なお、充填ハンダ体の頂部を平坦にするには、溶融後固化した各充填ハンダ体13等を平面を持つ金型によって押圧して各頂部を平坦にしても良い。
また、上記実施形態では、いずれも無電解メッキと電解メッキを用いて凹状導体12等を形成したが、無電解メッキのみで凹状導体を形成しても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態1にかかる中継基板の平面図(a)および部分拡大断面図(b)である。
【図2】(a)は図1の中継基板にICチップを接続した状態、(b)はさらにプリント配線板を接続した状態を示す説明図である。
【図3】実施形態1にかかる中継基板の製造方法のうち、メッキレジストを除去するまでの工程を示す説明図である。
【図4】実施形態1にかかる中継基板の製造方法のうち、凹部導体にハンダペーストを充填するまでの工程を示す説明図である。
【図5】(a)は実施形態2にかかる中継基板の部分拡大断面図、(b)はこの中継基板の製造方法のうち凹状導体の底部側に高温ハンダペーストを塗布する工程を示す説明図である。
【図6】実施形態3にかかる中継基板の製造方法のうち、電解メッキまでの工程を示す説明図である。
【図7】(a)は実施形態3の中継基板の製造方法のうちエッチング工程を示す説明図、(b)は実施形態3にかかる中継基板の部分拡大断面図である。
【図8】実施形態4にかかる中継基板の製造方法のうち、貫通孔形成までの工程を示す説明図である。
【図9】実施形態4にかかる中継基板の製造方法のうち、レジスト除去までの工程を示す説明図である。
【図10】(a)は実施形態4の中継基板の製造方法のうちエッチング工程を示す説明図、(b)は実施形態4にかかる中継基板の部分拡大断面図である。
【図11】(a)は従来の中継基板の部分拡大断面図、(b)は上記従来の中継基板の上下にICチップ及びプリント配線板を接続した状態を示す説明図である。
【図12】図11(a)とは異なる従来の中継基板の部分格段断面図である。
【図13】(a)は貫通孔内に充填したペーストが脱落する様子を説明する説明図、(b)は貫通孔内に充填したペーストを硬化させることにより、ペースト(樹脂)に凹凸ができた状態を示す説明図である。
【符号の説明】
10,20,30,40 中継基板
11,31,41 中継基板本体
11A,31A,41A 第1主面
11B,31B,41B 第2主面
11H,31H,41H 貫通孔
12,32,42 凹状導体
12T,32T,42T (凹状導体の)底部
12S,32S,42S (凹状導体の)側部
12R,32R,42R (凹状導体の)凹部
13,33,43 充填ハンダ体
23 ハンダバンプ
Claims (8)
- 第1主面と第2主面とを備え、この2つの主面間を貫通する貫通孔を有する中継基板本体と、
上記貫通孔の第2主面側開口を塞ぐ底部と上記貫通孔内周面を覆う側部とを備える略凹形状の凹状導体と、
上記凹状導体の凹部内に充填され上記第1主面側に突出する充填ハンダ体と、を備えることを特徴とする中継基板。 - 請求項1に記載の中継基板であって、
前記中継基板本体の厚さが200μm以下である
ことを特徴とする中継基板。 - 請求項1または請求項2に記載の中継基板であって、
隣接する前記凹状導体の側部同士の間隙が、200μm以下であり、
前記中継基板本体が、ガラス繊維を含まない樹脂系複合材料からなる
ことを特徴とする中継基板。 - 請求項1または請求項2に記載の中継基板であって、
前記凹状導体の底部のうち第2主面側に、前記充填ハンダ体をなすハンダよりも高融点のハンダからなる高温ハンダバンプを備える
ことを特徴とする中継基板。 - 第1主面と第2主面とを備える中継基板本体に、上記2つの主面間を貫通する貫通孔及びこの貫通孔の第2主面側開口を塞ぐ底部と上記貫通孔内周面を覆う側部とを有する略凹形状の凹状導体を形成する貫通孔凹状導体形成工程と、
上記第1主面側から上記凹状導体の凹部内にハンダペーストを充填し加熱して、上記凹状導体内に充填され上記第1主面側に突出する充填ハンダ体を形成する充填ハンダ体形成工程と、
を備えることを特徴とする中継基板の製造方法。 - 第1主面と第2主面とを備え、この2つの主面のうち少なくとも上記第2主面に第2主面側金属層を有する中継基板本体のうち、上記第1主面に金属層を有さず第2主面にのみ第2主面側金属層を有する所定位置に、上記中継基板本体を穿孔可能で上記第2主面側金属層を穿孔不能なレーザを用いた上記第1主面側からのレーザ加工により、上記第2主面側金属層で第2主面側開口を塞がれた貫通孔を穿孔する貫通孔形成工程と、
少なくとも上記第2主面側金属層のうち上記第2主面側開口において上記貫通孔内に向かって露出する露出面および上記貫通孔内の内周面にメッキを施して、略凹形状の凹状導体を形成する凹状導体形成工程と、
上記第1主面側から上記凹状導体の凹部内にハンダペーストを充填し加熱して、上記凹状導体内に充填され上記第1主面側に突出する充填ハンダ体を形成する充填ハンダ体形成工程と、
を備えることを特徴とする中継基板の製造方法。 - 請求項6に記載の中継基板の製造方法において、
前記貫通孔の第2主面側開口の径よりも、これを塞ぐ第2主面側金属層の径が大きくされている
ことを特徴とする中継基板の製造方法。 - 請求項6または請求項7に記載の中継基板の製造方法において、
前記貫通孔形成工程は、前記第1主面に所定パターンの透孔を備える第1主面側金属層と前記第2主面のうち少なくとも上記透孔に対応する位置に配置された第2主面側金属層とを有する前記中継基板本体に、上記第1主面側金属層の透孔に対しこの透孔より広くレーザを照射し、透孔と断面略同形の前記貫通孔を形成するコンフォーマルマスク貫通孔形成工程であること
を特徴とする中継基板の製造方法。
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