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JP3780017B2 - 時系列画像解析装置及びその解析方法 - Google Patents
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JP3780017B2 - 時系列画像解析装置及びその解析方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、時系列画像中から所定の対象物を抽出し、解析を行う時系列画像解析装置に係り、対象物の動作を高精度に解析を行う時系列画像解析装置及びその解析方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、CCDカメラ等の画像撮影装置により撮影された画像の認識を行うための種々の技術が知られている。例えば、「だ円によるシルエット図形の記述と表現」(木本伊彦他 電子情報通信学会論文誌 D−II Voll.J76−DII No.6 P1159〜P1167)に記載されるように、自然画像から2値化処理を行うことにより、シルエットの抽出を行い、その抽出されたシルエット領域内を全探索し、面積最大の楕円の当て嵌めを行う。そして、当て嵌めを行われていない残りのシルエット領域に関しても同様に楕円の当て嵌めを行い、対象物の形状の認識を行っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし前述した従来の手法では、対象物の認識が一枚の静止画像とこの静止画像から抽出されたシルエット画像のみで行われている。従って、影や遮蔽の影響で対象物の本来の形状の情報が欠落している場合、どの部位が欠落しているのか、またはこのどの部位がどのような動きをしているのか解析することができない。 さらに誤認識が生じた場合でも、それが実際に、誤認識であるかどうか判定できない。
そこで本発明は、対象物の形状と動作に関する知識を利用し、対象物の動きを高精度に解析を行うことができる時系列画像解析装置及びその解析方法を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、時系列画像中の所定の対象物であって動作に周期性を有する対象物を解析する時系列画像解析装置において、上記時系列画像中の所定の時間範囲内の複数の画像から対象物であるシルエット画像を抽出する形状生成手段と、上記対象物の形状及び動きによる形状変化に関する知識を、上記対象物を構成する部位のそれぞれについてパラメータとして格納する対象物モデル手段と、上記形状生成手段によって抽出された対象物から上記対象モデル手段に格納されたパラメータと対応したパラメータを算出するパラメータ算出手段と、上記パラメータ算出手段から算出された対応パラメータであって時系列画像の個別の画像毎にそれぞれ算出されたすべてのパラメータの全体と上記対象物モデル手段のパラメータであって時系列画像に対応するモデル毎のパラメータの全体のうちから、シルエット画像と対象物モデルとが動作タイミング的に互いに略同じ形状となる時間タイミングの上記パラメータ同志を照合し、この照合結果に基づいて上記パラメータ算出手段によって算出されたパラメータを修正することによって上記パラメータ算出手段のみによって算出されることにより生じる対象物の形状誤差を最小化させることにより対象物の形状及びパラメータを整合させる整合手段と、を有する時系列画像解析装置を提供する。
【0005】
さらに、時系列画像中の所定の対象物であって動作に周期性を有する対象物を解析する動画像解析方法において、上記対象物の形状及び動きによる形状変化に関する知識を、上記対象物を構成する部位のそれぞれについてパラメータ化することによってモデル化し、上記モデル化されたパラメータのうち、動きに関する知識を時間の関数として格納し、上記時系列画像中の所定の時間範囲内の複数の画像から上記対象物を抽出して、上記モデル化されたパラメータに対応するパラメータを算出し、上記モデル化されたパラメータと上記対象物から算出されたパラメータとに対して動作タイミング的に上記時系列画像中の対象物と上記モデルとが略同じ形状となる時間タイミングについてそれぞれのパラメータを照合対象とすべく時間タイミングの間の同期をとり、同期した上記対象物からのパラメータによる形状と、上記モデル化されたパラメータによる形状との大きさが合うようにこれら両形状の大きさ比率を求めこの大きさ比率に基づいて上記モデル化されたパラメータを補正し、上記対象物と上記モデルとが動作タイミング的に互いに略同じ形状となる時間タイミングの上記パラメータ同志を照合し、この照合結果に基づいて上記対象物に基づいて算出したパラメータを上記関数から求められたパラメータに基づいて修正することによって上記修正を行わない場合に生じる対象物の形状誤差を最小化させることにより整合する時系列画像解析方法を提供する。
【0006】
【作用】
以上のような構成の時系列画像解析装置により、時系列画像中の所定の時間範囲内の複数の画像から対象物を抽出し、所定の期間に渡る対象物を構成する部位の形状と動きをパラメータとして表し、他方で上記所定の期間に対応する期間に渡り上記対象物のモデルを上記パラメータに対応するパラメータとして格納する。上記複数の画像において、全体として、対象物から求められたパラメータと、モデルのパラメータとが整合するように、すなわち、それぞれのパラメータの値が所定の関係を満たすように対象物から求められたパラメータを補正することによって、対象物の動きが認識され、高精度に解析される。若しくは、上記パラメータ算出手段によって算出されたパラメータから対象物を表す画像として構成される画像と上記形状生成手段によって抽出された対象物が所定の関係を満たすように上記対象物のパラメータを補正することによって対象物の動きを解析する。
【0007】
また、時系列画像解析方法により、所定の期間に渡る時系列画像中の対象物を構成する各部位のパラメータを算出し、抽出された対象物に基づいて、モデルの大きさの補正が行われ、対象物とモデルの動きの同期がとられた後、上記所定の期間に対応する期間に渡り対象物から算出されたパラメータとモデルのパラメータのそれぞれの大きさが所定の関係を満たすように対象物から算出されたパラメータが補正される。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。
図1は、本発明による第1実施形態としての時系列画像解析装置の概略的な全体の構成例を示す図である。
【0009】
この時系列画像解析装置は、CCDカメラ等からなる画像の入力部1と、上記入力部1からの画像入力信号をデジタル化するA/D部2と、上記A/D部2からのデジタル画像信号をフレーム単位で一時的に記憶するバッファメモリ部3と、上記バッファメモリ部3からの画像データを保存する磁気ディスク等からなる補助入出力部4と、上記画像データ中で背景(静止画像領域)から所望の対象物(動画像領域)を抽出し、シルエット画像として生成する形状生成部5と、上記形状生成部5により生成されたシルエット画像を、予め解析の対象となる物体の各部位(パーツ)の形状に対応する単純な幾何学的な形状、例えば図2に示す楕円のような幾何学形状で各部位を表現するためのモデル形状や動作の情報などが格納されている対象物モデル部6と、上記形状生成部5と上記対象物モデル部6により対象物を構成する部位に分割し、各部位の位置や傾斜角のパラメータを概略的に算出するパラメータ算出部7と、上記対象物モデル部6が出力するパラメータ群全体を上記パラメータ算出部7により算出されたパラメータ群全体及び形状生成部5が生成したシルエット画像群に整合させる整合部8と、上記整合部8で算出されたパラメータ群を画像生成部12に出力する。上記画像生成部12にて画像化された解析結果の出力をアナログ化するD/A部9と、アナログ化された画像データを出力する出力部10と、これらの構成部の動作を制御する制御部11とで構成される。
【0010】
以上のように構成された時系列画像解析装置における画像解析について説明する。
まず、入力部1は撮影した映像を光電変換し、制御部11の制御に基づき、所定時間の映像信号としてA/D部2へ転送する。上記A/D部2は、上記映像信号をデジタル画像信号に変換し、バッファメモリ部3へ転送する。このバッファメモリ部3は、複数のフレームメモリで構成され、A/D部2からの上記デジタル画像信号を一時的に記憶し、フレーム単位の画像データに変換して順次、磁気ディスク装置などの補助入出力部4へ出力する。
【0011】
上記補助入出力部4は、制御部11の制御により上記画像データを形状生成部5へ出力する。形状生成部5では、上記画像データにおいて、解析処理の対象物が存在しない背景画像と、対象物の存在している原画像との差の絶対値を算出した後、2値化処理し、動画像領域(対象物のシルエット画像)のみを取り出す。ここで、上記背景画像は、予め撮影したものを用いてもよいし、原画像から背景画像を生成して用いてもよい。
上記形状生成部5で生成されたシルエット画像は、対象物モデル部6、パラメータ算出部7、整合部8にそれぞれ出力される。
【0012】
上記対象物モデル部6は、制御部11の制御により、シルエット画像と対象物の形状の情報を用いてモデルサイズの校正を行う。上記パラメータ算出部7では、制御部11の制御により、形状生成部5のシルエット画像と、対象物モデル部6の各出力から対象物の各部位の位置や傾斜角のパラメータを概略的に決定する。 具体的な一例としては、形状生成部5で生成されたシルエット画像よりスケルトンの抽出を行う。抽出されたスケルトンは、元のシルエットの幅の情報を含んでいる。また、スケルトンの抽出方法に関しては、例えば、総研出版刊「コンピュータ画像処理入門」(p77)などに記載されており、ここでの詳細な説明は省略する。
【0013】
次に上記対象物モデル部6の各部位のサイズに基づきスケルトンの分割を行う。分割されたスケルトンの中心点が各部位の位置に、傾きが傾斜角に相当する。また、中心点におけるスケルトンの幅情報を許容範囲εとする。
【0014】
そして、形状生成部5で生成されたシルエット画像、対象物モデル部6のモデル、パラメータ算出部7で算出された各部位のパラメータは、整合部8にそれぞれ出力される。上記整合部8では、形状生成部5、対象物モデル部6、パラメータ算出部7の各出力を用いて、時系列画像中の対象物と対象物モデル部6の動作に関する時刻の同期を行い、パラメータ算出部7により算出されたパラメータ群全体と対象物モデル部6のパラメータ群全体および形状生成部5のシルエット画像群との関係を照合し、誤差を最小化させる。
【0015】
上記整合部8の出力は、制御部11の制御により、画像生成部12に転送され、算出されたパラメータを例えば、楕円等で表すことにより画像化する。上記画像生成部12で生成された画像は、D/A部9に転送して、アナログ信号に変換される。さらに制御部11により上記アナログ信号をディスプレイ等の出力部10へ出力し、画像解析結果を表示する。
【0016】
次に図2は、対象物モデル部6に格納されているモデルを説明するための図である。
図2(a)は、例えば、人間の形状を対象物とし、この形状を胴体、頭、手足等の複数の部位に分解して、楕円で表現した場合のモデルを示す。但し上記楕円は単純な幾何学的形状の一例であり、数字は部位の番号であり、a,bは、各部位の長さを表す。このモデルでは、各部位のサイズ比、接続関係など対象物に関して、予め分かっている標準的な情報が格納してある。
【0017】
図2(b)は、各部位の接続関係と接続番号を示す。
対象物の各部位の大きさを対象物の身長に対する比率として定義し、対象物モデル部6に格納する。また、各部位の大きさの校正を行うために、モデルの対象物の高さ方向の大きさ(身長)mhもモデルの一部として格納しておく。なお、単純な幾何学的形状としては、楕円に限定されるものではなく、線分や円柱などで記述することも勿論可能である。
【0018】
また、対象となる動作の各部位の位置や傾斜角の理論的な数値データが時刻に対応して格納されている。対象物の対象となる動作の数値データの算出を行うために、マーカを用いて数値データを収集する。ここで、数値データとは、各部位の中心位置(x,y)、傾斜角θのことである。
【0019】
マーカを対象物の各部位の中心位置に装着し、対象となる動作の撮影を行う。撮影された画像からマーカを抽出し、抽出されたマーカの重心を各部位の中心点(x,y)とする。このマーカの傾斜角は、例えば抽出されたマーカの細線化を行い、この線の傾きを角度θとする。マーカの形状は、例えば長方形など傾斜角の算出が行うことが可能である形状であればよい。
【0020】
また、マーカは各部位の接続位置つまり、関節に装着してもよい。この場合の数値データの算出方は、マーカを抽出し、各マーカの位置の算出を行う。接続関係にある部位の2つのマーカの位置を用いて(1)式に示すように部位の長さ、傾斜角、中心点の算出を行う。
このマーカを各部位の接続位置に装着することにより、各部位の長さを正確に算出することができる。なお、マーカ形状は、円形のように動作の妨げにならず、各部位の長さ、傾斜角、中心点の算出が行うことが可能である形状であればよい。また、上記2つのマーカは、色マーカや電球のように公知であるマーカを用いて行うこともできる。
【0021】
図13は、マーカ装着と数値データ算出法の概念図であり、(a)は、マーカを各部位の中心位置に装着した例であり、(b)は、マーカを各部位の接続関係にある部位に装着した例である。
【0022】
【数1】
Figure 0003780017
【0023】
ここで、(x,y),(x,y)は接続関係にある部位のマーカの位置であり、(x,y)は各部位の中心点、θは各部位のなす傾斜角、aは各部位の長さを表している。
【0024】
また、算出された数値データは、全て格納してもよいし、対象となる動作に周期性がある場合、動作の周期成分を抽出し、一周期分のみ格納してもよい。また、対象となる動作の理論的な数値データは時間に対応させて、図14に示すようなテーブルとして保存してもよいし、各数値データを各部位ごとに補間関数により数式化して係数のみを保存してもよい。また、図3に示すような存在可能領域として保存してもよい。
【0025】
次に図15は、対象物モデル部6に格納されている各数値データを各部位ごとに補間関数により数式化して格納する概念を示す。図15(a)に示すように、格納された時刻i−1,i,i+1の各数値データから微分値(差分値)を算出する。
【0026】
そして図15(b)に示すように、この微分値の変動が所定の閾値以上になる点を節点とする。抽出された節点間をスプライン関数などで補間を行い、算出された係数のみを格納しておく。スプライン関数に関しては例えば、「スプライン関数入門」(電機大出版局)などに記載されている。なお節点は、時刻i−1,i,i+1の各数値データの2次微分値の変曲点としてもよい。変曲点を節点とすることにより、数値データの変化が小さい運動についても節点を抽出することができる。
【0027】
なお、対象となる部位の動作に周期性がある場合、その動作の周期成分を抽出し、一周期分の各部位の論理的な(理論的な)数値データを格納してもよい。また、対象となる部位の動作の論理的な(理論的な)数値データは、時間に対応させたテーブルの形態で保存してもよい。また図3に示すような存在可能領域として保存してもよい。
【0028】
図3(b)に示すような歩行1周期における各部位の存在可能領域を理論的な数値データを基に以下のように算出する。
モデルの画像から対象物の領域(シルエット)を包含する矩形を公知である手法で、図3(a)のように抽出し、この矩形のx軸方向の中心線(中点)を求める。この中心線を一致させるように、つまりx座標を一致させるように各部位の理論的な数値データ(中心点)を重ね合わせる。
【0029】
これにより図3(b)の黒点で示す各部位の中心点の分布を求めることができる。この中心点の分布を包含する領域、つまり、各部位の中心点が存在可能な領域として存在可能領域を定める。この存在可能領域は、幾何学的な形状である楕円や半円のパラメータの組み合わせで記述する。
【0030】
具体的には、頭部と胴体部は、中心点の平均値を中心とする楕円で示し、手部・上腕部・前腕部は肩の位置を、大腿部・臑部・足部は腰の位置を中心とする円(扇形)の組み合わせで示している。肩・腰の位置(xshoulder,yshoulder),(xwaist ,ywaist )は(2)式で算出される。
【0031】
【数2】
Figure 0003780017
【0032】
ここで、(x,y)は上記で算出した胴体部の中心点、aは胴体部の長さ、θは胴体部の傾斜角を示す。
(3)式を用いて、手部・上腕部・前腕部・大腿部・臑部・足部の中心点を包含するような幾何学的な形状の算出を行う。
【0033】
【数3】
Figure 0003780017
【0034】
ただし、rは各部位の中心点を全て包含するような円の半径、phiは円周角を示す。図16は、半径rや円周角phiの算出方法の説明図である。これらは円の中心点((xshoulder,yshoulder)または(xwaist ,ywaist ))と各部位の全中心点との距離と角度を例えば(4)式のように算出する。
【0035】
【数4】
Figure 0003780017
【0036】
ここで、x03は、時刻0、部位番号3のx座標を示し、r,phiは腰の位置から部位番号3である大腿部までの距離、角度を示す。この計算を解析を行う全ての時刻に対して行い、r,phiの最大・最小の値からrmax ,rmin ,phimax ,phimin を自動的に求めることができる。この操作を各部位に関して行う。
求められた図3(b)に示す存在可能領域は画像として格納するのではなく、半径rや円周角phiや中心点(x,y)や回転角θや長軸・短軸の長さa,bのパラメータをテーブルとして格納しておく。処理を行う際、このパラメータを用いて図3(b)に示す画像として回復する。
【0037】
図4は、前述した整合部8の具体的な構成を示すブロック図である。
この整合部8において、形状生成部5と対象物モデル部6の出力は、同期部21に転送される。同期部21では、形状生成部5のシルエット画像群と対象物モデル部6のモデルのパラメータ群から同期をとるために、同じ動作となる時刻を複数個算出する。対象物モデル部6と同期部21の各出力は、周期校正部22に転送される。本実施形態では、解折対象の動作に周期性があるものを前提としている。そこで、周期校正部22では、同期部21で算出された複数の同期時刻とから算出される1周期にかかる時間と、対象物モデル部6の出力であるモデルパラメータに予め含まれているモデルの1周期にかかる時刻とに基づいて、モデルデータの周期の校正を行う。形状生成部5と対象物モデル部6とパラメータ算出部7と同期部21と周期校正部22はパラメータ修正部23に出力される。
【0038】
このパラメータ修正部23では、一画像内でモデルとの対比による時系列画像のパラメータの修正を行う。形状生成部5と対象物モデル部6とパラメータ算出部7とパラメータ修正部23の出力は、最適化処理部24に転送する。最適化処理部24では、パラメータ算出部7により算出されたパラメータ群全体を周期校正された対象物モデル部6のパラメータ群全体および形状生成部5のシルエット画像群に整合される。
【0039】
図5は、同期部21の処理における概念図である。同期部21では、時刻timeにおけるモデルの位置や傾斜角のパラメータを用いて単純な幾何学的形状の一例として楕円を生成し、時系列画像中の対象物のシルエット画像群とのマッチングを行う。マッチング誤差が最小となるシルエット画像の時刻が、モデルにおける時刻timeに相当することになる。
【0040】
上記同期部21について、対象物が人間である場合の具体的な例を、図17に示すフローチャートを参照して説明する。
まず、モデルから基準動作であるclose状態(手足が閉じている状態)の時刻crossの算出を行う(ステップS1)。図18はclose状態の算出方法の概念図である。基準動作close状態の時刻の算出方法は、対象物モデル部6に格納されているモデルのパラメータをスプライン関数から算出し、全ての時刻に関して頭部(部位の番号0)と他の部位群とのx座標の差の総和を算出する。この総和が一番小さくなる時刻がcrossとなる。図5は同期時刻timeの算出方法の概念図である。
【0041】
次に、時刻crossのモデルのパラメータを用いて時刻crossのモデルの楕円画像を生成する(ステップS2)。この時刻crossのモデルのシルエット画像と時刻timeの時系列画像のシルエット画像を包含する外接四辺形を公知である手法で抽出し、この外接四辺形のx軸方向の中心線を一致させる。時系列画像のシルエット画像とモデルの楕円画像との面積差を算出する。
全ての時刻の時系列画像のシルエット画像との面積差を算出し、面積差が最小である時刻periodが時刻crossと同動作を行う時刻である(ステップS3)。
【0042】
以上のように、モデルのclose状態の楕円画像と時系列画像中の対象物のシルエット画像群とのマッチングを行うことで、モデルと時系列画像との同期をとることができる。
また、以下のような方法でも同期時刻を算出することも可能である。対象物モデル部6に格納されているモデルのシルエット画像群と時系列画像のシルエット画像群の面積の最小(又は最大)となる時刻を複数個算出する。算出された時刻がモデルと時系列画像の同期の時刻となる。例えば、人間の歩行動作を解析対象とした場合、シルエット画像の面積が最小となるときは、ほぼ直立した状態を示している。ここで、モデルと時系列画像のシルエットの面積最小時刻を算出するということは、直立状態の時刻の同期をとっていることになる。このようにすることで、楕円画像を生成する必要がなくなるので、処理時間を短縮することができる。
【0043】
図6と図20は、周期校正部22の処理における概念を示す。周期校正部22は、対象となる動作に周期性がある場合のみ行われる。同期部21により算出された複数の同期の時刻により、一周期にかかる時間Tの算出を行う。対象物モデル部6に格納されているモデルの一周期にかかる時間Mと時系列画像の一周期にかかる時間Tとの比r=M/Tを求め、この比rを用いてモデルの周期の校正を行う。
【0044】
図19に示すフローチャートを参照して、周期校正部22について説明する。対象物モデル部6に格納してあるモデルの一周期分の動作の時刻Mとし、同期部21により算出された複数の同期の時刻により、一周期にかかる時間Tの算出を行う(ステップS11)。モデルの一周期にかかる時間Mと時系列画像の一周期にかかる時間Tとの比r=M/Tを求め(ステップS12)、この比rを用いてパラメータ修正部23でモデルの周期の校正を行う。この処理は、一周期単位で行われる。このため対象物の動作が周期が増すごとに加速するような状況にも対応できる。これは動作の数値データをスプライン関数の係数として保存しているため、任意の時刻の数値データが算出できるためである。
【0045】
図7は、パラメータ修正部23の処理における概念図である。パラメータ修正部23では、時系列画像の時刻timeの各部位のパラメータと時刻timeに対応するモデルの各部位のパラメータの差の算出を行う。パラメータ算出部7で算出された許容範囲εを閾値とする。各パラメータ間の差が所定の閾値以上であるとき、時系列画像のパラメータをモデルのパラメータに置換し、例えば単純な幾何学的形状の一例として楕円を生成し、シルエット画像との誤差の算出を行う。算出された誤差が置換前より増加した場合、パラメータの置換は破棄される。上記過程を各パラメータに対して行い、画像内でのパラメータの修正を行う。
【0046】
図21に示すフローチャートを参照して、パラメータ修正部23について説明する。
モデルの対象物と時系列画像の対象物の大きさの比率の算出を行う(ステップS21)。対象物モデル部6に格納してあるモデルの対象物の高さ方向の大きさをmhとし、時系列画像の対象物(シルエット画像)を包含する外接四辺形を算出し、高さ方向の大きさhを算出する。これを用いてモデルと時系列画像の対象物の大きさの比率scale=mh/hを算出する。対象物の各部位の大きさを比率scale倍して大きさの修正を行った後、以下の処理を行う。
【0047】
周期校正部22で算出した比率rを用いて時系列画像に対応するモデルの時刻の算出を行う(ステップS22)。モデルの時刻を比率r倍し、時系列画像の時刻がr倍されたモデルの一周期分の時刻を越えていたら、越えた分だけモデルの始め時刻に対応するように合わせる。
【0048】
時刻timeの初期設定を行う(ステップS23)。時刻の同期がとれたら時刻timeの時系列画像のパラメータから楕円画像を生成する(ステップS24)。時刻timeの時系列画像のシルエット画像と楕円画像との面積差を算出し、diff1に格納する(ステップS25)。
【0049】
同期処理を行った時刻timeのモデルのパラメータをスプライン関数から算出し、時刻timeのモデルと時系列画像のパラメータの差の絶対値の算出を各部位毎に行う(ステップS26)。差の絶対値をパラメータ算出部7で算出された許容範囲εと比較し(ステップS27)、小さければ(NO)ステップS28に移行し、時刻timeのインクリメントを行い、ステップS24に戻る。
【0050】
しかし、ステップS27で大きければ(YES)、モデルと時系列画像のパラメータの入れ替えを各部位毎に行う(ステップS29)。時系列画像の対象物とモデルの対象物の位置が異なるため、シルエット画像を利用して、位置合わせを行い、パラメータの入れ替えを直接行うようにする。時刻timeの時系列画像のシルエット画像とそれに対応するモデルのシルエット画像を包含する外接四辺形を抽出し、外接四辺形のx軸方向の中心線を一致させる。つまり、外接四辺形の中心のx座標を一致させるためのモデルの移動量を算出し、この移動量をもとにモデルのパラメータの修正を行い、入れ替えを行う。
【0051】
入れ替えたパラメータから楕円画像の生成を行い(ステップS30)、ステップS25と同様にステップS30で生成した楕円画像とシルエット画像の面積差を算出し、diff2に格納する(ステップS31)。パラメータ入れ替え前の面積差diff1と入れ替え後の面積差diff2を比較し(ステップS32)。diff2がdiff1より小さい場合(NO)、ステップS28に戻り、時刻timeのインクリメントを行い、ステップS24に戻る。一方、大きい場合(YES)、パラメータの入れ替えを破棄する(ステップS33)。ステップS24からステップS33は、全ての部位に対してまとめて処理を行う。時刻timeと時系列画像の終了時刻を比較し、時刻timeが終了時刻より小さい場合(NO)ステップS28に戻り、時刻timeのインクリメントを行い、ステップS24に戻る。大きい場合(YES)処理を終了する。
【0052】
図8は、最適化処理部24の処理における概念図である。上記パラメータ算出部7で算出された時系列画像のパラメータ群、対象物モデル部6のモデルのパラメータ群と形状生成部5で生成されたシルエット画像群の三者を整合する。このための手法の一例として評価関数を設定し、最小化する。例えば人間を対象とした解析の場合、(5)式のように評価関数E定義し、評価関数Eをアニーリングや最急降下法などを用いて最小化することにより、時系列画像のパラメータ群の最適なパラメータの算出を行う。
【0053】
【数5】
Figure 0003780017
【0054】
ここで、Tは周期、i=T〜T+1は時刻、j=1〜14は部位、l=1〜13は図2(b)に示すような各部位の接続番号、Pmはモデルのパラメータ群、Pは時系列画像中の対象物の各部位のパラメータ群である。第1項は対象物のパラメータをモデルのパラメータと整合させる。Silは時系列画像中の対象物のシルエット画像、Parは時系列画像のパラメータにより生成した楕円画像であり、第2項は時系列画像のパラメータをシルエット画像に整合させる。
【0055】
Lm及びLは、図2(b)に示される13組の接続関係にある部位の中心点間の距離である。つまり頭部と胴体部などの結合関係にある部位の中心位置間の距離である。Lmはモデルに関する各部位の中心点間の距離、Lは時系列画像中に関する各部位の中心点間の距離を表す。第三項は、時系列画像中の対象物の各部位間のパラメータの結合関係をモデルの結合関係に整合させる。kは、それぞれの項のウエイトである。
【0056】
なお、(6)式のような評価関数Eをアニーリングや最急降下法などを用いて時系列画像のパラメータ群の最適なパラメータの算出を行うことも可能である。
【0057】
【数6】
Figure 0003780017
【0058】
ここで、Tは周期、i=T〜T+1は時刻、j=1〜14は部位、l=1〜13は図2(b)に示すような各部位の接続番号。Pmはモデルのパラメータ群、Pは時系列画像中の対象物の各部位のパラメータ群である。第一項は対象物のパラメータをモデルのパラメータと整合させる。Silは時系列画像中の対象物のシルエット画像、Parはモデルのパラメータにより生成した楕円画像であり、第二項はモデルのパラメータをシルエット画像に整合させる。Lm及びLは、図2(b)に示される13組の結合関係にある中心点間の距離である。つまり、頭部と胴体部などの結合関係にある部位の中心位置間の距離である。Lmはモデルに関する各部位の中心点間の距離、Lは時系列画像中に関する各部位の中心点間の距離を表す。第三項は、時系列画像中の対象物の各部位間のパラメータの結合関係をモデルの結合関係に整合させる。Pcは時刻i−2,i−1,i,i+1,i+2の時系列画像のパラメータに、重みをそれぞれ1:2:3:2:1だけ与え、平均値を算出した値であり、第四項は、時系列画像のパラメータを前後の時刻から推測されるパラメータ値に整合させる。kは、各項に対するウエイトである。
【0059】
上記3者の整合をとり、時系列画像のパラメータ群の最適なパラメータの算出をアニーリングを利用して行う方法を以下に示す。図22に示すフローチャートを参照して、最適化処理部24を説明する。
【0060】
まず、温度Tempint と反復回数nの初期設定を行う(ステップS41)。iterationとTempの初期設定を行う(ステップS42)。初期エネルギーinit engの算出を行う(ステップS43)。
初期エネルギーは、(5)式や(6)式の評価関数を計算した結果を表す。乱数ranを発生させ、微小変化を与える値gとパラメータの種類xyrと時刻timeと部位番号pを決定する(ステップS44)。例えば、0〜1までの乱数を発生せた場合の各パラメータは、
time=ran×画像の枚数
xyr=ran×3 (xyr=1の時x,xyr=2の時y,
xyr=3の時rad)
p=ran×14
g=部位番号pの部位の長さ×(ran×2.1−1.0)
として与えられる。
【0061】
時刻timeの時系列画像のパラメータxyr[time][p]に微小変化gを与える(ステップS45)。微小変化を与えたパラメータを用いてエネルギーengの算出を行う(ステップS46)。初期エネルギーinit engとエネルギーengを比較し(ステップS47)、init engがengより小さいならば(NO)、ステップS48にに移行し、乱数ranとexp[(eng−init eng)/Temp]を比較し、条件を満たさないならば(NO)、ステップS44に戻り、新たな乱数ranを発生させる。
【0062】
またステップS48又はステップS47の条件を満たすならば(YES)、この微小変化を受け入れ、パラメータ値の更新を行い、エネルギーの値の入れ替えを行う(init eng=eng)(ステップS49)。
反復回数iterationがs初期値nより小さいか否か判断し(ステップS50)、条件を満たす場合(YES)、温度を下げ、反復回数iterationを更新した後(ステップS51)、ステップS44に戻り、新たな乱数ranを発生させる。しかし条件を満たさない場合には(NO)、最適化処理を終了する。
【0063】
また最適化処理を行うにあたって、条件によっては本来接続している部位、例えば手部と前腕部とが離れてしまうことがある。これを防ぐために、各部位のパラメータに与える微小変化の範囲を限定し、各部位の分離を防止する方法を説明する。各部位の分離を防止するために、従来不変としてきた長軸,短軸の長さを適応的に調節するモデルを付加する。具体的には、最適化処理で微小変化を与える時に分離を防止するような制限を設ける。
【0064】
各部位の中心座標に微小変化を与える場合を考える。
この段階では所定の長さの長軸で結合していることを仮定する。微小変化を与える注目部位とそれに連結している部位の長軸の長さを所定長だけ延長する。延長した長軸を半径とする円を考える。この円が分離しないよう、つまり常に接する、または交差するように注目している部位の円を移動する。
【0065】
このときの中心座標が描く軌跡が、結合を維持したままで微小変化を与えられる領域となる。図23は、対象物が人間である場合の各部位の分離防止に関する概念図である。図23をもとに人間の場合について具体的に説明する。例えば、手部と上腕部に結合している前腕部の中心座標に微小変化を与える場合を考える。この段階では所定の長さの長軸で結合していることを仮定する。手部,上腕部,前腕部の長軸の長さを所定長(例えば10%)延長し、この3つの円が分離しないよう、前腕部の(10%膨張した)円を移動する。
【0066】
このときの中心座標が描く軌跡が、結合を維持したままで微小変化を与えられる領域となる。ただし、端点の注目部位とそれと連結する部位が分離しないような円の移動は、モデルに基づき各関節間の移動可能範囲角度を越えないように行う。なお、長軸と同じ比率だけ短軸を調整することで、プロポーションを一定に保つことができる。
以上のように行うことで、微小変化の付与を限定することになるので、最適化処理を高速化でき、各部位の分離を防止することができる。
【0067】
また、本発明は関節がパーツでつながれた動体、例えば多関節ロボットや動物などの動きの解析も同様な方法で行うことが可能である。例えば、多関節ロボットの動きの解析を行う場合、以下のように行う。ロボットに関する形状の知識 (大きさ・接続関係)と関数化された各部位の動作の知識と各部位の存在可能領域をロボットの動きの知識として格納する。
【0068】
背景画像と入力画像との差をとり、シルエット画像を抽出する。シルエット画像と存在可能領域とのAND処理を行うことにより、各部位の概略的なパラメータの算出を行う。このパラメータをモデルを用いて修正し、最適化処理を行う。この手法により、ロボットの動きを解析し、これをもとに最適化することができる。
【0069】
また、形状生成部5のシルエット画像を用いない最適化も考えられる。
一例として、以下のような判定基準が挙げられる。モデルのパラメータ群と時系列画像中の対象物の各部位のパラメータ群の差がある閾値以下であり、且つ、時間的に前後の画像の同部位のパラメータと時系列画像中の対象物の各部位のパラメータ群の差がある閾値以下ならば、置換しないものとする。
【0070】
そして整合部8で算出されたパラメータを制御部11からの制御に基づき、画像生成部12に出力する。上記画像生成部12では、整合部8で算出されたパラメータに基づいて、例えば、楕円を生成し、各部位のパラメータの画像化を行う。ただし、楕円ではなく、線分や円柱などで画像化を行ってもよい。上記画像生成部12にて画像化された解析結果の出力をD/A部9に転送し、アナログ信号に変換する。さらに制御部11からの信号に基づき、上記アナログ信号をディスプレイなどの出力部10へ出力し、画像解析結果をディスプレイなどで表示する。すなわち、図9(a)に示すような時系列画像に関して、図9(b)に示す解析結果が得られる。
【0071】
以上のような時系列画像解析装置は、対象物の動作のパラメータを数式化することで情報量を削減でき、モデルの各部位のサイズや位置を校正することで多くの被写体に適用でき、撮影距離の差によるサイズの違いも補正できる。また、遮蔽や影の影響により対象物の形状や動作が正確にとらえられなかった場合に、対象物の形状や動作による形状変化の知識を用いて補正を行い、対象物の動作を高精度に解析することができる。また、周期性を利用することにより、モデルの情報量を削減することができ、周期を校正することで同じ動作で速度が異なる場合にも対応することができる。
【0072】
以上の説明では、同期部21において同期する時刻を決定して動きのマッチングを行うものとしたが、この処理を省略し、時系列画像群とモデルパラメータ群との全ての組み合わせについて探索を行うようにしてもよい。
また、周期校正部22において周期性のある動作について周期の校正を行うものとしたが、この処理は省略してもよい。また周期校正部22は、同期部21が省略されている場合に行われない。
【0073】
また、パラメータ修正部23においてパラメータの修正を行うものとしたがこの処理は省略可能である。また本実施形態では、各部位を表現する単純な幾何学的形状として楕円を用いたが、線分や円柱などで記述することもよい。
【0074】
次に第2実施形態の時系列画像解析装置について説明する。
この第2実施形態の構成は、基本的には第1実施形態と同等であり、ここでは異なる部分のみ説明を行う。
図10は、第2実施形態におけるパラメータ算出部7の具体的な構成例を示す。ここで、第1実施形態と同等の構成部には第1実施形態の構成部と同じ参照符号を付し、その説明を省略する。
【0075】
このパラメータ算出部7は、形状生成部5と対象物モデル部6からの出力が候補領域算出部31に転送される。この候補領域算出部31の出力は、整合部8に転送される。最適化処理を高速に行うため、対象物の各部位の位置や傾斜角のパラメータを概略的に算出を行うものである。
時系列画像中の対象物の各部位の候補領域を算出し、算出された候補領域と対象物の形状から候補領域の結合関係を求め、結合関係にある領域群の各位置や傾斜角のパラメータおよび各パラメータが存在する可能な範囲の算出を行う。以降、各パラメータが存在する可能な範囲を許容範囲という。
【0076】
図11は、時系列画像中の対象物の各部位の候補領域の算出における概念を示す。パラメータの算出方法について、図24のフローチャートを参照して、候補領域算出部31を説明する。
対象物モデル部6に格納されている各部位の存在可能領域のパラメータ群を画像化する(ステップS51)。具体的には、対象物モデル部6に格納されている幾何学的な形状である円や楕円などのパラメータ(中心点・半径・回転角など)を用いて画像の生成を行う。例えば、(3)式を満たす画素(x,y)には1を、満たさない場合には、“0”を格納し、2値画像の生成を行う。
【0077】
次に図3のように画像化した存在可能領域とシルエット画像を用いて各部位の候補領域の算出を行う(ステップS52)。図11(b)に示すシルエット画像に外接する矩形を求め、この矩形の中心線を求めておく。また、ステップS52で画像化された存在可能領域に外接する矩形から中心線の位置を算出し、両者の中心線を一致させた形でAND出力を求める。
【0078】
この結果が、図11(c)に示すような各部位が存在する候補領域になる。抽出された各部位の候補領域から端点領域の選択を行う(ステップS53)。端点領域とは、一方向のみが他の領域と結合している領域(手や足)のことである。まず、端点領域の重心点(x,y)の算出を行う(ステップS54)。重心点の算出方法は、例えば端点領域のxおよびy座標を加算し、それぞれの加算された値を端点領域の画素数で割った値などがある。
【0079】
図12は、候補領域と対象物の形状から候補領域の結合関係を求め、結合関係にある領域群の各位置や傾斜角および許容範囲の算出する処理の概念を示す。時系列画像の対象物の各部位の位置(中心点)は以下のように算出される。
まず、端点領域と結合関係にある結合領域の算出を行う(ステップS55)。具体的には、端点領域の部位の大きさlと、端点領域と接続する他の領域の部位の大きさl′と対象物モデル部6の対象物の形状により結合関係を求める。対象物が人間の場合、端点領域である手と結合関係にある部位は前腕であるので、l,l′には、それぞれの部位の長軸の長さが格納される。
【0080】
そして各領域の結合関係について、次のように算出される。端点領域の重心点を中心とする半径R(=(l+l′)/2)の円を描き、その円上に存在する領域を端点領域と結合する領域つまり結合領域とする。円と結合領域が重複する部分の重心を、結合する領域の中心点(x,y)とする(ステップS56)。
【0081】
図12(b)は、端点領域の重心を中心点とする半径(l+l′)/2の円と重複する領域であり、図12(d)の結合領域の太線が円と結合領域が重複する部分となる。また、円弧が結合領域と重複した円弧の長さの1/2を許容範囲εとする(ステップS57)。つまり、図12(d)の結合領域の太線(重複した領域)のどこでも中心点となりえる可能性を持っているため、この重なり部分の1/2をεとし、中心点の座標を(x±ε,y±ε)とする。
【0082】
図12(d)は、許容範囲εの算出方法の概略図を表す。全ての部位の結合領域を検出したか否か判断し(ステップS58)、全ての部位に関して検出していない場合(NO)、結合領域を新たな端点領域とし(ステップS59)、ステップS55にフィードバックする。
全ての部位に関して検出を行った場合(YES)、各部位の重心点に対応する傾斜角の算出を行う(ステップS60)。具体的には、0°〜180°まで5°間隔で上記で算出した点(x,y)を中心点とする楕円を生成し、シルエット画像とのマッチング誤差が最小となった角度傾斜角とする。
【0083】
図12(e)には、傾斜角の算出方法の概略を示す。ただし、結合領域を算出する際、複数の結合領域が検出された場合には、対象物の形状や結合関係にある部位間の傾斜角などの情報を用いて、矛盾が生じる場合にはその結合関係は破棄し、結合関係の絞り込みを行う。
なお、時系列画像中の対象物の移動方向と対象物モデル部6に格納されているモデルの移動方向が逆の場合にも以下のようにすることにより適応することができる。
【0084】
まず、時系列画像から対象物の移動方向の検出を行う。移動方向の検出方法は、例えば、シルエット画像の重心を算出し、重心のx座標の変化で求めることができる。対象物の移動方向が、対象物モデル部6に格納されている動作の移動方向と一致しているか判断を行う。同一方向であれば、モデルのパラメータをそのまま使用し、逆方向の場合には以下の処理を行い、モデルの動作を反転させる。対象物が人間である場合のモデルの動作を反転する手法に関する具体的な例を以下に示す。図49は、モデルの反転に関する概念図である。
【0085】
補間関数から各時刻の胴体部の位置(x,y)座標の算出を行う。胴体部(i=2)以外の部位iに関して、胴体部と各パラメータとの差の算出を、図49のΔx=(x−x)やΔy=(y−y)のように行う。胴体部のパラメータ(x,y,θ)に先で算出した差を加算し、部位に対応する逆の部位(例えば、右手ならば左手)に加算結果を格納する。つまり、x=Δx+x,y=Δy+yのように行う。
【0086】
この様に行うことで、1つのモデルで逆向きの動きを行っている対象物の動作の解析も行うことができる。なお、上記の説明では、各部位を表現する単純な幾何学的形状として楕円を用いたが、これは楕円だけでなく線分や円柱などで記述することも可能である。
図12(e)においては、各部位を表現する単純な幾何学的形状として楕円を用いたが、これは楕円だけでなく線分や円柱などで記述することも可能である。本実施形態では、時系列画像中の対象物の各部位のパラメータを概略的に算出することで最適化処理の負担を軽減し、処理時間を短縮することができる。
【0087】
次に第3実施形態としての時系列画像解析装置について説明する。
図25には、第3実施形態として、時系列画像解析装置の全体構成の一例を示す。本実施形態の構成は、基本的には第1実施形態と同等であり、同じ構成部材には同一の参照符号を付し、異なる部分のみ説明する。
【0088】
この時系列画像解析装置において、入力部1からの入力信号は、A/D部2、バッファメモリ部3を経由して補助入出力部4に保存される。補助入出力部4の信号は、形状生成部5へ出力される。形状生成部5の出力は、対象物モデル部6、整合部41に転送される。対象物モデル部6は、整合部41に接続されている。整合部41で算出されたパラメータを制御部11からの制御に基づき、画像生成部12に出力する。上記画像生成部12にて画像化された解析結果の出力をD/A部9を経由して出力部10へ出力される。また、制御部11の制御信号により、入力部1、補助入出力部4、対象物モデル部6、整合部41、出力部10がそれぞれ制御される。
【0089】
このような時系列画像解析装置は、高速な解析処理に好適し、対象物の各部位の位置や傾斜角の概略的なパラメータの算出を行なわず、モデルのパラメータを対象物の各部位の初期パラメータ値として扱うものである。
【0090】
まず、CCDカメラ等の入力部1は、制御部11からの制御信号に基づき所定時間の映像信号をA/D部2へ転送する。A/D部2は、入力部1からの上記映像信号をデジタル信号へ変換してバッファメモリ部3へ転送する。このバッファメモリ部3は、複数のフレームメモリで構成されており、A/D部2からの上記デジタル信号を記憶し、これを順次補助入出力部4へ出力する。
【0091】
上記補助入出力部4は、制御部11の制御信号により、上記デジタル信号を形状生成部5へ出力する。形状生成部5では、対象物の存在していない背景画像と対象物の存在している原画像との差の絶対値を算出した後、その絶対値を2値化処理し、動領域のみが取り出される。この動領域が対象物のシルエット画像となる。ここで、背景画像は、予め撮影されているものを用いてもよいし、原画像から生成された背景画像を用いてもよい。
【0092】
上記形状生成部5で生成されたシルエット画像は、対象物モデル部6、整合部41に転送される。対象物モデル部6は、対象物の形状や動作の情報などが格納されている。また、制御部11の制御信号により、前の実施形態で説明したと同様にサイズの校正を行う。形状生成部5で生成されたシルエット画像、対象物モデル部6のモデルは、整合部41に出力される。整合部41では、形状生成部5、対象物モデル部6の出力により、時系列画像中の対象物と対象物モデル部6の動作に関する時刻の同期を行い、対象物モデル部6のパラメータ群全体を形状生成部5のシルエット画像群に整合させる。
【0093】
そして整合部41で算出されたパラメータを制御部11からの制御信号により、画像生成部12に出力する。上記画像生成部12にて画像化された解析結果の出力をD/A部9に転送し、アナログ信号に変換する。さらに制御部11からの制御信号に基づき、上記アナログ信号をディスプレイなどの出力部10へ出力し、画像解析結果を表示する。
【0094】
次に図26は、整合部41の処理におけるブロック構成を示す。
前段の形状生成部5と対象物モデル部6の出力は、整合部41の同期部21に転送される。この同期部21では、時系列画像中の対象物と対象物モデル部6における動作に関する時刻の同期をとる。
【0095】
そして対象物モデル部6と同期部21の出力は、周期校正部22に転送される。周期校正部22では、制御部11からの制御信号により、対象となる動作に周期性がある場合には、同期部21で算出された複数の同期時刻とモデルに基づいて一周期に要する時間を算出し、各部位の位置や傾斜角のモデルのパラメータの校正を行う。そして形状生成部5と対象物モデル部6の出力は、最適化処理部51に転送する。最適化処理部51では、対象物モデル部6のパラメータ群全体を形状生成部5のシルエット画像群に整合させる。
【0096】
上記最適化処理部51では、対象物モでル部6のモデルのパラメータ群と形状生成部5で生成されたシルエット画像群の2者を整合する。このための手法の一例として評価関数を設定し、最小化する。例えば、人間を対象物とした解析の場合、(7)式のように評価関数ET定義し、評価関数ETを上記実施形態同様にアニーリングや最急降下法などを用いて最小化することにより、時系列画像のパラメータ群の最適なパラメータの算出を行う。
【0097】
【数7】
Figure 0003780017
【0098】
ここで、Tは周期、i=T〜T+1は時刻である。Silは時系列画像中の対象物のシルエット画像、Parはモデルのパラメータにより生成した楕円画像であり、第一項はモデルのパラメータをシルエット画像に整合させる作用をもつ。Pcは時刻i−2,i−1,i,i+1,i+2の時系列画像のパラメータに、重みをそれぞれ1:2:3:2:1だけ与え、平均値を算出した値である。第二項は、時系列画像のパラメータを前後の時刻から推測されるパラメータ値に整合させる作用をもつ。kは、各項に対するウエイトである。
【0099】
また前述した説明では、各部位を表現する単純な幾何学的形状として楕円を用いたが、これは線分や円柱などで記述することも可能である。
上記実施形態では、構成が簡単になり、時系列画像の初期パラメータの算出を行わないので、第1実施形態に比べて高速に処理を行うことができる。
【0100】
次に第4実施形態としての時系列画像解析装置について説明する。
本実施形態の全体的な構成は、第3実施形態と同等であり、異なる構成となる図27に示す整合部41のみ説明する。
この整合部41においては、形状生成部5と対象物モデル部6の出力は、最適化処理部61に転送する。最適化処理部61では、ニューラルネットワークを利用することにより、時系列画像のシルエット画像に最適な時系列画像の各部位のパラメータ群(位置)の算出を行う。対象物モデル部6と最適化処理部61の出力は傾斜角算出部62に転送され、時系列画像のシルエット画像に最適な時系列画像の各部位の回転角の算出を行う。傾斜角算出部62の出力は、画像生成部12に出力される。
【0101】
図27に示すように、上記形状生成部5の時系列画像のシルエット画像と対象物モデル部6のモデルのパラメータ群とシルエット画像群の出力は、最適化処理部61に転送する。最適化処理部61では、階層型ニューラルネットワークを用いて、時系列画像のシルエット画像に最適な時系列画像の各部位の位置のパラメータ群の算出を行う。最適化処理部61で算出された各部位のパラメータ群(位置)は、傾斜角算出部62に転送され、時系列画像のシルエット画像に最適な時系列画像の各部位の回転角の算出を行う。傾斜角算出部62で算出されたパラメータ群は、画像生成部12に出力される。
【0102】
図28(a)は、3層の階層型ニューラルネットワークの学習法に関する概念図である。対象物モデル部6に格納されているモデルのシルエット画像を、入力層に入力する。ネットワークを介した結果がモデルの各部位の位置のパラメータとなるように学習させ、各ユニットの重みを決定する。学習は、動作1周期分の画像に対して行われ、重みの更新を行う。なお学習方法は、例えば公知である誤差逆伝搬法を用いて行うことができる。この重みを利用し、撮影された画像の各部位の位置の算出を行う。形状生成部5の時系列画像のシルエット画像を入力層に入力し、ネットワークを介することで、シルエット画像に最適な各部位の位置の算出を行うことができる。図28(b)は、撮影された画像に対するパラメータ算出に関する概念図である。
【0103】
傾斜角算出部62では、最適化処理部61で算出された各部位のパラメータ群(位置)と対象物モデル部6に格納されている各部位の大きさ(楕円の短軸、長軸の長さ)と形状生成部5の時系列画像のシルエット群を用いて、時系列画像群の各部位の傾斜角の算出を行う。最適化処理部61で算出された各部位の位置(x,y)を中心点、対象物モデル部6の各部位の大きさ(楕円の短軸b/2、長軸の長さa/2)を用いて楕円の生成を行う。傾斜角に関しては、0°〜180°まで5°間隔で上記のパラメータを用いて楕円を生成し、シルエット画像とマッチング誤差が最小となった角度を傾斜角とする。また、傾斜角の算出は、前述した図12(e)にその概念を示している。そして、算出された各部位のパラメータ群から楕円画像を生成し、画像生成部9に転送する。
この第4実施形態では、ニューラルネットワークを用いることにより、最適化処理部24の構成が簡単になり、最適化パラメータの調整を意識的に行われなくても学習により、これを獲得することができる。
【0104】
次に第5実施形態としての時系列画像解析装置について説明する。
図29には、時系列画像解析装置の全体構成の一例を示す。本実施形態の全体的な構成は、第3実施形態と同等であり、同じ構成部位には同一の参照符号を付し、説明する。
【0105】
この時系列画像解析装置においては、入力部1からの入力信号は、A/D部2、バッファメモリ部3を経由して補助入出力部4に保存される。補助入出力部4の信号は、形状生成部5へ出力される。形状生成部5の出力は、対象物モデル部71、パラメータ算出部7、整合部72に転送される。上記対象物モデル部71は、パラメータ算出部7、整合部72に接続されている。
【0106】
そしてパラメータ算出部7の出力は、整合部72に接続されている。整合部72の出力は、対象物モデル部71と画像生成部12に出力される。画像生成部12の出力を、D/A部9を経由して、出力部10へ出力される。また制御部11の制御信号により、入力部1、補助入出力部4、対象物モデル部71、パラメータ算出部7、整合部72、出力部10がそれぞれ制御される。この時系列画像解析装置は、モデルを処理の進行に伴い適応的に学習させるものである。
【0107】
この時系列画像解析装置において、CCDカメラ等の入力部1は、制御部11からの制御に基づき所定時間の映像信号をA/D部2へ転送する。A/D部2は入力部1からの上記映像信号を、デジタル信号へ変換してバッファメモリ部3へ転送する。
そしてバッファメモリ部3は、複数のフレームメモリで構成され、A/D部2からの上記デジタル信号を記憶し、これを順次、磁気ディスク装置などの補助入出力部4へ出力する。補助入出力部4は、制御部11からの制御信号により上記デジタル信号を形状生成部5へ出力する。形状生成部5では、対象物のシルエット領域の抽出を行う。
【0108】
次に形状生成部5で生成されたシルエット画像は、対象物モデル部71、パラメータ算出部7、整合部72に転送される。対象物モデル部71は、対象物の形状や動作の情報などが格納されている。また動作に関する情報は、整合部72の出力に基づき更新される。パラメータ算出部7では、制御部11の制御に基づいて形状生成部5のシルエット画像と対象物モデル部71の出力から、対象物の各部位の位置や傾斜角のパラメータを概略的に決定する。
【0109】
そして、形状生成部5で生成されたシルエット画像、対象物モデル部71のモデル、パラメータ算出部7で算出された各部位のパラメータは、整合部72に出力される。整合部72では、形状生成部5、対象物モデル部71、パラメータ算出部7の出力により、時系列画像中の対象物と対象物モデル部71のモデルの時刻の同期を行い、対象物モデル部71のパラメータ群全体をパラメータ算出部7により算出されたパラメータ群全体、及び形状生成部5のシルエット画像群に整合させる。整合部72の出力を制御部11からの制御に基づき、対象物モデル部71と画像生成部12へ転送する。
【0110】
上記画像生成部12の出力は、D/A部9に転送し、アナログ信号に変換する。さらに制御部11からの信号に基づき上記アナログ信号をディスプレイなどの出力部10へ出力し、画像解析結果を表示する。
【0111】
以下に、対象物モデル部71および整合部72の説明を行う。
図30は、モデルパラメータの更新に関する概念を示し、図34は、対象物モデル部71の構成を示す。
まず制御部11からの制御により、形状知識部81と動作知識部82の出力をパラメータ算出部7と整合部72に転送する。パラメータ算出部7にて算出された概略的なパラメータと形状知識部81と動作知識部82の出力を整合部72に出力する。そして制御部11からの制御信号に基づき整合部72の出力は、動作知識部82にフィードバックされる。
【0112】
上記対象物モデル部71において、時系列画像の最初の一周期では、第1実施形態と同様に外部から与えられた形状知識部81と動作知識部82の初期モデルをパラメータ算出部7、整合部72に出力する。
【0113】
そして2周期目以降は、整合部72で算出された補正パラメータを格納し、外部から与えられたモデルは初期モデルとして別に保存しておく。この補正パラメータに基づき、動作知識部82のモデルを更新し、以降の処理においては、更新されたモデルを各処理部に出力する。モデルの更新方法は、例えば更新前のモデルに各部位の各パラメータに補正パラメータを加えた値とする。
【0114】
図32は、整合部72の処理におけるブロック図である。形状生成部5と対象物モデル部71の出力は、同期部21に転送される。同期部21と対象物モデル部71の出力は、周期校正部22に転送される。形状生成部5と対象物モデル部71とパラメータ算出部7と同期部21と周期校正部22はパラメータ修正部23に出力される。形状生成部5と対象物モデル部71とパラメータ修正部23の出力は、最適化処理部24に転送する。最適化処理部24の出力は、画像生成部12へ、最適化処理部24と対象物モデル部71の出力は補正パラメータ算出部91へ転送される。補正パラメータ算出部91の出力は対象物モデル部71にフィードバックする。
【0115】
上記同期部21では、対象物モデル部71と形状生成部5の出力に基づき、時系列画像中の対象物と対象物モデル部71のモデルに関する時刻の同期をとる。周期校正部22では、対象となる動作に周期性がある場合、各部位の位置や傾斜角のモデルのパラメータの校正を行う。パラメータ修正部23では、一画像内でモデルとの対比による時系列画像のパラメータの修正を行う。
【0116】
そして最適化処理部24では、時系列画像中の対象物に最適なパラメータの算出を行う。最適化処理部24の出力は、制御部11からの制御信号により、画像生成部12と補正パラメータ算出部91に出力される。補正パラメータ算出部91では、最適化処理部24で算出されたパラメータと対象物モデル部71のモデルパラメータとの各部位の各パラメータの差分情報を求める。この差分情報をモデルの補正パラメータとして対象物モデル部71にフィードバックする。
なお、上記実施形態と同様な方法を用いて対象物に最適なパラメータを算出する場合、各パラメータの差分情報をベクトルとして保存することで、このベクトルの方向に重みをかけて、微小変化を与えることができる。また、3周期以降は、補正パラメータのテーブルの部分を置き換えるだけでよい。
【0117】
図30(b)は、最適化処理での微小変化の与え方に関する概念図である。 この第5実施形態では、モデルを随時更新することにより、解析を行う対象物に適したモデルを作成することができ、処理を高精度にかつ高速に行うことができる。
【0118】
次に第6実施形態としての時系列画像解析装置について説明する。
本実施形態の全体的な構成は、第5実施形態と同等であり、異なる構成となる対象物モデル部について説明する。本実施形態は、各部位のモデルを階層的に分割し、各部位毎に交換可能なモデルに関するものである。
【0119】
図33は、本実施形態の対象物モデル部の具体的な構成例を示す。
この対象物モデル部において、形状知識部81と動作知識部101の出力はパラメータ算出部7へ、形状知識部81と動作知識部101とパラメータ算出部7の出力は、整合部72に転送される。整合部72の出力は、制御部11からの制御信号により動作知識部101に出力される。
【0120】
この対象物モデル部は、制御部11の制御信号により、形状知識部81と各部位毎に階層的に保存されている動作知識部101の出力をパラメータ算出部7と整合部72に転送する。パラメータ算出部7にて算出された概略的なパラメータと形状知識部81と動作知識部101の出力を整合部72に出力する。整合部72では、モデルと適合する部位とモデルの切り替えを行う部位の抽出を行う。制御部11の制御に基づき整合部72の出力は、動作知識部101にフィードバックされる。
【0121】
そして対象物モデル部71では、対象物の形状構造の中心となる部位に関して他の部位との結合を階層的に保存する。図34には、人間を例とした場合の胴体部を基準に他の部位が結合しているツリー構造を示す。このように階層的なモデルから、1番目に格納されているモデルのパラメータを取り出し、パラメータ算出部7へ出力し、概略的なパラメータの算出を行う。算出された概略的なパラメータとモデルを整合部72に出力し、切り替えを行う部位の検出を行う。整合部72で検出された切り替えを行う部位の階層構造下に格納されている次のモデルをパラメータ算出部7と整合部72に出力する。
【0122】
上記整合部72では、対象物モデル部71から出力されたモデルから時系列画像のパラメータの最適解を算出する。最適化処理では、適合性を判断するために、上記実施形態では評価関数Eにおいて、(6)式のように14種類の全部位の総和をとっていた(j=1〜14)。これを、個々の部位ごとの式に分解して、14種類の評価関数を得る。個々の評価関数に対して評価基準を設け、評価関数Eが評価基準より大きい部位の選択を行う。
【0123】
具体的には、評価基準となる閾値を設定し、各部位の評価関数Eが所定の閾値を越えたか否か判断する。この場合の評価は、上記ツリー構造の上部から行うものとする。つまり人間の場合、胴体部から行う。上記評価関数Eが閾値を越えて、選択された部位を動作知識部101に出力する。この操作は、各部位の評価関数が閾値を越えなくなるまで行う。またモデルが決定した後で、各部位の評価関数が閾値より大きくなった場合には、上記のような手法でモデルの切り替えを行う。この第6実施形態によれば、モデルの情報量を減少することができ、より多くの動作の解析を行うことができる。
【0124】
次に第6実施形態としての時系列画像解析装置について説明する。
本実施形態の全体的な構成は、第1実施形態と同等であり、異なる構成について説明する。本実施形態は、複数のモデルから解析対象画像に最適なモデルの選択する方法に関するものである。
図35は、第7実施形態の時系列画像解析装置の構成を示し、同じ構成部位には同一の参照符号を付し、説明する。
【0125】
この時系列画像解析装置において、入力部1からの入力信号は、A/D部2、バッファメモリ部3を経由して補助入出力部4に保存され、該補助入出力部4の出力信号は形状生成部5へ出力される。形状生成部5の出力は、対象物モデル部6、解析部111に転送される。
【0126】
対象物モデル部6は、解析部111に接続される。解析部111の出力は、モデル決定部112と画像生成部12に接続されている。モデル決定部112の出力は、対象物モデル部6に出力される。画像生成部12の出力は、D/A部9を経由して、出力部10へ出力される。また、制御部11からの制御信号により、入力部1、補助入出力部4、対象物モデル部6、解析部111、モデル決定部112、出力部10がそれぞれ制御される。
【0127】
このような時系列画像解析装置において、CCDカメラ等の入力部1は、制御部11からの制御に基づき所定時間の映像信号をA/D部2へ転送する。A/D部2は入力部1からの上記映像信号を、デジタル信号へ変換してバッファメモリ部3へ転送する。バッファメモリ部3は複数のフレームメモリで構成され、A/D部2からの上記デジタル信号を記憶し、これを順次、補助入出力部4へ出力する。
【0128】
上記補助入出力部4は、制御部11からの制御信号により、上記デジタル信号を形状生成部5へ出力する。形状生成部5では、対象物のシルエット領域を抽出する。形状生成部5で生成されたシルエット画像は、対象物モデル部6、解析部111に転送される。対象物モデル部6は、対象物の形状や複数の動作の情報などが格納されている。
【0129】
また解析部111では、複数のモデルに対して解析を行い、対象物の各部位の位置や傾斜角のパラメータの算出を行う。この解析部111で算出された複数モデルに対する各部位のパラメータは、制御部11からの制御信号に基づいて、モデル決定部112と画像生成部12へ出力される。モデル決定部112では、解析部111の出力により、複数のモデルに対して算出された評価関数が最小値をもつモデルの抽出を行い、モデルの決定を行う。
【0130】
そしてモデル決定部112で決定されたモデルを対象物モデル部6に出力し、以降の解析には決定されたモデルに関する情報が対象物モデル部6から出力されるようになる。解析部111の出力を制御部11からの制御に基づき、画像生成部12を経由してD/A部9に転送し、アナログ信号に変換する。さらに制御部11からの制御信号により、上記アナログ信号をディスプレイなどの出力部10へ出力し、画像解析結果を表示する。
【0131】
図36は、前述した解析部111の処理におけるブロック構成を示し、図37は、複数モデルから時系列画像中の対象物に最適なモデルの選択法に関する概念を示す。
形状生成部5のシルエット画像は、方向決定部121に出力され、方向決定部121の出力は対象物モデル部6にフィードバックする。この形状生成部5のシルエット画像と、対象物モデル部6の各モデルは、パラメータ算出部122に出力される。パラメータ算出部122の出力は、整合部123に転送され、制御部11からの制御信号により、モデル決定部112及び画像生成部12に出力される。
【0132】
そして方向決定部121では、形状生成部5のシルエット画像の面積に基づいて、対象物の移動方向の検出を行う。具体的には、シルエット画像の面積が時刻とともに変化しない場合には、カメラ光軸方向に対して垂直方向に、時刻とともに増減する場合、カメラの光軸方向に対して平行または斜めに移動している。 つまり、シルエット画像の面積の増減の割合で、移動方向の決定を行う。検出された移動方向を対象物モデル部6にフィードバックする。対象物の移動方向検出は、シルエットの重心点をベクトルとして検出することで決定したり、シルエット画像を包含する外接四角形の面積や中心を検出することも可能である。形状生成部5のシルエット画像と対象物モデル部6の検出された移動方向に対応する複数のモデルをパラメータ算出部122に出力する。
【0133】
例えば、人物の動作解析の場合、歩行,走行,着席,静止等の複数のモデルが対象物モデル部6に格納されており、形状に関するモデルと方向決定部121で検出された方向の動作に関するモデルがパラメータ算出部122に出力される。パラメータ算出部122では、前述した実施形態におけるパラメータ算出部7と同様にそれぞれのモデルを用いて概略的なパラメータの算出を行う。整合部123は、パラメータ算出部122の出力と形状生成部5と対象物モデル部6の各モデルから上記実施形態の整合部8と同様に時系列画像中の対象物に最適なパラメータを算出し、最適化処理後の評価関数E(モデルとのマッチング誤差)の算出を行う。その際、動作と同期がとれない、つまり、上記実施形態での同期部21における面積誤差が所定の閾値より大きかった場合には、そのモデルは破棄され、以降の処理は行わない。
【0134】
そして同期のとれたモデルに対し、上記実施形態と同様に最適化処理を行う。上記整合部123の出力は、制御部11からの制御信号により、モデル決定部112と画像生成部12に転送される。但し、パラメータ算出部と整合部は対象物モデル部6に格納されているモデルの数だけ増やすことができ、また並列に処理を行うことができる。なお、モデルが決定している場合、整合部123の出力は、モデル決定部112に転送されず、パラメータ算出部と整合部は1つだけ使用される。
【0135】
上記モデル決定部112では、整合部123から出力された複数の評価関数Eの中から最小のものを最適モデルとして選択する。選択されたモデルを対象物モデル部6にフィードバックし、以降の解析には対象物モデル部6から決定されたモデルが出力されるようになる。この後、選択されたモデルを用いて処理を継続し、評価関数Eが所定値を越えた場合にモデルの再選択を行うことを繰り返す。なお、このような処理により、対象物の動作が決まっていない場合でも、解析を行うことができる。この処理は並列でなく、最適化処理の誤差を1モデルづつ算出し、最後に誤差の最小なモデルを選択することも可能である。
【0136】
次に第8実施形態としての時系列画像解析装置について説明する。
本実施形態の全体的な構成は、第2実施形態と同等であり、異なる構成について説明する。本実施形態は、処理を行う優先順位を考慮することで、ある部位のパラメータが決定すると、それと結合関係にある全ての部位の候補領域をより限定し、最適化処理を高速に行うものである。
図38は、第8実施形態の時系列画像解析装置におけるパラメータ算出部の構成を示し、同じ構成部位には同一の参照符号を付し、説明する。
【0137】
このパラメータ算出部においては、対象物モデル部6と形状生成部5の出力は、候補領域算出部131に転送される。候補領域算出部131では、時系列画像中の対象物の各部位の候補領域を算出し、誤差が少ない、つまり候補領域の面積が小さい部位に関して優先的に処理を行い、他の部位の候補領域の限定を行う。候補領域算出部131の出力は、候補領域算出部131と整合部8に転送される。
【0138】
図39は、処理の優先順位の導入による、時系列画像中の対象物の各部位の存在候補領域の算出における概念を示す図である。
まず、候補領域算出部131では、第2実施形態の候補領域算出部31と同様に存在可能領域1とシルエット画像とのAND処理にて候補領域1を求める。候補領域1の中で誤差が少ないと推定できる領域、つまり面積の所定の閾値より小さい候補領域、例えば人間の場合、頭部や胴体部や手部に関しては、候補領域の重心点を中心とする楕円を発生させ、シルエット画像とのマッチングをとることでパラメータの算出を行う。
【0139】
この3点の位置が確定すると、他の部位の存在しうる領域は限定される。つまり、確定された部位と結合関係にある部位の間の関節角や各部位の長さなどの拘束条件を用いるとより限定された候補領域が算出される。
具体的には、対象物が人間の場合、候補領域1の面積が小さい頭部・胴体部・手部が優先的に処理され、位置が確定する。頭部及び胴体部の位置が確定すると、各部位の長さから存在可能領域1が存在可能領域2のように限定された領域となる。即ち、胴体部の中心点から(2)式を用いて、肩の位置を算出する。そして肩の位置を中心とする半径rの円を考える。ここで、半径rとは、上腕部の領域に関しては(上腕部の長さ/2)、前腕部の領域に関しては(上腕部+前腕部/2)、手部に関しては(上腕部/+前腕部/2+手部)のことを示す。
【0140】
次に、前述した中心点と半径をもつ円と存在可能領域1の共通部分の算出を行い、存在可能領域2の抽出を行う。第2実施形態と同様に、存在可能領域2とシルエット画像のAND処理にて候補領域2を算出し、この領域を利用して各部位の各位置や傾斜角および許容範囲の算出を行う。
【0141】
また、図39に示す破線のように、候補領域1から候補領域2を直接抽出する手法を以下に示す。
まず、確定された胴体部の中心点から肩の位置を(2)式より算出する。例えば、各部位間の長さを利用して前腕部領域を限定する場合、手部や肩の中心点を中心とする半径(手部の長さ/2+前腕部の長さ/2+ε)、(上腕部の長さ+前腕部の長さ/2+ε)の円を考える。ここで、手部の候補領域の面積の例えば10%をεとする。この2つの円と候補領域1の共通領域を候補領域2とする。
【0142】
同様に、他の部位に関しても、候補領域1より限定された候補領域2の算出を行う。また、肩と手部のなす角度は肩と前腕部及び肩と上腕部のなす角度より大きい。また肩と前腕部のなす角度は、肩と上腕部のなす角度より大きいという、上記例に関する各関節間の角度の拘束条件から、より限定された候補領域2を得ることができる。
【0143】
図40は、限定された候補領域2の算出に関する概念を示す図である。候補領域2を用いて、第2実施形態と同様に、各部位の各位置や傾斜角および許容範囲の算出を行う。
制御部11からの制御信号により、これらのパラメータ群は、整合部8に出力され、最適化処理を行う。時間軸上での最適化処理では、確定された頭部と胴体部と手部を処理の対象から外すことができる。また、微小変化を与える頻度を少なくするなどにより処理を高速化できる。
この第8実施形態によれば、確度の高い部位の位置を優先的に確定し、これをもとにして他の部位について適正な初期値からの最適化を行うため、最適化処理を高速化することができる。
【0144】
次に第9実施形態としての時系列画像解析装置について説明する。
図41には、第9実施形態の整合部72の具体的な構成例を示す。本実施形態の全体的な構成は、第5実施形態と同等であり、異なる構成について説明する。本実施形態は、過去の最適化情報を用いて予測を行い高速に処理を行うものである。
【0145】
この整合部72において、形状生成部5と対象物モデル部71の出力が同期部21に入力され、この同期部21と対象物モデル部71の出力は、周期校正部22に転送される。形状生成部5と対象物モデル部71とパラメータ算出部7と同期部21と周期校正部22のそれぞれの出力は、パラメータ修正部23に送出される。また、形状生成部5と対象物モデル部71とパラメータ修正部23の出力は、最適化処理部24に転送する。最適化処理部24の出力は、動きベクトル算出部141と画像生成部12に転送される。動きベクトル算出部141での出力は最適化処理部24にフィードバックする。
【0146】
そして上記同期部21では、対象物モデル部71と形状生成部5の出力に基づき、時系列画像中の対象物と対象物モデル部71における動作に関する時刻の同期をとる。上記周期校正部22では、対象となる動作に周期性がある場合、各部位の位置や傾斜角のモデルのパラメータの校正を行う。パラメータ修正部23では、一画像内でモデルとの対比による時系列画像のパラメータの修正を行う。
【0147】
図42は、動きベクトル算出の概念を示し、図43には、予測を利用した最適化処理の概念を示す。
最適化処理部24では、まず最初の数枚(例えば5枚)のみ、上記実施形態と同様な方法で最適化処理を行う。制御部11の制御に基づき、最適化されたパラメータを動きベクトル算出部141に出力する。動きベクトル算出部141では、最適化処理部24で算出されたパラメータが過去数枚分記憶され、これらから次時刻の最適解(パラメータ)を予測する。予測の方法は、時刻に対する各パラメータの変化から、線形予測を用いてもよい。また部位の位置・傾斜角から動きベクトルを求め、これを利用することにより行うことができる。算出された次時刻のパラメータは、最適化処理部24に出力され、上記実施形態のモデルのパラメータを動きベクトル算出部141で予測されたパラメータに置き換え、アニーリング等の最適化処理を行う。
この第9実施形態では、前時刻のパラメータから予測したパラメータを用いるため、時間的な連続性が良好となる最適化処理を行うことができる。
【0148】
次に第10実施形態としての時系列画像解析装置について説明する。
図44には、第10実施形態の整合部の具体的な構成例を示す。本実施形態の全体的な構成は、第5実施形態と同等であり、異なる構成について説明する。本実施形態は、各部位の時系列画像のパラメータとモデルのパラメータとの誤差を算出し、誤差つまりパラメータの調整度に応じて微小変化の与え方を変化させるものである。
【0149】
この整合部72において、形状生成部5と対象物モデル部71の出力は、同期部21に転送される。同期部21と対象物モデル部71の出力は、周期校正部22に転送される。形状生成部5と対象物モデル部71とパラメータ算出部7と同期部21と周期校正部22はパラメータ修正部23に出力される。形状生成部5と対象物モデル部71とパラメータ修正部23の出力は、最適化処理部24に転送する。最適化処理部24と対象物モデル部71の出力は、制御部11の制御に基づき調整度算出部151へ、最適化処理部24の出力は、画像生成部12に転送される。調整度算出部151での出力は対象物モデル部71にフィードバックする。
【0150】
そして同期部21では、対象物モデル部71と形状生成部5の出力に基づき、時系列画像中の対象物と対象物モデル部71における動作に関する時刻の同期をとる。周期校正部22では、対象となる動作に周期性がある場合、各部位の位置や傾斜角のモデルのパラメータの校正を行う。パラメータ修正部23では、一画像内でモデルとの対比による時系列画像のパラメータの修正を行う。
【0151】
図45は、調整度算出の概念を示す図である。つまり最適化処理部24では、パラメータ修正部23の出力に基づいて、1周期目のみ上記実施形態と同様な方法でアリーニング等の最適化処理を行う。制御部11からの制御信号により、最適化処理部24で算出されたパラメータを調整度算出部151に出力する。この調整度算出部151では、最適化処理部24で算出されたパラメータと対象物モデル部71のパラメータの差に応じて調整度の算出を行う。ここで調整度とは、最適化処理部24の微小変化の与え方を示すものである。調整度の算出方法は、最適化処理部24で算出されたパラメータと対象物モデル部71のパラメータの差を算出し、その差の例えば10%を調整度とする。つまり、調整度の値が大きいほど、そのパラメータを調整する必要があるため、微小変化の与え方を他の部位より大きくする。
【0152】
そして算出された調整度は、最適化処理部24に出力される。最適化処理部24では、調整度に基づいて微小変化を次のようにして算出する。例えば、乱数を用いて与えられた初期の微小変化に調整度を乗じたものを微小変化に加えた値を新たな微小変化とする。
【0153】
次に2周期目以降は、この調整度を用いて最適化処理を行う。制御部11からの制御信号により、最適化処理部24で算出されたパラメータが画像生成部12に転送される。なお、調整度の与え方は、各部位毎に与えるのではなく、画像単位で与えることもできる。図45(b)は、歩行動作の調整度算出に関する概念図である。例えば、歩行動作の場合では両手・両足が重ならない状況では各部位の調整度は低く、画像全体の調整度も低くなる。一方、両手・両足が重なり後ろの手や足が隠れてしまう場合は調整度が高くなる。画像単位の調整度は、静止画像のレベルで得られたパラメータから楕円画像を生成し、シルエット画像との差とすることもできる。また、一周期単位で処理を行う場合、調整度の高い画像への微小変化の付与を抑制することもできる。
【0154】
この第10実施形態によれば、各部位のパラメータの調整度つまり、誤差に応じて最適化処理にて扱う微小変化の与え方を変化させるため、処理を高速化に行うことができる。
【0155】
次に第11実施形態としての時系列画像解析装置について説明する。
図46には、第11実施形態の整合部の具体的な構成例を示す。本実施形態の全体的な構成は、第5実施形態と同等であり、異なる構成について説明する。 本実施形態は、パラメータ修正部23での修正情報を用いて、最適化処理の微小変化の与え方を限定するものである。
【0156】
この整合部72において、形状生成部5と対象物モデル部71の出力は、同期部21に転送される。同期部21と対象物モデル部71の出力は、周期校正部22に転送される。形状生成部5と対象物モデル部71とパラメータ算出部7と同期部21と周期校正部22はパラメータ修正部23に出力される。形状生成部5と対象物モデル部71とパラメータ修正部23の出力は、最適化処理部24に転送する。パラメータ修正部23と最適化処理部24の出力は、制御部11の制御に基づき確信度算出部161へ、最適化処理部24の出力は、画像生成部12に転送される。確信度算出部161での出力は最適化処理部24にフィードバックする。
【0157】
そして同期部21では、対象物モデル部71と形状生成部5の出力に基づき、時系列画像中の対象物と対象物モデル部71における動作に関する時刻の同期をとる。周期校正部22では、対象となる動作に周期性がある場合、各部位の位置や傾斜角のモデルのパラメータの校正を行う。パラメータ修正部23では、一画像内でモデルとの対比による時系列画像のパラメータの修正を行う。パラメータ修正部23で行われる時系列画像のパラメータとモデルのパラメータの差が所定の閾値以下と判断された部位(信頼性:高)、差が閾値以上でモデルとの置換を行った部位(信頼性:中)、差が閾値以上でモデルとの置換が破棄された部位 (信頼性:低)の3段階の情報を確信度算出部161に転送する。図47は、パラメータ修正部23で得られる情報に関する概念を示す図である。
【0158】
まず、確信度算出部161では、3つの分類に基づき微小変化の与えかたを変える。例えば、差が閾値以下の部位では閾値εを半径rとする円内の微小変化を与え、差が閾値以上でモデルとの置換を行った部位は置換前の部位があった方向(角度θ)を除く閾値εを半径rとする円内で、差が閾値以上でモデルとの置換が破棄された部位は閾値εの2倍を半径rとする円内の微小変化を与える。
【0159】
次に算出された半径r、角度θは、最適化処理部24に出力される。最適化処理部24では、半径r、角度θの円内に、与えられた微小変化が存在するか判断し、存在するならば、その微小変化を用いて最適化を行う。図48は、確信度を利用した微小変化の与え方の概念図である。制御部11の制御に基づき最適化処理部24の出力が画像生成部12に転送される。
この第11実施形態によれば、パラメータの修正に関する情報を利用して、最適化処理にて扱う微小変化を与える範囲を限定することで処理を高速化することができる。
【0160】
以上の実施形態に基づいて説明したが、本明細書には、以下のような発明も含まれる。
(1)時系列画像中の所定の対象物を解析する時系列画像解析装置において、
上記時系列画像中の所定の時間範囲内の複数の画像から対象物であるシルエット画像を抽出する形状生成手段と、
上記対象物の形状及び動きによる形状変化に関する知識を、上記対象物を構成する部位のそれぞれについてパラメータとして格納する対象物モデル手段と、
上記形状生成手段によって抽出された上記対象物から上記対象物モデル手段に格納されたパラメータと対応したパラメータを算出するパラメータ算出手段と、
上記パラメータ算出手段から算出された対応パラメータの全体と対象物モデル手段のパラメータの全体を照合し、誤差を最小化させることにより整合させる整合手段と、
を有することを特徴とする時系列画像解析装置。
この発明に関する実施形態は、第1,5,7の実施形態が対応する。
従って、遮蔽などの影響で算出不可能であった時系列画像中の所定の対象物を構成する部位のパラメータは、モデルのパラメータに整合することによって、対象物を認識し、対象物の動きを高精度に解析することができる。
【0161】
(2)上記(1)項記載の時系列画像解析装置の対象物モデル手段において、上記対象物の形状に関する知識は、対象物を構成する複数の部位に分割し、分割された各部位の大きさを対象物の全体の大きさに対する比率として定義し、また各部位間の接続関係をテーブルに格納することを特徴とする時系列画像解析装置。
この発明に関する実施形態は、第1の実施形態が対応する。
【0162】
(3)上記(1)項若しくは(2)項のいずれか1項に記載の時系列画像解析装置の対象物モデル手段において、
上記時系列画像中から動領域を抽出し、該動領域に外接する矩形を算出し、該矩形の縦方向のサイズと予め格納してある、各部位の全体の大きさに対する比率に基づき、各部位のサイズの修正を行い、対象物のサイズを校正することを特徴とする時系列画像解析装置。
この発明に関する実施形態は、第1の実施形態が対応する。
従って、モデルのサイズを校正することで多くの被写体に適用でき、撮影距離の差によるサイズの違いも補正できる。
【0163】
(4)上記(1)項に記載の時系列画像解析装置において、
上記パラメータを、上記時系列中の上記対象物の各部位に対応する楕円の位置、傾き、大きさとすることを特徴とする時系列画像解析装置。
この発明に関する実施形態は、第1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11の実施形態が対応する。
従って、対象物の形状を楕円で表現することにより、時系列画像中の対象物との整合が容易である。
【0164】
(5)上記(1)項乃至(4)項のいずれか1項に記載の時系列画像解析装置において、
上記パラメータの少なくとも1つは、パラメータの代表値とその許容範囲とすることを特徴とする時系列画像解析装置。
この発明に関する実施形態は、第2,8の実施形態が対応する。
従って、上記のパラメータを決定する際に各部位のパラメータの許容範囲の算出を行ことにより、算出した各パラメータ解の柔軟性をもたすことができる。
【0165】
(6)上記(1)項に記載の時系列画像解析装置の対象物モデル手段において、上記対象物の動きによる形状変化に関する知識は移動する上記対象物の各部位のパラメータのことであり、該部位に装着したマーカの動きに基づき算出することを特徴とする時系列画像解析装置。
この発明に関する実施形態は、第1の実施形態が対応する。
【0166】
(7)上記(6)項記載の時系列画像解析装置の対象物モデル手段において、上記マーカは、上記対象物の各部位の中心位置に装着することを特徴とする時系列画像解析装置。
この発明に関する実施形態は、第1の実施形態が対応する。
【0167】
(8)上記(6)項記載の時系列画像解析装置の対象物モデル手段において、上記マーカは、上記対象物の各部位間の接続箇所に装着することを特徴とする時系列画像解析装置。
この発明に関する実施形態は、第1の実施形態が対応する。
【0168】
(9)上記(1)項乃至(8)項のいずれか1項に記載の時系列画像解析装置の対象物モデル手段において、
上記対象物の形状変化に関連する動作のパラメータを時間軸上に所定の時間間隔で割り付けることを特徴とする時系列画像解析装置。
この発明に関する実施形態は、第1,3,4,5,6,7,9,10の実施形態が対応する。
従って、対象となる動作パラメータを、時間軸上に所定の時間間隔に割り付けることによって、対象物の動作速度の変化に対応することができる。
【0169】
(10)上記(1)項乃至(9)項のいずれか1項に記載の時系列画像解析装置の対象物モデル手段において、
上記パラメータをテーブルとして保持することを特徴とする時系列画像解析装置。
この発明に関する実施形態は、第1,3,4,5,6,7,9,10,11の実施形態が対応する。
従って、対象となる動作のパラメータをテーブルとして保存することによって、処理が容易になる。
【0170】
(11)上記(1)項乃至(9)項のいずれか1項に記載の時系列画像解析装置の対象物モデル手段において、
上記パラメータを補間関数を用いて数式として保持することを特徴とする時系列画像解析装置。
この発明に関する実施形態は、第1,3,4,5,6,7,9,10,11の実施形態が対応する。
【0171】
従って、対象となる動作のパラメータを、各部位ごとに補間関数により数式として保存することにより、モデルのデータ量を削減することができる。
【0172】
(12)上記(1)項乃至(11)項のいずれか1項に記載の時系列画像解析装置の対象物モデル手段において、
上記時系列画像における対象物の部位の動作の周期成分を抽出し、一周期分のパラメータのみの格納を行うことを特徴とする時系列画像解析装置。
従って、動作に周期性がある場合、動作から周期成分を抽出し、一周期分のパラメータのみを格納することによって、モデルの情報量を削減することができる。 この発明に関する実施形態は、第1,3,4の実施形態が対応する。
【0173】
(13)上記(1)項に記載の時系列画像解析装置の対象物モデル手段において、
さらに、上記パラメータに関する各部位の存在可能領域を算出する存在可能領域算出手段を付加したことを特徴とする時系列画像解析装置。
この発明に関する実施形態は、第1の実施形態が対応する。
従って、対象となる動作の各部位のパラメータを用いて存在可能領域を算出することにより時系列画像の各部位のパラメータを高速に算出することができる。
(14)上記(13)項記載の時系列画像解析装置の対象物モデル手段において、
上記存在可能領域算出手段により算出された存在可能領域の形状を単純な幾何学的形状を組み合わせた形状として保持することを特徴とする時系列画像解析装置。
この発明に関する実施形態は、第1の実施形態が対応する。
従って、算出した存在可能領域を幾何学的な形状のパラメータの組み合わせとして表現することにより、モデルの情報量を削減することができる。
【0174】
(15)上記(13)項記載の時系列画像解析装置のパラメータ算出手段において、
上記存在可能領域算出手段により出力される存在可能領域に基づいて、上記時系列画像中の上記対象物の各部位の存在候補領域の算出を行う候補領域算出手段と、を付加したことを特徴とする時系列画像解析装置。
この発明に関する実施形態は、第2,8の実施形態が対応する。
従って、上記で算出した存在可能領域と時系列画像中の対象物のシルエット画像のAND処理を行い、各部位の候補領域を一括的に算出を行うことによって、処理が高速になり、後処理の負荷を軽減できる。
【0175】
(16)上記(15)項記載の時系列画像解析装置のパラメータ算出手段において、
上記候補領域算出手段により出力される存在可能領域に基づき、上記対象物の各部位のパラメータ群の算出を行うことを特徴とする時系列画像解析装置。
この発明に関する実施形態は、第2の実施形態が対応する。
従って、上記で求められた各部位の候補領域の結合関係を決定し、パラメータの算出を行うことによって、後処理の負荷を軽減できる。
【0176】
(17)上記(16)項記載の時系列画像解析装置のパラメータ算出手段において、上記パラメータ群の算出を行う際に、上記候補領域算出手段により算出された候補領域と上記対象物モデル手段に基づく各部位のサイズより各パラメータの許容範囲を算出することを特徴とする時系列画像解析装置。
この発明に関する実施形態は、第2の実施形態が対応する。
従って、上記で求められた候補領域とモデルのサイズにより算出されたパラメータの許容範囲の算出を行うことによって、後処理の負荷を軽減できる。
【0177】
(18)上記(1)項若しくは(17)項のいずれか1項に記載の時系列画像解析装置において、
上記時系列画像の一画像内でモデルとの対比により各パラメータの修正を行うパラメータ修正手段を付加したことを特徴とする時系列画像解析装置。
この発明に関する実施形態は、第1の実施形態が対応する。
従って、モデルと時系列画像のパラメータの差を算出し、閾値より大きい場合、パラメータを置換し、マッチング誤差を算出し、増大する場合は、破棄することよって、真値に近いパラメータを算出するため、最適化処理が高速になる。
【0178】
(19)上記(15)項乃至(17)項のいずれか1項に記載の時系列画像解析装置のパラメータ算出手段は、上記形状生成手段によって抽出された上記対象物の移動方向を算出する移動方向算出手段と、上記対象物の移動方向と上記対象物モデル手段に格納されている動きに関する知識の移動方向とが同一か否か判断する移動方向判断手段と、上記対象物と上記対象物モデル手段に格納されている動きに関する知識の移動方向が同一でない場合、上記対象物モデル手段に格納されている動きに関するパラメータの修正を行うモデル修正手段と、
をさらに有することを特徴とする時系列画像解析装置。
この発明に関する実施形態は、第2の実施形態が対応する。
従って、1つの装置で双方向に移動する対象物の解析も行うことができる。
【0179】
(20)上記(1)項記載の時系列画像解析装置の整合手段は、
上記パラメータ手段から算出された対応パラメータの全体と対象物モデル手段のパラメータの全体及び、形状生成手段で抽出された対象物のシルエット画像を照合し、誤差を最小化させることを特徴とする時系列画像解析装置。
この発明に関する実施形態は、第2の実施形態が対応する。
【0180】
(21)上記(1)項記載の時系列画像解析装置において、
上記整合手段は、さらに、上記パラメータ算出手段によって算出された上記対象物のパラメータから対象物を表す画像として構成される画像と上記形状生成手段によって抽出された対象物とが整合するように上記対象物のパラメータを補正することを特徴とする時系列画像解析装置。
この発明に関する実施形態は、第1,5,7の実施形態が対応する。
従って、時系列画像中の対象物の各部位のパラメータをモデルのパラメータ及び、時系列画像中の対象物に整合させることによりさらに高精度の解析が可能となる。
【0181】
(22)上記(1)項又は(21)項のいずれか1項に記載の時系列画像解析装置の整合手段は、前記時刻の同期を取るための同期手段を有し、上記同期手段は、上記対象物モデル手段にパラメータとして格納されている対象物の各部位の所定の動きの状態変化を時刻として検出する動き検出手段と、
上記動き検出手段により検出された時刻の上記対象物モデル手段に格納されている対象物と上記パラメータ算出手段により算出されたパラメータから同一の動きの状態である時刻の算出を行う時刻算出手段と、
により構成されることを特徴とする時系列画像解析装置。
この発明に関する実施形態は、第1,3,5,9,10,11の実施形態が対応する。
従って、モデルの所定の動きの時刻のパラメータを用いて楕円画像の生成を行い、時系列画像中の対象物のシルエット画像群とのマッチングを行い、また、マッチング誤差が最小となるシルエット画像の時刻の算出を行うことによって、全画像と全モデルとの比較を省略できるため、高速処理を行うことができる。
【0182】
(23)上記(12)項記載の時系列画像解析装置の整合手段において、
上記時系列画像における対象物の部位の動作周期と、前回に設定された上記対象物モデル手段の対象物の部位の動作周期の比に基づいて、上記対象物モデル手段の周期の校正を行う周期校正手段を具備することを特徴とする時系列画像解析装置。
この発明に関する実施形態は、第1,3,5,9,10,11の実施形態が対応する。
従って、各時系列画像の動作周期の算出を行う。算出した一周期あたりの時間とモデルの一周期あたりの時間との比率を算出し、この比率を用いてモデルの周期の校正を行うことによって、対象物の動作速度が変化した場合にも柔軟に対応することができる。
【0183】
(24)時系列画像中の所定の対象物を解析する動画像解析方法において、
上記対象物の形状及び動きによる形状変化の知識を、上記対象物を構成する部位のそれぞれについてパラメータ化することによってモデル化し、
上記モデル化されたパラメータのうち、動きに関する知識を時間の関数として格納し、
上記時系列画像中の所定の時間範囲内の複数の画像から上記対象物を抽出して、上記モデル化されたパラメータに対応するパラメータを算出し、
上記モデル化されたパラメータと上記対象物から算出されたパラメータとの間の同期をとり、同期した上記対象物からのパラメータによる形状と、上記モデル化されたパラメータによる形状との大きさが合うように上記モデル化されたパラメータを補正し、
上記対象物に基づいて算出したパラメータを上記関数から求められたパラメータに整合することを特徴とする時系列画像解析方法。
この発明に関する実施形態は、第1,2の実施形態が対応する。
従って、時系列画像中の対象物を構成する各部位のパラメータを算出し、抽出された対象物に基づいて、モデルの大きさの補正が行われ、対象物とモデルの動きの同期がとられた後、対象物から算出されたパラメータとモデルのパラメータのそれぞれの大きさが所定の関係を満たすように対象物から算出されたパラメータが補正される。
【0184】
(25)時系列画像中の所定の対象物を解析する動画像解析方法において、
上記対象物の形状および動作の知識を所定部位に関するパラメータとしてモデル化し、上記モデルを数式化して格納し、上記対象物に関し上記モデルに対応する概略的なパラメータを算出し、上記対象物と上記モデル間の時刻の同期をとり、上記対象物と上記モデル間のサイズの校正を行い、
上記対象物パラメータ全体を上記モデルのパラメータ全体及び上記時系列画像中の所定の対象物に整合する、ことを特徴とする時系列画像解析方法。
この発明に関する実施形態は、第1,2の実施形態が対応する。
従って、時系列画像中の対象物の各部位のパラメータを概略的に算出し、対象物とモデルのサイズの校正と同期時刻の算出を行い、さらに、時系列画像中の対象物の各部位のパラメータ群、モデルのパラメータ群、時系列画像中の対象物のシルエット画像の3者を整合する評価関数を定義し、この評価関数を最小化することを行うことによって、対象物の動作を高精度に解析することができる。
【0185】
(26)上記(22)項記載の上記同期手段は、
上記形状生成手段によって抽出された対象物と上記対象物モデル手段に格納されている対象物の面積が最小または最大となる時刻を算出することを特徴とする時系列画像解析装置。
この発明に関する実施形態は、第1の実施形態が対応する。
【0186】
(27)上記(1)項に記載の時系列画像解析装置の整合手段は、上記形状生成手段のシルエット画像を入力すると対象物の各部位のパラメータを出力するニューラルネットワークを付加することを特徴とする時系列画像解析装置。
この発明に関する実施形態は、第4の実施形態が対応する。
【0187】
(28)上記(1)項及び(9)項乃至(12)項のいずれか1項に記載の時系列画像解析装置の対象物モデル手段は、
さらに上記整合手段により算出されたパラメータと、上記対象物モデル手段のパラメータとの差から算出される補正パラメータに基づき、該対象物モデル手段に記憶しているパラメータを更新するパラメータ更新手段を有することを特徴とする時系列画像解析装置。
この発明に関する実施形態は、第5の実施形態が対応する。
従って、モデルの動きに関するパラメータを処理の進行に伴い、適用的に学習させることで、処理の高精度化と高速化を行うことができる。
【0188】
(29)上記(1)項及び(9)項乃至(12)項及び(28)項のいずれか1項に記載の時系列画像解析装置の対象物モデル手段は、上記対象物を構成する主となる任意の部位のパラメータを上位階層とし、これらの部位と結合する部位のパラメータを下位階層として、各部位の動きに関するモデルを階層的に保存することを特徴とする時系列画像解析装置。
この発明に関する実施形態は、第6の実施形態が対応する。
(30)上記(29)項記載の時系列画像解析装置の対象物モデル手段は、上記整合手段による整合の際に、整合する度合いが所定の閾値を越えた前記各部位のパラメータのみ新たに変更することを特徴とする時系列画像解析装置。
この発明に関する実施形態は、第6の実施形態が対応する。
【0189】
従って、必要な部位のみモデルを切り換えることが可能となり、より多くの状況に対応可能な処理を行うことができる。
【0190】
(31)上記(1)項及び(9)項乃至(12)項及び(28)項のいずれか1項に記載の時系列画像解析装置の対象物モデル手段において、上記整合手段に使用するために上記対象物モデル手段から抽出されるパラメータは、対象物の部位の複数の動きのパラメータに対して、誤差が最小となるように選択されたパラメータであることを特徴とする時系列画像解析装置。
この発明に関する実施形態は、第7の実施形態が対応する。
従って、対象物の動作が予め分かっていない動作に関しても自動的にモデルを選択することができる。
【0191】
(32)上記(16)項及び(17)項のいずれか1項に記載の時系列画像解析装置のパラメータ算出手段は、
上記候補領域算出手段により出力される各部位の存在可能領域において、該存在可能領域の面積が所定の閾値以下の部位から優先的にパラメータ群の算出を行い、他の部位の存在可能領域を限定することを特徴とする時系列画像解析装置。この発明に関する実施形態は、第8の実施形態が対応する。
【0192】
従って、部位毎に処理の優先順位を付加することで、処理の高精度化と高速化を行うことができる。
【0193】
(33)上記(1)項及び(20)項のいずれか1項に記載の時系列画像解析装置の整合手段は、各部位の次時刻のパラメータを過去の各部位のパラメータから予測する動きベクトル予測手段を、さらに有することを特徴とする時系列画像解析装置。
この発明に関する実施形態は、第9の実施形態が対応する。
従って、モデルのパラメータに比べ過去の画像からパラメータを算出しているため、時間的な連続性が維持され、1枚の画像での最適化においても良好なパラメータを得ることができる。
【0194】
(34)上記(1)項及び(20)項及び(33)項のいずれか1項に記載の時系列画像解析装置の整合手段は、
各動きにおける各部位のパラメータの調整度を算出する調節度算出手段と、 上記調節度算出手段で算出された調整度に基づき、各部位に与える微小変化を更新する最適化処理手段と
を有することを特徴とする時系列画像解析装置。
この発明に関する実施形態は、第10の実施形態が対応する。
【0195】
(35)上記(34)項記載の時系列画像解析装置の調節度算出手段は、上記対象物モデル手段に格納されているパラメータと時系列画像のパラメータの差を算出することを特徴とする時系列画像解析装置。
この発明に関する実施形態は、第11の実施形態が対応する。
従って、各部位毎に微小変化の与え方を変化させることで、高精度かつ高速な処理の実現が可能となる。
【0196】
(36)上記(1)項及び(20)項及び(33)項のいずれか1項に記載の時系列画像解析装置の整合手段は、上記パラメータ修正手段により行われた修正情報に基づき、整合手段における各部位のパラメータに関して微小変化を与える領域及び空間を算出する確信度算出手段をさらに、有することを特徴とする時系列画像解析装置。
この発明に関する実施形態は、第11の実施形態が対応する。
従って、各部位毎に微小変化の与える範囲を限定させることで、高精度かつ高速な処理の実現が可能となる。
【0197】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明によれば、対象物の形状と動作に関する知識を利用することによって、従来遮蔽などの影響で解析不可能であった部分に関する対象物の動きも高精度に解析を行うことができる時系列画像解析装置及びその解析方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による第1実施形態としての時系列画像解析装置の概略的な全体の構成例を示す図である。
【図2】図1に示した対象物モデル部に格納されているモデル形状を説明するための図である。
【図3】対象物モデル部に記憶されるモデル形状が存在する存在可能領域を説明するための図である。
【図4】図1に示した整合部の具体的な構成例を示す図である。
【図5】図4に示した同期部の処理を説明するための概念を示す図である。
【図6】図4に示した周期校正部の処理を説明するための概念を示す図である。
【図7】図4に示したパラメータ修正部の処理を説明するための概念を示す図である。
【図8】図4に示した最適化処理部の処理を説明するための概念を示す図である。
【図9】第1実施形態において、処理画像と解析結果の関係を示す図である。
【図10】第2実施形態におけるパラメータ算出部の具体的な構成例を示す図である。
【図11】時系列画像中の対象物の各部位の存在候補領域の算出における概念を示す図である。
【図12】結合関係にある候補領域群の位置や傾斜角および許容範囲の算出における概念を示す図である。
【図13】マーカ装着と数値データ算出法の概念図である。
【図14】数値データのテーブル格納の一例を示す図である。
【図15】対象物モデルに格納されている各数値データを各部位ごとに補正関数により数式化して格納する概念を示す図である。
【図16】存在可能領域のパラメータ算出を説明するための概念を示す図である。
【図17】同期処理を説明するためのフローチャートである。
【図18】モデルがclose状態の時刻算出方法の概念を示す図である。
【図19】周期校正部を説明するためのフローチャートである。
【図20】周期校正部の処理を説明するための概念を示す図である。
【図21】パラメータの修正について説明するためのフローチャートである。
【図22】最適化処理について説明するためのフローチャートである。
【図23】各部位の分離防止に関する概念を示す図である。
【図24】パラメータの算出について説明するためのフローチャートである。
【図25】第3実施形態としての時系列画像解析装置の概略的な全体の構成例を示す図である。
【図26】第3実施形態における整合部の構成を示す図である。
【図27】第4実施形態としての時系列画像解析装置における整合部の構成例を示す図である。
【図28】階層型ニューラルネットワークを用いた最適化処理部の概略的な構成を示す図である。
【図29】第5実施形態としての時系列画像解析装置の概略的な全体の構成例を示す図である。
【図30】モデルパラメータの更新に関する概念を説明するための図である。
【図31】対象物モデル部の構成例を示す図である。
【図32】第5実施形態における整合部の構成を示す図である。
【図33】第6実施形態としての時系列画像解析装置における対象物モデル部の構成を示す図である。
【図34】人間を例とした各部位のツリー構造例を示す図である。
【図35】第7実施形態としての時系列画像解析装置の概略的な全体の構成例を示す図である。
【図36】第7実施形態における解析部の構成を示す図である。
【図37】複数モデルから時系列画像中の対象物に最適なモデルの選択法に関する概念を示す図である。
【図38】第8実施形態としての時系列画像解析装置のパラメータ算出部の構成例を示す図である。
【図39】処理の優先順位を導入した時系列画像中の対象物の各部位の存在候補領域の算出における概念を示す図である。
【図40】限定された候補領域2の算出に関する概念を示す図である。
【図41】第9実施形態としての時系列画像解析装置における整合部の構成を示す図である。
【図42】動きベクトル算出の概念を示す図である。
【図43】予測を利用した最適化処理の概念を示す図である。
【図44】第10実施形態としての時系列画像解析装置における整合部の構成を示す図である。
【図45】調整度算出の概念を示す図である。
【図46】第11実施形態としての時系列画像解析装置における整合部の構成を示す図である。
【図47】パラメータ修正部で得られる情報に関する概念を示す図である。
【図48】確信度を利用した微小変化の与え方の概念を示す図である。
【図49】モデルの反転に関する概念を示す図である。
【符号の説明】
1…入力部、2…A/D部、3…バッファメモリ部、4…補助入出力部、5…形状生成部、6…対象物モデル部、7…パラメータ算出部、8…整合部、9…D/A部、10…出力部、11…制御部。

Claims (8)

  1. 時系列画像中の所定の対象物であって動作に周期性を有する対象物を解析する時系列画像解析装置において、
    上記時系列画像中の所定の時間範囲内の複数の画像から対象物であるシルエット画像を 抽出する形状生成手段と、
    上記対象物の形状及び動きによる形状変化に関する知識を、上記対象物を構成する部位のそれぞれについてパラメータとして格納する対象物モデル手段と、
    上記形状生成手段によって抽出された対象物から上記対象モデル手段に格納されたパラメータと対応したパラメータを算出するパラメータ算出手段と、
    上記パラメータ算出手段から算出された対応パラメータであって時系列画像の個別の画像毎にそれぞれ算出されたすべてのパラメータの全体と上記対象物モデル手段のパラメータであって時系列画像に対応するモデル毎のパラメータの全体のうちから、シルエット画像と対象物モデルとが動作タイミング的に互いに略同じ形状となる時間タイミングの上記パラメータ同志を照合し、この照合結果に基づいて上記パラメータ算出手段によって算出されたパラメータを修正することによって上記パラメータ算出手段のみによって算出されることにより生じる対象物の形状誤差を最小化させることにより対象物の形状及びパラメータを整合させる整合手段と、
    を有することを特徴とする時系列画像解析装置。
  2. 請求項1に記載の時系列画像解析装置において、
    上記整合手段は、さらに、上記パラメータ算出手段によって算出された上記対象物のパラメータから対象物を表す画像として構成される画像と上記形状生成手段によって抽出された対象物とが整合するように上記対象物のパラメータを補正することを特徴とする時系列画像解析装置。
  3. 請求項1に記載の時系列画像解析装置において、
    上記整合手段は、上記パラメータ手段から算出された対応パラメータの全体と対象物モデル手段のパラメータの全体及び、形状生成手段で抽出された対象物のシルエット画像を照合し、誤差を最小化させることを特徴とする時系列画像解析装置。
  4. 請求項1に記載の時系列画像解析装置において、
    上記整合手段は、各部位の次時刻のパラメータを過去の各部位のパラメータから予測する動きベクトル予測手段を、さらに有することを特徴とする時系列画像解析装置。
  5. 請求項1に記載の時系列画像解析装置の対象物モデル手段において、
    上記対象物の動きによる形状変化に関する知識は、移動する上記対象物の各部位のパラメータのことであり、当該部位に装着したマーカの動きに基づき算出することを特徴とする時系列画像解析装置。
  6. 請求項1に記載の時系列画像解析装置の対象物モデル手段において、
    さらに、上記パラメータに関する各部位の存在可能領域を算出する存在可能領域算出手段を付加したことを特徴とする時系列画像解析装置。
  7. 時系列画像中の所定の対象物であって動作に周期性を有する対象物を解析する動画像解析方法において、
    上記対象物の形状及び動きによる形状変化に関する知識を、上記対象物を構成する部位のそれぞれについてパラメータ化することによってモデル化し、
    上記モデル化されたパラメータのうち、動きに関する知識を時間の関数として格納し、
    上記時系列画像中の所定の時間範囲内の複数の画像から上記対象物を抽出して、上記モデル化されたパラメータに対応するパラメータを算出し、
    上記モデル化されたパラメータと上記対象物から算出されたパラメータとに対して動作タイミング的に上記時系列画像中の対象物と上記モデルとが略同じ形状となる時間タイミングについてそれぞれのパラメータを照合対象とすべく時間タイミングの間の同期をとり、
    同期した上記対象物からのパラメータによる形状と、上記モデル化されたパラメータによる形状との大きさが合うようにこれら両形状の大きさ比率を求めこの大きさ比率に基づいて上記モデル化されたパラメータを補正し、
    上記対象物と上記モデルとが動作タイミング的に互いに略同じ形状となる時間タイミングの上記パラメータ同志を照合し、この照合結果に基づいて上記対象物に基づいて算出したパラメータを上記関数から求められたパラメータに基づいて修正することによって上記修正を行わない場合に生じる対象物の形状誤差を最小化させることにより整合する、
    ことを特徴とする時系列画像解析方法。
  8. 時系列画像中の所定の対象物であって動作に周期性を有する対象物を解析する動画像解析方法において、
    上記対象物の形状及び動作の知識を所定部位に関するパラメータとしてモデル化し、
    上記モデルを数式化して格納し、
    上記対象物に関し上記モデルに対応する概略的なパラメータを算出し、上記対象物と上記モデル間の形状が動作タイミング的に略同じ形状となる時間タイミングについてそれぞれのパラメータを照合対象とすべく時間タイミングに関する時刻の同期をとり、
    上記時系列画像中の対象物と上記モデルとの大きさの比率を求め、その比率に基づいて上記対象物と上記モデル間のサイズの校正を行い、上記対象物パラメータであって時系列画像の個別の画像毎にそれぞれ算出されたすべてのパラメータ全体を上記モデルのパラメータであって上記時系列画像に対応するモデル毎のパラメータ全体と照合し、この照合結果に基づいて上記時系列画像中の所定の対象物のパラメータを修正することによって上記修正を行わない場合に生じる対象物の形状誤差を最小化させることにより対象物を整合する、ことを特徴とする時系列画像解析方法。
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