JP3781467B2 - パターン検査手法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、コンデンサ、IC、薬品上などの捺印パターン、特にコンデンサ等の彎曲面上に捺印されたパターンについて、欠陥を検査するパターン検査手法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、捺印パターンを検査する手法としては、図16に示すように、良品画像と検査対象画像の差分領域を求め、その差分領域の面積の大きさにより良否判定を行う手法が知られている。
【0003】
更に、捺印パターンは捺印の状態により、線の太さにばらつきが生じるため、図17に示すように、良品画像の周囲数画素に不感帯と呼ばれる差分領域を計算しない領域を設けることにより、図18のように太さのバラつきのあるパターンを許容しつつ欠陥検査を行っていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、対象がコンデンサ等の彎曲面上に捺印されたパターンの場合、捺印面の歪みのため個々のパターンが変形を加えられたり、傾いたりする。その変形や傾きを許容するために、不感帯を増やすと図19のように検出できない欠陥が発生するという問題点がある。
【0005】
本発明はコンデンサ等の彎曲面上に捺印されていて線太さのばらつきが多く、変形の発生しやすいパターンに対して、重大なパターン欠陥のみを検出できるパターン検査手法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載のパターン検査手法は、良品パターンの最外周の画素から前記良品パターンの画像の各画素までの最短距離を値とする良品距離データを作成する工程と、検査対象パターンの最外周の画素から前記検査対象パターンの画像の各画素までの最短距離を値とする検査対象距離データを作成する工程と、前記良品パターンの画像と前記検査対象パターンの画像で差分領域を抽出した後、前記差分領域における、前記良品距離データと前記検査対象距離データとのそれぞれの値と、予め決めておいた判定閾値とを比較し、前記値の少なくとも一方が前記判定閾値を超えれば不良と判定する工程とを有することを特徴とする。
【0007】
請求項3記載のパターン検査手法は、良品パターンの画像と検査対象パターンの画像で差分領域を抽出し、前記差分領域の最外周の画素が、前記良品パターンと前記検査対象パターンのそれぞれの最外周の画素と共有する本数により、前記差分領域を分類し、前記分類に応じて前記差分領域の面積を判定閾値で判定するのか、前記差分領域の最外周の画素からの距離を判定閾値で判定するか、を変更することを特徴とする。
【0008】
請求項2の各分類ごとの良否判定において、記号・文字を含む良品パターンの画像と検査対象パターンの画像で差分領域を抽出して求めた各差分領域の輪郭線が、良品パターン・検査対象パターン、どちらの輪郭線とも共有していない領域に対しては、領域のX軸方向、Y軸方向それぞれの最大長が判定閾値を越えれば不良と判定する。これによれば、図20に示す「穴つぶれ」欠陥を高精度に検出できる。
【0009】
請求項2の各分類ごとの良否判定において、記号・文字を含む良品パターンの画像と検査対象パターンの画像で差分領域を抽出して求めた各差分領域の輪郭線が、良品パターン・検査対象パターン、どちらか一方の輪郭線と一本だけ共有している領域に対しては、領域内の各画素の値がどちらか一方と共有している輪郭線から、その画素までの最短距離となる距離画像を作成し、判定閾値を越える距離の画素があれば不良とする良否判定を行い、次に、領域内の各画素の値がどちらとも共有していない輪郭線からその画素までの最短距離となる距離画像を作成し、判定閾値を越える距離の画素があれば不良と判定する。これによれば、図21に示す「欠け」「にじみ」欠陥を高精度に検出できる。
【0010】
請求項2の各分類ごとの良否判定において、記号・文字を含む良品パターンの画像と検査対象パターンの画像で差分領域を抽出して求めた各差分領域の輪郭線が、良品パターン・検査対象パターン、どちらか一方の輪郭線と複数本共有している領域に対して、領域内の各画素の値がどちらの輪郭線とも共有されていない輪郭線から、その画素までの最短距離の2倍となる距離画像を作成し、判定閾値を越える距離の画素があれば不良と判定する。これによれば、図22に示す「パターン切れ」「パターン結合」欠陥を高精度に検出できる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のパターン品質検査手法を具体的な実施の形態に基づいて説明する。
【0012】
〔第1の実施の形態〕
図1〜図5は〔第1の実施の形態〕を示す。
図1は良品パターン、図2は検査対象パターンを示し、良品パターンと検査対象パターンから得られる差分領域を図3に示す。図3のA,Bは差分領域のラベルである。
【0013】
図4は良品パターンから作成された良品距離画像から差分領域と重なる領域のみを抽出したもので、図中の数字は、良品パターンの輪郭線からその画素までの最短距離である。
【0014】
図5は検査対象パターンから作成された検査対象距離画像から差分領域と重なる領域のみを抽出したもので、図中の数字は、検査対象距離画像の輪郭線からその画素までの最短距離である。
【0015】
上記の計算処理にはマイクロコンピュータにより実現できる。このマイクロコンピュータは、図4、図5とそれぞれの差分領域内の距離画像の距離の値が、予め設定しておく最大距離判定閾値より大きければ不良と判定する。
【0016】
なお、最大距離判定閾値を、ラベルAとラベルBの距離値の最大値の中間の値にすれば、ラベルAの太さ変動範囲内の「欠け・にじみ」を良品とし、ラベルBの重大な欠陥と思われる「欠け・にじみ」のみを検出できる。
【0017】
〔第2の実施の形態〕
図6〜図15は〔第2の実施の形態〕を示す。
なお、〔第1の実施の形態〕と同様に、計算処理と良否判定はマイクロコンピュータにより実現できる。この〔第2の実施の形態〕のマイクロコンピュータは以下のように構成される。
【0018】
図6は良品パターン、図7は検査対象パターンを示し、良品パターンと検査対象パターンから差分領域を抽出して得られた差分領域に対して、同一領域に属する点には同じラベルをつけ、異なった領域には他のラベルをつけることによって、各領域を区別したものを図8に示す。1〜4の各番号はそのラベル番号である。次に、各ラベル毎に分類・判定を行っていく。
【0019】
図9はラベル1を拡大したものである。ラベル1の輪郭線は良品パターン・検査対象パターンどちらの輪郭線とも共有されていないので、「穴つぶれ」欠陥であると判断される。「穴つぶれ」欠陥の良否判定に影響するのは、その大きさであるので、X軸方向最大長、Y軸方向最大長が、予め決定しておく大きさ判定閾値より大きければ不良と判定する。
【0020】
図10はラベル2を拡大したものである。ラベル2の輪郭線は一本の検査対象パターンの輪郭線とのみ共有されているので、「欠け・にじみ」欠陥であると判断される。「欠け・にじみ」欠陥の良否判定に影響するのは、領域内の各画素の、共有されている輪郭線、共有されていない輪郭線それぞれからの最短距離である。各画素の共有されている輪郭線から、その画素までの最短距離をあらわした距離画像を図11に、共有されていない輪郭線からその画素までの最短距離をあらわした距離画像を図12に示す。図11、図12の距離画像中で最大の距離が、予め設定しておく最大距離判定閾値より大きければ不良と判定する。
【0021】
図13はラベル3を拡大したものである。ラベル3の輪郭線は一本の良品パターンの輪郭線とのみ共有されているので、「欠け・にじみ」欠陥であると判断されるので、ラベル2と同様の処理・判定により距離画像中の最大の距離が、最大距離判定閾値より大きければ不良と判定する。
【0022】
なお、「欠け・にじみ」欠陥で欠陥判定の際に用いる、最大距離判定閾値を、ラベル2とラベル3の最大距離値の中間の値にすれば、ラベル3の太さ変動範囲内の「欠け・にじみ」を良品とし、ラベル4の重大な欠陥と思われる「欠け・にじみ」のみを検出することができる。
【0023】
図14はラベル4を拡大したものである。ラベル4の輪郭線は2本の良品パターンの輪郭線と共有されているので、「パターン切れ・パターン結合」欠陥であると分類される。「パターン切れ・パターン結合」欠陥の良否判定に影響するのは、共有されていない輪郭線同士間の距離である。
【0024】
しかし、距離画像を求める手法では図15に示すように、共有されていない輪郭線間の距離は求まらず、2つの共有されていない輪郭線の中間の画素の距離までしか求まらない。
【0025】
そこで、共有されていない輪郭線から最も離れている画素までの距離の2倍を求めることにより、共有されていない輪郭線間の距離に近似する。
実際には、共有されていない輪郭線からの距離画像を求め、その距離値の中の最大の距離の2倍が「欠け・にじみ」欠陥の良否判定で用いた最大距離判定閾値より大きければ不良と判定する。
【0026】
なお、大きさ判定閾値、最大距離判定閾値は対象パターンの大きさ、変形の許容度合、傾きの許容度合、パターン太さ変動の許容度合によって異なるため、対象の状態に応じて、それらのパラメータを決めれば信頼性の高い高精度な捺印パターン検査が可能である。具体例では、コンデンサ上の捺印パターン検査で、傾きを9度まで許容、太さ変動を2画素まで許容するようパラメータ設定し、各パターンの大きさによって各判定閾値を計算し、その判定閾値により検査を行うことにより、良好なパターン品質検査結果が得られることを確認している。
【0027】
【発明の効果】
請求項1記載のパターン検査手法によれば、良品パターンの最外周の画素から前記良品パターンの画像の各画素までの最短距離を値とする良品距離データを作成する工程と、検査対象パターンの最外周の画素から前記検査対象パターンの画像の各画素までの最短距離を値とする検査対象距離データを作成する工程と、前記良品パターンの画像と前記検査対象パターンの画像で差分領域を抽出した後、前記差分領域における、前記良品距離データと前記検査対象距離データとのそれぞれの値と、予め決めておいた判定閾値とを比較し、前記値の少なくとも一方が前記判定閾値を超えれば不良と判定する工程とを有するので、彎曲面上に捺印されていて線太さのばらつきが多く、変形の発生しやすいパターンに対して、重大なパターン欠陥のみを検出できる。
【0028】
請求項3記載のパターン検査手法によれば、良品パターンの画像と検査対象パターンの画像で差分領域を抽出し、前記差分領域の最外周の画素が、前記良品パターンと前記検査対象パターンのそれぞれの最外周の画素と共有する本数により、前記差分領域を分類し、前記分類に応じて前記差分領域の面積を判定閾値で判定するのか、前記差分領域の最外周の画素からの距離を判定閾値で判定するか、を変更するので、彎曲面上に捺印されていて線太さのばらつきが多く、変形の発生しやすいパターンに対して、パターンが変形していたり、パターン太さ変動がある場合でも、パターンの欠陥検査が高精度に行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】〔第1の実施の形態〕で用いた良品パターンサンプル
【図2】〔第1の実施の形態〕で用いた検査対象パターンサンプル
【図3】〔第1の実施の形態〕で用いた良品パターンと検査対象パターンの差分領域
【図4】〔第1の実施の形態〕で用いた良品パターンと検査対象パターンの差分領域の、良品パターンの輪郭からの距離を示した図
【図5】〔第1の実施の形態〕で用いた良品パターンと検査対象パターンの差分領域の、検査対象パターンの輪郭からの距離を示した図
【図6】〔第2の実施の形態〕で用いた良品パターンサンプル
【図7】〔第2の実施の形態〕で用いた対象検査パターンのサンプル
【図8】〔第2の実施の形態〕において、良品パターンと対象検査パターンの差分領域の同一領域にラベル付けした画像
【図9】〔第2の実施の形態〕において、ラベル1の差分領域を拡大した画像
【図10】〔第2の実施の形態〕において、ラベル2の差分領域を拡大した画像
【図11】〔第2の実施の形態〕において、ラベル2の差分領域の検査対象パターンと共有される輪郭線からの距離画像
【図12】〔第2の実施の形態〕において、ラベル2の差分領域の、共有されない輪郭線からの距離画像
【図13】〔第2の実施の形態〕において、ラベル3の差分領域を拡大した画像
【図14】〔第2の実施の形態〕において、ラベル4の差分領域を拡大した画像
【図15】〔第2の実施の形態〕において、ラベル4の差分領域の共有されない輪郭線からの距離画像
【図16】従来のパターン品質検査手法の説明図
【図17】従来のパターン品質検査手法の説明図
【図18】従来のパターン品質検査手法の説明図
【図19】従来のパターン品質検査手法の説明図
【図20】本発明のパターン品質検査手法によるパターン欠陥の種類の「穴つぶれ」を示す。
【図21】本発明のパターン品質検査手法によるパターン欠陥の種類の「欠け・にじみ」を示す。
【図22】本発明のパターン品質検査手法によるパターン欠陥の種類の「パターン切れ・パターン結合」を示す。
Claims (4)
- 良品パターンの最外周の画素から前記良品パターンの画像の各画素までの最短距離を値とする良品距離データを作成する工程と、
検査対象パターンの最外周の画素から前記検査対象パターンの画像の各画素までの最短距離を値とする検査対象距離データを作成する工程と、
前記良品パターンの画像と前記検査対象パターンの画像で差分領域を抽出した後、
前記差分領域における、前記良品距離データと前記検査対象距離データとのそれぞれの値と、予め決めておいた判定閾値とを比較し、前記値の少なくとも一方が前記判定閾値を超えれば不良と判定する工程と
を有するパターン検査手法。 - 判定閾値を、
差分領域における、良品パターンの最外周の画素から前記良品パターンの画像の各画素までの最大距離値と、
前記差分領域における、検査対象パターンの最外周の画素から前記検査対象パターンの画像の各画素までの最大距離値との平均値に設定する
請求項1記載のパターン検査手法。 - 良品パターンの画像と検査対象パターンの画像で差分領域を抽出し、
前記差分領域の最外周の画素が、前記良品パターンと前記検査対象パターンのそれぞれの最外周の画素と共有する本数により、前記差分領域を分類し、
前記分類に応じて、前記差分領域の面積を判定閾値で判定するか、前記差分領域の最外周の画素からの距離を判定閾値で判定するか、を変更する
パターン検査手法。 - 前記差分領域の最外周の全ての画素が、前記良品パターンの最外周の画素と共有している場合は、前記差分領域のX軸方向、Y軸方向のそれぞれの最大長が判定閾値を越えれば不良と判定し、
前記差分領域の最外周の画素のうち、少なくとも一つが前記良品パターンの最外周の画素と共有していない場合は、前記差分領域の最外周の画素が、前記良品パターンと前記検査対象パターンとのどちらか一方の最外周の画素と一本だけ共有している領域に対しては、前記差分領域内の共有している最外周の画素から前記各画素までの最短距離となる距離データと、前記差分領域内の共有していない最外周の画素から前記各画素までの最短距離となる距離データとを作成し、判定閾値を越える距離の画素があれば不良と判定し、
前記良品パターンと前記検査対象パターンとの少なくとも一方の最外周の画素と2本以上共有している領域に対しては、前記差分領域内の各画素の値が、共有されていない最外周の画素から前記各画素までの最短距離の2倍となる距離データを作成し、判定閾値を越える距離の画素があれば不良と判定する
請求項3記載のパターン検査手法。
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