JP3781997B2 - 開閉装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、劇場の舞台床に設けられて舞台床の下方に設けられる迫りにおける迫り床を嵌装させる開口を開閉する開閉装置の改良に関する。
【0002】
【従来技術とその課題】
たとえば、多くの劇場では、床たる舞台床の下方となる奈落にこの奈落と舞台床上との間における人や物の往来を可能にする昇降装置たる迫りが設けられるとしており、したがって、舞台床には、迫りにおける昇降床たる迫り床を嵌装させる開口が形成されてなるとしている。
【0003】
それゆえ、舞台床に迫り床を嵌装させる開口を有する場合には、迫り床が下降しているときに、舞台床に出現する開口を適宜の手段で閉塞することが肝要になり、そのため、従来から、この舞台床の開口を開閉する種々の開閉装置の提案がある。
【0004】
たとえば、図4に示す観音開き態様の二枚の開閉扉1を舞台床2の下方側で揺動させる提案にあっては、開閉扉1の揺動だけで開口2aの開閉が可能になる利点があるが、その揺動時には、その開閉扉1が下方の迫りにおける迫り床3に干渉しないことを要請されるから、迫り床3がかなり下降してからでないと、開口2aを開閉し得ない不具合がある。
【0005】
それに対して、図5に示す舞台床2の下方側に折り畳み収納されているシート類4を引き伸ばして開口2aを閉塞する提案にあっては、上記した開閉扉1の揺動の場合に比較して、迫り床3が僅かでも下降すれば、開口2aの開閉が可能になるが、その反面、開口2aが大きくなるのに伴って、シート類4の折り畳み収納長さも大きくなり、それゆえ、このシート類4の円滑な引き伸ばしと折り畳み収納を保障し難くなる不具合がある。
【0006】
この発明は、上記した事情を鑑みて創案されたものであって、その目的とするところは、開口を開閉する所定の機能を発揮するのはもちろんのこと、簡単な構成にして設置を容易にし、かつ、膨大な維持費を要することなく利用でき、その汎用性の向上を期待するのに最適となる開閉装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明の手段は、床に形成された開口を当該床の下方側から開閉扉によって開閉する開閉装置において、上記床の下方側であって上記開口の両側に長手方向に沿って配在した一対のガイドレールと、このガイドレールに連繋輪を介して移動自在に連繋された二つの開閉扉と、上記二つの開閉扉を開閉する駆動機構とからなり、上記二つの開閉扉を互いに反対方向に移動する短い開閉扉と、この短い開閉扉の2倍の長さの長い開閉扉とで構成し、上記駆動機構を単一の駆動源と、この駆動源に連繋されてそれぞれ上記長い開閉扉と短い開閉扉をそれぞれ反対方向に移動させる第1の牽引体及び第2の牽引体とで構成し、駆動源の駆動時に上記第1の牽引体と長い開閉扉の移動速度を上記第2の牽引体と上記短い開閉扉の移動速度の2倍に設定させていることを特徴とするものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。
本発明の開閉装置は劇場における舞台に具現化されており、これは、図1、図2に示すように、床たる舞台床2に形成された開口2 a を当該床の下方側から開閉扉5,6によって開閉する開閉装置である。
そして、この開閉装置は、上記床の下方側であって上記開口2 a の両側に長手方向に沿って配在した一対のガイドレール7,7と、このガイドレール7,7に連繋輪5 a 、6 a を介してそれぞれ移動自在に連繋された二つの開閉扉5,6と、上記二つの開閉扉5,6を開閉する駆動機構10とからなるものである。更に、上記二つの開閉扉5,6を互いに反対方向に移動する短い開閉扉6と、この短い開閉扉6の2倍の長さの長い開閉扉5とで構成し、上記駆動機構10を単一の駆動源11と、この駆動源11に連繋されてそれぞれ上記長い開閉扉5と短い開閉扉6をそれぞれ反対方向に移動させる第1の牽引体12 a 及び第2の牽引体12bとで構成している。更に又、駆動源10の駆動時に上記第1の牽引体12 a と長い開閉扉5の移動速度を上記第2の牽引体12bと上記短い開閉扉6の移動速度の2倍に設定させていることを特徴とする。
以下更に詳しく説明する。
【0010】
ちなみに、開口2aは、前記した図4および図5に示すように、各図中で右側となる客席側から見る舞台床2において、間口方向となる左右方向が長手方向になるいわゆる横長に形成されている。
【0011】
そして、この開口2aは、昇降装置たる迫りにおける迫り床3(図4および図5参照)が最上昇して嵌装されることでも閉塞されるとしている。
【0012】
なお、迫りについては、迫り床3を昇降させる手段について種々の提案があるが、ここでは、迫りがこの発明における要部にならないから、その詳しい説明を省略する。
【0013】
ところで、長短二枚の開閉扉5,6は、舞台床2の下方側にあって、開口2aにおける長手方向に沿って配在され開口2aにおける短手方向で一対となるガイドレール7に連繋されていながら、駆動機構10によって、図1中および図2中において、左右側から遠近するとしている。
【0014】
そして、この長短二枚の開閉扉5,6における長さは、短い開閉扉6の横長さに対して、長い開閉扉5の横長さがほぼ倍になるとしており、この長い開閉扉5を形成する際には、たとえば、二枚の短い開閉扉6を適宜の手段で連結して長くするとしても良い。
【0015】
このように、図示するところにあって、開閉扉が長短二枚の開閉扉5,6からなるとするのは、舞台床2の下方側であって開口2aを挟む左右に各開閉扉を収納させるのに十分となる同じ長さの収納スペースを確保できない場合の具現化に適するように配慮した結果である。
【0016】
それゆえ、図示しないが、舞台床2の下方側であって開口2aを挟む左右に各開閉扉を収納させるのに十分となる同じ長さの収納スペースを確保できる場合には、各開閉扉の長さを同じにし、かつ、後述する駆動機構10とは別の構成からなる倍速運動を実現しない駆動手段で開閉作動されれば足りる。
【0017】
また、この長短二枚の開閉扉5,6は、一対のガイドレール7に連繋されているが、これによって、前記した図4に示す従来の開閉扉1が片持ち構造に構成されていることに比較して、いわゆる両側での支持構造となるから、上方からの作用力に対して大きい耐久力の発揮を期待できることになる。
【0018】
ちなみに、一対のガイドレール7は、図示しないが、適宜の手段で舞台床2の裏面側に固定状態に保持されている。
【0019】
また、各開閉扉5,6は、それぞれの両側部に保持された車輪などの連繋輪5a,6aがガイドレール7にいわゆる脱輪防止構造下に連繋されることで、それぞれガイドレール7に対して移動可能とされている。
【0020】
さらに、各開閉扉5,6は、基本的には、上記した上方からの作用力に対して大きい耐久力を発揮できる、すなわち、所定の機械的強度を有する限りに、任意の構造に形成されて良い。
【0021】
そして、たとえば、鋼材などからなる矩形フレームに金網を張った防護ネット態様に形成される場合には、軽量にして強度を期待でき、しかも、通気性や可視性を確保できる点で有利となる。
【0022】
ところで、この開閉装置にあっては、長短二枚の開閉扉5,6は、駆動機構10によって、開閉駆動されるが、このとき、駆動機構10は、短い開閉扉6の移動速度に対して長い開閉扉5の移動速度が倍になる倍速運動を実現するとしている。
【0023】
そして、以下には、この倍速運動を実現する駆動機構10の構成について説明するが、まず、図2に示すように、長短二枚の開閉扉5,6は、単一の駆動源11の駆動で移動するワイヤーなどからなる牽引体12に連結されてなるとしている。
【0024】
ちなみに、この駆動機構10による場合には、開口2aを開放した後の長短二枚の開閉扉5,6は、図中に仮想線図で示すように、それぞれ舞台床2の下方側にあって、開口2aに露呈しない位置まで後退するとしている。
【0025】
まず、駆動源11は、舞台床2の裏面側やガイドフレーム7などの固定側Bに配設されてなるもので、詳しくは図示しないが、電動モーターで駆動する減速機付きのウィンチからなるとしており、牽引体12は、このウィンチに介装されてなるとしている。
【0026】
なお、駆動源11は、図示しないが、電動モーターに代えて油圧モーターを有してなるとしてもよく、また、牽引体12は、同じく図示しないが、ワイヤーからなることに代えて、チェーンからなるとしても良く、その場合には、駆動源11は、チェーンを噛合させるスプロケットを有する構造に設定される。
【0027】
ところで、上記の牽引体12は、図示するところにあって、二系統となる第一の牽引体12aと、第二の牽引体12bとに分けられて駆動源11に連繋されていて、第一の牽引体12aが長い開閉扉5を移動させ、第二の牽引体12bが短いい開閉扉6を移動させるとしている。
【0028】
図3は、上記した二系統となる第一の牽引体12aおよび第二の牽引体12bにおける掛け廻し状態を示すもので、以下には、これについて少し説明する。
【0029】
すなわち、まず、各牽引体12a,12bは、それぞれいわゆる中間部で折り曲げられる、すなわち、Uターンされるとしており、このときに、Uターン部分は、スプリング13の介在下に固定側Bに連結されるとし、各牽引体12a,12bにおけるいたずらな弛みの発生があらかじめ阻止されている。
【0030】
一方、第一の牽引体12aにおける両端は、ブラケット14の介在下に長い開閉扉5に連結、すなわち、根止めされており、第二の牽引体12bにおける両端は、ターンバックル15で連結されていわゆるエンドレスにされながら固定側Bに連結、すなわち、根止めされている。
【0031】
このとき、第二の牽引体12bの中間部は、短い開閉扉6に保持された二個のプーリー16に別々に介装されて折り曲げられていて、第一の牽引体12aにおけるよりも折り曲げ数を多くしている。
【0032】
その結果、第一の牽引体12aが駆動源11の駆動によってこの駆動源11部分での時間当たりの移動量を1とするときに、長い開閉扉5の移動量が1:1となるのに対して、第二の牽引体12bにあっては、短い開閉扉6の移動量が1:1/2とされることになり、したがって、短い開閉扉6の移動速度に対して長い開閉扉5の移動速度が倍になる、すなわち、倍速運動が実現されることになる。
【0033】
ちなみに、上記のように構成された駆動機構10は、以下のように作動することになる。
【0034】
すなわち、図3に示すところが各開閉扉5,6による開口2aを開放している状態と仮定し、この状態で駆動源11を矢印aで示す一方向に駆動すると、第一の牽引体12aが矢印bで示す方向に、また、第二の牽引体12bが矢印cで示す方向にそれぞれ移動することになる。
【0035】
その結果、長い開閉扉5が図3中で左方向に移動することになると共に、短い開閉扉6が図3中で右方向に移動することになり、その結果、開閉扉5,6が開口2aを閉鎖することになる。
【0036】
ちなみに、上記したところから駆動源11を逆方向に駆動すれば、開閉扉5,6が開口2aを開放することになる。
【0037】
【発明の効果】
以上のように、請求項1の発明によれば、二枚となる開閉扉が一対のガイドレールに連繋されるから、開閉扉が片持ち構造に構成されている場合に比較して、いわゆる両側支持構造となり、上方からの作用力に対して大きい耐久力の発揮を期待できることになる。
【0038】
また、二枚の開閉扉は、ガイドレールに副ってそのまま水平移動するから、シート類を折り畳むようにして収納する際にシート類の引き伸ばしや折り畳み収納が円滑に実現されなくなる危惧がある場合に比較して、円滑な移動たる引き出しおよび引き込みが容易になる。
【0039】
更に、請求項1の発明によれば、舞台床等の床の下方側であって開口を挟む左右に二つの開閉扉を収納させるのに十分となる同じ長さの収納スペースを確保出来ない場合に最適である。
【0040】
その結果、この発明にあっては、所定の開閉機能を発揮するのはもちろんのこと、簡単な構成にして設置を容易にし、かつ、膨大な維持費を要することなく利用でき、その汎用性の向上を期待するのに最適となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態による開閉装置を概略的に示す縦断面図である。
【図2】床を撤去した状態で図1の開閉装置を概略的に示す平面図である。
【図3】駆動機構を概略的に示す斜視図である。
【図4】従来の開閉扉の開閉状態を示す部分概略斜視図である。
【図5】従来の開閉扉の開閉状態を図4と同様に示す図である。
【符号の説明】
2 床たる舞台床
2a 開口
3 昇降装置たる迫りにおける昇降床たる迫り床
5 長い開閉扉
5a,6a 連繋輪
6 短い開閉扉
7 ガイドレール
10 駆動機構
11 駆動源
12 牽引体
12a 第一の牽引体
12b 第二の牽引体
13 スプリング
14 ブラケット
15 ターンバックル
16 プーリー
B 固定側
Claims (1)
- 床に形成された開口を当該床の下方側から開閉扉によって開閉する開閉装置において、上記床の下方側であって上記開口の両側に長手方向に沿って配在した一対のガイドレールと、このガイドレールに連繋輪を介して移動自在に連繋された二つの開閉扉と、上記二つの開閉扉を開閉する駆動機構とからなり、上記二つの開閉扉を互いに反対方向に移動する短い開閉扉と、この短い開閉扉の2倍の長さの長い開閉扉とで構成し、上記駆動機構を単一の駆動源と、この駆動源に連繋されてそれぞれ上記長い開閉扉と短い開閉扉をそれぞれ反対方向に移動させる第1の牽引体及び第2の牽引体とで構成し、駆動源の駆動時に上記第1の牽引体と長い開閉扉の移動速度を上記第2の牽引体と上記短い開閉扉の移動速度の2倍に設定させていることを特徴とする開閉装置。
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