JP3783787B2 - 重合性液晶組成物及び光学異方体の製造方法 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、液晶ディスプレイの光学補償板や偏光プリズム等の材料として有用な重合性液晶組成物、これを重合してなる光学異方体及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、液晶ディスプレイ素子の表示品位の向上と軽量化の両立に対する要求から、補償板として内部の分子の配向構造が制御された高分子フィルムが求められている。これに応える技術として、液晶性高分子を用いる方法(特開平3−28822号公報、特開平4−3022号公報、特開平4−55813号公報、特開平5−27235号公報、特開平5−61039号公報)や、2官能液晶性アクリレート化合物又は組成物を用いる方法(特開平3−14029号公報)が知られているが、これらの技術はフィルム内部の分子の配向構造の均一性や、フィルムの耐熱性に問題があった。この問題を解決するために本発明者等は、室温において液晶性を有する重合性液晶組成物とその組成物を光重合して得られる内部の配向構造が制御された高分子フィルム(光学異方体)を先に提案した。該発明では重合性液晶組成物を1枚の基板に担持させるか、又は2枚の基板に挟持させた後、光重合を行ない光学異方体を製造している。この際に、1枚の基板を用いる製造方法では、2枚の基板を用いる製造方法と比較して製造コストを低くすることができる。しかしながら、1枚の基板用いる製造方法は、2枚の基板を用いる製造方法と比較して光学異方体の膜厚制御が難しいため、光学異方体の膜厚むらが生じ易いという欠点もあった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明が解決しようとする課題は、重合性液晶組成物の重合によって光学異方体を製造する際に、光学異方体の膜厚むらの発生を低減することが可能な重合性液晶組成物を提供することにある。また、これを光重合することにより得られる光学異方体、及びその製造方法をも提供する。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は上記課題を解決するために、重合性液晶組成物に着目して鋭意研究を重ねた結果、本発明を提供するに至った。
【0005】
即ち、本発明は少なくとも2つの6員環を有する液晶性骨格を部分構造として有する環状アルコール、フェノール又は芳香族ヒドロキシ化合物のアクリル酸又はメタクリル酸エステルである単官能アクリレート又は単官能メタクリレート及び界面活性剤を含有し、液晶相を示すことを特徴とする重合性液晶組成物を提供する。
【0006】
また、本発明の重合性液晶組成物を用いて
(1)基板に配向処理を施す第1工程
(2)前記基板の配向処理を施した面に、重合性液晶組成物を塗布する第2工程
(3)前記重合性液晶組成物を重合させて光学異方体を形成する第3工程
を有する光学異方体の製造方法、及びこれより得られた光学異方体をも提供する。
【0007】
以下、本発明の重合性液晶組成物について更に詳細に説明する。
本発明の重合性液晶組成物は、界面活性剤を含有することにより重合性液晶組成物の表面張力を下げたものである。したがって、本発明の重合性液晶組成物は、基板に塗布する際のレベリング性が向上し、膜厚むらの発生を低減できる特徴を有する。また、少なくとも2つの6員環を有する液晶性骨格を部分構造として有する環状アルコール、フェノール又は芳香族ヒドロキシ化合物のアクリル酸又はメタクリル酸エステルである単官能アクリレート又は単官能メタクリレートを含有することから、液晶相を室温付近で発現させることができ、そのため重合性液晶組成物を配向させた状態での光重合の際に、意図しない熱重合の誘起を避け、均一な配向状態の固定化が可能であるという特徴も有する。
【0008】
本発明の重合性液晶組成物に含有される界面活性剤は、イオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤の区別はないが、重合性液晶組成物に含有される界面活性剤以外の成分との相溶性が良好である必要がある。含有することができる界面活性剤としては、アルキルカルボン酸塩、アルキルリン酸塩、アルキルスルホン酸塩、フルオロアルキルカルボン酸塩、フルオロアルキルリン酸塩、フルオロアルキルスルホン酸塩、ポリオキシエチレン誘導体、フルオロアルキルエチレンオキシド誘導体、ポリエチレングリコール誘導体、アルキルアンモニウム塩、フルオロアルキルアンモニウム塩類、シリコーン誘導体等をあげることができる。更に具体的には「MEGAFAC F−110」、「MEGAFAC F−113」、「MEGAFAC F−120」、「MEGAFAC F−812」、「MEGAFAC F−142D」、「MEGAFAC F−144D」、「MEGAFAC F−150」、「MEGAFAC F−171」、「MEGAFAC F−173」、「MEGAFAC F−177」、「MEGAFAC F−183」、「MEGAFAC F−195」、「MEGAFAC F−824」、「MEGAFAC F−833」(以上、大日本インキ化学工業株式会社製)、「L−77」、「L−720」、「L−722」、「L−7001」、「L−7002」、「L−7602」、「L−7604」、「L−7605」、「L−7607N」、「Y−7006」、「FZ−2104」、「FZ−2110」、「FZ−2120」、「FZ−2161」、「FZ−2162」、「FZ−2163」、「FZ−2164」、「FZ−2165」、「FZ−2166」、「FZ−2171」(以上、日本ユニカー株式会社製)等の例をあげることができる。
【0009】
本発明の重合性液晶組成物中における界面活性剤の好ましい添加量は、重合性液晶組成物中に含有される界面活性剤以外の成分や、使用温度等によって異なるが、重合性液晶組成物中の総量が0.01〜10重量%の範囲にあることが好ましく、0.03〜5重量%の範囲にあることが特に好ましい。含有量が0.01重量%より低いときは目的とする効果が得にくく、10重量%より高いときは、重合性液晶組成物の液晶性が著しく損なわれてしまうため好ましくない。
【0010】
本発明の重合性液晶組成物に含有される前記アクリレート又はメタクリレート化合物(以下、本発明に係わる重合性化合物とする。)は、詳しくは一般式(I)
【0011】
【化4】
【0012】
(式中、Xは水素原子又はメチル基を表わし、6員環A、B及びCはそれぞれ独立的に、
【0013】
【化5】
【0014】
を表わし、nは0又は1の整数を表わし、mは1から4の整数を表わし、Y1及びY2はそれぞれ独立的に、単結合、−CH2CH2−、−CH2O−、−OCH2−、−COO−、−OCO−、−C≡C−、−CH=CH−、−CF=CF−、−(CH2)4−、−CH2CH2CH2O−、−OCH2CH2CH2−、−CH2=CHCH2CH2−又は−CH2CH2CH=CH−を表わし、Y3は単結合、−COO−、−OCO−を表わし、Rは水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、炭素原子数1〜20のアルキル基、アルコキシ基、アルケニル基又はアルケニルオキシ基を表わす。)で表わされる。
【0015】
上記一般式(I)において、6員環A、B及びCはそれぞれ独立的に
【0016】
【化6】
【0017】
を表わし、mは1又は2の整数を表わし、Y1及びY2はそれぞれ独立的に、単結合又は−C≡C−を表わし、Rはハロゲン原子、シアノ基、炭素原子数1〜20のアルキル基、アルコキシル基又はアルケニル基を表わすことが好ましい。
【0018】
本発明に係わる重合性化合物の代表的なものの例と、その相転移温度を示すが、本発明で使用することができる重合性化合物は、これらの化合物に限定されるものではない。
【0019】
【化7】
【0020】
【化8】
【0021】
【化9】
【0022】
(上記中、シクロヘキサン環はトランスシクロヘキサン環を表わし、また相転移温度スキームのCは結晶相、Nはネマチック相、Sはスメクチック相、Iは等方性液体相を表わし、数字は相転移温度を表わす。)
本発明に係わる重合性化合物は、単独で用いても、2種以上の化合物を混合して用いてもよい。
【0023】
また、本発明の重合性液晶組成物には重合性官能基を有していない液晶化合物を、重合性液晶組成物中の総量が10重量%を超えない範囲で添加してもよい。重合性官能基を有していない液晶化合物としてはネマチック液晶化合物、スメクチック液晶化合物、コレステリック液晶化合物等の通常この技術分野で液晶と認識されるものであれば特に制限なく用いることができるが、その添加量が増えるに従い、重合性液晶組成物を光重合して得られる光学異方体の機械的強度が低下する傾向にあるので、添加量を適宜調整する必要がある。
【0024】
また、液晶性を示さない重合性の化合物も添加することができる。このような化合物としては、通常この技術分野で高分子形成性モノマーあるいは高分子形成性オリゴマーとして認識されるものであればよいが、アクリレート化合物が特に好ましい。
【0025】
これらの液晶化合物又は重合性化合物は適宜選択して組み合わせて添加してもよいが、少なくとも得られる重合性液晶組成物の液晶性が失われないように、各成分の添加量を調整することが必要である。
【0026】
また、本発明の重合性液晶組成物には、その重合反応性を向上させることを目的として、光重合開始剤や増感剤を添加してもよい。ここで、使用することができる光重合開始剤としては、例えば、公知のベンゾインエーテル類、ベンゾフェノン類、アセトフェノン類、ベンジルケタール類等を挙げることができる。その添加量は、重合性液晶組成物中の含有量が10重量%以下の範囲であることが好ましく、5重量%以下が特に好ましい。
【0027】
また、本発明の重合性液晶組成物には、その保存安定性を向上させるために、安定剤を添加してもよい。ここで使用することができる安定剤としては公知のヒドロキノン、ヒドロキノンモノアルキルエーテル類、第三ブチルカテコール等を挙げることができる。その安定剤の添加量は、重合性液晶組成物中の総量が0.05重量%以下の範囲であることが好ましい。
【0028】
また、本発明の重合性液晶組成物には、光学異方体に2色性を付与するために、2色性色素を添加してもよい。使用することができる二色性色素は、アゾ系、アゾキシ系、アントラキノン系、ペリレン系等があり、これらの色素を単独又は混合して用いることができる。このような二色性色素としては、例えば、「LSY−116」、「LSR−401」、「LSR−406」、「LSR−426」、「LSB−278」、「LSB−350」(以上、三菱化学株式会社製)、「SI−209」、「M−710」、「M−361」、「M−86」、「M−618」、「SI−252」、「M−777」、「M−370」、「M−137」、「M−141」、「M−438」、「M−412」、「M−34」、「M−430」、「M−406」、「S−301」、「S−304」、「M−676」(以上、三井東圧株式会社製)を挙げることができる。これらの2色性色素の添加する場合の添加量は、製造する光学異方体の用途によるが、重合性液晶組成物中の総量が0.1〜10重量%の範囲になるように調整するのが好ましく、0.2〜2重量%の範囲が特に好ましい。
【0029】
更に、本発明の重合性液晶組成物には、重合性液晶組成物を光重合させて製造される光学異方体中に液晶分子骨格の螺旋構造を導入する目的で、光学活性化合物を添加してもよい。ここで使用することができる光学活性化合物は、それ自体が液晶性を示す必要はなく、また重合性官能基を有していても、有していなくてもよい。またそのねじれの向きは使用する目的によって適宜選択することができる。そのような光学活性化合物としては、例えば、光学活性基としてコレステリル基を有するペラルゴン酸コレステロール、ステアリン酸コレステロール、光学活性基として2−メチルブチル基を有する「CB−15」、「C−15」(以上BDH社製)、「S1082」(メルク社製)、「CM−19」、「CM−20」、「CM」(以上チッソ社製)、光学活性基として1−メチルヘプチル基を有する「S−811」(メルク社製)、「CM−21」、「CM−22」(以上チッソ社製)を挙げることができる。この光学活性化合物の添加量は、製造される光学異方体の用途により適宜調整するのが好ましい。
【0030】
次に、上記重合性液晶組成物の重合により得られる光学異方体の製造方法について更に詳細に説明する。本発明の製造方法は、
(1)基板に配向処理を施す第1工程
(2)前記基板の配向処理を施した面に、重合性液晶組成物を塗布する第2工程
(3)前記重合性液晶組成物を重合させて光学異方体を形成する第3工程
を有するものである。
【0031】
重合性液晶組成物の一定方向への配向は、重合性液晶組成物を塗布する基板として、例えば、基板表面を布等でラビング処理したものや、あるいは基板表面へのSiO2を斜方蒸着したものを用いれば達成することができる。また、このような配向処理を施した基板を用いない場合には、電場又は磁場を利用する方法を挙げることができる。これらの配向手段は単独で用いても、また組み合わせて用いてもよい。その中でも、基板表面を布等でラビング処理した基板を用いる方法は、その簡便性から特に好ましい。
【0032】
このとき使用することができる基板は、有機材料、無機材料を問わずに用いることができる。具体的な例を挙げると有機材料としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリメタクリル酸メチル、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリアリレート、ポリスルホン、セルロース、ポリエーテルエーテルケトン、また無機材料としては例えば、シリコン、ガラス等を挙げることができる。また偏光フィルムを基板として用いると、偏光フィルムに直接光学異方体を作り込むことが可能であり、このようにして得られる光学異方体は、楕円偏光フィルムとして、液晶ディスプレイの構成部品として好適に用いることができる。
【0033】
これらの基板を布等でラビングすることによって適当な配向性を得られないときは、公知の方法に従ってポリイミド薄膜又はポリビニルアルコール薄膜等の有機薄膜を基板表面に形成し、これを布等でラビングしてもよい。また通常のTN又はSTNセルで使用されているようなプレチルト角を与えるポリイミド薄膜を積極的に用いることは、光学異方体の内部構造を更に精密に制御できることから特に好ましい。また、電場によって配向状態を制御する場合には、電極層を有する基板を使用することができ、この場合は電極上に前述のポリイミド薄膜等の有機薄膜を形成することが好ましい。なお、本発明の重合性液晶組成物において、含有する界面活性剤によっては、液晶分子を配列させるものもあるので、このような液晶材料を用いる場合は、特に基板に配向処理を施さなくてもよい。
【0034】
重合の方法としては、迅速な重合の進行が望ましいので、紫外線又は電子線等のエネルギー線を前述の基板に照射することによって、光重合させる方法が好ましい。エネルギー線は、本発明の重合性液晶組成物を塗布した基板面又は塗布していない基板面のどちらから照射してもよいが、塗布していない基板面に照射する場合、用いる基板は透明性を有していなければならない。また、重合時の温度は、本発明で使用する重合性液晶組成物の液晶状態が保持される温度でなければならないが、熱重合を避ける意味からもできるだけ室温に近い温度が好ましい。
【0035】
また、このような本発明の方法によって作製される光学異方体は、基板から剥離して用いても、また剥離せずに基板に担持させたまま用いてもよい。
【0036】
【実施例】
以下、本発明の実施例を示し、本発明を更に詳細に説明する。しかしながら、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(参考例1)式(a)
【0037】
【化10】
【0038】
の化合物50重量部及び式(d)
【0039】
【化11】
【0040】
の化合物50重量部及び光重合開始剤「IRG−651」(チバガイギー社製)1.5重量部及び非イオン性界面活性剤「MEGAFAC F−177」(大日本インキ化学工業株式会社製)0.5重量部からなる重合性液晶組成物(A)を調製した。得られた組成物は室温でネマチック相を示し、ネマチック相から等方性液体相への相転移温度は42℃であった。また、25℃におけるne(異常光屈折率)は1.64であり、no(常光屈折率)は1.52であった。
【0041】
次に、重合性液晶組成物(A)をスピンコーターを用いてガラス基板上に膜厚が10ミクロンになるように塗布した。この重合性液晶組成物(A)を塗布したガラス基板を、2枚の偏光フィルムの間において観察したところ、重合性液晶組成物(A)は均一なホメオトロピック配向しており、且つ膜厚むらもなかった。
【0042】
次に、重合性液晶組成物(A)を塗布したガラス基板を窒素気流下において、室温で紫外線ランプ(UVP社製、UVGL−25)を用いて160mJ/cm2の光量の紫外線を照射し、重合性液晶組成物を光重合させて光学異方体を作製した。得られた光学異方体には、均一なホメオトロピック配向が固定化されており、且つ膜厚むらもなかった。また耐熱性にも優れてい
た。
(参考比較例1)参考例1において非イオン性界面活性剤「MEGAFAC F−177」を添加しなかった以外は、参考例1と同様にして光学異方体を作製した。得られた光学異方体は、配向方向は均一なものの、膜厚むらが観察された。
(実施例1)式(a)の化合物50重量部及び式(d)の化合物50重量部及び光重合開始剤「IRG−651」(チバガイギー社製)1.5重量部及び非イオン性界面活性剤ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート(商品名Tween#20)0.5重量部からなる重合性液晶組成物(B)を調製した。得られた組成物は室温でネマチック相を示し、ネマチック相から等方性液体相への相転移温度は41℃であった。また、25℃におけるne (異常光屈折率)は1.64であり、no (常光屈折率)は1.52であった。
【0043】
次に、重合性液晶組成物(B)をスピンコーターを用いてラビング処理を施したポリイミド配向膜を有するガラス基板上に膜厚が10ミクロンになるように塗布した。この重合性液晶組成物(B)を塗布したガラス基板を、2枚の偏光フィルムの間において観察したところ、重合性液晶組成物は均一なホモジニアス配向しており、且つ膜厚むらもなかった。
【0044】
次に、重合性液晶組成物(B)を塗布したガラス基板を窒素気流下において、室温で紫外線ランプ(UVP社製、UVGL−25)を用いて160mJ/cm2の光量の紫外線を照射し、重合性液晶組成物を光重合して光学異方体を作製した。得られた光学異方体には、均一なホモジニアス配向が固定化されており、且つ膜厚むらもなかった。また耐熱性にも優れていた。
(比較例1)実施例1において非イオン性界面活性剤「Tween#20」を添加しなかった以外は、実施例1と同様にして光学異方体を作製した。得られた光学異方体は、配向方向は均一なものの、膜厚むらが観察された。
(参考例2)式(a)の化合物50重量部と式(d)の化合物50重量部、及び光重合開始剤「IRG−651」(チバガイギー社製)1.5重量部及び右巻きの螺旋構造を誘起するカイラル化合物「R−811」(メルク社製)0.49重量部及び非イオン性界面活性剤「Tween#20」0.5重量部からなり、螺旋ピッチが16.1ミクロンの重合性液晶組成物(C)を得た。
【0045】
この重合性液晶組成物(C)をスピンコーターを用いてラビング処理を施したポリカーボネート基板上に膜厚が10ミクロンになるように塗布した。この重合性液晶組成物を塗布したポリカーボネート基板を、2枚の偏光フィルムの間において観察したところ、重合性液晶組成物は230度右ねじれの螺旋配向をしており、且つ膜厚むらもなかった。
【0046】
次に、重合性液晶組成物(C)を塗布したポリカーボネート基板を窒素気流下において、室温で紫外線ランプ(UVP社製、UVGL−25)を用いて160mJ/cm2の光量の紫外線を照射して、重合性液晶組成物を光重合して光学異方体を作製した。得られた光学異方体には、均一な230度右ねじれの螺旋配向が固定化されており、且つ膜厚むらもなかった。
(参考比較例2)参考例2において非イオン性界面活性剤「Tween#20」を添加しなかった以外は、参考例2と同様にして光学異方体を作製した。得られた光学異方体は、膜厚むら及びピンホール状の欠陥が観察された。
【0047】
【発明の効果】
本発明の重合性液晶組成物は、基板上に塗布する際のレベリング性が良いため、塗布後の光重合によって得られた光学異方体の膜厚むらを低減することが可能である。
【0048】
従って、本発明の重合性液晶組成物を用いると、低コストで膜厚むらのない光学異方体を製造することができ、液晶表示素子の光学補償板や、偏光プリズム等の光学素子の材料として非常に有用である。
Claims (6)
- 少なくとも2つの6員環を有する液晶性骨格を部分構造として有する環状アルコール又はフェノールの(メタ)アクリル酸エステルである単官能(メタ)アクリレート及び界面活性剤を含有し、室温で液晶相を示すことを特徴とするホモジニアス配向光学異方体用重合性液晶組成物。
- 単官能(メタ)アクリレートが、一般式(I)
(式中、Xは水素原子又はメチル基を表わし、6員環A、B及びCはそれぞれ独立的に、
を表わし、nは0又は1の整数を表わし、mは1から4の整数を表わし、Y1及びY2はそれぞれ独立的に、単結合、−CH2CH2−、−CH2O−、−OCH2−、−COO−、−OCO−、−C≡C−、−CH=CH−、−CF=CF−、−(CH2)4−、−CH2CH2CH2O−、−OCH2CH2CH2−、−CH2=CHCH2CH2−又は−CH2CH2CH=CH−を表わし、Y3は単結合、−COO−、−OCO−を表わし、Rは水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、炭素原子数1〜20のアルキル基、アルコキシ基、アルケニル基又はアルケニルオキシ基を表わす。)で表わされる化合物である請求項1記載の重合性液晶組成物。 - 請求項1、2又は3記載の重合性液晶組成物を用いたホモジニアス配向光学異方体の製造方法において、
(1)基板に配向処理を施す第1工程
(2)前記基板の配向処理を施した面に、重合性液晶組成物を塗布する第2工程
(3)前記重合性液晶組成物を重合させて光学異方体を形成する第3工程を有することを特徴とする製造方法。 - 重合が光重合である請求項4記載の光学異方体の製造方法。
- 請求項4又は5記載の製造方法で得られたホモジニアス配向光学異方体。
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