JP3785887B2 - 電子部品実装方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、基板に電子部品を実装する電子部品実装方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電子部品を基板に実装する電子部品実装装置では、供給部に収納された電子部品を移載ヘッドによってピックアップし、基板上へ移送して所定の実装点に搭載する。電子部品のピックアップの方法としては、吸着ノズルによって真空吸着する方法が広く用いられている。そしてこの吸着ノズルは、一般に吸着対象の電子部品に応じて種類や大きさが異なっており、吸着対象に応じて交換して装着されるため、スプリングなどの弾性力によって吸着ノズルを保持させる着脱容易な装着方式が採用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、弾性力によって保持された吸着ノズルは完全に移載ヘッドに固着されていないため、弾性力による保持力よりも大きい外力が作用した場合に脱落する場合がある。例えば、トレイ内に収納された電子部品を吸着してピックアップする場合に、誤って電子部品が存在しない位置に吸着ノズルが下降して真空吸引すると、吸着ノズルはトレイそのものを吸着する。そしてトレイを吸着した状態で移載ヘッドが上昇すると、トレイの重量が保持力よりも大きい場合には吸着ノズルが移載ヘッドから脱落する不具合が発生する。このような場合においても、従来はこの不具合を検出することができず、脱落状態のまま次動作に移行して他の動作異常を誘発してしまうという問題点があった。
【0004】
また、吸着ノズルから真空吸引源に至る回路には、吸着ノズルから吸引されるゴミなどの異物を除去するためのフィルタが挿入されている。このフィルタは目詰まり状態にならない前に交換するなどの保守を行う必要があるが、従来は目詰まり状態を検出する適切な方法がなく、保守点検時期を推定することが困難であった。
【0005】
そこで本発明は、吸着ノズルの装着有無を確実に検出でき、またフィルタの保守点検時期を推定できる電子部品の実装方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の電子部品実装方法は、電子部品の供給部から移載ヘッドの装着部に着脱自在に装着された吸着ノズルによって電子部品を真空吸着してピックアップし基板へ搭載する電子部品実装方法であって、移載ヘッドの装着部に吸着ノズルが装着された状態の真空度のレベルと、未装着の状態での真空度のレベルをデータ記憶部に記憶しておき、真空センサで検出された真空度を前記データ記憶部に記憶された真空度のレベルと比較することにより、装着部への吸着ノズルの装着の有無を判定するものであり、実装動作において前記真空度を常に検出して監視することにより、吸着ノズルが脱落して未装着の状態であることを検出してその旨報知部により報知するようにした。
【0008】
本発明によれば、真空センサで検出された真空度をデータ記憶部に記憶された真空度の
レベルと比較することにより、簡便な方法で移載ヘッドの装着部に吸着ノズルが装着されているかどうかを判定することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
次に本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。図1は本発明の一実施の形態の電子部品実装装置の斜視図、図2は同電子部品実装装置の移載ヘッドの断面図、図3は同電子部品実装装置の制御系の構成を示すブロック図、図4は同電子部品実装装置の真空度計測データを示すグラフである。
【0010】
まず図1を参照して電子部品実装装置について説明する。図1において、基台1の中央部には、X方向に搬送路2が配設されている。搬送路2は、基板3を搬送し位置決めする位置決め部となっている。搬送路2の両側には、電子部品の供給部4が配置されており、供給部4はテーピングされた電子部品を供給するテープフィーダ5およびトレイ7に収納された電子部品Pを供給するトレイフィーダ6を有している。
【0011】
X軸テーブル8には電子部品の移載ヘッド9が装着されている。移載ヘッド9は多連タイプであり複数の吸着ノズル11を備えている。X軸テーブル8は、1対の平行に配設されたY軸テーブル10に架設されている。X軸テーブル8およびY軸テーブル10を駆動することにより、移載ヘッド9は水平移動し、下端部に装着された吸着ノズル11によりテープフィーダ5のピックアップ位置5aおよびトレイフィーダの所定のトレイ7から電子部品Pをピックアップし、搬送路2上の基板3に移載する。
【0012】
搬送路2と供給部4の間の移載ヘッド9の移動経路上には、ラインカメラ15が配設されている。電子部品を保持した移載ヘッド9をラインカメラ15の上方を水平移動させながら、ラインカメラ15で電子部品を撮像することにより電子部品を認識する。
【0013】
次に図2を参照して移載ヘッド9について説明する。図2は移載ヘッド9を構成する単体の移載ヘッド9Aを示しており、移載ヘッド9Aは電子部品を吸着する吸着ノズル11を備えている。吸着ノズル11は、移載ヘッド9Aの下面に設けられた装着部にスプリングなどの弾性体の保持力を利用した保持機構によって脱着自在に装着されている。吸着ノズル11が移載ヘッド9に装着された状態では、吸着ノズル11の吸引孔11aと移載ヘッド9A内に設けられた吸引孔9aとが連通状態となる。
【0014】
移載ヘッド9Aの側面には、吸引孔9aに連通する管路9bが設けられており、管路9bは更に切り換えバルブ12に接続されている。切り換えバルブ12は、エア源13および真空吸引源14に接続されており、エア源13側に切り換えバルブ12を切り換えた状態でエア源13を駆動することにより、吸着ノズル11からはエアが吐出される。また、真空吸引源14側に切り換えバルブ12を切り換えた状態で真空吸引することにより、吸着ノズル11の吸着孔11bから真空吸引し、吸着孔11bに電子部品を吸着することができる。
【0015】
管路9bの中間、すなわち吸着ノズル11の装着部から真空吸引源14に至る回路には、多孔質物質より成るフィルタ17が挿入されている。フィルタ17は管路9b内を流れるエアに含まれるごみなどの微小異物を捕捉する役割を有する。また、フィルタ17からさらに真空吸引源14側の管路9bには真空センサ16(真空度計測手段)が接続されている。真空センサ16は、管路9b内の真空度を計測する。計測された真空度のデータは真空度検出部(図3)へ伝達される。真空吸引源14における真空吸引条件を同一条件にして真空吸引を行った場合でも、吸着ノズル11や管路9a,9bなど真空吸引回路の状態によって検出される真空度の数値は異なったものとなる。
【0016】
次に図3を参照して、電子部品実装装置の制御系について説明する。図3において、制御部20はCPUであり、電子部品実装装置全体の動作を制御する。プログラム記憶部21は実装動作のシーケンスプログラムなど、各種動作に必要なプログラムを記憶する。データ記憶部22は実装データや、後述する真空度計測値に基づく判定の基準データなどの各種のデータを記憶する。なお、真空センサ16としてデータ記憶機能を備えたものを使用し、真空センサ16自体に判定の基準データを記憶させるようにしてもよい。
【0017】
機構制御部24はXYテーブル機構や移載ヘッド9を駆動する各モータの駆動制御を行う。認識処理部25は、ラインカメラ15によって取得された電子部品の画像データを画像処理することにより、移載ヘッド9に保持された状態の電子部品の識別や位置認識を行う。操作・入力部26は操作盤に設けられた操作ボタンやキーボードである。真空度検出部27は、真空センサ16からの信号を受けて真空度を検出する。検出された真空度のデータは判定部28に送られ、判定部28は真空度のデータに基づいて移載ヘッド9Aへの吸着ヘッド11の装着有無やフィルタ保守点検時期の判定を行う。報知部29は判定部28の判定結果を報知する。
【0018】
次に、図4を参照して真空度計測値に基づく判定に用いられる基準データについて説明する。図4(a)は、移載ヘッド9Aの装着部に吸着ノズル11が装着された状態と、未装着の状態での真空度を比較したものである。未装着状態では、真空吸引回路は移載ヘッド9A内の吸引孔9aがそのまま外部と連通状態となり、すなわち大きな開口で外部と連通することから多量のエアが吸引され、従って真空センサ16によって検出される真空度は低いレベルa1となる。
【0019】
これに対し、吸着ノズル11が移載ヘッド9Aの装着部に装着された状態では、真空吸引回路は吸着ノズル11の吸着孔11bのみを介して外部と連通状態にあるため吸引される空気の量は少なく、従って真空センサ16による真空度のレベルは前述のレベルa1よりも高いレベルa2となる。更に、吸着ノズル11が電子部品を吸着している場合には、吸着孔11bがほぼふさがれた状態となるため、更に高い真空度のレベルa3を示す。このように、真空吸引回路の状態によって、真空センサ16によって検出される真空度のレベルは大きく変化する。
【0020】
逆に言えば、真空吸引回路内の真空度を検出することにより、真空吸引回路が外部とどのような状態で連通しているかを推定することができる。すなわち、真空センサ16で検出された真空度を判定部28によって常に監視し、上述の真空度レベルa1,a2,a3と比較することにより、移載ヘッド9Aに吸着ノズル11が装着された状態であるか、または何らかの異常が発生して吸着ノズル11が脱落した状態であるかを判定することができる。これらの真空度レベルa1,a2,a3はデータ記憶部22に記憶されており、判定部28によって前述の判定を行う際には、これらのデータに基づいて行われる。
【0021】
図4(b)は、フィルタ15の経時変化による真空吸引回路内の真空度の変化を示すものである。すなわち、使用時間の経過とともにフィルタ15は徐々に目詰まりを生じ、その結果フィルタ15よりも真空吸引源14側の管路9b内の真空度が徐々に上昇する傾向を示す。従って、上述と同様に真空センサ16の検出結果によってフィルタ15の目詰まり状態を推定することができる。
【0022】
すなわち、真空センサ16の検出値が初期状態での真空度レベルb0から上昇し所定の真空度bLに到達したならば、フィルタ15の保守点検時期であるという報知を行う。これにより、目視などの通常の方法では判別しにくいフィルタ15の目詰まり状態を精度良く検出することができる。これらのデータも同様にデータ記憶部23に記憶され、判定部28はこれらのデータに基づいて保守点検時期であるか否かの判定を行う。
【0023】
この電子部品の実装装置は上記のように構成されており、以下動作について説明する。実装動作が開始されると、移載ヘッド9は供給部4から電子部品をピックアップし、ラインカメラ15上を移動して部品認識を行った後に、基板上へ移動して保持した電子部品を実装する。
【0024】
この実装動作において、トレイ7から電子部品Pをピックアップする場合には、何らかの理由によりトレイ7上の電子部品Pが存在しない位置に吸着ノズル11が下降し、トレイ7自体を直接吸着する場合がある。この場合電子部品を吸着したのかあるいはトレイ7を吸着したのかを判別する手段は存在しないため、移載ヘッド9Aが上昇する際にトレイ7を吸着した状態で上昇する場合がある。このとき、トレイ7の重量が移載ヘッド9Aが吸着ノズル11を保持する保持力よりも大きい場合には、吸着ノズル11が移載ヘッド9Aから脱落する異常が発生する場合がある。
【0025】
このような場合でも、前述のように真空センサ16によって真空吸引回路内の真空度を常に検出し判定部28によって監視することにより、吸着ノズル11が脱落して未装着の状態であることが速やかに検出される。これにより、その旨が報知されるとともに実装装置の動作が停止する。したがって、吸着ノズル11が脱落して未装着の異常状態のまま動作を続行することによる新たな異常誘発がなく、装置破損などの事故を防止することができる。
【0026】
また、実装動作を長時間継続する間には、吸着ノズル11から吸引された異物によって管路内に挿入されたフィルタ17が目詰まり状態になる。このとき、同様に管路内の真空度を監視していることにより、所定の目詰まり状態に対応した真空度に到達した時点でフィルタ17の保守点検時期である旨の報知が自動的に行われる。これにより、フィルタ目詰まりによる吸着不良の発生を招くことがなく、常に正常な真空吸着を行うことができる。
【0027】
【発明の効果】
本発明によれば、真空センサで検出された真空度をデータ記憶部に記憶された真空度のレベルと比較することにより、簡便な方法で移載ヘッドの装着部に吸着ノズルが装着されているかどうかを判定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態の電子部品実装装置の斜視図
【図2】本発明の一実施の形態の電子部品実装装置の移載ヘッドの断面図
【図3】本発明の一実施の形態の電子部品実装装置の制御系の構成を示すブロック図
【図4】本発明の一実施の形態の電子部品実装装置の真空度計測データを示すグラフ
【符号の説明】
3 基板
4 供給部
7 トレイ
9 移載ヘッド
11 吸着ノズル
14 真空吸引源
16 真空センサ
17 フィルタ
Claims (1)
- 電子部品の供給部から移載ヘッドの装着部に着脱自在に装着された吸着ノズルによって電子部品を真空吸着してピックアップし基板へ搭載する電子部品実装方法であって、移載ヘッドの装着部に吸着ノズルが装着された状態の真空度のレベルと、未装着の状態での真空度のレベルをデータ記憶部に記憶しておき、真空センサで検出された真空度を前記データ記憶部に記憶された真空度のレベルと比較することにより、装着部への吸着ノズルの装着の有無を判定するものであり、実装動作において前記真空度を常に検出して監視することにより、吸着ノズルが脱落して未装着の状態であることを検出してその旨報知部により報知することを特徴とする電子部品実装方法。
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