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JP3786261B2 - 溶銑予備処理における脱硫モデル作成装置及びそのプログラム、並びに、溶銑予備処理における脱硫剤投入量算出装置及びそのプログラム - Google Patents
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JP3786261B2 - 溶銑予備処理における脱硫モデル作成装置及びそのプログラム、並びに、溶銑予備処理における脱硫剤投入量算出装置及びそのプログラム - Google Patents

溶銑予備処理における脱硫モデル作成装置及びそのプログラム、並びに、溶銑予備処理における脱硫剤投入量算出装置及びそのプログラム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、溶銑予備処理において複数種類の脱硫剤の投入量に関する変数と脱硫剤投入前後での溶銑中の硫黄濃度との関係に基づいた脱硫モデル式を作成する装置及びそのプログラム、並びに、処理後での溶銑中の硫黄濃度を最適にする脱硫剤投入量を算出する装置及びそのプログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、製鉄・製鋼工程において高炉から出銑された溶銑は、含有する硫黄、燐、珪素等の成分が製品の規格濃度以下となるように、脱硫、脱燐、脱珪等の溶銑予備処理を経た後、転炉に装入される。ここで脱硫処理については、通常、転炉や溶鋼処理の段階で脱硫するのは脱硫効率(脱硫剤単位量当たりの脱硫量、即ち脱硫剤における脱硫への寄与率)の点で不利であるため、溶銑予備処理の段階で脱硫を行う。
【0003】
溶銑予備処理における脱硫には、比較的安価であることから石灰(CaO)を主成分として脱硫反応を促進するための蛍石、アルミナ等を加えた石灰系脱硫剤が汎用されている。しかし一般に石灰は溶銑に対する濡れ性が悪く、これが石灰系脱硫剤の脱硫効率が低い要因の1つとなっている。脱硫効率が低いと多くの脱硫剤が必要となったり、脱硫時間が長くなったりという不都合が生じる。また近年製品の高級化に伴って製品中の硫黄濃度目標値が低下する傾向にあり、石灰系脱硫剤では所定の時間内に脱硫処理を終了できなくなってきている。
【0004】
そこで脱硫効率を高めて脱硫時間を短縮するために、石灰系脱硫剤と比べて高価であるが、溶銑との濡れ性が良く脱硫効率の高いカルシウムカーバイド(CaC2)系脱硫剤、金属マグネシウム(Mg)系脱硫剤、マグネシウム合金系脱硫剤、金属カルシウム(Ca)系脱硫剤、カルシウム合金系脱硫剤、ソーダ灰(Na2CO3)系脱硫剤等を石灰系脱硫剤と共に用いることが行われる。
【0005】
また脱硫を行う際は、コストを最小に抑えるため、製品の規格硫黄濃度に対して過不足ないよう脱硫剤の投入量を計算しておく必要がある。脱硫剤の投入量、投入時間等の条件は、処理後における溶銑中の硫黄濃度を目標濃度以下に抑えると共に操業コストを上昇させないよう、バランスを考慮して決定することが重要である。そこで従来は、例えば重回帰等の統計的手法により、脱硫操業における脱硫剤の投入量に関する変数と脱硫剤投入前後での溶銑中の硫黄濃度との関係を脱硫モデル式としてモデル化し、処理後の溶銑中の硫黄濃度を推定することにより脱硫剤投入量を決定している。従来用いられている脱硫モデル式の一例として、下記式(i)が挙げられる。なお式(i)では、脱硫剤として石灰系脱硫剤とカルシウムカーバイド系脱硫剤とを用いた場合を想定している。
ln(Si/Sf)=a*X+b*Y+Δ (i)
(Si:脱硫剤投入前の溶銑中の硫黄濃度、Sf:処理後の溶銑中の硫黄濃度、X:石灰系脱硫剤の原単位、Y:カルシウムカーバイド系脱硫剤の原単位、a,b:定数、Δ:その他の変数項及び/又は定数項)
【0006】
一般にカルシウムカーバイドの方が石灰よりも脱硫効率が高いことからb>a>0であること、カルシウムカーバイドや石灰の投入量を増加させるほど脱硫効率は高くなるが寄与率は低くなること、パラメータの調整が容易であること等、上記式(i)のような重回帰等の統計的手法による脱硫モデルは物理的に解釈しやすいという利点がある。しかしながら上記式(i)右辺は、石灰系脱硫剤、及びカルシウムカーバイド系脱硫剤という異なる脱硫剤の原単位X,Yが夫々独立した構造、即ち各要素が互いに掛け合わされずに単に和で結合されただけの構造となっている。つまり式(i)右辺から判るように、従来の脱硫モデル式は、種類の異なる脱硫剤同士の干渉については影響が小さいものと見なし、干渉項を無視したものとなっている。また、式(i)のような線形モデルでは、非線形性を表現することができず、モデルの精度に限界がある。
【0007】
そこでモデルの精度を向上させるため、例えば特開平8−269518公報に開示されているような、ニューラルネットワークを用いたものがある。ニューラルネットワークを用いると、処理後の溶銑中硫黄濃度を精度良く予測することができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながらニューラルネットワークを用いたモデルでは、モデルの外挿性を良くするためには試行錯誤しながら学習させる必要があり、さらに、モデルの構造からは物理的な因果関係が解釈しにくい。このため、プロセスが大幅に変更された場合、パラメータ調整に手間がかかってモデルの修正が困難である。即ちモデルの保守性において問題がある。
【0009】
本発明は以上の問題に鑑みてなされたものであり、精度がよく保守性に優れた溶銑予備処理における脱硫モデルを作成する作成装置及びそのプログラム、並びに、脱硫効率やコストを考慮した最適な脱硫剤投入量を得ることができる溶銑予備処理における脱硫剤投入量算出装置及びそのプログラムを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、石灰(CaO)系脱硫剤の原単位Xとカルシウムカーバイド(CaC2)系脱硫剤の原単位Yと処理後の溶銑中の硫黄濃度Sfとの関係を、実操業データの解析やニューラルネットワークモデルを使用したシミュレーションにより求めた。その結果を図6に示す。図6から明らかなように、処理後の溶銑中の硫黄濃度Sfは、石灰系脱硫剤の原単位Xとカルシウムカーバイド系脱硫剤の原単位Yとの両方に依存している。また、各脱硫剤の脱硫効率は他の脱硫剤の投入量に依存している。つまり、石灰系脱硫剤の投入量が一定であっても、カルシウムカーバイド系脱硫剤の投入量によって、カルシウムカーバイド系脱硫剤の脱硫効率が変動する。またこの逆も言え、種類の異なる脱硫剤を投入する場合、脱硫処理に際して互いに干渉し合うことが分かった。
【0011】
溶銑予備処理における脱硫効率を高めるため、図4に示すような、脱硫剤を溶銑中に効果的に分散させる所謂「インジェクション脱硫方式」が汎用されている。このインジェクション脱硫方式では、耐火物性のランス20がトピード13内の溶銑12に挿入され、脱硫剤11は窒素等のガスと共に溶銑12内に吹き込まれる。この方式においては、脱硫効率を高めるという観点から、粉体である脱硫剤11が窒素ガスの気泡10を脱して溶銑へ侵入することが重要である。
【0012】
図5に拡大図示するように、ランス20から窒素ガスの気泡10と共に吹き出された脱硫剤11は、窒素ガスの気泡10に内包された脱硫剤11aと、溶銑へ侵入した脱硫剤11bとに分けられる。本発明者らは、脱硫剤11が窒素ガスの気泡10から脱して溶銑12に侵入するための因子として、溶銑12に対する脱硫剤11の「濡れ性」に着目し、実験を繰り返した。その結果、溶銑12に対する濡れ性の良い脱硫剤11bは容易に溶銑12中に侵入して脱硫効率の向上に大きく寄与するが、濡れ性が悪い脱硫剤11aは窒素ガス10の気泡中に留まった状態で溶銑12中を浮上する傾向にあり、脱硫効率の向上にほとんど寄与しないことが分かった。例えば、生石灰は溶銑との濡れ性が悪く、これが生石灰の脱硫効率が低い原因の1つである。これに対して、カルシウムカーバイド、金属マグネシウム、ソーダ灰等は溶銑との濡れ性がよいため、高い脱硫効率が得られる。
【0013】
石灰系脱硫剤のように濡れ性の悪い脱硫剤の脱硫効率を高めようとする場合、石灰系脱硫剤におけるランス20先端から溶銑12への突出速度を大きくするのが有効である。これは、石灰系脱硫剤が溶銑12に侵入しやすくなると考えられるからである。しかし、例えば上述した図4に示すインジェクション脱硫方式において、脱硫処理時間を短縮するために濡れ性の異なる複数種類の脱硫剤(例えば石灰系脱硫剤とカルシウムカーバイド系脱硫剤)11が同時にランス20先端から溶銑12へと吹き込まれる場合には、全脱硫剤11の吹き込み速度を大きくしても、ガス10の運動エネルギーが十分に脱硫剤11に伝達されず、脱硫剤11のランス20先端から溶銑12への突出速度は小さくなってしまうことが本発明者らの実験により確認された。つまり、複数種類の脱硫剤11が同時にランス20先端から溶銑12へと吹き込まれる場合、カルシウムカーバイド系脱硫剤のような濡れ性の良い脱硫剤は突出速度にほとんど影響されず溶銑内に侵入するが、石灰系脱硫剤のような濡れ性の悪い脱硫剤は突出速度が小さくなることでさらに溶銑12に侵入しにくくなってしまう。言い換えると、濡れ性の悪い石灰系脱硫剤等は、これよりも濡れ性に優れた他の脱硫剤と同時に吹き込まれると脱硫効率の向上への寄与を妨げられてしまう。このように、複数種類の脱硫剤を用いたときの脱硫効率は、同時に使用される脱硫剤の投入量に依存する。
【0014】
以上のように、本発明者等は、濡れ性の異なる複数種類の脱硫剤が同時に用いられる場合、これら脱硫剤同士が互いに干渉し合い、この干渉が処理後の溶銑中の硫黄濃度に影響することを見出した。本発明は、この知見に基づいてなされたものであり、請求項1の溶銑予備処理によける脱硫モデル作成装置は、複数種類の脱硫剤が投入される溶銑予備処理における、複数種類の前記脱硫剤の投入量に関する変数と複数種類の前記脱硫剤の投入前後での溶銑中の硫黄濃度との関係を表す脱硫モデル式として、少なくとも1種類の前記脱硫剤の投入量に関する変数の係数が、別の1又は複数種類の前記脱硫剤の投入量に関する変数の関数になっている式を作成することを特徴とする。
【0015】
上記構成によると、複数種類の脱硫剤の投入量に関する変数と複数種類の脱硫剤の投入前後での溶銑中の硫黄濃度との関係を脱硫モデル式として表すので、物理的に解釈しやすく、パラメータの調整が容易であり、保守性に優れた脱硫モデルを作成することができる。なお「脱硫剤の投入量に関する変数」とは、脱硫剤投入量、脱硫剤原単位、及び脱硫剤投入速度を総称したものである。「脱硫剤の投入量に関する変数」として上記のいずれを用いるかは、モデル作成の際の解析や冶金学的知見を基にして決定される。脱硫モデル式において、少なくとも1種類の脱硫剤の投入量に関する変数の係数を別の1又は複数種類の脱硫剤の投入量に関する変数の関数とすることによって、種類の異なる脱硫剤同士の干渉を考慮した、精度の良いモデルを作成することができる。
【0016】
本発明の請求項2に記載の溶銑予備処理における脱硫モデル作成装置は、請求項1において、投入される前記脱硫剤の中の1種類が石灰系脱硫剤であり、別の1又は複数種類の前記脱硫剤が、カルシウムカーバイド系脱硫剤、金属マグネシウム系脱硫剤、マグネシウム合金系脱硫剤、金属カルシウム系脱硫剤、カルシウム合金系脱硫剤、及び、ソーダ灰系脱硫剤からなる群より選択されたものであることを特徴とする。
【0017】
ここで石灰系脱硫剤、カルシウムカーバイド系脱硫剤、金属マグネシウム系脱硫剤、マグネシウム合金系脱硫剤、金属カルシウム系脱硫剤、カルシウム合金系脱硫剤、ソーダ灰系脱硫剤とは、夫々の物質を主成分とする脱硫剤、即ち夫々の物質を最も多く含む脱硫剤のことを意味する。比較的安価であるが脱硫効率の低い石灰系脱硫剤に、カルシウムカーバイド系脱硫剤、金属マグネシウム系脱硫剤、マグネシウム合金系脱硫剤、金属カルシウム系脱硫剤、カルシウム合金系脱硫剤、ソーダ灰系脱硫剤等の脱硫効率の高い脱硫剤を混合することで、脱硫剤全体としての脱硫効率を高めて脱硫時間を短縮することができる。
【0018】
本発明の請求項3に記載の溶銑予備処理における脱硫モデル作成装置は、請求項1において、投入される前記脱硫剤が石灰系脱硫剤及びカルシウムカーバイド系脱硫剤の2種類であることを特徴とする。
【0019】
カルシウムカーバイド系脱硫剤は脱硫効率が高いので、石灰系脱硫剤と混合させることで、全体としての脱硫効率の向上と脱硫時間の短縮をより確実にすることができる。
【0020】
本発明の請求項4に記載の溶銑予備処理における脱硫モデル作成装置は、複数種類の脱硫剤が投入される溶銑予備処理における、複数種類の前記脱硫剤の投入量に関する変数と複数種類の前記脱硫剤の投入前後での溶銑中の硫黄濃度との関係を表す脱硫モデル式として、以下の式(1)を作成することを特徴とする。
ln(Si/Sf)=(a+b*A)*A+(c+d*B)*B+e*A*B+Δ (1)
(Si:脱硫剤投入前の溶銑中の硫黄濃度、Sf:処理後の溶銑中の硫黄濃度、A:石灰系脱硫剤の投入量に関する変数、B:カルシウムカーバイド系脱硫剤、金属マグネシウム系脱硫剤、マグネシウム合金系脱硫剤、金属カルシウム系脱硫剤、カルシウム合金系脱硫剤、又は、ソーダ灰系脱硫剤の投入量に関する変数、a,b,c,d,e:定数、Δ:その他の変数項及び/又は定数項)
【0021】
式(1)は、下記式(1’)における(f+g)をeに置換したものと同値である。
ln(Si/Sf)=(a+b*A+f*B)*A+(c+d*B+g*A)*B+Δ (1’)
【0022】
上記式(1’)においてAの係数は(a+b*A+f*B)、Bの係数は(c+d*B+g*A)であり、夫々A及びBの関数として表されている。つまり、式(1),(1’)において、A,B各々がA及びBに依存しており、請求項1と同様の効果が得られる。
【0023】
また、本発明の請求項5〜8に記載の溶銑予備処理における脱硫モデル作成プログラムは、コンピュータを請求項1〜4のようなものとして機能させることが可能なプログラムであり、請求項1〜4と夫々同様の作用効果を奏する。
【0024】
本発明の請求項9〜12に記載の溶銑予備処理における脱硫剤投入量算出装置は、複数種類の脱硫剤が投入される溶銑予備処理における、複数種類の前記脱硫剤の投入量に関する変数と複数種類の前記脱硫剤の投入前後での溶銑中の硫黄濃度との関係を表す脱硫モデル式として、夫々請求項1〜4に記載の脱硫モデル作成装置によって作成された式を記憶するための脱硫モデル記憶手段と、溶銑予備処理に関する評価関数を記憶するための評価関数記憶手段と、前記脱硫モデル記憶手段に記憶された前記式を満たし且つ前記評価関数記憶手段に記憶された前記評価関数を最適にするような複数種類の前記脱硫剤の投入量に関する変数の組み合わせを抽出する最適投入量抽出手段とを備えていることを特徴とする。
【0025】
上記構成によると、例えば処理時間及び/又はコストに関する評価関数を溶銑予備処理に関する評価関数とすることで、処理時間が最小となる脱硫剤投入量やコストが最小となる脱硫剤投入量、処理時間及びコストの両方を勘案した脱硫剤投入量を求めることができる。なお、複数種類の脱硫剤の投入量に関する変数の組み合わせを抽出する際、操業上の制約条件を勘案してよく、こうすることにより、操業の実情に即した脱硫剤投入量を求めることができる。
【0026】
また、本発明の請求項13〜16に記載の溶銑予備処理における脱硫剤投入量算出プログラムは、コンピュータを夫々請求項9〜12のようなものとして機能させることが可能なプログラムであり、夫々請求項9〜12と同様の作用効果を奏する。
【0027】
なお、請求項5〜8、及び、請求項13〜16の夫々に記載されているプログラムは、CD−ROM、FD、MO等のリムーバブル型記録媒体やハードディスク等の固定型記録媒体に記録して配布可能である他、有線又は無線の電気通信手段によってインターネット等の通信ネットワークを介して配布可能である。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態について、図1及び図2を参照しつつ説明する。なお本実施形態では、脱硫剤として石灰系脱硫剤とカルシウムカーバイド系脱硫剤とを用いた場合を想定する。
【0029】
先ず図1には、本発明の一実施形態に係る脱硫剤投入量算出装置1の構成が示されている。脱硫剤投入量算出装置1には脱硫モデル作成装置としての脱硫モデル作成部2が含まれている。脱硫モデル作成部2では、溶銑予備処理における脱硫モデル式が作成される。ここで脱硫モデル式とは、下記式(1)のように、本実施形態で用いる2種類の脱硫剤の原単位A,Bと脱硫剤の投入前後での溶銑中の硫黄濃度との関係を表すものである。
ln(Si/Sf)=(a+b*A)*A+(c+d*B)*B+e*A*B+Δ (1)
(Si:脱硫剤投入前の溶銑中の硫黄濃度、Sf:処理後の溶銑中の硫黄濃度、A:石灰系脱硫剤の原単位、B:カルシウムカーバイド系脱硫剤の原単位、a,b,c,d,e:定数、Δ:その他の変数項及び/又は定数項)
【0030】
ここで、式(1)におけるeを(f+g)に置換すると、下記式(1’)が導出される。
ln(Si/Sf)=(a+b*A+f*B)*A+(c+d*B+g*A)*B+Δ (1’)
【0031】
式(1’)においてAの係数は(a+b*A+f*B)、Bの係数は(c+d*B+g*A)であり、夫々A及びBの関数として表されている。また、式(1),(1’)は、各脱硫剤の原単位A,Bを積算したA*Bを説明変数として含んでいる。
【0032】
なお、式(1),(1’)における定数a〜eは実数であり、0の場合もある。例えば定数b=0の場合は、下記式(2)に示すように、Aの係数が(a+f*B)というBのみの関数として表される。また、定数d=0の場合は、下記式(3)に示すように、Bの係数が(c+g*A)というAのみの関数として表される。
ln(Si/Sf)=(a+f*B)*A+(c+d*B+g*A)*B+Δ (2)
ln(Si/Sf)=(a+b*A+f*B)*A+(c+g*A)*B+Δ (3)
【0033】
次に、脱硫モデル作成部2で作成された脱硫モデル式は、脱硫モデル記憶部3に格納される。そして脱硫剤投入量関係式算出部4では、脱硫モデル記憶部3に格納された脱硫モデル式と、脱硫剤投入前の溶銑中の硫黄濃度Si、目標とする処理後の溶銑中の硫黄濃度Sf、定数a〜e、その他の変数項及び/又は定数項Δ等の入力データとに基づいて、各脱硫剤の原単位A,Bの関係式f(A,B)=0が算出される。なお、上記式(1)〜(3)で示されるような脱硫モデル式中の定数a〜eは例えば重回帰等の統計的手法により決定され、Δは脱硫剤吹き込み速度、処理前の溶銑中珪素濃度、溶銑温度、ランス深さ等の変数の線形結合で表される。
【0034】
操業上制約条件式記憶部5には、操業上の制約条件式が格納されている。この操業上の制約条件式は用いる設備等に応じて適宜定められ、例えば下記式(4)のように表される。
hi(A,B)≦0,i=1〜n (4)
(n:設備機器の総数)
【0035】
評価関数記憶部6には、評価関数として、例えば下記式(5)で表されるようなコスト算出関数が格納されている。
J=p*A+q*B (5)
(J:脱硫剤のコスト p:石灰系脱硫剤の原単位当たりのコスト,q:カルシウムカーバイド系脱硫剤の原単位当たりのコスト)
【0036】
次に最適投入量抽出部7では、脱硫剤投入量関係式算出部4で算出された各脱硫剤の原単位A,Bの関係式f(A,B)=0と、操業上制約条件式記憶部5に格納されている操業上制約条件式と、評価関数記憶部6に格納されている評価関数とに基づいて、評価関数を最適にするような各脱硫剤の原単位A,Bの組み合わせが抽出される。本実施形態では、評価関数として脱硫剤のコストに着目しており、操業上制約条件の不等式の範囲においてコストが最小となるA,Bの組み合わせが求められる。
【0037】
さらに、各脱硫剤の原単位A,Bの最適な組み合わせを抽出する過程の一例について、以下に説明する。先ず、脱硫剤投入量関係式算出部4に格納されている関係式f(A,B)=0が、A=g(B)と表される。次に、A=g(B)を操業上制約条件式として操業上制約条件式記憶部5に格納されている上記式(4)に適用し、h’i(B)≦0,i=1〜n (4’)というBに関する不等式を得る。また、評価関数として評価関数記憶部6に格納されている上記式(5)にA=g(B)を適用し、J=p*g(B)+q*B (5’)というBに関するコスト算出関数を得る。そして最適投入量抽出部7によって、式(4’)の範囲において、式(5’)で表されるコストJが最小値となる各脱硫剤の投入量(脱硫剤原単位A,B)の組み合わせが抽出される。
【0038】
次いで、図2を参照しつつ、図1に示す本発明の一実施形態に係る脱硫剤投入量算出装置1が実行する処理について説明する。先ず、脱硫モデル作成装置としての図1に示す脱硫モデル作成部2において、上記式(1)のような溶銑予備処理における脱硫モデルが作成される(S1)。そして作成された脱硫モデルは、図1の脱硫モデル記憶部3に格納される。
【0039】
次に、脱硫剤投入前の溶銑中の硫黄濃度Si、目標とする処理後の溶銑中の硫黄濃度Sf、及び定数a〜eやΔのデータが、図1の脱硫剤投入量関係式算出部4に入力される(S2)。脱硫剤投入量関係式算出部4では、ステップS2で入力されるデータと、脱硫モデル記憶部3に格納された脱硫モデル式とに基づいて、脱硫剤投入量関係式、本実施形態では各脱硫剤の原単位A,Bの関係式f(A,B)=0、が算出される(S3)。
【0040】
次に、上述した脱硫剤投入量関係式算出部4で算出された脱硫剤投入量関係式と、操業上制約条件式記憶部5に格納されている操業上の制約条件式と、評価関数記憶部6に格納されている評価関数とに基づいて、最適投入量抽出部7によって、評価関数を最適にするような脱硫剤投入量の組み合わせが抽出され、そして出力される(S4)。
【0041】
なお、図1に示されている脱硫剤投入量算出装置1は、例えば汎用のパーソナルコンピュータ等の情報処理装置によって構成されている。かかる情報処理装置には、CPU、ROM、RAM、ハードディスク、FDやCDの駆動装置等のハードウェアが収納されており、ハードディスクには、当該情報処理装置を脱硫剤投入量算出装置1として機能させるための脱硫剤投入量算出プログラム(このプログラムは、CD−ROM、FD、MO等のリムーバブル型記録媒体に記録しておくことにより、任意のコンピュータにインストールすることが可能である。)を含む各種のソフトウェアが記憶されている。そして、これらのハードウェア及びソフトウェアが組み合わされることによって、上述の各部2〜7が構築されている。
【0042】
以上のように、本実施形態の脱硫剤投入量算出装置1における脱硫モデル作成部2は、2種類の脱硫剤の原単位A,Bと脱硫剤の投入前後での溶銑中の硫黄濃度との関係を脱硫モデル式として表すので、物理的に解釈しやすく、パラメータの調整が容易であり、保守性に優れた脱硫モデルを作成することができる。つまり、プロセスが大幅に変更されたときや時間経過により操業中にモデルを修正する必要があるとき等に、パラメータを調整して脱硫モデルを良好な状態に保つことができる。
【0043】
また、脱硫モデル作成部2によって作成される脱硫モデル式は、上記式(1)に示すように、2種類の脱硫剤の原単位A,B夫々についての係数がA,Bの関数となっている。これにより、種類の異なる脱硫剤同士の干渉を考慮した、精度の良いモデルを作成することができる。
【0044】
また、投入される脱硫剤を石灰系脱硫剤及びカルシウムカーバイド系脱硫剤の2種類としてよい。これにより、脱硫効率が高いカルシウムカーバイド系脱硫剤を、比較的安価であるが脱硫効率の低い石灰系脱硫剤と混合させることで、全体としての脱硫効率の向上と脱硫時間の短縮を確実にすることができる。
【0045】
また、脱硫剤投入量算出装置1は、脱硫モデル作成部2によって作成された脱硫モデル式を記憶するための脱硫モデル記憶部3と、溶銑予備処理に関する評価関数を記憶するための評価関数記憶部6と、脱硫モデル記憶部3に記憶された式を満たし且つ評価関数記憶部6に記憶された評価関数を最適にするような複数種類の脱硫剤の投入量に関する変数の組み合わせを抽出する最適投入量抽出部7とを備えている。これにより、例えば処理時間及び/又はコストに関する評価関数を溶銑予備処理に関する評価関数とすることで、処理時間が最小となる脱硫剤投入量やコストが最小となる脱硫剤投入量、処理時間及びコストの両方を勘案した脱硫剤投入量を求めることができる。なお、複数種類の脱硫剤の投入量に関する変数の組み合わせを抽出する際、操業上の制約条件を勘案してよく、こうすることにより、操業の実情に即した脱硫剤投入量を求めることができる。
【0046】
なお、本実施形態では脱硫剤として石灰系脱硫剤とカルシウムカーバイド系脱硫剤とを用いた場合を想定しているが、これに限定するものではない。例えば金属マグネシウム系脱硫剤、マグネシウム合金系脱硫剤、金属カルシウム系脱硫剤、カルシウム合金系脱硫剤、及び、ソーダ灰系脱硫剤からなる群より選択されたものを、石灰系脱硫剤と共に用いてよい。ここでマグネシウム合金としてはFe−Mg合金、Mg−Si合金、Fe−Si−Mg合金が例示され、また、カルシウム合金としてはFe−Ca合金、Ca−Si合金、Fe−Si−Ca合金が例示される。
【0047】
比較的安価であるが脱硫効率の低い石灰系脱硫剤に、上記のような脱硫効率の高い脱硫剤を混合することで、脱硫剤全体としての脱硫効率を高めて脱硫時間を短縮することができる。また、石灰系脱硫剤を用いず、その他の脱硫剤を複数種類用いてもよい。
【0048】
また、本実施形態では脱硫剤を2種類としているが、3種類以上の場合は、複数種類の脱硫剤における互いの干渉を脱硫モデル式(1)に表すよう、少なくとも1種類の脱硫剤の投入量に関する変数の係数を別の1又は複数種類の脱硫剤の投入量に関する変数の関数とすればよい。
【0049】
また、本実施形態では脱硫モデル式(1)中のA,Bを各脱硫剤の原単位としているが、脱硫剤の投入量に関する変数であれば、これに限定するものではない。即ち、脱硫剤の原単位以外にも、脱硫剤投入量、脱硫剤投入速度等をA,Bとして用いてよい。脱硫剤の投入量に関する変数として上記のいずれを用いるかは、モデル作成の際の解析や冶金学的知見を基にして、試行錯誤により決定されてよい。
【0050】
また、脱硫モデル式は上記式(1)に限定されない。少なくとも1種類の脱硫剤の投入量に関する変数の係数を別の1又は複数種類の脱硫剤の投入量に関する変数の関数とすればよく、例えば以下の式(6)等を用いてよい。
ln(Si/Sf)=(a+b*√B)*A+(c+d*√A)*B+e*A*B+Δ (6)
【0051】
また、脱硫モデル式の左辺の目的変数はln(Si/Sf)に限定されず、例えば下記式(7)等を用いてよい。
Sf=(a+b*A)*A+(c+d*A)*B+e*Si+Δ (7)
【0052】
またさらに、溶銑温度等、脱硫操業に影響を与える他の因子を変数として脱硫モデル式中に混在させてもよい。
【0053】
また、脱硫剤投入量算出装置1は図1に示す構成に限定されない。例えば、操業上制約条件の代わりに別の制約条件を設けたり、操業上制約条件及び別の制約条件の両方を用いたりしてよい。
【0054】
また、評価関数はコスト算出関数に限定されない。例えば脱硫処理に要する時間を評価関数として用い、脱硫処理時間が最小となるような脱硫剤投入量を算出してよい。また上述のように処理時間及びコストの両方を勘案した評価関数を用いてもよい。
【0055】
また、本実施形態では、脱硫剤投入前の溶銑中の硫黄濃度Si、目標とする処理後の溶銑中の硫黄濃度Sf、及び定数a〜eやΔのデータを脱硫モデル式に入力してA,Bの関数としているが、これに限定されない。例えば先ずA,Bを仮定し、ステップS2において脱硫モデル式にSfを除くA,B、Si、及び定数等を入力してSfを算出し、Sfの値が目標値に十分近いときのA,Bを出力してよい。この場合、Sfが目標値に近づくようにA,Bを適宜仮定する必要があり、Sfが目標値に十分近づくまで処理が繰り返される。
【0056】
【実施例】
重回帰等の統計的手法を用いた脱硫モデル式について、従来から用いられてきた脱硫モデルと本発明に係る脱硫モデルとにおける精度を検証した。ここで脱硫モデル式は、複数種類の脱硫剤の投入量に関する変数と、複数種類の脱硫剤の投入前後での溶銑中の硫黄濃度との関係を表す。なお、検証に際して、溶銑を脱硫するための脱硫剤としては石灰系脱硫剤とカルシウムカーバイド系脱硫剤とを用い、汎用のインジェクション脱硫方式を採用した。
【0057】
本発明に係る脱硫モデル式としては下記式(A)、従来から用いられてきた統計的手法による脱硫モデル式としては下記式(B)を用い、夫々モデルA,モデルBとした。なお、式(A),(B)中の定数a〜fは重回帰により決定され、Δは脱硫剤吹き込み速度、処理前の溶銑中珪素濃度、溶銑温度、ランス深さ等の変数の線形結合で表される。
ln(Si/Sf)=(a+b*X)*X+(c+d*X)*Y+Δ (A)
ln(Si/Sf)=e*X+f*Y+Δ (B)
(Si:脱硫剤投入前の溶銑中の硫黄濃度、Sf:処理後の溶銑中の硫黄濃度、X:石灰系脱硫剤の原単位、Y:カルシウムカーバイド系脱硫剤の原単位、a,b,c,d,e,f:定数、Δ:その他の変数項及び/又は定数項)
【0058】
ここで、上式(A)は、上述した式(1)の定数d=0の場合の式(3)と同値である。つまり、Yの係数は、X及びYの関数として表されず、(c+d*X)というXのみの関数として表されている。
【0059】
図3(a),(b)は、処理後の溶銑中の硫黄濃度において上述したモデルA,Bを用いた予測値Sfと実績値Sf’との関係を示す散布図である。図中には実線で関数y=xが示されており、散布点と実線y=xとの距離により精度が良好かどうかを把握することができる。従来のモデルBと比較して、本発明に係るモデルAの散布点は実線y=x近傍により集中しており、予測値と実績値との誤差の標準偏差が小さいことから、モデルAはモデルBよりも精度が高いといえる。
【0060】
表1には、モデルA及びモデルBによって得られたln(Si/Sf)及び処理後の溶銑中の硫黄濃度Sfに関して実績値との誤差を標準偏差として計算した結果が示されている。これら2つの予測値と実績値との誤差の標準偏差について、共にモデルAがモデルBよりも低い値となっている。このことから、図3(a),(b)に関して上述したように、モデルAがモデルBよりも精度が高いということが数値により実証された。より具体的に、処理後の溶銑中の硫黄濃度Sfについての実績値との誤差(標準偏差)はモデルBが2.1(×0.001%)、モデルAが1.6(×0.001%)であり、モデルAの方が誤差を略25%も低減できた。
【0061】
【表1】
Figure 0003786261
【0062】
なお、本実施例は脱硫剤として石灰系脱硫剤とカルシウムカーバイド系脱硫剤を用いて検証したものであるが、脱硫モデル式の構造を本発明に係るモデルAのように種類の異なる脱硫剤同士の干渉を考慮したものとすることで、他の脱硫剤を複数種類用いた場合にも同様の結果が得られるものと考えられる。
【0063】
【発明の効果】
本発明は以上説明したように構成されるので、以下に記載されるような効果を奏する。
【0064】
複数種類の脱硫剤の投入量に関する変数と複数種類の脱硫剤の投入前後での溶銑中の硫黄濃度との関係を脱硫モデル式として表すので、物理的に解釈しやすく、パラメータの調整が容易であり、保守性に優れた脱硫モデルを作成することができる。
【0065】
また、脱硫モデル式において、例えば上記式(1)に示すように、少なくとも1種類の脱硫剤の投入量に関する変数の係数を別の1又は複数種類の脱硫剤の投入量に関する変数の関数とすることによって、種類の異なる脱硫剤同士の干渉を考慮した、精度の良いモデルを作成することができる。
【0066】
また、比較的安価であるが脱硫効率の低い石灰系脱硫剤に、カルシウムカーバイド系脱硫剤、金属マグネシウム系脱硫剤、マグネシウム合金系脱硫剤、金属カルシウム系脱硫剤、カルシウム合金系脱硫剤、ソーダ灰系脱硫剤等の脱硫効率の高い脱硫剤を混合することで、脱硫剤全体としての脱硫効率を高めて脱硫時間を短縮することができる。
【0067】
また、カルシウムカーバイド系脱硫剤は脱硫効率が高いので、石灰系脱硫剤と混合させることで、全体としての脱硫効率の向上と脱硫時間の短縮をより確実にすることができる。
【0068】
また、溶銑予備処理における脱硫剤投入量を算出する際、例えば処理時間及び/又はコストに関する評価関数を溶銑予備処理に関する評価関数とすることで、処理時間が最小となる脱硫剤投入量やコストが最小となる脱硫剤投入量、処理時間及びコストの両方を勘案した脱硫剤投入量を求めることができる。なお、複数種類の脱硫剤の投入量に関する変数の組み合わせを抽出する際、操業上の制約条件を勘案してよく、こうすることにより、操業の実情に即した脱硫剤投入量を求めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る脱硫剤投入量算出装置の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る脱硫剤投入量算出装置が実行する処理を示すフローチャートである。
【図3】本発明に係る脱硫モデル式と従来の脱硫モデル式とによって算出された処理後の溶銑中の硫黄濃度Sfと実績値Sf’との関係を示す散布図である。
【図4】溶銑予備処理におけるインジェクション脱硫方式を示す模式図である。
【図5】図4のランス近傍を拡大図示した模式図である。
【図6】脱硫剤原単位と処理後の溶銑中の硫黄濃度との関係についてニューラルネットワークを用いて求めた解析結果を示すグラフである。
【符号の説明】
1 脱硫剤投入量算出装置
2 脱硫モデル作成部(脱硫モデル作成装置)
3 脱硫モデル記憶部(脱硫モデル記憶手段)
4 脱硫剤投入量関係式算出部
5 操業上制約条件式記憶部
6 評価関数記憶部(評価関数記憶手段)
7 最適投入量抽出部(最適投入量抽出手段)
10 窒素ガスの気泡
11 脱硫剤
11a 窒素ガスに内包された脱硫剤
11b 溶銑へ侵入した脱硫剤
12 溶銑
13 トピード
20 ランス

Claims (16)

  1. 複数種類の脱硫剤が投入される溶銑予備処理における、複数種類の前記脱硫剤の投入量に関する変数と複数種類の前記脱硫剤の投入前後での溶銑中の硫黄濃度との関係を表す脱硫モデル式として、
    少なくとも1種類の前記脱硫剤の投入量に関する変数の係数が、別の1又は複数種類の前記脱硫剤の投入量に関する変数の関数になっている式を作成することを特徴とする溶銑予備処理における脱硫モデル作成装置。
  2. 投入される前記脱硫剤の中の1種類が石灰(CaO)系脱硫剤であり、
    別の1又は複数種類の前記脱硫剤が、カルシウムカーバイド(CaC2)系脱硫剤、金属マグネシウム(Mg)系脱硫剤、マグネシウム(Mg)合金系脱硫剤、金属カルシウム(Ca)系脱硫剤、カルシウム(Ca)合金系脱硫剤、及び、ソーダ灰(Na2CO3)系脱硫剤からなる群より選択されたものであることを特徴とする請求項1に記載の溶銑予備処理における脱硫モデル作成装置。
  3. 投入される前記脱硫剤が石灰(CaO)系脱硫剤及びカルシウムカーバイド(CaC2)系脱硫剤の2種類であることを特徴とする請求項1に記載の溶銑予備処理における脱硫モデル作成装置。
  4. 複数種類の脱硫剤が投入される溶銑予備処理における、複数種類の前記脱硫剤の投入量に関する変数と複数種類の前記脱硫剤の投入前後での溶銑中の硫黄濃度との関係を表す脱硫モデル式として、
    以下の式(1)を作成することを特徴とする溶銑予備処理における脱硫モデル作成装置。
    ln(Si/Sf)=(a+b*A)*A+(c+d*B)*B+e*A*B+Δ (1)
    (Si:脱硫剤投入前の溶銑中の硫黄濃度、Sf:処理後の溶銑中の硫黄濃度、A:石灰(CaO)系脱硫剤の投入量に関する変数、B:カルシウムカーバイド(CaC2)系脱硫剤、金属マグネシウム(Mg)系脱硫剤、マグネシウム(Mg)合金系脱硫剤、金属カルシウム(Ca)系脱硫剤、カルシウム(Ca)合金系脱硫剤、又は、ソーダ灰(Na2CO3)系脱硫剤の投入量に関する変数、a,b,c,d,e:定数、Δ:その他の変数項及び/又は定数項)
  5. 複数種類の脱硫剤が投入される溶銑予備処理における、複数種類の前記脱硫剤の投入量に関する変数と複数種類の前記脱硫剤の投入前後での溶銑中の硫黄濃度との関係を表す脱硫モデル式として、
    少なくとも1種類の前記脱硫剤の投入量に関する変数の係数が、別の1又は複数種類の前記脱硫剤の投入量に関する変数の関数になっている式を作成するようにコンピュータを機能させることを特徴とする溶銑予備処理における脱硫モデル作成プログラム。
  6. 投入される前記脱硫剤の中の1種類が石灰(CaO)系脱硫剤であり、
    別の1又は複数種類の前記脱硫剤が、カルシウムカーバイド(CaC2)系脱硫剤、金属マグネシウム(Mg)系脱硫剤、マグネシウム(Mg)合金系脱硫剤、金属カルシウム(Ca)系脱硫剤、カルシウム(Ca)合金系脱硫剤、及び、ソーダ灰(Na2CO3)系脱硫剤からなる群より選択されたものであることを特徴とする請求項5に記載の溶銑予備処理における脱硫モデル作成プログラム。
  7. 投入される前記脱硫剤が石灰(CaO)系脱硫剤及びカルシウムカーバイド(CaC2)系脱硫剤の2種類であることを特徴とする請求項5に記載の溶銑予備処理における脱硫モデル作成プログラム。
  8. 複数種類の脱硫剤が投入される溶銑予備処理における、複数種類の前記脱硫剤の投入量に関する変数と複数種類の前記脱硫剤の投入前後での溶銑中の硫黄濃度との関係を表す脱硫モデル式として、
    以下の式(1)を作成するようにコンピュータを機能させることを特徴とする溶銑予備処理における脱硫モデル作成プログラム。
    ln(Si/Sf)=(a+b*A)*A+(c+d*B)*B+e*A*B+Δ (1)
    (Si:脱硫剤投入前の溶銑中の硫黄濃度、Sf:処理後の溶銑中の硫黄濃度、A:石灰(CaO)系脱硫剤の投入量に関する変数、B:カルシウムカーバイド(CaC2)系脱硫剤、金属マグネシウム(Mg)系脱硫剤、マグネシウム(Mg)合金系脱硫剤、金属カルシウム(Ca)系脱硫剤、カルシウム(Ca)合金系脱硫剤、又は、ソーダ灰(Na2CO3)系脱硫剤の投入量に関する変数、a,b,c,d,e:定数、Δ:その他の変数項及び/又は定数項)
  9. 複数種類の脱硫剤が投入される溶銑予備処理における、複数種類の前記脱硫剤の投入量に関する変数と複数種類の前記脱硫剤の投入前後での溶銑中の硫黄濃度との関係を表す脱硫モデル式として、少なくとも1種類の前記脱硫剤の投入量に関する変数の係数が、別の1又は複数種類の前記脱硫剤の投入量に関する変数の関数になっている式を記憶するための脱硫モデル記憶手段と、
    溶銑予備処理に関する評価関数を記憶するための評価関数記憶手段と、
    前記脱硫モデル記憶手段に記憶された前記式を満たし且つ前記評価関数記憶手段に記憶された前記評価関数を最適にするような複数種類の前記脱硫剤の投入量に関する変数の組み合わせを抽出する最適投入量抽出手段とを備えていることを特徴とする溶銑予備処理における脱硫剤投入量算出装置。
  10. 投入される前記脱硫剤の中の1種類が石灰(CaO)系脱硫剤であり、
    別の1又は複数種類の前記脱硫剤が、カルシウムカーバイド(CaC2)系脱硫剤、金属マグネシウム(Mg)系脱硫剤、マグネシウム(Mg)合金系脱硫剤、金属カルシウム(Ca)系脱硫剤、カルシウム(Ca)合金系脱硫剤、及び、ソーダ灰(Na2CO3)系脱硫剤からなる群より選択されたものであることを特徴とする請求9に記載の溶銑予備処理における脱硫剤投入量算出装置。
  11. 投入される前記脱硫剤が石灰(CaO)系脱硫剤及びカルシウムカーバイド(CaC2)系脱硫剤の2種類であることを特徴とする請求項9に記載の溶銑予備処理における脱硫剤投入量算出装置。
  12. 複数種類の脱硫剤が投入される溶銑予備処理における、複数種類の前記脱硫剤の投入量に関する変数と複数種類の前記脱硫剤の投入前後での溶銑中の硫黄濃度との関係を表す脱硫モデル式として、以下の式(1)を記憶するための脱硫モデル記憶手段と、
    溶銑予備処理に関する評価関数を記憶するための評価関数記憶手段と、
    前記脱硫モデル記憶手段に記憶された前記式を満たし且つ前記評価関数記憶手段に記憶された前記評価関数を最適にするような複数種類の前記脱硫剤の投入量に関する変数の組み合わせを抽出する最適投入量抽出手段とを備えていることを特徴とする溶銑予備処理における脱硫剤投入量算出装置。
    ln(Si/Sf)=(a+b*A)*A+(c+d*B)*B+e*A*B+Δ (1)
    (Si:脱硫剤投入前の溶銑中の硫黄濃度、Sf:処理後の溶銑中の硫黄濃度、A:石灰(CaO)系脱硫剤の投入量に関する変数、B:カルシウムカーバイド(CaC2)系脱硫剤、金属マグネシウム(Mg)系脱硫剤、マグネシウム(Mg)合金系脱硫剤、金属カルシウム(Ca)系脱硫剤、カルシウム(Ca)合金系脱硫剤、又は、ソーダ灰(Na2CO3)系脱硫剤の投入量に関する変数、a,b,c,d,e:定数、Δ:その他の変数項及び/又は定数項)
  13. 複数種類の脱硫剤が投入される溶銑予備処理における、複数種類の前記脱硫剤の投入量に関する変数と複数種類の前記脱硫剤の投入前後での溶銑中の硫黄濃度との関係を表す脱硫モデル式として、少なくとも1種類の前記脱硫剤の投入量に関する変数の係数が、別の1又は複数種類の前記脱硫剤の投入量に関する変数の関数になっている式を記憶するための脱硫モデル記憶手段、
    溶銑予備処理に関する評価関数を記憶するための評価関数記憶手段、及び、
    前記脱硫モデル記憶手段に記憶された前記式を満たし且つ前記評価関数記憶手段に記憶された前記評価関数を最適にするような複数種類の前記脱硫剤の投入量に関する変数の組み合わせを抽出する最適投入量抽出手段、としてコンピュータを機能させるための溶銑予備処理における脱硫剤投入量算出プログラム。
  14. 投入される前記脱硫剤の中の1種類が石灰(CaO)系脱硫剤であり、
    別の1又は複数種類の前記脱硫剤が、カルシウムカーバイド(CaC2)系脱硫剤、金属マグネシウム(Mg)系脱硫剤、マグネシウム(Mg)合金系脱硫剤、金属カルシウム(Ca)系脱硫剤、カルシウム(Ca)合金系脱硫剤、及び、ソーダ灰(Na2CO3)系脱硫剤からなる群より選択されたものであることを特徴とする請求項13に記載の溶銑予備処理における脱硫剤投入量算出プログラム。
  15. 投入される前記脱硫剤が石灰(CaO)系脱硫剤及びカルシウムカーバイド(CaC2)系脱硫剤の2種類であることを特徴とする請求項13に記載の溶銑予備処理における脱硫剤投入量算出プログラム。
  16. 複数種類の脱硫剤が投入される溶銑予備処理における、複数種類の前記脱硫剤の投入量に関する変数と複数種類の前記脱硫剤の投入前後での溶銑中の硫黄濃度との関係を表す脱硫モデル式として、以下の式(1)を記憶するための脱硫モデル記憶手段、及び、
    溶銑予備処理に関する評価関数を記憶するための評価関数記憶手段、及び、
    前記脱硫モデル記憶手段に記憶された前記式を満たし且つ前記評価関数記憶手段に記憶された前記評価関数を最適にするような複数種類の前記脱硫剤の投入量に関する変数の組み合わせを抽出する最適投入量抽出手段、としてコンピュータを機能させるための溶銑予備処理における脱硫剤投入量算出プログラム。
    ln(Si/Sf)=(a+b*A)*A+(c+d*B)*B+e*A*B+Δ (1)
    (Si:脱硫剤投入前の溶銑中の硫黄濃度、Sf:処理後の溶銑中の硫黄濃度、A:石灰(CaO)系脱硫剤の投入量に関する変数、B:カルシウムカーバイド(CaC2)系脱硫剤、金属マグネシウム(Mg)系脱硫剤、マグネシウム(Mg)合金系脱硫剤、金属カルシウム(Ca)系脱硫剤、カルシウム(Ca)合金系脱硫剤、又は、ソーダ灰(Na2CO3)系脱硫剤の投入量に関する変数、a,b,c,d,e:定数、Δ:その他の変数項及び/又は定数項)
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