JP3788869B2 - フローセンサ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、発熱抵抗体を用い、流体の流速を検出するフローセンサに関する。
【0002】
【従来の技術】
2つの発熱抵抗体を用いた定電流駆動方式のフローセンサは、例えば、特開平9−4309号公報に開示され、2つの発熱抵抗体を用いた定電圧駆動方式のフローセンサは、例えば、特表平8−509066号公報に開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
一般に、定電圧駆動方式の一般的な特徴は、駆動電圧が流体の流量に依存せず一定で、発熱抵抗体の抵抗値の低下は、消費電力の増加につながる成分もあるため、定電流駆動方式に比べ、流体の流速が増加しても、フローセンサの消費電力の減少が少なく、高速流域での感度の低下が少ない点にある。
【0004】
しかしながら、上流側、下流側の発熱体にバランスした等電圧を印可するのに、回路構成が煩雑で回路の安定性がとりにくいという不具合がある。
【0005】
一方、定電流駆動方式の一般的な特徴は、定電圧駆動方式に比べ、感度が高く、発熱抵抗体の抵抗値と電圧との関係が比例するので信号処理に用いやすい点にある。
【0006】
この発明の目的は、定電圧駆動方式の高流速域での感度のよさと、定電流駆動方式の高感度で信号処理がしやすい点の両方を備えたフローセンサを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、基板と、基板上に形成され検出対象となる流体の流れる方向の上流側と下流側とに各々配置された2つの発熱抵抗体と、前記発熱抵抗体の一方が入力抵抗として反転入力端子に接続され、他方が負帰還抵抗として接続されている第1のオペアンプと、入力抵抗である前記発熱抵抗体に一定電圧を印可する電源と、前記電源の出力電圧と前記第1のオペアンプの出力電圧とが入力され、この両電圧の差電圧を示す信号を出力する第2のオペアンプと、を備えている。
【0008】
したがって、入力抵抗となる発熱抵抗体は定電圧源により定電圧駆動方式で駆動されて、流体の流速が増加したときに発熱抵抗体の消費電力の増加による発熱量の増加があり、また、両発熱抵抗体は駆動電流が等しい定電流駆動方式の特徴も併せ持つので、流体の流速の測定範囲を拡大させることができる。
また、2つの発熱抵抗体の出力電圧を比較的入力インピーダンスの低い第2のオペアンプによる比較器で比較することができ、両発熱抵抗体の出力電圧の比較のために、従来の定電流駆動方式のフローセンサのような高インピーダンスのアンプが不要となるので、回路構成をシンプルにすることができる。
【0009】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、入力抵抗である発熱抵抗体を流体の流れる方向の上流側に、負帰還抵抗である発熱抵抗体を下流側に各々配置する。
【0010】
したがって、流速(流量)に対する出力電圧特性の、高流速(流量)域での感度の低下が少なく、直線性のよい、流体の上流側に配置する発熱抵抗体を定電圧駆動するので、さらに流体の流速の測定範囲を広げることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
図1は、この発明の実施の一形態であるフローセンサの素子の平面図(a)と縦断面図(b)である。
【0014】
このフローセンサ素子1は、基板2に堀3と、この堀3を架橋した橋4が形成されている。橋4の上には、2つの発熱抵抗体5,6が形成されている。このフローセンサによる検出対象である流体の流れる方向は矢印7で示しているが、発熱抵抗体5は流体の上流側、発熱抵抗体6は下流側に位置している。ボンディングパッド8は、両発熱抵抗体5,6の電気信号を外部に取り出すために形成されている。
【0015】
図2は、フローセンサ素子1を駆動する駆動回路の回路図である。
【0016】
この駆動回路10は、発熱抵抗体5が入力抵抗として反転入力端子に接続され、発熱抵抗体6が負帰還抵抗として接続されているオペアンプ11を備えている。このオペアンプ11は、この発明の第1のオペアンプを実現するものである。電源12は、入力抵抗である発熱抵抗体5に一定電圧を印可する。また、オペアンプ11の非反転入力端子はグランドに接続されている。
【0017】
オペアンプ13は、非反転入力端子が電源12に接続され、反転入力端子には、オペアンプ11の出力が入力される。
【0018】
以上のような回路構成で、発熱抵抗体5は電源12で定電圧駆動され、発熱抵抗体5および6は等しい電流値で駆動される。
【0019】
この駆動回路10のオペアンプ11、発熱抵抗体5,6は基本的な反転増幅器に相当するので、その入力電圧Vinに対するオペアンプ11の出力電圧Voは、発熱抵抗体5,6の抵抗値を各々R1,R2とすれば、
Vo=−(R2/R1)×Vin …… (1)
となる。したがって、発熱抵抗体6にかかる駆動電圧は、オペアンプ11の出力電圧Voと一致する。
【0020】
流体の流速(流量)を検出するための信号は、2つの発熱抵抗体5,6の電圧降下Vhu,Vhdを測定し、この差電圧である、
Vhud=Vhu−Vhd …… (2)
または、
Vhdu=Vhd−Vhu …… (3)
を求めればよい。
【0021】
このように差をとることで、流体の流速(流量)に伴う信号の変化を捕らえられるが、流体の温度の変化に伴う出力信号の変化はなくなり、両発熱抵抗体5,6の流体の流れに伴って奪われる熱量の違いのみを検出することができる。
【0022】
発熱抵抗体5は、電源12で定電圧駆動され、流体の流速が増加すると、発熱抵抗体5は温度が低下し、抵抗値R1が低下するため、駆動電流が増加する。駆動電流の増加は、定電圧駆動方式のとき消費電力の増加になる。流体の流速が増加したときに消費電力が増加するようにすることは、高流速域でのセンサ温度の低下、つまり感度の低下を防止することになる。また、両発熱抵抗体5,6は等しい駆動電流により駆動されるという定電流駆動方式の特徴も併せ持っている。よって、流体の流速(流量)の測定範囲を拡大することができる。
【0023】
特に、流体の上流側に配置された発熱抵抗体5は、流体の下流側に配置され、発熱抵抗体5の熱をもらうことができる発熱抵抗体6より、流速と出力電圧の直線性はよくなる。つまり、流体の下流側の発熱抵抗体6は、上流側の発熱抵抗体5が発する熱をもらうため、発熱抵抗体5より先に感度が低下する。従って、フローセンサの駆動電力を適切に増加させるためには、この実施の形態の例のように、流体の下流側に配置される発熱抵抗体6より、上流側に配置される発熱抵抗体5を定電圧駆動する方が望ましい。これにより、高流速域での感度の低下をより小さくすることができるので、測定できる流体の流速(流量)域を拡大することができる。
【0024】
図3は、従来の一般的な定電流駆動方式のフローセンサの駆動回路の回路図である。この回路では、二つの発熱抵抗体21,22を、定電流源23,24で定電流により駆動し、各発熱体21,22の電圧値をアンプ25,26で増幅してから、比較器27で比較する。この回路では発熱抵抗体21,22の電圧信号の検出に使うアンプ25,26入力が高インピーダンスであるものを必要とする。
【0025】
これに対し、この実施の形態の例では、通常のオペアンプ11を使用しており、このオペアンプ11の出力インピーダンスは、発熱抵抗体6が負帰還抵抗として動作している限り十分に低インピーダンスである。また、発熱抵抗体21と22の電圧の差信号を検出するオペアンプ13も、オペアンプを用いた一般的なコンパレータ回路を構成するだけでよい。このようにすることにより、2つの発熱抵抗体5,6の出力電圧の差が、オペアンプ13から出力される。
【0026】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明は、入力抵抗となる発熱抵抗体は定電圧源により定電圧駆動方式で駆動されて、流体の流速が増加したときに発熱抵抗体の消費電力の増加による発熱量の増加があり、また、両発熱抵抗体は駆動電流が等しい定電流駆動方式の特徴も併せ持つので、流体の流速の測定範囲を拡大させることができる。
また、2つの発熱抵抗体の出力電圧を比較的入力インピーダンスの低い第2のオペアンプによる比較器で比較することができ、両発熱抵抗体の出力電圧の比較を行なうために、従来の定電流駆動方式のフローセンサのような高インピーダンスのアンプが不要となるので、回路構成をシンプルにすることができる。
【0027】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、流速(流量)に対する出力電圧特性の、高流速(流量)域での感度の低下が少なく、直線性のよい、流体の上流側に配置する発熱抵抗体を定電圧駆動するので、さらに流体の流速の測定範囲を広げることができる。
【0028】
請求項3に記載の発明は、請求項1または2の発明において、2つの発熱抵抗体の出力電圧を比較的入力インピーダンスの低い第2のオペアンプによる比較器で比較することができ、両発熱抵抗体の出力電圧の比較を行なうために、従来の定電流駆動方式のフローセンサのような高インピーダンスのアンプが不要となるので、回路構成をシンプルにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の一形態にかかるフローセンサの素子の平面図(a)と、(a)のA−A切断矢視図(b)である。
【図2】この発明の実施の一形態にかかるフローセンサの駆動回路の回路図である。
【図3】定電流駆動方式である従来のフローセンサの駆動回路の回路図である。
【符号の説明】
1 フローセンサの素子
2 基板
5 発熱抵抗体
6 発熱抵抗体
10 フローセンサの駆動回路
11 第1のオペアンプ
12 第2のオペアンプ
Claims (2)
- 基板と、基板上に形成され検出対象となる流体の流れる方向の上流側と下流側とに各々配置された2つの発熱抵抗体と、
前記発熱抵抗体の一方が入力抵抗として反転入力端子に接続され、他方が負帰還抵抗として接続されている第1のオペアンプと、
入力抵抗である前記発熱抵抗体に一定電圧を印可する電源と、
前記電源の出力電圧と前記第1のオペアンプの出力電圧とが入力され、この両電圧の差電圧を示す信号を出力する第2のオペアンプと、
を備えているフローセンサ。 - 入力抵抗である発熱抵抗体を流体の流れる方向の上流側に、負帰還抵抗である発熱抵抗体を下流側に、各々配置したことを特徴とする請求項1に記載のフローセンサ。
Priority Applications (1)
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|---|---|---|---|
| JP24344698A JP3788869B2 (ja) | 1998-08-28 | 1998-08-28 | フローセンサ |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP24344698A JP3788869B2 (ja) | 1998-08-28 | 1998-08-28 | フローセンサ |
Publications (2)
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| JP2000074714A JP2000074714A (ja) | 2000-03-14 |
| JP3788869B2 true JP3788869B2 (ja) | 2006-06-21 |
Family
ID=17104009
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP24344698A Expired - Fee Related JP3788869B2 (ja) | 1998-08-28 | 1998-08-28 | フローセンサ |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3788869B2 (ja) |
-
1998
- 1998-08-28 JP JP24344698A patent/JP3788869B2/ja not_active Expired - Fee Related
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| JP2000074714A (ja) | 2000-03-14 |
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