JP3798259B2 - Atm−ponに対する部分的バックプレッシャ(pbp)伝送技法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、一般的には非同期転送モード(ATM)通信システム、より詳細には、受動光網(PON)を採用するATM通信システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
非同期転送モード受動光網(Asynchronous Transfer Mode−Passive Optical Networks、ATM−PON)は、ファイバ・ツウ・ザ・ホーム(Fiber−To−The−Home、FTTH)/ファイバ・ツウ・ザ・ビル(Fiber−To−The−Building、FTTB)環境内の末端ユーザと通信するファイバベースのアクセス網に対する約束された解決策であるとみなされている。多くのATM−PONはトリートポロジーを利用し、受動光分割器/併合器によって、下り流方向においてはブロードキャストが提供され、登り流方向においては併合が提供される。分割器/併合器は、典型的には、登り流方向においては単一の光回線終端(Optical Line Termination、OLT)ユニットに結合され、下り流方向においては複数の光網終端(Optical Network Termination、ONT)ユニットに結合され、こうして、トリートポロジーが提供される。OLTは光アクセス網の網側インタフェースを提供し、ONTは光アクセス網への顧客側インタフェースを提供する。ONTからの全ての入りATMセルは、OLTに向かう途中で光併合器を通じて一つのセル流に結合されるために、適当な防止機構が採用されない限り、異なるONTからの登り流(ONTからOLTに向かう)セルの間で衝突が起こる恐れがある。
【0003】
光網終端ユニット(ONT)からの登り流セルの転送を制御するために許諾(グラント)割当て技法が用いられる。ここで、許諾とは、OLTからのONTに対するONTが指定されるスロットにおいて一つの登り流セルをOLTに送ることの許可を意味する。多くのベンダおよび標準機構によって考慮されている現在のアプローチは、QoS(サービス品質)クラス毎のトラヒック制御である。このアプローチにおいては、ONTの所に各QoSクラス毎に一つの待ち行列が提供され、単純なスケジューラによって待ち行列の間に優先順位を付けられたサービスが提供される。一つの従来の技術によるONTアーキテクチャは、2つのユーザ網インタフェース(UNI)カードを含み、ONTの所の物理メモリが異なるサービスクラスを扱うための複数の待ち行列に分割される。一つの典型的な優先待ち行列構成においては、CBR(固定ビット速度)トラヒックは第一の優先待ち行列に割当てられ、リアルタイムVBR(可変ビット速度)トラヒックは第二の優先待ち行列に割当てられ、非リアルタイムVBRトラヒックは第三の優先待ち行列に割当てられ、ABR(アベイラブルビット速度)トラヒックは第四の優先待ち行列に割当てられ、UBR(未指定ビット速度)トラヒックは第五の優先待ち行列に割当てられる。サーバは、通常のデータ許諾が受信された場合は、第一の優先待ち行列を走査し、存在する場合は、セルを送信する。存在しない場合は、サーバは、次の待ち行列を走査し、送るべきセルが見つかるまで走査を第五の待ち行列まで続ける。こうして、より高い優先順位をもつ待ち行列はより低い優先順位の待ち行列の前にサービスを受けることを保障される。この優先待ち行列スキームとともにデータ許諾のみが用いられた場合は、いわゆる飢餓(スタベーション)現象が発生する。例えば、より高い優先待ち行列の一つの所に、非協力的で貪欲なトラヒックが到着した場合、より優先順位の低い待ち行列内のセルは、トラヒック契約に準拠する場合でも、公平な量のサービスを受けられなくなる。この飢餓現象を防止し、より優先順位の低い待ち行列内のセルに公平な量のサービスを提供するために、(特別なデータ許諾として)札付き許諾(タグドグラント)が用いられる。サーバは、OLTから札付き許諾を受信すると、待ち行列の走査を、例えば、第一の優先待ち行列からではなく、第三の優先待ち行列から開始する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
光網終端ユニット(ONT)内で用られるトラヒックをQoSクラス毎に制御するためのこのアプローチの一つの問題点は、同一のONT内に複数のUNIが用いられた場合、ユーザ網インタフェース(UNI)、例えば、イーサネットUNI間の公平さが保障できなくなることである。つまり、同一のQoSクラス(例えば、ABRとUBR)をもつ全ての入りトラヒックは同一の優先待ち行列内に格納され、スケジューラによってどのような接続の概念もなしに扱われるために、ある末端ユーザからのトラヒックが他からのトラヒック速度が極端に高い場合、保障された量のサービスを得ることができなくなる。このたる、光網終端ユニット(ONT)内に同一のONT内のイーサネットUNIの間の公平さを確保するための機構を実装することが必要となる。
【0005】
上述のONTアーキテクチャに基づくが、加えて、公平さの問題を解決するために札付き許諾を用いる一つの技法は、異なる優先順位の待ち行列に割当てられた、つまり、一方は高い優先順位の待ち行列に割当てられ、もう一方は優先順位の低い待ち行列に割当てられた2つのイーサネットUNI からのストリームを持ち;通常のデータ許諾と札付き許諾から成る2つの異なる許諾を用いることで両方のストリームが分離される。OLTは、こうして、異なる許諾にて同一のONT内の2つのイーサネットUNIを直接に制御することで、これらの間の公平さを達成する。
【0006】
ただし、2つの待ち行列を用いるアプローチは様々な短所を持つ。例えば、2つの待ち行列を用いるアプローチでは、典型的には、帯域幅の使用が非効率で非対称なものとなる。つまり、より高い優先待ち行列と関連するトラヒック流は、他のストリーム、例えば、札付き許諾に割当てられた帯域幅を共有することはできず、他方、より低い優先順位の所のストリームは、より高い優先待ち行列、つまり、札付き許諾と関連するストリームに割当てられた帯域幅を共有することはできない。同一の許諾レートが用いられた場合でも、両方のストリームに対して送信されるトラヒックの実際の量は、データ許諾が受信された際により高い優先待ち行列内にセルが常に存在しない限り、異なってくる。
【0007】
もう一つの短所は非標準の札付き許諾が用いられる所にある。この技法は、あるベンダのONTが札付き許諾をサポートしない他のベンダからのOLTとともに用いられるような場合は、利用できなくなる。最後に、2つの待ち行列を用いるアプローチは、これ自体がスケーラビリティの悪化を招く。一例として、2つの待ち行列を用いるアプローチは、一つのONTの所で2つのイーサネットカードを扱うことができ、各イーサネットUNIカードは、一つのストリーム、つまり、仮想チャネルのみを扱う。ただし、あるONTが2つより多くのイーサネットUNIカードをサポートする場合、あるいは各イーサネットUNIカードが一つより多くのストリームをサポートする場合、2つの待ち行列を用いるアプローチはもはや利用できなくなる。
【0008】
【課題を解決するための手段】
ATM−PON内の登り流トラヒック、例えば、ユーザ網インタフェース(UNI)カード、例えば、イーサネットUNIカード、あるいは非固定ビット速度ソースに対する他の網インタフェースカードから生成されるトラヒックの効率的な伝送および公平さの保障が部分的バックプレッシャ(PBP)技法を用いることで達成される。このPBP技法は、顧客側インタフェースデバイス、例えば、光網終端(ONT)ユニット内の優先待ち行列とユーザ網インタフェース(UNI)カードとの間にフィードバックフロー制御機構を用いることで、入りトラヒックの伝送効率の改善および公平さの保障を達成する。待ち行列状態モニタによって優先待ち行列内のトラヒックレベルが監視され、インタフェースデバイスからのフィードバック情報に基づいてUNIカードのピーク登り流速度が動的に制御される。優先待ち行列が指定される閾値レベルに達すると、状態モニタによって、速度コントローラが起動され、UNIカードの登り流出力が制限される。速度コントローラは、UNIカードのピーク出力を制御されたピーク速度に低減する。その後、待ち行列のレベルが第二の閾値レベルより落ちた時点で、状態モニタによって、速度コントローラが不能にされ、登り流出力が元の速度に回復される。
【0009】
本発明のより完全な理解が本発明の以下の詳細な説明を図面との関連で考慮することで得られるものどある。図面中、類似の要素は類似の符号によって示される。
【0010】
【発明の実施の形態】
ファイバ・ツウ・ザ・ホーム(FTTH)/ファイバ・ツウ・ザ・ビル(FTTB) 環境内の末端ユーザと通信するファイバベースのアクセス網内で非同期転送モード受動光網(ATM−PON)が用いられている。図1は、基本トリートポロジーにて構成されたATM−PON10を示す。受動光分割器/併合器12が登り流方向においては単一の光回線終端(OLT)ユニット14に結合され、下り流方向においては複数の光網終端(ONT)ユニット16に結合される。受動光分割器/併合器12は、下り流方向においてはブロードキャストを提供し、登り流方向においては併合を提供する。図1に示されるFull Services Access Networks(FSAN)イニシアティブの一部であり、ITU−T Recommendations G.983−1および983−2に従う一例としてのATM−PONにおいては、OLT14は光アクセス網の網側インタフェースを提供し、ONT16は光アクセス網への顧客側インタフェースを提供する。
【0011】
図2は一例としての光回線終端(OLT)ユニット14の機能ブロック図を示す。OLT14は、典型的には、標準インタフェース22(例えば、VB5.x、V5.x、NNI)を介して交換網20に結合される。分配側24においては、OLT14は、例えば、ビット速度あるいは電力予算に関する契約要件に従って光アクセスを提供する。OLT14は、通常は、サービスポート26、光分配網(ODN)インタフェース28、VP管理に対するMUX30、並びに電源および運転、管理および保守機能32から構成される。理解できるように、説明の組合せは、OLT14内に仮想チャネル(VC)層機能を組み込むことを排除するものではない。
【0012】
概略的には、サービスポート26は網内のサービスノードにインタフェースする。サービスポートは、登り流SDH(同期デジタル階層)ペイロード内にATMセルを挿入し、下り流SDHペイロードからATMセルを抽出する。MUX30は、サービスポート26とODNインタフェース28との間にVP接続を提供し、異なるVPが異なるサービスに割当てられる。様々な情報、例えば、主内容、シグナリングおよびOAMフローがVPのVCを用いて交換される。ODNインタフェース28内では、PON回線端末(LT)によって光電気変換過程が扱われる。ODNインタフェース28は、下り流PONペイロード内にATMセルを挿入し、登り流PONペイロードからATMセルを抽出する。
【0013】
ATM−PON内のOLT14は、ONTユニット16内の登り流トラヒックに対して、許諾(グラント)を発行することで完全な制御をもつ。つまり、ONT16からOLT14への登り流セルの転送を制御するために許諾割当て技法が用いられる。許諾割当ては、ある与えられたタイムスロットにおいて、あるONTは他のONTがセルを送信するか否かについての知識をもたないために、ONTからのセルの伝送を調整するために必要となる。理解できるように、許諾は、あるONTがある指定されるスロットにおいて一つの登り流セルを送ることに対する許可である。許諾は、下り流PLOAM(物理層運転および保守)セル内を運ばれる。現在のITU推奨は、一度にONT当たり一つのデータ許諾を指定する。ONT当たり一つのデータ許諾のみが用いられるために、OLTは、登り流トラヒックを、接続ベースではなく、ONTベースにて制御する。ONTが自身に向けられた各接続を自身で扱うことができれば、それに越したことはないが、このためには、ONTの所に接続毎の待ち行列とスケーリングスキームを用意することが必要となる。しかしながら、ATM−PONにおける主要な感心事にシステム全体の経済性があり、これとの関連で、ONTは多数展開する必要があることから経済性に対する主要な標的となる。このため、ONTに対して複雑な待ち行列およびスケーリングスキームを用いることは非現実的である。
【0014】
図3は、光網終端(ONT)ユニット16の一例としての機能ブロック図を示す。ONT16は、室内網分配設備をアクセス網に結合する能動デバイスである。ONT16は、概略的には、光分配網(ODN)インタフェース40、ユーザポート42、伝送、サービスおよび顧客マルチプレキシング(MUX)/デマルチプレキシング機能44、並びに電源および運転、管理および保守機能46から構成される。ODNインタフェース40は、光電気変換過程を扱うが、ここで、ODNインタフェースは、下り流フレームタイミングから獲得される同期に基づいて、下り流PONペイロードからATMセルを抽出し、登り流PONペイロード内にATMセルを挿入する。図示するように、マルチプレクサ(MUX)44はサービスインタフェースに結合され、サービスインタフェースをODNインタフェース40に多重化する。たった一つの正当なATMセルのみがMUX44をパスできるために、割当てられた登り流帯域幅を多数のVPが効果的に共有することができる。ユーザポート42は、理解できるように、ユーザ網インタフェース(UNI)を通じて一つあるいは複数の末端ユーザデバイス、例えば、コンピュータ端末、LANに対するハブ/ブリッジ、および/あるいはビデオ放送のためのテレビにインタフェースする。ユーザポート42は、登り流ペイロード内にATMセルを挿入し、下り流ペイロードからATMセルを抽出する。
【0015】
背景の所で説明したように、多くのベンダの光網終端(ONT)ユニット16内でのQosクラス毎のトラヒック制御と関連する一つの問題は、複数のユーザ網インタフェース(UNI)が用いられた場合、同一のONT内のイーサネットUNIカードの間で公平さが保障できなくなることである。同一のQoSクラス(例えば、ABRおよびUBR)の入りトラヒックは全て同一優先待ち行列内に格納され、スケジューラによってどのような接続の概念(ノーション)もなく扱われるために、幾つかの末端ユーザからのトラヒックは保障された量のサービスを得ることができないのに、他の末端ユーザからのトラヒック速度は極端に高くなることがあり得る。
【0016】
上述の公平さの問題を札付き許諾を用いることで解決する一つの技法は、2つのイーサネットUNIからのストリームを受信し、これら2つのイーサネットUNIは異なる優先待ち行列に割当てられる。つまり、一方は、高い優先順位の待ち行列に割当てられ、もう一方は低い優先順位の行列に割当てられる。そして、通常のデータ許諾と札付き許諾から成る2つの異なる許諾が両ストリームを分離するために用いられる。OLTは、こうして、異なる許諾にて、同一のONT内の2つのイーサネットUNIを直接に制御し、これによって、これらの間の公平さを提供する。ただし、2つの待ち行列を用いるアプローチは様々な短所を持ち、これが本発明による部分的バックプレッシャ(BPB)割当て技法によって解決される。
【0017】
図4〜5は、本発明によるONT50の一つの実施例を示す。図示するように、ONT50は、N個のユーザ網インタフェース(UNI)カード52、例えば、イーサネットUNIカードに結合される。ここで用いられるイーサネット(Ethernet)なる用語は、IEEE 802.3標準に基づく網および網プロトコルを意味し、これには、これに限られるものではないが、10 base−5、10 base−2、10 base−Tが含まれる。ただし、理解できるように、本発明は任意のタイプのVBR/UBRサービスとの関連で用いることができ、イーサネットに限定されるものではない。UNIカード52は、概略的には、データの単一ストリームを提供するための一つの入力ポートと一つの出力ポートを備え、UNIカード52はユーザ網とそれと関連するデバイスをONT50を通じてアクセス網に結合する。UNIカード52は、ユーザ網データ、例えば、イーサネットからのデータを、ONT50に適する形式に変換する。各UNIカード52は、ONT50内の単一の優先待ち行列56に結合される。当業者においては理解できるように、優先待ち行列56は、任意のタイプのメモリ素子、例えば、プログラム制御RAMあるいはFIFOバッファとすることができ、これはデータを順番に格納し、リクエストに応じてこれを順番に出力する働きをする。本発明の場合は、優先待ち行列56は、登りイーサネットトラヒック流を格納し、このトラヒック流は、その後、ATMセルフォーマット内に挿入される。理解できるように、優先待ち行列の(メモリ)サイズは、通常、UNIカードの許諾速度と関連する出力速度、並びに他の一般的に知られている基準に基づいて選択される。一例として、説明のONT50に対する優先待ち行列56は、最大4096個までのセルを収容する。光網終端(ONT)ユニットの所にデータ許諾が受信される度に、一つのセルが登り方向に光回線終端(OLT)ユニットに向けて送られる。
【0018】
本発明によると、各UNIカード58は、速度コントローラ58を備え、速度コントローラ58は、起動された場合、UNIカード52のピーク出力速度を制限する。各UNIカード52内の速度コントローラ58は、ONTコア内の待ち行列状態モニタ60に結合される。待ち行列状態モニタ60は、図示するように、優先待ち行列56に結合され、優先待ち行列56は、図示するように、上限閾値レベル‘ut'と下限閾値レベル‘lt'を含む。待ち行列状態モニタ60は、ONTコアとイーサネットUNIカード52との間に、優先待ち行列状態情報のためのフィードバックチャネルを提供する。理解できるように、待ち行列状態監視機能は、ONTコア内に含まれるデジタルプロセッサ内に、待ち行列のレベルを定期的にチェックするためのソフトウエアルーチンとして実現することも、別のやり方として、状態モニタ60は、主として、例えば、待ち行列があるレベルに達したときセットされる標識状態を監視するためのハードウエアとして実現することもできる。
【0019】
待ち行列状態モニタ60によってある与えられたレベルが検出されると、フィードバック信号がUNIカード52に送られ、UNIカード52に搭載された速度コントローラ58が起動される。待ち行列状態モニタ60は、イーサネットUNIカード52内の速度コントローラ58をターンオンし、UNIカードのピーク速度を制御されたピーク速度‘y'に制限する働きをする。待ち行列のレベル(つまり、待ち行列内に格納されている情報の量)が下限閾値‘lt'より小さくなると、速度コントローラ58はターンオフされる。速度コントローラをターンオンするための上限閾値‘lt'と速度コントローラをターンオフするための下限閾値‘lt'の両方を設けることで、ヒステリス効果が達成され、これによって2つの状態の間のスイッチングの量が制限される。上限と下限を同一にすることもできるが、ただし、これは、一般的には、速度制御がオンとなり再びオフに戻る遷移の回数が増加するために、望ましくない。
【0020】
本発明は、ONT50内で以下のように動作する。最初に、セルの伝送がイーサネットUNIカード52(あるいは他のLANプロトコルインタフェース)内の速度コントローラ58がターンオフされている状態にて開始される。図4において、‘x'にて表されるピークセル速度は、UNIカードが速度制御を課せられることなく生成することができる最大速度を表す。イーサネットトラヒックに対して指定される許諾速度は‘w'によって表され、これは、現在の説明の目的に対しては固定されているものと想定される。ただし、本発明は、適当な変数、例えば、x、y、wを時間の関数として扱うことで時間的に変動するケースにも拡張できることにも注意する。
【0021】
優先待ち行列56内に格納されている情報の量が上限閾値‘ut'を超えない限り、各イーサネットUNIカード52は最大でそのピーク速度‘x'までの速度にて送信することを許される。ただし、イーサネットトラヒックに対する優先待ち行列56のレベルが上限閾値‘ut'より大きくなると、イーサネットUNIカード52内の速度コントローラ58がターンオンされ、ピーク速度が制御されたピーク速度‘y'に制限される。待ち行列のサイズが下限閾値‘lt'より小さくなると、速度コントローラ58はターンオフする。
【0022】
上述のように、2つの速度(速度コントローラの起動と停止)の間のスイッチングの量を減らすために、ヒステリシス機構が用いられるが、これは、上限閾値‘ut'に下限閾値‘lt'より大きな量が与えることで実現される。ヒステリシスの量は、一般的には、パケットサイズとトラヒックパターンも基づいて選択される。実用においては、指定許諾速度は、イーサネットトラヒックは非常にバースト性であるために、速度制御がないときのピーク速度の総和より小さくなるように、つまり、w<Nxとなるようにされ、この条件の下で帯域幅の最大限の利用が図られる。制御されたピーク速度‘y'と上限閾値‘ut'は、優先待ち行列内にセルの損失が発生しないように決定されるべきである。‘y'が0に設定された場合は、これは、従来のバックプレッシャスキームとなる。従って、本発明は、従来のバックプレッシャ技法とは異なる。加えて、従来のバックプレッシャ技法は受動光網(PON)との関連で実現することは知られていない。
【0023】
制御されたピーク速度および上限閾値をセル損失が回避できるように決定するためには、理解できるように、いったん全てのUNIが速度制御下に置かれらセルの損失は発生すべきでない。上限閾値‘ut'レベルを超えたときから速度制御が起動されるまでの遷移に時間遅延は存在しない理想的なケースにおいては、上限閾値‘ut'は、最小、例えば、“待ち行列のサイズ−1(セル単位)"に設定することができる。ただし、実際には、必ず非零の時間遅延が伴う。遅延は、例えば、上限閾値‘ut'レベルが超えられたことの検出、バックプレッシャの処理およびUNIへの送信、速度制御、その他に伴って発生する。この遅延がD秒であり、UNIカードのピーク速度がXセル/秒にて表され、(OLTに向かう)割当てられた登り流の速度BWがWセル/秒であり、NがUNIの数を表すものとすると、最悪のシナリオにおいては、D秒なる遷移期間の際に、全部でD×X×N(UNIの数)個のセルが待ち行列に到着することとなる。同じ期間に最高でD×W個のセルが待ち行列からOLTに送信され、従って、待ち行列は、上限閾値‘ut'が過ぎた後でも、この遷移期間の際にセルが失われるのを回避するためには、少なくとも“D×X×N−D×W"個の追加のセルを保持できることが要求される。当業者においては明らかなように、上の例は単純な推定を与えるものであり、実際の実現に当たってはスロットテッドタイム(離散時間)を含むその他の要因も考慮する必要がある。
【0024】
この部分的バックプレッシャ(PBP)スキームは、従来の技術による2待ち行列アプローチと比較して大きな長所をもつ。例えば、入り流の結合速度が極端に高くない通常の動作状態においては、イーサネットUNIカードからのトラヒック流を制限することは必要とされない。このため、高い伝送効率を統計的多重化を通じて達成することができる。イーサネットUNIカードからのトラヒック流の入り速度をあるレベルに制限することが必要とされるのは、唯一、イーサネットUNIカードからトラヒック流が持続して過剰になり、このため、大きなセルの損失および不公平が生じる恐れがあるときである。イーサネットUNIカードの所のピーク速度を全ての時間において制限するやり方は、不公平さの問題は解決できるが、ただし、効率的な伝送を達成することはできない。本発明は、統計的多重化の利点を享受すると同時に不公平さの影響を低減するために、イーサネットUNIカードのピーク速度をONTコアからのフィードバック情報に基づいて動的に制御する。加えて、ONTコアとイーサネットUNIカードとの間のフィードバック情報に対するリンク速度は特段に高くはないために、フィードバック情報の量とこれをONTコアからイーサネットカードに送信する頻度には制約がある。このため、ヒ ステリシス機構を採用することで、制御されたピーク速度と無制御のピーク速度との間の遷移の回数が制限される。
【0025】
本発明は、効率的な伝送を達成すると同時に、イーサネットUNI間で起こり得る不公平さを低減する。本発明は、札付き許諾などのどのような非標準な方法に頼ることもなく、このため、実現が簡単であり、他のベンダからのOLTとインタワーキングする際に問題を生じることはない。本発明は、さらに、2待ち行列アプローチとは異なり、サポートされるUNIカードの数に制限がなく、このたため、良好なスケーラビリティをもつ。
【0026】
上の説明は単に本発明の原理を解説であり、当業者において明らかなように、ここでは明示されなかったが、本発明の原理を具現し、本発明の精神および範囲に入る他の様々な構成も考えられる。例えば、上では、本発明は、イーサネットUNIカードから受信される通信トラヒックを公平に割当てるために用いられるように説明されたが、ATM PON内で用いるための本発明による部分的バックプレッシャ(PBP)技法は、他のタイプの網インタフェースカードとともに用いることもできる。これらには、他のタイプのLANトラヒック、 例えばトークンリングやフレームリレーに対する網カードインタフェースや、VBRソース、例えばAAL2(ATMアダプテーション層2)、AAL5および音声/ビデオに対するATMインタフェースカードも含まれる。さらに、本発明は、効率を上げるために目的で、VBR、ABR、あるいはUBRソースあるいはCBR以外の任意のタイプのサービスに対するあらゆるタイプのインタフェースカードとともに用いることができる。さらに、本発明との関連で説明された光網終端(ONT)ユニットは、2つより多数のUNIインタフェースカードをサポートし、各カードの出力を優先待ち行列に結合することもできる。加えて、UNIカードは、単一の出力流をもつものとして説明されたが、本発明は、複数の出力流をもつUNIカードをサポートすることもできる。この場合は、複数のストリームが優先待ち行列に結合された出力をもつ単一の論理カードによって扱われる。さらに、本発明は必ずしも光網内で用いることに制限されるものではなく、他のタイプの受動網内で用いることもできる。当業者においては、上述の教示から、本発明の他の様々な修正および原理の適用が明らかであり、従って、本発明の範囲はクレームによってのみ制限されるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】トリートポロジーに構成されたATM受動光網(PON)の一つの実施例を示す図である。
【図2】受動光網(PON)内で用いられる光回線終端(OLT)ユニットの一例としてのブロック図を示す図である。
【図3】受動光網(PON)内で用いられる光網終端(ONT)ユニットの一例としてのブロック図を示す図である。
【図4】本発明による部分的バックプレッシャ(PBP)技法が光終端(ONT)ユニット内で用いられる様子を示す。
【図5】本発明による部分的バックプレッシャ(PBP)技法が光終端(ONT)ユニット内で用いられる様子を示す。
【符号の説明】
10 ATM−PON
12 受動光分割器/併合器
14 光回線終端ユニット(OLT)
16 光網終端ユニット(ONT)
20 交換網
50 光網終端ユニット(ONT)
52 ユーザ網インタフェース(UNI)カード
56 優先待ち行列
58 速度コントローラ
60 待ち行列状態モニタ
Claims (9)
- 受動網内で用いる顧客側網インタフェースデバイスから網側インタフェースデバイスへのセルの登り流伝送を調節するための装置であって、前記顧客側網インタフェースデバイスが一つあるいは複数の顧客網インタフェースカードに結合され、この顧客網インタフェースカードが顧客網インタフェースガードの許容出力速度を第一の速度から第二の速度に低減するための速度コントローラを備えるような装置において、
前記顧客側網インタフェースデバイスの対応する網インタフェースカードに結合された、網側インタフェースデバイスに向けての登り流伝送を待っているセルをその内部に格納するための優先待ち行列;および
前記優先待ち行列に結合された待ち行列状態モニタを備え、この状態モニタが、前記待ち行列の第一の閾値が超えられたことを検知し、前記第一の閾値が超えられたことに応答してフィードバック信号が生成され、このフィードバック信号に応答して前記網インタフェースカードの前記速度コントローラが起動され、結果として前記網インタフェースカードの許容出力速度が前記第二の速度に制限され、その後、前記待ち行列のレベルが第二の閾値より落た時点で、前記速度コントローラが不能にされ、この結果、前記網インタフェースカードの許容出力速度が前記第一の速度に回復されることを特徴とする装置。 - 前記網インタフェースカードが、イーサネット、トークンリング、フレームリレー、AAL2、AAL5、および音声/ビデオから成る一群から選択される通信トラヒックを受信することを特徴とする請求項1記載の装置。
- 受動光網内で用いるための光網終端(ONT)装置であって、この光網終端(ONT)装置が一つあるいは複数の網インタフェースカードに結合され、この網インタフェースカードが網インタフェースガードの最大許容出力速度を第一の速度から第二の速度に低減するための速度コントローラを備えるような装置において、
この光網終端(ONT)装置の対応する網インタフェースカードに結合された、光回線終端(OLT)デバイスから発行される許諾に従って光回線終端(OLT)デバイスに向かって登り方向に伝送されるのを待っているセルを内部に格納するための優先待ち行列;および
前記優先待ち行列に結合された待ち行列状態モニタを備え、この状態モニタが前記待ち行列の第一の閾値が超えられたことを検知し、前記第一の閾値が超えられたことに応答してフィードバック信号が生成され、このフィードバック信号に応答して前記網インタフェースカードの前記速度コントローラが起動され、この結果、前記網インタフェースカードの出力速度が前記第一の速度から前記第二の速度に変更され、その後、前記待ち行列のレベルが第二の閾値より落ちた時点で前記速度コントローラが不能にされ、この結果、前記網インタフェースカードの最大許容出力速度が前記第一の速度に戻されることを特徴とする装置。 - 前記網インタフェースカードが非固定ビットソースからの通信トラヒックを受信することを特徴とする請求項1あるいは3記載の装置。
- 前記第一の閾値と第二の閾値が異なり、これによって前記待ち行列内に、速度制御間の遷移を制限するヒステリシスが組み込まれることを特徴とする請求項1あるいは3記載の装置。
- 前記上限閾値が、速度制御のオンとオフの遷移の間のセルの損失が回避できるように選択されることを特徴とする請求項1あるいは3記載の装置。
- 前記待ち行列が、前記第一の閾値を超える少なくとも(D×X×N−D×W)個の追加のセルを保持し、ここで、Dは遷移の遅延を表し、Xはピーク速度を表し、Nはユーザ網インタフェースの数を表し、Wは割当てられた登り流帯域幅を表すことを特徴とする請求項1あるいは3記載の装置。
- 受動光網(PON)内で用いる顧客側光網インタフェースデバイスから網側光インタフェースデバイスへのセルの登り流伝送を調節するための方法であって、前記顧客側光網インタフェースデバイスが一つあるいは複数の顧客網インタフェースカードに結合され、この顧客網インタフェースガードが顧客網インタフェースカードの許容出力速度を第一の速度から第二の速度に低減するための速度コントローラを備えるような方法において、
前記顧客側光網インタフェースデバイス内の前記網側光インタフェースデバイスへの登り流伝送を待っているセルを内部に格納するための優先待ち行列を監視するステップ;
前記待ち行列の第一の閾値が超えられたとき、前記速度コントローラを起動し、前記網インタフェースカードの許容出力速度を前記第二の速度に制限するステップ;および
前記待ち行列のレベルが第二の閾値より落ちた時点で、前記速度コントローラを不能にし、前記網インタフェースカードの許容出力速度を前記第一の速度に回復するステップを含むことを特徴とする方法。 - 前記顧客側インタフェースが光網終端(ONT)装置であり、前記セルが、前記網側インタフェースから生成される許諾に応答して、前記待ち行列から出力されることを特徴とする請求項8記載の方法。
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