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JP3798281B2 - 地盤調査方法 - Google Patents
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JP3798281B2 - 地盤調査方法 - Google Patents

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  • Investigation Of Foundation Soil And Reinforcement Of Foundation Soil By Compacting Or Drainage (AREA)
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は地盤調査方法に関する。
【0002】
【従来技術】
従来技術において、杭を打設する前に地盤の地層を調査する方法は、一般的に「標準貫入試験」という方法が用いられている。
この「標準貫入試験」によって求められるN値に基づいて杭の設計を行い、施工計画を立てている。
N値とは質量63.5Kgのハンマーを75cmの高さから自由に落下させ、杭径100ミリ程度のロッド先端に取り付けたサンプラーを地盤に30cm貫入させるために必要な落下回数のことである。
N値の測定は通常深度方向に1m間隔で実施される。すなわち、30センチ測定し70センチは測定せずに貫入する。
【0003】
その他の調査方法として、コーン貫入試験がある。コーン貫入試験はロッドの頂部から鉛直方向力を作用させて地中に圧入させ、その圧入負荷を計測することで地盤強度を調べる方法である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来技術の調査方法により得られるデータは、次に述べるような欠点を持つものであった。
「標準貫入試験」は、落下させて、あるいは叩いて得られた連続性のない断片的データであるので、情報のバラツキが大きく、精度が悪い。このため、工事内容が回転圧入式鋼管杭によるものである場合、地盤調査データが落下貫入方式によるデータ情報であるので、工事方法と調査データが必ずしもマッチングせず、回転圧入杭の設計(杭の長さ、鋼管の太さ、厚さ、掘削羽根、開端杭、閉端杭などの施工方法、根固めの有無)などを、地盤にあった的確・高精度のものにできないという問題があった。
また、標準貫入試験を行う際には、ボーリングによって孔を掘り、所定の深度でN値を測定する。つまりボーリング孔を掘る作業と、N値の測定作業が同時にはできず、一旦所定の深度まで孔を掘り、孔掘り用のロッドを引き上げてから標準貫入試験を実施するという作業を1m毎に繰り返していた。従って、ボーリング孔が深くなるほどN値測定に要する時間も長く必要となり、大深度になると、ロッドの引き上げ、再貫入作業に時間を要するなどの調査時間がかかるという問題を持つものであった。
【0005】
「コーン貫入試験」は、標準貫入試験と異なり、連続的に地盤強度を調べることができる。しかし、試験可能深度は比較的浅く、試験地盤の深度が大きくなると適用ができなくなる。すなわち、大深度では必要な押込み力も大きくなり、機械が大型になること、大きな押込み力を作用させるとロッドが曲がりや座屈を生じてしまうなどの問題を持つものであった。
【0006】
軟弱層、中間層が多層となっている場合には特にN値のバラツキも大きく、その測定データを基にしただけの回転圧入式鋼管杭の施工は、施工中にトラブルが発生する可能性を有していた。
また、N値未測定部分に予想外の地層がある場合には、安定施工が実現できない場合もある。例えば、図1に示すように、到達した支持層の中途に薄い軟弱層が存在して、その薄い軟弱層がN値未測定の70センチに入っている場合、その薄い軟弱層の存在情報を得られないことになり、軟弱層の上の硬質層を杭打止部位(N値に基づく想定支持層)に設定(判定)した杭の設計と杭打ちを行うことになる。すなわち、施工された杭基礎は下方に軟弱層を有する不安定なものとなり、設計で期待していた支持力を得られないおそれがある。
また、施工中に薄い軟弱層の存在が判明した場合には、一旦施工を中断し、杭長の変更などを行う必要があるため、工期の延長、コストアップ等の新たな問題が生じることなる。
【0007】
すなわち、こうした従来技術においては、支持層の精密な確定が難しいのである。
通常標準貫入試験(N値の測定)は、1つの建物の敷地に対して数カ所しか実施しない。そして、その数カ所の測定結果(N値)から支持層レベル(深度)を判定し、各深度をなめらかにつなぐことによって敷地全体の支持層レベルを想定している。
しかし、これまでに発明者らが実施してきた回転圧入鋼管杭の施工によると、N値から想定した支持層レベルと、杭の施工トルクから判定した支持層レベルには差のあることが多いことが分かっている。しかも場合によっては、±5mもの差があることが判明している。これは、敷地内の支持層レベルには、数カ所の標準貫入試験では判別できない不陸があり、N値による支持層レベルをなめらかに結ぶだけでは、精密な支持層レベルを想定できないことを意味している。
施工中に、想定していた支持層レベルと実際の支持層レベルに差のあることが判明すると、その時点で杭長の変更などを行う必要があり、工期延長やコストアップにつながる。
支持層レベルを精密に判定するためには、標準貫入試験を実施する位置を増やせばいいが、前述したようにボーリングとN値測定を個別に行うため、標準貫入試験には多くの時間が必要であり、コストと時間のロスが多くなってしまう。
【0008】
本発明は以上のような従来技術の持つ問題点に鑑みてなされたものであって、その目的は、大深度においても精密な地盤の連続的な性状データを、より短い調査時間で得ることができる地盤調査方法並びに地盤調査装置を提供するにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上述した目的を達成するために本発明は次に述べるようになっている。
<請求項1に記載の地盤調査方法の発明>
先端部に掘削羽根を備えたロッドを地盤に回転圧入するときの、回転負荷およびロッドの先端深度を連続的に測定するようにしてなる地盤調査方法において、ロッド頭部で圧入時の回転負荷を測定し、かつ逆回転して引き抜くときの回転負荷を測定することにより、ロッド軸部に作用する回転負荷を分離し、ロッド先端部に作用する回転負荷のみを算出することを特徴とする
「回転負荷」の回転負荷手段による計測は、ロッド回転駆動手段が電動モーターである場合はその負荷により変動する電流値や電圧値の変化、油圧モーターである場合は油圧値の変動を計測することなどにより換算して得られる。しかし、計測項目は、これらに限定されるものでない。
【0010】
<請求項2に記載の地盤調査方法の発明>
請求項1に記載の発明において、ロッドの外周に大径部を形成したことを特徴とする。
【0011】
<請求項3に記載の地盤調査方法の発明>
請求項1または2に記載の発明において、回転負荷を、ロッドを回転させる回転手段側に設けた負荷測定手段により測定するようにしてなることを特徴とする。
【0012】
実施形態に記載の地盤調査方法の発明>
実施形態において、ロッド頭部で圧入時の回転負荷を測定し、かつ逆回転して引き抜くときの回転負荷を測定することにより、ロッド軸部に作用する回転負荷を分離し、ロッド先端部に作用する回転負荷のみを算出する。
【0013】
<請求項に記載の地盤調査方法の発明>
請求項1〜3のいずれかに記載の発明において、ロッド先端部に作用する回転負荷のみを算出する場合において、下記数式を用いることを特徴とする。
Tt=Tb+Tf・・・・・・(1)
Tt: 回転圧入時のロッド頭部の回転負荷
Tb: ロッド先端部の回転負荷
Tf: ロッド軸部の摩擦による回転負荷
Tt’= Tb’+Tf’= αTb+βTf・・・・・・(2)
Tt’: 逆回転して引き抜くときの回転負荷
Tb’: 逆回転して引き抜くときに作用するロッド杭先端の回転負荷
Tf’: 逆回転して引き抜くときに作用するロッド軸部の摩擦による
回転負荷
α= Tb’/Tb
β= Tf’/Tf
(このαとβは、実験を積み重ねて求める。)
(1)、(2)より、
Tb=(Tt’―βTt)/(α―β)
【0014】
<請求項5に記載の地盤調査方法の発明>
請求項1から4のいずれかの発明において、人工的に作った性状の分かっている模型地盤などを含む性状のわかっている多様な実験地盤に、羽根付きのロッドを回転圧入して各種の実験を行い、該実験によって得られた各種のデータに基づき、請求項4記載のロッド先端部の回転負荷値(Tb)から、地盤強度および杭の支持力を推定することを特徴とする。
先端羽根部の回転負荷Tbを求めることができれば、その値から地盤のN値を推定し、支持力を計算することができる。
あるいは、Tbの値を地盤の強度とし、Tbから支持力を推定することもできる。
【0015】
<請求項に記載の地盤調査方法の発明>
請求項1〜のいずれかに記載の発明において、ロッドを開端中空とし、前記ロッドを地盤に回転圧入して土採取位置でロッドの回転圧入を停止し、前記ロッドに土採取冶具を挿入し、該土採取冶具により該ロッド中空部に進入した先端土あるいは、ロッド先端より下部の土を採取することを特徴とする。
「ロッドを開端中空とし」とは、ロッドに土採取冶具を挿入するためである。回転圧入時にはロッドの先端に蓋をし、先端土の採取位置で回転圧入を停止し、先端の蓋を撤去してから、土採取用の治具を挿入して、ロッド中空部に進入した先端土のサンプルを採取する。その後、再度先端に蓋を取り付け、回転圧入・停止・蓋撤去・土採取・蓋の取り付けを繰り返す。
【0016】
<請求項に記載の地盤調査方法の発明>
請求項1〜のいずれかに記載の発明において、ロッドの回転負荷の自動測定と同時に、該ロッドに作用させている鉛直力も自動測定することを特徴とする。
【0017】
地盤の状況・施工状況によって、ロッド先端に鉛直方向力を作用させる場合がある。このようなときには、該鉛直方向力も測定・記録し、鉛直方向力の影響も考慮した地盤強度を換算すると、更に精度の良い地盤調査が可能となる。鉛直方向力が負荷に及ぼす影響については、本願発明者らの先行出願(特開2000−80650,特開2000−80649)によって明らかにされている。
【0018】
<請求項に記載の地盤調査方法の発明>
請求項に記載された地盤調査方法において測定した、ロッドの回転負荷と鉛直力を利用し、回転負荷はトルクへ換算した後、下記(3)式によって調査対象地盤のN値を推定することを特徴とする地盤調査方法。
N=(T+b・L・Dp)/(a・Dp)・・・・・・(3)
ここで、N:地盤のN値、Dp:杭径、T:トルク(回転負荷より換算)、L:鉛直力、a、b、m:係数および指数
【0019】
参考形態の地盤調査装置の発明>
先端部に掘削羽根を備えたロッドと、このロッドの適宜な部位に内設された、あるいはロッドを回転させる回転手段側などに設けられた、回転負荷を測定するための負荷測定手段とからなり、前記ロッドを地盤に回転圧入する際の回転負荷を、連続的に前記負荷測定手段で測定するようにしてなることを特徴とする。
「ロッド回転手段側に回転負荷測定手段に設ける」のうちには、負荷の高さに対応してロッド回転手段の負荷(油圧値や電流値の増大など)変化を検出することにより得るなどのものも技術的範囲とするものである。
「掘削羽根」は、一枚のもの、複数枚のもの、螺旋状のもの、平板を斜めに取り付けてなるものなどいろいろのものがある。
【0020】
参考形態に記載の地盤調査装置の発明>
前記参考形態の発明において、ロッドの外周に大径部を形成したことを特徴とする。
【0021】
参考形態に記載の地盤調査装置の発明>
前記各参考形態の発明において、ロッド先端部分に作用する回転負荷を測定する負荷測定手段を、ロッド先端付近に内設してなることを特徴とする。
「負荷測定手段」は、ロッドの先端付近に内設された負荷計、及び測定した測定データを送信する送信手段を有する負荷測定手段とからなっている。
【0022】
参考形態の地盤調査装置の発明>
前記の参考形態のいずれかの発明において、ロッドを開端中空とし、かつ土採取冶具を備え、回転圧入した地盤の土採取位置で、該ロッド中空部に進入した先端土あるいはロッド先端より下部の土を、前記土採取冶具を中空部上端から挿入して採取することを特徴とする。
【0023】
参考形態の地盤調査装置の発明>
前記参考形態のいずれかの発明において、ロッド先端の掘削羽根部分を交換可能な構成としたことを特徴とする。
【0024】
参考形態の地盤調査装置の発明>
前記参考形態の発明において、ロッド先端に装着される掘削羽根部分を交換可能な構成にするとともに、該掘削羽根が取りつく短いロッド先端部分を上部ロッドよりも大きな径にしたことを特徴とする
【0025】
参考形態の地盤調査装置の発明>
前記参考形態の発明において、ロッド先端の掘削羽根部分を交換可能な構成にするとともに、該掘削羽根が取りつく短いロッド先端部分を上部ロッドよりも大きな径とし、該掘削羽根が取りつく短いロッドが連結されるロッド先端部分を短いロッドの径と同じ径としたことを特徴とする
【0026】
参考形態の地盤調査装置の発明>
前記参考形態の発明において、ロッド同士を連結するための着脱可能な連結部をそれぞれのロッドの端部に設けてなることを特徴とする。
【0027】
参考形態の地盤調査装置の発明>
前記参考形態の発明において、ロッド回転負荷の測定と同時に、前記ロッド先端の深度を測定する深度測定手段と、前記ロッドに作用させている鉛直力を測定する鉛直力測定手段を設けてなることを特徴とする。
【0028】
参考形態の地盤調査装置の発明>
前記参考形態の発明において、ロッドの外周に鋼製リングを溶接することにより大径部を形成することを特徴とする。
【0029】
参考形態の地盤調査装置の発明>
前記の参考形態の発明において、ロッドの連結部を他の部分より大径にすることにより大径部を形成することを特徴とする。
【0030】
参考形態の地盤調査装置の発明>
参考形態の発明において、ロッド軸部を鞘管で覆って、貫入時に受ける周面摩擦抵抗を鞘管で受けて分離し、回転手段側でロッドの頭部に作用させた回転の負荷を計測することで、ロッド先端の回転負荷を計測できることを特徴とする。
ロッド本体と鞘管とは適当な部位でボルトなどの結合固定手段により結合固定される。
【0031】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を図面を参照しながら説明する。
参考形態1>
図1は従来技術の地盤測定方法と本発明の地盤測定方法の比較図、図2は本発明の参考形態1の地盤調査装置の全体概略図の1例である。
図1において、本発明の地盤調査方法によると、先端に羽根のついたロッドの回転圧入時の回転負荷値を測定するものであるので、回転負荷を図のように連続的に測定することが可能となる。このとき、ロッド先端深度も同時に自動記録することが望ましいが、圧入したロッドの長さを地上で手動記録し、負荷データと照合させても構わない。
【0032】
例えば、図1の従来技術のN値測定による場合、N値未測定部(70cm)に存在する薄い軟弱層が硬質層と支持層の間にある場合、この薄い軟弱層を検出することができない。
このためこの場合、従来技術においては硬質層の上部をN値による想定支持層とし、鋼管杭の長さなどの設計を行い、N値による想定支持層を支持層とする施工を行うことになる。
図1記載の硬質層がN値による想定支持層に相当するが、この層を支持層として杭を施工すると杭先端下部に軟弱層が存在するため、設計で必要となる支持力を発揮できない可能性がある。
これに対して、参考発明の地盤測定方法では、薄い柔軟層を高精度で検出できるので、柔軟層の下部の分厚い支持層の上部を打止位置とする、鋼管杭の設計及び施工を行うことになる。
もちろん、参考発明によって調査した方が、場所打ちコンクリート杭やPHC杭などの他工法杭の施工にとっても正確な情報が得られる。
また参考発明によると、貫入と負荷測定を同時に行うため、短時間での測定(地盤調査)が可能となり、より多くの調査を低コストで行うことができる。支持層のレベル差が大きい地盤においては、全ての杭位置に対して調査を行うことも可能となる。
【0033】
参考発明における地盤調査においては、ロッドの回転圧入時の全体の回転負荷を減少することと、対応地盤の性状に応じて検出される回転負荷が正確に増減することが調査データの信頼性を確保するために重要である。図2は、ロッドの先端部に掘削羽根を備えたものを地盤調査に用いた場合の回転負荷(回転負荷は、回転手段側の油圧の変化から測定)の変化を□、ロッドの先端部に掘削羽根を備え、ロッド外周に一定間隔毎に大径部を形成したものを地盤調査に用いた場合の回転負荷の変化を○、ロッドの先端部を上部ロッド部分より大径とし、上部ロッドより大径のロッド先端部に掘削羽根を備え、ロッド外周に大径部を形成したものを地盤調査に用いた場合の回転負荷の変化を×として示したものである。
【0034】
図2に示されたものからみて、ロッドの外周に大径部を形成した場合、ロッド外周に大径部を形成しない場合と比較し、前者の方が、後者のものより回転圧入時の回転負荷が減少すると共に、検出される回転負荷は、既知の地盤性状に対応して正確に増減していることが理解できる。また、ロッドの外周に大径部を形成し、かつ、掘削羽根を取付けたロッドの先端部を上部ロッド部分より大径とすることにより、より一層、回転圧入時の回転負荷が減少する。この結果は、ロッドの大径部及びロッド先端部の大径部が、ロッドの周面摩擦を減少するからである。ロッド外周に大径部を形成する手段の1つとしては、鉄筋等の鋼製部材をリング状にし、溶接によりロッド外周に固定するものがある。また、より正確にロッド先端部の抵抗を検出するためには、ロッドの先端に負荷測定手段を内設すればよい。
【0035】
参考形態1の地盤調査装置1は、図3に示すように先端部に螺旋状の掘削羽根9を取付けたロッド径50mm程度の太さのロッド2又は先端部に掘削羽根9を取付け、その外周に大径部100を形成したロッド径50mm程度の太さのロッド2と、このロッド2を回転圧入する回転圧入装置からなるロッド回転手段3と、該回転圧入装置の油圧や電圧値からロッドに作用させている負荷を検出する負荷計測装置4からなる。このように、ロッド2に作用する負荷を、回転圧入装置の出力で計測する方式をとる参考形態の1は、小径ロッドを使用するため、回転圧入装置は小型リーダ形式あるいはクレーンを使用することが多く、小型でよりコンパクトなタイプとなるので、作業効率及びコストの面で有効である。
以下の参考または実施の形態の説明において、前述した参考形態の構成と同じ構成には同じ符号を付しその説明を省略する。
【0036】
参考形態2>
図4は本発明の参考形態2の地盤調査装置の全体概略図である。
地盤調査装置1は、先端部に掘削羽根9を取付けたロッド径100mm程度の太さのロッド2又は先端部に掘削羽根9を取付け、外周に一定間隔毎に大径部100を形成したロッド径100mm程度の太さのロッド2と、このロッド2を回転圧入する回転圧入装置からなるロッド回転手段3と、ロッド2の先端付近に内設された回転、及び鉛直力に対する負荷計、及び測定した測定データを送信する送信手段を有する負荷測定手段4と、負荷測定手段4からの測定データを受信処理(記憶・出力)する負荷データ受信処理装置5とからなっている。回転負荷は先に述べたように地盤強度に応じて変化するが、鉛直力については、ロッドの貫入状態に応じて一定のままの場合と、押込み力あるいは引抜力を作用させる場合もあるので、回転負荷、鉛直力と深度を同時に計測するのが望ましい。
ロッド2は、掘削羽根9を有する先端部6と、この先端部6を先端に着脱可能に取り付ける負荷測定手段4を内設した電波を送信する中空部7を有する負荷計付ロッド材8と、この負荷計付ロッド材8に着脱可能に連結されて行く中空部7を有する連結ロッド材10とからなっている。図10には、鋼製リングによって形成した大径部100を示しているが、地盤条件によっては、この大径部100は、先端部6のみに取り付けても良い。また、ロッドの大径部100は不要な場合もある。
【0037】
図5は、本発明の参考形態2の、地盤調査装置のロッドと先端部の構造を示す斜視図である。
先端部6、負荷計付ロッド8及び連結ロッド10の上端には対向する突起部11、11と対向する溝部13、13と突起部11、11にあけられた連結固定ピン15(図示せず。ボルト含む。)を差込むピン穴16、とからなる連結部17が設けられ、負荷計付ロッド8及び連結ロッド10の下端には連結部17と噛み合う同じ構成(向きは凸凹が逆)の連結部が設けられている。それぞれのロッド部材が容易に連結・切り離しができるようになっている。
【0038】
ロッドの径は任意であるが、径があまり大きいと、必要となる施工機器も大型となり、地盤調査としては大掛かりになりすぎるため、直径100mm程度以下が望ましい。この程度の径であれば、地盤貫入に必要な回転負荷も2〜3tm程度以下であることが多く、施工機器も小型のものですむ。
先端負荷を直接計測するためには、先端羽根部あるいは、先端羽根部の近傍の軸部に負荷計を設置しておくとよい。
また、この例では、ロッドの先端の掘削羽根は、径がロッド径の2倍程度の螺旋形状としている。
【0039】
負荷測定手段4からは測定データを電波で中空部7を通して受信アンテナ20に送信するようになっている。
これ以外にも、測定データの負荷データ受信処理装置5への送信方法は、電線によるもの、超音波やレーザー光線によるもの、ロッドに電気信号として流してそれをロッドから検出するもの、その電気信号のうち地中に流れたものを検出するものなどいろいろな方法がある。
負荷測定手段4の負荷感知部(図示せず)は、噛み合っている突起部11、11の間などに圧力センサーを挟んで、圧力による電圧や電流の変化を検出する方法や、ロッドの捻れを感知することによるなどの方法がある。
【0040】
上記のように負荷測定手段は、実施の形態1のロッド回転手段の負荷により変化する電圧値や電流値の変化を検出することによるもの、参考形態2のロッド先端部内に負荷計を設けるものに限らず、ロッド回転手段に負荷計を取り付けたものなどいろいろなものがある。
また、ロッド回転手段も支柱に昇降可能に支持案内された回転手段によるもの、チュウビング装置によるものなどいろいろなやり方がある。
【0041】
また、図6に示すロッド先端部6’は、ロッドの先端の掘削羽根9’を取り付けた部分の径を、上部のロッドの径よりも太くした場合である。
このような構成にすると、先端部で太い孔をあけることができるので、上部ロッドの周囲側面と地盤との摩擦の影響が小さくなり、先端の回転負荷の測定精度が向上するという効果が得られる。先端径をロッド径より大きくすることで摩擦の影響を十分に小さくできるときには、ロッドの大径部100は不要な場合もある。
なお、このような構成においても、ロッド先端部の磨耗が激しい掘削羽根の部位を新しいものに容易に交換して使用することができる。
連結構造に関しては、ロッド径を太くした場合も、同一の太さの場合と同様である。
【0042】
図7に示すロッド21は、一端部に大径の連結雌部23を形成し、他端部には、連結雌部23に嵌合する連結雄部22を形成する。前記ロッドを複数連結することにより、ロッドの連結部が他のロッド部分より大径となり、ロッドの外周に一定間隔毎に大径部が形成される。このような構成にすると、連結部の強度が増加すると共に、ロッドの外周に形成される大径部がロッド周囲の地盤との摩擦の影響を小さくし、回転負荷を軽減し、かつ回転負荷の測定精度が向上するという効果が得られる。
【0043】
図8に示すものは、ロッド先端の掘削羽根部分を交換可能な構成にするとともに、該掘削羽根9が取りつく短いロッド先端部分6’を上部ロッドよりも大きな径とし、該掘削羽根9が取りつく短いロッド6’が連結されるロッド21’の先端部分23’を短いロッド6’の径と同じ径とすることにより、先端部で太い孔をあけることができ、上部ロッドの周囲側面と地盤との摩擦の影響が小さくなり、先端の回転負荷の測定精度が向上すると共に、ロッド先端部の強度を増加することができるという効果が得られる。
【0044】
参考形態3> 図9は本発明の参考形態3の地盤調査装置のロッド同士の連結構造を示す斜視図である。
一方のロッド24には、一端に六角柱の突起部からなる連結雄部22が形成され、他方のロッド25の端部には前記連結雄部22が嵌合する連結雌部23を形成する。16、26は連結固定ピン15が填るピン孔とピン嵌合溝である。
【0045】
参考形態4>
図10は本発明の参考形態4の地盤調査装置の杭同士の連結構造を示す斜視図である。
連結ロッド27は、一方のロッド30の端部に円柱の突起部からなる連結雄部28を形成し、他方のロッド31の端部に前記連結雄部が嵌合する連結雌部を形成し、前記連結雄部28には対向する2箇所に、逆T字形の溝32が設けられ、前記連結雌部29には溝32に上部から填り横に移動して抜けない状態になる突起33が設けられている。
【0046】
参考形態5>
図11は本発明の参考形態5の地盤調査装置の構造図である。
地盤調査装置57は、先端に掘削羽根41を有する調査ロッド42を鞘管44内に収め、この掘削羽根41の上部には平台45が設けられ、この平台45と鞘管44の先端は接触せず僅かな隙間が形成されるように形成され、鞘管とロッドの間には適宜Oリングまたはベアリング43によって、ロッドと鞘管の間の力の伝達がない状態で相互の位置が保たれている。
【0047】
図12は、鞘管の連結部を示す斜視図である。
鞘管44は調査ロッド42の杭連結部22と略同じ部位で鞘管同士を連結する連結部48を有している。
連結部48は端部が凸凹となった噛合い型連結となっていて、外側側部に突起リング49、49を設け、合わせ構造で突起リング49が嵌る二箇所のリング嵌溝50を有する連結カバー52とボルト46により連結固定されるようになっている。
平台45の上部には、鞘管44のブレ止めと土砂進入防止用のアダプター53が固定されている。
鞘管形式とすることで、先端部に回転負荷計測手段を設けなくても、ロッド頭部あるいは、ロッドの回転手段の負荷を計測することで、先端(羽根部)の回転抵抗(負荷)を測定することになる。
【0048】
調査ロッド42は回転負荷値を連続的に計測する回転負荷計測手段(図示せず)が接続されてなる回転圧入手段59により回転圧入され、鞘管44は回転圧入手段60により回転圧入される。両回転圧入手段59、60は同期回転するように設定されていて、ロッド42と鞘管44はずれることなく、いっしょに回転圧入される。
【0049】
参考形態
図13は本発明の参考形態6の地盤調査方法を示す施工手順図である。
(イ)調査ロッド回転圧入回転負荷計測工程
ロッド先端に掘削羽根64を有する開端中空鋼管である調査ロッド65を、操作棒66の先端に先端閉塞部材67を設けた開端部開閉手段68を調査ロッド65の上部から挿入して開端を塞いだ状態で土採取場所まで回転圧入する。
調査ロッド65の回転負荷値は回転負荷計測手段((図示せず))により、回転圧入中は連続的に計測する。
(ロ)開端部開閉手段取り出し工程
土採取場所まで杭先端が到達したら回転圧入を停止し、開端部開閉手段68を取り出して、調査ロッド65を開端状態とする。
【0050】
(ハ)土採取工程
調査ロッド65に上部からパイプ状の土採取管69を挿入し、調査ロッド65の先端の地盤からロッド内に侵入した土70を、土採取管69内に取り込む。
必要な量の土70を取り込んだら、土採取管69を地上に引き上げ土70を採取する。
(ニ)再調査ロッド回転圧入回転負荷計測工程
開端部開閉手段68を土採取管69に挿入し、開端を塞ぎながら次の土採取場所まで回転圧入、回転負荷値計測を行う。
(イ)〜(ニ)の工程を繰り返えして所定の土70n・・を採取する。
【0051】
参考形態7>
図14は本発明の参考形態7の地盤調査方法を示す概念図である。
調査ロッド65を支持層に到達した状態で停止させ、調査ロッド65の上部に重量のわかっている錘75を置いて、載荷試験を行う。
載荷試験の方法は幾とおりもあるが、図示したものは、調査ロッド65の上に荷重75をかけ、示針部材73と目盛り盤74によって調査ロッド65の沈下を読み取り、実際の支持力を推定する。
これで得られたデータに基づいて、本杭の施工計画に反映させることができる。
【0052】
従来の地盤調査は、調査時間とコストがかかるという理由から、本杭の埋設場所の一部のみを調査するものであった。そのため、実際に施工する段階になって、本杭の支持力にばらつきがあり、構造物に悪影響を及ぼすことなどが判明することも、少なくなかった。
この点、本発明は調査が速く、参考形態6の土の採取、及び参考形態7の載荷試験など、本杭を埋設する予定地の殆どの部位で行うことが容易であり、信頼性の高い地盤調査を可能とするものである。
【0053】
<実施の形態
実施の形態は、ロッド頭部で回転負荷を測定し、かつ逆回転して引き抜くときの回転負荷を測定することにより得た数値を用いて、数式によってロッド軸部に作用する回転負荷を分離し、ロッド先端部に作用する回転負荷のみを算出するものである。
回転圧入時のロッド頭部の回転負荷をTtとすると
Tt=Tb+Tf・・・・・・(1)
Tt: 回転圧入時のロッド頭部の回転負荷
Tb: ロッド先端部の回転負荷
Tf: ロッド軸部の摩擦による回転負荷
逆回転して引き抜くときの回転負荷をTt’とすると
Tt’= Tb’+Tf’= αTb+βTf・・・・・・(2)
Tt’: 逆回転して引き抜くときの回転負荷
Tb’: 逆回転して引き抜くときに作用するロッド先端(羽根部)の
回転負荷
Tf’: 逆回転して引き抜くときに作用するロッド軸部の摩擦による
回転負荷
α-= Tb’/Tb
β= Tf’/Tf
(このαとβは、実験を積み重ねて求める。)
(1)、(2)より、
Tb=(Tt’―βTt)/(α―β)
として ロッド先端部の回転負荷(Tb)を求めることができる。
【0054】
本願発明者は、すでに出願済み(特願2000−272639)も特許出願において、先端に螺旋羽根を備え、地中に回転圧入される回転圧入鋼管杭の施工方法において、地盤調査によって得られた地盤強度(N値)から、施工時に必要とするトルク値を次式により算定することを特徴とする回転圧入鋼管杭の施工方法を明らかにしている。
Tt=a・N・Dp−b・Lt・Dp・・・・・・(4)
(ここで、Tt:トルク、Dp:杭径、Lt:上載荷重、N:N値、a、b、m:係数および指数)
また、前記出願済み特許出願の詳細な説明において、
m=2〜3、a=α/X1,b=Y1/X1
α:地盤と羽根(鋼板)の摩擦係数
X1=2π・atr/{(2/3+i)α・π+g}・・・・・・(5)
Y1=atr(i・α・π+g)/{(2/3+i)α・π+g}・・(6)
atr:トルクTt、上載荷重Ltの杭下端への伝達率
i={2(h−1)}/{3(h−1)}
(h:羽根径比(=Dw/Dp)、Dp:杭径、Dw:羽根径、g:螺旋羽根のピッチの杭径に対する比(=P/Dp)、P:螺旋羽根の始端と終端の開き)
上記式(4)をN=の形に変形したものが、本願請求項9に示した式(3)である。
式(4)は、杭の施工管理のためのものであることから、トルクと上載荷重(本願発明における鉛直荷重)は、杭頭位置における計測値を用いることを標準と考えている。しかし、本願発明においては、回転負荷(トルク)と鉛直力をロッド頭部付近で計測する場合と、ロッド先端で直接計測する場合の両方を含んでいる。
トルク及び鉛直力をロッド頭部付近で計測する場合は、前記式(5)(6)によって、前記式(3)中の係数を求めればよい。
トルク及び鉛直力をロッド先端部で計測する場合においては、伝達率の項が不要であり、前記式(5)(6)を下記式(7)(8)としたものを使用すればよい。
X1=2π/{(2/3+i)α・π+g}・・・・・・(7)
Y1=(i・α・π+g)/{(2/3+i)α・π+g}・・・・・・(8)
また、鉛直力の影響が比較的小さいような場合においては、「L=0」あるいは、「L=モータなどロッドの上部に載っている固定荷重」として算定してもよい。
【0055】
さらに、本実施の形態は、性状のわかっている多様な実験地盤(人工的に作った性状の分かっている模型地盤などを含む)に、実験杭を回転圧入して各種の実験を行い、該実験によって各種のデータを収集・分析し、その結果に基づき、前述の先端部の回転負荷値(Tb)から、地盤強度および杭の支持力を推定する。
(1) 先端羽根部の回転負荷Tbを求めることができれば、その値から地盤のN値を推定し、支持力を計算する。
従来は、N値を測定してある地盤におけるTbの値を計測し、N値とTbの相関を求めた。しかし、N値そのものが非常にばらつきの多いデータであることは、すでに多くの研究者から指摘されている。
【0056】
(2) Tbの値を地盤の強度とし、Tbから支持力を推定する。
Tbそのものの方が地盤の抵抗としては信頼性が高く、データの蓄積を行うことによって、支持力との相関も明らかにできる。
Tbは静的なデータであること、連続データであることから、N値よりも精度良く地盤強度を計測することができる。
Tbと支持力の関係は、上述のように、模型地盤(人工的に作った性状の分かっている地盤)を用いた実験などによってデータを集めて求められる。
この方法によると、調査ロッドに特別の計測機構を設ける必要がなく、回転圧入手段の回転負荷を連続的に計測するという、容易な方法による高精度のデータの取得が可能となる。
推定した先端羽根部の回転負荷から地盤強度および杭の支持力を推定することができる。
【0057】
【発明の効果】
本発明は上述したような構成となっているので、次に述べるような効果を奏する。
<第1の発明(地盤調査方法)の効果>
ロッド先端側に掘削羽根を備えたロッドを地盤に回転圧入して行くときの、回転負荷及びロッドの先端深度を連続的に測定するものであるので、回転負荷の変化を連続的に精密に測定し続けて、高精度の地盤情報を得ることが出来るという効果を奏する。
特に、回転圧入式鋼管杭の施工と同じ方法による調査方法であるので、的確で高精度・不安のない回転圧入式鋼管杭の設計・施工を実現する。
例えば、図1に示すように硬質層と支持層の間に薄い軟弱層があっても、その存在と厚さを高精度に把握することができる、柔軟層、中間層、硬い層が何層にもなっている地盤においても、それらの地層の厚さ・性状を高精度に把握し、的確な対応が行えるものであり、従来技術の欠陥を解消するものである。
【0058】
また、ロッドの引き上げ・再貫入という操作がなく、標準貫入試験の孔掘りよりも掘削羽根付き杭による貫入の方が貫入性もいいため、地盤の条件にもよるが、同一の地盤で深度50mの試験を実施したときに、標準貫入試験では3日必要であったものが、本願発明によると2〜3時間で終了できたことからも明らかなように、調査時間を大幅に短縮するという効果を奏する。
また、先端羽根によって推進力を発揮するため、羽根が軸部を引っ張る作用があり、杭頭からの押込み力だけで貫入しているのではないので、ロッドに作用する押込み力(圧縮)はコーン貫入試験より小さくて済む。これによって、大深度であってもロッドに座屈を生じることがなく、大深度調査を効率的且つ安全に実施することができるという効果を奏する。
【0059】
<第2の発明(地盤調査方法)の効果>
ロッド先端側に掘削羽根を備え、外周に1段あるいは複数段のリング状突起を形成することにより、調査ロッドを地盤に回転圧入して行くときの、回転負荷及びロッドの先端深度を連続的に測定するものであるので、回転圧入時の回転負荷を減少させ、対応する地盤の性状と検出される回転負荷の変化を正確に一致させることにより、連続的に精密に測定ができ、高精度の地盤情報を得ることが出来るという効果を奏する。
【0060】
<第3の発明(地盤調査方法)の効果>
第1の発明の効果に加えて、回転負荷を、ロッドを回転させるロッド回転手段側に設けた負荷測定手段により測定する場合は、装置を簡単で安価にできるという効果を奏する。また、ロッド先端に作用する負荷を直接的に測定するのではなく、オーガーを回転させている油圧や電流などから負荷に換算するので、その値はロッド先端の負荷+ロッド周面摩擦による負荷となるが、本願発明者らの実験結果によると、施工中に発生する摩擦による負荷は比較的小さいものであり、土質条件にもよるが、ロッド長が60m程度でも負荷はロッド先端部に80%以上伝達していた。従って、ロッド回転手段側に設けた負荷測定手段により測定した負荷でも、ロッド先端地盤の強度を十分に感知できるものである。しかし、地盤の条件によって(途中に中間層がある場合等)は、摩擦の影響も無視できなくなる。そのような場合には、ロッド軸部に大径部を形成することによって、摩擦の影響を低減できる。
【0061】
<参考発明(地盤調査方法)の効果>
回転負荷をロッド先端側に内設した負荷測定手段により測定する場合は、ロッド先端(掘削羽根)に作用する回転負荷をより精度良く測定できるという効果を奏する。
すなわち、ロッド軸部と地盤の摩擦の影響を受けないで、地盤の性状のみの特性を測定できるという効果を奏する。それは、地盤層の正確な情報の掌握を意味する。
【0062】
<第1、第4、第5の発明(地盤調査方法)の効果>
ロッドの正回転圧入時(掘削回転時)の正回転負荷値と、ロッドの逆回転時(引抜回転時)の逆回転負荷値を測定し、性状のわかっている多種多様な実験地盤等による予め求めてある係数とにより、掘削羽根の正回転負荷値を求めることができるので、地上での回転負荷計測手段のみによる計測を可能とし、複雑な装置を必要とせず、短時間で地盤データを掌握でき、コストも低減するという効果を奏する。
なお、正回転負荷値と、逆回転負荷値と、係数α、βとから、ロッド先端(掘削羽根)に作用する回転負荷Tbを計算により求めるには、上述した算式により可能である
掘削羽根の正回転負荷値Tbが求まれば、その値から地盤のN値を推定し、支持力を計算することができる。あるいは、Tbの値を地盤の強度とし、Tbから支持力を推定することもできる。Tbそのものの方が地盤の負荷としては信頼性が高く、データの蓄積を行うことによって、支持力との相関も明らかにできる。Tbは静的なデータであること、連続データであることから、N値よりも精度良く地盤強度を計測することができるなどの効果を奏するものである。
【0063】
また、地盤調査用小径ロッドの機構は、大径の回転圧入鋼管杭と同様であることから小径ロッドの本請求項記載の発明による「調査データ」を、後述する「地層データ」や、「載荷試験データ」と総合した総合データとして利用することにより、大径の本杭の支持力保証、あるい施工計画を立てるための重要なデータとして利用でき、施工ロス等を未然に防止できるとい効果を奏する。
【0064】
第6の発明(地盤調査方法)の効果>
地層の各深度で採集した土から地層の特性データを得ることができるので、本杭の施工をより正確なものにできるという効果を奏する。
【0065】
第7及び8の発明(地盤調査方法)の効果>
ロッド先端の深度データや鉛直力データを得ることができるので、正回転負荷値と深度の関係を精度良く測定することができる。これによって、深度と地盤強度の関連を分かりやすく示すことが可能となる。
また、鉛直方向力を測定・記録することにより、鉛直方向力の影響も考慮した地盤強度に換算して、更に精度の良い地盤調査が可能となるという効果を奏する。 また、本地盤調査方法において、実施の形態7に示すように、ロッドへの載荷による該ロッドの地盤への沈下データを得ることができるので、本杭の沈下可能性の予測を正確に行うことができ、地盤ごとに適したよりロスの少ない施工により、支持力の安定した高信頼の支持杭群を形成することができるという効果を奏する。
地盤調査用小径ロッドの機構は、大径の回転圧入鋼管杭と同様であることから、小径ロッドの載荷試験・施工データを大径の本杭の支持力の保証、あるいは施工計画を立てるための重要なデータとして利用できる。これまでは、施工前にボーリングデータと土質試験データ程度しかなかったため、支持層レベルの不均一であったり、N値に表現されていない地層による施工性の変化、などが分からず、施工時に杭長の調整を行ったり、予想外の施工性の変動があったりしたが、本発明によりこうした問題は解決される。
【0066】
参考発明(地盤調査装置)の効果>
先端部に掘削羽根を備えたロッドと、その適宜な部位に内設され、あるいはロッドを回転させる回転手段側などに設けられた、回転負荷を測定するための負荷測定手段とからなる地盤調査装置であり、ロッドを地盤に回転圧入する際の回転負荷を、連続的に前記負荷測定手段で測定することが可能であり、精密な地盤調査データが得られるという効果を奏する。
【0067】
参考発明(地盤調査装置)の効果>
先端部に掘削羽根を備え、外周に大径部を形成したロッドと、その適宜な部位に内設され、あるいはロッドを回転させる回転手段側などに設けられた、回転負荷を測定するための負荷測定手段とからなる地盤調査装置であり、ロッドを地盤に回転圧入する際の回転負荷を、連続的に前記負荷測定手段で測定することが可能であり、ロッド外周の大径部により回転圧入の際の回転負荷を減少させ、検出される回転負荷が地盤の性状に対応して正確に変化し、精密な地盤調査データが得られるという効果を奏する。
【0068】
参考発明(地盤調査装置)の効果>
ロッド先端部分に作用する回転負荷を測定する負荷測定手段を、ロッド先端付近(先端羽根部あるいは、先端羽根部の近傍の軸部)に内設しているので、ロッド周面摩擦による負荷を排除して、先端負荷を直接的に、正確に計測することができるという効果を奏する。
【0069】
参考発明(地盤調査装置)の効果>
ロッドを開端中空とし、かつ土採取冶具を備えている地盤調査装置であるので、地層の各深度で採集した土から地層の特性データを得ることができるという効果を奏する。
【0070】
参考発明(地盤調査装置)の効果>
ロッド先端部を交換可能としたものであるので、磨耗が激しい掘削羽根の部位を新しいものに交換して使用することができ、同じ調査ロッドで絶えず正確な調査データを得ることができるという効果を奏する。
【0071】
参考発明(地盤調査装置)の効果>
先端部のみロッドを大径とすることで、地盤に上部ロッドより大きい孔をあけることができるので、ロッドの周辺摩擦の影響を減らすことができ、先端負荷をより精度よく計測することが可能となる。
【0072】
参考発明(地盤調査装置)の効果>
掘削羽根が取りつく短いロッドと、短いロッドが連結されるロッド先端部を上部ロッド部分より大径とすることにより、地盤に上部ロッドより大きい孔をあけることができるので、ロッドの周辺摩擦の影響を減らすことができ、先端負荷をより精度よく計測することが可能とし、さらに、連結部の強度を高めるという効果を奏する。
【0073】
参考発明(地盤調査装置)の効果>
ロッド同士を連結するための着脱可能な連結部をそれぞれのロッドの端部に設けた地盤調査装置であるので、ロッド同士の連結を容易に行うことができ、現場溶接作業がなくなり、連結作業時間が短縮され、施工性が大幅に向上するという効果を奏する。
【0074】
参考発明(地盤調査装置)の効果>
ロッド回転負荷の測定と同時に、ロッド先端の深度を測定する深度測定手段と、ロッドに作用させている鉛直力を測定する鉛直力測定手段を設けている地盤調査装置であるので、優れた効果を奏する。
【0075】
参考発明(地盤調査装置)の効果>
ロッド外周に鉄筋等をリング状にした鋼製リングを溶接することにより大径部を形成することにより、ロッド外周の大径部により回転圧入の際の回転負荷を減少させ、検出される回転負荷が地盤の性状に対応して正確に変化し、精密な地盤調査データが得られるという効果を奏する。
【0076】
参考発明(地盤調査装置)の効果>
ロッドの連結部を他の部分より大径にすることによりロッド外周に大径部を形成し、ロッド外周の大径部により回転圧入の際の回転負荷を減少させ、検出される回転負荷が地盤の性状に対応して正確に変化し、精密な地盤調査データが得られ、さらに、連結部の強度を増加させるという効果を奏する。
【0077】
参考発明(地盤調査装置)の効果>
ロッドのロッド軸部が地盤の影響を受けないようにロッド軸部を鞘管で覆って、ロッド先端の掘削羽根の回転負荷値を計測できるように構成した、地盤調査装置であるので、地盤の性状を高精度に計測できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 従来技術の地盤測定方法と本発明の地盤測定方法の比較図。
【図2】 本発明のロッド形状を変化させた場合の地盤測定方法の比較図。
【図3】 本発明の参考形態1の地盤調査装置の全体概略図。
【図4】 本発明の参考形態2の地盤調査装置の全体概略図。
【図5】 本発明の参考形態2の地盤調査装置のロッドとロッド先端部の構造を示す斜視図。
【図6】 本発明の参考形態2のロッド先端部の径を太くした場合の構造を示す斜視図。
【図7】 本発明の参考形態であるロッドの連結部を他の部分より大径とする構造を示す図。
【図8】 本発明の参考形態であるロッド先端の連結部を大径とした構造を示す図。
【図9】 本発明の参考形態3の地盤調査装置の杭同士の連結構造を示す斜視図。
【図10】 本発明の参考形態4の地盤調査装置の杭同士の連結構造を示す斜視図。
【図11】 本発明の参考形態5の地盤調査装置の構造図。
【図12】 本発明の参考形態5の鞘管の連結部を示す斜視図
【図13】 本発明の参考形態6の地盤調査方法を示す施工手順図。
【図14】 本発明の参考形態7の地盤調査方法を示す概念図。
【符号の説明】
1・・・・・地盤調査装置
2・・・・・ロッド
3・・・・・ロッド回転手段
4・・・・・負荷測定手段
5・・・・・負荷データ受信処理装置
6・・・・・ロッド先端部
6’・・・・大径としたロッド先端部
7・・・・・中空部
8・・・・・負荷計付ロッド
9・・・・・掘削羽根
9’・・・・大径とした掘削羽根
10・・・・・連結ロッド材
11・・・・・突起部
13・・・・・溝部
16・・・・・ピン穴
17・・・・・連結部
19・・・・・収納分
20・・・・・受信アンテナ
21・・・・・ロッド
22・・・・・連結雄部
23・・・・・連結雌部
24・・・・・負荷計付ロッド材
26・・・・・ピン嵌合溝
25・・・・・連結ロッド材
27・・・・・ロッド
28・・・・・連結雄部
29・・・・・連結雌部
30・・・・・負荷計付ロッド材
31・・・・・連結ロッド材
32・・・・・溝
33・・・・・突起
40・・・・・地盤調査装置
41・・・・・掘削羽根
42・・・・・調査ロッド
43・・・・・Oリングまたはベアリング
44・・・・・鞘管
45・・・・・平台
47・・・・・回転圧入手段
48・・・・・連結部
49・・・・・突起リング
50・・・・・リング嵌溝
52・・・・・連結カバー
53・・・・・アダプター
54・・・・・連結ピン
55・・・・・ネジ穴
57・・・・・地盤調査装置
58・・・・・ボルト
59・・・・・回転圧入手段
60・・・・・回転圧入手段
61・・・・・ネジ穴
64・・・・・掘削羽根
65・・・・・調査ロッド
66・・・・・操作棒
67・・・・・先端閉塞部材
68・・・・・開端部開閉手段
69・・・・・土採取管
70・・・・・土
73・・・・・示針部材
74・・・・・目盛り盤
75・・・・・錘
100・・・・大径部

Claims (8)

  1. 先端部に掘削羽根を備えたロッドを地盤に回転圧入するときの、回転負荷およびロッドの先端深度を連続的に測定するようにしてなる地盤調査方法において、ロッド頭部で圧入時の回転負荷を測定し、かつ逆回転して引き抜くときの回転負荷を測定することにより、ロッド軸部に作用する回転負荷を分離し、ロッド先端部に作用する回転負荷のみを算出することを特徴とする地盤調査方法。
  2. 前記ロッドの外周に大径部を形成したことを特徴とする請求項1に記載の地盤調査方法。
  3. 回転負荷を、ロッドを回転させる回転手段側に設けた負荷測定手段により測定するようにしてなることを特徴とする請求項1または2記載の地盤調査方法。
  4. 前記ロッド先端部に作用する回転負荷のみを算出する場合において、下記数式を用いることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の地盤調査方法。
    Tt=Tb+Tf・・・・・・(1)
    Tt: 回転圧入時のロッド頭部の回転負荷
    Tb: ロッド先端部の回転負荷
    Tf: ロッド軸部の摩擦による回転負荷
    Tt’= Tb’+Tf’= αTb+βTf・・・・・・(2)
    Tt’: 逆回転して引き抜くときの回転負荷
    Tb’: 逆回転して引き抜くときに作用するロッド杭先端の回転負荷
    Tf’: 逆回転して引き抜くときに作用するロッド軸部の摩擦による回転負荷
    α= Tb’/Tb
    β= Tf’/Tf (このαとβは、実験を積み重ねて求める。)
    (1)、(2)より、
    Tb=(Tt’―βTt)/(α―β)
  5. 人工的に作った性状の分かっている模型地盤などを含む性状のわかっている多様な実験地盤に、羽根付きのロッドを回転圧入して各種の実験を行い、該実験によって得られた各種のデータに基づき、請求項記載のロッド先端部の回転負荷値(Tb)から、地盤強度および杭の支持力を推定することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の地盤調査方法。
  6. ロッドを開端中空とし、前記ロッドを地盤に回転圧入して土採取位置でロッドの回転圧入を停止し、前記ロッドに土採取冶具を挿入し、該土採取冶具により該ロッド中空部に進入した先端土あるいは、ロッド先端より下部の土を採取することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の地盤調査方法。
  7. ロッド回転負荷の自動測定と同時に、該ロッドに作用させている鉛直力も自動測定することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の地盤調査方法。
  8. 請求項に記載の地盤調査方法において測定した、ロッドの回転負荷と鉛直力を利用し、回転負荷はトルクへ換算した後、下記(3)式によって調査対象地盤のN値を推定することを特徴とする地盤調査方法。
    N=(T+b・L・Dp)/(a・Dp )・・・・・・(3)
    ここで、N:地盤のN値、Dp:杭径、T:トルク(回転負荷より換算)、L:鉛直力、a、b、m:係数および指数
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