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JP3799647B2 - 自動車用空調装置 - Google Patents
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JP3799647B2 - 自動車用空調装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は自動車用空調装置に関するもので、特に送風機からの送風空気を下部より導入し、その後流側に空調用熱交換器を略水平に近い角度で設置したエアコンユニットの配置レイアウトに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より一般的に供されている自動車用エアコンユニットは、一般に横置きタイプと称されているものが多く採用されている。このタイプのものは送風機ユニット、クーラユニット、およびヒータユニットの各ユニットを車両横方向(幅方向)に一直線に配置している。
【0003】
この横置きタイプのものでは、自動車への搭載に当たって、自動車のインストルメントパネル内空間の車両幅方向のほぼ半分(助手席側前方部分)にわたって前記各ユニットが配置されるので、前記各ユニットはインストルメントパネル内空間の非常に大きな部分を占有することになる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、近年は、車両のエレクトロニクス化に伴う車載コンピュータの増加、CDチェンジャーの車室内設置、助手席エアバックの装着率アップ等により、インストルメントパネル内のエアコンユニット搭載スペースが縮小されてきているので、上記横置きタイプのエアコンユニットは車両への搭載が次第に困難となってきている。
【0005】
そこで、クーラ用エバポレータとヒータコアを車両前後方向に配置して一体化したエアコンユニットを車両中央部に設置し、送風機のみを車両中央部から幅方向にオフセットして配置したセンタ置きタイプの構造も考えられている。
このセンタ置きタイプのレイアウトによれば、クーラ用エバポレータとヒータコアを車両中央部に集中して設置しているので、インストルメントパネル内でのスペース確保が容易となるが、その反面、車両前後方向の狭いスペース内に空調用熱交換器(エバポレータ、ヒータコア)をほぼ垂直に立てて配置しているため、エバポレータの車両前方側に送風機からの送風空気を導入する送風ダクト部を設置する必要が生じる。同様に、ヒータコアの車両後方側にも、ヒータコアを通過した送風空気が流れる送風ダクト部が必要となる。
【0006】
このように、エバポレータとヒータコアの前後に送風ダクト部が必要となるため、車両前後方向の寸法が大きくなってしまうという問題がある。
また、車両前後方向の寸法が大きくなってしまうため、ヒータコアの車両後方側に、吹出モードを切り替える吹出モード切替部を設置することがスペース的に困難となることが多い。そのため、吹出モード切替部をヒータコア22の上方部に設置するという配置を採用する場合があるが、この場合には、垂直に立てたヒータコアの上方部へさらに吹出モード切替部を設置しているので、高さ方向の寸法が大になってしまうという問題がある。
【0007】
以上のことから、センタ置きタイプのレイアウトにおいても、車両への搭載が困難となり、汎用性に欠けるという問題がある。
そこで、本発明は上記点に鑑み、スペース効率を追求した熱交換器レイアウトとすることにより、狭隘な車室内スペースに対しても搭載が容易となる自動車用空調装置を提供することを目的とするものである。
【0008】
また、本発明では、スペース効率を追求した熱交換器レイアウトを確保しつつ、暖房時に、換気負荷低減による暖房能力向上と窓ガラス曇り止め効果の向上の両立を図ることを他の目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するため、以下の技術的手段を採用する。請求項1〜6記載の発明では、車室内インストルメントパネル部に配置される送風機ユニット(1)およびエアコンユニット(2)とを備え、
前記送風機ユニット(1)は、内気および外気を切替導入する内外気切替箱(11)と、前記内外気切替箱(11)の下方に配置された送風機(15)とを有し、
前記送風機(15)は、ファン(15a、15b)と、前記ファン(15a、15b)を駆動するファン駆動用モータ(16)と、前記ファン(15a、15b)を収容するスクロールケーシング(17)とを有し、
前記ファン(15a、15b)の回転軸は略水平方向を向くように配置され、
前記ファン(15a、15b)は前記1つのファン駆動用モータ(16)に対して2つ取り付けられる構成になっており、
前記2つのファン(15a、15b)のうち、一方のファン(15a)の空気吸入口(18a)と、他方のファン(15b)の空気吸入口(18b)は、前記回転軸の方向において互いに反対側に開口しており、
前記スクロールケーシング(17)の内部および前記エアコンユニット(2)の内部に、仕切り手段(20、20A〜20C)により仕切られた第1の送風路(19a)と第2の送風路(19b)が形成され、
前記一方のファン(15a)の空気吸入口(18a)は前記第1の送風路(19a)に配置され、前記他方のファン(15b)の空気吸入口(18b)は前記第2の送風路(19b)に配置され、
前記内外気切替箱(11)には、外気導入口(12)と、第1の内気導入口(13a)と、第2の内気導入口(13b)と、前記外気導入口(12)および前記第1の内気導入口(13a)を開閉する第1の内外気切替ドア(14a)と、前記第2の内気導入口(13b)を開閉する第2の内外気切替ドア(14b)とが設置され、
前記外気導入口(12)および前記第1の内気導入口(13a)は、前記ファン(15a、15b)の上方において前記回転軸の方向に並んで配置され、
前記外気導入口(12)および前記第1の内気導入口(13a)は前記一方のファン(15a)の空気吸入口(18a)の上流側に連通するようになっており、
前記第2の内気導入口(13b)は、前記他方のファン(15b)の空気吸入口(18b)の上流側に連通するようになっており、
前記第2の内外気切替ドア(14b)は、前記第2の内気導入口(13b)を全開したときは前記外気導入口(12)および前記第1の内気導入口(13a)と前記他方のファン(15b)の空気吸入口(18b)との連通を遮断し、前記第2の内気導入口(13b)を全閉したときは前記外気導入口(12)および前記第1の内気導入口(13a)と前記他方のファン(15b)の空気吸入口(18b)とを連通するようになっており、
前記エアコンユニット(2)の内部には、前記第1の送風路(19a)と前記第2の送風路(19b)の両方にわたって冷却用熱交換器(21)および加熱用熱交換器(22)が配置され、
前記冷却用熱交換器(21)は、略水平に配置され、前記送風機(15)により送風される送風空気が下側から導入され、この送風空気を冷却して上方へ導出するようになっており、
前記加熱用熱交換器(22)は、前記冷却用熱交換器(21)の上方に略水平に配置され、前記冷却用熱交換器(21)通過後の送風空気を加熱するようになっており、
前記エアコンユニット(2)において前記加熱用熱交換器(22)の空気下流側には、前記加熱用熱交換器(22)で加熱されて温度調整された空気の吹出方向を切り替える吹出モード切替部(23)が配置されていることを特徴としている。
【0010】
請求項1〜6記載の発明によれば、冷却用熱交換器(21)および加熱用熱交換器(22)をともに略水平方向に配置して、上下方向に重ねるレイアウトにしているため、上下方向の熱交換器部スペースを非常に小さくでき、その結果従来のセンタ置きユニットよりも高さ寸法を充分小さくすることができる。
しかも、上記のごとく上下方向の熱交換器部スペースを非常に小さくできるため、加熱用熱交換器(22)の上方に、空気の吹出方向を切り替える吹出モード切替部(23)を配置しても、空調装置全体としての上下方向寸法を小さく抑えることができる。
【0011】
さらに、略水平方向に配置した上記両熱交換器(21、22)の下方から送風空気を導入し、上方側へ送風空気を導出しているから、従来のセンタ置きユニットのように、熱交換器部の前後に送風ダクト部を設ける必要がなく、車両前後方向の寸法をも著しく短縮できる。
以上のことから、本発明装置は、車両への搭載が容易となり、その実用上の効果は大である。
【0012】
さらに、冷却用熱交換器(21)および加熱用熱交換器(22)を収納するエアコンユニットケース(30)内の送風路を、仕切り手段(20A〜20C)により、第1の送風路(19a)と第2の送風路(19b)とに区分しているから、スペース効率のよい熱交換器レイアウトを確保しつつ、しかも、第1、第2の送風路(19a、19b)に、それぞれ独立に送風空気を流すことができる。そのため、第1、第2の送風路(19a、19b)の一方に内気、他方に外気を流したり、あるいは、第1、第2の送風路(19a、19b)の空気を異なる温度に調整する等の機能を得ることができる。
【0013】
特に、請求項4記載の発明では、内外気切替箱(11)から同時に導入された内気および外気を、送風機(15)により区分して送風するとともに、外気を第1の送風路(19a)に送風し、内気を第2の送風路(19b)に送風し、
第1の送風路(19a)からの外気をデフロスタ吹出空気通路(28)に、また、第2の送風路(19b)からの内気をフット吹出空気通路(27)にそれぞれ送風するようにしているから、低湿度の温風をデフロスタ側へ吹出すとともに、フット吹出口(27b)へは内気の再循環による温度の高い温風を吹き出すことができる。
【0014】
従って、暖房時に、換気負荷低減による暖房能力向上と窓ガラス曇り止め効果の向上の両立を図ることがてきる。
さらに、請求項5記載の発明では、前記仕切り手段(20A〜20C)のうち、冷却用熱交換器(21)の風上側および風下側に配置される仕切り手段(20A、20B)を、冷却用熱交換器(21)のチューブ(21f)の管壁面と同一平面上に配置しているから、送風空気流路を冷却用熱交換器(21)内でも、チューブ(21f)の管壁面を利用して確実に区分できるので、第1、第2の送風路(19a、19b)の空気の混合を確実に防止できる。
【0015】
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。
図1〜図5は一実施形態を示すもので、空調装置の送風機ユニット1は図示しない車室内のインストルメントパネルの中央部から車両幅方向にオフセット(右ハンドル車では車両幅方向の左側にオフセット)して、助手席前方の部位に配置される。
【0017】
上記送風機ユニット1は、図1に示すように、その上方部に車室内空気と車室外空気とを切替導入する樹脂製の内外気切替箱11を有し、この内外気切替箱11には図3に示すように外気導入口12と第1、第2の内気導入口13a、13bが開口している。内外気切替箱11の内部にはこれら両導入口12、13a、13bを開閉する第1、第2の内外気切替ドア14a、14bが設置されている。ここで、第1の内外気切替ドア14aは円弧状の円周面を持つロータリ式ドアであり、第2の内外気切替ドア14bは、通常の板ドアから形成されている。
【0018】
内外気切替箱11の下方には、図1に示すように、送風機15が配置されており、この送風機15は樹脂製の遠心式多翼ファン(シロッコファン)15a、15b、ファン駆動用モータ16、および樹脂製のスクロールケーシング17から構成されている。
ここで、送風機15のファンは、モータ16側の外径の大きいファン15aと反モータ16側の外径の小さいファン15bとから構成されており、この両ファン15a、15bの回転軸は略水平方向に向くように配置され、このファン15aの回転により内外気切替箱11から第1空気吸入口18aを通して空気が吸入され、また、ファン15bの回転により内外気切替箱11から第2空気吸入口18bを通して空気が吸入されるようにしてある。
【0019】
そして、スクロールケーシング17内は、ファン15aの送風空気が流れる第1送風路19aと、ファン15bの送風空気が流れる第2送風路19bとに仕切られている。20はこの第1送風路19aと第2送風路19bとを仕切るための仕切り板である。
この仕切り板20は図2から理解されるように垂直方向に配置され、第1送風路19aと第2送風路19bは車両前後方向に区画され、そして車両左側から車両右側に向かって平行に延びている。従って、送風空気も各通路19a、19bをスクロールケーシング17の出口部から略水平方向に車室の左側から右側へ向かって平行に送風されるようになっている。
【0020】
なお、送風機ユニット1のケースは、内外気切替箱11部分と、スクロールケーシング17部分とに分割され、さらに、スクロールケーシング17部分は、図1の左右方向に2分割されており、このようなケース分割により、ドア14a、14b、ファン15a、15b等をケース内部へ組み込むようになっている。また、仕切り板20は、樹脂製のスクロールケーシング17の内壁面に一体に成形されている。
【0021】
一方、後述の空調用熱交換器を内蔵するエアコンユニット2は車室内のインストルメントパネルの略中央部に配置されるものであって、このエアコンユニット2において、冷凍サイクルのエバポレータ(冷却用熱交換器)21は図1に示すように略水平状態に設置して、その下側より前記送風機ユニット1からの送風空気が流入するようにしてある。
【0022】
そして、エバポレータ21の空気下流側(車室内上側)に略水平状態にしてヒータコア(加熱用熱交換器)22が設置してあり、このヒータコア22は、エンジン冷却水(温水)を熱源とするもので、ヒータコア22の車室内上方部(空気下流側)に吹出モード切替部23が配置してある。
ここで、本例では、空調の温度制御方式として、冷温風の混合割合を調整するエアミックス方式を採用しており、図4に示すように、ヒータコア22の車室内下方部(空気上流側)側に配置したエアミックスドア24a、24bの開度によりヒータコア22を通過する温風とヒータコア22をバイパスする冷風の風量割合を調整して、車室内への吹出空気温度を制御する。また、エアミックスドア24a、24bとして、円弧状の円周面を持つロータリ式ドアを用いている。
【0023】
なお、エアミックスドア24a、24bの代わりに、ヒータコア22への温水流量を制御する温水制御弁を設けて、この温水制御弁によりヒータコア22への温水流量を制御して、ヒータコア22による空気加熱量を調整して車室内への吹出空気温度を制御するようにしてもよいことはもちろんである。
また、エアコンユニット2においても、その内部の送風路は仕切り板20A、20B、20Cにより、車両前後方向に第1送風路19aと第2送風路19bとに区画され、この両送風路19a、19bをそれぞれ独立に空気が流れる。
【0024】
前記吹出モード切替部23は車室内への吹出モードを切り替えるためのもので、車室内の乗員頭部に向けて空気を吹き出すセンターフェイス(上方)吹出口(図示せず)に連通するセンターフェイス吹出空気通路25およびサイドフェイス吹出口(図示せず)に連通するサイドフェイス吹出空気通路26と、車室内の乗員足元に向けて空気を吹き出すフット(足元)吹出口27aに連通するフット吹出空気通路27と、窓ガラスに向けて空気を吹き出すデフロスタ吹出口(図示せず)に連通するデフロスタ吹出空気通路28とを有し、これらの複数の吹出空気通路25、27、28をドア手段により切替開閉するものである。
【0025】
本例では、この吹出モード切替用のドア手段として、図4に示すように、板状のドア29a、29b、29cを使用しているが、円弧状外周面を持つロータリドア、フィルム状ドア等も使用可能であることはもちろんである。
なお、図4において、ドア29aはフェイス用ドアで、ドア29bはデフロスタ用ドアであり、ドア29cはフット用ドアであり、図4はフットモードにおけるドア操作位置を示す。図4には、フット吹出空気通路27を図示してないが、フット用ドア29cが図4の2点鎖線位置に操作されると、フット吹出空気通路27の入口部が閉塞されるようになっている。また、サイドフェイス吹出空気通路26は周知のように吹出モード切替部23内の空間に常時、連通しており、サイドフェイス吹出口に備えられた吹出グリルの操作にて、サイドフェイス吹出口からの吹出空気の断続および吹出方向の調整が可能になっている。
【0026】
本例では、板状のドア29a、29b、29cの操作(回転)位置の選択によ前記複数の吹出空気通路25、27、28を切替開閉して、周知のフェイス吹出モード、バイレベル吹出モード、フット吹出モード、フット・デフロスタ併用吹出モード、デフロスタ吹出モード等の複数の吹出モードを選択できるようにしてある。
【0027】
なお、エアコンユニット2のケース30は、上下方向に4分割された樹脂製ケースから構成されている。すなわち、詳細な図示を省略するが、ケース30は、エバポレータ21を収納する下方側ケースと、ヒータコア22を収納する中間部ケースと、吹出モード切替部23を構成する、前後2つの上方部ケースとに4分割して、その内部に熱交換器、ドア等の機器を組み込むようになっている。そして、仕切り板20A、20B、20Cは、これらの樹脂製ケースの内壁面に一体成形されている。
【0028】
送風機ユニット1およびエアコンユニット2における分割ケースは、周知の弾力性を持った金属クリップ、あるいはねじ等を使用して、脱着可能に結合されている。
ところで、エバポレータ21は、その冷却作用により発生する凝縮水の排出性を良好にするため、水平面より若干傾斜して配置してある。すなわち、図1に示すように、エバポレータ21の下側に前記送風機15により送風される送風空気の送風前方側(図1の右方向)に向かって、エバポレータ21が下方へ傾斜するように配置されている。
【0029】
ここで、エバポレータ21の傾斜角度θは、10〜30°の範囲としてエバポレータ21自身の保水量が少なくなるようにするのが好ましい。
また、エバポレータ21は例えば、図5、6に示すような構造であって、アルミニュウム等の熱伝導性、耐食性に優れた金属の薄板を図5の左右方向に積層してチューブ21fを構成するとともに、このチューブ21fの間にコルゲートフィン21gを介在して、コア部(熱交換部)を構成する積層型のものである。
【0030】
そして、チューブ21fの一端側(図5の上端側)に、多数のチューブ21fへの冷媒の分配、および多数のチューブ21fからの冷媒の集合を行うタンク部21eを配置し、チューブ21fの他端側でチューブ21f内の冷媒の流れをUターンさせるようになっている。
タンク部21eには、図示しない膨張弁(減圧手段)で減圧された気液2相冷媒が流入する冷媒入口(図示せず)およびチューブ21fで蒸発したガス冷媒が流出する冷媒出口(図示せず)が設けられている。なお、エバポレータ21がエアコンユニット2内に組み込まれた状態では、図1に示すようにタンク部21eは車両左側に位置して配設される。
【0031】
そして、エバポレータ21のチューブ21fは、上記した送風空気の送風方向(図1の左側から右側に向かう方向)と同一方向に延びるように配置され、これにより凝縮水がチューブ21fの表面上を送風空気に押圧されてスムーズに傾斜前進端(図1の右側端部)へ移行するようにしてある。
ここで、エバポレータ21で発生した凝縮水はエバポレータ21の下側(空気上流側)において、エバポレータ21の傾斜前進端の下方部位に設けた凝縮水排出パイプ21cから排出するようにしてあり、このパイプ21cはエアコンユニット2の樹脂製ケース30(下記図1参照)の最底部に一体成形されている。
【0032】
エバポレータ21について図5、6により更に詳述すると、チューブ21fは、断面形状が偏平な偏平チューブとして形成されており、そして、チューブ21fは、その偏平な面である管壁面が空気の流れに対して略平行な向きとなるように多数積層されている。このようにチューブ20が多数積層されることにより、エバポレータ21のコア部内部はチューブ21fにより多数の空間に区画されている。
【0033】
このチューブ21fにより区画された、チューブ管壁面相互の間の空間にて、主空気通路20aが形成されている。また、フィン21gは主空気通路20aに配置され、チューブ21fの管壁面にろう付けにより接合される。なお、フィン21gの折り重ねられた板面には熱交換効率を促進させるための周知のルーバ21hが斜めに切り起こされており、このルーバ21hによりフィン21gの板面と板面との間は通風可能になっている。このフィン21gの板面により主空気通路20bはさらに区画され、副空気通路21bを形成している。
【0034】
エバポレータ21の風上側、風下側に配される仕切板20A、20Bを、エバポレータ21の中央部位の1つのチューブ21fの風上側、風下側の端部に沿うように配置して、仕切板20A、20Bと、この中央部位のチューブ21fとを同一平面上に配置している。従って、仕切板20A、20Bの板面とチューブ21fの管壁面とは一直線上に延びている。
【0035】
このようにして、エバポレータ21の風上側、風下側における通風方向と、エバポレータ21内の主空気通路21aにおける通風方向とは一致している。
また、図4に示すように、ヒータコア22の風下側に配置される仕切板20Cはその上方部で斜め右上方側へ屈曲した形状となっており、この仕切板20Cの斜め屈曲面20Dには、第1通風路19aと第2通風路19bとを連通させる連通口20Eが設けてある。
【0036】
この連通口20Eはフット用ドア29cにより開閉されるものであり、フットモード時およびフット・デフ併用モード時に全閉され、フェイスモードおよびデフロスタモードでは全開される。また、バイレベルモードでは、連通口20Eが全閉あるいは一部、開かれる。
そして、図4に示すように、センターフェイス吹出空気通路25、およびデフロスタ吹出空気通路28は第1通風路19a側に配置し、一方、フット吹出空気通路27は第2通風路19b側に配置してある。また、サイドフェイス吹出空気通路26は図4に示してないが、第1通風路19a側に配置してある。
【0037】
次に、上記構成において本実施形態の作動を説明する。
図2において内外気切替箱11から流入した空気は送風機ファン15a、15bによってスクロールケーシング17内を略水平方向に流れ、エバポレータ21の下部へ流入する。そして、送風空気はエバポレータ21で除湿・冷却された後、さらに上方へ流れ、ヒータコア22へ導入され、ここで加熱される。
【0038】
本例の場合には、空調温度制御手段として、エアミックスドア24a、24bを用いており、このエアミックスドア24a、24bの開度により、ヒータコア22を通過する空気とヒータコア22をバイパスする空気の風量割合を調節することによって所望の吹出空気温度を作りだす。そして、ヒータコア22で所望温度まで再加熱された空調空気は上ケース部の吹出モード切替部23の各ドア29a〜29cによって所定の吹出口へ分配される。
【0039】
本実施形態では前述した構成とすることにより、次のような効果が得られる。
▲1▼エバポレータ21およびヒータコア22をともに略水平方向に配置して、上下方向に重ねるレイアウトにしているため、上下方向の熱交換器部スペースを非常に小さくでき、その結果従来のセンタ置きユニットよりも高さ寸法を充分小さくすることができる。
【0040】
さらに、略水平方向に配置した上記両熱交換器(21、22)の下方から送風空気を導入し、上方側へ送風空気を導出しているから、従来のセンタ置きユニットのように、熱交換器部の前後に送風ダクト部を設ける必要がなく、車両前後方向の寸法も著しく短縮できる。
▲2▼エバポレータ21をその下方へ送風されてくる送風空気の送風方向の前方側へ向かって下方に傾斜しており、またエバポレータ21のチューブ21fも前記送風方向(図1の左右方向)に配列してあるので、このチューブ21fの表面上を凝縮水が送風空気に押圧されて、スムーズにエバポレータ21の傾斜前進端(図1の右側端)に集まり、落下する。
【0041】
そして、エバポレータ21の傾斜前進端の下方に位置する凝縮水排出パイプ21cから外部へ凝縮水が排出される。そのため、凝縮水をエバポレータ21からスムーズに排出できる。
▲3▼エバポレータ21の凝縮水が下方の空気上流側へ流れ落ちるので、その落下凝縮水は冷却前の温度の高い送風空気で温められる。従って、ケース30の外表面温度はさほど低下しないので、このケース30への露付きが大幅に減少するか、あるいは露付きがなくなるので、通常はケース内側へ装着されるべきインシュレータ(断熱材)を廃止することができ、一層のコストダウンを図ることができる。
【0042】
なお、エバポレータ21の設置時の傾斜角度θによって保水量が変化するが、設置角度θは10〜30°とすることより、エバポレータ21への保水量を少なくできることが分かっている。
▲4▼さらに、本実施形態おいては、冬期の暖房を必要とする季節において、外気と内気とを仕切ったまま、送風、熱交換して、デフロスタ側からは低湿度外気を加熱した温風を吹き出させ、一方、足元のフット吹出口27aからは内気を加熱した温風を吹き出させるという、内外気2層流機能を発揮するという特徴を持つ。
【0043】
以下、この内外気2層流ユニットとしての作用効果を説明すると、図3において、第1の内外気切替ドア14aを図示斜線位置に操作すると、このドア14aは第1内気導入口13aを閉塞し、外気導入口12を開放する。同様に、第2の内外気切替ドア14bを図示斜線位置に操作すると、このドア14bは第2内気導入口13bを開放する。
【0044】
従って、送風機15のファン15a、15bが回転すると、外気導入口12からの外気は第1空気吸入口18aを通して、第1送風路19aに吸入され、また、第2内気導入口13bからの内気は第2空気吸入口18bを通して、第2送風路19bに吸入される。つまり、第1送風路19aと第2送風路19bに、それぞれ外気と内気を区分して送風できる。
【0045】
さらに、エアコンユニット2内においても、仕切り板20A〜20Cにより、送風路が第1送風路19aと第2送風路19bに仕切られており、かつヒータコア22の風下側における、第1、第2送風路19a、19bの連通口20Eが、フットモード時およびフット・デフ併用モード時にはフット用ドア29cにより閉塞されているので、この両モード時には、第1送風路19aに流入した外気がエバポレータ21およびヒータコア22を通過した後に、デフロスタ吹出空気通路28およびサイドフェイス吹出空気通路26を通って、車両窓ガラスおよび乗員上半身近傍に向かって吹き出される。ここで、低湿度の外気をヒータコア22で加熱して温風とすることにより、車両窓ガラスの曇り止め効果を高めることができる。
【0046】
一方、第2送風路19bには内気が送風され、この内気をヒータコア22で加熱して温風とし、フット吹出空気通路27を経て、フット吹出口27aから乗員足元部へ吹き出している。従って、車室内の足元部暖房に際しては、外気導入による換気負荷が発生せず、従って、ヒータコア22に流入するエンジン冷却水温度が十分、上昇していない条件下(例えば、ディーゼルエンジン車のアイドル時等)においても、暖房効果を高めることができる。
【0047】
従って、車両窓ガラスの曇り止め効果の向上と、暖房効果の向上の両立を実現できる。
ところで、エバポレータ21は図4に示すように、空気流れ方向(図4上下方向)の厚さが大きい(例えば、90mm程度)ので、エバポレータ21に対する仕切り板20A、20Bの配置によっては、第1、第2送風路19a、19bを通過する内気、外気の分離性が悪化するという問題が生じる。
【0048】
例えば、図5において、仕切り板20A、20Bをチューブ長手方向と直交する方向(水平方向)に配置すると、ルーバ21hにより形成される副空気通路21bを通過して、エバポレータ21内において、外気と内気の混合が生じる。外気側の第1送風路19a内へ内気が混合すると、窓ガラスの曇り止め効果が低下する。
【0049】
これに反し、本実施形態においては、前述した通り、エバポレータ21の風上側、風下側に配される仕切板20A、20Bを、エバポレータ21の中央部位の1つのチューブ21fの風上側、風下側の端部に沿うように配置して、仕切板20A、20Bと、この中央部位のチューブ21fとを同一平面上に配置している。従って、仕切板20A、20Bの板面とチューブ21fの管壁面とは一直線上に延びる関係となっているので、エバポレータ21内においても内気と外気が混合することなく、分離したまま通過する。
【0050】
なお、ヒータコア22についても、同様に、内気、外気の分離性について考慮した方が好ましいが、ヒータコア22は図4に示すように、空気流れ方向(図4上下方向)の厚さが小さい(例えば、27mm程度)ので、仕切板20B、20Cのヒータコア22に対する配置が、たとえ内気と外気の混合が生じる配置であっても、窓ガラスの曇り止め効果への悪影響は小さい。
【0051】
そこで、図4の配置例では、ヒータコア22のタンク部22a、22bを仕切板20B、20Cの両側に配置し、ヒータコア22のチューブ(図示せず)と仕切板20B、20Cとが直交するレイアウトにしているので、ヒータコア22のコルゲートフィン(図示せず)のルーバー部を通して内気と外気の混合が若干量生じるが、曇り止め効果の低下は実用上、支障がない程度である。
【0052】
なお、上記説明は外気と内気を同時に導入する場合についてのみ述べたが、2つの内外気切替ドア14a、14bの操作位置を図3の実線位置と2点鎖線位置の間で選択することより、第1、第2送風路19a、19bの両方に外気を導入する全外気モード、および第1、第2送風路19a、19bの両方に内気を導入する全内気モードを選択できる。
(他の実施形態)
なお、エバポレータ21は前述した積層型のものに限らず、多穴偏平チューブを蛇行状に曲げ形成し、この蛇行状チューブにコルゲートフィンを組み合わせた、いわゆるサーペインタイプのものなど、他の形式であってもよい。
【0053】
また、エアミックスドア24a、24bとして、円弧状の円周面を持つロータリ式ドアに限らず、通常の平板状の板ドア等を用いることはもちろん可能である。
また、上述した実施形態では、エアコンユニット2内に内気と外気を独立に送風して、暖房時における窓ガラスの曇り止め効果の向上と、暖房効果の向上の両立を図るようにしているが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、車室の運転席側および助手席側への吹出空気温度を独立に制御する、いわゆる左右独立温度制御方式の自動車用空調装置に適用することもできる。この場合は、内外気を2層に分離させる必要がないので、送風機ユニット1部における仕切り板20は不要となる。同様に、ファンをファン15a、15bに2分割する必要もない。
【0054】
また、バイレベルモードのように、上方側の吹出口(フェイス側吹出口)と下方側の吹出口(フット側吹出口)の両方から吹出空気を同時に吹き出すモードにおいて、上方側の吹出口と下方側の吹出口からの吹出空気温度を独立に制御する、いわゆる上下独立温度制御機能を持った自動車用空調装置に対して、本発明を適用してもよい。
【0055】
また、車室の前席側と後席側への吹出空気温度を独立に制御する、いわゆる前後独立温度制御方式の自動車用空調装置に本発明を適用してもよい。
このような左右、上下、または前後独立温度制御方式のものでは、仕切り板20A〜20Cにより、仕切られた第1、第2送風路19a、19bの空気温度を、エミックスドア24a、24bの独立制御により制御して、所定の吹出口を選定して車室内へ吹き出すようにすればよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の正面図である。
【図2】図1の平面図である。
【図3】図1、2の装置における送風機ユニット部の断面図である。
【図4】図1、2の装置におけるエアコンユニット部の断面図である。
【図5】本発明の一実施形態において用いるエバポレータ部分の斜視図である。
【図6】図5のC−C断面図である。
【符号の説明】
11…内外気切替箱、12…外気導入口、
13a、13b…第1、第2の内気導入口、
14a、14b…第1、第2の内外気切替ドア、15…送風機、
15a、15b…ファン、17…スクロールケーシング、
18a、18b…第1、第2の空気吸入口、
19a、19b…第1、第2の送風路、
20、20A、20B、20C…仕切り板、21…エバポレータ、
22…ヒータコア、23…吹出モード切替部。

Claims (6)

  1. 車室内インストルメントパネル部に配置される送風機ユニット(1)およびエアコンユニット(2)とを備え、
    前記送風機ユニット(1)は、内気および外気を切替導入する内外気切替箱(11)と、前記内外気切替箱(11)の下方に配置された送風機(15)とを有し、
    前記送風機(15)は、ファン(15a、15b)と、前記ファン(15a、15b)を駆動するファン駆動用モータ(16)と、前記ファン(15a、15b)を収容するスクロールケーシング(17)とを有し、
    前記ファン(15a、15b)の回転軸は略水平方向を向くように配置され、
    前記ファン(15a、15b)は前記1つのファン駆動用モータ(16)に対して2つ取り付けられる構成になっており、
    前記2つのファン(15a、15b)のうち、一方のファン(15a)の空気吸入口(18a)と、他方のファン(15b)の空気吸入口(18b)は、前記回転軸の方向において互いに反対側に開口しており、
    前記スクロールケーシング(17)の内部および前記エアコンユニット(2)の内部に、仕切り手段(20、20A〜20C)により仕切られた第1の送風路(19a)と第2の送風路(19b)が形成され、
    前記一方のファン(15a)の空気吸入口(18a)は前記第1の送風路(19a)に配置され、前記他方のファン(15b)の空気吸入口(18b)は前記第2の送風路(19b)に配置され、
    前記内外気切替箱(11)には、外気導入口(12)と、第1の内気導入口(13a)と、第2の内気導入口(13b)と、前記外気導入口(12)および前記第1の内気導入口(13a)を開閉する第1の内外気切替ドア(14a)と、前記第2の内気導入口(13b)を開閉する第2の内外気切替ドア(14b)とが設置され、
    前記外気導入口(12)および前記第1の内気導入口(13a)は、前記ファン(15a、15b)の上方において前記回転軸の方向に並んで配置され、
    前記外気導入口(12)および前記第1の内気導入口(13a)は前記一方のファン(15a)の空気吸入口(18a)の上流側に連通するようになっており、
    前記第2の内気導入口(13b)は、前記他方のファン(15b)の空気吸入口(18b)の上流側に連通するようになっており、
    前記第2の内外気切替ドア(14b)は、前記第2の内気導入口(13b)を全開したときは前記外気導入口(12)および前記第1の内気導入口(13a)と前記他方のファン(15b)の空気吸入口(18b)との連通を遮断し、前記第2の内気導入口(13b)を全閉したときは前記外気導入口(12)および前記第1の内気導入口(13a)と前記他方のファン(15b)の空気吸入口(18b)とを連通するようになっており、
    前記エアコンユニット(2)の内部には、前記第1の送風路(19a)と前記第2の送風路(19b)の両方にわたって冷却用熱交換器(21)および加熱用熱交換器(22)が配置され、
    前記冷却用熱交換器(21)は、略水平に配置され、前記送風機(15)により送風される送風空気が下側から導入され、この送風空気を冷却して上方へ導出するようになっており、
    前記加熱用熱交換器(22)は、前記冷却用熱交換器(21)の上方に略水平に配置され、前記冷却用熱交換器(21)通過後の送風空気を加熱するようになっており、
    前記エアコンユニット(2)において前記加熱用熱交換器(22)の空気下流側には、前記加熱用熱交換器(22)で加熱されて温度調整された空気の吹出方向を切り替える吹出モード切替部(23)が配置されていることを特徴とする自動車用空調装置。
  2. 前記送風機ユニット(1)は、前記車室内インストルメントパネル部の中央部から車両幅方向にオフセット配置されており、
    前記エアコンユニット(2)は、前記車室内インストルメントパネル部の略中央部に配置されており、
    前記吹出モード切替部(23)は前記加熱用熱交換器(22)の上方に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の自動車用空調装置。
  3. 前記仕切り手段(20A〜20C)は、前記エアコンユニット(2)内において、略垂直方向に延びるよう配置されていることを特徴とする請求項1または2に記載の自動車用空調装置。
  4. 前記吹出モード切替部(23)は、前記第1の送風路(19a)に配置されたデフロスタ吹出空気通路(28)と前記第2の送風路(19b)に配置されたフット吹出空気通路(27)を切替開閉するようになっており、
    前記第1の内外気切替ドア(14a)によって前記外気導入口(12)を全開するとともに、前記第2の内外気切替ドア(14b)によって前記第2の内気導入口(13b)を全開することにより、前記外気導入口(12)からの外気が前記一方のファン(15a)の空気吸入口(18a)に導入されると同時に、前記第2の内気導入口(13b)からの内気が前記他方のファン(15b)の空気吸入口(18b)に導入されるようになっており、
    前記一方のファン(15a)は、前記外気導入口(12)からの外気を前記第1の送風路(19a)を通して前記デフロスタ吹出空気通路(28)に送風し、前記他方のファン(15b)は、前記第2の内気導入口(13b)からの内気を前記第2の送風路(19b)を通して前記フット吹出空気通路(27)に送風することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の自動車用空調装置。
  5. 前記冷却用熱交換器(21)の冷媒が流れるチューブ(21f)の管壁面が、前記第1、第2の送風路(19a、19b)内を流れる空気と平行な方向に配置されており、
    前記仕切り手段(20A〜20C)のうち、前記冷却用熱交換器(21)の風上側および風下側に配置される仕切り手段(20A、20B)を、前記冷却用熱交換器(21)の前記チューブ(21f)の管壁面と同一平面上に位置する部位に配置したことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載の自動車用空調装置。
  6. 前記回転軸の方向は車両前後方向であることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1つに記載の自動車用空調装置。
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