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JP3799716B2 - 2−プロパノール誘導体の製造方法 - Google Patents
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JP3799716B2 - 2−プロパノール誘導体の製造方法 - Google Patents

2−プロパノール誘導体の製造方法 Download PDF

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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は医薬および農薬などの合成中間体およびプロピレンオキサイドに容易に変換できる合成等価体として有用な化合物である1−置換−2−プロパノール誘導体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
1−置換−2−プロパノール誘導体の製造方法としては従来、1−ハロゲノ−2−プロパノールの製造方法として(1)エピクロロヒドリンのラネーニッケル存在下における接触水素添加(S.Searles and C.F.Butler, J.Amer.Chem.Soc., 76 (1954) 56)、(2)エピクロロヒドリンの水素化リチウムアルミニウムによる還元(E.L.Eliel and M.N.Rerick, J.Amer.Chem.Soc., 82 (1960) 1362)、(3)エピクロロヒドリンのアルミニウム−ニッケル触媒による還元(B.K.Sarmah and N.C.Barua, Tetrahedron, 47 (1991) 8587)、(4)クロロアセトンの還元(C.A.Stewart and A.VanderWerf, J.Amer.Chem.Soc., 76 (1954) 1259)が知られており、光学活性体の1−ハロゲノ−2−プロパノール製造法としては、(5)酵母による不斉還元(T.Sakai, et.al., Bull.Chem.Soc.Jpn., 65 (1992) 631)、(6)酵素によるラセミ体の分割(特開昭63−169996)が知られている。
また、1−スルホニルオキシ−2−プロパノールの製造法としては、(7)グリシジルスルホニルオキシのBH3・THF−NaBH4還元による方法 (J. M. Klunder, T. Onami, and K. B. Sharpless, J.Org.Chem., 54 (1989) 1295) が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
医薬および農薬などの合成中間体であるプロピレンオキサイドは、大変有用な化合物である。しかしながら、プロピレンオキサイドは沸点が 34 ℃ と低いため、取り扱いが難しい。このため、容易に入手しうる化合物を原料とし、且つ経済的に安価な方法によってプロピレンオキサイドに容易に変換できる合成等価体として有用な化合物である1−置換−2−プロパノール誘導体を得る方法が望まれていた。しかしながら、1−ハロゲノ−2−プロパノールを得る(1)の方法では、収率が15.1%と低く、しかも副生成物として、3−ハロゲノ−1−プロパノールが生成し、精製が困難である。また反応条件も120℃、90気圧と過酷なものであった。(2)の方法では、還元剤として工業的に操作しにくく、且つ高価な水素化リチウムアルミニウムを用いなければならない。(3)の方法では、試薬を加えると激しい発熱反応が起こり、反応温度の制御が難しい。(4)の方法では、水素化ホウ素ナトリウムおよび水素化アルミニウムリチウムのどちらを用いた場合でも収率は32%、44%と低い等の問題点があった。また光学活性体の1−ハロゲノ−2−プロパノールを得る(5)および(6)の方法では、いずれか一方の光学活性体しか得られない。更に1−スルホニルオキシ−2−プロパノールを得る(7)の方法では、還元剤として高価なボラン錯体および水素化ホウ素ナトリウムを用いなければならないなどの問題点があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の課題を解決しようとして研究を重ねた結果、上記式(1)または(3)で表されるグリシジル化合物を接触水素添加して、目的とする1−置換−2−プロパノール誘導体を有利に製造する方法を見出し、本発明を完成した。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明は式(3)で表されるグリシジル化合物を、有機溶媒中、弱塩基存在下に、パラジウム炭素触媒存在下で接触水素添加する事を特徴とする式(4)で表される1−置換−2−プロパノール誘導体の製造方法である。
【0010】
【化7】
Figure 0003799716
【0011】
【化8】
Figure 0003799716
【0012】
(式(3)、式(4)においてYはハロゲン原子、または、RSO2−Oで示されるスルホニルオキシ基を表し、さらにRは置換もしくは無置換の炭素数1〜4のアルキル基または置換もしくは無置換のアリール基を表す。)
【0013】
また本発明によれば、原料に光学活性体のグリシジル化合物を用いることにより、光学活性体の1−置換−2−プロパノール誘導体を得ることもできる。
【0014】
前記式(3)で表されるグリシジル化合物は、どのような方法によって得られてもよいが、特に光学活性体を用いる場合には、本出願人により先に出願された特開平6−211822あるいは特開平7−165743の方法に準じて容易に入手することができる。
【0015】
グリシジル化合物としてエピハロヒドリンを用いる場合は、エピクロルヒドリンまたはエピブロモヒドリンが好ましく使用でき、またグリシジルスルホネートを用いる場合は、スルホニルオキシ基が置換もしくは無置換の炭素数1〜4のアルキルスルホニルオキシ基または置換もしくは無置換のアリールスルホニルオキシ基であれば特に問題はなく、アルキルスルホニルオキシ基としては、例えばメタンスルホニルオキシ基、エタンスルホニルオキシ基、プロパンスルホニルオキシ基、イソプロパンスルホニルオキシ基、ブタンスルホニルオキシ基、イソブタンスルホニルオキシ基、t−ブタンスルホニルオキシ基、トリフルオロメタンスルホニルオキシ基等があげられ、またアリールスルホニルオキシ基としては例えばベンゼンスルホニルオキシ基、パラトルエンスルホニルオキシ基、メタトルエンスルホニルオキシ基、パラニトロベンゼンスルホニルオキシ基、メタニトロベンゼンスルホニルオキシ基、パラメトキシベンゼンスルホニルオキシ基、パラクロロベンゼンスルホニルオキシ基、メタクロロベンゼンスルホニルオキシ基、2,6−ジメチルベンゼンスルホニルオキシ基、2,4−ジメチルベンゼンスルホニルオキシ基、3,5−ジニトロベンゼンスルホニルオキシ基等があげられるが、好ましくはメタンスルホニルオキシ基、パラトルエンスルホニルオキシ基、メタニトロベンゼンスルホニルオキシ基である。
【0016】
反応に用いられる有機溶媒としては、アルコール系、エステル系、ハロゲン系の溶媒が使用できるが、好ましくはメタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール等のアルコール系溶媒または、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸tーブチル等のエステル系溶媒であり、特にメタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、酢酸エチルを使用することが好ましい。
【0017】
本発明はグリシジル化合物を有機溶媒中、パラジウム炭素触媒存在下で接触水素添加に付すわけであるが、特にパラジウムの含量が1〜50重量%であるパラジウム炭素、更に好ましくはパラジウムの含量が3〜15重量%のものを使用することが好ましい。触媒の使用量は原料のグリシジル化合物1モル当たり0.1〜100grであり、好ましくは1〜50grである。
【0018】
接触水素添加する際の水素源としては水素ガスまたは蟻酸アンモニウムが使用できるが、蟻酸アンモニウムの場合、反応後、過剰の蟻酸アンモニウムの除去が繁雑な工程となるため、水素ガスを用いるほうがより好ましい。用いられる水素源の量は、理論的にはグリシジル化合物に対して1倍モルであるが、水素ガスの場合は反応の進行状況により随時際限なく加えることができるが、蟻酸アンモニウムの場合は固形物であるためグリシジル化合物に対してに対して10倍モル程度までであり、10倍モルをこえて加えても経済的でない。
【0019】
本発明の反応は、特に弱塩基を加えなくても進行するが、弱塩基を添加することにより、副生成物の生成が抑えられるので好ましい。反応に用いられる弱塩基としては、無機、有機の弱塩基が使用できるが、無機弱塩基としてはアルカリもしくはアルカリ土類金属の炭酸塩または炭酸水素塩等の無機弱塩基、例えば、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素リチウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸水素マグネシウム、炭酸水素カルシウム等が挙げられる。
また有機弱塩基としては、炭素数1〜6のアルキル基を有するトリアルキルアミン、例えばトリメチルアミン、トリエチルアミン、エチルジイソプロピアミン、N,N−ジメチルエチルアミン,N,N−ジメチルプロピルアミン,N,N−ジエチルイソプロピルアミン、N,N−ジエチルシクロヘキシルアミン、N−メチルジシクロヘキシルアミン等、炭素数1〜4のアルキル置換基を有するアニリン誘導体、例えばN,N−ジメチルアニリン、N,N−ジエチルアニリン、N,N−ジプロピルアニリン、N,N−ジイソプロピルアニリン、N,N−ジブチルアニリン、N,N−ジイソブチルアニリン、N,N−ジtーブチルアニリン、N−メチル−N−エチルアニリン、N−メチル−N−プロピルアニリン、N−メチル−N−イソプロピルアニリン、N−メチル−N−ブチルアニリン、N−メチル−N−イソブチルアニリン、N−メチル−N−tーブチルアニリン、N−エチル−N−プロピルアニリン、N−エチル−N−イソプロピルアニリン、N−エチル−N−ブチルアニリン、N−エチル−N−イソブチルアニリン、N−エチル−N−tーブチルアニリン、N−プロピル−N−ブチルアニリン、N−プロピル−N−イソブチルアニリン、N−プロピル−N−tーブチルアニリン、N−イソプロピル−N−ブチルアニリン、N−イソプロピル−N−イソブチルアニリン等、炭素数1〜4のアルキルで置換した3級アミンを有する含窒素飽和複素環化合物、例えばN−メチルピロリジン、N−エチルピロリジン、N−ブチルピロリジン、N−メチルピペリジン、N−エチルピペリジン、N−メチルモルホリン、N−エチルモルホリン等、炭素数1〜4のアルキル置換基を有していても良いピリジン誘導体例えば、ピリジン、2,3−ジメチルピリジン、2,4−ジメチルピリジン、2,5−ジメチルピリジン、2,6−ジメチルピリジン、3,4−ジメチルピリジン、3,5−ジメチルピリジン、ピラジン、2,3−ジメチルピラジン、2,5−ジメチルピラジン、2,6−ジメチルピラジン等のピリジン誘導体が挙げられるが、好ましくはアルカリまたはアルカリ土類金属の炭酸塩または炭酸水素塩であり、更に好ましくはアルカリ金属の炭酸塩である。
【0020】
反応に用いられる弱塩基の量は、原料のグリシジル化合物1モルに対し、0.01 モル〜10モルが好ましい。0.01 モルより少ないと副生成物が生成するため、収率が低下し、10モルより多いとコストの増加につながり好ましくない。また、塩基として水酸化物等の強塩基を用いるとプロピレンオキサイドを生成するため好ましくない。
【0021】
反応終了後は触媒等の不溶物を濾去、過剰の溶媒を減圧下に留去し、得られた残渣を蒸留、カラムクロマトグラフィー、再結晶等の通常の処理をすることにより、目的とする1−置換−2−プロパノール誘導体が得られる。
【0022】
原料として光学活性体のグリシジル化合物を用いて反応を行った場合は、光学純度がほとんど低下することなく光学活性1−置換−2−プロパノール誘導体が得られる。
【0023】
【実施例】
次に、実施例、比較例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に制限されるものではない。
比較例1:1−クロロ−2−プロパノールの製造
10%パラジウム炭素(50%wet品)31.0g存在下、エピクロロヒドリン72.3g(0.78モル)の酢酸エチル(250ml)溶液のフラスコ内を水素置換して撹拌した。室温にて36時間撹拌した後、不溶物を濾去し、濾液を40℃減圧下(5−10mmHg)で濃縮した後、蒸留して標題の1−クロロ−2−プロパノール60.5g(収率82%)を得た。
【0024】
比較例2:(S)−1−クロロ−2−プロパノールの製造
10%パラジウム炭素(50%wet品)15.6g存在下、(S)−エピクロロヒドリン36.2g(0.39モル、光学純度99.0%ee)の酢酸エチル(250ml)溶液のフラスコ内を水素置換して撹拌した。室温にて38時間撹拌した後、不溶物を濾去し、濾液を40℃減圧下(5−10mmHg)で濃縮した後、蒸留して標題の(S)−1−クロロ−2−プロパノール30.6g(収率83%、光学純度98.7%ee)を得た。
【0025】
比較例3:(R)−1−クロロ−2−プロパノールの製造
10%パラジウム炭素(50%wet品)30.8g存在下、(R)−エピクロロヒドリン68g(0.74モル、光学純度99.0%ee)のメタノール(500ml)溶液のフラスコ内を水素置換して撹拌した。室温にて38時間撹拌した後、不溶物を濾去し、濾液を40℃減圧下(5−10mmHg)で濃縮した後、蒸留して標題の(R)−1−クロロ−2−プロパノール26.5g(収率72%、光学純度98.4%)を得た。
【0026】
比較例4:(R)−1−クロロ−2−プロパノールの製造
10%パラジウム炭素(50%wet品)14.8g存在下、(R)−エピクロロヒドリン34g(0.37モル、光学純度99.0%ee)のメタノール(250ml)溶液に蟻酸アンモニウム35.3g(0.56モル)を加えて撹拌した。室温にて41時間撹拌した後、不溶物を濾去し、濾液を40℃減圧下(5−10mmHg)で濃縮した後、アセトン50mlを加えて塩を析出させた。濾去した後、濾液を減圧下で濃縮し、残渣を蒸留して標題の(R)−1−クロロ−2−プロパノール19.2g(収率52%、光学純度97.7%)を得た。
【0027】
比較例5:(S)−1−ブロモ−2−プロパノールの製造
10%パラジウム炭素(50%wet品)1.48g存在下、(R)−エピブロモヒドリン5g(0.037モル、光学純度99.0%ee)のメタノール(25ml)溶液のフラスコ内を水素置換して撹拌した。室温にて26時間撹拌した後、不溶物を濾去し、濾液を40℃と減圧下(5−10mmHg)で濃縮した後、蒸留して標題の(S)−1−ブロモ−2−プロパノール4.1g(収率80%、光学純度98.4%)を得た。
【0028】
実施例1:(S)−1−クロロ−2−プロパノールの製造
10%パラジウム炭素(50%wet品)3.1g存在下、(S)−エピクロロヒドリン7.2g(0.078モル、光学純度99.0%ee)の酢酸エチル(50ml)溶液に炭酸カリウム1.1g(7.8mmol)を加え、フラスコ内を水素置換して撹拌した。室温にて31時間撹拌した後、不溶物を濾去し、濾液を40℃減圧下(5−10mmHg)で濃縮した後、蒸留して標題の(S)−1−クロロ−2−プロパノール6.6g(収率90%、光学純度98.7%ee)を得た。
【0029】
実施例2:(S)−1−クロロ−2−プロパノールの製造
10%パラジウム炭素(50%wet品)3.1g存在下、(S)−エピクロロヒドリン7.2g(0.078モル、光学純度99.0%ee)の酢酸エチル(50ml)溶液に炭酸水素ナトリウム1.3g(15.6mmol)を加え、フラスコ内を水素置換して撹拌した。室温にて34時間撹拌した後、不溶物を濾去し、濾液を40℃減圧下(5−10mmHg)で濃縮した後、蒸留して標題の(S)−1−クロロ−2−プロパノール6.4g(収率87%、光学純度98.6%ee)を得た。
【0030】
比較例6:(R)−1−パラトルエンスルホニルオキシ−2−プロパノールの製造
10%パラジウム炭素(50%wet品)0.088g存在下、(R)−グリシジルトシレート1g(0.004モル、光学純度98.6%ee)の酢酸エチル(10ml)溶液のフラスコ内を水素置換して撹拌した。室温にて4時間撹拌した後、不溶物を濾去し、濾液を40℃と減圧下(5−10mmHg)で濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィーにより精製を行い、標題の(R)−1−パラトルエンスルホニルオキシ−2−プロパノール0.75g(収率81%、光学純度98.5%ee)を得た。
【0031】
比較例7:(R)−1−パラトルエンスルホニルオキシ−2−プロパノールの製造
10%パラジウム炭素(50%wet品)0.88g存在下、(R)−グリシジルトシレート5g(0.022モル、光学純度98.6%ee)のイソプロピルアルコール(25ml)溶液のフラスコ内を水素置換して撹拌した。室温にて8時間撹拌した後、不溶物を濾去し、濾液を40℃と減圧下(5−10mmHg)で濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィーにより精製を行い、標題の(R)−1−パラトルエンスルホニルオキシ−2−プロパノール3.75g(収率74%、光学純度98.3%ee)を得た。
【0032】
比較例8:(S)−1−メタニトロベンゼンスルホニルオキシ−2−プロパノールの製造
10%パラジウム炭素(50%wet品)0.088g存在下、(S)−グリシルノシレート1g(0.004モル、光学純度98.9%ee)の酢酸エチル(10ml)溶液のフラスコ内を水素置換して撹拌した。室温にて5時間撹拌した後、不溶物を濾去し、濾液を40℃減圧下(5−10mmHg)で濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィーにより精製を行い、標題の(S)−1−メタニトロベンゼンスルホニルオキシ−2−プロパノール0.77g(収率74%、光学純度98.7%ee)を得た。
【0033】
実施例3:(R)−1−パラトルエンスルホニルオキシ−2−プロパノールの製造
10%パラジウム炭素(50%wet品)0.88g存在下、(R)−グリシジルトシレート5g(0.022モル、光学純度98.6%ee)の酢酸エチル(30ml)溶液に炭酸カリウム0.3g(2.2mmol)を加え、フラスコ内を水素置換して撹拌した。室温にて9時間撹拌した後、不溶物を濾去し、濾液を40℃と減圧下(5−10mmHg)で濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィーにより精製を行い、標題の(R)−1−パラトルエンスルホネートオキシ−2−プロパノール4.56g(収率90%、光学純度98.5%)を得た。
【0034】
実施例4:1−パラトルエンスルホニルオキシ−2−プロパノールの製造
10%パラジウム炭素(50%wet品)0.88g存在下、グリシジルトシレート5g(0.022モル)の酢酸エチル(30ml)溶液に炭酸カリウム0.3g(2.2mmol)を加え、フラスコ内を水素置換して撹拌した。室温にて9時間撹拌した後、不溶物を濾去し、濾液を40℃と減圧下(5−10mmHg)で濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィーにより精製を行い、標題の1−パラトルエンスルホニルオキシ−2−プロパノール4.58g(収率90%)を得た。
【0035】
実施例5:(R)−1−パラトルエンスルホニルオキシ−2−プロパノールの製造
10%パラジウム炭素(50%wet品)0.88g存在下、(R)−グリシジルトシレート5g(0.022モル、光学純度98.6%ee)の酢酸エチル(30ml)溶液に炭酸水素ナトリウム0.37g(4.4mmol)を加え、フラスコ内を水素置換して撹拌した。室温にて10時間撹拌した後、不溶物を濾去し、濾液を40℃と減圧下(5−10mmHg)で濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィーにより精製を行い、標題の(R)1−パラトルエンスルホニルオキシ−2−プロパノール4.41g(収率87%、光学純度98.5%ee)を得た。
【0036】
実施例6:(S)−1−メタニトロベンゼンスルホニルオキシ−2−プロパノールの製造
10%パラジウム炭素(50%wet品)0.088g存在下、(S)−グリシルノシレート1g(0.004モル、光学純度98.9%ee)の酢酸エチル(10ml)溶液に炭酸カリウム0.05g(0.36mmol)を加えフラスコ内を水素置換して撹拌した。室温にて6時間撹拌した後、不溶物を濾去し、濾液を40℃減圧下(5−10mmHg)で濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィーにより精製を行い、標題の(S)−1−メタニトロベンゼンスルホニルオキシ−2−プロパノール0.84g(収率81%、光学純度98.7%ee)を得た。
【0037】
【発明の効果】
本発明によれば、1−置換−2−プロパノール誘導体のラセミ体または光学活性体を高純度、高収率かつ経済的に製造することができる。

Claims (10)

  1. 式(3)で表されるグリシジル化合物を有機溶媒中、弱塩基存在下に、パラジウム炭素触媒存在下で、接触水素添加する事を特徴とする式(4)で表される1−置換−2−プロパノール誘導体の製造方法。
    Figure 0003799716
    Figure 0003799716
    (式(3)、式(4)においてはYはハロゲン原子、または、RSO−Oで示されるスルホニルオキシ基を表し、さらにRは置換もしくは無置換の炭素数1〜4のアルキル基または置換もしくは無置換のアリール基を表す。)
  2. Yがハロゲン原子である請求項に記載の1−置換−2−プロパノール誘導体の製造方法。
  3. ハロゲン原子が、塩素原子または臭素原子である請求項記載の1−置換−2−プロパノール誘導体の製造方法。
  4. Yがスルホニルオキシ基である請求項に記載の1−置換−2−プロパノール誘導体の製造方法。
  5. スルホニルオキシ基が、パラトルエンスルホニルオキシ基、メタニトロベンゼンスルホニルオキシ基、または、メタンスルホニルオキシ基である請求項に記載の1−置換−2−プロパノール誘導体の製造方法。
  6. 溶媒がエステル系溶媒またはアルコール系溶媒である請求項1〜5のいずれかに記載の1−置換−2−プロパノール誘導体の製造方法。
  7. 溶媒がメタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、または酢酸エチルである請求項に記載の1−置換−2−プロパノール誘導体の製造方法。
  8. 接触水素添加の水素源が水素ガスである請求項1〜7のいずれかに記載の1−置換−2−プロパノール誘導体の製造方法。
  9. 弱塩基がアルカリもしくはアルカリ土類金属の炭酸塩、または炭酸水素塩である請求項1〜8のいずれかに記載の1−置換−2−プロパノール誘導体の製造方法。
  10. グリシジル化合物が光学活性体である請求項1〜9のいずれかに記載の光学活性1−置換−2−プロパノール誘導体の製造方法。
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