JP3800935B2 - プロジェクタ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の色光を画像情報に応じて変調する複数の光変調装置と、この光変調装置で変調された光を合成するプリズムとを備えたプロジェクタに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、複数色の光を画像情報に応じて変調する3つの光変調装置と、当該3つの光変調装置で変調された色光を合成するクロスダイクロイックプリズムと、このプリズムで合成された光を拡大投写する投写レンズとを備えたプロジェクタが利用されている。
このようなプロジェクタは、会議、学会、展示会等でのマルチメディアプレゼンテーションに広く利用され、必要に応じて持ち込まれたり、終了後に他の場所に移して移管する場合もあるので、小型化が促進されている。
【0003】
近年では、小型化に対応するとともに、構造の簡素化を図るために、3つの各光変調装置の四隅部分にそれぞれ挿入される棒状部材をクロスダイクロイックプリズムの光入射端面に固定する構造が採用されている。以下、この構造を、「POP(Panel On Prism)構造」という。このPOP構造は、保持枠に保持した光変調装置を、プリズムの面に、所定の間隔を隔てて、半田や接着剤で固定する構造である。
【0004】
ここで、通常、光変調装置とプリズムの光入射端面との間には、当該光変調装置で変調された光を偏光する偏光板が設けられている。この偏光板は、接着剤等で直接プリズムの光入射端面に貼り付けられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このような偏光板は、ガラス基板に偏光フィルムが貼り付けられて形成されている。この偏光フィルムは、長年使用すると、プリズムや光変調装置を通過する光から発生する熱によって劣化することがあり、これに伴い投写される画質が劣化することがある。このため、所定期間毎に偏光板を交換しなければならない。
従来のPOP構造における偏光板の交換は、棒状部材を取り外して各光変調装置を外し、偏光板を交換した後、再び各光変調装置をプリズムに棒状部材を介して取り付けるようになっている。
【0006】
しかしながら、光変調装置は、プリズムとの相対位置や焦点距離などを調整して取り付けられているため、一度取り外すと、各光変調装置の位置を再度調整しながら取り付けなければならず、当該光変調装置の取付作業が面倒であり、ひいては、偏光板の交換作業が煩雑になるという問題がある。
また、ねじ止め固定を採用しても、ねじの挿入孔とねじとの間に遊びを設けなければならないので、同様に、各光変調装置の位置調整が不可避であり、この点からも、光変調装置の取付作業が面倒であり、ひいては、偏光板の交換作業が煩雑になるという問題がある。
【0007】
一方、近年では、小型化の促進とともに、プロジェクタによる投写画像を鮮明にするために、光源としての光源ランプの高輝度化が促進されている。このように高輝度化、小型化が図られたプロジェクタは、装置内部の温度が上昇し易くなるので、従来よりも偏光板の交換作業の回数を増やす必要がある。
しかしながら、前述の通り、偏光板の交換作業は煩雑であるため、光源ランプの高輝度化や、装置の小型化等に対応した偏光板の取付構造が求められている。
【0008】
本発明の目的は、偏光板の交換作業が容易となり、光源ランプの高輝度化や装置の小型化等に対応できる偏光板の取付構造を備えたプロジェクタを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、複数の色光を画像情報に応じて変調する複数の光変調装置と、この光変調装置で変調された光を合成するプリズムとを備えたプロジェクタであって、複数の光変調装置は、プリズムの光入射端面に、所定の間隔を隔てて取り付けられ、光変調装置とプリズムの光入射端面との間には、偏光板が設けられ、この偏光板は、各光変調装置に入射する光束の中心線によって規定される面と直交する方向から挿脱可能とされており、前述のプリズムには、当該プリズムの上面に当接する当接部と、この当接部の端縁からプリズムの光入射端面に沿って下方に延び、光変調装置およびプリズムの光入射端面の間に設けられた延出部とを備えたベース部材が設けられ、偏光板は、この延出部に取り付けられていることを特徴とする。
【0010】
ここで、前述の複数の光変調装置は、赤色、緑色および青色の光束を変調する3つの光変調装置であり、各光変調装置は、平面四角形状に形成され、3つの光変調装置およびプリズムは、当該各光変調装置の四隅部分にそれぞれ挿入される棒状部材をプリズムの光入射端面に接着剤で固定する構造「POP(Panel On Prism)構造」とされていることが好ましい。
【0011】
このような本発明では、偏光板が光変調装置に入射する光束の中心線によって規定される面と直交する方向から挿脱可能となっているので、光変調装置の着脱作業を行わずに偏光板を交換することが可能となる。これにより、偏光板の交換作業が容易となり、光源ランプの高輝度化や装置の小型化等に対応できる偏光板の取付構造を得ることが可能となる。
【0013】
ここで、偏光板がプリズムに接着剤等で取り付けられていると、交換する際に、プリズムに位置ずれや傷つき等が生じないように、慎重に偏光板を剥がして、新しい偏光板を取り付けなければならない。しかし、このように、偏光板を延出部に取り付ければ、当該偏光板をプリズムに直接取り付けなくてよいので、偏光板を交換する際に、プリズムの位置ずれや傷つき等を考慮しながら慎重に交換作業を行う必要がない。これにより、偏光板の交換作業を容易に行うことが可能となる。
【0014】
また、前述の複数の光変調装置は、赤色、緑色および青色の光束を変調する3つの光変調装置であり、ベース部材は、少なくとも青色の光束を変調する青色光変調装置と、プリズムの青色光入射端面との間に設けられる延出部を有することが望ましい。この際、前述のベース部材は、赤色、緑色および青色の光束を変調する各光変調装置と、プリズムの各光入射端面との間にそれぞれ設けられる延出部を有していてもよい。
【0015】
ここで、青色の光束は、赤色、緑色の光束よりも波長が短いものであるとともに、当該光束から発生する熱も赤色、緑色の光束よりも温度が高いものとなっている。このため、青色光変調装置とプリズムの青色光入射端面との間に設けられる偏光板は、他の部分に設けられる偏光板よりも交換頻度が高い。そこで、青色光変調装置とプリズムの青色光入射端面との間に設けられる偏光板を延出部に取り付ければ、プリズムの位置ずれ等を考慮せずに、容易に偏光板の交換作業を行うことが可能となる。また、赤色、緑色および青色の光束を変調する各光変調装置と、プリズムの各光入射端面との間にそれぞれ延出部を設けていれば、青色光変調装置とプリズムの青色光入射端面との間に設けられる偏光板のみならず、他の部分の偏光板の交換作業も容易に行うことが可能となる。
【0016】
また、前述のベース部材は、プリズムに、両面テープや接着剤等により接着固定されていることが望ましい。
【0017】
このようにすれば、ベース部材をプリズムに取り付ける際、例えば、当接部の裏面および延出部の先端裏面部分に両面テープを貼り付けておき、プリズム上方からベース部材を降ろし、当該当接部をプリズムの上面、延出部をプリズムの光入射端面に接触させることで、ベース部材をプリズムに簡単に取り付けることが可能となる。これにより、ベース部材の取付作業が容易となる。
【0018】
さらに、前述の延出部は、偏光板で偏光された光をプリズムに入射させるための開口を備えて四角枠状に形成され、延出部の両側端には、光変調装置側に突出する突出片が設けられていることが好ましい。
【0019】
このようにすれば、対向する突出片間に偏光板を挿入することで、当該偏光板の水平方向の位置ずれ等を防止することが可能となる。さらに、対向する突出片間の幅寸法が偏光板の幅寸法と略同じであれば、当該偏光板の水平方向の位置を略所望の位置に固定することが可能となる。これにより、偏光板の取付精度を向上させることが可能となる。
【0020】
また、前述の突出片の先端には、対向する突出片に向かって突出する突起部が設けられていることが望ましい。
【0021】
このようにすれば、偏光板の光変調装置側(面外方向)への抜けや位置ずれ等を防止することが可能となるので、偏光板の取付精度をより一層向上させることが可能となる。
【0022】
さらに、前述の延出部は、偏光板で偏光された光をプリズムに入射させるための開口を備えて略四角枠状に形成され、延出部の両側端には、プリズムの光入射端面側に突出する突出片が設けられているとともに、その一部分が光変調装置側に切り起こされて形成された切り起こし片が設けられていることが好ましい。また、2枚の前記偏光板が一つの前記光変調装置に対応して取り付けられていることが好ましい。また、両端側に設けられた前記突出片の間の寸法は、前記偏光板の幅寸法と略同じであることが好ましい。
【0023】
このようにすれば、延出部のプリズム側と光変調装置側とで2枚の偏光板を取り付けることが可能となるので、1枚が劣化しても、もう一枚によって偏光することが可能となる。つまり、偏光板の交換サイクルを長くすることが可能となり、この点からも、偏光板の交換作業が容易となる。
【0024】
また、前述の延出部の延出方向先端には、偏光板を支持する支持部が設けられていることが望ましい。
【0025】
このようにすれば、偏光板を挿入するだけで、当該偏光板を所望の高さレベルに配置することが可能となるので、高さレベルを調整しながら延出部に取り付ける場合に比べて、偏光板の取付作業を容易に行うことが可能となる。
【0026】
さらに、前述の偏光板は、両面テープや接着剤等により接着固定されていることが好ましい。
【0027】
このように、偏光板を延出部に両面テープや接着剤等により接着固定すれば、延出部に取り付けたり、当該延出部から取り外したりする作業を簡単に行うことが可能となるので、偏光板の交換作業が容易となる。
【0028】
また、前述のプロジェクタは、プリズムで合成された光を拡大投射する投写レンズを備え、ベース部材は、光変調装置とプリズムの光入射端面との間の隙間を覆い、投写レンズ側に漏れる光を遮光する遮光部を備えていることが望ましい。
【0029】
このようにすれば、遮光部によって、光変調装置とプリズムとの間の隙間から投写レンズ側に漏れる光が遮光されるので、投写レンズには、プリズムから出射される光のみが入射されるようになる。これにより、小型化を行っても、投写される画像の画質を損なうことがない。
【0030】
さらに、前述の遮光部は、プリズムの出射端面に沿って延びる板状に形成されているとともに、当該プリズムの出射端面に応じた部分が開口され、遮光部の光変調装置とプリズムの光入射端面との間の隙間を覆う両側端は、断面Z字形状に形成されていることが好ましい。
【0031】
このようにすれば、光変調装置とプリズムとの間の隙間から投写レンズ側に漏れる光を遮光するだけでなく、断面Z字形状の形状によって、冷却ファンからの冷却空気を整流し、当該冷却空気を特に熱に弱い偏光板や光変調装置に大量に吹き付けることが可能となる。これにより、偏光板や光変調装置を効率よく冷却することが可能となる。
【0032】
また、前述のベース部材は、金属製であるとともに、その表面には、黒色の艶消し処理が施されていることが望ましい。
【0033】
このように、ベース部材の表面に黒色の艶消し処理を施せば、遮光部や延出部で遮られた光が反射して投写レンズや光変調装置等の光学素子に入り込み、画像に影響を及ぼす可能性を回避することが可能となる。
【0034】
また、前述の延出部は、偏光板の挿脱方向に直交する方向に対向配置される棒状部材間の寸法よりも幅狭の寸法を有していることが望ましい。
【0035】
このようにすれば、偏光板が取り付けられたベース部材を上方に持ち上げることで、当該ベース部材をプリズムから外すことが可能となる。つまり、偏光板の交換作業を、光変調装置とプリズムの光入射端面との間の狭い空間で行うのではなく、別の広い空間で行うことが可能となる。これにより、偏光板の交換作業をより一層容易に行うことが可能となる。
【0036】
さらに、前述の偏光板は、サファイアガラスからなるサファイア基板を含んで構成されていることが好ましい。また、前記延出部には、前記偏光板を装着後に曲げて押え込む折り曲げ部が設けられていることが好ましい。また、前記ベース部材の前記プリズム当接部の表面に板状部材が設けられていることが好ましい。
【0037】
このようにすれば、サファイア基板は、放熱性能が非常によいので、偏光板に蓄積される熱を効率よく放熱することが可能となる。これにより、偏光板の寿命を延ばすことが可能となり、偏光板の交換サイクルが長くなるので、偏光板の交換作業が容易となる。
【0038】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0039】
[第1実施形態]
(1)装置の全体構成
図1、図2には、本実施形態に係るプロジェクタ1の概略斜視図が示され、図1は上面側から見た斜視図、図2は下面側から見た斜視図である。
プロジェクタ1は、光源としての光源装置から出射された光束を赤(R)、緑(G)、青(B)の三原色に分離し、これらの各色光束を、電気光学装置を構成する光変調装置である液晶パネルを通して画像情報に対応させて変調し、変調した後の各色の変調光束をクロスダイクロイックプリズムにより合成して、投写レンズ6を介して投写面上に拡大表示する形式のものである。各構成部品は外装ケース2の内部に収納されているが、投写レンズ6はそのズーム機構により、必要に応じて外装ケース2から突出可能に設けられている。
【0040】
(2)外装ケースの構造
外装ケース2は、基本的には、装置上面を覆うアッパーケース3と、装置底面を構成するロアーケース4と、正面部分を覆うフロントケース5とから構成され、アッパーケース3およびロアーケース4がマグネシウムダイキャスト製で、フロントケース5が樹脂製である。
アッパーケース3の上面右側(正面から見て右側)には、樹脂製のフィルタ交換蓋241で覆われた空気取入口240が設けられている。このフィルタ交換蓋241には、外部から取り入れた空気を装置内部へ冷却空気として導入するためのスリット状の開口241Aが形成され、当該フィルタ交換蓋241の内側には、エアフィルタ242(図8)が設けられている。このフィルタ交換蓋241をアッパーケース3の上面側から着脱することで、内部のエアフィルタ242を交換することが可能である。
【0041】
また、アッパーケース3の上面において、フィルタ交換蓋241の前方には、スピーカ250(図7)用の多数の連通孔251が穿設されている。連通孔251の側方には、プロジェクタ1の画質等を調整するための操作パネル60が設けられている。これらのフィルタ交換蓋241、連通孔251、および操作パネル60が設けられている部分は、図7、図8に示されるように、アッパーケース3の一部が上方に膨出した膨出部3Aになっており、この膨出部3Aによって形成される内部空間に前述のエアフィルタ242や、スピーカ250、操作パネル60用の回路基板61等が収容されている。
【0042】
図2において、ロアーケース4の底面には、内部に収納される光源ランプユニット8(図3、図4)を交換するためのランプ交換蓋27が設けられている。ロアーケース4の底面前方側の角部にはフット31R、31Lが設けられ、後方側の中央にはフット31Cが設けられている。なお、フット31R、31Lは、ダイヤル部分を回転させたり、レバー32R、32Lを操作することで突出方向に進退する構成であり、その進退量を調整することによって表示画面の高さや傾きを変更することが可能である。
【0043】
フロントケース5前面の向かって右側部分には、図示略のリモートコントローラからの光信号を受信するための受光部70が設けられている。フロントケース5の略中央には、装置内部の空気を排出する排気口160が設けられている。
【0044】
このような外装ケース2の空気取入口240寄りの側面および背面には、外部電源との接続用のACインレット50や各種の入出力端子群51が配置されている。
【0045】
(3)装置の内部構造
図3〜図8には、プロジェクタ1の内部構造が示されている。図3は装置内部の概略斜視図、図4は光学系を示す斜視図、図5、図6は光学系の内部を示す斜視図、図7、図8はプロジェクタ1の垂直断面図である。
【0046】
これらの図において、外装ケース2の内部には、光源ランプユニット8、電源としての電源ユニット9、光学ユニット10、ドライバーボード11(図8)、メインボード12、AVボード13などが配置されている。そして、本実施形態では、光源ランプユニット8、光学ユニット10、および前述した投写レンズ6により、図9にも示されるように、本発明に係る平面U字形状の光学系が構成され、各ボード11、12、13で本発明に係る制御系が構成されている。
【0047】
電源ユニット9は、光学系の投写レンズ6側の側部に配置された第1電源ブロック9A、平面U字型の光学系における中央の開口部14内、すなわち投写レンズ6と光源ランプユニット8との間に配置された第2電源ブロック9B、光学系の光源ランプユニット8側の側部に配置された第3電源ブロック9Cで構成されている。
【0048】
第1電源ブロック9Aは、前記ACインレット50を備えており、このACインレット50を通して得られる外部電源からの電力を第2電源ブロック9Bおよび第3電源ブロック9Cに分配供給している。
第2電源ブロック9Bは、第1電源ブロック9Aから得られる電力を変圧して主に前記制御系を構成するメインボード12に供給している。この第2電源ブロック9Bの排気口160側には、当該第2電源ブロック9Bからの電力で駆動される補助排気ファン15が取り付けられている。
第3電源ブロック9Cは、第1電源ブロック9Bから得られる電力を変圧して光源ランプユニット8内の光源としての光源装置183(図9)に供給している。すなわち、第3電源ブロック9Cは、最も消費電力の大きい光源装置183に電力を供給する必要から、第1、第2電源ブロック9A、9Bよりも大きく、装置1の前後にわたる大きさに設けられている。
【0049】
このような第1〜第3電源ブロック9A〜9Cは、投写レンズ6や光学ユニット10に先がけてロアーケース4にネジ等によって固定される。なお、第1電源ブロック9Aは、第2電源ブロック9Bにのみ電力を供給し、第3電源ブロック9Cはその第2電源ブロック9Bから電力が分配されるようにしてもよい。
【0050】
光源ランプユニット8は、プロジェクタ1の光源部分を構成するものであり、図9に示されるように、光源ランプ181および凹面鏡182からなる光源装置183と、この光源装置183を収納するランプハウジング184とを有している。
なお、ランプハウジング184には、光源ランプ181の使用の有無を判別する使用有無判別部が設けられている。
【0051】
そして、ランプハウジング184において、光源装置である光源ランプユニット8は、後述のライトガイド900を構成する上ライトガイド901と一体の収容部9021で覆われており、上述したランプ交換蓋27を開けて取り外せるように構成されている。収容部9021の前方には、排気口160に対応した位置に補助排気ファン15よりも大きい主排気ファン16が配置されている。そして、この主排気ファン16も第2電源ブロック9Bからの電力で駆動される。
【0052】
光学ユニット10は、光源ランプユニット8から出射された光束を、光学的に処理して画像情報に対応した光学像を形成するユニットであり、光学部品用筐体であるライトガイド900を備えている。このライトガイド900は、樹脂製で箱状とされた上ライトガイド901と、マグネシウム製で蓋状とされた下ライトガイド902とで構成され、その内部には照明光学系923、色光分離光学系924、変調系としての電気光学装置925、およびクロスダイクロイックプリズム910が収容されている。また、下ライトガイド902には投写レンズ6が固定される鉛直なヘッド板903が設けられている。電気光学装置925およびクロスダイクロイックプリズム910以外の光学ユニット10の光学素子は、上下のライトガイド901、902の間に挟まれて保持された構成となっている。これらの上ライトガイド901、下ライトガイド902は一体とされて、ロアーケース4の側に固定されている。
【0053】
クロスダイクロイックプリズム910は、ヘッド板903を挟んで投写レンズ6とは反対側に配置され、下ライトガイド902上に支持部材を介して固定されている。電気光学装置925を構成する各液晶パネル925R、925G、925Bは、クロスダイクロイックプリズム910の3側面と対向配置され、クロスダイクロイックプリズム910の対向する側面に棒状部材を介して接着固定されている。なお、各液晶パネル925R、925G、925Bの互いの位置関係は、液晶パネル925Bと液晶パネル925Rとがクロスダイクロイックプリズム910を挟んで対向した位置に設けられ、液晶パネル925Gがクロスダイクロイックプリズム910を挟んで投写レンズ6と対向した位置に設けられている。そして、これらの液晶パネル925R、925G、925Bは、クロスダイクロイックプリズム910の上方に位置しかつ前述の空気取入口240に対応して設けられた冷却ファンである吸気ファン17からの冷却用空気によって冷却される。この際、吸気ファン17駆動用の電力は、メインボード12からドライバーボード11を介して供給される。
【0054】
ドライバーボード11は、上述した電気光学装置925の各液晶パネル925R、925G、925Bを制御するためのものであり、光学ユニット10の上方に配置されている。
【0055】
メインボード12は、プロジェクタ1全体を制御する制御回路が形成されたものであり、光学ユニット10の後方に立設されている。従って、メインボード12とドライバーボード11とは互いに直角に配置されてコネクタを介して電気的に接続されている。なお、このメインボード12には、使用有無判別部からの情報を検出するランプ情報検出回路基板が、ケーブルを介して接続されている。
【0056】
AVボード13は、入出力端子群51を備えた回路基板であって、光学ユニット10とメインボード12との間に立設され、メインボード12に電気的に接続されている。
【0057】
以上の内部構造においては、吸気ファン17で吸引された冷却空気は、電気光学装置925を冷却した後、各排気ファン15、16の回転によって各ボード11、12、13を冷却しながら光源ランプユニット8側に導かれる。そして、冷却空気は、ロアーケース4の底面に設けられた吸入口4A(図2)からの新たな冷却空気と共に、主に光源ランプユニット8に流れ込んで内部の光源装置183を冷却する。また、冷却空気の一部は第2電源ブロック9B側を流れ、他の一部は第3電源ブロック9C側を流れ、それぞれを冷却する。この後、冷却空気は各排気ファン15、16によって排気口160から装置1の前全面側に排気される。
【0058】
(4)光学系の構造
次に、図5、図6、図9を参照して光学系の光学ユニット10について詳細に説明する。
光学ユニット10は、それぞれ上ライトガイド901内に収容された照明光学系923と、色光分離光学系924と、リレー光学系927と、それぞれ下ライトガイド902に固定された電気光学装置925と、クロスダイクロイックプリズム910と、下ライトガイド902のヘッド板903に固定された投写レンズ6とで構成されている。
【0059】
照明光学系923は、電気光学装置925の3枚の液晶パネル925R、925G、925Bの画像形成領域をほぼ均一に照明するためのインテグレータ照明光学系であり、光源装置183と、第1のレンズアレイ921と、第2のレンズアレイ922と、反射ミラー931と、重畳レンズ932とを備えている。これらのレンズアレイ921、922、重畳レンズ932、および反射ミラー931は、上ライトガイド901の立上部分に支持された状態で配置されているとともに、脱落防止部材としてのクリップ7によって固定され、上ライトガイド901を図3に示す状態から反転させても脱落しないようになっている。
【0060】
照明光学系923を構成する光源装置183は、放射状の光線を出射する放射光源としての光源ランプ181と、光源ランプ181から出射された放射光をほぼ平行な光線束として出射する凹面鏡182とを有する。光源ランプ181としては、ハロゲンランプやメタルハライドランプ、または高圧水銀ランプが用いられることが多い。凹面鏡182としては、放物面鏡や楕円面鏡を用いることが好ましい。
【0061】
第1のレンズアレイ921は、略矩形状の輪郭を有する小レンズ9211がM行N列のマトリクス状に配列された構成を有している。各小レンズ9211は、光源から入射された平行な光束を複数の(すなわちM×N個の)部分光束に分割し、各部分光束を第2のレンズアレイ922の近傍で結像させる。各小レンズ9211の輪郭の形状は、液晶パネル925R、925G、925Bの画像形成領域の形状とほぼ相似形をなすように設定されている。例えば、液晶パネルの画像形成領域のアスペクト比(横と縦の寸法の比率)が4:3であるならば、各小レンズのアスペクト比も4:3に設定する。
【0062】
第2のレンズアレイ922も、第1のレンズアレイ921の小レンズ9211に対応するように、小レンズ9221がM行N列のマトリクス状に配列された構成を有している。第2のレンズアレイ922は、第1のレンズアレイ921から出射された各部分光束の中心軸(主光線)が重畳レンズ932の入射端面に垂直に入射するように揃える機能を有している。ここで、重畳レンズ932は、複数の部分光束を3枚の液晶パネル925R、925G、925B上で重畳させる機能を有している。また、第2のレンズアレイ922は、図5に示されるように、反射ミラー931を挟んで第1のレンズアレイ921に対して90度傾いて配置されている。
【0063】
反射ミラー931は、第1のレンズアレイ921から出射された光束を第2のレンズアレイ922に導くためのミラーであり、照明光学系の構成によっては、必ずしも必要としない。例えば、第1のレンズアレイ921および光源が第2のレンズアレイ922に平行に設けられていれば不要である。
【0064】
色光分離光学系924は、本発明に係る光学部品としての2枚のダイクロイックミラー941、942と、反射ミラー943とを備え、照明光学系923の重畳レンズ932から出射される光を、赤、緑、青の3色の色光に分離する機能を有している。各ミラー941、942、943は、前述と同様に上ライトガイド901の立上部分に支持され、クリップ7によって上ライトガイド901に固定されている。
【0065】
リレー光学系927は、入射側レンズ954、リレーレンズ973、および反射ミラー971、972を備えており、これらの反射ミラー971、972もクリップ7によって上ライトガイド901に固定されている。
【0066】
電気光学装置925の液晶パネル925R、925G、925Bは、例えば、ポリシリコンTFTをスイッチング素子として用いたものである。各液晶パネル925R、925G、925Bは、上ライトガイド901の外側であって、上ライトガイド901の外周に設けられた凹状部904(図5)に対応して配置され、かつクロスダイクロイックプリズム910の三方の側面に対向した状態でクロスダイクロイックプリズム910の対向する面に棒状部材を介して接着固定されている。各液晶パネル925R、925G、925Bの光入射端面側には、入射側偏光板960R、960G、960Bが、光出射端面側には出射側偏光板961R、961G、961Bがそれぞれ配置されている。
【0067】
クロスダイクロイックプリズム910は、3色の色光を合成してカラー画像を形成する機能を有し、下ライトガイド902の上面に固定ネジにより固定されている。クロスダイクロイックプリズム910には、赤光を反射する誘電体多層膜と、青光を反射する誘電体多層膜とが、4つの直角プリズムの界面に沿って略X字状に形成され、これらの誘電体多層膜によって3つの色光が合成される。
【0068】
投写レンズ6は、プロジェクタ1の中でも最も重量の大きい光学部品であり、その基端側に設けられたフランジ62を介して下ライトガイド902のヘッド板903にネジ等で固定されている。
【0069】
以上のように構成された光学ユニット10は、以下のようにして組み立てられる。先ず、箱状の上ライトガイド901をその開口側が上向きとなるようにして置き、この上ライトガイド901内に照明光学系923、色光分離光学系924、およびリレー光学系927などを構成する各光学部品(反射ミラー、各種のレンズ等)を配置し、それらの光学部品をクリップ7で上ライトガイド901に固定する。
【0070】
一方、蓋状の下ライトガイド902においては、その上面に液晶パネル925R、925G、925Bを固定したクロスダイクロイックプリズム910を固定し、ヘッド板903に投写レンズ6を固定しておく。次いで、各光学部品が搭載された上ライトガイド901を持って反転させ、下ライトガイド902に被せるようにして取り付け、固定する。最後に、このようにして完成したライトガイド900を、ロアーケース4にネジ等で固定する。
【0071】
なお、液晶パネル925R、925G、925B、クロスダイクロイックプリズム910、および投写レンズ6を搭載しておいた下ライトガイド902を先にロアーケース4に固定しておき、その後、各光学部品が搭載された上ライトガイド901を持って反転させ、下ライトガイド902に被せるようにして取り付け、しかる後、ネジ等によって、上ライトガイド901をロアーケース4に固定するようにしてもよい。
【0072】
さらに、下ライトガイド902のみを先にロアーケース4にネジ止めしておき、そこに液晶パネル925R、925G、925Bおよびクロスダイクロイックプリズム910を搭載したり、投写レンズ6を固定したりし、その後、各光学部品が搭載された上ライトガイド901を持って反転させ、下ライトガイド902に被せるようにして取り付け、しかる後、ネジ等によって、上ライトガイド901をロアーケース4に固定するようにしてもよい。
【0073】
また、本実施形態において、下ライトガイド902へのクロスダイクロイックプリズム910や投写レンズ6の固定、ロアーケース4への上下ライトガイド901、902の固定は、ネジによって行われているが、そのような固定を接着や嵌合形式など、他の適宜な固定方法で行ってもよい。
【0074】
(5)光学系の機能
図9に示す光学ユニット10において、光源装置183から出射された略平行な光束は、インテグレータ光学系(照明光学系923)を構成する第1と第2のレンズアレイ921、922によって、複数の部分光束に分割される。第1のレンズアレイ921の各小レンズ9211から出射された部分光束は、重畳レンズ932によって、液晶パネル925R、925G、925Bの画像形成領域上で概ね重畳される。その結果、各液晶パネル925R、925G、925Bは、面内分布がほぼ均一な照明光によって照明される。
【0075】
この際、色光分離光学系924の第1のダイクロイックミラー941では、照明光学系923から出射された光束の赤色光成分が反射するとともに、青色光成分と緑色光成分とが透過する。第1のダイクロイックミラー941によって反射した赤色光は、反射ミラー943で反射し、フィールドレンズ951を通って赤色用の液晶パネル925Rに達する。このフィールドレンズ951は、第2のレンズアレイ922から出射された各部分光束をその中心軸(主光線)に対して平行な光束に変換する。他の液晶パネル925G、925Bの前に設けられたフィールドレンズ952、953も同様である。
【0076】
第1のダイクロイックミラー941を透過した青色光と緑色光のうちで、緑色光は第2のダイクロイックミラー942によって反射し、フィールドレンズ952を通って緑色用の液晶パネル925Gに達する。一方、青色光は第2のダイクロイックミラー942を透過してリレー光学系927を通り、さらにフィールドレンズ953を通って青色光用の液晶パネル925Bに達する。なお、青色光にリレー光学系927が用いられているのは、青色光の光路の長さが他の色光の光路長さよりも長いため、光の拡散等による光の利用効率の低下を防止するためである。すなわち、入射側レンズ954に入射した部分光束をそのまま、フィールドレンズ953に伝えるためである。
【0077】
赤、緑、青の各色光は、液晶パネル925R、925G、925Bに入射するにあたり、入射側偏光板960R、960G、960Bで特定の偏光光のみとされる。この後、各偏光光は、各液晶パネル925R、925G、925Bにおいて与えられた画像情報に従って変調され、変調光として出射側偏光板961R、961G、961Bに出射される。そして、出射側偏光板961R、961G、961Bにおいては、変調光のうちの特定の偏光光のみが透過し、クロスダイクロイックプリズム910に出射される。出射された各色光の偏光光は、クロスダイクロイックプリズム910で合成されて合成光となり、投写レンズ6の方向に出射される。この合成光は、投写レンズ6により投写スクリーン等の投写面上にカラー画像として投写される。
【0078】
(6)出射側偏光板の取付構造
クロスダイクロイックプリズム910への液晶パネル925R、925G、925Bの取付構造は、図10に示されるように、各液晶パネル925R、925G、925Bが、クロスダイクロイックプリズム910の光入射端面となる3つの側面と所定の間隔を隔てて対向配置され、クロスダイクロイックプリズム910の対向する面(光入射端面)に棒状部材であるピン80ならびに保持枠80Dを介して接着固定されているPOP構造となっている。なお、クロスダイクロイックプリズム910は、下ライトガイド902に固定されるクロスダイクロイックプリズム支持部材81(以下、支持部材という)上に載置・固定されている。ここで、ピン80は、図11に示されるように、円柱形状の挿入部80Bと、挿入時に外部に露出する角柱状の露出部80Cとを備えて構成されている。
【0079】
ここで、クロスダイクロイックプリズム910に液晶パネル925R、925G、925Bを取り付ける手順を簡単に説明する。まず、各液晶パネル925R、925G、925Bを保持する保持枠80Dの四隅に設けられた孔80Aに、先端ならびに挿入部80Bに紫外線硬化型の接着剤を塗布したピン80を挿入し、当該ピン80の先端をクロスダイクロイックプリズム910の側面に当接させる。そして、弱い紫外線を照射して当該クロスダイクロイックプリズム910に各液晶パネル925R、925G、925Bを仮固定する。次に、この状態で、投写レンズ6から拡大投写される投写画像を見ながら、フォーカスや画素ずれを調整し、各液晶パネル925R、925G、925Bの位置を適切な位置に配置する。しかる後、強い紫外線を照射してクロスダイクロイックプリズム910の側面に各液晶パネル925R、925G、925Bを固定する。このようにして、POP構造が形成されるようになっている。
【0080】
この際、各液晶パネル925R、925G、925Bを、クロスダイクロイックプリズム910の側面に対して接近させたり離間させたりしてフォーカス等の調整を行うためのマージンとして、また、前述の出射側偏光板961R、961G、961Bを設けるため、当該各液晶パネル925R、925G、925Bとクロスダイクロイックプリズム910の側面との間には、隙間82(図13)を設けている。
【0081】
この隙間82に配置される出射側偏光板961R、961G、961Bは、クロスダイクロイックプリズム910に設けられるベース部材83に両面テープによって接着されて取り付けられている。この出射側偏光板961Rは、前述の通り、液晶パネル925Rにおいて与えられた画像情報に従って変調した変調光のうちの特定の偏光光のみを透過し、クロスダイクロイックプリズム910に出射するものであり、サファイアガラスからなるサファイア基板に偏光フィルムが貼り付けられて四角板状に形成されている(図示略)。
【0082】
ベース部材83は、図12、13に示されるように、薄板状の金属を折曲加工して形成されているとともに、その表面に光の反射を防止するための黒色の反射防止膜がコーティングされて艶消し処理が施されており、遮光部84、当接部85、および延出部86R、86G、86Bを備えている。
【0083】
遮光部84は、クロスダイクロイックプリズム910の光出射端面に沿って延びるとともに、クロスダイクロイックプリズム910の光出射端面の周縁部、ならびに、投写レンズ6側からみて、液晶パネル925B、925Rとクロスダイクロイックプリズム910の側面との間の隙間82を覆うように四角板状に形成されている。この遮光部84の正面中央部分には、クロスダイクロイックプリズム910から投写レンズ6に出射される光を通すための四角形状の開口84Aが形成されている。また、液晶パネル925B、925Rとクロスダイクロイックプリズム910の側面との間の隙間82を覆う部分となる遮光部84の両側端は、断面Z字形状に形成されている。
【0084】
さらに、遮光部84には、クロスダイクロイックプリズム910の光出射端面に接着される接着部84Bが開口84Aの下部に設けられている。この接着部84Bは、両面テープ92によってクロスダイクロイックプリズム910と接着されるようになっており、これにより、遮光部84は、クロスダイクロイックプリズム910の光出射端面に当接・固定されるようになっている。このように遮光部84を設けることで、各液晶パネル925R、925Bとクロスダイクロイックプリズム910の側面との間の隙間82から漏れる光が投写レンズ6に入り込むのを防止(遮光)できるようになっている。
【0085】
当接部85は、前述の遮光部84の上端縁から当該遮光部84に直交するように折り曲げられて形成されており、ベース部材83のクロスダイクロイックプリズム910との相対位置を決める被覆部85Aを備えて構成されている。被覆部85Aは、クロスダイクロイックプリズム910の上面に当接され、当該クロスダイクロイックプリズム910上面の略全面を被覆するように四角板状に形成されたものであり、この被覆部85Aにより、ベース部材83のクロスダイクロイックプリズム910に対する垂直方向の位置が決定可能となっている。
【0086】
ここで、被覆部85Aにも、遮光部84と同様に接着部85Cが設けられている。この接着部85Cは、両面テープ92によってクロスダイクロイックプリズム910と接着されるようになっている。これにより、当接部85がクロスダイクロイックプリズム910の上面に固定されるようになっている。そして、前述の遮光部84および当接部85を両面テープ92でクロスダイクロイックプリズム910に接着することで、ベース部材83自体をクロスダイクロイックプリズム910に固定できるようになっている。また、被覆部85Aには、当該被覆部85Aの一部が切り起こされて形成された切り起こし片87が形成されている。
【0087】
さらに、被覆部85Aには、出射側偏光板961Rや液晶パネル925R、925B等の温度を検出する温度検出装置であるサーモセンサ88が、固定端子89を介して取り付けられている。なお、この固定端子89は、被覆部85Aにバーリング加工で形成された突出部90に嵌合されている。ここで、被覆部85Aにサーモセンサ88を取り付けることで、当該被覆部85Aの端部の温度、つまり、出射側偏光板961Rや液晶パネル925R、925Bの温度に近い温度を検出することが可能となっている。つまり、出射側偏光板961Rや液晶パネル925R、925Bのいずれかが過熱した場合、その過熱状態を被覆部85Aを介してサーモセンサ88に伝達して検出することによって、1つのセンサで出射側偏光板961R、961G、961Bや液晶パネル925R、925Bの温度の監視を行うことができるようになっている。
【0088】
また、サーモセンサ88は、吸気ファン17を制御するメインボード12に検出信号を出力するように構成されている。サーモセンサ88をこのように構成することで、被覆部85Aの温度が高い、つまり、出射側偏光板961R、961G、961Bや液晶パネル925R、925Bの温度が高いと検出されれば、吸気ファン17の回転数を上げて、出射側偏光板961R、961G、961Bや液晶パネル925R、925G、925Bを急速に冷却するように制御し、逆に被覆部85Aの温度が低い、つまり、出射側偏光板961R、961G、961Bや液晶パネル925R、925Bの温度が低いと検出されれば、吸気ファン17の回転数を下げて、出射側偏光板961R、961G、961Bや液晶パネル925R、925G、925Bを緩やかに冷却するように制御することが可能となっている。
【0089】
延出部86R、86G、86Bは、前述の出射側偏光板961R、961G、961Bが取り付けられるものであり、当接部85の端縁から当該当接部85に直交するように折り曲げられて、クロスダイクロイックプリズム910の光入射端面となる側面に沿って下方に延びるとともに、各液晶パネル925R、925G、925Bとクロスダイクロイックプリズム910の側面との間に設けられている。以下、液晶パネル925Rとクロスダイクロイックプリズム910の側面との間に設けられる延出部86Rについて説明する。
【0090】
延出部86Rは、当接部85の端縁からクロスダイクロイックプリズム910の側面に沿って下方に延びる平面四角板状の本体95と、この本体95の両側端に設けられた突出部96と、本体95の延出方向先端に設けられた2つの支持部97とを備えて構成されている。本体95の正面中央部分には、出射側偏光板961Rで偏光された光をクロスダイクロイックプリズム910に入射させるための開口95Aが形成されている。
【0091】
突出部96は、出射側偏光板961Rを両側から支持するものであり、本体95の側端を液晶パネル925R側に直交するように折り曲げることで形成された突出片96Aと、この突出片96Aの先端となる端縁から対向する突出片96Aに向かって互いに突出する突起部96Bとを備えている。これら突出片96Aおよび突起部96B、つまり、突出部96は、本体95の延出方向に沿って連続して形成されている。ここで、突出片96Aの液晶パネル925R側への突出寸法は、出射側偏光板961Rの厚さ寸法と略同じ寸法となっている。また、対向する突出片96A間の寸法は、取り付けられる出射側偏光板961Rの幅寸法と略同じ寸法となっている。さらに、突起部96Bの本体95側の面には、図示しない両面テープが貼り付けられており、出射側偏光板961Rは、この両面テープに接着されるようになっている。
【0092】
支持部97は、出射側偏光板961Rの下端を支持するものであり、本体95の延出方向先端から液晶パネル925R側に水平に突出する水平突出片97Aと、この水平突出片97Aの突出方向先端から鉛直方向上方に突出する鉛直突出片97Bとを備え、断面L字形状に形成されている。ここで、水平突出片97Aの突出寸法は、出射側偏光板961Rの厚さ寸法と略同じ寸法となっている。また、水平突出片97Aの高さレベルは、液晶パネル925Rからの変調光を出射側偏光板961Rに効率よく入射することが可能なものとなっている。
【0093】
出射側偏光板961Rは、図12に示されるように、延出部86Rの上方から突起部96Bと本体95との間に挿入し、下端を鉛直突出片97Bと本体95とで挟持させることで、延出部86Rに取り付けられるようになっている。また、挿入と逆の方向の上方に引き抜くことで、延出部86Rから取り外せるようになっている。つまり、出射側偏光板961Rは、液晶パネル925Rに入射する光束の中心線によって規定される面、つまり、出射側偏光板961R(開口95A)に入射する光束の中心線によって規定される面(図12中の矢印A)と直交する方向(図12中の矢印B)から挿脱可能とされている。
【0094】
一方、対向する突出片96A間の寸法、言い換えると、延出部86Rの幅寸法は、図10および図14(A)に示されるように、出射側偏光板961Rの挿脱方向に直交する方向に対向配置されるピン80間の寸法よりも幅狭の寸法を有している。具体的には、延出部86Rの幅寸法は、当該延出部86Rを鉛直方向に動かした際に、ピン80に接触しない程度のものとなっている。従って、ベース部材83の切り起こし片87を持って、当該ベース部材83を上方に引き上げれば、クロスダイクロイックプリズム910に液晶パネル925R、925G、925Bが取り付けられている状態で、クロスダイクロイックプリズム910からベース部材83を取り外すことが可能となる。つまり、ベース部材83も、出射側偏光板961Rと同様に、液晶パネル925Rに入射する光束の中心線によって規定される面、つまり、出射側偏光板961R(開口95A)に入射する光束の中心線によって規定される面(図12中の矢印)と直交する方向から挿脱可能とされている。なお、他の各液晶パネル925G、925Bとクロスダイクロイックプリズム910の側面との間に設けられる延出部86G、86Bは、前記延出部86Rと同様の取付構造であるので、ここでは説明を省略する。
【0095】
このような出射側偏光板961Rの交換手順を以下に説明する。なお、図14では、液晶パネル925Rは省略している。まず、図14(A)に示されるように、延出部86Rに取り付けて使用した状態で、出射側偏光板961Rの交換時期が来た場合、図14(B)に示されるように、切り起こし片87を摘んでベース部材83を上方に持ち上げ、クロスダイクロイックプリズム910から当該ベース部材83を取り外す。次に、図14(C)に示されるように、▲1▼交換時期が来た出射側偏光板961Rを上方に引き抜き、▲2▼新しい出射側偏光板961Rを延出部86Rの上方から突起部96Bと本体95との間に挿入し、下端を鉛直突出片97Bと本体95とで挟持させて、延出部86Rに取り付ける。そして、図14(D)に示されるように、再び、切り起こし片87を摘んで、ベース部材83をクロスダイクロイックプリズム910に取り付け、当該クロスダイクロイックプリズム910に貼り付けられている両面テープ92に接着して固定する。なお、他の出射側偏光板961G、961Bも、前記出射側偏光板961Rと同様の交換作業であるので、ここでは説明を省略する。
【0096】
このような本実施形態によれば、次のような効果が得られる。
【0097】
すなわち、出射側偏光板961R、961G、961Bは、各液晶パネル925R、925G、925Bに入射する光束の中心線によって規定される面と直交する方向から挿脱可能となっているので、各液晶パネル925R、925G、925Bの着脱作業を行わずに各出射側偏光板961R、961G、961Bを交換することができる。これにより、各出射側偏光板961R、961G、961Bの交換作業が容易となり、光源ランプ181の高輝度化やプロジェクタ1の小型化等に対応できる出射側偏光板961R、961G、961Bの取付構造を得ることができる。
【0098】
また、各出射側偏光板961R、961G、961Bを、ベース部材83の延出部86R、86G、86Bに取り付けるようにしたので、各出射側偏光板961R、961G、961Bをクロスダイクロイックプリズム910に直接取り付けなくてよく、各出射側偏光板961R、961G、961Bを交換する際に、クロスダイクロイックプリズム910の位置ずれや傷つき等を考慮しながら慎重に交換作業を行う必要がない。これにより、各出射側偏光板961R、961G、961Bの交換作業を容易に行うことができる。
【0099】
さらに、ベース部材83を両面テープ92でクロスダイクロイックプリズム910に接着固定するようにしたので、ベース部材83をクロスダイクロイックプリズム910に簡単に取り付けることができるとともに、クロスダイクロイックプリズム910から当該ベース部材83を簡単に取り外すことができる。これにより、ベース部材83の取付作業を容易に行うことができる。
【0100】
また、各延出部86R、86G、86Bの両側端に突出片96Aを設けたので、対向する突出片96A間に出射側偏光板961R、961G、961Bを挿入することで、当該出射側偏光板961R、961G、961Bの水平方向の位置ずれ等を防止することができる。さらに、対向する突出片96A間の幅寸法が出射側偏光板961R、961G、961Bの幅寸法と略同じであるので、当該出射側偏光板961R、961G、961Bの水平方向の位置を略所望の位置に固定することができる。これにより、出射側偏光板961R、961G、961Bの取付精度を向上させることができる。
【0101】
さらに、突出片96Aの先端に突起部96Bを設けたので、出射側偏光板961R、961G、961Bの液晶パネル925R、925G、925B側(面外方向)への抜けや位置ずれ等を防止することができ、出射側偏光板961R、961G、961Bの取付による偏光軸の傾き精度をより一層向上させることができる。
【0102】
また、延出部86R、86G、86Bの延出方向先端に支持部97を設けたので、出射側偏光板961R、961G、961Bを挿入するだけで、当該出射側偏光板961R、961G、961Bを所望の高さレベルに配置することができ、出射側偏光板961R、961G、961Bの取付作業を容易に行うことができる。また、各出射側偏光板961R、961G、961Bを、各延出部86R、86G、86Bと支持部97とで固定するため、冷却風の流れを阻害しない構造となり、クーリング性能を損ねない。
【0103】
さらに、出射側偏光板961R、961G、961Bを延出部86R、86G、86Bに両面テープによって接着固定したので、延出部86R、86G、86Bに取り付けたり、当該延出部86R、86G、86Bから取り外したりする作業を簡単に行うことができ、出射側偏光板961R、961G、961Bの交換作業を容易にできる。
【0104】
また、ベース部材83は、遮光部84を備えているので、当該遮光部84によって、液晶パネル925R、925Bとクロスダイクロイックプリズム910との間の隙間から投写レンズ6側に漏れる光が遮光され、投写レンズ6にクロスダイクロイックプリズム910から出射される光のみが入射されるようになる。これにより、小型化を行っても、投写される画像の画質を損なうことがない。
【0105】
さらに、遮光部84の液晶パネル925R、925Bとクロスダイクロイックプリズム910の光入射端面との間の隙間を覆う両側端を、断面Z字形状に形成したので、液晶パネル925R、925Bとクロスダイクロイックプリズム910との間の隙間から投写レンズ6側に漏れる光を遮光するだけでなく、断面Z字形状の形状によって、吸気ファン17からの冷却空気を整流し、当該冷却空気を特に熱に弱い出射側偏光板961R、961G、961Bや液晶パネル925R、925G、925Bに大量に吹き付けることができる。これにより、出射側偏光板961R、961G、961Bや液晶パネル925R、925G、925Bを効率よく冷却することができる。
【0106】
また、ベース部材83の表面に黒色の艶消し処理を施したので、遮光部84や延出部86R、86G、86Bで遮られた光が反射して投写レンズ6や液晶パネル925R、925G、925B等の光学素子に入り込み、画像に影響を及ぼす可能性を回避することができる。
【0107】
また、延出部86R、86G、86Bを、各出射側偏光板961R、961G、961Bの挿脱方向に直交する方向に対向配置されるピン80間の寸法よりも幅狭の寸法に形成したので、出射側偏光板961R、961G、961Bが取り付けられたベース部材83を上方に持ち上げることで、当該ベース部材83をクロスダイクロイックプリズム910から外すことができる。つまり、出射側偏光板961R、961G、961Bの交換作業を、液晶パネル925R、925G、925Bとクロスダイクロイックプリズム910の光入射端面との間の狭い空間で行うのではなく、別の広い空間で行うことができる。これにより、出射側偏光板961R、961G、961Bの交換作業をより一層容易に行うことができる。
【0108】
さらに、出射側偏光板961R、961G、961Bは、サファイア基板を含んで構成したので、当該サファイア基板は、放熱性能が非常によく、出射側偏光板961R、961G、961Bに蓄積される熱を効率よく放熱することができる。これにより、出射側偏光板961R、961G、961Bの寿命を延ばすことができ、出射側偏光板961R、961G、961Bの交換サイクルが長くなり、当該出射側偏光板961R、961G、961Bの交換作業を容易に行うことができる。
【0109】
[第2実施形態]
図15には、本発明の第2実施形態に係るベース部材93が示されている。なお、前記第1実施形態と同一または相当構成部品には同じ符号を付し、説明を省略または簡略する。本実施形態のベース部材93は、前記第1実施形態の出射側偏光板961R、961G、961Bがそれぞれ一枚ずつ取り付けられていた各延出部86R、86G、86Bを2枚取り付けられるようにしたものである。以下、液晶パネル925Rとクロスダイクロイックプリズム910の側面との間に設けられる延出部86Rについて説明する。
【0110】
詳しくは、延出部86R、86G、86Bの両側端には、クロスダイクロイックプリズム910の光入射端面側に突出する突出片98が設けられているとともに、その一部分が液晶パネル925R、925G、925B側に切り起こされて形成された切り起こし片99が設けられている。
【0111】
突出片98は、本体95の側端をクロスダイクロイックプリズム910側に直交するように折り曲げることで形成されているとともに、本体95の延出方向に沿って連続して形成されている。この対向する突出片98間の寸法は、取り付けられる出射側偏光板961Rの幅寸法と略同じ寸法となっている。
【0112】
切り起こし片99は、本体95の延出方向に沿って2箇所ずつ形成されている。この対向する切り起こし片99間の寸法は、前述の突出片98間と同様に、取り付けられる出射側偏光板961Rの幅寸法と略同じ寸法となっている。
【0113】
また、本体95の延出方向先端には、当該本体95の一部をクロスダイクロイックプリズム910側に切り起こして形成され、出射側偏光板961Rの下端が載置する切り起こし支持部100Aと、断面L字形状に折り曲げ形成され、別の出射側偏光板961Rの下端が載置する折曲支持部100Bとが設けられている。これにより、延出部86Rのクロスダイクロイックプリズム910側と、液晶パネル925R側とに、それぞれ一枚ずつ出射側偏光板961Rを取り付けることができるようになっている。なお、他の各液晶パネル925G、925Bとクロスダイクロイックプリズム910の側面との間に設けられる延出部86G、86Bは、前記延出部86Rと同様の取付構造であるので、ここでは説明を省略する。
【0114】
このような本実施形態によれば、前記実施形態と同様の効果が得られる上、延出部86R、86G、86Bのクロスダイクロイックプリズム910側と液晶パネル925R、925G、925B側とで出射側偏光板961R、961G、961Bを2枚ずつ取り付けることができるので、1枚が劣化しても、もう一枚によって偏光することができるうえ、二枚の偏光板により偏光機能を分担させることもできる。つまり、出射側偏光板961R、961G、961Bの交換サイクルを長くすることができ、この点からも、出射側偏光板961R、961G、961Bの交換作業を容易にできるうえ、二枚の偏光板を用いた場合は、一枚の偏光板と比べ偏光特性の向上を図ることができる。
【0115】
なお、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる他の構成等を含み、以下に示すような変形等も本発明に含まれる。
【0116】
例えば、前記実施形態では、出射側偏光板は、サファイア基板を含んで構成されていたが、これに限らず、例えば、出射側偏光板の放熱・冷却を効率よく行うことができるような冷却構造を採用していれば、サファイア基板を含む必要がなく、普通のガラス基板でよい。
【0117】
また、前記実施形態では、延出部の幅寸法は、ピン間の幅寸法よりも幅狭であったが、これに限らず、例えば、ベース部材をクロスダイクロイックプリズムから取り外す必要がなければ、ピン間の幅寸法と同じ程度の寸法でもよい。
【0118】
さらに、前記実施形態では、遮光部の両側端を断面Z字形状に形成したが、これに限らず、例えば、平面状に形成してもよい。
【0119】
また、前記実施形態では、遮光部を備えていたが、これに限らず、例えば、液晶パネルとクロスダイクロイックプリズムの光入射端面との間の隙間から、光が投写レンズ側にほとんど漏れない構造となっていれば、なくてもよい。
【0120】
さらに、前記実施形態では、出射側偏光板は、延出部に両面テープで接着固定していたが、これに限らず、例えば、液状の接着剤でもよいし、出射側偏光板を延出部に取り付けた際に動かないように固定できればよい。
【0121】
また、出射側偏光板の固定構造は、前記実施形態の構造に限らず、例えば、各延出部86R、86G、86Bにおける、各出射側偏光板961R、961G、961Bの挿入側先端に折り曲げ部(図中省略)を設け、各出射側偏光板961R、961G、961Bを装着後に折り曲げ部を曲げて押え込むようにしてもよい。逆に交換時は、折り曲げ部を起こして出射側偏光板961R、961G、961Bを外す。このようにすれば、出射側偏光板961R、961G、961Bを投げ込むだけで済み、両面テープを不要にでき、作業性をより向上させることができる。
【0122】
また、前記実施形態では、支持部を設けたが、これに限らず、例えば、出射側偏光板の高さレベルを作業者が一つ一つ合わせるのであれば、なくてもよい。
【0123】
さらに、前記第2実施形態では、前記延出部に出射側偏光板が2枚取り付けられるようになっていたが、これに限らず、例えば、突出片や切り起こし片の突出寸法を大きくして、3枚以上取り付けるようにしてもよい。
【0124】
また、前記実施形態では、突起部を設けたが、これに限らず、例えば、液晶パネルとクロスダイクロイックプリズムとの隙間が小さく、出射側偏光板を挿入した際、傾斜角度がほとんどなければなくてもよい。
【0125】
さらに、前記実施形態では、延出部の両側端に突出片を設けたが、これに限らず、例えば、一方の側端にのみ設けてもよいし、本体に接着して固定すればなくてもよい。
【0126】
また、前記実施形態では、ベース部材83は、両面テープ92でクロスダイクロイックプリズム910に接着されていたが、これに限らず、例えば、液状の接着剤でもよいし、ベース部材83をクロスダイクロイックプリズム910に取り付けた際に動かないように固定できればよい。
【0127】
さらに、前記実施形態では、ベース部材は、各出射側偏光板961R、961G、961Bを取り付ける延出部86R、86G、86Bを備えていたが、これに限らず、少なくとも青色の光束を変調する液晶パネル925Bと、クロスダイクロイックプリズム910の側面との間に設けられる延出部86Bを有していればよい。
【0128】
また、出射側偏光板は、ベース部材に取り付けるに限らず、例えば、クロスダイクロイックプリズムに直接貼り付けてもよい。
【0129】
さらに、前記実施形態では、ベース部材83に黒色の艶消し処理を施していたが、ベース部材を、光が反射しない材料や、表面粗度の大きい反射しにくい材料で形成すれば、処理しなくてもよい。
【0130】
また、前記実施形態では、遮光部84は、接着部84Bでクロスダイクロイックプリズム910に接着していたが、これに限らず、遮光部84がクロスダイクロイックプリズム910の光出射面に固定されればよく、接着部84Bでなくてもよい。
【0131】
また、前記実施形態では、被覆部85Aに切り起こし片87が形成されていたが、これに限らず、例えば、別体の板状の部材を接着剤等で被覆部の上面に接着・固定してもよいし、ベース部材83の着脱作業が簡単にできるのであれば、なくてもよい。
【0132】
さらに、前記実施形態では、ベース部材にサーモセンサを設けていたが、これに限らず、例えば、電気光学装置の近傍に配置するようにしてもよいし、使用時間に応じた電気光学装置の上昇温度がわかっていれば、なくてもよい、
また、前記実施形態では、ベース部材は、金属製であったが、これに限らず、例えば、プラスチック製でもよいが、サーモセンサが設けられている場合、熱伝導性の良い材料を採用するのが好ましい。
【0133】
さらに、クロスダイクロイックプリズムは、2種類の誘電体多層膜が、4つの直角プリズムの界面に沿って略X字状に形成されたものに限らず、例えば、2つのダイクロイックミラーを略X字状に組み立てて、その周囲を液体で満たしたものであっても良い。また、クロスダイクロイックプリズムの代わりに、3つの異なる形状のプリズムの界面に沿って2種類の誘電体多層膜が形成されたプリズムを用いてもよい。すなわち、上記実施形態のクロスプリズムは、色合成ができ、その周囲面に光変調装置が固定できるあらゆる構成のプリズム(ミラーを用いてプリズムのように構成されたものを含む)に置き換えることが可能である。
【0134】
また、前記実施形態では、保持枠80Dとピン80とによって、液晶パネル925R、925G、925Bをプリズム910の側面に接着固定するようにしていたが、このような構成は限られない。例えば、ピン80のような固定部材を用いることなく保持枠80Dとプリズム910の側面とを直接接着剤や半田などで固定しても良い。すなわち、液晶パネルのような光変調装置をプリズムの側面に所定間隔を隔てて固定できる構造となっておれば良い。
【0135】
さらに、前記実施形態では、電気光学装置925は、3枚の液晶パネル925R、925G、925Bから構成されていたが、これに限らず、2枚、あるいは4枚以上の液晶パネルから構成される光変調装置に本発明を採用してもよい。
【0136】
そして、前記実施形態では、光変調装置として液晶パネルを用いたプロジェクタについて説明したが、プラズマ素子や、マイクロミラーを用いた光変調装置を備えたプロジェクタに本発明を採用してもよい。すなわち、上記実施形態の液晶パネルは、画像を形成したり、光を変調したりするような機能を有する他の装置に置き換えることが可能である。
【0137】
また、前記実施形態における液晶パネル925R、925G、925Bは、光束R、G、Bを透過して変調する形式のものであったが、これに限らず、入射した光を反射しつつ変調して出射する反射型の光変調装置を備えたプロジェクタに本発明を採用してもよい。
【0138】
【発明の効果】
以上に述べたように、本発明のプロジェクタによれば、偏光板を各光変調装置に入射する光束の中心線によって規定される面と直交する方向から挿脱可能としたので、光変調装置の着脱作業を行わずに偏光板を交換することが可能となる。これにより、偏光板の交換作業が容易となり、光源ランプの高輝度化や装置の小型化等に対応できる偏光板の取付構造を得ることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係るプロジェクタの上面側からの外観斜視図である。
【図2】前記実施形態におけるプロジェクタの下面側からの外観斜視図である。
【図3】前記実施形態におけるプロジェクタの内部構造を示す斜視図である。
【図4】前記実施形態におけるプロジェクタの光学系を示す斜視図である。
【図5】前記実施形態における光学系の構造を示す斜視図である。
【図6】前記実施形態における光学系の構造を示す他の斜視図である。
【図7】図1におけるVII−VII線に沿った断面図であり、前記プロジェクタの垂直断面図である。
【図8】図7におけるVIII−VIII線に沿った断面図であり、前記プロジェクタの別の垂直断面図である。
【図9】前記実施形態における光学系の機能を説明するための模式図である。
【図10】前記実施形態における液晶パネルのクロスダイクロイックプリズムへの取付構造を示す分解斜視図である。
【図11】前記実施形態におけるピンの形状を示す斜視図である。
【図12】前記実施形態におけるベース部材を示す斜視図である。
【図13】前記実施形態におけるベース部材の取付構造を示す、(A)正面図、(B)平面図である。
【図14】前記実施形態におけるベース部材の取付手順を示す図である。
【図15】本発明の第2実施形態に係るベース部材を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 プロジェクタ
6 投写レンズ
80 棒状部材であるピン
83 ベース部材
84 遮光部
85 当接部
86R、86G、86B 延出部
96A 突出片
96B 突起部
97 支持部
910 クロスダイクロイックプリズム
925R、925G、925B 光変調装置である液晶パネル
961R、961G、961B 出射側偏光板
Claims (20)
- 複数の色光を画像情報に応じて変調する複数の光変調装置と、この光変調装置で変調された光を合成するプリズムとを備えたプロジェクタであって、
前記複数の光変調装置は、前記プリズムの光入射端面に、所定の間隔を隔てて取り付けられ、
前記光変調装置とプリズムの光入射端面との間には、偏光板が設けられ、
この偏光板は、前記各光変調装置に入射する光束の中心線によって規定される面と直交する方向から挿脱可能とされており、
前記プリズムには、当該プリズムの上面に当接する当接部と、この当接部の端縁から前記プリズムの光入射端面に沿って下方に延び、前記光変調装置およびプリズムの光入射端面の間に設けられた延出部とを備えたベース部材が設けられ、
前記偏光板は、前記延出部に取り付けられていることを特徴とするプロジェクタ。 - 請求項1に記載のプロジェクタにおいて、
前記複数の光変調装置は、赤色、緑色および青色の光束を変調する3つの光変調装置であり、
前記ベース部材は、少なくとも前記青色の光束を変調する青色光変調装置と、プリズムの青色光入射端面との間に設けられる前記延出部を有することを特徴とするプロジェクタ。 - 請求項2に記載のプロジェクタにおいて、
前記ベース部材は、前記赤色、緑色および青色の光束を変調する各光変調装置と、プリズムの各光入射端面との間にそれぞれ設けられる前記延出部を有することを特徴とするプロジェクタ。 - 請求項1〜請求項3のいずれかに記載のプロジェクタにおいて、前記ベース部材は、前記プリズムに固着されていることを特徴とするプロジェクタ。
- 請求項1〜請求項4のいずれかに記載のプロジェクタにおいて、前記延出部は、前記偏光板で偏光された光を前記プリズムに入射させるための開口を備えて四角枠状に形成され、
前記延出部の両側端には、前記光変調装置側に突出する突出片が設けられていることを特徴とするプロジェクタ。 - 請求項5に記載のプロジェクタにおいて、
前記突出片の先端には、対向する突出片に向かって突出する突起部が設けられていることを特徴とするプロジェクタ。 - 請求項1〜請求項4のいずれかに記載のプロジェクタにおいて、前記延出部は、前記偏光板で偏光された光を前記プリズムに入射させるための開口を備えて略四角枠状に形成され、
前記延出部の両側端には、前記プリズムの光入射端面側に突出する突出片が設けられているとともに、その一部分が前記光変調装置側に切り起こされて形成された切り起こし片が設けられていることを特徴とするプロジェクタ。 - 請求項7に記載のプロジェクタにおいて、2枚の前記偏光板が一つの前記光変調装置に対応して取り付けられていることを特徴とするプロジェクタ。
- 請求項5〜請求項8のいずれかに記載のプロジェクタにおいて、両端側に設けられた前記突出片の間の寸法は、前記偏光板の幅寸法と略同じであることを特徴とするプロジェクタ。
- 請求項1〜請求項9のいずれかに記載のプロジェクタにおいて、前記延出部の延出方向先端には、前記偏光板を支持する支持部が設けられていることを特徴とするプロジェクタ。
- 請求項1〜請求項10のいずれかに記載のプロジェクタにおいて、
前記偏光板は、固着されていることを特徴とするプロジェクタ。 - 請求項1〜請求項10のいずれかに記載のプロジェクタにおいて、
前記延出部には、前記偏光板を装着後に曲げて押え込む折り曲げ部が設けられていることを特徴とするプロジェクタ。 - 請求項1〜請求項12のいずれかに記載のプロジェクタにおいて、
前記プリズムで合成された光を拡大投射する投写レンズを備え、
前記ベース部材は、前記光変調装置とプリズムの光入射端面との間の隙間を覆い、前記投写レンズ側に漏れる光を遮光する遮光部を備えていることを特徴とするプロジェクタ。 - 請求項13に記載のプロジェクタにおいて、
前記遮光部は、前記プリズムの出射端面に沿って延びる板状に形成されているとともに、当該プリズムの出射端面に応じた部分が開口され、
前記遮光部の前記光変調装置とプリズムの光入射端面との間の隙間を覆う両側端は、断面Z字形状に形成されていることを特徴とするプロジェクタ。 - 請求項1〜請求項14のいずれかに記載のプロジェクタにおいて、
前記ベース部材は、金属製であるとともに、その表面には、黒色の艶消し処理が施されていることを特徴とするプロジェクタ。 - 請求項1〜請求項15のいずれかに記載のプロジェクタにおいて、
前記複数の光変調装置は、赤色、緑色および青色の光束を変調する3つの光変調装置であり、
前記各光変調装置は、平面四角形状に形成され、
前記3つの光変調装置およびプリズムは、当該各光変調装置の四隅部分にそれぞれ挿入される棒状部材を前記プリズムの光入射端面に接着剤で固定する構造とされていることを特徴とするプロジェクタ。 - 請求項16に記載のプロジェクタにおいて、
前記延出部は、前記偏光板の挿脱方向に直交する方向に対向配置される前記棒状部材間の寸法よりも幅狭の寸法を有していることを特徴とするプロジェクタ。 - 請求項1〜請求項17のいずれかに記載のプロジェクタにおいて、
前記偏光板は、サファイアガラスからなるサファイア基板を含んで構成されていることを特徴とするプロジェクタ。 - 請求項1〜請求項18のいずれかに記載のプロジェクタにおいて、前記ベース部材の前記プリズム当接部の表面に板状部材が設けられていることを特徴とするプロジェクタ。
- 複数の色光を画像情報に応じて変調する複数の光変調装置と、この光変調装置で変調された光を合成するプリズムとを備えたプロジェクタであって、
前記複数の光変調装置は、前記プリズムの光入射端面に、所定の間隔を隔てて取り付けられ、
前記複数の光変調装置は、前記プリズムの光入射端面に、所定の間隔を隔てて取付けられ、
前記光変調装置とプリズムの光入射端面との間には、偏光板が設けられ、
前記プリズムには、当該プリズムの上面に当接する当接部と、この当接部の端縁から前記プリズムの光入射端面に沿って下方に延び、前期光変調装置およびプリズムの光入射端面の間に設けられた延出部とを備えたベース部材が設けられ、
前記延出部は、前記偏光板で偏光された光を前記プリズムに入射させるための開口を備えて四角枠状に形成され、
前記延出部の両側端には、前記光変調装置側に突出する突出片が設けられ、
前記延出部の延出方向先端には、前記偏光板を支持する支持部が設けられ、
前記偏光板は、前記延出部に取り付けられていることを特徴とするプロジェクタ。
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