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JP3804340B2 - インクジェット式記録装置 - Google Patents
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JP3804340B2 - インクジェット式記録装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はインクジェット式記録装置に関し、インク貯留部の圧力変化によるインク貯留部の破損、記録ヘッドのノズルからの空気の流入、インクのたれ等を防止したインクジェット式記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
インクジェット式記録装置は、印刷時の騒音が比較的小さく、しかも小さなドットを高い密度で形成できるため、昨今においてはカラー印刷を含めた多くの印刷に使用されている。このようなインクジェット式記録装置は、一般にキャリッジ上に搭載されて記録用紙の幅方向に移動するインクジェット式記録ヘッドと、記録用紙を記録ヘッドに対して相対的に移動させる紙送り手段が備えられ、キャリッジ上で記録用紙の幅方向に記録ヘッドを移動させながら記録用紙に対してインク滴を吐出させることで記録が行われる。
【0003】
そして共通のキャリッジ上に、例えばブラックインクを吐出するブラック用記録ヘッドと、イエロー、シアン、マゼンタの各インクの吐出が可能なカラー用記録ヘッドを搭載し、ブラックインクによるテキスト印刷ばかりでなく、各インクの吐出割合を変えることにより、フルカラー印刷を可能としている。
【0004】
これらインクはインクカートリッジ内に収容され、前記記録ヘッドと共にキャリッジ上に載置される。このインクカートリッジの天蓋部材には、インクカートリッジ内を大気圧になすための、屈曲した空気導入口が形成されている。
【0005】
一方、例えばオフィス向けまたは業務用に提供されるこの種の記録装置においては、比較的大量の印刷に対応させるために、大容量のインクカートリッジを配備する必要が生じ、このためにインクカートリッジとしてのメインタンクを例えば装置本体の側部に配置した装着装置(カートリッジホルダ)に装填させる形式の記録装置が提供されている。そして、記録ヘッドが搭載されたキャリッジ上にサブタンクを配置して、前記メインタンクから各サブタンクに対してインク供給チューブを介してインクを供給し、さらに各サブタンクからそれぞれ記録ヘッドに対してインクを供給するように構成されている。
【0006】
前記したような記録装置においては、各メインタンクから各サブタンクにインクを供給するために、それぞれのインクに対応させてインク供給チューブが接続されており、特に昨今において要求されている大型の紙面に対して印刷を行うような走査距離の長い記録装置においては、このインク供給チューブがキャリッジの移動に抵抗を与えるという問題を抱えている。
【0007】
そこで、前記したインク供給チューブを排除し、サブタンク内のインク残量が少なくなった時に、キャリッジがインク供給ステージに移動し、サブタンク内を減圧させると共に、当該箇所に配置された接続機構を介して各メインタンクから各サブタンクに対してインクを供給する形式の記録装置が本件出願人において提案されている。
【0008】
このような構成を備えるインクジェット式記録装置におけるサブタンクにも、インクカートリッジと同様、空気導入口が形成されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前記したようにインクカートリッジの天蓋部材には、空気導入口が形成されているため、徐々に空気導入口を通してインクの溶媒が蒸発し、インクカートリッジ内部のインクの粘性が増大するという問題があった。また、同様にサブタンクに形成された空気導入口からインクの溶媒が蒸発し、サブタンク内部のインクの粘性が増大するという問題があった。
【0010】
このように、インクの粘性が増大すると、インクの良好な吐出を行うことができず、印刷不良を起こす虞れがあった。
【0011】
特に、サブタンクあるいはインクカートリッジから記録ヘッドに至るインク供給路におけるインクの粘性、及び記録ヘッド内のインクの粘性が増大すると、インクカートリッジ、サブタンクにおけるインクの粘性が増大した場合以上に、インクの良好な吐出を行うことができず、印刷不良を起こす虞れがあった。
【0012】
また、特に、電源OFF時間(非使用状態)が長い場合、インクの粘性が増大するため、電源OFF時間(非使用状態)が長い場合におけるインクの溶媒の蒸発防止の対策が望まれていた。
【0013】
このように問題を解決する一つの手段として、インクカートリッジあるいはサブタンクから記録ヘッドに至るインク供給路の開閉を行うバルブを設けると共に空気導入口の開閉を行うバルブを設け、非使用状態においてそれらバルブを閉じ、インクカートリッジ、サブタンクにおけるインクの粘性の増大を防止することが考えられる。
【0014】
しかしながら、前記したようにインクカートリッジあるいはサブタンクを密閉状態にすると、温度変化によるインクカートリッジあるいはサブタンク(インク貯留部)の内部圧力変化によって、インク貯留部が破損し、あるいは記録ヘッドからインクのたれが発生し、あるいは記録ヘッドノズルから空気が流入することがあり、これら課題についてもその対策が望まれていた。
【0015】
本発明は、前記技術的課題に着目してなされたものであり、インクカートリッジ、サブタンクにおけるインクの粘性の増大を防止すると共に、インク貯留部の圧力変化によるインク貯留部の破損、記録ヘッドのノズルからの空気の流入、インクのたれ等を防止したインクジェット式記録装置を提供することを目的とするものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】
前記した目的を達成するためになされた本発明にかかるインクジェット式記録装置は、キャリッジに搭載されて記録用紙の幅方向に往復駆動される記録ヘッドと、キャリッジに搭載されて前記記録ヘッドにインクを供給するインク貯留部と、前記インク貯留部を大気と連通させる空気導入口と、前記空気導入口の開閉を行う空気導入口バルブと、前記インク貯留部から記録ヘッドに至るインク供給路と、前記インク供給路の開閉を行うインク供給バルブとを備えたインクジェット式記録装置であって、前記空気導入口が空気導入口バルブによって閉じられ、かつインク供給路がインク供給バルブによって閉じられた状態において、前記インク貯留部の圧力が所定圧以上、あるいは所定圧力以下になった場合、前記空気導入口バルブが前記インク供給バルブより先に開放されるように構成されていることを特徴としている。
【0017】
このように、前記空気導入口が空気導入口バルブによって閉じられ、かつインク供給路がインク供給バルブによって閉じられるため、インク貯留部内部は密閉され、インクの溶媒の蒸発が防止され、インクの粘性の増大を抑制することができる。
【0018】
しかも、前記インク貯留部の圧力が所定圧以上、あるいは所定圧力以下になった場合、インク供給バルブよりも先に前記空気導入口バルブが開放されるため、外気温度が高くなりインク、空気の膨張によってサブタンク内部の圧力が高くなっても、あるいはまた外気温度低くなりサブタンクの内圧が低くなっても、インク貯留部の破損を防止することができる。また、記録ヘッドからのインクのたれ、あるいは記録ヘッドからの空気の流入を防止することができる。
【0019】
ここで、前記空気導入口が空気導入口バルブによって閉じられ、かつインク供給路がインク供給バルブによって閉じられた状態において、前記インク貯留部の圧力が所定圧以上、あるいは所定圧力以下になり、前記空気導入口バルブがインク供給バルブより先に開放された場合であっても、前記インク供給バルブは閉じた状態が維持されるように構成されていることが望ましい。
【0020】
このように、前記空気導入口バルブがインク供給バルブより先に開放された場合であっても、前記インク供給バルブは閉じた状態が維持されるため、記録ヘッドのノズルからのインクのたれ等を防止できる。
【0021】
また、前記した目的を達成するためになされた本発明にかかるインクジェット式記録装置においては、空気導入口バルブの空気導入口を閉じる力を、インク供給バルブのインク供給路を閉じる力より弱く設定し、温度上昇によるインク貯留部内の圧力変化で前記空気導入口からインク貯留部内の空気が外部に排出されるように構成することができる。このように構成することにより、空気導入口バルブをインク供給バルブより先に開放し、インク貯留部内の高くなった圧力を下げることができる。
【0022】
また、前記した目的を達成するためになされた本発明にかかるインクジェット式記録装置においては、前記空気導入口バルブの空気導入口を閉じる力を、インク供給バルブのインク供給路を閉じる力より弱く設定し、温度低下によるインク貯留部内の圧力変化で前記空気導入口からインク貯留部内に外部の空気に流入されるように構成することができる。このように構成することにより、空気導入口バルブをインク供給バルブより先に開放し、インク貯留部内の圧力を上げることができる。
【0023】
なお、前記したインク貯留部とは、インクカートリッジであり、またメインタンクからインク供給を受けるサブタンクである。また、前記空気導入口バルブとしては、逆止弁を用いることができる。
【0024】
また、前記した目的を達成するためになされた本発明にかかるインクジェット式記録装置は、サブタンク内部の圧力が所定圧以上に達した、あるいは所定圧以下になった場合には、前記ポンプ接続機構のサブタンク側に設けられたバルブがインク供給バルブよりも先に開放されるように構成されていることを特徴としている。
【0025】
このように、前記インク貯留部の圧力が所定圧以上、あるいは所定圧力以下になった場合、インク供給バルブよりも先にポンプ接続機構のサブタンク側に設けられたバルブが開放されるため、外気温度が高くなりインク、空気の膨張によってサブタンク内部の圧力が高くなっても、あるいはまた外気温度低くなりサブタンクの内圧が低くなっても、インク貯留部の破損を防止することができる。また、記録ヘッドからのインクのたれ、あるいは記録ヘッドからの空気の流入を防止することができる。
【0026】
ここで、サブタンク内部の圧力が所定圧以上に達した、あるいは所定圧以下になり、前記ポンプ接続機構のサブタンク側に設けられたバルブが開放される場合においても、前記インク供給バルブは閉じた状態が維持されるように構成されていることが望ましい。このように、ポンプ接続機構のサブタンク側に設けられたバルブがインク供給バルブより先に開放された場合であっても、前記インク供給バルブは閉じた状態が維持されるため、記録ヘッドのノズルからのインクのたれ等を防止できる。
【0027】
また、サブタンク内部の圧力が所定圧以上に達した場合には、前記空気導入口バルブがインク供給バルブよりも先に開放され、サブタンク内部の圧力が所定圧以下になった場合には、前記ポンプ接続機構のサブタンク側に設けられたバルブがインク供給バルブよりも先に開放されるように構成することができる。また、サブタンク内部の圧力が所定圧以上に達し、前記空気導入口が空気導入口バルブによって開放された場合、また、サブタンク内部の圧力が所定圧以下になり、前記ポンプ接続機構のサブタンク側に設けられたバルブが開放された場合においても、前記インク供給バルブは閉じた状態が維持されるように構成されていることが望ましい。
【0028】
なお、前記メインタンクからサブタンクに至るインク供給路において接離可能に配置されたメインタンク接続機構の少なくともサブタンク側にバルブを具備していることが望ましい。
【0029】
更にまた、前記した目的を達成するためになされた本発明にかかるインクジェット式記録装置は、サブタンク内部の圧力が所定圧以上に達した場合には、前記空気導入口バルブがインク供給バルブよりも先に開放され、サブタンク内部の圧力が所定圧以下になった場合には、前記メインタンク接続機構のサブタンク側に設けられたバルブがインク供給バルブよりも先に開放されるように構成されていることを特徴としている。
【0030】
このように構成されているため、インク貯留部の破損を防止することができ、記録ヘッドからのインクのたれ、あるいは記録ヘッドからの空気の流入を防止することができる。
【0031】
ここで、サブタンク内部の圧力が所定圧以上に達し、前記空気導入口が空気導入口バルブによって開放された場合、また、サブタンク内部の圧力が所定圧以下になり、前記メインタンク接続機構のサブタンク側に設けられたバルブが開放された場合においても、前記インク供給バルブは閉じた状態が維持されるように構成されていることが望ましい。また、前記減圧ポンプからサブタンクに至る吸引路において接離可能に配置されたポンプ接続機構の少なくともサブタンク側にバルブを具備していることが望ましい。
【0032】
また、前記空気導入口を閉塞する空気導入口バルブが、サブタンク内部の圧力が所定圧以上になった場合に、サブタンク内部とサブタンク外部の圧力差によって開くように構成されていることが望ましく、また前記ポンプ接続機構のサブタンク側に設けられたバルブが、サブタンク内部の圧力が所定圧以下になった場合に、サブタンク内部とサブタンク外部の圧力差によって開くように構成されていることが望ましい。
【0033】
更に、前記メインタンク接続機構のサブタンク側に設けられたバルブが、サブタンク内部の圧力が所定圧以下になった場合に、サブタンク内部とサブタンク外部の圧力差によって開くように構成されていることが望ましい。
【0034】
【発明の実施の形態】
以下、本発明にかかる第1の実施形態について、サブタンクを備えたインクジェット式記録装置を例にとって、図に基づいて説明する。
【0035】
図1は、本発明が適用されたインクジェット式記録装置におけるサブタンクと、サブタンク側の接続機構の構成を断面図によって示したものである。サブタンク1とその上部に取り付けられた接続機構2は、後述する記録ヘッドと共にキャリッジに搭載されており、記録用紙(図示せず)の幅方向に往復駆動されるように構成されている。そして、前記接続機構2を介してメインタンクからインクの供給を受けると共に記録ヘッドにインクを供給することができるように構成されている。
【0036】
図1の下半部に示すサブタンク1は、上部が開口されたケース1aと、その上部を閉塞する蓋体1bとにより構成されており、これにより内部が密閉されたインク貯留室1cを形成している。そして、このサブタンク1内には、サブタンク内に貯留されたインクによって浮上するフロート部材3が配置されている。このフロート部材3は、このフロート部材に一体に形成された支持軸4を回動中心として重力方向に上下に可動できるように構成されている。
【0037】
また、サブタンク1の上部には、シール部材5が配置されており、このシール部材5は、サブタンク1内へ充填されたインクによって浮上して、サブタンク1の上部に配置されたエアーバルブを構成するバルブ部材6に当接することにより、後述する負圧発生手段としての減圧ポンプに通ずる吸引路を閉塞できるように構成されている。
【0038】
また、フロート部材3には、上半部に示す接続機構2を介して後述するメインタンクからインクの供給を受けるインク補給口7が配置されており、サブタンク1には、接続機構2を介して後述する記録ヘッドに対してインクを供給するインク供給口8も配備されている。さらにサブタンク1の上部には、空気導入口9が配置されており、印字に伴うインクの消費に対応してこの空気導入口9から空気が導入できるように構成されている。
【0039】
なお、図1においては1つのサブタンクについての構成が示されているが、これは扱われる各インクに対応して紙面上垂直方向に複数(この実施の形態においては6個)の同一構成のサブタンクが併設された状態になされている。
【0040】
一方、接続機構2にはバルブ部材6に連通する吸引空間(以下吸引口とも言う)10を介して減圧ポンプ側に接続される共通のバルブユニット11が配置されている。前記吸引空間10は紙面上垂直方向に、各サブタンクにそれぞれ対応して横断的に連通して形成されており、したがって吸引空間10は共通のバルブユニット11を介して、インク供給ステージに配置された後述する他の接続機構に接続できるように構成されている。なお、前記バルブユニット11はインク供給ステージに配置された他の接続機構と接続される場合において、開弁されるように構成されている。
【0041】
また、前記接続機構2内にはインク補給口7にインクを送り込む補給空間12が、それぞれのサブタンク1に対応させて個別に形成されており、各補給空間12に配置されたバルブユニット13を介して、インク供給ステージに配置された後述する他の接続機構に接続できるように構成されている。なお、前記各バルブユニット13においても、インク供給ステージに配置された他の接続機構と接続される場合において開弁されるように構成されている。
【0042】
接続機構2内にはインク供給口8から記録ヘッドに至るインク供給路において、開閉制御されるインク供給バルブ14がそれぞれのサブタンクに対応させて個別に配置されている。
【0043】
前記インク供給バルブ14は、サブタンク1にインクが補給される場合、電源がOFFされた場合には閉じられ、これら以外の場合、例えば印字中にはインク供給バルブ14は開き、記録ヘッドに対してインクが供給されるように構成されている。即ち、サブタンク1にインクが補給される場合、電源がOFFされた場合にはインク供給バルブ14の弁体14aが下降し、インク供給路Aを遮断し、記録ヘッド内部及び記録ヘッド側のインク供給路Aにあるインクを密閉する。これら以外の場合には、弁体14aは上昇した位置にあり、インク供給路Aは開放された状態にあるため、記録ヘッドに対してインクが供給される。
【0044】
さらに、接続機構2内には前記した空気導入口9に対向して開閉される空気導入口バルブ15が、それぞれのサブタンク1に対応させて個別に配置されている。この空気導入口バルブ15も、サブタンク1にインクが補給される場合、電源がOFFされた場合には閉じられ、これら以外の場合、例えば印字中は空気導入口バルブ15は開き、サブタンク1内を大気圧になし、記録ヘッドに対してインクが供給されるように構成されている。即ち、サブタンク1にインクが補給される場合、電源がOFFされた場合には、弁体15aが下降し、空気導入口9を遮蔽し、ザブタンク内を密閉する。これら以外の場合には、弁体15aは上昇した位置にあり、サブタンク1は大気と連通している。なお、前記空気導入口バルブ15には図示しないコイルバネが設けられており、サブタンク1内の圧力が高くなると、バネの付勢力に抗してバルブ15が開放されるように構成されている。
【0045】
また、空気導入口バルブ15を介した空気導入空間16は、横断的に連通して形成されており、図1には示されていないが、空気導入空間16の一部は大気に開放されている。
【0046】
前記サブタンク1と接続機構2との間においては、例えばインク供給口8部分の構成で示すようにサブタンク1側から一体に延出する接続管17が、接続機構2側に形成された凹陥部18に配置された円環状の可撓性シール部材19に圧入するようにして接続されている。この構成は前記したインク補給口7部分、バルブ部材6部分、および空気導入口9部分においても同様に構成されている。
【0047】
そして、図1に示す実施の形態においては、サブタンク1の一方の側壁に突設された突起20が、接続機構2に形成された係合孔21に入り込み、一方、サブタンク1の他方の側壁に形成された突起22に、接続機構2に形成された係合爪23が乗り越えるようにして両者が一体に結合されている。
【0048】
図2は、メインタンクとしてのインクカートリッジから、前記したサブタンクを介して記録ヘッドにインクを供給する1つのインク供給系統の基本構成を模式図によって示したものである。なお図2においては、図1に示すサブタンク側の接続機構2と、この接続機構に接続される後述するインク供給ステージにおける接続機構は省略して示している。
【0049】
図2における符号31はメインタンクを示しており、このメインタンク31は、記録装置の例えば両外側に配置されたカートリッジホルダに装填される。そしてインク供給路32を介してキャリッジに搭載されたサブタンク1にインクを供給するように構成されている。
【0050】
また、図1にも示したとおり、サブタンク1からはインク供給バルブ14を介して記録ヘッド33にインクを供給するように構成されており、さらにまたサブタンク1は、内部に配置されたバルブ部材6に連通する共通の吸引路34を介して負圧発生手段としての減圧ポンプ35に接続されている。
【0051】
次に図3は、メインタンク31とサブタンク1との間に介在する接続機構の構成を示したものである。この図3には6個のサブタンク1とそれぞれに配置されたサブタンク側の接続機構2と、インク供給ステージに配置されたインク供給側の接続機構41が描かれている。すなわち、この図3は図1に対して直交する方向から視た状態を示している。
【0052】
インク供給側の接続機構41は、ガイドケース42に内向きに配置された4本のガイド突起43によって上下方向に移動できるように構成されており、この接続機構41は後述する接続機構駆動モータによって上下に所定の範囲で移動される。接続機構41の上端部には、接続開口部44が形成されており、この接続開口部44には6色の各インクが貯留されたそれぞれのメインタンク33に一端が接続されたインク供給路32の他端が接続される。そして接続機構41の各下端部には、図4において説明するバルブユニット51が配置されている。
【0053】
一方、各サブタンク1側においても図1において説明したように接続機構2がそれぞれ配置されており、これらの接続機構2における上端部においても図4において説明するバルブユニット13が配置されている。また、図には示していないが、減圧ポンプ35に至る吸引路34と吸引口10との間を接続または解除する吸引路接続機構が搭載されており、この接続機構においても、駆動モータによって接続または解除できるように構成されている。
【0054】
図4は、前記したインク供給ステージに配置された接続機構41におけるバルブユニットと、サブタンク1側に配置されたバルブユニットの形態を断面図で示したものである。なお、図4はバルブユニットの両者が分離されている状態を示している。
【0055】
まず、インク供給ステージ側のバルブユニット51は、その外郭を第1と第2のシリンダ状ケース52,53を軸方向に接合することで形成しており、両者の間にはOリング54が配置され、その接合部を気密状態としている。そして図中上端部に形成された開口55が前記接続機構41を介してメインタンク31に連通するようになされている。
【0056】
前記シリンダ状ケース52,53の軸心部には接続端面側に凸部56aを形成した突当棒56が軸方向に摺動可能に配置されており、突当棒56に形成された鍔部と第2ケース53との間に配置されたコイルバネ57によって、突当棒56の凸部56aが接続端面側(図中下方向)に突出するように付勢されている。
【0057】
前記突当棒56の一部にはテーパー部56bが形成されており、この突当棒56の突出状態において、シール部材58に対してテーパー部56bの斜面が当接されるように構成されている。したがって、図4に示す状態においては突当棒56のテーパー部56bが、その斜面においてシール部材58に対して当接し、充分な機密性を確保することができる。
【0058】
また、前記シール部材58の一部は、端面側に一体に延出されており、バルブユニットの両者の接続状態において端面側の延出部58aによって、それぞれのバルブユニットの端面がシールされるように構成されている。このような共用した構成によってシール部材58の部品点数を1つとすることができる。
【0059】
一方、サブタンク側のバルブユニット13においても、その外郭を第1と第2のシリンダ状ケース61,62を軸方向に接合することで形成しており、両者の間にはOリング63が配置され、その接合部を気密状態としている。そして図中下端部に形成された開口64がサブタンク側に連通されている。
【0060】
前記シリンダ状ケース61,62の軸心部には接続端面側に凸部65aを形成した突当棒65が軸方向に摺動可能に配置されており、突当棒65に形成された鍔部と第2ケース62との間に配置されたコイルバネ66によって、突当棒65の凸部65aが接続端面側(図中上方向)に突出するように付勢されている。
【0061】
前記突当棒65に形成された鍔部には環状に形成され平板状のシール部材67が取り付けられており、前記コイルバネ66の付勢力によってシール部材67がシリンダ状ケース61の内壁面に当接して機密性を確保するように構成されている。また突当棒65の突出状態においては、その接続端面において突当棒65と前記シリンダ状ケース61との間において軸方向の接合面が互いに密着状態になされ、両者間における隙間が発生しないように構成されている。このように構成することにより、接合面においてインクが残留するのを有効に阻止することができる。なお、コイルバネ57および66のバネ力がほぼ均衡していることが望ましい。両者のバネ力がほぼ均衡していることによって、各突当棒56,65は、ほぼ同時にかつ同程度の移動量をもって移動し、互いの間にインクの流路が形成される。
【0062】
以上説明した構成において、印刷動作の継続により図1に示すサブタンク1内のインク量が減少してインクエンド状態となると、前記フロート部材3は軸4を介して沈下した状態となされる。そこでキャリッジはインク供給ステージに移動して、図3に示すようにサブタンク側の接続機構2と、インク供給ステージに配置されたインク供給側の接続機構41とが接続される。
【0063】
また、図には示されていないが、同様の接続機構を介してバルブ部材6の吸引口が減圧ポンプ35に通ずる吸引路34に接続される。また、この状態においては、サブタンク1から記録ヘッド33に至るインク供給バルブ14は閉弁状態となされ、また前記した空気導入口バルブ15も閉弁状態とされる。
【0064】
これにより、図4に示した各バルブユニット51,13の凹部56a、65aが当たり、突当棒56,65が移動することによって、インクの流通が可能な状態となる。一方、フロート部材3に配置されたシール部材5はバルブ部材6から離れた状態となっているため、減圧ポンプ35の動作によりサブタンク1内は減圧状態とされる。したがって、インクタンク31より前記バルブユニット51,13を介してサブタンク7内にインクが補給される。
【0065】
このようにして、インクタンク31よりサブタンク1内にインクが補給され、サブタンク1内のインクがほぼ満タンとなった場合には、前記フロート部材3がインクによって浮上し、これに伴って前記シール部材5はバルブ部材6に当接してエアーバルブを閉弁状態とする。この時、シール部材5は減圧ポンプ35に吸引されてバルブ部材6に密着した状態となり、サブタンク1内の減圧は停止される。したがってインクタンク31からサブタンク1内へのインクの補給も停止される。
【0066】
そして、全てのサブタンクにおいてインクが充填された時点で、インク供給ステージに配置された接続機構41とサブタンクに配置された接続機構2との結合が解かれる。これにより、インク供給ステージに配置された接続機構41とサブタンクに配置された接続機構2にそれぞれ配置されたバルブユニット51,13は分離される。したがって、前記したように各バルブユニット51,13に配置された各突当棒56,65は各コイルバネ57,66の付勢力によって元の状態に戻され、各バルブユニット51,13におけるインク供給路は閉塞される。
【0067】
これにより、バルブユニット51,13における接続端部よりインクが漏出する現象を阻止することができる。
【0068】
そして、この状態で弁体14aは上昇し、サブタンク1から記録ヘッド33に至るインク供給バルブ14は開弁状態となされ、また弁体15aも上昇し、前記した空気導入口バルブ15も開弁状態とされ、記録ヘッド33による印字が開始される。
【0069】
このようにして、記録ヘッド33による印字動作が実行され、これによりサブタンク1におけるインクが減少した場合には、インク供給ステージにおいて前記と同様な作用によってインクの補給がなされ、再び記録ヘッド33による印字動作が実行される。
【0070】
次に図5は、前記したインク供給バルブ14、空気導入口バルブ15、減圧ポンプ35、インク供給路接続機構41等の動作を時間の経過にしたがって制御する制御回路の基本構成をブロック図によって示したものである。この制御回路にはタイミング制御装置71が具備されており、このタイミング制御装置71より空気導入口バルブ制御装置72、減圧ポンプ制御装置73、吸引路制御装置74、インク供給路制御装置75、インク供給バルブ制御装置76に対してそれぞれ指令信号が供給されるように構成されている。
【0071】
空気導入口バルブ制御装置72は、指令を受けて空気導入口バルブ15を開弁または閉弁するように制御し、減圧ポンプ制御装置73は、指令を受けて減圧ポンプ35の駆動または停止を制御するように構成されている。また吸引路制御装置74は、減圧ポンプ35と吸引口10との間を接続または解除する吸引路接続機構78を接続状態または分離状態に制御するものであり、また、インク供給路制御装置75は、インク供給路接続機構14をサブタンク側に対して接続状態または分離状態に制御する。そして、インク供給バルブ制御装置76は、インク供給バルブ14を開弁または閉弁するように制御する。
【0072】
まず、サブタンクがインクエンド状態となり、サブタンクにインクを充填する工程においては、タイミング制御装置71よりインク供給バルブ制御装置76に閉弁指令を送出し、所定時間経過後に減圧ポンプ制御装置73に駆動指令信号を送出するするように制御する。これにより、インク供給バルブ14が閉弁された後に、減圧ポンプ35の駆動が開始される。この様な制御をなすことで、減圧ポンプ35の駆動によりサブタンク1内が減圧状態にされる前に、すでにインク供給バルブ14は閉弁されており、したがって記録ヘッドのノズル開口から空気を吸入しノズル開口に形成されたメニスカスを破壊するという問題を防止させることができる。なお、所定時間経過後に吸引路制御装置74に接続指令を送出することによっても、同様にサブタンク1内が減圧状態とされるが、この場合においてもインク供給バルブ14はすでに閉弁制御されており、したがって記録ヘッドのノズル開口から空気を吸入するという問題を防止させることができる。
【0073】
さらに、サブタンクへのインクの充填が完了した場合においては、タイミング制御装置71より空気導入口バルブ制御装置72に開弁指令を送出し、所定時間経過後にインク供給バルブ制御装置76に開弁指令を送出するように制御する。これにより、先に空気導入口バルブ15が開弁され、サブタンク内に残る減圧が解消されて大気圧となる。そしてインク供給バルブ14が開弁されることとなるため、同様に記録ヘッドのノズル開口から空気を吸入するという問題を防止させることができる。なお、空気導入口バルブ制御装置72に開弁指令を送出することなく、先に減圧ポンプ制御装置73に駆動停止信号を送出することによっても、減圧ポンプ35が停止され、所定時間を経過する間に減圧ポンプ35を介してサブタンク内に残る減圧が解消されて大気圧となる。そして、その後においてインク供給バルブ14が開弁されることとなるため、同様に記録ヘッドのノズル開口から空気を吸入するという問題を防止させることができる。
【0074】
また、印字中のインク供給バルブ14、バルブユニット13、バルブユニット11、空気導入口バルブ15のバルブ開閉状態は以下の状態になされている。すなわち、インク供給バルブ14は記録ヘッド33にインクを供給するため、開状態が維持され、バルブユニット11、13は閉状態に、また空気導入口バルブ15はサブタンク1内に大気圧になすため、開状態に維持される。
【0075】
そして印字が終了し、非印字状態(例えば電源がOFF状態)にされた場合には、図5に示したタイミング制御装置71よりインク供給バルブ制御装置76に閉弁指令が送出され、閉弁指令を受けた前記インク供給バルブ制御装置76によって、インク供給バルブ14の弁体14aは下降し、インク供給路Aを遮断し、記録ヘッド33内及び記録ヘッド33側のインク供給路A内のインクを密閉する。その結果、密閉されたインクからの溶媒の蒸発は防止され、インクの粘性増加は抑制される。
【0076】
また、タイミング制御装置71より空気導入口バルブ制御装置72に閉弁指令が送出され、指令を受けた空気導入口バルブ制御装置72によって空気導入口バルブ15の弁体15aは下降し、空気導入口9を閉じ、サブタンク1内を密閉する。その結果、密閉されたサブタンク1内のインクからの溶媒の蒸発は防止され、インクの粘性増加は抑制される。なお、電源がOFFされた場合においても、前記バルブユニット11、13は印字中と同様に、閉状態に維持されている。
【0077】
その後、電源がONされた場合には、サブタンクにインクを供給する場合と同様に、タイミング制御装置71より空気導入口バルブ制御装置72に開弁指令が送出され、所定時間経過後にインク供給バルブ制御装置76に開弁指令を送出するように制御する。これにより、先に空気導入口バルブ15が開弁され、サブタンク内に残る減圧が解消されて大気圧となる。そしてインク供給バルブ14が開弁されることとなるため、同様に記録ヘッドのノズル開口から空気を吸入するという問題を防止させることができる。
【0078】
また、サブタンク1に内部の圧力を検出する手段(図示せず)を設け、電源OFF状態にあってサブタンク1内部の圧力が所定圧力以上になった、あるいは所定圧以下になった場合には、空気導入口バルブ15をインク供給バルブ14より先に開放するように構成されている。また、前記空気導入口バルブ15が開放される場合においても、前記インク供給バルブ14は閉じた状態が維持されるように構成されていることが望ましい。
【0079】
このように空気導入口9が開放されるため、外気温度が高くなりインク、空気の膨張によってサブタンク内部の圧力が高くなっても、あるいはまた外気温度低くなりサブタンク1の内圧が低くなっても、サブタンク1の破損を防止することができる。また、記録ヘッドからのインクのたれ、あるいは記録ヘッドからの空気の流入を防止することができる。
【0080】
また、サブタンク内部の圧力が所定圧以上に達した、あるいは所定圧以下になった場合には、前記ポンプ接続機構のサブタンク側に設けられたバルブユニット11がインク供給バルブ14よりも先に開放されるように構成してもよい。
【0081】
このように、インク供給バルブ14よりも先にポンプ接続機構のサブタンク側に設けられたバルブ11が開放されるため、前記した空気導入口9の開放と同様に、サブタンクの破損を防止することができる。また、記録ヘッドからのインクのたれ、あるいは記録ヘッドからの空気の流入を防止することができる。また、前記ポンプ接続機構のサブタンク側に設けられたバルブ11が開放される場合においても、前記インク供給バルブ14は閉じた状態が維持されるように構成されていることが望ましい。
【0082】
同様に、サブタンク1内部の圧力が所定圧以上に達し、あるいは所定圧以下になった場合には、前記メインタンク接続機構のサブタンク側に設けられたバルブユニット13がインク供給バルブ14よりも先に開放されるように構成してもよい。また、前記サブタンク側バルブユニット13のコイルバネ66の付勢力をサブタンク内部の圧力が所定圧以下になった場合に前記サブタンク側バルブユニット13が開放するように設定し、また前記空気導入口バルブ15を閉じる力(図示しないコイルバネの付勢力)をサブタンク内部の圧力が所定圧以上に達した場合に前記空気導入口バルブ15が開放するように設定しておけば、サブタンク1に内部の圧力を検出する手段を設けなくても、サブタンク1内の異常な圧力上昇、圧力低下を防止でき、サブタンク1の破損を防止することができる。なお、この場合においても、前記インク供給バルブ14は閉じた状態が維持されるように構成されていることが望ましい。
【0083】
このように、前記空気導入口9を閉塞する空気導入口バルブ15が、サブタンク内部の圧力が所定圧以上になった場合に、サブタンク内部とサブタンク外部の圧力差によって開くように構成され、また前記ポンプ接続機構のサブタンク側に設けられたバルブ13が、サブタンク内部の圧力が所定圧以下になった場合に、サブタンク内部とサブタンク外部の圧力差によって開くように構成されているため、サブタンク1に内部の圧力を検出する手段を設ける必要がなく、簡単な構成により、サブタンクの破損を防止することができる。
【0084】
更に、前記メインタンク側バルブユニット11のコイルバネの付勢力を、前記コイルバネ66と同様に、サブタンク内部の圧力が所定圧以下になった場合に前記サブタンク側バルブユニット11が開放するように設定し、また前記空気導入口バルブ15を閉じる力をサブタンク内部の圧力が所定圧以上に達した場合に前記空気導入口バルブが開放するように設定しておけば、前記したサブタンク側バルブユニット13の場合と同様に、サブタンク内の異常な圧力上昇、圧力低下を防止でき、サブタンクの破損を防止することができる。なお、この場合においても、前記インク供給バルブ14は閉じた状態が維持されるように構成されていることが望ましい。
【0085】
このように、前記空気導入口9を閉塞する空気導入口バルブ15が、サブタンク内部の圧力が所定圧以上になった場合に、サブタンク内部とサブタンク外部の圧力差によって開くように構成され、前記メインタンク接続機構のサブタンク側に設けられたバルブ13が、サブタンク内部の圧力が所定圧以下になった場合に、サブタンク内部とサブタンク外部の圧力差によって開くように構成されているため、前記したように、簡単な構成によりサブタンクの破損を防止することができる。
【0086】
次に本発明にかかる第2の実施形態をインクカートリッジを用いるインクジェット式記録装置を例にとって、図6に基づいて説明する。
【0087】
図6において、符号80は、記録ヘッド33と共にキャリッジ(図示せず)に搭載されるインクカートリッジであって、このインクカートリッジ80の上面にはインク供給路Aの開閉を行う弁体82と、空気導入口84が設けられている。
【0088】
また、前記弁体82の上方には、上下動可能に構成されたロッド81が設けられ、前記ロッドが下方に移動することによって、弁体82は押し下げられ、インク供給路Aを遮断するように構成されている。またロッド81にはスプリング81aが設けられ一定の力で弁体82を押圧する。なお、弁体82の下面には、図示しないコイルスプリングが設けられ、前記ロッド81が上方に移動した場合には、弁体82は押し上げられ、インク供給路Aを開放するように構成されている。
【0089】
更に、空気導入口84の上方には、上下動可能に構成された遮蔽ロッド83が設けられ、前記遮蔽ロッド83が空気導入口84を覆うことにより、インクカートリッジ80の内部を大気と遮断するように構成されている。また遮蔽ロッド83にも、ロッド81と同様に、スプリング83aが設けられ一定の力で空気導入口84を遮蔽する。そして、前記押圧力以上の内圧がサブタンク内に発生した場合には、空気導入口84は開放されるようになされている。
【0090】
なお、スプリング83aは、スプリング81aのバネ定数よりも小さいバネ定数を有するものが用いられ、所定圧力に達した場合、先に空気導入口84が開放されるように構成されている。このように空気導入口84がインク供給路Aよりも先に開放されるため、記録ヘッドのノズルからのインクのたれ等を防止することができる。
【0091】
そして、前記ロッド81及び遮蔽ロッド83は、制御装置85によって動作制御がなされる。すなわち、印字が終了し、記録ヘッド33がホームポジションに戻り、電源がOFFされたことが検出されると、前記制御装置85によってロッド81及び遮蔽ロッド83は下方に移動し、インク供給路Aを遮断し、空気導入口84を遮蔽する。
【0092】
前記インク供給路Aが遮断されることによって、記録ヘッド33内及び記録ヘッド33側のインク供給路A内のインクは密閉される。その結果、密閉されたインクからの溶媒の蒸発は防止され、インクの粘性増加は抑制される。また、空気導入口9が遮蔽されることによって、インクカートリッジ内は密閉され、その結果、密閉されたインクカートリッジ内のインクからの溶媒の蒸発は防止され、インクの粘性増加は抑制される。そして、インクカートリッジ内の内圧が高くなると、スプリング83aの付勢力に抗して遮蔽ロッド83は上昇し、空気導入口84は大気開放される。その結果、インクカ−トリッジの圧力変化によるインクカ−トリッジの破損、記録ヘッドのノズルからの空気の流入、インクのたれ等を防止することができる。
【0093】
その後、電源がONされた場合には、第1の実施形態で説明したように、空気導入口9を開放した後、インク供給路Aを開放するのが良い。
【0094】
また図7に示すような逆止弁90をインクカートリッジ80に更に設け、第2の空気導入口86の開閉を行うように構成するのが良い。このようにコイルバネ91により、常時、逆止弁90により第2の空気導入口86を閉塞し、インクカートリッジ80内部の圧力が所定圧以下になった際、第2の空気導入口86を開放し、インクカートリッジ80の破損を防止するようにしても良い。
【0095】
なお、第1の実施形態にあっては、インク供給バルブ、空気導入口バルブとしていわゆる電磁バルブを用いることができるが、インク供給路の開閉、空気導入口の開閉が行なえれば良く、例えば機械的に動作する逆止弁等であってもよく、特にこれらのものに限定されるものではない。また、上記実施形態にあっては、電源OFFの状態でサブタンク、インクカートリッジを密閉する場合を例にとって説明したが、電源ON状態で印字休止状態が一定時間を越えた場合にもサブタンク、インクカートリッジを密閉することが好ましく、この場合にも本発明を適用することができる。
【0096】
【発明の効果】
以上の説明で明らかなように、本発明にかかるインクジェット式記録装置にあっては、インク溶媒の蒸発を防止するためインクカ−トリッジ、サブタンクが密閉されていても、インクカ−トリッジ、サブタンクの圧力変化によるインクカ−トリッジ、サブタンクの破損、記録ヘッドのノズルからの空気の流入、インクのたれ等を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したインクジェット式記録装置の構成を示した断面図である。
【図2】メインタンクから記録ヘッドに至るインク供給系統の構成を示した模式図である。
【図3】インク供給ステージに配置された接続機構の構成を示した側面図である。
【図4】接続機構に配置されるバルブユニットの形態を示した断面図である。
【図5】空気導入口バルブ、インク供給バルブ等の制御を実行させる制御回路の基本構成を示したブロック図である。
【図6】本発明を適用した他の実施形態の構成を示した断面図である。
【図7】本発明にかかるバルブの変形例を示した断面図である。
【符号の説明】
1 サブタンク
2 接続機構
3 フロート部材
5 シール部材
6 バルブ部材(エアーバルブ)
7 インク補給口
8 インク供給口
9 空気導入口
10 吸引空間(吸引口)
13 バルブユニット
14 インク供給バルブ
15 空気導入口バルブ
31 メインタンク
32 インク供給路
33 記録ヘッド
34 吸引路
35 減圧ポンプ(負圧発生手段)
41 接続機構
51 バルブユニット
72 空気導入口バルブ制御装置
75 インク供給バルブ制御装置
80 インクカ−トリッジ
81 ロッド
81a スプリング
82 弁体
83 遮断ロッド
83a スプリング
84 空気導入口
85 制御装置
86 第2の空気導入口
90 逆止弁
91 コイルバネ
A インク供給路

Claims (17)

  1. キャリッジに搭載されて記録用紙の幅方向に往復駆動される記録ヘッドと、キャリッジに搭載されて前記記録ヘッドにインクを供給するインク貯留部と、前記インク貯留部を大気と連通させる空気導入口と、前記空気導入口の開閉を行う空気導入口バルブと、前記インク貯留部から記録ヘッドに至るインク供給路と、前記インク供給路の開閉を行うインク供給バルブとを備えたインクジェット式記録装置であって、
    前記空気導入口バルブの空気導入口を閉じる力は、インク供給バルブのインク供給路を閉じる力より弱く設定され、温度上昇によるインク貯留部内の圧力変化で前記空気導入口からインク貯留部内の空気が外部に排出されることを特徴とするインクジェット式記録装置。
  2. キャリッジに搭載されて記録用紙の幅方向に往復駆動される記録ヘッドと、キャリッジに搭載されて前記記録ヘッドにインクを供給するインク貯留部と、前記インク貯留部を大気と連通させる空気導入口と、前記空気導入口の開閉を行う空気導入口バルブと、前記インク貯留部から記録ヘッドに至るインク供給路と、前記インク供給路の開閉を行うインク供給バルブとを備えたインクジェット式記録装置であって、
    前記空気導入口バルブの空気導入口を閉じる力は、前記インク供給バルブのインク供給路を閉じる力より弱く設定され、温度低下によるインク貯留部内の圧力変化で前記空気導入口から前記インク貯留部内に外部の空気に流入されることを特徴とするインクジェット式記録装置。
  3. キャリッジに搭載されて記録用紙の幅方向に往復駆動される記録ヘッドと、キャリッジに搭載されて前記記録ヘッドにインクを供給するインク貯留部と、前記インク貯留部を大気と連通させる第1の空気導入口と、前記第1の空気導入口の開閉を行う第1の空気導入口バルブと、前記インク貯留部から記録ヘッドに至るインク供給路と、前記インク供給路の開閉を行うインク供給バルブと、前記インク貯留部を大気と連通させる第2の空気導入口と前記第2の空気導入口の開閉を行う第2の空気導入口バルブとを備えたインクジェット式記録装置であって、
    前記第1の空気導入口バルブの空気導入口を閉じる力は、前記インク供給バルブのインク供給路を閉じる力より弱く設定され、温度上昇によるインク貯留部内の圧力変化で前記空気導入口から前記インク貯留部内の空気が外部に排出され、
    前記第2の空気導入口バルブの空気導入口を閉じる力は、前記インク供給バルブのインク供給路を閉じる力より弱く設定され、温度低下によるインク貯留部内の圧力変化で前記空気導入口から前記インク貯留部内に外部の空気に流入されることを特徴とするインクジェット式記録装置。
  4. 前記インク貯留部がインクカートリッジであることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のインクジェット式記録装置。
  5. 前記インク貯留部がメインタンクからインク供給を受けるサブタンクであることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のインクジェット式記録装置。
  6. 前記空気導入口バルブは逆止弁であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のインクジェット式記録装置。
  7. キャリッジに搭載されて記録用紙の幅方向に往復駆動される記録ヘッドと、メインタンクからインクの供給を受けると共に前記記録ヘッドにインクを供給するサブタンクと、前記メインタンクからサブタンク内にインクを供給するために、前記サブタンク内を減圧状態とする減圧ポンプから前記サブタンクに至る吸引路において接離可能に配置されたポンプ接続機構と、前記ポンプ接続機構のサブタンク側に設けられたバルブと、前記メインタンクからサブタンクに至るインク供給路と、前記メインタンクからサブタンクに至るインク供給路において接離可能に配置されたメインタンク接続機構と、印字中は開放されサブタンク内を大気と連通させ、インク供給時には閉塞される空気導入口と、前記サブタンクから記録へッドに至るインク供給路を閉じるインク供給バルブと、前記空気導入口を閉塞する空気導入口バルブを備えたインクジェット式記録装置であって、
    サブタンク内部の圧力が所定圧以上に達した、あるいは所定圧以下になった場合には、前記ポンプ接続機構のサブタンク側に設けられたバルブがインク供給バルブよりも先に開放されるように構成されていることを特徴とするインクジェット式記録装置。
  8. サブタンク内部の圧力が所定圧以上に達した、あるいは所定圧以下になり、前記ポンプ接続機構のサブタンク側に設けられたバルブが開放される場合においても、前記インク供給バルブは閉じた状態が維持されるように構成されていることを特徴とする請求項7に記載されたインクジェット式記録装置。
  9. サブタンク内部の圧力が所定圧以上に達した場合には、前記空気導入口バルブがインク供給バルブよりも先に開放され、サブタンク内部の圧力が所定圧以下になった場合には、前記ポンプ接続機構のサブタンク側に設けられたバルブがインク供給バルブよりも先に開放されるように構成されていることを特徴とする請求項7に記載されたインクジェット式記録装置。
  10. サブタンク内部の圧力が所定圧以上に達し、前記空気導入口が空気導入口バルブによって開放された場合、また、サブタンク内部の圧力が所定圧以下になり、前記ポンプ接続機構のサブタンク側に設けられたバルブが開放された場合においても、前記インク供給バルブは閉じた状態が維持されるように構成されていることを特徴とする請求項9に記載されたインクジェット式記録装置。
  11. 前記メインタンクからサブタンクに至るインク供給路において接離可能に配置されたメインタンク接続機構の少なくともサブタンク側にバルブを具備したことを特徴とする請求項7乃至請求項10のいずれかに記載されたインクジェット式記録装置。
  12. キャリッジに搭載されて記録用紙の幅方向に往復駆動される記録ヘッドと、メインタンクからインクの供給を受けると共に前記記録ヘッドにインクを供給するサブタンクと、前記メインタンクからサブタンク内にインクを供給するために、前記サブタンク内を減圧状態とする減圧ポンプから前記サブタンクに至る吸引路において接離可能に配置されたポンプ接続機構と、前記メインタンクからサブタンクに至るインク供給路と、前記メインタンクからサブタンクに至るインク供給路において接離可能に配置されたメインタンク接続機構と、前記メインタンク接続機構の少なくともサブタンク側に設けられたバルブと、印字中は開放されサブタンク内を大気と連通させ、インク供給時には閉塞される空気導入口と、前記サブタンクから記録へッドに至るインク供給路を閉じるインク供給バルブと、前記空気導入口を閉塞する空気導入口バルブを備えたインクジェット式記録装置であって、
    サブタンク内部の圧力が所定圧以上に達した場合には、前記空気導入口バルブがインク供給バルブよりも先に開放され、サブタンク内部の圧力が所定圧以下になった場合には、前記メインタンク接続機構のサブタンク側に設けられたバルブがインク供給バルブよりも先に開放されるように構成されていることを特徴とするインクジェット式記録装置。
  13. サブタンク内部の圧力が所定圧以上に達し、前記空気導入口が空気導入口バルブによって開放された場合、また、サブタンク内部の圧力が所定圧以下になり、前記メインタンク接続機構のサブタンク側に設けられたバルブが開放された場合においても、前記インク供給バルブは閉じた状態が維持されるように構成されていることを特徴とする請求項12に記載されたインクジェット式記録装置。
  14. 前記減圧ポンプからサブタンクに至る吸引路において接離可能に配置されたポンプ接続機構の少なくともサブタンク側にバルブを具備したことを特徴とする請求項12または請求項13に記載されたインクジェット式記録装置。
  15. 前記空気導入口を閉塞する空気導入口バルブが、サブタンク内部の圧力が所定圧以上になった場合に、サブタンク内部とサブタンク外部の圧力差によって開くことを特徴とする請求項9乃至請求項14のいずれかに記載されたインクジェット式記録装置。
  16. 前記ポンプ接続機構のサブタンク側に設けられたバルブが、サブタンク内部の圧力が所定圧以下になった場合に、サブタンク内部とサブタンク外部の圧力差によって開くことを特徴とする請求項7、8、9、10、11、14のいずれかに記載されたインクジェット式記録装置。
  17. 前記メインタンク接続機構のサブタンク側に設けられたバルブが、サブタンク内部の圧力が所定圧以下になった場合に、サブタンク内部とサブタンク外部の圧力差によって開くことを特徴とする請求項11乃至請求項14のいずれかに記載されたインクジェット式記録装置。
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