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JP3804464B2 - 半導体封止枠形成用樹脂組成物及び半導体封止枠の形成方法 - Google Patents
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JP3804464B2 - 半導体封止枠形成用樹脂組成物及び半導体封止枠の形成方法 - Google Patents

半導体封止枠形成用樹脂組成物及び半導体封止枠の形成方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、配線基板に搭載された半導体素子の周囲に設ける半導体封止枠を形成するための半導体封止枠形成用樹脂組成物、及びこの半導体封止枠形成用樹脂組成物を用いて行う、半導体封止枠の形成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、半導体装置の実装密度を上げるために、半導体素子2をパッケージに収容することなくプリント配線板等の配線基板3に搭載する実装方法が行われている。これはCOB(チップオンボード)とも呼ばれるものであり、例えば、図3に示すように、ガラス・エポキシ配線基板等の配線基板3の表面にIC等の半導体素子2を取り付けて固定すると共に、半導体素子2の電極と配線基板3の電極とを金線ワイヤ等のボンディングワイヤ4で結線し、次いでこのボンディングワイヤ4と、配線基板3に搭載された半導体素子2とを外部環境から保護するため、これらのものを液状のエポキシ樹脂等の封止材5でポッティング方式により封止することによって、半導体装置の作製が行われているものである。
【0003】
しかし、このように液状の封止材5を用いる場合は、封止直後において半導体素子2とボンディングワイヤ4とが封止材5中に埋没し隠蔽されていたとしても、封止材5を硬化させる際の加熱によって封止材5の粘度が低下し、封止材5が周囲へ流出してボンディングワイヤ4等が露呈してしまうものであった。しかもこのように封止材5が流動すると、配線基板3表面における封止面積が拡大し、場合によっては樹脂封止を行わない箇所までも封止材5によって封止されるおそれがあった。このため、封止材5の塗布量を抑えて封止面積の拡大を防止することが考えられるが、これではボンディングワイヤ4等を完全に隠蔽することが困難となる。
【0004】
そこで、上記の問題を解決するため、液状の封止材5として比較的高粘度のものが用いられている。これによれば封止材5の流動が抑制されるため、封止面積の拡大を防止しつつ、半導体素子2及びボンディングワイヤ4をこの封止材5によって完全に隠蔽することができるものである。
【0005】
ところがこの場合は、封止材5の粘度が高いために塗布作業性が低下するものであり、またこのような高粘度の封止材5は低粘度のものよりも充填性が低いため、封止する際に空気を巻き込むなどしてボンディングワイヤ4下部に気泡が生じても、この気泡を抜くことが困難であった。
【0006】
そこで、図2に示すように封止作業を行う前に予め半導体素子2の周囲に半導体封止枠1を形成し、この後、図1に示すように半導体封止枠1で囲まれた箇所に封止材5を注入することが行われている。これによると、気泡除去を目的として低粘度の液状封止材5を用いても、この封止材5の流動は半導体封止枠1によって阻止されるため、封止範囲が拡大することがなくなるものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の半導体封止枠1にあっては、その高さと幅を制御するのが困難であり、半導体素子2及びボンディングワイヤ4を封止材5で完全に隠蔽するために半導体封止枠1を高く形成すると、これに応じて半導体封止枠1の幅も広く取らなければならず、半導体封止枠1の形成箇所がその他の周辺部品を実装する範囲にまで及び、実装密度を十分に高めることができないという問題があった。
【0008】
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、半導体素子等を封止材で気泡の残存無く隠蔽することができると共に、封止材の流出による封止範囲の拡大を防止することができるのはもちろん、半導体封止枠の高さ及び幅を制御することが可能であり、これによって実装密度を高めることができる半導体封止枠形成用樹脂組成物、及びこの半導体封止枠形成用樹脂組成物を用いて半導体封止枠を効率良く形成することができる半導体封止枠形成方法を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に係る半導体封止枠形成用樹脂組成物は、配線基板3に半導体素子2を搭載すると共に半導体素子2を封止材5で封止するにあたって、封止材5の流動を阻止するために半導体素子2の周囲に設けられる半導体封止枠1を形成するための半導体封止枠形成用樹脂組成物において、必須成分として、エポキシ樹脂、硬化剤、硬化助剤及び無機充填材としてシリカが用いられていると共に、無機充填材の配合量が半導体封止枠形成用樹脂組成物全量に対して40〜70質量%の範囲であり、[粘度(Pa・s)×チキソトロピー指数]の値が300〜700(ただし、粘度(Pa・s)とは、25℃においてB型回転粘度計で測定される、回転数(a)rpmにおける粘度をいい、一方、チキソトロピー指数とは、[((a)/10)rpmにおける粘度/(a)rpmにおける粘度]をいい、上記の(a)は1〜10の範囲内の値を示す)の範囲に設定されて成ることを特徴とするものである。
また請求項1の発明は、粒子径0.1μm以下の無機充填材が無機充填材全量に対して0.5〜3.0質量%含有されて成ることを特徴とするものである。
また請求項1の発明は、シリコーンパウダーが半導体封止枠形成用樹脂組成物全量に対して5〜25質量%含有されて成ることを特徴とするものである。
【0013】
また請求項の発明は、請求項1において、硬化助剤が8〜15phr含有されて成ることと特徴とするものである。
【0014】
また請求項に係る半導体封止枠の形成方法は、請求項1又は2に記載の半導体封止枠形成用樹脂組成物を配線基板3に搭載された半導体素子2の周囲にディスペンサーによって塗布することを特徴とするものである。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を説明する。
【0016】
本発明に係る半導体封止枠形成用樹脂組成物の調製には、必須成分として、エポキシ樹脂、硬化剤、硬化助剤及び無機充填材を用いるものである。
【0017】
ここで、エポキシ樹脂としては特に限定されるものではないが、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂やビスフェノールF型エポキシ樹脂を用いることができる。エポキシ樹脂の配合量は、半導体封止枠形成用樹脂組成物全量に対して5〜25質量%の範囲であることが好ましい。
【0018】
また、硬化剤としては特に限定されるものではないが、例えば、酸無水物系硬化剤を用いることができる。硬化剤の配合量は、半導体封止枠形成用樹脂組成物全量に対して10〜45質量%の範囲であることが好ましい。
【0019】
また、硬化助剤としては特に限定されるものではないが、例えば、イミダゾール系硬化促進剤を用いることができる。硬化助剤の配合量は、半導体封止枠形成用樹脂組成物全量に対して0.3〜2質量%の範囲であることが好ましい。より好ましくは、硬化助剤を半導体封止枠形成用樹脂組成物中に8〜15phr含有させるものであり、これによって半導体封止枠形成用樹脂組成物の硬化速度が高められ、硬化時の加熱による粘度低下の影響を受け難くすることができるものである。つまり、半導体封止枠の形状が加熱によって崩れることが無くなり、半導体封止枠形成初期からその形状が保持され、半導体素子等の封止を良好に行うことができるものである。なお、硬化助剤の配合量が8phr未満であると、上記の効果を十分に得ることができないおそれがあり、逆に15phrを超えると、保存安定性が低下し作業性に悪影響を与えるおそれがある。
【0020】
また、無機充填材としては、シリカを用いる。無機充填材の配合量は、半導体封止枠形成用樹脂組成物全量に対して40〜70質量%の範囲である。さらに、粒子径0.1μm以下の無機充填材を無機充填材全量に対して0.5〜3.0質量%含有させるものであり、これによって無機充填材の表面積を著しく増大させることができ、後述する[粘度(Pa・s)×チキソトロピー指数]の値が300〜700の範囲に設定された半導体封止枠形成用樹脂組成物を容易に調製することができるものである。ここで、無機充填材の粒子径の実質上の下限は、0.005μmであり、粒子径0.1μm以下の無機充填材の配合量が0.5質量%未満であると、無機充填材の表面積を十分に増大させることができないおそれがあり、逆に3.0質量%を超えると、半導体封止枠形成用樹脂組成物の粘度が高くなり過ぎて半導体封止枠形成時の作業性が低下するおそれがある
【0021】
発明においては上記以外の成分としてシリコーンパウダーを用いるシリコーンパウダーを半導体封止枠形成用樹脂組成物全量に対して5〜25質量%含有させると、後述するチキソトロピー指数を増加させることができ、[粘度(Pa・s)×チキソトロピー指数]の値が300〜700の範囲に設定された半導体封止枠形成用樹脂組成物を容易に調製することができるものである。ここで、シリコーンパウダーの配合量が5質量%未満であると、チキソトロピー指数を十分に増加させることができないおそれがあり、逆に25質量%を超えると、塗布する際に樹脂の吐出スピードが大幅に遅くなり、作業に要する時間が長くかかるおそれがある。また、上記のシリコーンパウダーとしては特に限定されるものではないが、例えば、東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製「トレフィルE−500」を用いることができる。
【0022】
そして、上述したエポキシ樹脂、硬化剤、硬化助剤及び無機充填材を必須成分とし、さらに必要に応じてシリコーンパウダーその他の成分を配合し、これをミキサーやブレンダー等で均一に混合した後に、ニーダーやロールで加熱混練することによって、半導体封止枠形成用樹脂組成物を調製することができるものである。
【0023】
このようにして調製した半導体封止枠形成用樹脂組成物にあって、[粘度(Pa・s)×チキソトロピー指数]の値は300〜700の範囲に設定するものである。この値は表記の通り、粘度(Pa・s)とチキソトロピー指数との積であるが、本発明において粘度(Pa・s)及びチキソトロピー指数とはそれぞれ下記のようにして定められるものをいう。すなわち粘度(Pa・s)とは、B型回転粘度計を用いて25℃において測定される、回転数(a)rpmにおける粘度をいい、一方、チキソトロピー指数とは、回転数((a)/10)rpmと回転数(a)rpmで測定した粘度の比、すなわち[((a)/10)rpmにおける粘度/(a)rpmにおける粘度]をいうものであり、上記の(a)は1〜10の範囲内の値を示す。
【0024】
そして、本発明において半導体封止枠形成用樹脂組成物の[粘度(Pa・s)×チキソトロピー指数]の値を300〜700の範囲に設定しておくと、流動性が低下することにより、半導体封止枠の高さを高めるにあたって、半導体封止枠形成用樹脂組成物を同一箇所に繰り返し塗布するなど重ね塗りを行う必要が無くなり、半導体封止枠を迅速に効率良く形成することができるものである。しかし、[粘度(Pa・s)×チキソトロピー指数]の値が300未満であると、半導体封止枠形成用樹脂組成物の流動性を十分に低下させることができなくなり、所望の高さの半導体封止枠を形成することが不可能となったり、あるいは形成に要する時間が長くかかるものであり、逆に700を超えると、塗布する際に樹脂の吐出スピードが大幅に遅くなり、作業に要する時間が長くかかるものである。なお、上記の[粘度(Pa・s)×チキソトロピー指数]の値を300〜700の範囲に設定するにあたっては、上述した必須成分やその他の成分の配合量を適宜調整することによって行うことができる。
【0025】
また、上記の半導体封止枠形成用樹脂組成物にあって、この半導体封止枠形成用樹脂組成物を水平面上に滴下し硬化して得られる硬化物の高さHとこの硬化物の直径Dとの比(以下、H/Dともいう)は0.4〜1.0の範囲になることが好ましい。ここで、水平面上に形成された上記の硬化物の形状は、通常、上に凸の山状となるが、このような硬化物の高さHとは、山頂部に相当する箇所から鉛直方向に沿って水平面までの距離をいい、また硬化物の直径Dとは、略真円状となる山裾部の直径をいうものである。
【0026】
そして、本発明においてH/Dの値が上記のように0.4〜1.0の範囲になると、半導体素子等を封止する箇所とその他の周辺部品を実装する箇所との距離が極めて短くても、半導体封止枠を形成するにあたって、半導体封止枠形成用樹脂組成物が、樹脂封止を行わない箇所にまで流動しなくなることはもちろん、僅かなスペースを利用して半導体封止枠を形成することができるものである。しかも、このように半導体封止枠の幅を広く取る必要が無くなると共に半導体封止枠の高さを高くするなどの制御がし易くなり、封止材で半導体素子やボンディングワイヤ等を封止するにあたって、これらのものが露出しない高さを十分に確保することができるものである。ところが、H/Dの値が0.4未満であると、形成される半導体封止枠の幅がその高さに比べて細くなり過ぎ、半導体封止枠で囲まれた箇所に封止材を注入した際に、この封止材によって半導体封止枠が傾倒し、封止材が半導体封止枠を超えて周囲に流出するおそれがあり、逆にH/Dの値が1.0を超えると、形成される半導体封止枠の幅がその高さに比べて太くなり過ぎ、半導体封止枠の形成箇所がその他の周辺部品を実装する範囲にまで及ぶこととなり、実装密度を十分に高めることができなくなるおそれがある。なお、上記のH/Dの値が0.4〜1.0の範囲になるには、上述した必須成分やその他の成分の配合量を適宜調整することによって行うことができる。
【0027】
このようにして調製した半導体封止枠形成用樹脂組成物を用いて半導体封止枠を形成するにあたっては、特に限定されるものではないが、例えば、以下のようにして行うことが好ましい。すなわち、図2に示すように、予め配線基板3の表面にIC等の半導体素子2を取り付けて固定すると共に、半導体素子2の電極と配線基板3の電極とを金線ワイヤ等のボンディングワイヤ4で結線しておく。ここで、上記の各電極は図示省略しており、また便宜上、配線基板3を水平にして半導体素子2が搭載された側を上に向けておく。そして、上述した半導体封止枠形成用樹脂組成物を上記の半導体素子2の周囲にディスペンサーによって塗布することにより、半導体封止枠1を形成することができる。このとき半導体封止枠1は、ボンディングワイヤ4等の高さよりも高く形成されているものである。さらに、半導体素子2等の封止を行う前に半導体封止枠1を完全に硬化させておく必要は無く、上述したような半導体封止枠形成用樹脂組成物の性状から、未硬化であっても十分に半導体封止枠1としての形状を保持しておくことができるものである。
【0028】
このようにディスペンサーを用いて半導体封止枠1を形成すると、同一の形状及び厚さのものを安定して形成することが可能となり、しかも半導体封止枠1の高さを制御し易く、必要以上に高く形成することが無くなるため、半導体装置の薄型化を図ることができるものである。
【0029】
次いで、上記のようにして半導体封止枠1を形成した後、図1に示すように、この半導体封止枠1で囲まれる箇所に液状のエポキシ樹脂等の公知の封止材5をポッティング方式等により注入し、この封止材5を硬化させることによって、半導体素子2等を封止することができる。このとき封止材5として、例えば、[粘度(Pa・s)×チキソトロピー指数]の値が150以下のものやH/Dの値が0.1以下のもののような、低粘度の封止材5を用いても、この封止材5の流動は半導体封止枠1によって確実に阻止されるため、樹脂封止を行わない箇所までも封止されてしまうということを防止することができるものである。従って、封止材5としては、高粘度のものよりも充填性に優れる低粘度のものを用いる方が、封止材5内部に気泡が残存することが無くなるため好ましい。さらに、上述したように半導体封止枠1は未硬化の状態であっても十分にその形状を保持しておくことができるため、半導体封止枠1の硬化は封止材5の硬化と同時に行う方が好ましく、これにより半導体封止枠1と封止材5とを個別的に硬化させるよりも、全体的な硬化時間を短縮することができて作業性を高めることができるものである。
【0030】
【実施例】
以下、本発明を実施例によって具体的に説明する。
【0031】
(実施例1、2及び比較例1〜
エポキシ樹脂として、ビスフェノールA型エポキシ樹脂である油化シェルエポキシ(株)製「エピコート828」(エポキシ当量189)、ビスフェノールF型エポキシ樹脂である油化シェルエポキシ(株)製「エピコート807」(エポキシ当量169)を用いた。表1においては、前者をエポキシ樹脂(1)、後者をエポキシ樹脂(2)とした。
【0032】
また硬化剤として、酸無水物系硬化剤である新日本理化(株)製「MH700」(水酸基当量169)を用いた。
【0033】
また硬化助剤として、イミダゾール系硬化促進剤である旭化成エポキシ(株)製「HX3088」を用いた。
【0034】
また無機充填材として、シリカである徳山ソーダ(株)製「SE15」を、粒子径0.1μm以下の無機充填材として、日本アエロジル(株)製「AEROSIL200」(粒子径:0.012μm)を用いた。
【0035】
またシリコーンパウダーとして、東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製「トレフィルE−500」を用いた。
【0036】
そして、上記の各成分を表1の配合量で配合し、これをミキサーやブレンダー等で均一に混合した後に、ニーダーやロールで加熱混練することによって、実施例1、2及び比較例1〜のそれぞれについて半導体封止枠形成用樹脂組成物を調製した。
【0037】
このようにして得た半導体封止枠形成用樹脂組成物について、B型回転粘度計を用いて25℃における回転数5rpmでの粘度(Pa・s)を測定した。
【0038】
また、上記の半導体封止枠形成用樹脂組成物について、B型回転粘度計を用いて25℃における回転数0.5rpmでの粘度と回転数5rpmでの粘度とを測定し、これらの比を取ってチキソトロピー指数を求めた。
【0039】
表1に25℃における粘度(Pa・s)及びチキソトロピー指数の値を示すと共にこれらの積の値も示す。
【0040】
また、上記の半導体封止枠形成用樹脂組成物0.5gを水平面上に滴下し、これを100℃で硬化させて硬化物を得た。そして、この硬化物の高さHと直径Dとを測定し、これらの比を取ってH/D値を求めた。この結果を表1に示す。
【0041】
(半導体封止枠形成結果)
ディスペンサーを用いて高さ0.8mmの半導体封止枠を配線基板の表面に形成した。この場合に半導体封止枠が途切れることなく、かつ幅1.5mm以内で形成されたものを「○」とし、一方、半導体封止枠が途切れたり、幅が1.5mmを超えて形成されたものを「×」として評価した。この結果を表1に示す。
【0042】
【表1】
Figure 0003804464
【0043】
表1にみられるように、すべての実施例において半導体封止枠の形成が良好に行われたことが確認される。これに対し、比較例1のものは[粘度(Pa・s)×チキソトロピー指数]の値が300未満であるので、半導体封止枠の幅が1.5mmを超えてしまい、また比較例2及び3のものは[粘度(Pa・s)×チキソトロピー指数]の値が700を超えているので、半導体封止枠が途切れて形成されるものであった。
【0044】
【発明の効果】
上記のように本発明の請求項1に係る半導体封止枠形成用樹脂組成物は、配線基板に半導体素子を搭載すると共に半導体素子を封止材で封止するにあたって、封止材の流動を阻止するために半導体素子の周囲に設けられる半導体封止枠を形成するための半導体封止枠形成用樹脂組成物において、必須成分として、エポキシ樹脂、硬化剤、硬化助剤及び無機充填材としてシリカが用いられていると共に、無機充填材の配合量が半導体封止枠形成用樹脂組成物全量に対して40〜70質量%の範囲であり、[粘度(Pa・s)×チキソトロピー指数]の値が300〜700の範囲に設定されているので、流動性が極めて低く、半導体素子等を封止材で確実に封止するための高い半導体封止枠を容易に形成することができると共に、このような高い半導体封止枠を形成するにあたって、半導体封止枠形成用樹脂組成物の重ね塗りを行う必要が無くなり、半導体封止枠を迅速に効率良く形成することができるものである。
また請求項1の発明は、粒子径0.1μm以下の無機充填材が無機充填材全量に対して0.5〜3.0質量%含有されているので、無機充填材の表面積を著しく増大させることができ、[粘度(Pa・s)×チキソトロピー指数]の値が300〜700の範囲に設定された半導体封止枠形成用樹脂組成物を容易に調製することができるものである。
また請求項1の発明は、シリコーンパウダーが半導体封止枠形成用樹脂組成物全量に対して5〜25質量%含有されているので、チキソトロピー指数を増加させることができ、[粘度(Pa・s)×チキソトロピー指数]の値が300〜700の範囲に設定された半導体封止枠形成用樹脂組成物を容易に調製することができるものである。
【0048】
また請求項の発明は、硬化助剤が8〜15phr含有されているので、半導体封止枠形成用樹脂組成物の硬化速度が高められ、半導体封止枠の形状が加熱によって崩れることが無くなり、半導体封止枠形成初期からその形状が保持され、半導体素子等の封止を良好に行うことができるものである。
【0049】
また請求項に係る半導体封止枠の形成方法は、請求項1又は2に記載の半導体封止枠形成用樹脂組成物を配線基板に搭載された半導体素子の周囲にディスペンサーによって塗布するので、同一の形状及び厚さのものを安定して形成することが可能となり、しかも半導体封止枠の高さを制御し易く、必要以上に高く形成することが無くなるため、半導体装置の薄型化を図ることができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】半導体封止枠を形成した半導体装置を示す断面図である。
【図2】封止前における半導体封止枠を形成した半導体装置の斜視図を示す。
【図3】半導体装置の断面図を示す。
【符号の説明】
1 半導体封止枠
2 半導体素子
3 配線基板
4 ボンディングワイヤ
5 封止材

Claims (3)

  1. 配線基板に半導体素子を搭載すると共に半導体素子を封止材で封止するにあたって、封止材の流動を阻止するために半導体素子の周囲に設けられる半導体封止枠を形成するための半導体封止枠形成用樹脂組成物において、必須成分として、エポキシ樹脂、硬化剤、硬化助剤及び無機充填材としてシリカが用いられていると共に、無機充填材の配合量が半導体封止枠形成用樹脂組成物全量に対して40〜70質量%の範囲であり、粒子径0.1μm以下の無機充填材が無機充填材全量に対して0.5〜3.0質量%含有され、シリコーンパウダーが半導体封止枠形成用樹脂組成物全量に対して5〜25質量%含有され、[粘度(Pa・s)×チキソトロピー指数]の値が300〜700(ただし、粘度(Pa・s)とは、25℃においてB型回転粘度計で測定される、回転数(a)rpmにおける粘度をいい、一方、チキソトロピー指数とは、[((a)/10)rpmにおける粘度/(a)rpmにおける粘度]をいい、上記の(a)は1〜10の範囲内の値を示す)の範囲に設定されて成ることを特徴とする半導体封止枠形成用樹脂組成物。
  2. 硬化助剤が8〜15phr含有されて成ることを特徴とする請求項1に記載の半導体封止枠形成用樹脂組成物。
  3. 請求項1又は2に記載の半導体封止枠形成用樹脂組成物を配線基板に搭載された半導体素子の周囲にディスペンサーによって塗布することを特徴とする半導体封止枠の形成方法。
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