JP3804551B2 - 画像読取装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、原稿上に描かれた画像を光学的に読み取る画像読取装置に関し、特に一定速度で移動する原稿から画像の流し読みを行う、いわゆるCVT(Constant Velocity Transfer)方式に対応した画像読取装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、複写機やスキャナ装置等に用いられる画像読取装置の中には、CVT方式の画像読み取りに対応可能なものがある。CVT方式では、走査光学系を所定の位置に固定するとともに、自動原稿送り装置(ADF;Automatic Document Feeder)等を用いて読み取り対象となる原稿を一定速度で移動させることで、その原稿からの画像読み取りを行うようになっている。したがって、CVT方式の画像読み取りを行えば、例えば複数枚の原稿を連続して高速で移動させながら画像を流し読むといったことが可能となるので、画像読み取りの生産性(読み取り効率)の向上が非常に容易である。
【0003】
また、画像読取装置の中には、特にカラー画像の読み取りを行い得るものに多く見られるように、例えばカラー/白黒原稿を自動的に識別するACS(automatic color selection)や、原稿自体の色濃度(地肌濃度)に応じた階調補正(下地除去)等といった、高度な画像読み取りに対応可能なものもある。このような画像読取装置では、通常、読み取り対象となる原稿について予備スキャンを行い、その結果から当該原稿についての原稿情報(カラー/白黒判定や地肌濃度等)を検知し、その検知結果を予備スキャンに続けて行う本スキャンの結果に反映させることで、高品質の画像読み取りを実現させるようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、CVT方式の画像読取装置において、ACSや下地除去等といった高度な画像読み取りを実現しようとすると、以下に述べるような困難が生じてしまう。CVT方式の画像読取装置では、原稿を一定速度で移動させながら画像読み取りを行い、読み取り後の原稿については排出トレイ上に排出してしまうため、同一原稿の同一面について予備スキャンおよび本スキャンといった二回に及ぶ画像読み取りを行うことができない。したがって、CVT方式の画像読取装置では、原稿情報を反映した画像読み取りを実施することができない。
【0005】
この点については、画像読取装置のユーザが一旦排出された原稿を再セットすることで、同一原稿の同一面について二回に及ぶ画像読み取りを可能にすることも考えられる。ところが、かかる場合には、ユーザに多大な手間等を強いることになり、読み取り効率の向上というCVT方式による利点も相殺されてしまう。また、CVT方式の画像読み取りを実現するためのADFは、原稿の表裏を反転させる機能を備えているのが一般的であるが、当該機能は原稿の両面読み取りを可能にするものであるため、単に当該機能を用いただけでは同一原稿の同一面について二回に及ぶ画像読み取りを行うことができない。同一原稿の同一面について二回に及ぶ画像読み取りを可能にするものとしては、例えば特開平9−281775号公報に開示されているように、画像読取位置を通過した原稿を排出せずに逆方向に戻して再度画像読み取りを行う機構が提案されている。ところが、かかる機構では、原稿搬送パスが直線的でなければならず、原稿排出トレイや原稿を送って戻す分のスペースを直線的に並べる必要があり、結果として画像読取装置の占有面積が大きくなるという問題を招いてしまう。
【0006】
そこで、本発明は、CVT方式の画像読み取りを行う場合であっても、読み取り効率の低下や占有面積の増大等を招くことなく、読み取り対象となる原稿に応じた最適な画像読み取りを行うことのできる画像読取装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するために案出された画像読取装置で、読み取り対象となる原稿から当該原稿上に描かれた画像を光学的に読み取るものであって、前記読み取り対象となる原稿を所定の画像読取位置上にて一定速度で移動させる原稿搬送手段と、前記画像読取位置を通過した原稿の表裏を反転させて再び前記画像読取位置上を通過させるための原稿反転手段と、前記画像読取位置を通過した原稿の搬送先を前記原稿反転手段とするか、あるいは画像読み取り後の原稿が排出される排出トレイとするか切り換える搬送先選択手段と、前記搬送先選択手段と前記排出トレイとの間を結ぶ原稿排出路と、前記原稿反転手段に送られた原稿を再び前記画像読取位置上を通過することなく前記原稿排出路へ排出するためのバイパス路とを備え、予備スキャンが必要なモードが選択された場合に、複数回に及ぶ前記原稿搬送手段による原稿移動および前記原稿反転手段による原稿反転を経て、同一原稿の同一面について複数回に及ぶ画像読み取りを行うように構成されるとともに、前記画像読取位置を通過した原稿を一旦前記搬送先選択手段が前記原稿反転手段へ送り出し、前記原稿反転手段が受け取った原稿について予備スキャンに続く本スキャンが不要な場合には、当該原稿を前記原稿反転手段から前記バイパス路および前記原稿排出路を経て前記排出トレイへ排出するように構成されたことを特徴とするものである。
【0008】
また、本発明に係る画像読取装置は、読み取り対象となる原稿から当該原稿上に描かれた画像を光学的に読み取るものであって、前記読み取り対象となる原稿を所定の画像読取位置上にて一定速度で移動させる原稿搬送手段と、前記画像読取位置を通過した原稿の表裏を反転させて再び前記画像読取位置上を通過させるための原稿反転手段と、前記画像読取位置を通過した原稿の搬送先を前記原稿反転手段とするか、あるいは画像読み取り後の原稿が排出される排出トレイとするか切り換える搬送先選択手段と、前記原稿反転手段に送られた原稿を再び前記画像読取位置上を通過することなく当該原稿反転手段から直接前記排出トレイへ排出するための原稿排出パス手段とを備え、予備スキャンが必要なモードが選択された場合に、複数回に及ぶ前記原稿搬送手段による原稿移動および前記原稿反転手段による原稿反転を経て、同一原稿の同一面について複数回に及ぶ画像読み取りを行うように構成されるとともに、前記画像読取位置を通過した原稿を一旦前記搬送先選択手段が前記原稿反転手段へ送り出し、前記原稿反転手段が受け取った原稿について予備スキャンに続く本スキャンが不要な場合には、当該原稿を前記原稿反転手段から前記原稿排出パス手段を経て前記排出トレイへ排出するように構成されたことを特徴とするものである。
【0009】
また、本発明に係る画像読取装置は、読み取り対象となる原稿から当該原稿上に描かれた画像を光学的に読み取るものであって、前記読み取り対象となる原稿を所定の画像読取位置上にて一定速度で移動させる原稿搬送手段と、前記画像読取位置を通過した原稿の表裏を反転させて再び前記画像読取位置上を通過させるための原稿反転手段と、前記画像読取位置を通過した原稿の搬送先を前記原稿反転手段とするか、あるいは画像読み取り後の原稿が排出される排出トレイとするか切り換える搬送先選択手段と、前記搬送先選択手段と前記排出トレイとの間を結ぶ原稿排出路と、前記原稿排出路上の原稿を前記排出トレイへ排出せずに前記原稿反転手段まで搬送するための原稿搬送路とを備え、予備スキャンが必要なモードが選択された場合に、複数回に及ぶ前記原稿搬送手段による原稿移動および前記原稿反転手段による原稿反転を経て、同一原稿の同一面について複数回に及ぶ画像読み取りを行うように構成されるとともに、前記画像読取位置を通過した原稿を一旦前記搬送先選択手段が前記原稿排出路へ送り出し、前記搬送先選択手段が原稿を送り出すと前記原稿排出路上では当該原稿が一時停止され、前記原稿排出路上の原稿について予備スキャンに続く本スキャンが必要な場合には当該原稿を前記原稿排出路上から前記原稿搬送路を経て前記原稿反転手段へ送る一方、当該本スキャンが不要な場合には、当該原稿の一時停止状態を解除してそのまま前記排出トレイへ排出するように構成されたことを特徴とするものである。
【0010】
上記構成の画像読取装置によれば、予備スキャンが必要なモードが選択された場合には、複数回に及ぶ原稿移動および原稿反転を経るので、例えば原稿表面側の画像読取位置通過(予備スキャン)→原稿反転→原稿裏面側の画像読取位置通過(ダミースキャン)→原稿反転→原稿表面側の画像読取位置通過(本スキャン)→排出といったことが可能となる。つまり、同一原稿の同一面について複数回に及ぶ画像読み取りを行い得るので、同一原稿について予備スキャンおよび当該予備スキャンの結果が反映される本スキャンを行うことが可能となる。
しかも、予備スキャン後、その予備スキャンに続く本スキャンが不要な場合には、原稿反転手段へ送り出した原稿をバイパス路および原稿排出路を経て排出トレイへ排出し、または原稿反転手段へ送り出した原稿を原稿排出パス手段を経て排出トレイへ排出し、または原稿排出路上で一時停止させた原稿をその一時停止状態を解除してそのまま排出トレイへ排出するので、画像読取位置上を通過させることなく原稿を排出し得るようになり、読み取り生産性向上が期待できるようになる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づき本発明に係る画像読取装置について説明する。本実施形態で説明する画像読取装置は、例えば複写機、スキャナ装置またはファクシミリ装置に用いられるもので、読み取り対象となるシート状の原稿から、その原稿上に描かれた画像を光学的に読み取るものである。
【0012】
〔画像読取装置の概略構成〕
ここで、先ず、画像読取装置の概略構成について説明する。図1は本発明に係る画像読取装置の概略構成の一例を示す断面図であり、図2はその画像読取装置が備える回路構成の一例を示すブロック図である。
【0013】
図1に示すように、ここで説明する画像読取装置10は、プラテンガラス11の下方に、走査光学系として機能する第一キャリッジ(以下、キャリッジを「CRG」と称す)12と、第二CRG13と、レンズ14と、CCD(Charge Coupled Device)センサ15と、を備えている。そして、第一CRG12の照明ランプ12aからの照射光が読み取り対象となる原稿で反射されると、その反射光の光軸方向を第一CRG12の第一ミラー12bと第二CRG13の第二ミラー13aおよび第三ミラー13bとによって折り返した後に、レンズ14で所定の焦点位置に集光し、その集光後の反射光をCCDセンサ15に受光させる。これにより、画像読取装置10では、読み取り対象となる原稿からの光学的画像読み取りを行うようになっている。なお、第一CRG12および第二CRG13は、画像読み取りの方式に因ってはそれぞれが連動してプラテンガラス11に沿って移動し得るが(図中矢印A参照)、CVT方式に対応した画像読み取りの場合にはそれぞれが所定ポジションに静止しているものとする(図中B点参照)。したがって、CVT方式による画像読み取りの場合には、所定の画像読取位置Bにて上述したような原稿に対する照明光の照射等が行われることになる。
【0014】
また、画像読取装置10では、CCDセンサ15による光学的画像読み取りの結果である出力信号に対し、所定の信号処理等を施すための処理回路群を備えている。具体的には、図2に示すように、CCDセンサ15からの出力信号に対してA/D変換等の信号処理を行う読取回路16と、その結果から読み取り対象となった原稿についての原稿情報(カラー/白黒判定や地肌濃度等)を検知する検知回路17と、この検知回路17での検知結果に基づいて設定されるパラメータに従いつつ画像読み取りの結果に対する画像処理を行う画像処理回路18とを備えており、その画像処理回路18による画像処理後のデータを外部装置(例えば、プリンタ等の出力装置やファイルサーバ等の蓄積装置)19へ出力するように構成されている。なお、これらの各回路16〜19での処理の詳細については、従来のものと略同様であるため、ここではその説明を省略する。
【0015】
一方、図1において、プラテンガラス11の上方には、そのプラテンガラス11を開閉自在に覆うADF20が配設されている。ADF20は、読み取り対象となる原稿を所定の画像読取位置B上にて一定速度で移動させるためのもので、これによりCVT方式に対応した画像読み取りを実現可能にするものである。そのために、ADF20では、読み取り対象となる原稿が積載される給紙トレイ21と、画像読み取り後の原稿が排出される排出トレイ22と、原稿案内路や搬送ローラ等の組み合わせからなる原稿搬送手段23とを備えており、その原稿搬送手段23が給紙トレイ21にセットされた原稿を一枚ずつその給紙トレイ21から所定の画像読取位置B上を経て排出トレイ22まで搬送するようになっている。
【0016】
また、ここで説明するADF20は、原稿の両面についての画像読み取りを可能にすべく、画像読取位置Bを通過した原稿の表裏を反転させて再び画像読取位置B上を通過させるための原稿反転手段24を備えている。原稿反転手段24は、いわゆるループパスと呼ばれるもので、表裏反転すべき原稿を一時的に保持するインバータ部24aと、画像読取位置Bを通過した原稿をインバータ部24aへ送るためのインバータ進入路24bと、インバータ部24aに保持された原稿を再び原稿搬送手段23に搬送させるためのインバータ排出路24cとを有している。
【0017】
なお、画像読取位置Bを通過した原稿を、そのまま排出トレイ22へ排出するか、あるいは原稿反転手段24により表裏反転させるかは、適宜選択し得るようになっているものとする。すなわち、ADF20では、画像読取位置Bを通過した原稿を、その画像読取位置Bから排出トレイ22までを結ぶ原稿排出路23aを経て排出トレイ22上へ排出するか、あるいはインバータ進入路24bを経てインバータ部24aへ送って表裏を反転させるかを選択することが可能である。ただし、この選択を行うための搬送先選択手段については、ソレノイドの動作を利用したレール切り換え等といった公知技術を用いればよいため、ここではその詳細な説明を省略する。また、原稿反転手段24については、インバータ部24aが保持している原稿を直接原稿排出路23aへ排出するためのバイパス路24dをも有しており、これによりインバータ部24aから画像読取位置B上を通過することなく排出トレイ22へ原稿を排出し得るようになっている。
【0018】
〔画像読取装置における処理動作例〕
次に、以上のように構成された画像読取装置10における処理動作例について説明する。ここでは、特に、予備スキャンによる原稿の検知や範囲指定等が必要なモードが選択された場合におけるCVT方式による画像読み取り動作を例に挙げて説明する。なお、予備スキャンが必要なモードが選択された場合としては、例えばACS、下地除去、自動コントラスト補正、プレビュー、画像抽出等のモードが選択された場合がこれに該当する。また、これらのモード選択は、画像読取装置10が備えるユーザインタフェース部(操作パネル等)でのユーザ操作、または画像読取装置10と接続する上位装置(例えば、画像読取装置となるスキャナ装置とネットワーク接続するコンピュータ装置)からの指示によって行われるものとする。
【0019】
予備スキャンが必要なモードが選択された場合に、画像読取装置10では、ADF20の原稿搬送手段23が給紙トレイ21から一枚ずつ原稿を繰り出して画像読取位置B上を通過させるが、そのまま原稿を排出トレイ22へ排出することはせずに、原稿反転手段24を利用して複数回に及ぶ原稿反転および画像読取位置B上での原稿の移動を繰り返す。具体的には、原稿の一方の面(以下、この面を「表面」とする)を走査光学系に向けた状態で画像読取位置B上を通過させた後、その原稿を排出トレイ22へ排出せずに原稿反転手段24に送って表裏反転し、次いで原稿の裏面を走査光学系に向けた状態で画像読取位置B上を通過させ、その原稿を再び原稿反転手段24に送って表裏反転し、再度原稿の表面を走査光学系に向けた状態で画像読取位置B上を通過させ、その後に当該原稿の排出トレイ22への排出を行う。したがって、原稿表面側の画像読取位置B通過(予備スキャン)→原稿反転→原稿裏面側の画像読取位置B通過(ダミースキャン)→原稿反転→原稿表面側の画像読取位置B通過(本スキャン)→排出といったことが可能となり、同一原稿の同一面について二回に及ぶ画像読み取りを行い得るようになる。
【0020】
以上のように、本実施形態における画像読取装置10では、CVT方式の画像読み取りを行う場合であっても、同一原稿の同一面について予備スキャンおよび本スキャンといった二回に及ぶ画像読み取りを行い得るので、結果として読み取り対象となる原稿の原稿情報を反映した画像読み取りを実施できる。しかも、その場合であっても、ユーザに多大な手間等を強いたり、また大きな占有面積を必要とすることがない。したがって、本実施形態の画像読取装置10によれば、読み取り効率の低下や占有面積の増大等を招くことなく、読み取り対象となる原稿に応じた最適な画像読み取りを実現可能であると言える。
【0021】
このような画像読み取りを可能にするための複数回に及ぶ原稿移動および原稿反転の手順としては、以下に述べるような三通りのものが考えられる。これら三通りの手順を、それぞれ第一〜第三の処理動作例として、その詳細を以下に説明する。
【0022】
〔第一の処理動作例〕
ここでは、予備スキャンが必要なモードとしてACSモードが選択されたものとし、カラー原稿/白黒原稿に対して片面読取/両面読取を行う場合をそれぞれ場合分けして説明する。図3は、第一の処理動作例の手順を示す説明図である。なお、図中において、「単位サイクル」とは、白黒原稿の片面のみについて予備スキャンを必要としないモードで画像読み取りする場合におけるサイクル(一つの原稿の画像読み取りに要する周期)を示している。
【0023】
また、画像読み取りの結果に対する画像処理を行う画像処理回路18に対しては、事前にカラー原稿または白黒原稿の処理に適したパラメータがディフォルト値として設定されているものとする。このパラメータは、カラー原稿と白黒原稿のいずれか一方の処理に適したものであればよいが、ここでは白黒原稿の処理に適したパラメータがディフォルト値として設定されているものとして説明を行う。
【0024】
ACSモードが選択された場合に、画像読取装置10では、既に説明したように、原稿の表面を走査光学系に向けた状態で画像読取位置B上を通過させた後、その原稿を原稿反転手段24へ送る。そして、表面についての一度の画像読み取り結果から、白黒画像またはカラー画像のいずれかについてのデータ出力と、予備スキャンの要否判定とを行う。このときのデータ出力は、読取回路16から画像処理回路18に対するものとなるが、その画像処理回路18でのパラメータの事前設定に応じたものとなる。例えば、白黒原稿の処理に適したパラメータが設定されていれば、白黒画像についてのデータ出力を行うことになる。また、予備スキャンの要否判定も、画像処理回路18でのパラメータの事前設定に応じたものとなる。例えば、白黒原稿の処理に適したパラメータが設定されている場合に、画像読み取り結果から白黒原稿であることが検知されれば、既に画像処理回路18には白黒原稿の処理に適したパラメータが設定されておりパラメータ変更が不要であるとともに、同時に白黒画像についてのデータ出力が行われていることから、予備スキャンおよび本スキャンといった二回に及ぶ画像読み取りが不要であると判定する。
【0025】
したがって、読み取り対象が白黒原稿の片面のみである場合には、一つ目の単位サイクルにおける検知および白黒画像の読み取り(以下「BW読取」という)によって、予備スキャンが不要である旨の判定がなされるとともに、白黒画像についてのデータがそのまま画像処理回路18にて処理されることになる。その後は、原稿反転手段24へ送られて判定待ち状態にあった原稿を排出すべく、次の単位サイクルで当該原稿の表裏を反転させ、さらに次の単位サイクルで当該原稿について画像読み取りを伴わずに画像読取位置B上を通過(ダミースキャン)させた後、その原稿を再び原稿反転手段24へ送る。そして、次の単位サイクルで当該原稿をバイパス路24dから画像読取位置B上を通過することなく排出トレイ22へ排出する。ここで、ダミースキャン後の原稿を直接排出トレイ22へ排出せずに一旦原稿反転手段24へ送るのは、排出トレイ22上へ排出された際の原稿の表裏方向を他の場合と揃えるためである。なお、ダミースキャン後の単位サイクルでは、バイパス路24dを経て原稿排出を行うため、次の新たな原稿についての検知およびBW読み取りを開始することが可能である。
【0026】
これに対して、読み取り対象がカラー原稿の片面のみである場合には、一つ目の単位サイクルにおける検知およびBW読取の結果から、予備スキャンが必要である旨の判定がなされる。このときの検知が予備スキャンに該当することになるとともに、このときに得られた白黒画像データについては、そのまま利用し得ることがないのでキャンセル(破棄)する。その後は、続く各単位サイクルにて原稿の表裏反転→ダミースキャン→表裏反転を順に行い、当該原稿の表面について本スキャンとなるカラー画像の読み取り(以下「CL読取」という)を行う。このとき、既に画像処理回路18に対しては、予備スキャン時における検知回路17での検知結果を基に、カラー原稿の処理に適するようにパラメータ変更がされている。したがって、本スキャン時に得られたカラー画像についてのデータは、パラメータ変更後の画像処理回路18にて処理されることになる。そして、本スキャンが終了すると、次の単位サイクルで原稿を原稿排出路23aを経て排出トレイ22上へ排出する。このときの排出は、既に表裏反転が二度繰り返されているので、原稿反転手段24を経ることなく、そのまま原稿排出路23aから行われる。なお、本スキャン後の単位サイクルにおいても、次の新たな原稿についての検知およびBW読取を開始することが可能である。
【0027】
また、読み取り対象が白黒原稿の両面である場合には、上述した白黒原稿片面の場合と同様に、各単位サイクルにて原稿表面の検知およびBW読取→表裏反転を順に行う。ただし、両面読み取りの場合にはその旨が例えばユーザ操作によって指示されていることから、その後の単位サイクルにて行うのはダミースキャンではなく、原稿裏面についての検知およびBW読取となる。このとき、いずれの面についても予備スキャンが不要である旨の判定がなされることから、検知と同時に得られた白黒画像についてのデータがそのまま画像処理回路18にて処理されることになる。その後は、白黒原稿片面の場合と同様に、排出時の表裏方向を揃えるべく、原稿が一旦原稿反転手段24へ送られ、バイパス路24dを経て排出トレイ22へ排出され、次原稿の処理開始が可能となる。
【0028】
一方、読み取り対象がカラー原稿の両面である場合には、各単位サイクルにて原稿表面の検知およびBW読取→表裏反転→原稿裏面の検知およびBW読取を順に行うが、これらの結果から原稿両面について予備スキャンが必要である旨の判定がなされることから、その後の各単位サイクルにて表裏反転→原稿表面のCL読取→表裏反転→原稿裏面のCL読取を順に行うことになる。そして、各CL読取時に得られたカラー画像についてのデータが、パラメータ変更後の画像処理回路18にて処理される。その後は、白黒原稿の両面読み取りの場合と同様に、表裏反転排出(次原稿の処理開始)を行う。
【0029】
また、読み取り対象が原稿の両面であるが、その表面には白黒画像が、裏面にはカラー画像がそれぞれ描かれている場合であれば、各単位サイクルにて原稿表面の検知およびBW読取→表裏反転→原稿裏面の検知およびBW読取→表裏反転→原稿表面のダミースキャン(ここで原稿表面のBW読取を行っても構わない)→表裏反転→原稿裏面のCL読取→表裏反転排出(次原稿の処理開始)を順に行うことになる。
【0030】
これとは逆に、読み取り対象が原稿の両面であるが、その表面にはカラー画像が、裏面には白黒場合がそれぞれ描かれている場合であれば、次のようになる。例えば裏面→表面といった順でデータ出力を行うことが可能な場合であれば、各単位サイクルにて原稿表面の検知およびBW読取→表裏反転→原稿裏面の検知およびBW読取→表裏反転→原稿表面のCL読取→排出トレイ22上への排出(次原稿の処理開始)を順に行う。ただし、表面→裏面といった順でデータ出力を行う必要がある場合には、各単位サイクルにて原稿表面の検知およびBW読取→表裏反転→原稿裏面の検知およびBW読取→表裏反転→原稿表面のCL読取→表裏反転→原稿裏面のBW読取→表裏反転排出(次原稿の処理開始)を順に行うことになる。
【0031】
なお、ここでは、BW読取とCL読取とが同一サイクルにて行える場合を例に挙げたが、必ずしも同一である必要がないことは勿論である。図4は、BW読取とCL読取とが同一サイクルでない場合の処理動作例の手順を示す説明図である。図例のように、例えばCL読取=2×BW読取の場合であっても、上述した場合と全く同様の手順で処理動作を行うことが考えられる。
【0032】
以上のように、第一の処理動作例で説明した手順によれば、読み取り対象がカラー原稿/白黒原稿の片面/両面のいずれであっても、必要に応じて同一原稿の同一面について予備スキャンおよび本スキャンといった二回に及ぶ画像読み取りを行い得るので、読み取り対象となる原稿に応じた最適な画像読み取りを実現可能となる。
【0033】
しかも、画像読取位置B上を通過する原稿について一度画像読み取りを行うと、その原稿に描かれているのが白黒画像であるか、あるいはカラー画像であるかに拘わらずに、例えば白黒画像についてのデータ出力を行う。そして、原稿に白黒画像が描かれている場合には、予備スキャンが必要なモードが選択されている場合であっても、当該データ出力の結果を利用し得ることから、予備スキャンが不要であると判定し、読み取り対象となった原稿に再び画像読取位置B上を通過させることなく当該原稿を排出するようになっている。したがって、例えば読み取り対象が白黒原稿であれば、予備スキャンが必要なモードが選択されていても、白黒画像についての読み取り生産性が低下してしまうのを極力抑えることができる。具体的には、例えば白黒原稿の片面読取時であれば、予備スキャンが不要なモードが選択されている場合(一単位サイクルで原稿片面終了)に比べて、読み取り生産性が1/3に低下するだけで済む(白黒画像についてのデータ出力がなければ1/5まで低下する)。つまり、一度の画像読み取り結果から白黒画像についてのデータ出力を行うことで、予備スキャンが必要なモードが選択されている場合であっても、白黒画像については画像読み取りの迅速化が図れるようになる。勿論、カラー画像についてのデータ出力を行った場合には、カラー画像についての画像読み取りの迅速化が図れることは言うまでもない。
【0034】
また、一度の画像読み取り結果から白黒画像またはカラー画像のいずれかについてのデータ出力を行うことから、予備スキャンが必要なモードが選択されている場合であっても、予備スキャンに続く本スキャンを省くことも可能となり、これによっても画像読み取りの迅速化が図れる。しかも、予備スキャンに続く本スキャンが不要な場合には、原稿に再び画像読取位置B上を通過させることなく当該原稿をバイパス路24dから排出トレイ22へ排出するので、その単位サイクルで次の新たな原稿についての処理を開始することが可能となり、読み取り生産性の向上が図れるのに加えて、排出トレイ22上へ排出された原稿の表裏方向も揃えられ、ユーザにとっては非常に使い勝手のよいものとなる。
【0035】
〔第二の処理動作例〕
次に、第二の処理動作例について説明する。図5は、第二の処理動作例における原稿の排出経路図である。ここで説明する処理動作例においては、ADF20が、インバータ部24aに保持された原稿を、画像読取位置B上を通過させることなく、またバイパス路24dを経ることもなく、インバータ部24aに設けられた排出パス機構(ただし不図示)によって、そのインバータ部24aから直接排出トレイ22へ排出し得るようになっている(図中矢印C参照)。なお、インバータ部24aに設けられた排出パス機構は、ソレノイドの動作を利用したシャッタ開閉や搬送ローラの回転方向制御等といった公知技術を用いればよいため、ここではその詳細な説明を省略する。
【0036】
ここでも、第一の処理動作例の場合と同様に、予備スキャンが必要なモードとしてACSモードが選択されたものとし、カラー原稿/白黒原稿に対して片面読取/両面読取を行う場合をそれぞれ場合分けして説明する。また、画像読み取り結果から白黒画像についてのデータ出力と予備スキャンの要否判定とを行う点も、第一の処理動作例の場合と同様である。図6は、第二の処理動作例の手順を示す説明図である。
【0037】
図例のように、読み取り対象が白黒原稿の片面のみである場合には、一つ目の単位サイクルにおける検知およびBW読取の結果から、予備スキャンが不要である旨の判定がなされるとともに、白黒画像についてのデータがそのまま画像処理回路18にて処理されることになる。そして、原稿反転手段24へ送られて判定待ち状態にあった原稿を排出することになるが、その原稿をインバータ部24aに設けられた排出パス機構から直接排出トレイ22へ排出し得るため、当該原稿の表裏反転やダミースキャンを行わなくても、原稿の表裏方向を他の場合と揃えることができる。したがって、検知およびBW読取後の単位サイクルでは、排出パス機構を利用した原稿排出(以下「インバータ排出」という)を行うとともに、次の新たな原稿についての検知およびBW読み取りを開始することが可能となる。
【0038】
これに対して、読み取り対象がカラー原稿の片面のみである場合には、一つ目の単位サイクルにおける検知およびBW読取の結果より予備スキャンが必要である旨の判定がなされることから、その後の各単位サイクルにて表裏反転→ダミースキャン→表裏反転→原稿表面のCL読取を順に行う。そして、CL読取時に得られたカラー画像についてのデータが、パラメータ変更後の画像処理回路18にて処理される。その後は、既に表裏反転が二度繰り返されているので、原稿の表裏反転を伴わない排出(原稿反転手段24へ送られた原稿のインバータ排出であってもよい)を行い、次原稿についての処理開始が可能となる。
【0039】
読み取り対象が原稿の両面である場合には、白黒原稿/カラー原稿のいずれのについても、第一の処理動作例の場合と同様の手順で各単位サイクルでの処理が行われる。
【0040】
以上のように、第二の処理動作例で説明した手順によっても、第一の処理動作例の場合と全く同様に、読み取り対象となる原稿に応じた最適な画像読み取りを実現することが可能となり、また一度の画像読み取り結果から白黒画像(またはカラー画像)についてのデータ出力を行うことから画像読み取りの迅速化が図れる。
【0041】
さらには、インバータ部24aに設けられた排出パス機構によって、そのインバータ部24aから直接排出トレイ22へ原稿を排出し得ることから、予備スキャンが必要なモードが選択されている場合であっても、より一層の画像読み取りの生産性向上が期待できる。具体的には、例えば白黒原稿の片面読取時であれば、予備スキャンに続く本スキャンが不要なので、インバータ排出を行うことによって、排出トレイ22上へ排出された原稿の表裏方向を揃えつつ、BW読取の次の単位サイクルで次原稿の処理開始が可能となる。すなわち、例えば白黒原稿の片面読取時であれば、予備スキャンが不要なモードが選択されている場合(一単位サイクルで原稿片面終了)に対して、読み取り生産性が低下するのを回避することができる。このことは、特に生産性(迅速さ)が重視される白黒画像についての読み取りを行う上で非常に好適なものとなる。
【0042】
〔第三の処理動作例〕
次に、第三の処理動作例について説明する。図7は、第三の処理動作例における原稿の排出経路図である。ここで説明する処理動作例においては、ADF20が、画像読取位置Bから原稿排出路23aへ搬送した原稿を、その原稿排出路23a上の所定箇所(図中D点参照)で一時的に停止させるとともに、一時停止中の原稿を逆方向に搬送して、バイパス路24dを経てインバータ部24aへ送り、そのインバータ部24aに一時的に保持させ得るようになっているものとする。なお、原稿排出路23a上で原稿を一時停止させるための手段等は、原稿の位置検出センサや搬送ローラの回転方向制御等といった公知技術を用いればよいため、ここではその詳細な説明を省略する。
【0043】
ここでも、第一または第二の処理動作例の場合と同様に、予備スキャンが必要なモードとしてACSモードが選択されたものとし、カラー原稿/白黒原稿に対して片面読取/両面読取を行う場合をそれぞれ場合分けして説明する。また、画像読み取り結果から白黒画像についてのデータ出力と予備スキャンの要否判定とを行う点も、第一または第二の処理動作例の場合と同様である。図8は、第三の処理動作例の手順を示す説明図である。
【0044】
図例のように、読み取り対象が白黒原稿の片面のみである場合には、一つ目の単位サイクルにおける検知およびBW読取の結果から、予備スキャンが不要である旨の判定がなされるとともに、白黒画像についてのデータがそのまま画像処理回路18にて処理されることになる。このとき、画像読取位置B上を通過した原稿は、第一または第二の処理動作例の場合のように原稿反転手段24へ送られるのではなく原稿排出路23aへ送られ、その原稿排出路23a上で一時停止状態にある。そのため、読み取り対象が白黒原稿の片面のみであれば、予備スキャンに続く本スキャンが不要なため一時停止中の原稿を排出することになるが、その一時停止している位置が原稿排出路23a上であることから、そのまま原稿の搬送動作を再開するだけで原稿の表裏方向を他の場合と揃えつつ当該原稿を排出トレイ22へ排出することができる。したがって、検知およびBW読取後の単位サイクルでは、そのまま原稿の搬送動作を再開して原稿の排出を行うとともに、次の新たな原稿についての検知およびBW読み取りを開始することが可能となる。
【0045】
これに対して、読み取り対象がカラー原稿の片面のみである場合には、一つ目の単位サイクルにおける検知およびBW読取の結果より予備スキャンが必要である旨の判定がなされることから、その後の単位サイクルで原稿排出路23a上で一時停止していた原稿を逆方向に搬送して、バイパス路24dを経てインバータ部24aへ送る。そして、それ以降の各単位サイクルにて表裏反転→原稿表面のCL読取を順に行う。このとき、原稿排出路23a→インバータ部24aへの搬送によって原稿の一度原稿の表裏が反転されるので、第一または第二の処理動作例の場合のようなダミースキャンは必要とならない。このCL読取時に得られたカラー画像についてのデータは、パラメータ変更後の画像処理回路18にて処理される。その後は、原稿の表裏反転を伴わない排出を行い、次原稿についての処理開始が可能となる。
【0046】
読み取り対象が原稿の両面である場合には、白黒原稿/カラー原稿のいずれのについても、第一の処理動作例の場合と同様の手順で各単位サイクルでの処理が行われる。
【0047】
以上のように、第三の処理動作例で説明した手順によっても、第一または第二の処理動作例の場合と全く同様に、読み取り対象となる原稿に応じた最適な画像読み取りを実現することが可能となり、また一度の画像読み取り結果から白黒画像(またはカラー画像)についてのデータ出力を行うことから画像読み取りの迅速化が図れる。
【0048】
さらには、画像読取位置B上を通過した原稿を原稿排出路23a上で一時的に停止させ、予備スキャンに続く本スキャンが必要な場合には当該原稿をバイパス路24dを経てインバータ部24aへ戻す一方、当該本スキャンが不要な場合には当該原稿の一時停止状態を解除してそのまま排出トレイ22へ排出するようになっているので、予備スキャンが必要なモードが選択されている場合であっても、より一層の画像読み取りの生産性向上が期待できる。具体的には、例えば白黒原稿の片面読取時であれば、BW読取の次の単位サイクルで次原稿の処理開始が可能となるので、予備スキャンが不要なモードが選択されている場合(一単位サイクルで原稿片面終了)に対して、読み取り生産性が低下するのを回避することができる。また、例えばカラー原稿の片面読取時についても、予備スキャンが不要なモードが選択されている場合(一単位サイクルで原稿片面終了)に比べて、読み取り生産性が1/4に低下するだけで済み、第一または第二の処理動作例の場合よりも更なる生産性向上が期待できる。
【0049】
なお、上述した第一〜第三の処理動作例では、予備スキャンの要否判定や搬送ローラの駆動制御等を行うための処理が必要となるが、これらの処理は、画像読取装置10が有する図示しないCPU(Central Processing Unit)が、同じく図示しないROM(Read Only Memory)に格納されているプログラムを実行することによって実現されるものとする。したがって、画像読取装置10は、第一〜第三の処理動作例のうちのいずれか一つを行うものであってもよいし、またユーザがいずれかの処理動作例を任意に選択し得るようにしたものであってもよい。
【0050】
〔他の実施の形態〕
以上に説明した実施の形態では、予備スキャンが必要なモードが選択された場合には、複数回に及ぶ原稿移動および原稿反転を経ることによって、CVT方式の画像読み取りを行う場合であっても、読み取り対象となる原稿に応じた最適な画像読み取りを行い得るようにした画像読取装置10について説明したが、次に他の構成によって原稿に応じた最適な画像読み取りを行うことのできる画像読取装置について説明する。
【0051】
図9は、本発明に係る画像読取装置が備える回路構成の他の例を示すブロック図である。図例のように、ここで説明する画像読取装置は、読取回路16、検知回路17および画像処理回路18に加えて、検知回路17と画像処理回路18との間に設けられた画像メモリ25を備えている。画像メモリ25は、CCDセンサ15での画像読み取りの結果である画像データを記憶するためのもので、例えばFIFO(First-in First-out)型の半導体メモリからなるものである。
【0052】
このような構成の画像読取装置では、検知回路17と画像処理回路18との間に画像メモリ25が設けられているので、その画像メモリ25に画像読み取りの結果である画像データを蓄えておくことが可能となる。したがって、一度の画像読み取りしか行わなくても、その画像読み取りの結果について、検知回路17による原稿情報の検知とその検知結果を反映させた画像処理回路18での画像処理とを行い得るようになる。
【0053】
図10は、上述した構成の画像読取装置における画像読み取り処理動作の一例を示すタイミングチャートである。例えば予備スキャンが必要なモードが選択された場合に、画像読取装置では、ADF20の原稿搬送手段23が給紙トレイ21から一枚ずつ原稿を繰り出して画像読取位置B上を通過させ、その原稿をそのまま排出トレイ22へ排出する。したがって、読取回路16は、各単位サイクルにつきCCDセンサ15からの出力信号を処理することになる。
【0054】
また、これと同様に、検知回路17も、各単位サイクルにつき読み取り対象となった原稿についての原稿情報を検知することになる。ただし、このとき、検知回路17と画像処理回路18との間には画像メモリ25が設けられているので、CCDセンサ15が画像読み取りを行うと、画像メモリ25が当該画像読み取りの結果である画像データを蓄えつつ、検知回路17が原稿情報を検知する。
【0055】
したがって、検知回路17での検知結果に基づいて画像処理回路18に対するパラメータが設定された後に、一単位サイクル分だけ遅れたタイミングで画像メモリ25から画像データを読み出し、その画像データに対する画像処理を画像処理回路18が行うといったことを行い得るようになる。すなわち、画像読み取りの結果である画像データを画像メモリ25に一旦蓄えて、その後所定タイミングで当該画像データを画像メモリ25から読み出すことによって、同一原稿の同一面について複数回に及ぶ画像読み取りを行ったのと同等の作用が得られる。
【0056】
以上のような構成の画像読取装置によっても、CVT方式の画像読み取りを行う場合に、読み取り対象となる原稿の原稿情報を反映した画像読み取りを実施でき、しかも画像読み取りの生産性を全く落とすこともない。つまり、読み取り効率の低下や占有面積の増大等を招くことなく、原稿に応じた最適な画像読み取りを実現可能であると言える。
【0057】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明の画像読取装置によれば、CVT方式の画像読み取りを行う場合であっても、予備スキャンが必要なモードが選択されると、複数回に及ぶ原稿移動および原稿反転を経るので、同一原稿の同一面について複数回に及ぶ画像読み取りを行い得る。したがって、読み取り効率の低下や占有面積の増大等を招くことなく、読み取り対象となる原稿に応じた最適な画像読み取りを行うことができ、結果として高品質の画像読み取りを実現させることができる。
しかも、予備スキャンが必要なモードが選択されていても、予備スキャンに続く本スキャンを省くことが可能な場合であれば、画像読取位置上を通過させることなく原稿を排出し得るので、これにより画像読み取りの迅速化が図れ、画像読み取りの生産性向上が期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る画像読取装置の概略構成の一例を示す断面図である。
【図2】 図1の画像読取装置が備える回路構成の一例を示すブロック図である。
【図3】 図1の画像読取装置における第一の処理動作例の手順を示す説明図である。
【図4】 第一の処理動作例においてBW読取とCL読取とが同一サイクルでない場合の手順を示す説明図である。
【図5】 図1の画像読取装置における第二の処理動作例での原稿の排出経路図である。
【図6】 図1の画像読取装置における第二の処理動作例の手順を示す説明図である。
【図7】 図1の画像読取装置における第三の処理動作例での原稿の排出経路図である。
【図8】 図1の画像読取装置における第三の処理動作例の手順を示す説明図である。
【図9】 本発明に係る画像読取装置が備える回路構成の他の例を示すブロック図である。
【図10】 図9の画像読取装置における画像読み取り処理動作の一例を示すタイミングチャートである。
【符号の説明】
10…画像読取装置、15…CCDセンサ、16…読取回路、17…検知回路、18…画像処理回路、20…ADF、22…排出トレイ、23…原稿搬送手段、23a…原稿排出路、24…原稿反転手段、24a…インバータ部、24d…バイパス路、25…画像メモリ、B…画像読取位置
Claims (4)
- 読み取り対象となる原稿から当該原稿上に描かれた画像を光学的に読み取る画像読取装置であって、
前記読み取り対象となる原稿を所定の画像読取位置上にて一定速度で移動させる原稿搬送手段と、
前記画像読取位置を通過した原稿の表裏を反転させて再び前記画像読取位置上を通過させるための原稿反転手段と、
前記画像読取位置を通過した原稿の搬送先を前記原稿反転手段とするか、あるいは画像読み取り後の原稿が排出される排出トレイとするか切り換える搬送先選択手段と、
前記搬送先選択手段と前記排出トレイとの間を結ぶ原稿排出路と、
前記原稿反転手段に送られた原稿を再び前記画像読取位置上を通過することなく前記原稿排出路へ排出するためのバイパス路とを備え、
予備スキャンが必要なモードが選択された場合に、複数回に及ぶ前記原稿搬送手段による原稿移動および前記原稿反転手段による原稿反転を経て、同一原稿の同一面について複数回に及ぶ画像読み取りを行うように構成されるとともに、
前記画像読取位置を通過した原稿を一旦前記搬送先選択手段が前記原稿反転手段へ送り出し、前記原稿反転手段が受け取った原稿について予備スキャンに続く本スキャンが不要な場合には、当該原稿を前記原稿反転手段から前記バイパス路および前記原稿排出路を経て前記排出トレイへ排出するように構成された
ことを特徴とする画像読取装置。 - 読み取り対象となる原稿から当該原稿上に描かれた画像を光学的に読み取る画像読取装置であって、
前記読み取り対象となる原稿を所定の画像読取位置上にて一定速度で移動させる原稿搬送手段と、
前記画像読取位置を通過した原稿の表裏を反転させて再び前記画像読取位置上を通過させるための原稿反転手段と、
前記画像読取位置を通過した原稿の搬送先を前記原稿反転手段とするか、あるいは画像読み取り後の原稿が排出される排出トレイとするか切り換える搬送先選択手段と、
前記原稿反転手段に送られた原稿を再び前記画像読取位置上を通過することなく当該原稿反転手段から直接前記排出トレイへ排出するための原稿排出パス手段とを備え、
予備スキャンが必要なモードが選択された場合に、複数回に及ぶ前記原稿搬送手段による原稿移動および前記原稿反転手段による原稿反転を経て、同一原稿の同一面について複数回に及ぶ画像読み取りを行うように構成されるとともに、
前記画像読取位置を通過した原稿を一旦前記搬送先選択手段が前記原稿反転手段へ送り出し、前記原稿反転手段が受け取った原稿について予備スキャンに続く本スキャンが不要な場合には、当該原稿を前記原稿反転手段から前記原稿排出パス手段を経て前記排出トレイへ排出するように構成された
ことを特徴とする画像読取装置。 - 読み取り対象となる原稿から当該原稿上に描かれた画像を光学的に読み取る画像読取装置であって、
前記読み取り対象となる原稿を所定の画像読取位置上にて一定速度で移動させる原稿搬送手段と、
前記画像読取位置を通過した原稿の表裏を反転させて再び前記画像読取位置上を通過させるための原稿反転手段と、
前記画像読取位置を通過した原稿の搬送先を前記原稿反転手段とするか、あるいは画像読み取り後の原稿が排出される排出トレイとするか切り換える搬送先選択手段と、
前記搬送先選択手段と前記排出トレイとの間を結ぶ原稿排出路と、
前記原稿排出路上の原稿を前記排出トレイへ排出せずに前記原稿反転手段まで搬送するための原稿搬送路とを備え、
予備スキャンが必要なモードが選択された場合に、複数回に及ぶ前記原稿搬送手段によ る原稿移動および前記原稿反転手段による原稿反転を経て、同一原稿の同一面について複数回に及ぶ画像読み取りを行うように構成されるとともに、
前記画像読取位置を通過した原稿を一旦前記搬送先選択手段が前記原稿排出路へ送り出し、前記搬送先選択手段が原稿を送り出すと前記原稿排出路上では当該原稿が一時停止され、前記原稿排出路上の原稿について予備スキャンに続く本スキャンが必要な場合には当該原稿を前記原稿排出路上から前記原稿搬送路を経て前記原稿反転手段へ送る一方、当該本スキャンが不要な場合には、当該原稿の一時停止状態を解除してそのまま前記排出トレイへ排出するように構成された
ことを特徴とする画像読取装置。 - 前記画像読取位置上を通過する原稿についての一度の画像読み取り結果から、白黒画像またはカラー画像のいずれかについてのデータ出力と、予備スキャンの要否判定とを行い、
当該要否判定の結果に基づいて当該原稿に再び前記画像読取位置上を通過させるか否かを決定するとともに、前記画像読取位置上を通過させずに当該原稿を排出する場合には前記データ出力の結果を利用するように構成された
ことを特徴とする請求項1、2または3記載の画像読取装置。
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