JP3810099B2 - ヒドロゲルバンデージ - Google Patents
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Description
【発明の分野】
本発明はヒドロゲルバンデージ及びその製造法に関する。
【0002】
【発明の背景】
火傷及び損傷の処置ならびに管理におけるヒドロゲルの利用は当該技術において周知である。損傷滲出液が一般に乾燥せずヒドロゲル又はヒドロゲル積層品と固まらないのでヒドロゲル包帯はさらに望ましい。結果としてヒドロゲル包帯の除去は痛くもなく、治癒過程に有害でもない。ヒドロゲル包帯は治癒を促進することができるので火傷の処置に特に望ましいことが示された。ヒドロゲルが治癒を刺激する機構は十分に解明されていないが、ヒドロゲルの高い含水量が損傷面を急激に冷却し、最高6時間低温を持続することを可能にしていると書かれている。Davis,et al.,“A New Hydrogel Dressing Accelerates Second−Degree Burn Wound Healing,”Poster Presentation,Wound Healing Society First Annual Meeting,Galveston,Tx,Feb.6,1991。さらに水膨潤ヒドロゲルはクッション効果を与え、物理的損傷からの火傷又は損傷の保護を助ける。
【0003】
米国特許第4,438,258号明細書は損傷を受けた皮膚組織とその外部環境の界面として用いることができるヒドロゲルに関する。そこに開示されている通りヒドロゲルは、非支持フィルムとして用いられる、繊維に紡糸された、又は布に織られた、あるいは粉末として用いられるメッシュ又はナイロンなどのいくつかの種類の支持体の回りで重合することができる。さらにヒドロゲルは医用組成物の放出を調節するために用いることができる。
【0004】
米国特許第4,552,138号明細書は、ゲルがホルムアルデヒドを用いて架橋され、アセタール化される少なくとも1層のポリマー性親水性ゲルの包帯材料を開示している。そこに開示されている通り、ゲルフィルムは補助担体上に予備架橋ゲルを広げ、熱処理により乾燥し、同時にそれを架橋することにより形成することができる。この開示で用いられる通り、非架橋ポリビニルアルコールを水に溶解し、好ましくは塩酸により酸性化し、ホルムアルデヒド水溶液と合わせ、50−80℃で数時間反応させるか又は予備架橋し、遊離のアルデヒドが検出されないゼラチン状素材を得る。そのようなゲルフィルムをそのまま損傷の上に置くことができるが、1個又はそれ以上の担体材料を用いて積層品に加工し、この形態で使用するのが好ましい。担体層は予備架橋ゲル層中、又はその上に積層し、さらに架橋してゲルともっとしっかり接着することができる。
【0005】
米国特許第4,554,317号明細書は、親水性モノマーとポリウレタン基質のグラフト重合により製造される合成親水性膜を開示している。この膜は損傷被覆材料として特に有用である。この発明の具体化の1つの場合、グラフト重合はX−線又はガンマ線により、あるいはセリウム塩などの開始剤により開始される。
【0006】
EPO公開番号0 107 376 A1は、約75−85%の水を含む架橋ポリビニルピロリドンゲルの層を含む、粘着性、軟質、透明及び吸収性包帯を開示している。包帯は15−25重量%のポリビニルピロリドンを水に溶解し、電離線を用いてポリビニルピロリドンを架橋することにより製造することができる。米国特許第4,567,006号明細書は、親水性ポリマーの連続フィルムを含む水蒸気透過性、接着性外科用包帯を開示している。そのような包帯は、過剰の滲出液の存在下で損傷領域から水を急速に蒸発せさるが、滲出液の量が減少すると蒸発の速度も減少させるので、湿った損傷に用いるのに適している。その結果の滲出液の量は包帯の水ぶくれを起こすことなく損傷の水分を保つのに十分である。
【0007】
米国特許第4,798,201号明細書は基本的に体に包帯を固定するための接着剤層を有するフィルムを含む外科用包帯を開示している。この包帯は滲出性損傷に用いるにも適している。
【0008】
米国特許第4,407,846号明細書は、最初に厚さが150μm以下のフィルムに空気又は酸素雰囲気下で電離線を照射することによる、ポリエチレンベースフィルムからの親水性膜の製造法を開示している。その後さらに照射することなく、水溶液の形態で存在するアクリル酸及び/又はメタクリル酸を照射フィルム上にグラフトする。
【0009】
米国特許第3,669,103号明細書は、支持体が支持体を適用する体により作られる水性液体を吸収するための乾燥、固体、水膨潤性、水−不溶性ポリマー吸収剤を固定しており、体の表面に沿うように適応させた柔軟性支持体を開示している。ポリマー吸収剤は軽度に架橋されたポリマーである。
【0010】
米国特許第4,192,727号明細書は、高分子電解質ヒドロゲル及びその製造法を開示している。高分子電解質はアクリレート塩及びアクリルアミドを強度と線量を調節した電離線に暴露してその架橋及び重合を同時に行うことにより形成される。得られるヒドロゲルは不溶性親水性コポリマーであり、水性液体を含むか又は吸収することができる。
【0011】
米国特許第4,646,730号明細書はその中に少なくとも0.1重量%の銀スルファジアジンを挿入して含む架橋ポリビニルピロリドンゲルの軟質層を含む色安定化スルファジアジンヒドロゲル包帯を開示しており、そのゲルは電子ビーム線に暴露してあり、色安定化量のマグネシウムトリシリケートも含む。
【0012】
米国特許第4,750,482号明細書は、主にポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコールの繰り返し単位から誘導されたゲル形成水溶性ポリマーの架橋、水不溶性、親水性、ゴム弾性、感圧接着性ゲルの層を塗布したウェブ−様基質を含む損傷又は火傷用包帯を開示しており、この場合架橋ゲルは可塑剤又は水中のポリマーの溶液又は分散液の放射線架橋により形成される。ゲルはポリマーの架橋三次元マトリックス内に可塑剤を保持している。
【0013】
EPO公開番号0 304 536 A2は、接着剤層、接着剤層に接着させた布層、布層に適用された親水性吸収剤ポリマー層、及び少なくとも1種の閉塞性支持層を含む損傷用閉塞性包帯を開示している。この包帯の親水性吸収剤ポリマー層は、モノマー溶液を布層上に注ぎ、その後硬化してポリマー層とすることにより適用される。
【0014】
Saburo Otsukaの名前で与えられ、Nitto Electric Ind.KKに譲渡された日本特許出願番号第57−7414号明細書は、モノマー、医薬品、医薬品のための放出助剤などを含む溶液又は分散液を支持体上に形成された粘着性層の表面に噴霧するか又は広げ、その後それにUV又は電離線を照射することにより形成した医用プラスターを開示している。
【0015】
米国特許第4,871,490号明細書は、合成及び天然ポリマーから放射線架橋によりヒドロゲル包帯を製造する方法を開示している。方法は、2−10重量%のポリビニルピロリドン、3重量%より多くない寒天、及び1−3重量%のポリエチレングリコールを含む水溶液を含む。溶液を金型中に注ぎ、包帯を形作る。その後金型をきつく閉め、25−40KGyの線量の電離線にあてる。
【0016】
現在、例えばSpeneoからのSECOND SKIN(商標)、C.R.BardからのVIGILON(商標)及びNew Dimensions in MedicineからのCLEARSITE(商標)などの数種の商業的に入手可能なヒドロゲル包帯がある。不運なことにこれらは、末端使用者が接着剤により接着する指バンデージ又は絆創膏などの包帯を用いて慣れてきた便利さや気軽さを与えることができない、従来的でない方法で構成されてきた。
【0017】
従来の型式でヒドロゲル包帯を与えることが困難である1つの主な理由は、構造的に弱いゲルを取り扱う困難さ、及びそのような包帯を高速のバンデージ製造過程に挿入することの困難さである。さらに別の困難は、ゲルが感圧接着剤と本来適合しない、すなわちゲルの高い含水量のためにゲル包帯が感圧面に安定して接着されないことである。これらの問題は1992年12月15日出願の公共に譲渡された(commonly assigned)米国特許出願番号U.S.S.N.990,722においてある程度解決が提案された。そこには感圧接着剤に接着することができるゲル積層品が記載されている。積層品はポリマー接着剤の層を有する基質を含む。ゲルをポリマー接着剤上に塗布し、その後ゲルのポリマーを接着剤のポリマーと共重合させる、すなわちゲルと接着剤が共有結合により界面で結合する。その後基質を感圧接着剤に接着することによりゲル積層品を、感圧接着剤塗布バンデージ支持体に固定することができる。
【0018】
概して上記の系は十分機能するが、多層が必要なためにある程度製造がより複雑になり、共重合できるヒドロゲル及び接着剤を選ぶ必要が材料の選択にいくらか制限を与える。従ってヒドロゲル包帯を接着剤塗布バンデージ支持体に固定するための別の方法及び製品の提供が望まれている。
【0019】
【発明の概略】
本発明に従い、バンデージの接着剤塗布支持体に接着するのに適しており、構築が簡単であり、基本的にいずれの架橋性ヒドロゲルポリマーを使用することもできるヒドロゲル包帯を提供する。
【0020】
特に、包帯は架橋性ポリマー及び水を含むヒドロゲルの層を含む。ヒドロゲル層は基質と相面する関係にあり、その基質は対ヒドロゲル面及び反対面を有する。対ヒドロゲル面は基質から伸び、ヒドロゲル中に埋め込まれている固定突起を含む。反対面はヒドロゲル閉塞性であり、実質的量のヒドロゲルがそこを通過するのを妨げる。本発明の記載に従い、ヒドロゲルのポリマーは対ヒドロゲル面でその場架橋され、それによりヒドロゲルが固定突起により面に固定される。
【0021】
本発明の特定の具体化の場合、基質はヒドロゲル閉塞面としてポリマーフィルムの積層品を含み、対ヒドロゲル面上に繊維性の布を含む。繊維性の布から突き出ている繊維が固定突起となる。ほとんどの布が繊維のネットワーク又は繊維の束、例えば糸を含むので、それらは本来隆起した部分及び交点の不規則な表面模様を示す。隆起した部分は突き出た繊維と組み合わさり、又は単独で固定突起としても働くことができる。実際に基質の表面からゲルに向かって伸びるいずれの形もその場架橋した後で基質にゲルを固定するのに十分である。
【0022】
本発明のさらに別の具体化の場合、包帯を感圧接着剤塗布バンテージ支持体上に置く。包帯は、包帯のヒドロゲル閉塞面と感圧塗膜の間の接着により支持体に接着される。
【0023】
本発明はバンデージなどの吸収剤製品において有用なヒドロゲル包帯に関する。ヒドロゲルは一般に共有結合又はイオン結合により架橋された親水性ポリマーの三次元ネットワークであり、ある平衡値まで膨潤することにより水溶液と相互作用する。これらの架橋ゲルは一般に合成ポリマー、例えばポリビニルピロリドン、ポリエチレンオキシド、ポリアクリレート、ポリメタクリレート及びポリアクリルアミドポリマーならびにコポリマー、多価アルコール(例えばポリビニルアルコール)、生物ポリマー(例えばゼラチン、寒天)、あるいはそれらの組み合わせから形成される。本発明のようにバンデージ又は包帯(wound dressing)の製造を目的とする場合、これらに限られるわけではないが色安定剤又は着色剤、及び抗バクテリア剤などの薬剤などの追加の試薬をヒドロゲル中に挿入することができる。
【0024】
本発明で用いるのが好ましいヒドロゲルは架橋ポリビニルピロリドン(PVP)である。粘度平均分子量が約100,000−1,000,000、好ましくは約200,000−900,000のPVPポリマーを用いて最高の結果が得られた。特に好ましいPVPポリマーはPVP K−90であり、GAF Corporation,Wayne,New Jerseyから入手可能であり、粘度平均分子量が約700,000である。粘度平均分子量はW.Scholtan,Makromol Chem.,7,209(1951)及びJ.Hengstenberg et al.Makromol Chem.,7,236(1951)に記載の方法により得た。ヒドロゲルは約5−40、好ましくは約10−30重量%のポリマーを含み、約60−95、好ましくは70−90重量%の水により補足されているのが好ましい。PVPの分子量が高すぎると溶液の粘度が高すぎ、それを用いて作業できない。低すぎると有効な架橋の達成が困難である。
【0025】
ここで図1に言及すると、そこに本発明の記載を具体化したヒドロゲル包帯10の断面図が略図的に示されている。ヒドロゲルの層12はヒドロゲルの架橋性ポリマーを架橋する前に基質14の面上に塗布される。基質14は対ヒドロゲル面16及び反対面18を含む。基質14は、対ヒドロゲル面が塗布ヒドロゲル層12中に伸びる固定突起20を与えるように選ばれる。反対面18は実質的量のヒドロゲルがそこを通過するのを妨げるヒドロゲル閉塞面を与えるように選ばれる。
【0026】
上記で一般的に記載した包帯を製造し、その後面16上でヒドロゲルポリマーをその場架橋することにより、突起16とその場架橋ポリマーが共働することによってヒドロゲル層が、接着性バンデージのための包帯の製造に十分な程度まで基質14からの剥離に対して抵抗性となることが見いだされた。同時にヒドロゲル閉塞面を接着剤塗布支持体に適用してバンデージを形成することができる。基質の反対面の閉塞性の故に、包帯は感圧接着剤に接着し、剥離に抵抗する。そのような閉塞面がないとヒドロゲル中に高濃度で存在する水がそのような接着を妨げ、今までヒドロゲル包帯を使用して接着剤により接着するバンデージを製造する試みにおいて大きな欠点となってきたことが理解されねばならない。
【0027】
上記で示した要求を満たす基質は、本明細書に示す記載から、当該技術における熟練者に理解される通り多くの変形をとることができる。閉塞面を形成する材料に関する基準は、ヒドロゲルが接着剤と面するのを妨げる程度に閉塞性でなければならず、塗布バンデージの感圧接着剤に接着性でなければならず、損傷と接して用いるのに無毒で安全でなければならず、好ましくはバンデージに必要な程度に柔軟性で体に適合することである。ポリオレフィン、例えばポリエチレン又はポリプロピレン、ポリエチレン酢酸ビニルなどのフィルム−様材料、あるいはワックス又はセロファンなどの他の閉塞性フィルムを用いることができる。選ばれるべき材料は、DuPont companyによりHytrelとして販売されているポリブチレンテレフタレートと軟質セグメントポリエーテルグリコール(soft segment polyether glycol)のブロックコポリマーである。主に加工の理由から、閉塞面材料は約0 . 025−0 . 127mm、好ましくは約0 . 051−0 . 102mm(約1ミル−5ミル、好ましくは約2−4ミル)の厚さであることが好ましい。
【0028】
適した突起を与え、一般に繊維の形態である材料を閉塞面上に挿入することにより基質14の対ヒドロゲル面に固定突起20を備えることが計画された。レーヨン、ポリエステル、木材パルプ、綿、コットンリンター、羊毛又はそれらの組み合わせなどの繊維性材料のすべてを用いることができる。そのような繊維は無作為に閉塞面の材料に単に固定することができるが、繊維は紙、板又は布(織られた、又は不織の)の形態であることが好ましく、閉塞面を形成する材料を塗布するか、あるいはそこに積層するのが好ましい。
【0029】
繊維性材料を備えるいずれの方法の場合も、繊維層は約0 . 127−0 . 381mm、好ましくは約0 . 203−0 . 305mm(約5−15ミル、好ましくは約8−12ミル)の厚さを与えるのが好ましい。繊維の長さは約0 . 8−76 . 2mm(約1/32−3インチ)の間で変えるのが好ましく、約12 . 7−50 . 8mm(約1/2−2インチ)がより好ましい。繊維の繊度(フィラメント当たりのデニールで)は約0.5−約2.5で変えるのが好ましく、約1−約2がより好ましい。平方メートル当たり約0 . 034−0 . 120kg(平方ヤード当たり約1−3オンス)の重量の繊維層が好ましい。
【0030】
包帯は、予備架橋状態のヒドロゲルのポリマーを用いて上記の記載に従って構築される。本明細書に記載の通り、ヒドロゲルはその後基質の対ヒドロゲル面上でその場架橋される。そのような架橋は、例えば電離線又は化学的架橋を含む当該技術において周知の方法により行うことができる。
【0031】
化学的架橋は、ヒドロゲルポリマー上に存在する側鎖ヒドロキシ基によって行うことができる。従って有機ヒドロキシル基と縮合する2官能基性又は多官能基性試薬を架橋剤として用いることができる。これらには種々のアルデヒド、例えばホルムアルデヒド、アセトアルデヒド及びグルタルアルデヒド、マレイン酸及びオキザル酸、ジメチルウレア、ポリアクロレイン、ジイソシアナート、ジビニルサルフェートならびにセリウム酸化還元系が含まれる。
【0032】
電子ビーム線は好ましい種類の電離線である。もちろん適した線量はポリマーの性質に依存し、当該技術における熟練者が決定することができる。試験により、電子ビーム線の線量は少なくとも約2.0Mradで約4.0Mradを越えないのが好ましいことが示されている。好ましい具体化の場合、電子ビーム線は2回で適用される。約2.0及び2.5Mrads、2.5及び2.5Mrads、3.0及び2.5Mradsならびに3.5及び2.5Mradsの線量率がポリマーを基質に直接接着することが示された。
【0033】
2回でヒドロゲル包帯を照射することは、製造における利益も与える。最初の線量の電離線の後、ヒドロゲル層は部分的に架橋され、所望の形及び寸法に打ち抜くのに十分な強度を有する。これらの打ち抜き包帯は従来の方法を用いてバンデージに加工し、その後ホイルパックなどの密閉容器に包装することができる。その後これらの密閉容器に第2の線量を照射し、それによりヒドロゲルを十分に架橋し、製品を滅菌する。
【0034】
図2及び3に言及すると、表面に感圧接着剤26を塗布したバンデージ支持体24上に置かれたそのような打ち抜き包帯22がそこに示されている。バンデージ支持体は薄いポリマーフィルムを含むことができ、例えば引用することによりその記載事項が本明細書の内容となる米国特許第3,484,835号、第4,298,647号、及び第4,376,147号明細書の記載に従う型押し熱可塑性フィルムが好ましい。接着剤26は当該技術において周知のいずれの適した医薬品等級の感圧接着剤であることもできる。特に例示されている具体化の場合、包帯22は“隔離(island)”パッドの形態であるが、他のバンデージ形状も本明細書を具体化できることは当該技術における熟練者に明らかであろう。
【0035】
本発明の利点を以下の実施例により示す。
【0036】
【実施例】
比較実施例
(強化されている場合でさえ)感圧接着剤バンデージにおけるヒドロゲル包帯の使用において遭遇する困難を示すために、以下の実験を行った。厚さが0 . 051mm(2ミル)のコポリエステルエーテルエラストマー(DuPontからのHytrel 4778)を含むバンデージ支持体の1面にアクリル性マルチポリマー乳液接着剤(Monsanto CorporationからのGelva 2478)を含む感圧接着剤を、0 . 041kg/m 2 (1 . 2オンス/ヤード 2 )の塗布重量で塗布した。接着剤塗布基質を、35 . 56cm×35 . 56cm(14インチ×14インチ)の寸法の2枚構成金属金型のくぼみに接着剤の側を上にして置いた。底板は25 . 4cm×25 . 4cm(10インチ×10インチ)の寸法で深さが1 . 524mm(60ミル)の正方形のくぼみをその中に有し、上板は平らであった。以下の組成のヒドロゲル溶液を調製した:
成分 重量%
ポリビニルピロリドン 20.00
(GAF Corp.からのPlasdone K−90)
メチルパラベン 0.26
エチルパラベン 0.03
プロピルパラベン 0.05
ブチルパラベン 0.01
2−フェノキシエタノール 0.50
水 79.15
60gの溶液を金型中の支持体の接着剤塗布側の上に広げた。ポリエチレン及びポリプロピレン繊維を含む熔融性繊維の布を含む強化層をヒドロゲル上に置いた。0 . 178mm(7ミル)の厚さのポリエチレンの離型フィルムを強化層に上に置いた。
【0037】
金型の上板を底板上に置き、数分保持して強化層がヒドロゲル内に埋め込まれるようにした。その後得られた構造を金型から取り出し、2回パス電子ビーム照射法(two−pass electron beam irradiation process)を用いて照射した。第1パスは2.0Mradsの線量を与え、第2パスは2.5Mradsを与えた。照射後、ヒドロゲル及び支持体の間の接着を調べた。ヒドロゲル層は支持体から容易に剥がれた。
【0038】
実施例1
前記の実施例と同一の接着剤塗布支持体を接着剤側を上にして同一の金型中に置いた。本発明の記載に準拠した基質を接着剤塗膜上に繊維の側を上にして置いた。基質は1面を閉塞面として低密度ポリエチレンのフィルム上に0 . 068kg/m 2 (2オンス/ヤード 2 )のレイダウン(lay down)で共押し出しされた不織布である。布は以下の組成を有する:
成分 重量%
レーヨンステープルファイバー 68.60
1.5*dpf、1 . 59−14 . 29mm(1−9/16 " )長さ
(8171;BASF)
ポリエステルステープルファイバー 29.40
1.5dpf、38 . 1mm(1 . 5 " )長さ
(Fortrel 310、Fiber Industries)
アクリルポリマー乳液 1.73
(Rhoplex HA−8;Rohm and Haas)
シリコン消泡乳液 0.01
(Antifoam Y−30;Dow Corning)
ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム界面活性剤 0.08
(Deceresol OT Special,Cyanamid)
リン酸アンモニウム、2塩基性 0.18
(Stauffer Chemical)
*フィラメント当たりデニール
布の基本重量は0 . 061kg/m 2 (1 . 8オンス/平方ヤード)であり、70%のレーヨン及び30%のポリエステルのブレンドから製造された。アクリル性結合剤(HA−8)をパダー中で布に飽和させることにより適用する。
【0039】
前記の実施例と同一のゲル組成物60gを基質の繊維側に広げた。7ミルの厚さのポリエチレン離型フィルムをゲル上に置いた。金型の上板を底板上に数分置き、ゲルを基質の繊維面の突起繊維中に埋め込んだ。その後得られた構造を金型から取り出し、前記の実施例で記載した通りに照射した。
【0040】
照射後、ヒドロゲルと基質の間の接着、ならびに基質と感圧接着剤塗膜の間の接着を調べた。非常に強力な接着が観察され、層はいずれも容易に剥離できなかった。
【0041】
実施例2
異なる基質を用いる以外は実施例1の方法に従ってゲルバンデージを製造した。この実施例の基質は80重量%の2成分繊維及び20重量%のレーヨン繊維のブレンドを含むピッカーラップ(picker lap)を標準的カーディングエンジン(carding engine)に供給することにより製造された、個別化(individualized)繊維のウェブを含む。2成分繊維は3デニール及び38.1mm(1 1/2")のステープルであり、Charlotte,N.C.のBASFにより供給された。2成分繊維はポリエステルの芯及びポリエチレンの鞘を有する。レーヨン繊維は1.5デニール及び39 . 62mm(1 . 56インチ)のステープルであり、Enka,N.C.のAmerican Enkaにより供給された。
【0042】
形成された重量が0 . 033kg/m 2 (0 . 98オンス/平方ヤード)の個別化繊維のウェブを、80×80ベルトキャリヤーを用い、150℃(300°F)のドラム温度でスルーエアボンダー(thru air bonder)に10 . 67m/分(35フィート/分)で通過させることにより接着した。接着されたウェブを巻き取った。スルーエアボンダーはBiddeford,MaineのHoneycomb Systems,Inc.により供給された。
【0043】
接着された巻き取りウェブを、Edison,N.J.のEdison Plasticsにより供給され、EVA 456と識別された共押し出しエチレン酢酸ビニル/エチレンフィルムと相面する関係で合わせた。フィルムの厚さは0 . 038mm(1 . 5ミル)であった。共押し出しフィルムのEVA側を不織布と接触させて置いた。
【0044】
フィルム/接着不織布を、276kN/m 2 (40psi)のベルト張力及び241kN/m 2 (35psi)のロール圧下で温度設定を115℃とし、4 . 11m/分(4 . 5ヤード/分)の速度でベルト貼り合わせ機(belt laminator)に通して加工することにより合わせた。ベルト貼り合わせ機はCharlotte,N.C.のStockにより供給されたモデルMTC 101−1000であった。
【0045】
この基質を前記の実施例によりゲル包帯で用い、剥離性に関して調べ、そのような剥離に抵抗性であることが見いだされた。
【0046】
本発明の主たる特徴及び態様は以下の通りである。
【0047】
1.架橋性ポリマー及び水を含むヒドロゲルの層を含み、該ヒドロゲル層が基質と相面する関係にあり、該基質は対ヒドロゲル面及び反対面を有し、該対ヒドロゲル面は該ヒドロゲル相中に伸びる固定突起を含み、該反対面はヒドロゲル閉塞性であり、該ヒドロゲルが該対ヒドロゲル面でその場架橋され、それにより該面に固定されることを特徴とする感圧接着バンデージで用いるのに適したヒドロゲル包帯。
【0048】
2.対ヒドロゲル面が繊維を含むことを特徴とする上記1項に記載の包帯。
【0049】
3.該繊維がレーヨン、ポリエステル、木材パルプ、綿、コットンリンター、羊毛繊維又はそれらの組み合わせから成る群より選ばれることを特徴とする上記2項に記載の包帯。
【0050】
4.繊維が紙、板又は布から成る群より選ばれることを特徴とする上記2項に記載の包帯。
【0051】
5.布が不織布であることを特徴とする上記4項に記載の包帯。
【0052】
6.繊維の長さが約0 . 8−76 . 2mm(約1/32−3インチ)であることを特徴とする上記2項に記載の包帯。
【0053】
7.繊維が約0.5−約2デニール/フィラメントであることを特徴とする上記2項に記載の包帯。
【0054】
8.繊維が約0 . 127−0 . 381mm(約5−15ミル)の厚さの繊維層で存在することを特徴とする上記2項に記載の包帯。
【0055】
9.繊維層の厚さが約0 . 203−0 . 305mm(約8−12ミル)であることを特徴とする上記8項に記載の包帯。
【0056】
10.基質の反対面がヒドロゲル閉塞性ポリマーのフィルムを含むことを特徴とする上記1項に記載の包帯。
【0057】
11.該フィルムが該対ヒドロゲル面に熱積層されることを特徴とする上記10項に記載の包帯。
【0058】
12.該フィルムが該対ヒドロゲル面上に共押し出しされることを特徴とする上記10項に記載の包帯。
【0059】
13.該フィルムがポリオレフィン、ポリエチレン酢酸ビニル、ワックス、セロファン、ポリブチレンテレフタレートとポリエーテルグリコールのブロックコポリマー及びそれらの混合物から成る群より選ばれるポリマーを含むことを特徴とする上記12項に記載の包帯。
【0060】
14.該フィルムがポリエチレンテレフタレートとポリエーテルグリコールのブロックコポリマーであることを特徴とする上記13項に記載の包帯。
【0061】
15.該フィルムの厚さが約1ミル−約5ミルであることを特徴とする上記10項に記載の包帯。
【0062】
16.該フィルムの厚さが約0 . 051−0 . 102mm(約2−4ミル)であることを特徴とする上記15項に記載の包帯。
【0063】
17.架橋性ポリマーがポリビニルピロリドン、ポリエチレンオキシド、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール、ゼラチン及びこれらの混合物から成る群より選ばれることを特徴とする上記1項に記載の包帯。
【0064】
18.架橋性ポリマーがポリビニルピロリドンであることを特徴とする上記17項に記載の包帯。
【0065】
19.架橋性ポリマーの粘度平均分子量が約100,0000−約1,000,000であることを特徴とする上記1項に記載の包帯。
【0066】
20.架橋性ポリマーの粘度平均分子量が約200,000−約900,000であることを特徴とする上記19項に記載の包帯。
【0067】
21.架橋性ポリマーが約5−約40重量%のヒドロゲルを含むことを特徴とする上記1項に記載の包帯。
【0068】
22.架橋性ポリマーが約10−約30重量%のヒドロゲルを含むことを特徴とする上記21項に記載の包帯。
【0069】
23.該ヒドロゲルが化学的に架橋されることを特徴とする上記1項に記載の包帯。
【0070】
24.該ヒドロゲルが電離線により架橋されることを特徴とする上記1項に記載の包帯。
【0071】
25.感圧接着剤を塗布した支持体を含み、さらに該感圧接着剤に接着されたヒドロゲル包帯を含み、該包帯が架橋性ポリマー及び水を含むヒドロゲルの層を含み、該ヒドロゲル層が基質と相面する関係にあり、該基質は対ヒドロゲル面及び反対面を有し、該対ヒドロゲル面は該ヒドロゲル相中に伸びる固定突起を含み、該反対面はヒドロゲル閉塞性であり、該ヒドロゲルが該対ヒドロゲル面でその場架橋され、それにより該面に固定されることを特徴とする、接着剤により接着可能なバンデージ。
【0072】
26.対ヒドロゲル面が繊維を含むことを特徴とする上記25項に記載のバンデージ。
【0073】
27.該繊維がレーヨン、ポリエステル、木材パルプ、綿、コットンリンター、羊毛繊維又はそれらの組み合わせから成る群より選ばれることを特徴とする上記26項に記載のバンデージ。
【0074】
28.繊維が紙、板又は布から成る群より選ばれることを特徴とする上記26項に記載のバンデージ。
【0075】
29.布が不織布であることを特徴とする上記28項に記載のバンデージ。
【0076】
30.繊維の長さが約0 . 8−76 . 2mm(約1/32−3インチ)であることを特徴とする上記28項に記載のバンデージ。
【0077】
31.繊維が約0.5−約2.5デニール/フィラメントであることを特徴とする上記26項に記載のバンデージ。
【0078】
32.繊維が約0 . 127−0 . 381mm(約5−15ミル)の厚さの繊維層で存在することを特徴とする上記26項に記載のバンデージ。
【0079】
33.繊維層の厚さが約0 . 203−0 . 305mm(約8−12ミル)であることを特徴とする上記32項に記載のバンデージ。
【0080】
34.基質の反対面がヒドロゲル閉塞性ポリマーのフィルムを含むことを特徴とする上記1項に記載のバンデージ。
【0081】
35.該フィルムが該対ヒドロゲル面に熱積層されることを特徴とする上記34項に記載のバンデージ。
【0082】
36.該フィルムが該対ヒドロゲル面上に共押し出しされることを特徴とする上記34項に記載のバンデージ。
【0083】
37.該フィルムがポリオレフィン、ポリエチレン酢酸ビニル、ワックス、セロファン、ポリブチレンテレフタレートとポリエーテルグリコールのブロックコポリマー及びそれらの混合物から成る群より選ばれるポリマーを含むことを特徴とする上記36項に記載のバンデージ。
【0084】
38.該フィルムがポリエチレンテレフタレートとポリエーテルグリコールのブロックコポリマーであることを特徴とする上記37項に記載のバンデージ。
【0085】
39.該フィルムの厚さが約0 . 025−0 . 127mm(約1−5ミル)であることを特徴とする上記34項に記載のバンデージ。
【0086】
40.該フィルムの厚さが約0 . 051−0 . 102mm(約2−4ミル)であることを特徴とする上記39項に記載のバンデージ。
【0087】
41.架橋性ポリマーがポリビニルピロリドン、ポリエチレンオキシド、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール、ゼラチン及びこれらの混合物から成る群より選ばれることを特徴とする上記25項に記載のバンデージ。
【0088】
42.架橋性ポリマーがポリビニルピロリドンであることを特徴とする上記25項に記載のバンデージ。
【0089】
43.架橋性ポリマーの粘度平均分子量が約100,000−約1,000,000であることを特徴とする上記42項に記載のバンデージ。
【0090】
44.架橋性ポリマーの粘度平均分子量が約200,000−約900,000であることを特徴とする上記43項に記載のバンデージ。
【0091】
45.架橋性ポリマーが約5−約40重量%のヒドロゲルを含むことを特徴とする上記25項に記載のバンデージ。
【0092】
46.架橋性ポリマーが約10−約30重量%のヒドロゲルを含むことを特徴とする上記45項に記載のバンデージ。
【0093】
47.該ヒドロゲルが化学的に架橋されることを特徴とする上記25項に記載のバンデージ。
【0094】
48.該ヒドロゲルが電離線により架橋されることを特徴とする上記25項に記載のバンデージ。
【0095】
49.架橋性ポリマー及び水を含むヒドロゲルの層を準備し、該ヒドロゲル層を相面する関係で基質に適用し、該基質は対ヒドロゲル面及び反対面を有し、該対ヒドロゲル面は該ヒドロゲル相中に伸びる固定突起を含み、該反対面はヒドロゲル閉塞性であり、該ヒドロゲルを該対ヒドロゲル面でその場架橋し、それにより該面に該ヒドロゲルを固定する段階を含む、ヒドロゲル包帯の製造法。
【0096】
50.架橋性ポリマー及び水を含むヒドロゲルの層を準備し、該ヒドロゲル層を相面する関係で基質に適用し、該基質は対ヒドロゲル面及び反対面を有し、該対ヒドロゲル面は該ヒドロゲル相中に伸びる固定突起を含み、該反対面はヒドロゲル閉塞性であり、該ヒドロゲルを該対ヒドロゲル面でその場架橋し、それにより該面に該ヒドロゲルを固定する段階により包帯材料のシートを形成し、包帯材料の該シートからあらかじめ決められた形のパッドを形成し、該パッドを接着剤塗布支持体に接着する段階を含む、接着剤により接着可能なバンデージの製造法。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の記載を具体化したヒドロゲル包帯の一部の拡大略断面図である。
【図2】図1のヒドロゲル包帯をその上に置いた接着剤により接着可能なバンデージを斜視図として示す。
【図3】図2のバンデージを線1−1で切断した断面図である。
Claims (4)
- 架橋性ポリマー及び水を含むヒドロゲルの層を含み、該ヒドロゲル層が基質と相面する関係にあり、該基質は対ヒドロゲル面及び反対面を有し、該対ヒドロゲル面は0 . 127−0 . 381mmの厚さの繊維層から成り、また該対ヒドロゲル面は該ヒドロゲル層中に伸びる固定突起を含み、該反対面はヒドロゲル閉塞性であって、押し出しポリマーフィルムから成り、該ヒドロゲルが該対ヒドロゲル面でその場架橋され、それにより該面に固定されることを特徴とする感圧接着バンデージで用いるためのヒドロゲル包帯。
- 該繊維層がレーヨン、ポリエステル、木材パルプ、綿、コットンリンター、羊毛繊維又はそれらの組み合わせから成る群より選ばれる繊維から成ることを特徴とする請求項1に記載の包帯。
- 繊維が紙、板又は布から成る群より選ばれる形態にあることを特徴とする請求項2に記載の包帯。
- 布が不織布であることを特徴とする請求項3に記載の包帯。
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