JP3810486B2 - パージング剤 - Google Patents
パージング剤 Download PDFInfo
- Publication number
- JP3810486B2 JP3810486B2 JP21815596A JP21815596A JP3810486B2 JP 3810486 B2 JP3810486 B2 JP 3810486B2 JP 21815596 A JP21815596 A JP 21815596A JP 21815596 A JP21815596 A JP 21815596A JP 3810486 B2 JP3810486 B2 JP 3810486B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- resin
- purging agent
- thermoplastic resin
- weight
- evoh
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Classifications
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B29—WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
- B29C—SHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
- B29C48/00—Extrusion moulding, i.e. expressing the moulding material through a die or nozzle which imparts the desired form; Apparatus therefor
- B29C48/25—Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
- B29C48/27—Cleaning; Purging; Avoiding contamination
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
- Extrusion Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は,押出成形機内におけるエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物(以下、EVOHと略記する)、ポリビニルアルコール系樹脂(以下、PVAと略記する)、ポリアミド系樹脂(以下、PAと略記する)等の樹脂のパージング剤に関し、更に詳しくは、押出機内において溶融流路内に残存する該樹脂を速やかに押出し、かつ再度該樹脂を流路内に導入した時、パージング剤の残存による異物,筋等の製品不良が大幅に改善されたパージング剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、EVOH、PVA、PA等の樹脂は、ガスバリヤー性に優れているため、食品等の包装用フィルムや容器などに成形されて使用されている。
しかしながら、かかる成形時において、該樹脂を長時間にわたって溶融押出成形を行う場合、該樹脂が樹脂流路内に滞留して、ゲル化,劣化,分解などが生じて製品中にスジが発生したり、ゲル,ブツの混入が起こり製品不良を生じたり、更には、溶融押出装置の運転を停止した後再起動する場合、樹脂流路内に存在する該樹脂のゲルおよび分解物が長時間にわたり排出されるために、正常な製品を得るのに膨大な時間と製品ロスをもたらす結果となる。
【0003】
これらの問題点を解決する為に、長時間運転中にゲル、スジ、ブツなどの異常が発生した場合や運転を停止する場合に、高密度ポリエチレン(HDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、ポリスチレン(PS)、ポリプロピレン(PP)などをパージング剤(パージ樹脂)として用いて、樹脂流路内をかかるパージング剤で置換(パージ)する方法がとられている。
【0004】
更に、パージの時間を短縮する為に、EVOH、PVA、PA等の被パージ樹脂よりも粘度の高いパージング剤を使用したり、押出温度を下げたり、吐出量を増やすなどの方法が採られているが、多量のパージング剤を要したり、操作が繁雑である等の問題を抱えている。被パージ樹脂よりも粘度の高いパージング剤を使用すると被パージ樹脂からパージング剤への置換時間は短縮されるが、逆にパージング剤から被パージ樹脂へ置換する時にパージング剤を原因とするゲル、ブツの発生が長期間にわたり続き製品ロスを大きくしている。これを改善する為に、パージング剤から被パージ樹脂への置換時に、段階的に粘度の低いパージング剤に切替えていく手法や、押出温度を変える等の操作が行われているが、操作が繁雑であり、時間の損失も大きいという問題があった。
【0005】
そこで、EVOH用のパージング剤として、パージング剤から被パージ樹脂に置換した時や溶融押出装置の停止後再起動した時に、ゲル、ブツ、スジが短時間に無くなり製品化時間の短縮目的として、特開平1−178545号公報にはEVOHにポリアミド/ポリエーテル共重合体,ポリエステル/ポリエーテル共重合体,ポリアミド/ポリエステル/ポリエーテル共重合体等をブレンドしたパージング剤が、また特開平5−279518号公報にはポリオレフィンあるいはポリオレフィン(/EVOHブレンド物)に2族金属塩を配合したパージング剤が、更に特開平5−269754号公報にはある特定の溶融粘性指数(メルトインデックス)を満たすEVOH等の樹脂からなるパージング剤が、又、特開昭62−117712号公報には高溶融粘度のポリエステル樹脂に水を混合したパージング剤が、特開平4−187410号公報には高粘度樹脂と発泡剤含有低粘度樹脂の混合物に水を配合したパージング剤がそれぞれ開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の特開平1−178545号公報開示のパージング剤は、EVOHとポリアミド系エラストマーを用いているためパージング剤そのものの安定性が悪くパージング中においてもゲルやブツ等の異物が発生する恐れがあり、また特開平5−279518号公報開示のパージング剤は、本発明者が詳細に検討したところ、パージング後の押出機内(金属表面)に僅かながらもパージング剤の残留が認められ、上記同様異物発生につながる恐れがあり、更に特開平5−269754号公報開示のパージング剤は加熱時の粘度が低い(300分加熱後に非常に低粘度となる)ため異臭発生の原因となり製品に臭いが付く恐れがあり好ましくないという問題点を有しており、又、特開昭62−117712号公報及び特開平4−187410号公報開示のパージング剤は、高溶融粘度のためパージング剤からの樹脂切り替えに際して、パージング剤の排出性が悪いという欠点を有している。
【0007】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明者はかかる問題を解決するため鋭意研究を重ねた結果、疎水性熱可塑性樹脂(A)、親水性熱可塑性樹脂(B)及び水(C)とからなり、その配合重量比(A)/(B)が99/1〜30/70で、かつ(A+B)100重量部に対して(C)を0.1〜20重量部含有してなり、さらに疎水性熱可塑性樹脂(A)のメルトインデックス(190℃、2160g荷重)よりも親水性熱可塑性樹脂(B)のメルトインデックス(210℃、2160g荷重)を小さくするパージング剤が、パージング時間の短縮と製品ロスの低減をすることができ、更には熱安定性も良好で異臭発生の恐れもなく、より効果的なパージを行えることを見いだして本発明を完成するに至った。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について具体的に説明する。
本発明に使用される疎水性熱可塑性樹脂(A)としては、ポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂等が挙げられ、好適にはポリオレフィン系樹脂が用いられる。
かかるポリオレフィン系樹脂としては、高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、(直鎖状)低密度ポリエチレン、超低密度ポリエチレン、酢酸ビニルやアクリル酸エステル或いはブテン,ヘキセン,4−メチル−1−ペンテンなどのα−オレフィン類を共重合したポリエチレン、ポリプロピレンホモポリマー、エチレンをグラフト共重合したポリプロピレン、4−メチル−1−ペンテンなどのα−オレフィン類を共重合したポリプロピレン、ポリ−1−ブテン、ポリ−4−メチル−1−ペンテン及び上記ポリオレフィンに不飽和カルボン酸やその酸無水物,ビニルシラン系化合物,エポキシ基含有化合物等を共重合或いはグラフト重合してなる変性ポリオレフィン系樹脂などが挙げられ、直鎖状低密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、ポリプロピレン類が好適に用いられ、かかるポリオレフィン系樹脂のMI(メルトインデックス、190℃,2160g荷重時の測定値)は被パージ樹脂のMI(同上、以下同様)との関係で一概に断言できないが、0.1〜80g/10分が好ましく、更には0.2〜70g/10分で、かかるMIが0.1g/10分未満では溶融押出成形性が不充分となり、逆に80g/分を越えると被パージ樹脂を排出する性能が低下して好ましくない。なお、疎水性熱可塑性樹脂(A)のMIを親水性熱可塑性樹脂(B)のMIよりも大きくなるようにすることが必要である。
【0009】
また、親水性熱可塑性樹脂(B)としては、EVOH、PVA、PA等が用いられる。
かかるEVOHはエチレン含有量15〜70モル%、好適には20〜60モル%、ケン化度は90%以上、好適には95%以上のものが用いられ、エチレン含有量が15モル%未満では溶融押出成形が困難となり、逆に70モル%を越えると水(C)を保持する性能が低下して好ましくない。又ケン化度が90%未満ではEVOHの熱安定性が悪くなり好ましくない。かかるEVOHは更に少量のプロピレン、イソブテン、α−オクテン、α−ドデセン、α−オクタデセン等のα−オレフィン、不飽和カルボン酸又はその塩・部分アルキルエステル・完全アルキルエステル・ニトリル・アミド・無水物、不飽和スルホン酸又はその塩等のコモノマーを含んでいても差支えない。
【0010】
また、PVAは、溶融押出成形可能なものであれば特に限定されず、変性PVAや特定の添加剤を含有するPVA等を挙げることができ、変性PVAの例としては、オキシアルキレン基含有PVA系樹脂が挙げられる。かかるオキシアルキレン基含有PVA系樹脂のオキシアルキレン基含有量は1〜60重量%、好ましくは2〜50重量%、特に好ましくは3〜40重量%であり、1重量%未満であると押出成形性の低下等の問題があり、逆に60重量%を越えると熱安定性が悪くなり好ましくない。ポリオキシアルキレン基の平均縮合度は3〜100であり、平均縮合度が3未満のものは、押出成形性の点で劣り、又オキシアルキレン基を導入する際の工業的生産性の低下等の問題点があり、平均縮合度が100より多くなると押出成形性の低下等の間題点が生じ、好ましくは3〜50、持に好ましくは5〜30である。尚、ここで言う平均縮合度とは、下記化1、化2で示される化学式中のnを示す。
【化l】
但し、R0,R1,R2,R3は水素又はアルキル基を示す。
【化2】
但し、R0,R1,R2,R3は水素又はアルキル基を示す。
【0011】
オキシアルキレン基含有PVA系樹脂における脂肪酸ビニルエステル単位のケン化度は60〜100モル%であり、60モル%未満では熱安定性の低下がみられ好ましくない。
また、添加剤を含有するPVAの例として、多価アルコール(エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1−3−ブタンジオール、1−4−ブタンジオール、グリセリン、プロピレングリコール、ポリエチレンオキサイド等)などの添加剤が含有されたPVAを挙げることができ、その含有量としては0.1〜50重量%が好ましく、更には0.2〜40重量%が好ましい。かかる含有量が0.1重量%未満では溶融押出成形が不可能であり、逆に50重量%を越えると粘度低下が著しくなって好ましくない。
【0012】
これらの変性PVAならびに添加剤を含有するPVAに用いられるPVAの平均重合度は100〜3000が好ましく、更には300〜2000が好ましい。又ケン化度は80〜100モル%が好ましく、更には90〜100モル%が好ましい。またこれらのPVAは共重合成分としてα−オレフィン(エチレン、プロピレン、長鎖α−オレフィン等)、エチレン性不飽和カルボン酸系モノマー(アクリレート、メタクリレート、アクリロニトリル、塩化ビニル、ビニルエーテル等)を30モル%程度以下であれば含んでもよい。
【0013】
更に、PAとしては、ポリカプラミド(ナイロン−6)、ポリ−ω−アミノヘプタン酸(ナイロン−7)、ポリウンデカンアミド(ナイロン11)、ポリラウリンラクタム(ナイロン−l2)、ボリエチレンジアミンアジパミド(ナイロン−2,6)、ポリテトラメチレンアジパミド(ナイロン−4,6)、ポリヘキサメチレンアジパミド(ナイロン−6,6)、ポリヘキサメチレンセバカミド(ナイロン−2,10)、ポリヘキサメチレンドデカミド(ナイロン−6,12)、ポリオクタメチレンアジパミド(ナイロン−8,6)、ポリデカノメチレンアジパミド(ナイロン−10,6)、ポリドデカメチレンセバカミド(ナイロン−10,8)、あるいは、カプロラクタム/ラウリンラク夕ム共重合体(ナイロン−6/12)、カプロラクタム/ω−アミノノナン酸共重合体(ナイロン−6/9)、カプロラクタム/ヘキサメチレンジアミンアジペート共重合体(ナイロン−6/6,6)、ラウリンラクタム/ヘキサメチレンジアミンアジペート共重合体(ナイロン−12/6,6)、ヘキサメチレンジアミンアジペート/ヘキサメチレンジアミンセバケート共重合体(ナイロン−6,6/6,10)、エチレンジアミンアジペート/ヘキサメチレンジアミンアジペート共重合体(ナイロン−2,6/6,6)、カプロラクタム/ヘキサメチレンジアミンアジペート/ヘキサメチレンジアミンセバケート共重合体(ナイロン−6,6/6,10)などが挙げられ、更には、非晶質ポリアミド、重縮合体も用いられる。
【0014】
また、脂肪族ジアミンと芳香族ジカルボン酸の重縮合により得られるPAも用いることができ、かかる脂肪族ジアミンとしては、たとえばへキサメチレンジアミン、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、2−メチルペンタメチレンジアミン、ビス−(4−アミノヘキシル)−メタン、2,2−ビス−(4−アミノヘキシル)−イソプロピリジン、1,4−(1,3)−ジアミノシクロヘキサン、1,5−ジアミノペン夕ン、1,4−ジアミノブ夕ン、1,3−ジアミノプロパン、および2−エチルジアノブタンなどが挙げられ、これらのジアミンは、一種またはそれ以上を同時に用いることができる。また、芳香族ジカルボン酸としては、たとえばイソフタール酸、テレフタール酸、アルキル置換イソフ夕ール酸、アルキル置換テレフタール酸、ナフタレンジカルボン酸、ジフェニルエーテルジカルボン酸などが挙げられる。これらのジカルボン酸は、一種またはそれ以上を同時に用いることができる。
【0015】
上記の疎水性熱可塑性樹脂(A)と親水性熱可塑性樹脂(B)との配合重量比は疎水性熱可塑性樹脂(A)/親水性熱可塑性樹脂(B)=99/1〜30/70で、好ましくは99/1〜35/65、更に好ましくは99/1〜40/60である。かかる(A)/(B)が30/70を越えると該混合樹脂組成物が樹脂流路内に付着して好ましくない。
本発明においては、上記の疎水性熱可塑性樹脂(A)と親水性熱可塑性樹脂(B)に、更に水(C)を含有させることを最大の特徴とするもので、かかる水(C)の含有量は(A)と(B)の合計100重量部に対して0.1〜20重量部、好ましくは0.2〜18重量部、更に好ましくは0.3〜15重量部で、かかる水(C)の含有量が0.1重量部未満であると樹脂流路内に付着した被パージ樹脂を排出する効果がなく実用的でなく、また20重量部を越えるとパージング剤の溶融粘度が下がりすぎて樹脂流路内の被パージ樹脂を排出できず不適である。
【0016】
かかる水(C)を含有させる方法としては、▲1▼直接水あるいは水蒸気等を上記(A)、(B)に含有させる方法、▲2▼金属水酸化物を上記(A)、(B)に溶融混合させてその熱により水分を発生させる方法等があり、▲1▼の方法を実施するに当たっては、(A)〜(C)各成分の配合(混合)順序は特に限定されず、任意に行うことができ、上記の(A)〜(C)成分を溶融成形して本発明のパージング剤とすることも可能であるが、水(C)の含有量をコントロールすることが難しいため、特に、含水させた親水性熱可塑性樹脂(B)と疎水性熱可塑性樹脂(A)の混合物とすることが好ましく、具体的には親水性熱可塑性樹脂(B)を0〜90℃程度の冷水又は温水に0.1〜10時間程度浸漬させて、本発明の含水量となるようにした後、疎水性熱可塑性樹脂(A)と混合する方法、親水性熱可塑性樹脂(B)の製造時の乾燥工程において含水量の調整を行って疎水性熱可塑性樹脂(A)と混合する方法等が挙げられる。
また、含水させた親水性熱可塑性樹脂(B)と疎水性熱可塑性樹脂(A)のブレンドに当たっては、タンブラー、ヘンシェルミキサー、リボンブレンダー等の公知の撹拌機によってブレンドされる。
【0017】
一方▲2▼の方法を実施するに当たっては、上記の如き水含有量になるように(A)および/または(B)、あるいは(A)と(B)の混合物に金属水酸化物を150〜250℃で溶融混合するこにより実施することができ、かかる金属水酸化物の混合量はその種類により一概に言えないが、通常は(A+B)100重量部に対して1〜60重量部程度であり、かかる金属水酸化物としてはAl(OH)3、Mg(OH)2等が挙げられる。
また、本発明においては、一度パージングに用いたパージング剤を上記の(A)〜(C)の配合比に再調整して再度利用することも可能で、更には(A)と(B)からなる樹脂組成物の成形物のスクラップ等を用いて(A)と(B)の配合比や(C)の含有量等を調整して本発明のパージング剤とすることも可能である。
【0018】
本発明のパージング剤には、必要に応じて、ヒンダードフェノール、あるいはヒンダードアミン類等の熱安定剤、酢酸カルシウム、酢酸マグネシウム、シリカ、酸化チタン、炭酸カルシウム等の金属塩、無機物の粉末類、金属セッケン、シリコン系、弗素系脂肪酸エステル、アミド系滑剤、顔料、発泡剤、界面活性剤、可塑剤などを本発明の効果を阻害しない範囲内で添加することができる。
本発明のパージング剤でパージされる被パージ樹脂(D)としてはEVOH、PVA、PAの何れであってもよく、かかるEVOHは上記の親水性熱可塑性樹脂(B)に記載のEVOHの中から選ばれるが、使用にあたっては、同一のエチレン含量、ケン化度のEVOHを使用してもよいし、異なるものを使用してもよい。更にPVA及びPAについても同様である。
【0019】
かかる被パージ樹脂(D)と親水性熱可塑性樹脂(B)は同一の種類の方が短時間でパージを行うことができる点では好ましい。すなわち、被パージ樹脂(D)がEVOHなら親水性熱可塑性樹脂(B)もEVOH、被パージ樹脂(D)がPVAなら親水性熱可塑性樹脂(B)もPVA、被パージ樹脂(D)がPAなら親水性熱可塑性樹脂(B)もPAを用いることが好ましい。
本発明のパージング剤が使用される溶融押出装置に関しては特に限定されるものでなく、一軸押出機、二軸押出機が使用され、また単層フィルム押出機、単層インフレ押出機、射出成形機、多層押出機、多層インフレ押出機、多層ブロー成形機、共押出射出成形機なども使用される。
【0020】
パージング剤の使用方法に関しては、通常被パージ樹脂(D)が押出機ホッパー内から無くなった後パージング剤を投入する。投入量は被パージ樹脂(D)の滞留量の6〜30倍程度投入する。このとき、スクリュー回転数を増加させたり、押出温度を変更してもよい。パージ終了後、被パージ樹脂(D)に直接切替えたり、ポリオレフィン、ポリスチレン、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン等の他の樹脂に切替えることもできる。また、パージ終了後、押出機を降温停止し、引き続き被パージ樹脂(D)で再起動する場合、パージング剤がホッパー内から無くなったあと被パージ樹脂(D)を投入する。このときも、スクリュー回転数を増加させたり、押出温度を変更してもよい。再起動の時、元の被パージ樹脂(D)以外にも、ポリオレフィン、ポリスチレン、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン等の他の樹脂に切替えることもできる。
【0021】
【実施例】
以下に、実施例を挙げて本発明を具体的に説明する。
なお、以下「%」とあるのは、特にことわりのない限り、重量基準を意味する。
実施例1
親水性熱可塑性樹脂(B)としてはEVOH(エチレン含有量32モル%、ケン化度99.6モル%、210℃、2160gでのMI=3g/10分、円柱ペレット)を用いて、かかるEVOHを90℃の熱水に5時間浸漬させて含水量約20%のEVOHを得た。
次に上記の含水EVOHと疎水性熱可塑性樹脂(A)として直鎖状低密度ポリエチレン(出光ポリエチレン−L 0434N、190℃、2160gでのMI=4g/10分)を(A)/(B)=75/25(重量比)になるようにドライブレンドして本発明のパージング剤[(A+B)100重量部に対する水(C)の含有量は6重量部]を得た。
【0022】
かかるパージング剤の評価を以下の要領で行った。
被パージ樹脂(D)として黒色に着色したEVOH(上記と同じ)を単軸押出機(L/D=28)とダイ幅100mmのフィッシュテールダイを取り付けたブラベンダー社製プラスチコーダー(PLE331)を用いて、供給部=200℃、圧縮部=230℃、計量部=230℃、ダイ温度=230℃で30分時間押出した。その後、同じ条件で上記のパージング剤を30分間流した後ダイを解体し、ダイ内の金属表面への被パージ樹脂の付着状況(I)を目視観察した。
別途上記と同じ条件でEVOHを30分時間押出した後、同じ条件でパージング剤を30分間流した後、押出機を停止し、半日後に同一条件で再起動を行い、パージング剤から被パージ樹脂へと切替えを行い、被パージ樹脂のフィルム外観の評価として再起動後30分経過した時のフィルムを採取し、5×10cmの大きさのフィルム中に存在するゲルの数(II)を数えた。更にフィッシュテールダイ表面へのパージング剤の付着状況(III)についても目視観察を行った。
【0023】
尚、評価基準は以下の通り。
[ダイ内の金属表面の樹脂付着状況(I)]
◎ −−− 殆ど被パージ樹脂の付着が見られない。
○ −−− 僅かではあるが、被パージ樹脂の付着が見られる。
× −−− かなりの被パージ樹脂の付着が見られる。
[フィルム中に存在するゲルの数(II)]
◎ −−− 0〜1個
○ −−− 2〜4個
△ −−− 5〜9個
× −−− 10個以上
[フィッシュテールダイ表面への樹脂付着状況(III)]
◎ −−− 殆どパージング剤の付着が見られない。
○ −−− 僅かではあるが、パージング剤の付着が見られる。
× −−− かなりのパージング剤の付着が見られる。
【0024】
実施例2
実施例1において、(A)/(B)=90/10(重量比)になるようにドライブレンドした[(A+B)100重量部に対する水(C)の含有量は2.5重量部]以外は同様に行って評価をした。
【0025】
実施例3
実施例1において、被パージ樹脂(D)をエチレン含有量44モル%、ケン化度99.6モル%、210℃、2160gでのMI=12g/10分のEVOHに変更した以外は同様に行って、同様に評価をした。
【0026】
実施例4
実施例1において、EVOHの含水量を25%にした[(A+B)100重量部に対する水(C)の含有量は8重量部]以外は実施例1と同様に行って、同様に評価をした。
【0028】
実施例5
実施例1において疎水性熱可塑性樹脂(A)を低密度ポリエチレン(三菱化学(株)製、LF625H、190℃、2160gでのMI=6g/10分)にした以外は実施例1と同様に行って、同様に評価をした。
【0029】
実施例6
実施例1において、親水性熱可塑性樹脂(B)及び被パージ樹脂(D)をオキシアルキレン基含有PVA系樹脂(オキシアルキレン基含有量25重量%、PVAの重合度500,ケン化度95モル%、210℃、2160gでのMI=3g/10分)に変更し、約10℃の冷水中に1時間浸漬させて含水ペレットを調整した以外は実施例1と同様に行って、同様に評価をした。
【0030】
実施例7
親水性熱可塑性樹脂(B)としてEVOH(エチレン含有量32モル%、ケン化度99.6モル%、210℃、2160gでのMI=3g/10分)を用い、かかるEVOHの製造時の乾燥工程においてEVOHの含水量を20%として得られた含水EVOHを用いた[(A+B)100重量部に対する水(C)の含有量は6重量部]以外は実施例1と同様に行って、同様に評価をした。
【0031】
実施例8
実施例1の直鎖状低密度ポリエチレン及びEVOHを用いて、直鎖状低密度ポリエチレン90重量部、EVOH10重量部及びAl(OH)316重量部を200℃で溶融混合して、含水率4.7%のパージング剤を得て、実施例1と同様に評価をした。
【0032】
比較例1
実施例1において、(A)/(B)の配合重量比を20/80とした以外は実施例1と同様に行って、同様に評価をした。
【0033】
比較例2
実施例1において、疎水性熱可塑性樹脂(A)を無添加とした以外は実施例1と同様に行って、同様に評価をした。
【0034】
比較例3
実施例1において、EVOHの含水量を55%にした[(A+B)100重量部に対する水(C)の含有量は30重量部]以外は実施例1と同様に行って、同様に評価をした。
【0035】
比較例4
実施例1において、水(C)を無添加(EVOHを熱乾燥させて含水量を0.1%未満とした)とした以外は実施例1と同様に行って、同様に評価をした。
【0036】
比較例5
パージング剤として、低密度ポリエチレン(出光ポリエチレン−L 0134、190℃、2160gでのメルトインデックス=1g/10分)のみを使用して実施例1と同様に行って、同様に評価をした。
実施例及び比較例の評価結果を表1に示す。
【表1】
評価( I ) 評価( II ) 評価( III )
実施例1 ◎ ◎ ◎
〃 2 ◎ ◎ ◎
〃 3 ◎ ◎ ◎
〃 4 ◎ ◎ ◎
〃 5 ◎ ◎ ◎
〃 6 ◎ ◎ ◎
〃 7 ◎ ◎ ◎
〃 8 ◎ ◎ ◎
比較例1 × × ◎
〃 2 × × ○
〃 3 × ○ ○
〃 4 × × ×
〃 5 ○ × ×
註)評価(I)〜(III)は実施例1中の評価項目(I)〜(III)を意味する。
【0037】
【発明の効果】
本発明のパージング剤は、疎水性熱可塑性樹脂(A)、親水性熱可塑性樹脂(B)及び水(C)を特定量配合し、かつ(A)と(B)のMIの関係も特定しているため、EVOH、PVA、PAのような親水性熱可塑剤樹脂を溶融成形する装置において樹脂流路内の金属表面に密着した残存樹脂を速やかに排出でき、しかもEVOH、PVA、PAを再度流路内に投入した場合でも、パージング剤の残存が無く、製品ロスを大幅に少なくすることができる。
Claims (5)
- 疎水性熱可塑性樹脂(A)、親水性熱可塑性樹脂(B)及び水(C)とからなり、その配合重量比(A)/(B)が99/1〜30/70で、かつ(A+B)100重量部に対して(C)を0.1〜20重量部含有してなり、さらに疎水性熱可塑性樹脂(A)のメルトインデックス(190℃、2160g荷重)よりも親水性熱可塑性樹脂(B)のメルトインデックス(210℃、2160g荷重)を小さくすることを特徴とするパージング剤。
- 水(C)を含有した親水性熱可塑性樹脂(B)と疎水性熱可塑性樹脂(A)のブレンド物であることを特徴とする請求項1記載のパージング剤。
- 疎水性熱可塑性樹脂(A)がポリオレフィン系樹脂であることを特徴とする請求項1または2記載のパージング剤。
- 親水性熱可塑性樹脂(B)がエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物、ポリビニルアルコール、ポリアミド系樹脂のいずれか1種以上であることを特徴とする請求項1〜3いずれか記載のパージング剤。
- 被パージ樹脂(D)がエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリアミド系樹脂のいずれか1種以上であることを特徴とする請求項1〜4いずれか記載のパージング剤。
Priority Applications (4)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP21815596A JP3810486B2 (ja) | 1996-06-26 | 1996-06-26 | パージング剤 |
| US08/826,386 US5958313A (en) | 1996-04-11 | 1997-04-09 | Purging agent |
| EP97105877A EP0800910B1 (en) | 1996-04-11 | 1997-04-10 | Purging agent |
| DE69706351T DE69706351T2 (de) | 1996-04-11 | 1997-04-10 | Reinigungszusammensetzung |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP21815596A JP3810486B2 (ja) | 1996-06-26 | 1996-06-26 | パージング剤 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH1016023A JPH1016023A (ja) | 1998-01-20 |
| JP3810486B2 true JP3810486B2 (ja) | 2006-08-16 |
Family
ID=16715508
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP21815596A Expired - Fee Related JP3810486B2 (ja) | 1996-04-11 | 1996-06-26 | パージング剤 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3810486B2 (ja) |
Families Citing this family (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| AU7475598A (en) * | 1998-05-07 | 1999-11-23 | Eval Company Of America | Polymer cleaning compositions and methods |
| JPWO2007011045A1 (ja) * | 2005-07-20 | 2009-02-05 | 株式会社クラレ | パージング剤 |
| JP6660589B2 (ja) | 2014-12-17 | 2020-03-11 | 三菱ケミカル株式会社 | パージング剤 |
| US20230193014A1 (en) * | 2019-07-31 | 2023-06-22 | Kuraray Co., Ltd. | Purging Agent and Method for Purging Molding Machine Using Same |
| MX2023009069A (es) * | 2021-02-02 | 2023-08-08 | Kuraray Co | Particulas porosas y agente de purga. |
| JP7407336B2 (ja) | 2021-12-21 | 2023-12-28 | 株式会社クラレ | 樹脂組成物、ならびにそれを用いたパージング剤および成形機のパージング方法 |
-
1996
- 1996-06-26 JP JP21815596A patent/JP3810486B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH1016023A (ja) | 1998-01-20 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| JP5730582B2 (ja) | 樹脂組成物およびそれを用いた多層構造体 | |
| US10633525B2 (en) | Melt-molding material using EVOH resin | |
| JP4326122B2 (ja) | エチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂組成物の製造方法及び樹脂ペレットの製造方法 | |
| JP7768030B2 (ja) | 重合体組成物及びその成形品 | |
| EP0800910B1 (en) | Purging agent | |
| US5219929A (en) | Saponified ethylene/vinyl acetate copolymer and polyamide-based resin composition | |
| JP3568327B2 (ja) | パージング剤 | |
| JP3810486B2 (ja) | パージング剤 | |
| JP3699541B2 (ja) | 成形機用洗浄剤 | |
| CN108473745B (zh) | 乙烯-乙烯醇系共聚物组合物粒料和该乙烯-乙烯醇系共聚物组合物粒料的制造方法 | |
| JPH0641197B2 (ja) | 加熱延伸多層構造体 | |
| JPWO2018164146A1 (ja) | 樹脂組成物およびそれからなる成形材料並びに多層構造体 | |
| JP4627354B2 (ja) | 樹脂組成物の製造法 | |
| JP2940665B2 (ja) | パージング剤 | |
| JP3161807B2 (ja) | パージング剤 | |
| EP1075370B1 (en) | Polymer cleaning compositions and methods | |
| JP5095664B2 (ja) | 樹脂組成物およびそれを用いた多層構造体 | |
| JP4704708B2 (ja) | 樹脂組成物及びその製造方法 | |
| JP3784506B2 (ja) | パージング剤 | |
| JP2005068414A (ja) | 樹脂組成物及びその製造方法 | |
| WO2022239729A1 (ja) | 重合体組成物及びその成形品 | |
| JP2758601B2 (ja) | 溶融樹脂流路内置換用組成物 | |
| JP2604485B2 (ja) | 多層構造体 | |
| JP2519810B2 (ja) | 成形体 | |
| JP2000212344A (ja) | エチレン―酢酸ビニル共重合体ケン化物および積層体 |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20040601 |
|
| A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20040611 |
|
| A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20040810 |
|
| A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20060223 |
|
| A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20060424 |
|
| TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
| A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20060518 |
|
| A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20060524 |
|
| R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090602 Year of fee payment: 3 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090602 Year of fee payment: 3 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100602 Year of fee payment: 4 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100602 Year of fee payment: 4 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110602 Year of fee payment: 5 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120602 Year of fee payment: 6 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120602 Year of fee payment: 6 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130602 Year of fee payment: 7 |
|
| S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130602 Year of fee payment: 7 |
|
| R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130602 Year of fee payment: 7 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130602 Year of fee payment: 7 |
|
| R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
| R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
| R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |