JP3812166B2 - Vehicle braking device - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両を電気的に制動する車両の制動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、この種の装置は、例えば特開平3−57755号公報に示されているように、車輪と一体的に回転する回転部材に摩擦部材を押し付けて制動力を付与するブレーキユニットと、ブレーキユニットに組み付けられて電力の供給により作動し摩擦部材を変位させて回転体に押し付ける電気アクチュエータと、電気アクチュエータに電力を供給するバッテリと、運転者による制動操作に応じてバッテリから電気アクチュエータへの電力の供給を制御しブレーキユニットが回転部材に付与する制動力を電気的に制御する電気制御手段とを備えている。この場合、バッテリの蓄電状態を検査するために、電圧計によってバッテリの電圧を計測するようにしたものもあった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来装置においては、充電不足や容量不足などによりバッテリの蓄電状態が悪化すると、電気アクチュエータに対して所望の電力が供給されなくなるため、ブレーキユニットが回転部材に対して所望の制動力を付与できなくなるという問題があった。そして、前記バッテリの蓄電状態は、同バッテリに負荷がかけられたときに生ずる電圧降下量などにも依存するため、単に電圧計により同バッテリの電圧を計測するのみでは的確に把握することができなかった。
【0004】
【発明の概要】
本発明は上記問題に対処すべくなされたものであり、その目的は、バッテリの蓄電状態を常に的確に把握できるようにした車両の制動装置を提供することにある。
【0005】
本発明は、上記の目的を達成するため、車輪と一体に回転する回転部材に摩擦部材を押し付けて制動力を付与するブレーキユニットと、該ブレーキユニットに組み付けられて電力の供給により作動し前記摩擦部材を変位させて前記回転体に押し付ける電気アクチュエータと、該電気アクチュエータに電力を供給するバッテリと、運転者による制動操作に応じて前記バッテリから前記アクチュエータへの電力の供給を制御し前記ブレーキユニットが前記回転部材に付与する制動力を電気的に制御する電気制御手段とを備えた車両の制動装置において、運転者による制動操作と無関係に車両が減速されるタイミングにて、前記摩擦部材を前記回転体に向けて変位させるように前記電気アクチュエータを作動させて前記バッテリに所定の負荷をかけ、同電気アクチュエータの作動時における電力の出力状態を調べることにより前記バッテリの蓄電状態を検査するバッテリ検査手段を設けたことを特徴とする車両の制動装置を提供するものである。 この制動装置においては、バッテリ検査手段が、運転者による制動操作と無関係に車両が減速されるタイミングにて、バッテリの蓄電状態を、実際に負荷がかかっている状態における電力の出力状態に基づいて検査する。したがって、バッテリの蓄電状態を常に的確に把握できるようになり、運転者の制動操作に伴う車両の制動異常に対して未然に的確に対処できるようになる。
【0006】
この場合、前記バッテリ検査手段によってバッテリに付与される負荷は、例えば電気アクチュエータにするとよい。より具体的には、バッテリ検査手段は、例えば、車両の走行中におけるアクセルペダルの操作解除時、同車両の走行路が上り坂から下り坂になったとき、同車両の変速機がシフトダウンされたとき、或いは同車両に対し路面から振動が入力されたときなどの運転者による制動操作とは無関係に車両が減速されるタイミングにて、摩擦部材を回転体に向けて変位させるように電気アクチュエータを作動させることによりバッテリに所定の負荷をかけ、同電気アクチュエータの作動時における電力の出力状態を調べることにより同バッテリの蓄電状態を検査するようにするとよい。このように構成した車両の制動装置においては、当該車両の減速走行中にバッテリ検査手段による電気アクチュエータの作動によって摩擦部材が回転体に当接して制動力が付与されたとしても、運転者に車両の減速に伴う違和感を感じさせることがない。
【0007】
また、この場合には、車両の速度が所定速度より小さいとき前記バッテリ検査手段による電気アクチュエータの作動を禁止する検査禁止手段を設けることにより、車両の低速走行中におけるバッテリ検査手段による電気アクチュエータの駆動が回避されるため、運転者が車両の減速感を比較的感じやすいときに車輪に対し制動力が付与されることが回避されることになり、より確実に車両の走行感覚を良好に保つことができる。
【0008】
本発明の実施にあたって、前記負荷を電気アクチュエータにより付与する場合には、例えば、バッテリ検査手段が、運転者による制動操作とは無関係に車両が減速されるタイミングにて、摩擦部材を回転体から離れる方向に変位させるように電気アクチュエータを作動させることによりバッテリに所定の負荷をかけ、同電気アクチュエータの作動時における電力の出力状態を調べることにより同バッテリの蓄電状態を検査するようにしてもよい。この場合、摩擦部材が回転体に当接することはないため、車輪に対して制動力が付与されることもなく、運転者に前記検査に伴う違和感を感じさせることもない。
【0010】
また、前記負荷を電気アクチュエータにより付与する場合には、例えば、摩擦部材を回転体から離れる方向に付勢するスプリングを設けて、バッテリ検査手段が、運転者による制動操作とは無関係に車両が減速されるタイミングにて、スプリングによる付勢力以下の駆動力で摩擦部材を回転体に向けて変位させるように電気アクチュエータを作動させることによりバッテリに所定の負荷をかけ、同電気アクチュエータの作動時における電力の出力状態を調べることにより同バッテリの蓄電状態を検査するようにしてもよい。この場合も、摩擦部材が回転体に当接することはないため、車輪に対して制動力が付与されることもなく、運転者に前記検査に伴う違和感を感じさせることもない。
【0012】
本発明の実施にあたっては、前記バッテリ検査手段によるバッテリの検査の結果に基づき同バッテリの蓄電状態の不良を報知する報知手段を設けることにより、バッテリの蓄電状態が悪化したとき、同バッテリの蓄電状態の悪化に対して迅速に対処することが可能となる。
【0013】
また、本発明の実施にあたっては、前記バッテリ検査手段によるバッテリの検査の結果に基づき前記電気制御手段による電気アクチュエータの制御を禁止する制御禁止手段を設けることにより、蓄電状態の悪化したバッテリからの電力により電気アクチュエータが作動することが回避されるため、車輪に対して不安定な制動力が付与されることが回避される。この場合、例えば、ブレーキユニットの摩擦部材と車両のブレーキペダルとを選択的に連結して同摩擦部材を同ブレーキペダルに機械的に連動させて変位させるペダル連結機構を予め設けて、上記の制御禁止手段が電気アクチュエータの制御を禁止したとき、ペダル連結機構に摩擦部材とブレーキペダルとを連結させるようにするとよい。また、例えば、複数の車輪に対してそれぞれブレーキユニット及び電気アクチュエータが設けられている場合であれば、各電気アクチュエータのうちの一部の制御のみを制御禁止手段によって禁止するようにしてもよい。
【0014】
【発明の実施の形態】
a.第1の実施形態
以下、本発明の第1の実施形態を図面を用いて説明する。図1は、同実施形態に係る車両の制動装置を概略的に示すブロック図である。この制動装置は、前後左右の各車輪位置にて、ドラム式のブレーキユニット10をそれぞれ備えている(一つのみを図示)。
【0015】
各ブレーキユニット10はそれぞれ同一のデュオサーボ型に構成され、図2にて詳細に示すように、車体に取り付けられた円盤状のバッキングプレート11と、内周面を摩擦面とし車輪と一体的に回転する回転体としてのドラム12とを備えている。バッキングプレート11上の一直径方向の隔たった2箇所には、同プレート11に固定されたアンカピン13と、フローティング式の中継リンクとしてのアジャスタ14とが設けられている。アンカピン13とアジャスタ14との間には、円弧状をなす一対のブレーキシュー15,16がドラム12の内周面に対向するように取り付けられている。一対のブレーキシュー15,16は、各一端部同士にてアジャスタ14により相互に接近不能かつ隔離可能に連結されているとともに、各他端部にてアンカピン13に当接しており、各端部の回りに回転可能になっている。また、一対のブレーキシュー15,16は、各一端部にてアジャスタスプリング17により互いに接近する方向すなわちアジャスタ14側に付勢されているとともに、各他端部にてリターンスプリング18,19により互いに接近する方向すなわちアンカピン13側に付勢されている。各ブレーキシュー15,16の外周面上には、摩擦部材としてのブレーキライニング21,22が固着されている。一方のブレーキシュー15には、円弧状のレバー23がドラム12の回転軸線と交差する方向に回動可能に取り付けられている。レバー23と他方のブレーキシュー16にはトラッド24の両端がそれぞれ係合されており、トラッド24はレバー23とブレーキシュー16の各一方の回動による力を他方にそれぞれ伝達する。
【0016】
レバー23の一端部にはフレキシブルなケーブル25の一端部が接続されており、ケーブル25の他端部はボールねじ機構26の出力部材に接続されている。ボールねじ機構26は、減速機27を介して電気アクチュエータとしての直流モータで構成した電動モータ28に接続されており、電動モータ28の回転に応じてケーブル25がその軸線方向に引っ張られるようになっている。なお、このケーブル25を引っ張るときの電動モータ28の回転方向を正側とする。また、この電動モータ28は、直流モータ以外にも、誘導モータ、同期モータ、ステップモータ、超音波モータなど種々のモータを利用できる。レバー23の一端部と減速機27のハウジングとの間には、ケーブル25を貫通させたリターンスプリング29が設けられており、同スプリング29によってレバー23は図示反時計方向に付勢されている。レバー23の一端部には、フレキシブルなケーブル31の一端も接続されている。ケーブル31は、ケーブル25と略同方向に延設され、ドラム12に一端を固定したアウタケーシング31aを貫通してペダル連結機構PD(図1)に導かれている。レバー32の一端部とアウタケーシング31aの端面との間にはケーブル31を貫通させたリターンスプリング32が設けられており、同スプリング32によってレバー23は図示反時計方向に付勢されている。
【0017】
ペダル連結機構PDは、図3に示すように、円筒状に形成されるとともに直列に接続された第1及び第2ハウジング35,36を備えている。第1ハウジング35内には、第1ピストン37が軸線方向に変位可能かつ軸線回りに回転不能に組み込まれている。第1ピストン37はリターンスプリング38により常時図示右方向に付勢されており、ブレーキペダル39が踏み込み操作されていない状態で図示位置にある。ブレーキペダル39は、車体に取り付けられたブラケット40に回動可能に支持されており、リターンスプリング41によりストッパ42に向かって付勢されている。ブレーキペダル39の中間部にはクレビス43を介してプッシュロッド44の後端部が接続され、同ロッド44の先端は第1ピストン37の後端面に当接している。
【0018】
第2ハウジング36内には、第2ピストン45が軸線方向に変位可能かつ軸線回りに回転不能にそれぞれ組み込まれている。第2ピストン45は、リターンスプリング46により常時図示右方向に付勢されていて通常図示位置にある。第2ピストン45には、第1ハウジング35及び第1ピストン37内に進入した小径部45aが形成されている。小径部45aの後端面は、ピン47により選択的に図示左方向に押圧されるようになっている。
【0019】
ピン47の上部は、第1ピストン37の外周上に固定したケーシング48内に軸線方向に変位可能に組み込んだプランジャ49に圧入固定されている。プランジャ49は、ケーシング48内に固定したコア50との間に介装されたスプリング51により下方に常時付勢されていて、ピン47を第1ピストン37に設けた孔37aを貫通させて第2ピストン45の小径部45aの後端面に当接させるようになっている。ケーシング48内には、プランジャ49及びコア50の外側にてソレノイドコイル52も組み込まれている。ソレノイドコイル52は、リード線52aを介した通電によりプランジャ49及びピン47をスプリング51の付勢力に抗して引き上げ、前記ピン47と第2ピストン45の小径部45aの後端面との当接を解除するようになっている。リード線52aは、ケーシング48及び第1ハウジング35に固定したカバー53を介して外部に引き出されている。また、カバー53は第1ハウジング35に固定されているとともに、ケーシング48は第1ピストン37に固定されており、第1ピストン37は第1ハウジング35に対して相対移動するので、リード線52aは可撓性を有するとともにその長さも十分に設定されている。
【0020】
第2ハウジング36の内周面上には、円筒状の回転部材54がベアリング55,55を介して軸線回りに回動可能かつ軸線方向に変位不能に組み付けられている。回転部材54の内周面と第2ピストン45の外周面との間には、第2ピストン45の軸線方向の変位を回転部材54の回転運動に変換するとともに、回転部材54の回転運動を第2ピストン45の軸線方向の変位に変換するボールねじ機構56が介装されている。ボールねじ機構56は、回転部材54の内周面に圧入固定されて同部材54と一体的に回転するナット56aと、同ナット56aと第2ピストン45との間に介装された複数のボール56bとからなる。回転部材54の外周面上には、前述した各ブレーキユニット10の各ケーブル31の他端部が巻かれており、同ケーブル31を貫通させたアウタケーシング31aの他端が第2ハウジング36に固定されている。これにより、回転部材54の回転によりケーブル31がペダル連結機構PD側に引かれたり、同ケーブル31の引っ張りにより回転部材54が前記とは逆方向に回転したりする。
【0021】
また、この制動装置は、前記各ブレーキユニット10の電動モータ28に電流を供給するためのバッテリ60も備えている。バッテリ60には、オン/オフ切り換え可能な充電スイッチ61を介して、充電機62が接続されている。充電機62は、図示しない車両のエンジンにより駆動されて、充電スイッチ61がオン状態にあるときバッテリ60を充電する。また、充電スイッチ61がオフ状態にあるとき(図示状態)、充電機62からバッテリ60への電流路は切断され、上記充電は停止される。
【0022】
次に、この制動装置の電気制御装置について説明する。この電気制御装置は、図1に示すように、前記充電スイッチ61に接続されたマイクロコンピュータ70を備えている。マイクロコンピュータ70は、図4のフローチャートに対応したプログラムを実行して、充電スイッチ61を切り換え制御するとともに、バッテリ60と各ブレーキユニット10の電動モータ28との間に介装された各駆動回路71に対しそれぞれ制御信号を出力するものである。各駆動回路71は、前記マイクロコンピュータ70からの制御信号に応じて、バッテリ60から各電動モータ28に供給される電流を制御し同各モータ28をそれぞれ独立に駆動制御する。また、マイクロコンピュータ70は、ペダル連結機構PDに接続された駆動回路72に対しても制御信号を出力する。駆動回路72は、前記マイクロコンピュータ70からの制御信号に応じて、図示しないバッテリからソレノイドコイル52への通電を制御する。
【0023】
マイクロコンピュータ70には、ペダルストロークセンサ73、ブレーキスイッチ74、荷重センサ75、ロータリエンコーダ76、イグニッションスイッチ77、アクセルスイッチ78、舵角センサ79、車速センサ81、表示器82も接続されている。
【0024】
ペダルストロークセンサ73は、ブレーキペダル39の回動量を検出する回転角センサ又は同ペダル39と連動する部材の変位量を検出するセンサで構成され、ブレーキペダル39の踏み込み操作量(踏み込み操作力)を検出するものである。ブレーキスイッチ74は、ブレーキペダル39の踏み込み操作を検出するもので、ブレーキペダル39の踏み込み解除状態でオフしていて、同ペダル39の踏み込み操作時にオンするものである。
【0025】
荷重センサ75は、各ブレーキユニット10のレバー23とトラッド24との係合部にそれぞれ設けられて、同各係合部に作用する荷重をそれぞれ検出する。なお、この荷重センサ75は、ブレーキシュー15,16及びブレーキライニング21,22によりドラム12及び各車輪に実際に付与されている制動力を検出するもので、アンカピン13とブレーキシュー15,16の当接部に設けた荷重センサ、レバー23、ブレーキシュー15,16の歪みを検出する歪みセンサなどでも代用できる。ロータリエンコーダ76は、各ブレーキユニット10の電動モータ28に内蔵されて、同電動モータ28の回転位置を検出することにより、ケーブル25の引っ張り量、すなわちブレーキライニング21,22のドラム12に対する位置を検出する。
【0026】
イグニッションスイッチ77は、図示しないキーにより操作されて、この車両のエンジンを始動させるためのスイッチである。アクセルスイッチ78は、この車両の図示しないアクセルペダルの踏み込み操作を検出するものであり、同ペダルの踏み込み解除状態でオフしていて、同ペダルの踏み込み操作時にオンするスイッチである。舵角センサ79は、図示しない操舵ハンドルの操舵角θを検出するものである。操舵角θは、正の値にて操舵ハンドルの中立状態から右方向への操舵角を表すとともに、負の値にて操舵ハンドルの中立状態から左方向への操舵角を表すものである。車速センサ81は、車速vを検出するものである。表示器82は、バッテリ60の蓄電状態の不良を報知するためのものである。
【0027】
次に、上述のように構成した同実施形態に係る車両の制動装置の動作を図4のフローチャートに沿って説明する。マイクロコンピュータ70は、前記イグニッションスイッチのオン操作に伴いステップ100にてメインプログラムの実行を開始し、まず、ステップ101にて、充電スイッチ61をオン状態に設定して充電機62によるバッテリ60の充電を開始する。また、ステップ102にて、駆動回路72に制御信号を出力しペダル連結機構PDのソレノイドコイル52への通電を開始する。これにより、プランジャ49がスプリング51の付勢力に抗して図3の上方に吸引され、同プランジャ49の上昇に伴い、ピン47が上方に変位して同ピン47と第2ピストン45の小径部45aとの当接が解除される。したがって、第1ピストン37が第2ピストン45に対して相対変位可能となり、第1ピストン37がブレーキペダル39の踏み込み操作に応じて軸線方向に変位可能となるとともに、第2ピストン45がリターンスプリング46の付勢力により図示位置に保たれるようになる。
【0028】
上記ステップ102の処理後、マイクロコンピュータ70は、ステップ103〜126からなる循環処理を繰り返し実行し続ける。この場合、まず、ステップ103にて、ペダルストロークセンサ73により検出されたブレーキペダル39の踏み込み操作量を入力し、ステップ104にて、この車両の各車輪に対する目標制動力をそれぞれ算出する。この目標制動力は、ブレーキペダル39の踏み込み操作量(踏み込み操作力)にほぼ比例した値に設定されるが、後輪側を前輪側より所定比率だけ大きくしたり、図示しないアンチロックブレーキ装置、トラクション装置などの車両に搭載した他の装置からの信号により増減されたりする。
【0029】
上記目標制動力の算出後、マイクロコンピュータ70は、ステップ106にて、各車輪に対する制動力を制御する処理を実行する。具体的には、各ブレーキユニット10毎に、荷重センサ75による検出に基づき駆動回路71に制御信号を出力して、電動モータ28に供給する電流を制御し電動モータ28をそれぞれ駆動制御する。荷重センサ75による検出荷重から換算された制動力が前記目標制動力より小さかった場合は、電動モータ28を正転させる駆動電流を増加させて、減速機27及びボールねじ機構26を介しケーブル25を引っ張る電動モータ28の引っ張り力を増加させる。これにより、レバー23を図2の時計方向に回動させる駆動トルクが大きくなるため、ブレーキシュー15,16によるブレーキライニング21,22をドラム12に押し付ける力(制動力)が大きくなり、車輪に付与される制動力が大きくなる。荷重センサ75による検出荷重から換算された制動力が前記目標制動力と等しかった場合は、それまで電動モータ28に供給していた駆動電流を維持して、車輪に対する制動力を維持する。荷重センサ75により検出された荷重が前記目標制動力より大きかった場合は、電動モータ28を正転させる駆動電流を減少させる。これにより、前記レバー23に対する駆動トルクが小さくなり、ブレーキシュー15,16、ブレーキライニング21,22及びドラム12によって車輪に付与される制動力が小さくなる。
【0030】
上記ステップ103〜106の処理の繰り返し実行により、上記ステップ103〜126からなる循環処理中、各車輪には、運転者によるブレーキペダル39の踏み込み操作に応じて、同ペダル39の踏み込み操作量(踏み込み操作力)にほぼ比例した制動力が付与されることになる。この場合、同ペダル39の踏み込み操作が完全に解除された状態では、ステップ104にて算出される目標制動力が「0」となり、ステップ106の処理により各ブレーキユニット10の電動モータ28に供給される駆動電流が「0」に保たれる。したがって、レバー23にケーブル25を介した電動モータ28による引っ張り力が作用することもないため、レバー23がリターンスプリング29により基準位置に戻されていて、ブレーキライニング21,22がドラム12から離間している。
【0031】
ステップ108〜118は、バッテリ60の蓄電状態を検査するタイミングを判定するための処理である。ステップ108は、ブレーキスイッチ74がオフ状態であるか否かを判定する処理である。このとき、ブレーキペダル39が踏み込み操作されていてブレーキスイッチ74がオン状態にあれば、「NO」との判定のもとにプログラムはステップ103へ戻される。一方、ブレーキペダル39が踏み込み操作されておらずブレーキスイッチ74がオフ状態にあれば、「YES」との判定のもとにプログラムはステップ110以降へ進められる。
【0032】
ステップ110は、車速センサ81により検出された車速vが予め設定された所定速度v0以上であるか否かを判定する処理である。このとき、車両が低速で走行していて車速vが所定速度v0より小さければ、「NO」との判定のもとにプログラムはステップ103へ戻される。一方、車両が中高速で走行していて車速vが所定速度v0以上であれば、「YES」との判定のもとにプログラムはステップ112以降へ進められる。
【0033】
ステップ112は、ブレーキスイッチ74によるブレーキペダル39の踏み込み操作の検出に基づいて、同ペダル39の非操作状態が予め設定された所定時間T0以上継続しているか否か、言い換えれば前回の同ペダル39の操作から同所定時間T0が経過したか否かを判定する処理である。このとき、同ペダル39の非操作状態が所定時間T0だけ継続していなければ、「NO」との判定のもとにプログラムはステップ103へ戻される。一方、同ペダル39の非操作状態が所定時間T0以上継続していれば、「YES」との判定のもとにプログラムはステップ114以降へ進められる。
【0034】
ステップ114は、前記ブレーキスイッチ74による検出に基づいて、ブレーキペダル39の操作頻度が予め設定された所定値N0以上であるか否かを判定する処理である。この場合、前記ブレーキペダル39の操作頻度は、イグニッションスイッチ77のオン操作以後にブレーキペダル39が踏み込み操作された回数を、同スイッチ77のオン操作からの経過時間で割った値として算出される。このとき、同算出したブレーキペダル39の操作頻度が所定値N0より小さければ、「NO」との判定のもとにプログラムはステップ103へ戻される。一方、同操作頻度が所定値N0以上であれば、「YES」との判定のもとにプログラムはステップ116以降へ進められる。
【0035】
ステップ116は、舵角センサ79により検出された操舵角θの絶対値|θ|が予め設定された所定角度θ0以下であるか否かを判定する処理である。このとき、車両が旋回中であって操舵角θの絶対値|θ|が所定角度θ0より大きければ、「NO」との判定のもとにプログラムはステップ103へ戻される。一方、車両がほぼ直進状態にあって操舵角θの絶対値|θ|が所定角度θ0以下であれば、「YES」との判定のもとにプログラムはステップ118以降へ進められる。
【0036】
ステップ118は、アクセルスイッチ78のオン状態からオフ状態への切り換えの有無を判定する処理である。このとき、この車両のアクセルペダルが踏み込まれているか又は踏み込み解除状態を継続しているかして、アクセルスイッチ78がオン状態にあるか又はオフ状態継続中であれば、「NO」との判定のもとにプログラムはステップ103へ戻される。一方、このとき、前記アクセルペダルの踏み込み操作が解除されて同ペダルが踏み込み状態から踏み込み解除状態に移行し、アクセルスイッチ78がオン状態からオフ状態に切り換われば、「YES」との判定のもとにプログラムはステップ120以降へ進められる。
【0037】
ステップ120〜124は、バッテリ60の蓄電状態を検査するための処理である。この場合、マイクロコンピュータ70は、まず、ステップ120にて、充電スイッチ61をオフ状態に切り換えて、充電機62からバッテリ60への電流路を切断する。そして、ステップ122にて、各ブレーキユニット10に対応した各電動モータ28を正転駆動する。
【0038】
上記ステップ122における電動モータ28の駆動方法について具体的に説明する。まず、マイクロコンピュータ70は、各駆動回路71に対し制御信号を出力して、バッテリ60から各電動モータ28に対し予め設定された所定の駆動電流I0を供給させ、同各電動モータ28を正転駆動する。これにより、各電動モータ28は、減速機27及びボールねじ機構26を介してケーブル25を引っ張り、ブレーキライニング21,22をドラム12に対し近接する方向に変位させる。そして、マイクロコンピュータ70は、各ブレーキユニット10毎に、前記変位によりブレーキライニング21,22がドラム12に当接して押し付けられ始め、荷重センサ75が荷重を検出し始めたとき、前記電動モータ28に対する電流の供給をそれぞれ停止させる。また、マイクロコンピュータ70は、このような電動モータ28の駆動制御の一方で、各ブレーキユニット10毎に、ロータリエンコーダ76による検出に基づきブレーキライニング21,22の変位量を計測するとともに、同ブレーキライニング21,22の変位に要した時間を計測する。なお、前記各電動モータ28の正転駆動は、予め設定された規定時間の間に荷重センサ75が荷重を検出し始めなかった場合には自動的に停止される。
【0039】
ステップ124は、上記ステップ122における電動モータ28の作動に基づいてバッテリ60の蓄電状態の良否を判定する処理である。同処理において、マイクロコンピュータ70は、まず、各ブレーキユニット10毎に、上記ステップ122にて計測した変位量を同ステップ122にて計測した変位時間で割って、ブレーキライニング21,22のドラム12に対する変位速度を算出する。そして、この各ブレーキユニット10毎に算出した変位速度がそれぞれ後述する所定速度以上であった場合に、バッテリ60の蓄電状態が良好である、すなわち「YES」と判定する。一方、前記各算出した変位速度のうちの一部又は全部が前記所定速度より小さかった場合は、バッテリ60の蓄電状態が不良である、すなわち「NO」と判定する。
【0040】
上記ステップ124の判定処理の物理的な意味を説明する。一般に、電動モータ28の駆動によりブレーキライニング21,22がドラム12に対し変位するとき、同変位の速度は電動モータ28に実際に供給されている駆動電流に応じて決定される。この場合、同駆動電流が大きいほど前記変位の速度は速くなり、同駆動電流が小さいほど同変位速度は遅くなる。ところで、前記ステップ124にて算出速度との比較判定に用いられた所定速度は、前記駆動電流I0が電動モータ28に供給された場合におけるブレーキライニング21,22の速度より若干遅い速度に予め設定されている。したがって、このステップ124の判定処理においては、ステップ122にて電動モータ28に実際に供給された駆動電流が、同ステップ122にてマイクロコンピュータ70が駆動回路71を介して電動モータ28に供給しようとした駆動電流I0に近ければ「YES」と判定され、同駆動電流I0より著しく低ければ「NO」と判定されることになる。そして、このとき充電機62からバッテリ60への電流路は前記ステップ120の処理によって切断されているため、前記ステップ122,124における処理は、各電動モータ28の作動を調べることによって同各電動モータ28に対するバッテリ60からの電力の出力状態を調べ、バッテリ60の蓄電状態を検査していることに他ならない。
【0041】
上記ステップ124にて「YES」と判定された場合、マイクロコンピュータ70は、ステップ126にて充電スイッチ61を再びオン状態に切り換えて充電機62によるバッテリ60の充電を再開した上で、プログラムを再びステップ103以降へ進める。
【0042】
一方、上記ステップ124にて「NO」と判定された場合、マイクロコンピュータ70は、ステップ128にて充電スイッチ61を再びオン状態に切り換えて充電機62によるバッテリ60の充電を再開した上で、プログラムをステップ130以降へ進める。ステップ130においては、表示器82によってバッテリ60の蓄電状態の不良を報知する。ステップ132においては、駆動回路72に制御信号を出力してペダル連結機構PDのソレノイドコイル52への通電を解除する。これにより、プランジャ49及びピン47がスプリング51の付勢力により下方に変位し、ピン47が第2ピストン45の小径部45aの端面に当接する。そして、これら各処理後、マイクロコンピュータ70はステップ134にてこのプログラムの実行を終了し、前記ステップ106における各電動モータ28の駆動制御処理を禁止する。なお、このとき、バッテリ60の蓄電状態が不良であることを表すデータを不揮発性メモリに記憶しておくようにしてもよい。そして、イグニッションスイッチ77のオフ時にも同記憶を保存しておいて、次回以降のイグニッションスイッチ77のオン操作時にも前記ステップ102〜126の処理を禁止するようにしてもよい。
【0043】
上記場合においては、前記ステップ132の処理によりピン47が第2ピストン45に当接しているため、以後、ブレーキペダル39が踏み込み操作されて第1ピストン37がプッシュロッド44に押されて図3の左方向に変位するとき、第2ピストン45も、ピン47を介して第1ピストン37に押され同方向に変位する。このとき、同第2ピストン45の変位はボールねじ機構56によって回転部材54の軸線回りの回転運動に変換され、回転部材54は同回転運動によってその外周上にケーブル31を巻き込むため、ケーブル31にはブレーキペダル39の踏み込み操作量(踏み込み操作力)に比例した引っ張り力が付与される。そして、このケーブル31の引っ張り力は各ブレーキユニット10のレバー23に伝達され、同レバー23が前述した電動モータ28における場合と同様に図2の時計方向に前記引っ張り量に比例した量だけ回動するので、各車輪にブレーキペダル39の踏み込み操作量(踏み込み操作力)に応じた制動力が付与される。なお、この制動力は、各後輪に対する制動力が各前輪に対する制動力に比べて常にほぼ一定の比率で大きくなるように設定されている。
【0044】
また、前記ブレーキペダル39の踏み込み操作が解除されると、各ブレーキユニット10のリターンスプリング32が各レバー23を基準位置に戻すように作用するため、前記各車輪に対する制動力が解除される。このとき、レバー23がケーブル31を前記と逆方向に引っ張るため、ケーブル31は、前記巻き込まれたケーブル31を回転部材54から巻き戻すように回転部材54を前記と逆方向に回転させて、ボールねじ機構56を介し第1及び第2ピストン37,45を図3の右方向に変位させるように作用する。また、これと同時に、リターンスプリング38,46も、第1及び第2ピストン37,45を図3の右方向に変位させるように作用する。これらの作用により、第1及び第2ピストン37,45、並びにブレーキペダル39が初期位置に復帰する。
【0045】
上述のように、上記実施形態においては、図4のステップ108〜118にてそれぞれ「YES」と判定されたとき、ステップ122にて、各電動モータ28を正転駆動することにより、バッテリ60に実際に負荷がかけられる。そして、同各電動モータ28の駆動時における作動を調べることにより同各電動モータ28に対するバッテリ60の電力の出力状態が調べられて、ステップ124にてバッテリ60の蓄電状態の良否が判定される。したがって、バッテリ60の蓄電状態を常に的確に把握でき、運転者の制動操作に伴う車両の制動異常に対して未然に的確に対処できる。
【0046】
この場合、上記ステップ122における各電動モータ28の正転駆動は、ステップ118の判定処理により、この車両のアクセルペダルの踏み込み操作が解除されて同ペダルが踏み込み状態から踏み込み解除状態に移行したときにのみ許容されるようになっている。したがって、上記ステップ122の実行時に、各電動モータ28の正転駆動によってブレーキライニング21,22がドラム12に当接し、同当接によって各車輪に対して制動力が付与された場合においても、この車両がエンジンブレーキによって運転者による制動操作と無関係に減速しているため、運転者に車両の減速に伴う違和感を感じさせることがない。
【0047】
また、上記ステップ122における各電動モータ28の正転駆動は、ステップ110の判定処理により、車両の低速走行時には禁止されるようになっている。したがって、運転者が車両の減速を比較的感じやすいときに各車輪に対して制動力が付与されることが回避されることになるため、同車両の走行感覚がより確実に良好に保たれる。
【0048】
また、上記ステップ122における各電動モータ28の正転駆動は、ステップ112の判定処理により、前回のブレーキペダル39の操作から所定時間T0が経過した場合にのみ実行されるようになっている。したがって、上記各電動モータ28の正転駆動が無意味に頻繁に実行されることはない。
【0049】
また、上記ステップ122における各電動モータ28の正転駆動は、ステップ114の判定処理によりブレーキペダル39の操作頻度が予め設定された所定値N0以上であった場合にのみ実行されるようになっている。したがって、ブレーキペダル39の操作頻度が少なくバッテリ60の充電状態が良好であるときに上記各電動モータ28の正転駆動が無意味に実行されることはない。
【0050】
また、上記ステップ122における各電動モータ28の正転駆動は、ステップ116の判定処理により、車両の旋回中には禁止されるようになっている。したがって、車両の旋回中における各車輪に対する制動力の付与が回避されることになるため、同車両の安定性が損なわれることはない。
【0051】
また、上記ステップ124においてバッテリ60の蓄電状態が不良であると判定されたときには、ステップ130の処理により、同蓄電状態の不良が表示器82にて報知されるようになっている。したがって、バッテリ60の蓄電状態の悪化に対して迅速に対処することが可能である。
【0052】
また、上記ステップ124においてバッテリ60の蓄電状態が不良であると判定されたときには、ステップ132にてペダル連結機構PDのソレノイドコイル52への通電が解除されて各ブレーキユニット10のブレーキライニング21,22がブレーキペダル39に対し機械的に連動して変位するように連結された上で、ステップ134にてプログラムの実行が終了してステップ106の各電動モータ28の駆動制御処理が禁止されるようになっている。したがって、蓄電状態が悪化したバッテリ60からの電力により各電動モータ28が駆動されることが回避されるため、車輪に対して不安定な制動力が付与されることが回避される。b.第2の実施形態
以下、本発明の第2の実施形態を図面を用いて説明する。同実施形態に係る車両の制動装置は、前記第1の実施形態に係る車両の制動装置と比較して、構成上以下の点が異なる。
【0053】
この第2の実施形態に係る車両の制動装置において、マイクロコンピュータ70には、図1に示すように、オートクルーズスイッチ83、加速度センサ84及び勾配センサ85も接続されている。オートクルーズスイッチ83は、この車両のオートクルーズ走行のための図示しない電気制御装置にも接続されており、オン状態とオフ状態とで切り換え操作されて、オン状態にて同電気制御装置に対し同オートクルーズ走行のための制御の実行を指示するものである。加速度センサ84は、この車両の前方に向けての加速度Gを検出するものである。この加速度センサ84は、加速度Gが所定加速度G0となったときオン・オフするようなスイッチにより代用することができる。勾配センサ85は、この車両の前後方向の勾配、すなわちこの車両の走行路の勾配ψを検出するためのものである。勾配ψは、正の値にてこの車両の走行路が上り坂であることを表すとともに、負の値にて同走行路が下り坂であることを表すものである。また、この勾配センサ85は、車両の走行路が下り坂になったときオンするようなスイッチにより代用することができる。なお、この第2の実施形態に係る車両の制動装置においては、アクセルスイッチ78は省略してもよい。
【0054】
同実施形態において、マイクロコンピュータ70は、図5のフローチャートに対応したプログラムを実行する。このプログラムは、前記図4のフローチャートに対応したプログラムにおいて、ステップ118の判定処理に代えてステップ202〜208の判定処理を採用したものである。
【0055】
マイクロコンピュータ70は、前記同様のステップ116にて「YES」と判定したとき、プログラムをステップ202へ進めて、オートクルーズスイッチ83がオン状態であるか否かを判定する。このとき、オートクルーズスイッチ83がオフ状態にあってこの車両が通常走行中であれば、「NO」との判定のもとにプログラムはステップ103へ戻される。
【0056】
一方、オートクルーズスイッチ83がオン状態に切り換え操作されると、この車両はオートクルーズ走行を開始する。同走行中は、前記オートクルーズスイッチ83に接続された電気制御装置が、図示しないプログラムを実行して、車速センサ81による検出に基づきこの車両に搭載されたエンジンの出力を制御し、同車両を一定の設定速度で走行させ続ける。このとき、前記ステップ202の判定処理が実行されると、マイクロコンピュータ70は「YES」と判定してプログラムをステップ204以降へ進める。
【0057】
ステップ204は、車速センサ81により検出された車速vが、予め設定した所定時間の間に予め設定した所定速度v1だけ増加したか否かを判定する処理である。いま、この車両はオートクルーズ走行中であり、車速vはほぼ一定に保たれているため、通常、マイクロコンピュータ70は、「NO」との判定のもとに、プログラムをステップ103へ戻す。
【0058】
一方、上記オートクルーズ走行中、車両の走行路が上り坂から下り坂に切り替わると、前記電気制御装置の制御に関わらず、車速vが大きくなる。そして、同車速vが前記所定時間の間に所定速度v1だけ増加したとき、前記ステップ204の判定処理が実行されると、マイクロコンピュータ70は「YES」との判定のもとにプログラムをステップ206以降へ進める。
【0059】
ステップ206は、加速度センサ84による検出に基づいて、この車両の前方に向けての加速度Gが予め設定された所定加速度G0以上であるか否かを判定する処理である。ステップ208は、勾配センサ85により検出された勾配ψの、正の値から負の値への切り替わりが有ったか否かを判定する処理である。これら各ステップ206,208の判定処理は、いずれも前記ステップ204の判定処理と同様にこの車両の走行路が上り坂から下り坂に切り替わったか否かを判定するものであるが、車速センサ81の誤検出に基づきステップ120以降の処理が実行されることを確実に回避するために実行されるものである。したがって、簡単のためにいずれか一方又は両方を省略するようにしても、本発明の効果を相応に期待することができる。この場合、加速度センサ84又は勾配センサ85も省略してよい。
【0060】
上記各ステップ206,208の判定処理のうちで一方でも「NO」と判定されると、プログラムはステップ103へ戻される。一方、上記各ステップ206,208にて共に「YES」と判定されると、マイクロコンピュータ70はプログラムを前記同様のステップ120以降へ進めてバッテリ60の蓄電状態の検査を開始する。
【0061】
上述のように、上記実施形態においては、ステップ122における各電動モータ28の正転駆動が、ステップ202〜208の判定処理により、この車両の走行路が上り坂から下り坂に切り替わったときにのみ許容されるようになっている。したがって、前記ステップ122の実行時に、各電動モータ28の正転駆動によってブレーキライニング21,22がドラム12に当接し、同当接によって各車輪に対して制動力が付与された場合においても、この車両がエンジンブレーキによって運転者による制動操作と無関係に減速しているため、運転者に車両の減速に伴う違和感を感じさせることがない。
c.第3の実施形態
以下、本発明の第3の実施形態を図面を用いて説明する。同実施形態に係る車両の制動装置は、前記第1の実施形態に係る車両の制動装置と比較して、構成上以下の点が異なる。
【0062】
この第3の実施形態に係る車両の制動装置において、マイクロコンピュータ70には、図1に示すように、この車両の図示しないシフトレバー機構に組み付けられたシフトスイッチ群86も接続されている。シフトスイッチ群86は、この車両の変速機の変速比制御のための図示しない電気制御装置にも接続されており、オーバードライブスイッチ86aとセカンドレンジスイッチ86bとを有する。オーバードライブスイッチ86aは、この車両の変速比が通常のドライブレンジにあるときオン状態とオフ状態とで切り換え操作されて、オン状態にて同変速比の高回転低トルク側への設定を指示するとともに、オフ状態にて同変速比の低回転高トルク側への設定を指示するためのものである。セカンドレンジスイッチ86bは、前記シフトレバーのポジションが前記ドライブレンジより低回転高トルクであるセカンドレンジであるときオン状態に保たれるスイッチである。なお、この第3の実施形態に係る車両の制動装置においても、アクセルスイッチ78は省略してもよい。
【0063】
同実施形態において、マイクロコンピュータ70は、図6のフローチャートに対応したプログラムを実行する。このプログラムは、前記図4のフローチャートに対応したプログラムにおいて、ステップ118の判定処理に代えてステップ302の判定処理を採用したものである。
【0064】
マイクロコンピュータ70は、前記同様のステップ116にて「YES」と判定したとき、プログラムをステップ302へ進めて、この車両にシフトダウン操作があったか否かを判定する。このシフトダウン操作は、この車両の変速比を高回転低トルク側から低回転高トルク側に切り換えるための操作であり、具体的には、前記シフトレバーのポジションがドライブレンジである場合におけるオーバードライブスイッチ86aのオン状態からオフ状態への切り換え操作、及び前記シフトレバーのポジションをドライブレンジからセカンドレンジに切り換える操作である。マイクロコンピュータ70は、シフトスイッチ群86の状態の変化に基づき前記シフトダウン操作の有無を判定する。このとき、シフトダウン操作が行われていなければ、「NO」との判定のもとにプログラムをステップ103へ戻す。このようにして、シフトダウン操作が行われていない間、マイクロコンピュータ70はステップ103〜116,302からなる循環処理を繰り返し実行し続ける。
【0065】
一方、上記循環処理中、前記シフトスイッチ群86に接続された電気制御装置は、図示しないプログラムの実行により、シフトスイッチ群86の状態の変化に応じてこの車両の図示しない変速機構を制御し同車両の変速比を制御している。特に、シフトダウン操作が行われた場合には、同車両の変速比を低回転高トルク側に移行させる。このとき、前記ステップ302の判定処理が実行されると、マイクロコンピュータ70は「YES」と判定してプログラムを前記同様のステップ120以降へ進めバッテリ60の蓄電状態の検査を開始する。
【0066】
上述のように、上記実施形態においては、ステップ122における各電動モータ28の正転駆動が、ステップ302の判定処理により、この車両の変速機にシフトダウン操作が行われたときにのみ許容されるようになっている。したがって、前記ステップ120の実行時に、各電動モータ28の正転駆動によってブレーキライニング21,22がドラム12に当接し、同当接によって各車輪に対して制動力が付与された場合においても、この車両がエンジンブレーキによって運転者による制動操作と無関係に減速しているため、運転者に車両の減速に伴う違和感を感じさせることがない。
【0067】
なお、上記実施形態は、本発明に係る車両の制動装置をオートマティック変速機構を備えた車両に適用したものであるが、マニュアル変速機構を備えた車両に対しても、本発明に係る車両の制動装置を適用することは可能である。この場合、同車両のシフトレバー機構に同シフトレバーによって指定される同車両の各変速比に対応してそれぞれスイッチを設けておき、前記ステップ302にて、同各スイッチの状態の変化によってこの車両の変速機のシフトダウン操作、すなわちこの車両の変速比を高回転低トルク側から低回転高トルク側に切り換えるための操作の有無を判定するようにするとよい。
d.第4の実施形態
以下、本発明の第4の実施形態を図面を用いて説明する。同実施形態に係る車両の制動装置は、前記第1の実施形態に係る車両の制動装置と比較して、構成上以下の点が異なる。
【0068】
この第4の実施形態に係る車両の制動装置において、マイクロコンピュータ70には、図1に示すように、各車輪にそれぞれ組み付けられた各車輪速センサ87(一つのみを図示)も接続されている。各車輪速センサ87は、各車輪の回転速度をそれぞれ検出するものである。なお、この第3の実施形態に係る車両の制動装置においては、アクセルスイッチ78は省略してもよい。
【0069】
同実施形態において、マイクロコンピュータ70は、図7のフローチャートに対応したプログラムを実行する。このプログラムは、前記図4のフローチャートに対応したプログラムにおいて、ステップ118の判定処理に代えてステップ402の判定処理を採用したものである。
【0070】
マイクロコンピュータ70は、前記同様のステップ116にて「YES」と判定したとき、プログラムをステップ402へ進めて、この車両に対して振動が入力されるタイミングであるか否かを判定する。具体的には、各後輪が路面上の段差を通過しようとするタイミング、すなわちこの車両に対して振動が入力されるタイミングに、「YES」と判定してプログラムを前記同様のステップ120以降へ進めるようにしている。この場合、まず、各前輪の車輪速センサ87により検出された各速度を微分して同各車輪の回転加速度をそれぞれ算出するとともに、同算出した各回転加速度がそれぞれ予め設定された所定加速度以上であるか否かを判定することにより、同各前輪が段差を通過したか否かを判定する。このとき、各前輪が段差を通過したと判定されなければ、「NO」との判定のもとにプログラムをステップ103へ戻す。一方、各前輪が段差を通過したと判定された場合には、さらに、同段差を後輪が通過すると考えられる予測タイミングになったとき、各後輪の車輪速センサ87により検出された各速度を微分して同各後輪の回転加速度をそれぞれ算出するとともに、同算出した各回転加速度がそれぞれ予め設定された所定加速度以上であるか否かを判定することにより、各後輪が段差を通過しようとしているか否かを判定する。
【0071】
なお、前記予測タイミングは、各前輪が段差を通過したときに、同各前輪の段差の通過からこの車両のホイールベースを車速vで割ることによって算出された時間だけ経過した時間に設定される。前記ホイールベースは、この車両の前後輪間の距離として予め記憶されているものである。車速vは、車速センサ81により検出されたものである。
【0072】
また、前記後輪の段差通過判定に用いられる所定加速度は、前記前輪の段差通過判定に用いられる所定加速度と比較して非常に小さい値に設定されている。これは、前記前輪の段差通過判定は各前輪が段差を通過したか否かを判定するものであるのに対し、前記後輪の段差通過判定は各後輪が段差を通過しようとしているか否かを判定するものであるためである。
【0073】
前記後輪の段差通過判定が実行されたとき、各後輪が段差を通過しようとしていると判定されなければ、「NO」との判定のもとにプログラムはステップ103へ戻される。一方、前記各前輪が通過した段差を各後輪が通過しようとしていると判定されれば、マイクロコンピュータ70は、「YES」との判定のもとにプログラムを前記同様のステップ120以降へ進め、バッテリ60の蓄電状態の検査を開始する。
【0074】
なお、前記ステップ402における後輪の段差通過判定は、前記前輪の段差通過判定時における車輪速センサ87の誤検出などによる誤判定や、車速センサ81の誤検出などにより誤設定された予測タイミングに基づいてステップ120以降の処理が実行されることを回避するため、すなわち、確実に、各後輪が段差を通過しようとしているタイミングにステップ120以降の処理を実行させるためのものである。したがって、簡単のために前記後輪の段差通過判定を省略するようにしても、本発明の効果を相応に期待することができる。この場合、マイクロコンピュータ70は、単に、各前輪が段差を通過した後、同段差を後輪が通過すると考えられる予測タイミングとなったとき、ステップ204にて「YES」と判定してプログラムをステップ120以降へ進めるようにするとよい。
【0075】
また、前記ステップ402の判定処理中における各処理は、プログラムの進行を止めることなく、ステップ103〜116,402の循環処理中に随時実行されるものである。
【0076】
上述のように、上記実施形態においては、ステップ122における各電動モータ28の正転駆動が、ステップ402の判定処理により、後輪が段差を通過しようとしているというこの車両に対して振動が入力されるタイミングにのみ許容されるようになっている。したがって、前記ステップ120の実行時に、各電動モータ28の正転駆動によってブレーキライニング21,22がドラム12に当接し、同当接によって各車輪に対して制動力が付与された場合においても、この車両がエンジンブレーキによって運転者による制動操作と無関係に減速しているため、運転者に車両の減速に伴う違和感を感じさせることがない。
【0077】
なお、上記実施形態においては、前記ステップ402にて、この車両に対して振動が入力されるタイミングになったか否かの判定を、各後輪が路面上の段差を通過しようとするタイミングであるか否かを判定することにより行うようにしたが、前記振動が入力されるタイミングになったか否かの判定は、この車両が悪路を走行中であるか否かを判定することにより行うようにしてもよい。この場合、車体の上下方向の加速度をばね上加速度センサにより検出するようにして、同センサの出力値が予め設定された所定値を所定時間にわたって頻繁に越えるようなときに、車両が悪路を走行中であると判定するようにするとよい。
【0078】
なお、上記第1〜第4の実施形態においては、ステップ124におけるバッテリ60の蓄電状態の良否の判定を各電動ブレーキ28の作動を調べることにより行うようにしたが、同判定は、各電動モータ28の正転駆動時におけるバッテリ60の電圧を調べることにより行うようにしてもよい。この場合、まず、予めバッテリ60に電圧計63を接続しておいて、同電圧計63により同バッテリの電圧を常時計測し続けるようにしておく。そして、ステップ122における各電動モータ28の正転駆動中に計測されたバッテリ60の電圧から、同正転駆動中のバッテリ60の電圧降下量を算出して(図8参照)、同電圧降下量が予め設定された所定量以下であった場合にバッテリ60の蓄電状態が良好であると判定し、同電圧降下量が同所定量より大きかった場合にバッテリ60の蓄電状態が不良であると判定するようにするとよい。なお、この場合、ステップ122における各電動モータ28の正転駆動は、バッテリ60から各電動モータ28に対し予め設定された所定の駆動電流を予め設定された所定時間の間供給させるようにして実行するとよい。さらに、この場合、前記駆動電流及び所定時間は、バッテリ60の蓄電状態が良好であれば各車輪に対しエンジンブレーキ程度の小さな制動力が付与されるような値にそれぞれ設定しておくとよい。
【0079】
また、上記第1〜第4の実施形態においては、車両の走行感覚が損なわれることを回避するために、前記ステップ122の各電動モータ28の正転駆動を、それぞれ、この車両のアクセルペダルの踏み込み操作が解除されて同ペダルが踏み込み状態から踏み込み解除状態に移行したとき、この車両の走行路が上り坂から下り坂に切り替わったとき、この車両の変速機にシフトダウン操作が行われたとき、及びこの車両に対して振動が入力されるタイミングになったときにのみ許容するようにした。しかし、これらの各実施形態における許容条件は、用途や条件に応じて複数個組み合わせて採用するようにしてもよい。例えば、同複数個の許容条件を全て満たしたときにのみ前記正転駆動を許容するようにして、車両の走行感覚をより確実に保つようにしてもよい。また、同複数個の許容条件のうちのいずれか一つを満たしたとき前記正転駆動を許容するようにして、より積極的にバッテリ60を検査するようにしてもよい。
【0080】
また、上記第1〜第4の実施形態においては、それぞれ運転者による制動操作と無関係に車両が減速されるタイミングにて前記ステップ122の各電動モータ28の正転駆動を実行するようにしたが、同正転駆動は、この車両の停止中に実行するようにしてもよい。これによっても、運転者に対して違和感を与えることなく上記各電動モータ28の正転駆動を実行することができる。この場合、車両の制動装置を後述する第6の実施形態における場合と同様に構成し、上記第1〜第4の実施形態におけるステップ110〜118,202〜208,302,402の判定処理に代えて、前記第6の実施形態のステップ602〜606の判定処理を採用するようにするとよい。
e.第5の実施形態
以下、本発明の第5の実施形態を図面を用いて説明する。同実施形態に係る車両の制動装置は、前記第1の実施形態に係る車両の制動装置と同様に構成される。ただし、同第5の実施形態においては、バッテリ60の蓄電状態の検査を前述した同バッテリ60の電圧を調べる方法により行うため、マイクロコンピュータ70には前記電圧計63が接続されている。なお、この第5の実施形態に係る車両の制動装置においては、アクセルスイッチ78、舵角センサ79及び車速センサ81は省略してもよい。
【0081】
同実施形態において、マイクロコンピュータ70は、図9のフローチャートに対応したプログラムを実行する。このプログラムは、前記図4のフローチャートに対応したプログラムにおいて、ステップ110〜118の判定処理に代えてステップ502の判定処理を採用したものである。
【0082】
マイクロコンピュータ70は、前記同様のステップ108にて「YES」と判定したとき、プログラムをステップ502へ進めて、前回のバッテリ60の判定処理の実行から所定時間T1が経過したか否かを判定する。このとき、前回のステップ124の判定処理の実行から所定時間T1が経過していなければ、「NO」と判定してプログラムをステップ103へ戻す。一方、前記判定処理の実行から所定時間T1が経過していれば、「YES」と判定してプログラムをステップ120以降へ進める。このステップ502の判定処理の繰り返し実行により、マイクロコンピュータ70は、ステップ103〜108,502からなる循環処理中、所定時間T1毎にステップ120〜126の処理を実行することになる。
【0083】
同実施形態において、マイクロコンピュータ70は、ステップ122における各電動モータ28を正転駆動を、バッテリ60から各電動モータ28に対し予め設定された所定の駆動電流を予め設定された所定時間の間供給させるようにして実行する。この場合、前記駆動電流及び所定時間は、各電動モータ28がリターンスプリング18,19による付勢力以下の駆動力を発生するような値に設定されている。したがって、同ステップ120における電動モータ28の正転駆動によりブレーキライニング21,22がドラム12に当接し各車輪に対して制動力が付与されるようなことはない。
【0084】
上記各電動モータ28の正転駆動後、マイクロコンピュータ70は、ステップ124にて、前述した同正転駆動中のバッテリ60の電圧降下量を調べる方法により、バッテリ60の蓄電状態の良否を判定する。
【0085】
上述のように、上記実施形態においては、ステップ122における各電動モータ28の正転駆動が、リターンスプリング12,19の作用を利用することにより、各車輪に対して制動力を付与することなく実行される。したがって、前記各電動モータ28の正転駆動を実行するタイミングに関わらず、同車両の走行感覚が損なわれることがない。
f.第6の実施形態
以下、本発明の第6の実施形態を図面を用いて説明する。同実施形態に係る車両の制動装置は、前記第1の実施形態に係る車両の制動装置と比較して、構成上以下の点が異なる。
【0086】
この第6の実施形態に係る車両の制動装置は、図1に示すように、横臥状態と起立状態とで切り換え操作されるブレーキレバー91を備えている。ブレーキレバー91には、一対のフレキシブルなケーブル92の各一端が接続されている。ブレーキレバー91は、横臥状態にて各ケーブル92を弛ませた状態に保つとともに、起立状態にて各ケーブル92を引っ張った状態に保持する。各ケーブル92の各他端は、各後輪に対応したブレーキユニット10のレバー23の回動側端部に、ケーブル31と同様に接続されている。これにより、各ケーブル92がブレーキレバー91により引っ張られているとき、前記ケーブル31による場合と同様にブレーキライニング21,22がドラム12に押し付けられて、各後輪が固定されるようになっている。
【0087】
また、同実施形態に係る車両の制動装置において、マイクロコンピュータ70には、パーキングブレーキスイッチ88及びパーキングシフトスイッチ89も接続されている。パーキングブレーキスイッチ88は、ブレーキレバー91が横臥状態にあるときオフ状態に保たれるとともに、ブレーキレバー91が起立状態にあるときオン状態に保たれるスイッチである。パーキングスイッチ89は、この車両の図示しないシフトレバーのポジションがパーキングであるときオン状態に保たれるスイッチである。また、マイクロコンピュータ70には、前記第5の実施形態における場合と同様に、電圧計63も接続されている。なお、この第6の実施形態に係る車両の制動装置においては、アクセルスイッチ78及び舵角センサ79は省略してもよい。
【0088】
同実施形態において、マイクロコンピュータ70は、図10のフローチャートに対応したプログラムを実行する。このプログラムは、前記図4のフローチャートに対応したプログラムにおいて、ステップ110〜118の判定処理に代えてステップ602〜606の判定処理を採用するとともに、ステップ122の制御処理に代えてステップ608の制御処理を採用したものである。
【0089】
マイクロコンピュータ70は、前記同様のステップ108にて「YES」と判定したとき、プログラムをステップ602へ進める。ステップ602は、車速センサ81により検出された車速vが値“0”であるか否かを判定する処理である。このとき、この車両が走行中であって車速vが値“0”より大きければ、「NO」との判定のもとにプログラムはステップ103へ戻される。一方、この車両が停止していて車速vが値“0”であれば、「YES」との判定のもとにプログラムはステップ604へ進められる。
【0090】
ステップ604は、パーキングブレーキスイッチ88がオン状態であるか否かを判定する処理である。このとき、ブレーキレバー91が横臥状態にあってパーキングブレーキスイッチ88がオフ状態に保たれていれば、「NO」との判定のもとにプログラムはステップ103へ戻される。一方、ブレーキレバー91が起立状態にあって各ケーブル92の引っ張り作用により各後輪が固定されており、パーキングブレーキスイッチ88がオン状態に保たれていれば、「YES」との判定のもとにプログラムはステップ606へ進められる。
【0091】
ステップ606は、パーキングスイッチ89がオン状態であるか否かを判定する処理である。このとき、この車両のシフトレバーのポジションがパーキングとなっておらずパーキングスイッチがオフ状態に保たれていれば、「NO」との判定のもとにプログラムはステップ103へ戻される。一方、前記シフトレバーのポジションがパーキングに保たれていてこの車両の図示しないパーキング機構により各車輪がロックされており、パーキングスイッチ89がオン状態に保たれていれば、「YES」との判定のもとにプログラムはステップ120以降へ進められる。
【0092】
この場合、マイクロコンピュータ70は、前記同様のステップ120にて充電機62からバッテリ60への電流路を切断した後、ステップ608にて、各駆動回路に制御信号を出力することにより、各電動モータ28を逆転駆動する。この逆転駆動は、バッテリ60から各電動モータ28に対し予め設定された所定の駆動電流を予め設定された所定時間の間供給させるようにして実行される。そして、マイクロコンピュータ70は、ステップ124にて、前記各電動モータ28の逆転駆動中のバッテリ60の電圧降下量を、前述した正転駆動中における場合と同様の方法で調べて、バッテリ60の蓄電状態の良否を判定する。
【0093】
上述のように、上記実施形態においては、図10のステップ108,602〜606にてそれぞれ「YES」と判定されたとき、ステップ608にて、各電動モータ28を逆転駆動することにより、バッテリ60に実際に負荷がかけられる。そして、同各電動モータ28の駆動時における同各電動モータ28に対するバッテリ60の電力の出力状態が調べられて、ステップ124にてバッテリ60の蓄電状態の良否が判定される。したがって、バッテリ60の蓄電状態を常に的確に把握でき、運転者の制動操作に伴う車両の制動異常に対して未然に的確に対処できる。
f.第7の実施形態
以下、本発明の第7の実施形態を図面を用いて説明する。同実施形態に係る車両の制動装置は、前記第6の実施形態に係る車両の制動装置と比較して、構成上以下の点が異なる。
【0094】
この第7の実施形態に係る車両の制動装置は、図1にて二点差線により示されているように、バッテリ60の検査のための検査回路64を備えている。検査回路64は、図11にて詳細に示すように、バッテリ60に対する負荷としてのキャパシタ64a、マイクロコンピュータ70により選択的にオンされて同オン状態にてキャパシタ64aとバッテリ60とを接続するスイッチングトランジスタ64b、キャパシタ64aとスイッチングトランジスタ64bとの間に介装された抵抗64c、及び同抵抗64cの両端間の電圧を計測する電圧計64dにより構成されている。なお、キャパシタ64aの容量は、例えば、バッテリ60に接続された状態において、前記第1〜第6の実施形態のステップ122,608における各電動モータ28の駆動時に同各モータ28が消費する電力と同等の電力を消費するような容量に予め設定されている。
【0095】
同実施形態において、マイクロコンピュータ70は、図12のフローチャートに対応したプログラムを実行する。このプログラムは、前記図10のフローチャートに対応したプログラムにおいて、ステップ608の制御処理に代えてステップ702の制御処理を採用するとともに、ステップ704,706の制御処理を追加したものである。
【0096】
マイクロコンピュータ70は、前記同様のステップ120にて充電機62からバッテリ60への電流路を切断した後、ステップ702にて、スイッチングトランジスタ64bをオンしてバッテリ60とキャパシタ64aとを接続する。このとき、バッテリ60からキャパシタ64aに対して電流が流れ始め、抵抗64cの両端間に電圧が発生し始める。
【0097】
上記処理後、マイクロコンピュータ70は、ステップ124にて、電圧計64dによる計測に基づいて、バッテリ60の蓄電状態の良否を判定する。具体的には、予め設定された微少な所定時間毎に電圧計64により計測された電圧を入力し、同入力毎に、同入力した電圧の前回入力した電圧からの降下量を算出する(図13参照)。そして、同電圧降下量が予め設定された所定量以上であれば、バッテリ60の蓄電状態が良好である、すなわち「YES」と判定し、ステップ704にてスイッチングトランジスタ64bをオフ状態に戻してキャパシタ64aをバッテリ60から切断した上で、プログラムを前記同様のステップ126以降へ進める。一方、前記電圧降下量が前記所定量より小さければ、バッテリ60の蓄電状態が不良である、すなわち「NO」と判定し、ステップ704にてスイッチングトランジスタ64bをオフ状態に戻してキャパシタ64aをバッテリ60から切断した上で、プログラムを前記同様のステップ128以降へ進める。
【0098】
上述のように、上記実施形態においては、図12のステップ108,602〜606にてそれぞれ「YES」と判定されたとき、ステップ702にて、検査回路64のキャパシタ64aが接続されることにより、バッテリ60に実際に負荷がかけられる。そして、同キャパシタ64a接続時における同キャパシタ64aに対するバッテリ60の電力の出力状態が調べられて、ステップ124にてバッテリ60の蓄電状態の良否が判定される。したがって、バッテリ60の蓄電状態を常に的確に把握でき、運転者の制動操作に伴う車両の制動異常に対して未然に的確に対処できる。
【0099】
なお、上記実施形態においては、ステップ124におけるバッテリ60の蓄電状態の良否の判定を、抵抗64cの両端間の電圧の所定時間の間の降下量に基づき行うようにしたが、前記判定は、前記電圧の降下速度に基づき行うようにしてもよい。この場合、電圧計64dにより計測された電圧を時間微分して同電圧の降下速度を算出し、同降下速度が予め設定された所定速度以上であればバッテリ60の蓄電状態が良好であると判定し、同降下速度が前記所定速度より小さければバッテリ60の蓄電状態が不良であると判定するようにするとよい。
【0100】
なお、上記第5〜第7の実施形態においては、バッテリ60を検査するための条件としてステップ108,502,602〜606の判定処理を採用するようにしたが、同各実施形態においては、前記第1〜第4の実施形態における場合のようにバッテリ60の検査に伴い各車輪に対して制動力が付与されることがないため、上記各判定処理のうちでステップ108の判定処理のみを採用してステップ502,602〜606の判定処理を省略し、単にブレーキペダル39が踏み込み解除状態にあってブレーキスイッチ74がオフ状態にあるときに上記バッテリ60の検査を実行するようにしてもよい。この場合には、例えば、上記バッテリ60の検査をイグニッションスイッチ77オン操作毎に最初の一回のみ許容するようにして、同バッテリ60の検査の繰り返し実行を回避するようにしてもよい。
【0101】
なお、上記第1〜第7実施形態においては、ステップ124にてバッテリ60の蓄電状態が不良であると判定されたとき、ステップ132にて各ブレーキユニット10のブレーキライニング21,22をブレーキペダル39に対し機械的に連動して変位するように連結した上で、ステップ134にてプログラムの実行を終了してステップ106の各電動モータ28の駆動制御処理を禁止するようにした。これにより、以後、各電動モータ28の電気的制御はそれぞれ完全に禁止されて、各ブレーキユニット10のブレーキライニング21,22がブレーキペダルによって機械的に操作されるようになった。しかし、用途や条件によっては、必ずしもこのように各電動モータ28の電気的制御をそれぞれ完全に禁止する必要はない。
【0102】
この場合、例えば、各電動モータ28のうちの一部について電気的制御を禁止し、他の電動モータ28に対してのみ電気的制御を実行するようにしてもよい。具体的には、前記ステップ130におけるバッテリ60の蓄電状態の不良の報知後、同バッテリ60の蓄電状態の不良を表すデータを記憶した上で、再び前記ステップ103〜106の処理を繰り返し実行するようにする。ただし、この場合、ステップ106においては、前記記憶されたデータに基づき、一部の電動モータ28の駆動制御を禁止して、残りの電動モータ28のみを駆動制御するようにする。なお、この場合には、前記電気的制御の禁止される電動モータ28に対応したブレーキユニット10のブレーキライニング21,22のみを、ブレーキペダル39に対して機械的に連動可能に連結するようにしてもよい。
【0103】
また、例えば、前記各電動モータ28を、消費電力を抑制するようにした上で電気的に駆動制御するようにしてもよい。具体的には、前記ステップ130におけるバッテリ60の蓄電状態の不良の報知後、同バッテリ60の蓄電状態の不良を表すデータを記憶した上で、再び前記ステップ103〜106の処理を繰り返し実行するようにする。ただし、この場合、ステップ106においては、前記記憶されたデータに基づき、各電動モータ28を省電力モードで駆動制御するようにする。同省電力モードにおいては、例えば、各電動モータ28に対して供給しようとする駆動電流を、それぞれ通常制御時より所定比率だけ低く設定するようにするとよい。この場合、各ブレーキユニット10のブレーキライニング21,22を前述のようにブレーキペダル39に対して機械的に連動可能に連結する必要がなくなるため、ペダル連結機構PDの構成を簡単にできる。
【0104】
また、上記第1〜第7の実施形態においては、本発明をドラム式のブレーキユニット10を用いた車両の制動装置に適用したが、本発明はディスク式のブレーキユニットを用いた車両の制動装置にも適用できる。この場合、ブレーキユニットを、車輪と一体的に回転するディスクにブレーキパッドを電動モータなどの電気アクチュエータで押し付けることを可能に構成しておくとともに、ブレーキペダルとブレーキパッドとをケーブル、油圧などの機械的手段で選択的に連結して、機械的手段により車輪に制動力を付与することを可能に構成しておく。そして、電気アクチュエータによるブレーキパッドの駆動制御のために、電気アクチュエータによってブレーキパッドに付与される加圧力、電気アクチュエータによるブレーキパッドの変位量などを検出するセンサを設けておき、同センサの出力値と上述した目標制動力とを比較して電気アクチュエータを駆動制御して車輪に目標制動力を付与するようにしておけばよい。
【0105】
また、上記第1〜第7の実施形態においては表示器82による表示によりバッテリ60の蓄電状態の不良を報知するようにしたが、同報知は警報器による警報音により行うようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態に係る車両用ブレーキ装置の全体ブロック図である。
【図2】 図1のブレーキユニットの概略平面図である。
【図3】 図1のペダル連結機構の概略断面図である。
【図4】 本発明の第1の実施形態に係り、図1のマイクロコンピュータにより実行されるメインプログラムを示すフローチャートである。
【図5】 本発明の第2の実施形態に係り、図1のマイクロコンピュータにより実行されるメインプログラムを示すフローチャートである。
【図6】 本発明の第3の実施形態に係り、図1のマイクロコンピュータにより実行されるメインプログラムを示すフローチャートである。
【図7】 本発明の第4の実施形態に係り、図1のマイクロコンピュータにより実行されるメインプログラムを示すフローチャートである。
【図8】 本発明の第1〜第4の実施形態に係り、図1,2の電動モータの駆動電流と図1のバッテリの電圧との時間的関係を示すタイムチャートである。
【図9】 本発明の第5の実施形態に係り、図1のマイクロコンピュータにより実行されるメインプログラムを示すフローチャートである。
【図10】 本発明の第6の実施形態に係り、図1のマイクロコンピュータにより実行されるメインプログラムを示すフローチャートである。
【図11】 本発明の第7の実施形態に係り、図1の検査回路の詳細を示す回路図である。
【図12】 本発明の第7の実施形態に係り、図1のマイクロコンピュータにより実行されるメインプログラムを示すフローチャートである。
【図13】 本発明の第7の実施形態に係り、図11の抵抗の両端間の電圧の時間的推移を示すグラフである。
【符号の説明】
10…ブレーキユニット、12…ドラム、21,22…ブレーキライニング、28…電動モータ、60…バッテリ、64a…キャパシタ。70…マイクロコンピュータ、82…表示器、PD…ペダル連結機構。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a vehicle braking device that electrically brakes a vehicle.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, this type of device is disclosed in, for example, a brake unit that applies a braking force by pressing a friction member against a rotating member that rotates integrally with a wheel, as disclosed in JP-A-3-57755, An electric actuator that is assembled to the unit and operates by supplying electric power to displace the friction member and press it against the rotating body, a battery that supplies electric power to the electric actuator, and electric power from the battery to the electric actuator according to a braking operation by the driver And an electric control means for electrically controlling the braking force applied to the rotating member by the brake unit. In this case, in order to inspect the storage state of the battery, there is a battery voltage measured by a voltmeter.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
However, in the above-described conventional device, when the battery storage state deteriorates due to insufficient charging or insufficient capacity, the desired electric power is not supplied to the electric actuator, so the brake unit applies the desired braking force to the rotating member. There was a problem that it could not be granted. Since the state of charge of the battery also depends on the amount of voltage drop that occurs when a load is applied to the battery, it can be accurately grasped by simply measuring the voltage of the battery with a voltmeter. There wasn't.
[0004]
Summary of the Invention
The present invention has been made to cope with the above-described problems, and an object of the present invention is to provide a vehicle braking device that can always accurately grasp the state of charge of a battery.
[0005]
In order to achieve the above object, the present invention is different from the wheel. To the body A brake unit that applies a braking force by pressing a friction member against a rotating rotating member; The An electric actuator assembled to a brake unit and actuated by supplying electric power to displace the friction member and press the rotator; The A battery for supplying electric power to the electric actuator, and an electric for controlling the supply of electric power from the battery to the actuator in accordance with a braking operation by the driver and electrically controlling the braking force applied by the brake unit to the rotating member In a vehicle braking device comprising a control means, The electric actuator is actuated so as to displace the friction member toward the rotating body at a timing at which the vehicle is decelerated regardless of the braking operation by the driver, and a predetermined load is applied to the battery. During operation It is an object of the present invention to provide a braking apparatus for a vehicle, characterized in that a battery inspection means for inspecting a storage state of the battery by examining an output state of electric power is provided. In this braking device, the battery inspection means At the timing when the vehicle is decelerated regardless of the braking operation by the driver, The storage state of the battery is inspected based on the output state of power in a state where the load is actually applied. Therefore, it becomes possible to always accurately grasp the state of charge of the battery, and to deal accurately with the braking abnormality of the vehicle accompanying the braking operation of the driver.
[0006]
In this case, the battery inspection means Granted to The load to be applied may be an electric actuator, for example. More specifically, the battery inspection means is, for example, a vehicle running A When the operation of the xel pedal is canceled, the vehicle's travel path goes uphill and downhill. Became When Change of the vehicle When the speed machine is downshifted, Or the same The friction member rotates at the timing at which the vehicle is decelerated regardless of the braking operation by the driver, such as when vibration is input to the vehicle from the road surface. Weird towards the body It is preferable to apply a predetermined load to the battery by operating the electric actuator so that the electric actuator is moved, and to check the storage state of the battery by checking the output state of the power when the electric actuator is operated. In the vehicle braking device configured as described above, While the vehicle is running at a reduced speed, The friction member abuts against the rotating body by the operation of the electric actuator by the battery inspection means. Then Even if power is applied, the driver does not feel uncomfortable with the deceleration of the vehicle.
[0007]
Also, In this case, there is provided inspection prohibiting means for prohibiting the operation of the electric actuator by the battery inspection means when the vehicle speed is lower than a predetermined speed. By the car Since driving of the electric actuator by the battery inspection means during both low-speed travelings is avoided, it is avoided that a braking force is applied to the wheels when the driver is relatively easy to feel the deceleration of the vehicle. Therefore, it is possible to more reliably maintain a good running feeling of the vehicle.
[0008]
Before carrying out the present invention, The load is controlled by an electric actuator. Grant If In For example, the battery inspection means The vehicle is decelerated regardless of the braking operation by the driver. In imming, a predetermined load is applied to the battery by operating the electric actuator so as to displace the friction member in the direction away from the rotating body, and by checking the output state of the power when the electric actuator is operated, You may make it test | inspect an electrical storage state. In this case, since the friction member does not contact the rotating body, the braking force is not applied to the wheel, and the driver does not feel uncomfortable with the inspection.
[0010]
Also, The load is driven by an electric actuator. Grant If In For example, a spring that biases the friction member in a direction away from the rotating body is provided. The Battery inspection means The vehicle is decelerated regardless of the braking operation by the driver. At imming, the friction member is rotated with a driving force less than the biasing force of the spring. Weird towards the body A predetermined load may be applied to the battery by operating the electric actuator so that the electric actuator is moved, and the storage state of the battery may be inspected by checking the output state of electric power when the electric actuator is operated. Also in this case, since the friction member does not contact the rotating body, the braking force is not applied to the wheel, and the driver does not feel uncomfortable with the inspection.
[0012]
Before implementing the present invention, An informing means is provided for informing the battery of the storage state failure based on the result of the battery inspection by the battery inspecting means. By When the battery storage state deteriorates, it is possible to quickly cope with the deterioration of the battery storage state.
[0013]
In addition, the present invention Before implementation Control prohibiting means for prohibiting control of the electric actuator by the electric control means based on the result of battery inspection by the battery inspection means is provided By storing Since it is avoided that the electric actuator is operated by the electric power from the battery whose electric state has deteriorated, it is avoided that an unstable braking force is applied to the wheel. In this case, for example, the friction member of the brake unit and the brake pedal of the vehicle are selectively connected. Same A pedal connection mechanism is provided in advance to displace the friction member mechanically linked to the brake pedal. The above system When the control prohibiting means prohibits the control of the electric actuator, it is preferable to connect the friction member and the brake pedal to the pedal connecting mechanism. Further, for example, if a brake unit and an electric actuator are respectively provided for a plurality of wheels, only a part of the electric actuators may be prohibited by the control prohibiting means.
[0014]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
a. First embodiment
Hereinafter, a first embodiment of the present invention will be described with reference to the drawings. FIG. 1 is a block diagram schematically showing a vehicle braking apparatus according to the embodiment. This braking device is provided with a drum
[0015]
Each
[0016]
One end of the
[0017]
As shown in FIG. 3, the pedal coupling mechanism PD includes first and
[0018]
A
[0019]
The upper portion of the pin 47 is press-fitted and fixed to a
[0020]
On the inner peripheral surface of the
[0021]
The braking apparatus also includes a
[0022]
Next, the electric control device of this braking device will be described. As shown in FIG. 1, the electric control apparatus includes a
[0023]
A
[0024]
The
[0025]
The
[0026]
The
[0027]
Next, the operation of the vehicle braking apparatus according to the embodiment configured as described above will be described with reference to the flowchart of FIG. The
[0028]
After the process of
[0029]
After calculating the target braking force, in
[0030]
By repeatedly executing the processing of
[0031]
[0032]
Step 110 is a process of determining whether or not the vehicle speed v detected by the
[0033]
Step 112 is based on the detection of the depression operation of the
[0034]
Step 114 is a process of determining whether or not the operation frequency of the
[0035]
Step 116 is a process for determining whether or not the absolute value | θ | of the steering angle θ detected by the
[0036]
Step 118 is a process for determining whether or not the
[0037]
[0038]
The method for driving the
[0039]
Step 124 is a process for determining whether or not the
[0040]
The physical meaning of the determination process in
[0041]
If “YES” is determined in
[0042]
On the other hand, if “NO” is determined in
[0043]
In the above case, since the pin 47 is in contact with the
[0044]
Further, when the depression operation of the
[0045]
As described above, in the above embodiment, when it is determined “YES” in
[0046]
In this case, the forward drive of each
[0047]
Further, the forward drive of each
[0048]
Further, the forward rotation driving of each
[0049]
Further, the forward drive of each
[0050]
Further, the forward drive of each
[0051]
In addition, when it is determined in
[0052]
On the other hand, if it is determined in
Hereinafter, a second embodiment of the present invention will be described with reference to the drawings. The vehicle braking device according to the embodiment is different in configuration from the vehicle braking device according to the first embodiment in the following points.
[0053]
In the vehicle braking apparatus according to the second embodiment, as shown in FIG. 1, an
[0054]
In the embodiment, the
[0055]
When the
[0056]
On the other hand, when the auto-
[0057]
Step 204 is a process of determining whether or not the vehicle speed v detected by the
[0058]
On the other hand, when the vehicle traveling path is switched from an uphill to a downhill during the auto-cruise traveling, the vehicle speed v increases regardless of the control of the electric control device. When the vehicle speed v increases by the predetermined speed v1 during the predetermined time, when the determination process of
[0059]
Step 206 is a process of determining whether or not the acceleration G toward the front of the vehicle is equal to or greater than a predetermined acceleration G0 set in advance based on detection by the
[0060]
If one of the determination processes in
[0061]
As described above, in the above-described embodiment, the forward drive of each
c. Third embodiment
Hereinafter, a third embodiment of the present invention will be described with reference to the drawings. The vehicle braking device according to the embodiment is different in configuration from the vehicle braking device according to the first embodiment in the following points.
[0062]
In the vehicle braking apparatus according to the third embodiment, a
[0063]
In the embodiment, the
[0064]
When the
[0065]
On the other hand, during the circulation process, the electric control device connected to the
[0066]
As described above, in the above-described embodiment, the forward drive of each
[0067]
In the above embodiment, the vehicle braking apparatus according to the present invention is applied to a vehicle having an automatic transmission mechanism. However, the vehicle braking apparatus according to the present invention is also applied to a vehicle having a manual transmission mechanism. It is possible to apply the device. In this case, a switch is provided corresponding to each gear ratio of the vehicle designated by the shift lever in the shift lever mechanism of the vehicle, and in
d. Fourth embodiment
Hereinafter, a fourth embodiment of the present invention will be described with reference to the drawings. The vehicle braking device according to the embodiment is different in configuration from the vehicle braking device according to the first embodiment in the following points.
[0068]
In the vehicle braking apparatus according to the fourth embodiment, the
[0069]
In the embodiment, the
[0070]
When the
[0071]
Note that the prediction timing is set to a time elapsed by a time calculated by dividing the wheelbase of the vehicle by the vehicle speed v from the passage of the step of each front wheel when each front wheel passes the step. The wheel base is stored in advance as a distance between the front and rear wheels of the vehicle. The vehicle speed v is detected by the
[0072]
In addition, the predetermined acceleration used for the step difference determination of the rear wheel is set to a very small value compared with the predetermined acceleration used for the step difference determination of the front wheel. This is because the determination of whether the front wheel has passed through the step determines whether each front wheel has passed through the step, whereas the determination of whether the rear wheel has passed through the step determines whether each rear wheel is going to pass through the step. This is because the determination is made.
[0073]
If it is not determined that each rear wheel is going through a step when the rear wheel step difference determination is executed, the program returns to step 103 under the determination of “NO”. On the other hand, if it is determined that each rear wheel is about to pass through the step that each front wheel has passed, the
[0074]
It should be noted that the step difference determination of the rear wheel in
[0075]
Each process in the determination process in
[0076]
As described above, in the above-described embodiment, the forward drive of each
[0077]
In the above embodiment, it is determined at
[0078]
In the first to fourth embodiments, the determination of the quality of the storage state of the
[0079]
In the first to fourth embodiments, in order to avoid impairing the running sensation of the vehicle, the forward rotation driving of each
[0080]
In the first to fourth embodiments, the forward drive of each
e. Fifth embodiment
The fifth embodiment of the present invention will be described below with reference to the drawings. The vehicle braking device according to the embodiment is configured in the same manner as the vehicle braking device according to the first embodiment. However, in the fifth embodiment, the
[0081]
In the embodiment, the
[0082]
When the
[0083]
In the same embodiment, the
[0084]
After the forward rotation driving of each of the
[0085]
As described above, in the above-described embodiment, the forward drive of each
f. Sixth embodiment
The sixth embodiment of the present invention will be described below with reference to the drawings. The vehicle braking device according to the embodiment is different in configuration from the vehicle braking device according to the first embodiment in the following points.
[0086]
As shown in FIG. 1, the vehicle braking apparatus according to the sixth embodiment includes a
[0087]
In the vehicle braking apparatus according to the embodiment, a parking brake switch 88 and a
[0088]
In the embodiment, the
[0089]
When the
[0090]
Step 604 is processing for determining whether or not the parking brake switch 88 is in an on state. At this time, if the
[0091]
Step 606 is a process for determining whether or not the
[0092]
In this case, the
[0093]
As described above, in the above-described embodiment, when it is determined “YES” in
f. Seventh embodiment
Hereinafter, a seventh embodiment of the present invention will be described with reference to the drawings. The vehicle braking device according to the embodiment is different in configuration from the vehicle braking device according to the sixth embodiment in the following points.
[0094]
The vehicle braking apparatus according to the seventh embodiment includes an
[0095]
In the embodiment, the
[0096]
The
[0097]
After the above processing, in
[0098]
As described above, in the above embodiment, when it is determined “YES” in
[0099]
In the above-described embodiment, whether the storage state of the
[0100]
In the fifth to seventh embodiments, the determination processing in
[0101]
In the first to seventh embodiments, when it is determined in
[0102]
In this case, for example, electrical control may be prohibited for a part of each
[0103]
Further, for example, the
[0104]
In the first to seventh embodiments, the present invention is applied to a vehicle braking device using the drum
[0105]
Moreover, in the said 1st-7th embodiment, although the failure of the electrical storage state of the
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is an overall block diagram of a vehicle brake device according to an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a schematic plan view of the brake unit of FIG.
FIG. 3 is a schematic cross-sectional view of the pedal coupling mechanism of FIG.
FIG. 4 is a flowchart showing a main program executed by the microcomputer of FIG. 1 according to the first embodiment of the present invention.
FIG. 5 is a flowchart showing a main program executed by the microcomputer of FIG. 1 according to the second embodiment of the present invention.
FIG. 6 is a flowchart showing a main program executed by the microcomputer of FIG. 1 according to the third embodiment of the present invention.
FIG. 7 is a flowchart showing a main program executed by the microcomputer of FIG. 1 according to the fourth embodiment of the present invention.
8 is a time chart showing the temporal relationship between the drive current of the electric motor of FIGS. 1 and 2 and the voltage of the battery of FIG. 1 according to the first to fourth embodiments of the present invention.
FIG. 9 is a flowchart showing a main program executed by the microcomputer of FIG. 1 according to the fifth embodiment of the present invention.
FIG. 10 is a flowchart showing a main program executed by the microcomputer of FIG. 1 according to the sixth embodiment of the present invention.
FIG. 11 is a circuit diagram showing details of the inspection circuit of FIG. 1 according to a seventh embodiment of the present invention.
FIG. 12 is a flowchart showing a main program executed by the microcomputer of FIG. 1 according to the seventh embodiment of the present invention.
13 is a graph showing temporal transition of voltage across the resistor of FIG. 11 according to the seventh embodiment of the present invention.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF
Claims (7)
該ブレーキユニットに組み付けられて電力の供給により作動し前記摩擦部材を変位させて前記回転体に押し付ける電気アクチュエータと、
該電気アクチュエータに電力を供給するバッテリと、
運転者による制動操作に応じて前記バッテリから前記アクチュエータへの電力の供給を制御し前記ブレーキユニットが前記回転部材に付与する制動力を電気的に制御する電気制御手段とを備えた車両の制動装置において、
運転者による制動操作と無関係に車両が減速されるタイミングにて、前記摩擦部材を前記回転体に向けて変位させるように前記電気アクチュエータを作動させて前記バッテリに所定の負荷をかけ、同電気アクチュエータの作動時における電力の出力状態を調べることにより前記バッテリの蓄電状態を検査するバッテリ検査手段を設けたことを特徴とする車両の制動装置。A brake unit for applying a braking force against the friction member to the rotating member to rotate the wheel and one body,
An electric actuator assembled to the brake unit and actuated by supplying electric power to displace the friction member and press it against the rotating body;
A battery for supplying power to the electric actuator,
A vehicle braking device comprising: an electric control unit that controls supply of electric power from the battery to the actuator in accordance with a braking operation by a driver and electrically controls a braking force applied to the rotating member by the brake unit. In
The electric actuator is actuated so as to displace the friction member toward the rotating body at a timing at which the vehicle is decelerated regardless of a braking operation by the driver, and a predetermined load is applied to the battery. A braking device for a vehicle, comprising: battery inspection means for inspecting a power storage state of the battery by examining an output state of electric power during operation .
該ブレーキユニットに組み付けられて電力の供給により作動し前記摩擦部材を変位させて前記回転体に押し付ける電気アクチュエータと、
該電気アクチュエータに電力を供給するバッテリと、
運転者による制動操作に応じて前記バッテリから前記アクチュエータへの電力の供給を制御し前記ブレーキユニットが前記回転部材に付与する制動力を電気的に制御する電気制御手段と、
運転者による制動操作と無関係に車両が減速されるタイミングにて、前記摩擦部材を前記回転体に向けて変位させるように前記電気アクチュエータを作動させて前記バッテリに所定の負荷をかけ、同電気アクチュエータの作動時における電力の出力状態を調べることにより前記バッテリの蓄電状態を検査するバッテリ検査手段とを備えた車両の制動装置において、
前記摩擦部材を前記回転部材から離れる方向に付勢するスプリングを設けて、前記車両が減速されるタイミングにて、前記スプリングによる付勢力以下の駆動力で前記摩擦部材を前記回転部材に向けて変位させるように前記電気アクチュエータを作動させることにより前記バッテリに所定の負荷をかけ、同電気アクチュエータの作動時における電力の出力状態を調べることにより前記バッテリの蓄電状態を検査する車両の制動装置。 A brake unit that applies a braking force by pressing a friction member against a rotating member that rotates integrally with the wheel;
An electric actuator assembled to the brake unit and actuated by supplying electric power to displace the friction member and press it against the rotating body;
A battery for supplying power to the electric actuator;
Electrical control means for controlling the supply of electric power from the battery to the actuator in response to a braking operation by a driver and electrically controlling the braking force applied by the brake unit to the rotating member;
The electric actuator is actuated so as to displace the friction member toward the rotating body at a timing at which the vehicle is decelerated regardless of a braking operation by the driver, and a predetermined load is applied to the battery. the braking apparatus for vehicles having a battery checking means for checking the charge state of the battery by checking the output state of the power during operation of,
Providing a spring for urging the friction member in a direction away from said rotary member at the timing that the vehicle is decelerated, toward the friction member by the driving force of less than the biasing force of the spring to the rotary member applying a predetermined load to the battery by operating the electrical actuator to displace the braking device of the vehicle for checking the charge state of the battery by checking the output state of the power during the operation of the electric actuator.
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