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JP3822020B2 - 積層コアの製造装置 - Google Patents
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JP3822020B2 - 積層コアの製造装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、プレスによって打ち抜かれた各コア材を接着剤によって上下に結合してなる積層コアの製造装置及び製造方法の改良技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
周知のように、例えば電動モータ等に使用される積層コアを構成する各コア材を結合する方法としては、従来から種々のものが提供されており、例えば、エンボス加工やレーザー溶接等の他に、例えば特開平5−304037号公報に記載された接着剤によって結合するものが知られている。
【0003】
この接着剤による結合方法を、図9に基づいて説明すれば、プレス成形ライン上において、薄肉鋼板1は、送りローラ2によって第1、第2のプレス成形機3、4に供給されるが、この第1プレス成形機3へ供給される直前に、塗布ローラ5によって薄肉鋼板1の上面に第1接着液が塗布される。続いて、前記第1、第2プレス成形機3、4のそれぞれの直前で第1、第2のノズル6、7によって薄肉鋼板1の下面に第2接着液を噴射して塗布するようになっている。
【0004】
そして、第1、第2プレス成形機3、4により所定形状に打ち抜かれた各コア材8、9は、上下面に前記第1接着液と第2接着液がそれぞれ塗布されているため、第1、第2プレス成形機3、4の下型3a,4a内において順次積み重ねられると同時に、対向する面の各第1、第2接着液がプレス圧により接着混合し、これによって当該各コア材8、9の上下面が2液性の接着剤によって結合されて、積層コアが形成されるようになっている。
【0005】
なお、所定枚数毎に第2接着液を塗布しないコア材を設定することによって、このコア材の位置で積層コアがブロックとして分離される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来における接着剤によるコア材の結合方法にあっては、レーザー溶接による場合などに比較してコストの上昇が抑制できるとともに、プレス成形機3、4の高い下死点精度が要求されないなどの利点は有するものの、第1、第2プレス成形機3、4や接着剤塗布機構などがそれぞれ別個に設けられて独立に作動するようになっているため、連続的な打抜きや接着剤塗布作業を行なうためには、各プレス成形機3、4や接着剤塗布機構の作動タイミングの高い制御精度が要求される。したがって、装置の製造コストや管理コストが高騰してしまう。
【0007】
しかも、各接着液を薄肉鋼板1の上下面に付着している潤滑油などの油脂を十分に取らない状態で各接着液を塗布するようになっているため、薄肉鋼板1への接着液の塗着性が低下して、プレス成形機3、4の各下型3a,4a内での各コア材8、9の十分な接着強度が得られないおそれがある。
【0008】
また、接着剤を2液性に設定して第1の接着液を塗布ローラ5によって薄肉鋼板1の上面全体に塗布するようになっているため、第1接着液の塗りむらが発生し易くなり、この結果、第2接着液との接着強度が低下する可能性が有る。また、第1接着液の不要な個所への塗布が余儀なくされて、接着液の材料コストが高騰するおそれがある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記従来における積層コアの製造方法の実情に鑑みて案出されたもので、請求項1記載の発明は、積層コアの製造装置に関し、プレス成形ライン上に配置されて、プレス成形機の方向へ送り出された薄肉鋼板の上面と下面に付着したプレス用油を除去する油除去機構と、プレス用油が除去された前記薄肉鋼板の上下面の少なくともいずれか一方の所定位置に接着剤をスポット状に塗布する接着剤塗布機構と、前記プレス成形機によって所定形状に打ち抜かれた接着剤付きの各コア材を順次積み重ね収容しながら接着固定する収容保持機構とを備え、前記プレス成形機と各機構を、上下金型体に前記薄肉鋼板の移動方向位置に所定の間隔をもって一体的に設け、前記上下金型体の開閉動に伴ってプレス成形機および各機構を同期作動させるように構成したことを特徴としている。
【0010】
この発明によれば、プレス成形機や各機構を上下金型体に、一体的に設けたため、該上下金型体の開閉作動に伴い油除去機構と接着剤塗布機構及びプレス成形機を同期作動させることができるため、各機構の作動タイミングを同一、すなわち例えばプレス成形機の下死点位置で油脂の除去作業と接着剤の塗布作業を同時かつ連続的に行なうことができる。
【0011】
しかも、薄肉鋼板の上下いずれかの面に接着剤を塗布する前に、予め該薄肉鋼板の上下面のプレス用油である潤滑油等の油脂を油除去機構によって効果的に除去するため、前記接着剤の塗着性が良好となり、上下各コア材の接着強度を大幅に向上させることができる。
【0012】
また、油除去機構による油脂の除去により十分な接着強度が得られることから、従来のように接着強度を確保するために、2液性の接着剤を用いる必要がない。したがって、装置全体の簡素化が図れると共に、接着剤の材料の選択幅が大きくなり、材料コストの低廉化が図れる。
【0013】
請求項2に記載の発明にあっては、前記油除去機構は、前記プレス成形機の作動ストロークの下死点位置で、前記薄肉鋼板の上下面所定位置に圧縮空気を噴射して油脂を除去することを特徴としている。
【0014】
請求項3に記載の発明にあっては、前記接着剤塗布機構は、前記薄肉鋼板の上面あるいは下面の所定位置に接着剤をスポット状に噴出塗布するノズルを有することを特徴としている。
【0015】
請求項4に記載の発明は、前記接着剤塗布機構によって前記薄肉鋼板に接着剤を塗布した直後に、前記プレス成形機によって各コア材を打ち抜くようにしたことを特徴としている。
【0016】
請求項5に記載の発明は、前記上下金型体に、前記薄肉鋼板の接着剤塗布機構により接着剤が塗布される側と反対側の面に別の接着剤を塗布する第2の接着剤塗布機構を設け、前記収容保持機構内において各コア材の上下面を前記2液の接着剤によって接着固定したことを特徴としている。
【0017】
請求項6に記載の発明にあっては、前記接着剤塗布機構は、前記薄肉鋼板の外面所定位置に接着剤を点または線状に転写塗布する転写用ノズルを有することを特徴としている。
【0018】
請求項7に記載の発明にあっては、前記収容保持機構は、コア材に塗布された接着剤を加熱硬化する加熱手段を備えることを特徴としている。
【0019】
請求項8に記載の発明は、前記両油除去機構を、前記上下金型体の下型と上型にそれぞれ設けると共に、前記接着剤塗布機構を下型あるいは上型と下型の双方に設けたことを特徴としている。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の積層コアの製造装置及び製造方法の各実施形態を図面に基づいて説明する。
【0024】
図1は積層コアの製造装置の第1の実施形態を示し、プレス成形ラインの端緒には、帯状の薄肉鋼板11を後述するプレス成形機16の方向に送り出す材料送り機構12が配置されていると共に、この材料送り機構12の下流側に、第1、第2油除去機構14、44と接着剤塗布機構15及びプレス成形機16、収容保持機構17を一体的に備えた上下金型体13が配置されている。
【0025】
前記上下金型体13は、床面に固定された固定部である下側の下金型18と、該下金型18の上方位置に対向配置された上金型19とから主として構成されており、前記上金型19は、図外の油圧式などの駆動機構によって所定のタイミングで上下動するようになっている。これによって、第2油除去機構44やプレス成形機16の後述するパンチ30を上下方向へ同期作動させるようになっていると共に、連続的に送り込まれた前記薄肉鋼板11を、所定のリフターピンを介してプレス上死点(T・D)とプレス下死点(B・D)位置に一時的に保持するようになっている。
【0026】
前記第1、第2油除去機構14、44は、図1及び図2に示すように前記材料送り機構12寄りの上下金型18、19内部に対向配置されており、上下金型18、19の内部上下方向に沿って形成された支持孔14a、44aと、該支持孔14a,44aの内部に圧入などにより固定されたほぼ円柱状の通路構成部20,20とを備えている。
【0027】
前記各通路構成部20、20は、図3にも示すように、内部中央軸方向に圧縮空気を導入する導入通路21、21が貫通形成されていると共に、先端突部20a、20a内には前記薄肉鋼板上下面11a、11bの幅方向のほぼ中央位置に導入通路21,21から供給された圧縮空気を絞りながら噴射して潤滑油を吹き飛ばす小径なノズル22,22が連続形成されている。
【0028】
また、通路構成部20,20の内部外周側には、ノズル22,22から噴射されて薄肉鋼板11の上下面11a、11bに衝突した圧縮空気及び飛散した油を吸引して所定の容器に回収するドレン孔23、23が通路構成部20、20の周方向の等間隔位置に6つ穿設されている。なお、前記導入通路21、21の上流端部は、図外のアキュムレータなどの圧縮空気貯留タンクに接続されている。
【0029】
前記接着剤塗布機構15は、図1及び図4に示すように下金型18ほぼ中央位置に配置され、該下金型18の上下方向に沿って形成された保持孔24と、該保持孔24内に圧入により保持された円柱状のリテーナ部25と、このリテーナ部25内に軸方向に沿って埋設された液状接着剤の3本の供給通路26a,26b,26cと、リテーナ部25の先端部から突出形成されて、各供給通路26a〜26cに連通した吐出ノズル27a,27b,27cとから構成されている。
【0030】
前記各吐出ノズル27a〜27cは、各先端縁が下金型18の上壁18b上面よりも下方に位置していると共に、図5に示すようにリテーナ部25の周方向の約120°の角度位置に設けられて、図7に示す薄肉鋼板11が最終的に打抜かれる後述のコア材28の3つの放射腕部28a,28b,28cの所定位置に接着剤Cをそれぞれポイントスポット状に吐出して塗布するようになっている。
【0031】
なお、前記各供給通路26a〜26cは、図外の接着剤供給ポンプなどに接続されている。また、この供給ポンプから圧送される接着剤は、図外の制御機構によってコア材28が所定枚数に達すると、一枚分だけ接着剤Cの供給を停止させて、単一積層ブロックを形成するようになっている。また、前記接着剤Cは、熱硬化性の液状材料によって構成されている。
【0032】
前記プレス成形機16は、図1及び図6に示すように前記接着剤塗布機構15の形成位置から直下流側の位置に配置されて、上金型19内の固定用孔29に固定されて、下端部が上金型19の下面より突出したほぼ円柱状のパンチ30と、下金型18の上壁18b内にパンチ30と対向配置された円筒状のダイ31とから構成されている。そして、パンチ30とダイ31が共働して前記薄肉鋼板11を図7に示す所定の形状に打ち抜いてコア材28を連続的に成形すると共に、パンチ30のプレス圧によって前記収納保持機能17内に順次積み重ね収容させるようになっている。
【0033】
前記収容保持機構17は、図6に示すように下金型18の下壁内に形成された固定用孔17aと、該固定用孔17a内に固定されて、ダイ31と同じく円筒状に形成されかつ同軸上に配置された保持体32と、該保持体32の外周面に一体的に固定された円筒状の断熱材33とから構成されている。
【0034】
前記保持体32は、周壁32aが金属の熱伝導材からなり、その内側に前記ダイ31のプレス孔31aから下降した各コア材28をそのまま収納保持する保持孔32bが上下に貫通形成されている。
【0035】
また、前記周壁32aの内部には、各コア材28に塗布された接着剤Cを加熱硬化させるヒーター34が螺旋状に埋設されている。さらに、前記断熱材33は、セラミック材等によって形成されて、保持体32から下金型18への伝熱を遮断するようになっている。
【0036】
以下、前記装置を用いた積層コアの製造方法について説明する。
【0037】
すなわち、材料送り機構12から送り出されて上下面11a,11bにプレス用油が付着した薄肉鋼板11を下金型18と上金型19との間に連続的に移動させると、まず、上金型19が、アクチュエータによって上下作動することに伴いパンチ30が上下動すると共に、薄肉鋼板11も図外のリフターピンによって下金型18と上金型19間を上下動し、プレスタイミングの下死点(B・D)位置、つまり図1及び図2の実線位置に下降すると、第1、第2油除去機構14、44の導入通路21、21を通ってノズル22、22から圧縮空気が噴射されて、薄肉鋼板11の上下面11a,11bの幅方向中央位置及びその周辺の潤滑油を吹き飛ばす(油除去工程)。
【0038】
続いて、かかる部位が接着剤塗布機構15の上方に移動し、薄肉鋼板11が再びプレスタイミングの下死点(B・D)位置になると、図4に示すように、接着剤塗布機構15の各吐出ノズル27aから薄肉鋼板11下面の所定の3点位置に接着剤Cがスポット状に吐出塗布される(接着剤塗布工程)。
【0039】
そして、この直後に、薄肉鋼板11は、その接着剤が塗布された部位がプレス成形機16のパンチ30によってダイ31を介して図7に示すコア材28が最終的形状に打ち抜かれる(打抜き工程)。
【0040】
次に、この各コア材28は、打ち抜かれた瞬間には3つの腕部28a,28b,28cのそれぞれのほぼ中央位置に前記スポット状の接着剤Cが塗布された状態になっている。
【0041】
前記パンチ30によって打ち抜かれた各コア材28は、図6に示すように収容保持機構17の保持体32の保持孔32b内でプレス圧により順次積み重ねられながら下降移動すると共に、この際、各接着剤Cは対向する下側のコア材28の各腕部28a,28b,28cの上面つまり、予め油が除去された上面との間で潰されながら上下両腕部28a,28b,28c、28a,28b,28cの長手方向に伸びながら広がる。このとき、保持体32は、ヒーター34によって予め加熱されており、したがって、下降移動した各コア材28から伝達された高熱によって各接着剤Cが加熱される(加熱工程)。このため、該接着剤Cは、速やかに硬化乾燥しながら上下のコア材28、28を強固に結合する。これによって、各コア材28がそれぞれ強固に結合された積層コア40が完成する。
【0042】
なお、前記接着剤塗布機構15は、図外の制御回路からの信号によってコア材28が所定枚数に達した際に、吐出ノズル27a,27b,27cから吐出作業を1枚だけ停止させて、この間の各コア材28の接着を回避して、積層コア40である積層ブロックを連続的に成形することができるようになっている。
【0043】
以上のように、この実施形態によれば、各油除去機構14、44や接着剤塗布機構15及びプレス成形機16を上下金型体13に一体的に設けたため、ユニット化が図れると共に、油除去作業や接着剤塗布作業をプレスタイミングに合わせて行なうことが可能になり、それぞれの作業の連続性は勿論のこと、作業のタイミング精度が向上する。この結果、装置の製造コストの低廉化が図れる。
【0044】
また、接着剤塗布機構15による接着剤塗布作業の前に、第1油除去機構14によって薄肉鋼板11の下面の潤滑油を吹き飛ばして効果的に除去したため、該薄肉鋼板11下面に対する接着剤Cの塗着性が良好となり、上下各コア材28,28の接着強度を十分に得ることができる。
【0045】
特に、第2油除去機構44によって各コア材28の上面、つまり対向する接着剤が塗布された下面11a対向する油除去済みの上面11bが圧着して両面11a,11b間に接着剤Cが潰れ接着するために、該接着剤Cによる接着強度が一層高くなる。
【0046】
しかも、各油除去機構14、44による潤滑油の除去により十分な接着強度が得られることから、従来のように接着強度を確保するために、2液性の接着剤を用いる必要がない。したがって、装置全体の簡素化が図れると共に、接着剤の材料の選択幅が大きくなり、材料コストの低廉化が図れる。
【0047】
また、薄肉鋼板28の外面に塗布される接着剤Cを、従来のように塗布ローラによって塗布するのではなく、1つのコア材28に対して3つのポイントスポット状に塗布するようにしたため、塗りむらの発生が防止されることは勿論のこと、接着剤Cの消費量を十分に少なくすることができ、さらに材料コストの低く押さえることが可能になる。
【0048】
また、薄肉鋼板11の上下面11a,11bの潤滑油を両油除去機構14、44の圧縮空気によって吹き飛ばすようにしたため、除去効果が高く、また、噴射された空気及び飛散した潤滑油は、各ドレン孔23、23から吸引されて所定の容器に回収されるため、上下金型体13の外部や作業者が吸引することがなく、作業環境の悪化が防止できる。
【0049】
さらに、接着剤塗布機構15によって接着剤Cを塗布した直後に、プレス成形機16によってコア材28を打ち抜くようにしたため、収容保持機構17で積み重ねられるまでの間に接着剤Cが硬化するのを防止することが可能になり、接着剤Cの接着能力の低下を防止できる。
【0050】
図8A〜Cは、本発明の第2の実施形態を示し、接着剤塗布機構15としてノズルによる塗布に代えて転写による塗布としたものである。すなわち、下金型18の保持孔24内にに固定されたリテーナ部25内には、接着剤Cの3つの供給通路26a,26b,26cが形成されていると共に、この各供給通路26a,26b,26cの先端部にはリテーナ部25の先端部に形成された凹溝25a底面から上方へ僅かに突出した3つの滴状形成部41a,41b,41cが形成されている。
【0051】
そして、図8Aに示すように、プレスタイミングの上死点(T・D)位置で、滴状形成部41a,41b,41cの先端から液状接着剤Cを液滴状に吐出し、続いて、各図8Bに示すように、プレスタイミングの下死点(B・D)位置で前記各液滴接着剤Cを薄肉鋼板11の所定位置に転写状に塗布する。その後、図8Cに示すように、上死点(T・D)位置になると、液滴接着剤Cが薄肉鋼板11の下面にスポット状に塗布されることになる。
【0052】
したがって、この実施形態でも前記第1の実施形態と同様な作用効果が得られる。なお、この転写方式では、接着剤Cをスポット状の点ばかりか線状に塗布することも可能である。
【0053】
本発明は、前記各実施形態に限定されるものではなく、図1及び図4の仮想線で示すように、前記接着剤塗布機構15の他に、上金型19側に第2の接着剤塗布機構45を設けて、2液の接着剤C、Cを薄肉鋼板11の上下面に同時に塗布することも可能である。このようにすれば、上下各コア材28、28間の接着強度がさらに向上する。
【0054】
さらに、前記第1の接着剤塗布機構15を下金型18側ではなく、上金型19側のみとすることも可能で有り、これによって、接着剤塗布機構15及びプレス成形機16の作動を、上金型19の作動タイミングで一緒に作動させることができるため、該作動タイミングの制御精度が一層向上する。
【0055】
【発明の効果】
以上の説明で明らかなように、請求項1記載の発明によれば、プレス成形機や第1、第2油除去機構及び接着剤塗布機構を、上下金型体に一体的に配置したため、該上下金型体の開閉作動に伴い油除去機構と接着剤塗布機構及びプレス成形機を同期作動させることが可能になる。したがって、プレス成形機や各機構の作動タイミングを同一、すなわち例えばプレス成形機の下死点位置で油脂の除去作業と接着剤の塗布作業を同時かつ連続的に行なうことができる。この結果、装置の製造コストの大幅な低廉化が図れると共に、連続作業の高い制御精度が得られる。
【0056】
また、薄肉鋼板の上下いずれかの面に接着剤を塗布する前に、予め薄肉鋼板の上下面の潤滑油等の油脂を油除去機構によって効果的に除去するため、前記接着剤の塗着性が良好となると共に、上下各コア材の接着強度を十分に得ることができる。
【0057】
しかも、各油除去機構による油脂の除去により十分な接着強度が得られることから、従来のように接着強度を確保するために、2液性の接着剤を用いる必要がない。したがって、装置全体の簡素化が図れると共に、接着剤の材料の選択幅が大きくなり、材料コストの低廉化が図れる。
【0058】
請求項2記載の発明によれば、薄肉鋼板の上下面の油脂を圧縮空気によって吹き飛ばして除去するため、例えば薬品を用いて除去する場合に比較して、除去効果が高くなるばかりか、油除去機構の構造が簡単になると共に、低コスト化も図れる。
【0059】
請求項3記載の発明によれば、薄肉鋼板の上面あるいは下面に塗布される接着剤を、従来のように塗布ローラによって塗布するのではなく、1つのコア材に対して2以上のポイントスポット状に多点に塗布するようにしたため、塗りむらの発生が防止されることは勿論のこと、接着剤の消費量を十分に少なくすることができる。
【0060】
請求項4記載の発明によれば、接着剤の塗布直後に、プレス成形機によって薄肉鋼板を打ち抜くようにしたため、打ち抜きまでの接着剤の経時的変化などによる硬化が防止されて、接着性能の低下を抑制できる。
【0061】
請求項5記載の発明によれば、接着剤塗布機構を上下に2つ設けたため、上下各コア材の接着強度が一層向上する。
【0062】
請求項6記載の発明によれば、接着剤を転写方式によって塗布するようにしたため、汎用性が向上する。
【0063】
請求項7記載の発明によれば、接着剤として熱硬化性の液状材料を用いた場合には、収容保持機構内での強制的な加熱によって接着剤の接着強度をより一層高くすることができる。
【0064】
請求項8記載の発明によれば、油脂の除去作業や接着剤の塗布作業を最終的なプレス成形作業と合わせてタイミング良く行なうことが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に供される装置を示す縦断面図。
【図2】本実施形態に供される油除去機構の要部断面図。
【図3】図2のA矢示図。
【図4】本実施形態に供される接着剤塗布機構を示す要部断面図。
【図5】図4のB矢示図。
【図6】本実施形態に供されるプレス成形機及び収容保持機構を示す縦断面図。
【図7】本実施形態のプレス成形機によって打ち抜かれたコア材を示す底面図。
【図8】A,B,Cは本発明の第3の実施形態の構成及び作用説明図。
【図9】従来の積層コアの製造装置を示す概略図。
【符号の説明】
11…薄肉鋼板
13…上下金型体
14、44…第1、第2油除去機構
15…接着剤塗布機構
16…プレス成形機
17…収容保持機構
18…下金型
19…上金型

Claims (8)

  1. プレス成形ライン上に配置されて、プレス成形機の方向へ送り出された薄肉鋼板の上面と下面に付着したプレス用油を除去する油除去機構と、プレス用油が除去された前記薄肉鋼板の上下面の少なくともいずれか一方の所定位置に接着剤をスポット状に塗布する接着剤塗布機構と、前記プレス成形機によって所定形状に打ち抜かれた接着剤付きの各コア材を順次積み重ね収容しながら接着固定する収容保持機構とを備え、
    前記プレス成形機と各機構を、上下金型体に前記薄肉鋼板の移動方向位置に所定の間隔をもって一体的に設け、前記上下金型体の開閉動に伴ってプレス成形機および各機構を同期作動させるように構成したことを特徴とする積層コアの製造装置。
  2. 前記油除去機構は、前記プレス成形機の作動ストロークの下死点位置で、前記薄肉鋼板の上下面所定位置に圧縮空気を噴射して油脂を除去することを特徴とする請求項1に記載の積層コアの製造装置。
  3. 前記接着剤塗布機構は、前記薄肉鋼板の上面あるいは下面の所定位置に接着剤をスポット状に噴出塗布するノズルを有することを特徴とする請求項1又は2に記載の積層コアの製造装置。
  4. 前記接着剤塗布機構によって前記薄肉鋼板に接着剤を塗布した直後に、前記プレス成形機によって各コア材を打ち抜くようにしたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の積層コアの製造装置。
  5. 前記上下金型体に、前記薄肉鋼板の接着剤塗布機構により接着剤が塗布される側と反対側の面に別の接着剤を塗布する第2の接着剤塗布機構を設け、前記収容保持機構内において各コア材の上下面を前記2液の接着剤によって接着固定したことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の積層コアの製造装置。
  6. 前記接着剤塗布機構は、前記薄肉鋼板の外面所定位置に接着剤を点または線状に転写塗布する転写用ノズルを有することを特徴とする請求項1〜3、5のいずれかに記載の積層コアの製造装置。
  7. 前記収容保持機構は、コア材に塗布された接着剤を加熱硬化する加熱手段を備えることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の積層コアの製造装置。
  8. 前記両油除去機構を、前記上下金型体の下型と上型にそれぞれ設けると共に、前記接着剤塗布機構を下型あるいは上型と下型の双方に設けたことを特徴とする請求項1〜4、6、7のいずれかに記載の積層コアの製造装置。
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