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JP3822932B2 - 光増幅器及び方法並びに光増幅器を有する光伝送システム - Google Patents
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JP3822932B2 - 光増幅器及び方法並びに光増幅器を有する光伝送システム - Google Patents

光増幅器及び方法並びに光増幅器を有する光伝送システム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光通信システム及び長距離光伝送システムにおいて使用される光増幅器及び方法並びに光増幅器を有する光伝送システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
光通信システムの低コスト化要求にともない、一本の光伝送ファイバーに二種以上の相異なる波長の信号光を多重して伝送する波長多重光伝送方式が検討されている。そして、このような波長多重光伝送における増幅器には、増幅波長帯域が広く、かつ低雑音での増幅が可能な光増幅器が適しているとされている。しかし、光増幅器を構成する希土類添加光ファイバや半導体光増幅器には、利得の波長依存性があり増幅後の各波長の光出力又は利得に波長間偏差が生ずる。この波長間偏差は特に光増幅器による多段中継によって積算され、中継後の光パワーの波長間偏差が拡大する。結果として、多重された波長のうち、最も低いパワーを有する波長のS/N比劣化によって、全システムの最大中継伝送距離が制限される。従って、各波長間の光出力偏差のない光増幅器を提供することが重要となっている。
【0003】
これに対する従来の方式として、電子情報通信学会信学技法OCS94−66,OPE94−88(1994−11)「ファイバ増幅率制御を用いた光ファイバ増幅器の多波長一括増幅特性平坦化」において図10に示す方式が検討されている。図中33はエルビウム添加光ファイバ、34、35は光アイソレータ、36は光合波器、37は励起光源、38は光減衰器であり、光減衰器38の出力を分岐する光カップラ39と分岐した光を検出する光検出器40とによって構成されている。この構成では、入力波長1548nm、1551nm、1554nm、1557nmに対するパワーの偏差を0dBとし、ファイバゲインコントローラ(AFGC)によってファイバゲインを12dB一定に制御することにより、各波長間偏差を最小にしている。また、光減衰器38によるオートパワーコントローラ(APC)によって、ファイバゲインを12dB一定に保ちつつ光損失を調整し、中継器増幅率を変えてもファイバゲインスペクトルは変化しないようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
実システムにおいては、中継局舎の立地条件等により、中継伝送距離を必ずしも一定にすることができない。波長多重伝送を行った場合、伝送中のファイバにおける非線型光学効果などにより、個々の波長によって受ける光損失が異なり、伝送距離によっては光増幅器入力において入力パワーの偏差が生じる可能性がある。
【0005】
前記従来方式では、多重された信号光が励起光源によって一律に増幅されるため、四つの波長の信号光に入力パワーの偏差が生じた場合、各波長間の出力レベルに偏差が生じ、補正が不可能となる。この波長間偏差は上述したように、特に光増幅器による多段中継によって積算され、中継後の光パワーの波長間偏差が更に拡大する。結果として、多重された波長のうち、最も低いパワーを有する波長のS/N比劣化によって全システムの最大中継伝送距離が制限され、中継伝送距離を短距離化させる。
【0006】
また、四つの波長の信号光の内、いずれかの波長の信号光にパワーの変動が生じた場合、変動している波長の信号光のみを抑圧することは不可能である。そればかりでなく、前記従来方式におけるオートパワーコントローラ(APC)あるいはファイバゲインコントローラ(AFGC)による制御を行った場合、四波長の信号光全体の一定制御は可能であるが、単一の波長で生じた変動が、他の波長に分散し変動する可能性がある。
【0007】
一方、実際の伝送システムでは、システム全体の信頼性を向上させるためや、伝送容量を増加させるために、予備伝送系を設けたり、伝送系を並列にすることが一般に行われている。
【0008】
前記従来の方式は、単一の伝送システムについてのみ検討されたものであり、伝送系をn並列化した場合には、光増幅器にはn倍のコストが必要となり、結果として実システムでのシステムコストを増大させる。
【0009】
本発明の第1の目的は、複数の信号光を識別可能な状態で互いに独立に制御可能な光増幅器を提供することにある。
【0010】
本発明の第2の目的は、複数の伝送路を伝搬する信号光を識別可能な状態で互いに独立に制御することで、システム系列を増大した場合にシステムコストの低減が可能な光増幅器を提供することにある。
【0011】
本発明の第3の目的は、偏波保持光増幅媒体を利用した簡易で高効率な光増幅器を提供することにある。
【0012】
本発明の第4の目的は、複数の信号光を識別可能な状態で互いに独立に制御した後、信号光を分離して複数の伝送路に出力し、システム系列の増減に対応可能な光増幅器を提供することにある。
【0013】
本発明の第5の目的は、各々の信号光の時間的な変動に独立に対応可能な光増幅器を提供することにある。
【0014】
本発明の第6の目的は、各々の信号光の時間的な変動に独立に対応可能で、かつ信号光を偏波保持状態で伝送路に出力し、システム系列削減可能な光増幅器を提供することにある。
【0015】
本発明の第7の目的は、光増幅媒体の特性を利用した低コスト化された光増幅器を提供することにある。
【0016】
本発明の第8の目的は、波長多重された信号光の利得に生じる波長依存性を考慮し、単一の波長の信号光出力を独立に制御可能な光増幅器を提供することにある。
【0017】
本発明の第9の目的は、単一の光増幅器で複数の信号光を識別可能な状態で互いに独立に制御し、システムコストを低減しかつ中継伝送距離を延長させる光伝送システムを提供することにある。
【0018】
本発明の第10の目的は、双方向伝送される複数の信号光を識別可能な状態で互いに独立に制御することで、システムコストの低減が可能な光増幅器を提供することにある。
【0019】
本発明の第11の目的は、複数の伝送路を伝搬する信号光を識別可能な状態で互いに独立に制御可能な光増幅方法を提供することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】
前記第1の目的を達成するために、光増幅器は、第1の偏波モード状態にある第1の信号光と当該第1の偏波モード状態と異なる第2の偏波モード状態にある第2の信号光とを与える入力部を設け、当該入力部から与えられた前記第1、第2の信号光を受けて、複数の信号光を識別可能な状態で互いに独立に制御可能とするように、それぞれの偏波モード状態を保持したまま増幅を行う偏波保持光増幅媒体を含む偏波保持光増幅部と、前記偏波保持光増幅部において前記第1、第2の信号光を選択的に増幅できるように、当該第1、第2の信号光にそれぞれ対応する偏波モード状態を持つ第1、第2の励起光を与える励起部と、前記偏波保持光増幅部より増幅された前記第1、第2の信号光を受け、伝送路に出力する出力部とを備えた。
【0021】
前記第2の目的を達成するために、光増幅器は、少なくとも2つの伝送路と接続され、当該伝送路からの分離された信号光を少なくとも第1の偏波モード状態にある第1の信号光と当該第1の偏波モード状態と異なる第2の偏波モード状態にある第2の信号光にそれぞれ偏波識別する偏波識別部と、偏波識別可能な当該第1、第2の信号光をそれぞれの偏波状態を保持したまま合成する合成部とを備える入力部と、当該合成部より合成された前記第1、第2の信号光を受け、当該合成された第1、第2の信号光のそれぞれの偏波モード状態を保持したまま増幅を行う偏波保持光増幅媒体を含む偏波保持光増幅部と、前記偏波保持光増幅部において前記第1、第2の信号光を選択的に増幅できるように、当該第1、第2の信号光にそれぞれ対応する偏波モード状態を持つ少なくとも第1、第2の励起光を与える励起部と、前記偏波保持光増幅部より増幅された前記第1、第2の信号光を受け、伝送路に出力する出力部とを備えた。
【0022】
前記第3の目的を達成するために、偏波識別部は、確実に識別化できるよう、第1、第2の信号光の偏波面が互いに直交するよう決定付けるための当該第1、第2の信号光のそれぞれの一つに対応する第1、第2の偏光子を含む。
【0023】
前記第4の目的を達成するために、出力部は、偏波保持光増幅部にて増幅された第1、第2の信号光を偏波識別し、分離する偏波分離部と、当該偏波分離部より分離された前記第1、第2の信号光を受け、伝送路へ出力する出力ポートとを含む。
【0024】
前記第5の目的を達成するために、出力部は、偏波保持光増幅部にて増幅された前記第1、第2の信号光を偏波識別し、分離する偏波分離部と、当該偏波分離部からの分離された前記第1、第2の信号光をそれぞれ透過すると共にその一部を分岐する分岐部と、当該分岐部にてそれぞれ分岐した第1、第2の信号光パワーを検出する光検出部と、当該光検出部の検出出力を受け、前記第1、第2の励起光を制御し、前記第1、第2の信号光の前記出力部への出力レベルがそれぞれ所定値に維持されるように制御する制御部とを含む。
【0025】
前記第6の目的を達成するために、出力部は、偏波保持光増幅部にて増幅された前記第1、第2の信号光を透過すると共にその一部を偏波保持したまま分岐する分岐部と、当該分岐部にて分岐した第1、第2の信号光を分離する偏波分離部と、当該偏波分離部にてそれぞれ分離した第1、第2の信号光のパワーを検出する光検出部と、当該光検出部の検出出力を受け、前記第1、第2の励起光を制御し、前記出力部の出力レベルが所定値に維持されるように制御する制御部とを含む。
【0026】
前記第7の目的を達成するために、励起部から偏波保持希土類添加光ファイバに出力される第1、第2の励起光はそれぞれ時間的に切換えられており、互いに識別可能な前記第1、第2の信号光に独立に対応するよう配分されている。なお、EDF(エルビウム添加ファイバ)の場合、切換え周波数は、10kHz以上であることが望ましい。
【0027】
前記第8の目的を達成するために、光増幅器は、波長多重化された信号光を2分する光カプラと、当該光カプラからの2分された信号光の一方を受け、第1の波長の信号光を透過する第1のフィルタと、前記光カプラからの2分された信号光の他方を受け、前記第1の波長と異なる第2の波長の信号光を透過する第2のフィルタと、前記第1のフィルタを透過した前記第1の波長の信号光を受け、第1の偏波モード状態にある第1の信号光に偏波識別する第1の偏光子と、前記第2のフィルタを透過した前記第2の波長の信号光を受け、前記第1の偏波モード状態と異なる第2の偏波モード状態にある第2の信号光に偏波識別する第2の偏光子と、当該第1、第2の偏光子からの前記第1、第2の信号光を、それぞれの偏波状態を保持したまま合成する合成部と、当該合成部より合成された第1、第2の信号光を受け、当該合成された第1、第2の信号光のそれぞれの偏波モードを保持して伝送する第1の偏波保持ファイバと、当該第1の偏波保持光ファイバからの前記第1、第2の信号光を受け、それぞれの偏波モード状態を保持したまま増幅を行う偏波保持光増幅媒体を含む偏波保持光増幅部と、前記偏波保持光増幅部において前記第1、第2の信号光を選択的に増幅できるように、当該第1、第2の信号光にそれぞれ対応する偏波モード状態を持つ第1、第2の励起光を与える励起部と、前記偏波保持光増幅部より増幅された前記第1、第2の信号光を受け、当該第1、第2の信号光のそれぞれの偏波モード状態を保持して伝送する第2の偏波保持ファイバと、当該第2の偏波保持光ファイバからの前記第1、第2の信号光を受け、伝送路に出力する出力部とを備えた。
【0028】
前記第9の目的を達成するために、同一進行方向に複数の信号光が伝搬する伝送路と、当該伝送路に挿入された光増幅部からなる光伝送システムに、前記複数の信号光を送信する送信部と、当該送信部からの前記複数の信号光を第1の偏波モード状態にある第1の信号光と当該第1の偏波モード状態と異なる第2の偏波モード状態にある第2の信号光に偏波識別する偏波識別部と、当該偏波識別部からの前記第1、第2の信号光のパワーを単一の偏波保持光増幅媒体で、それぞれ互いに独立した値で増幅制御する偏波保持光増幅部と、当該偏波保持光増幅部において前記第1、第2の信号光を選択的に増幅できるように、当該第1、第2の信号光にそれぞれ対応する偏波モード状態を持つ第1、第2の励起光を与える励起部と、前記偏波保持光増幅部で増幅された前記第1、第2の信号光を受信する受信部とを備えた。
【0029】
あるいは、互いに逆方向に信号光が伝搬する光伝送路と、当該光伝送路に挿入された光増幅部からなる光伝送システムに、前記互いに逆方向に伝搬する信号光を送受信する第1、第2の送受信部と、当該第1、第2の送受信部からの前記互いに逆方向に伝搬する信号光を第1の偏波モード状態にある第1の信号光と当該第1の偏波モード状態と異なる第2の偏波モード状態にある第2の信号光に偏波識別する第1、第2の偏波識別部と、当該偏波識別部からの前記第1、第2の信号光のパワーを単一の偏波保持光増幅媒体で、それぞれ互いに独立した値で増幅制御する偏波保持光増幅部と、当該偏波保持光増幅部において前記第1、第2の信号光を選択的に増幅できるように、当該第1、第2の信号光にそれぞれ対応する偏波モード状態を持つ第1、第2の励起光を与える励起部とを備えた。
【0030】
前記第10の目的を達成するために、双方向伝送を行う光伝送路に挿入された光増幅器は、第1の偏波モード状態にある第1の信号光と、当該第1の信号光と逆方向でかつ前記第1の偏波モード状態と異なる第2の偏波モード状態にある第2の信号光とを、それぞれの偏波モード状態を保持したまま増幅を行う偏波保持光増幅媒体を含む偏波保持光増幅部と、前記第1の信号光を伝送路から入力し、前記第2の信号光を伝送路へ出力する第1の入出力ポートと、前記第2の信号光を伝送路から入力し、前記第1の信号光を伝送路へ出力する第2の入出力ポートと、前記第1の入出力ポートからの第1の信号光を前記第1の偏波モード状態に偏波識別する第1の偏波識別部と前記偏波識別光増幅部にて増幅された前記第2の信号光が前記第1の偏波識別部を迂回し、前記第1の入出力ポートに導く第1の迂回部とをそれぞれ備えた第1の偏波識別合成部と、前記第2の入出力ポートからの第2の信号光を前記第2の偏波モード状態に偏波識別する第2の偏波識別部と前記偏波識別光増幅部にて増幅された前記第1の信号光が前記第2の偏波識別部を迂回し、前記第2の入出力ポートに導く第2の迂回部とをそれぞれ備えた第2の偏波識別合成部と、前記偏波保持光増幅部において前記第1、第2の信号光を選択的に増幅できるように、当該第1、第2の信号光にそれぞれ対応する偏波モード状態を持つ第1、第2の励起光を与える励起部とを備えた。
【0031】
前記第11の目的を達成するために、光増幅方法は、第1の偏波モード状態にある第1の信号光と当該第1の偏波モード状態と異なる第2の偏波モード状態にある第2の信号光とを、それぞれの偏波モード状態を保持したまま合成するステップと、前記第1、第2の信号光を選択的に増幅できるように、当該第1、第2の信号光にそれぞれ対応する偏波モード状態を持つ第1、第2の励起光を受け、前記第1、第2の信号光をそれぞれの偏波モード状態を保持したまま増幅するステップと、前記増幅された第1、第2の信号光を伝送するステップとした。
【0032】
【発明の実施の形態】
前記課題を解決するための実施の形態の一例として、本発明による光増幅器の構成を図1に示す。図1中、1は光増幅器、2は入力ポート、3は偏波識別合成手段、4は偏波保持光増幅媒体、5は導入手段、6は励起手段、7は偏波分離手段、8は分岐手段、9は検出手段、10は制御手段、11は出力ポート、41は入力部、42は出力部である。
【0033】
一つあるいは複数の並列伝送ファイバよりの伝送信号光は、一つあるいは複数の伝送信号光入力ポート2より導入され、該入力ポート2よりの信号光は、該信号光の偏波識別可能な状態にて一つあるいは二つ以上のポートに合成する偏波識別合成手段3より、信号光の偏波保持状態にて光増幅する偏波保持光増幅媒体4へ導入される。該偏波保持光増幅媒体4は導入手段5を介して前記信号光を選択的に励起する励起手段6によって励起されており(前記信号光に対する励起光の導入方向は図1に限定されない)、前記偏波保持光増幅媒体4よりの増幅された光信号は偏波分離手段7によって偏波識別し、分離された後、分岐手段8によって一部が分岐される。分岐された光を検出する検出手段9によって検出した光が、予め定められた値に制御されるよう励起手段6を制御手段10をもって制御しており、前記分岐手段8よりの大部分の光は、一つあるいは複数の出力ポート11より、一つあるいは複数の並列伝送ファイバへ伝送信号光として導出される構成となっている。
【0034】
上記構成によれば、前記偏波識別合成手段3によって、異なる情報を有する個別の伝送信号を、偏波識別化、あるいは偏波保持化可能とさせ、偏波保持光増幅媒体4へ導入する。前記偏波保持光増幅媒体4は、導入手段5を介し、励起手段6によって励起されるが偏波保持状態にある信号光にそれぞれ対応するよう選択的に光増幅する。また前記偏波保持光増幅媒体4よりの増幅された光信号は偏波分離手段7によって偏波識別し、分離されることにより、再び元の異なる情報を有する個別の伝送信号に分離することが可能となる。分離した伝送信号をそれぞれ分岐手段8により分岐し、分岐した光を検出手段9により個々に検出し、制御装置10により前記励起手段6をフィードバック制御する。このような構成にすることによって、波長多重化された異なる波長、又は並列化された異なる信号光に対して、単一の光増幅器によって独立に制御可能である。
【0035】
図2は本発明の第1の実施例を示したものである。図2中1は、本発明による光増幅器であって、二つの並列な伝送ファイバに接続される二つの入力ポート2a、2b及び二つの出力ポート11a、11bを有している。二つの入力ポート2a、2bよりの信号光a及び信号光bは、それぞれ偏波識別合成手段3に導入される。導入されたそれぞれの信号光は、該偏波識別合成手段3内においてそれぞれの信号を互いに直交する偏光状態に決定付ける偏光子12a及び12bを通過し、偏光状態を維持したまま伝送するところの偏波保持ファイバ13a及び13bを通して、偏波合成器14の二つの入力ポートより入力される。入力された信号光は、それぞれの偏光状態を維持したまま合成され、前記偏波合成器14の一つの出力ポートより偏波保持ファイバ13によって導出される構成としている。前記偏波識別合成手段3に導入されたそれぞれの信号光を偏波によって識別化し、識別化された状態を保持したまま出力することを可能とするものである。
【0036】
前記偏波識別合波手段3による作用を図3を用いて詳しく説明する。通常光伝送システムにおいて利用される単一モードの伝送ファイバには、偏波面が互いに直交するような二つのモードが存在する。これらのモードはファイバ伝送中にモード変換を起こし、偏波面は時間的に変化する。例えば前記入力ポート2a及び2bにおいて、それぞれの信号光の偏波は任意のモード状態DaxとDay、及びDbxとDbyにあるとする。前記偏光子12a又は12bは、任意のモードにある信号光より、ある特定の偏波状態のみ、すなわち図3では偏光子12aはDaxのみを、偏光子12bはDbxのみを透過させる役割を果たし、偏光子12aあるいは偏光子12bを透過した二つの信号光の偏波面は、互いに直交するよう決定付けられている。これらの信号光は偏波を保持したまま信号光を伝送することが可能な、偏波保持ファイバ13a及び13bを通過し、異なる偏波を有する二つの信号光を合成する偏波合成器14によって二つの信号が、識別化された状態にて、かつ偏波面が互いに直交した状態にて合成される。ここで用いる偏波保持ファイバ13は、互いに直交する二つの光を偏波保持したまま伝送させることが可能である。ここで偏波合成器14のかわりに50:50偏波保持光カップラを用いてもよい。また、入力ポート2a及び2bには、あらかじめ互いに偏波が直交するような信号光を入力してもよい。その際、偏光子12a又は12bは必要ない。
【0037】
前記偏波識別合成手段3よりの合成信号光は、互いに直行する偏波を維持した状態にて偏波保持光増幅媒体4としての偏波保持エルビウム添加光ファイバ15に導入される。同時に偏波保持エルビウム添加光ファイバ15の他端より、励起手段5としての半導体レーザ16a及び16bよりの励起光を偏波保持ファイバ13c、13d及び導入手段5としての偏波保持光合波器によって互いに偏波が直交するよう、かつその偏波の向きは偏波保持エルビウム添加光ファイバ15に導入されている信号光の偏波の方向と一致するよう導入されている。ここで半導体レーザ16a及び16bの発振波長は1.48μmであり、励起手段6は偏波保持エルビウム添加光ファイバ15の前方あるいは双方向から導入されるよう構成してもよい。
【0038】
従来のエルビウム添加光ファイバは、偏波に依存せず利得増幅率を得ることができるが、単一のエルビウム添加光ファイバ内の異なる信号成分を独立に増幅調整することは不可能であった。これに対し本発明による前記偏波保持光増幅媒体4としての偏波保持エルビウム添加光ファイバ15によれば、例えば半導体レーザ16aよりの励起光は信号光aの励起増幅にのみ関与し、半導体レーザ16bよりの励起光は信号光bの励起増幅にのみ関与するため、互いに独立に増幅作用させることが可能となる。すなわち、単一の偏波保持エルビウム添加光ファイバ15において、二つの独立な信号光をまったく独立に利得増幅率調節することが可能となる。ここで本発明の偏波保持エルビウム添加光ファイバ15をより有効に適用するためには、二つの独立な信号光の利得増幅率を減じる要因となりうる、ファイバの曲がりによる光の放射損失を抑えることが重要である。このため本実施例では偏波保持エルビウム添加光ファイバ15の曲げ径を300mm以上としている。
【0039】
二つの信号光は、偏波保持エルビウム添加光ファイバ15より導出された後、偏波保持光ファイバ13を通過して偏波分離手段7としての偏波分離器17によって二つの信号光に分離される。分離されたそれぞれの信号光は分岐手段8としての光カップラ18a及び18bによってそれぞれ大部分は出力ポート11a、11bより出力されるが、一部は分岐され、光検出手段9としての光受光器19a及び19bによってそれぞれの信号光パワーが検出される。検出された光のパワーが予め定められた状態に維持されるよう制御装置10によってそれぞれ対応する半導体レーザ16aあるいは16bの出力パワーを制御する構成となっている。例えば信号光aに対応する光受光器19aによって検出された光のパワーに応じて半導体レーザ16aの出力パワーを制御し、信号光bに対応する光受光器19bによって検出された光のパワーに応じて半導体レーザ16bの出力パワーを制御する。
【0040】
本実施例によれば、二つの信号光を一つの光増幅器1によって増幅することが可能となり、構成が簡略化可能となる。また本発明によれば、万が一半導体レーザ16aが劣化し信号光aに対するシステムがダウンしても、半導体レーザ16bによる信号光bの系列はまったく独立に動作可能である。逆の場合もまた同様に動作可能である。従って発明者は、例えば伝送システムにおいて信号光aが伝送される系を主信号系、信号光bが伝送される系を予備信号系に設定することによって冗長動作が可能であり、更にシステムの信頼性を向上できると考える。一方、単一の伝送ファイバによって伝送される信号は波長が多重されていたり、複数の信号光が重畳されていても本発明の特性上の問題はなく、適用可能である。
【0041】
本実施例では伝送ファイバの並列数は二つであったが、本構成を並列に増やすことによって更に並列数の多い信号光にも適用可能である。また偏波保持エルビウム添加光ファイバ15あるいは偏波保持ファイバ13の偏波保持数を拡張し、偏波保持可能な偏波数を増やすことにより、より簡単な構成で並列伝送システムに対応可能な光増幅器を提供できる。
【0042】
図4は本発明の第2の実施例を示したものであって、伝送ファイバ内の信号光はλ1=1550nmおよびλ2=1552nmの二つの波長が多重されているものである。図4中1は第1の実施例による光増幅器であって、一つの伝送ファイバに接続される一つの入力ポート2及び一つの出力ポート11を有している。入力ポート2よりの多重信号光は偏波識別合成手段3に導入される。本実施例では偏波識別合成手段3内において、50:50光カップラ20により信号光は二分され、二分された光は1550±1nmに通過波長帯域を有する光フィルタ21aによって1550nmの信号光のみが、1552±1nmに通過波長帯域を有する光フィルタ21bによって1552nmの信号光のみが、透過される。透過されたそれぞれの信号は、互いに直交する偏光状態に決定付ける偏光子12a又は12bを通過し、偏光状態を維持したまま伝送するところの偏波保持ファイバ13a、13bを通して、偏波合成器14の二つの入力ポートより入力される。入力された信号光は、それぞれの偏光状態を維持したまま合成され一つの出力ポートより偏波保持ファイバ13によって導出される構成としている。ここで50:50光カップラ20、光フィルタ21a及び21bの部分は、1550nmの信号光と1552nmの信号光を分波する光分波器を用いればより構成が簡単となる。また、入力ポート2には互いに偏波が直交するような光をあらかじめ入力してもよい。
【0043】
前記偏波識別合成手段3よりの光は、互いに直交する偏波を維持したまま偏波保持光増幅媒体4としての偏波保持エルビウム添加光ファイバ15に導入される。同時に偏波保持エルビウム添加光ファイバ15の他端より、励起手段6としての半導体レーザ16a及び16bよりの励起光を偏波保持ファイバ13c、13d及び導入手段5としての偏波保持光合波器によって互いに偏波が直交するよう、かつその偏波の向きは偏波保持エルビウム添加光ファイバ15に導入されている二つの波長の信号光の偏波の向きと一致するよう導入されている。ここで半導体レーザ16a及び16bの発振波長は1.48μmであり、励起手段6は偏波保持エルビウム添加光ファイバ15の前方あるいは双方向から導入されるよう構成してもよい。
【0044】
従来のエルビウム添加光ファイバは、偏波に依存せず利得増幅率を得ることができるが、単一のエルビウム添加光ファイバ内の異なる波長の信号成分を独立に増幅調整することは不可能であった。これに対し本発明による前記偏波保持光増幅媒体としての偏波保持エルビウム添加光ファイバ15によれば、例えば半導体レーザ16aよりの励起光は1550nmの信号光の励起増幅にのみ関与し、半導体レーザ16bよりの励起光は1552nmの信号光の励起増幅にのみ関与するため、互いに独立に増幅作用させることが可能となる。すなわち、単一の偏波保持エルビウム添加光ファイバ15において、二つの独立な波長を有する信号光をまったく独立に利得増幅率調節することが可能となる。ここで本発明の偏波保持エルビウム添加光ファイバ15をより有効に適用するために、偏波保持エルビウム添加光ファイバ15の曲げ径を300mm以上としている点は第1の実施例と同様である。
【0045】
二つの信号光は、偏波保持エルビウム添加光ファイバ15より導出された後、偏波保持光ファイバ13を通過して分岐手段8としての5:95偏波保持光カップラ22によって大部分は光増幅器の出力ポート11より出力されるが、一部は分岐され、偏波分離手段7としての偏波分離器17によって二つの異なる偏波を有する信号光に分離される。分離されたそれぞれの信号光は、光検出手段9としての光受光器19a又は19bによってそれぞれの信号光が検出される。検出された光のレベルが予め定められた状態に制御されるよう制御装置10によってそれぞれの半導体レーザ16aあるいは16bの出力パワーを制御する構成となっている。例えば1550nmの信号光に対応する光受光器19aによって検出された光のパワーに応じて半導体レーザ16aの出力パワーを制御し、1552nmの信号光に対応する光受光器19bによって検出された光のパワーに応じて半導体レーザ16bの出力パワーを制御する。
【0046】
本実施例によれば、簡単な構成で波長多重された信号を独立に制御することが可能となり、かつシステム全体の安定性が向上し、信頼性が向上する。
【0047】
本実施例では波長の多重数は二つであったが、光カップラ20の分岐数を増やし、偏波保持エルビウム添加光ファイバ15を並列に増やし、出力ポート11前段において合成することによって更に多重数の多い信号光にも適用可能である。また、光フィルタ21a又は21bは、透過する波長の多重数を増やし、多重された信号光をまとめて識別化することにより波長多重数を増やしてもよい。また偏波保持エルビウム添加光ファイバ15あるいは偏波保持ファイバ13の保持数を拡張し、偏波保持可能な偏波数を増やすことにより、より簡単な構成で多波長多重システムに対応可能な光増幅器を提供できる。そのようにすれば、第1の実施例による並列伝送システムと、第3の実施による波長多重システムを合成し単一の伝送ファイバにて実現することも可能であり、更にシステム構成を簡略化可能であり、かつシステムコストを削減可能である。
【0048】
一方、励起手段6及び制御装置10の部分は図5のように構成してもよい。図5中23は方向性結合器型光スイッチであり、発振器24よりの電気的スイッチにより方向性結合器型光スイッチ23にかかる電圧をスイッチさせ、半導体レーザ16よりの励起光を偏光子25aか、あるいは25bかのどちらかに出力させるものである。前記偏光子25aあるいは25bによって励起光は、互いに偏波が直行するよう、かつその偏波の向きは前記偏波保持エルビウム添加光ファイバ15に導入されている二つの波長の信号光の偏波の向きと一致するよう決定付けられる。制御装置10内部の前記発振器24は50kHz一定で動作しており、前記光検出器19aあるいは19bどちらかのモニタ電圧を切り替える切り替えスイッチ26を50kHzの周波数でスイッチさせるものである。切り替わったどちらかのモニタ電圧を比較器27に伝達し、基準値28と比較する構成としている。従って、図5のように構成すれば、一つの半導体レーザーで、二つの相異なる波長の信号光を独立に制御することが可能であり、半導体レーザーを駆動するための消費電力を削減することができる。このように構成したときの励起光の動作状態を図6を用いて説明する。図6中29は半導体レーザ16の励起光パワーを模式的に示したグラフ、30は偏光子25aに導入される励起光パワーを模式的に示したグラフ、31は偏光子25bに導入される励起光パワーを模式的に示したグラフである。すなわち本構成は、前記光検出器19aあるいは19bどちらかのモニタ電圧が基準値28と等しくなるよう励起光のパワーが50kHzの周波数で切り替え動作するものである。同一の周波数(50kHz)及び同一時間にて図5における方向性結合器型光スイッチ23を切り替えるため、グラフ29上の励起光パワーは、グラフ30上にピークとして現れる時間帯はグラフ31上ではゼロである。逆に、グラフ30上にゼロとして現れる時間帯はグラフ31上ではピークとなる。一般にエルビウム添加光ファイバの、励起光による利得増幅の応答速度は周波数に換算した場合、数kHz程度である。図7は、本実施例で用いたエルビウム添加光ファイバの、励起光による利得増幅の応答を測定したグラフである。図7によれば、10kHz以上で励起光を掃引しても信号光の利得増幅に関与しない。すなわち、10kHz以上のスイッチング速度はエルビウム添加光ファイバの利得増幅の応答速度より十分早く、制御の安定性に悪影響を及ぼさない為、本構成ではスイッチング速度を50kHzとした。また、図5では二つの波長の信号光の出力レベルを同じに制御したため、基準値28は50kHzの周波数で発振器24がスイッチした場合でも変わらないが、異なる出力パワーに制御したい場合には、基準値28が、50kHzの周波数で変化するよう構成すれば良い。
【0049】
図8は本発明の第3の実施例を示したものである。伝送ファイバ内の信号光が、互いに逆方向に伝送される双方向伝送において本発明の光増幅器を使用した場合の例である。信号光の波長は、λ=1550nmである。図8中1は第1の実施例による光増幅器であって、一つの伝送ファイバに接続され、一つのポート2及びポート11は、互いに逆方向に伝送される入力用と出力用を兼ねている。図中ポート2より左側から入力した信号光は、偏波識別合成手段3aに導入される。本実施例では偏波識別合成手段3a内において、光サーキュレータ32aを通過し、ある偏光状態に決定付ける偏光子12aを通過し、偏光状態を維持したまま伝送するところの偏波保持ファイバ13aを通して、光サーキュレータ32bを通過する。前記偏波識別合成手段3aよりの光は、ある偏波を維持したまま偏波保持光増幅媒体4としての偏波保持エルビウム添加光ファイバ15に図中左端より導入される。
【0050】
同様に、ポート11より右側から入力した信号光は、偏波識別合成手段3bに導入される。偏波識別合成手段3b内において、光サーキュレータ32dを通過し、前記偏光子12aによって決定付けられた偏光状態と直交する偏光状態に決定付ける偏光子12bを通過し、偏光状態を維持したまま伝送するところの偏波保持ファイバ13bを通して、光サーキュレータ32cを通過する。偏波識別合成手段3bよりの光は導入手段5を通過して偏波保持光増幅媒体4としての偏波保持エルビウム添加光ファイバ15に図中右端より導入される。
【0051】
同時に偏波保持エルビウム添加光ファイバ15には、励起手段6としての半導体レーザ16a及び16bよりの励起光を偏波保持ファイバ13c、13d及び導入手段5としての偏波保持光合波器によって互いに偏波が直交するよう、かつその偏波の向きは偏波保持エルビウム添加光ファイバ15に導入されている二つの逆方向に進む信号光の偏波の向きと一致するよう導入されている。ここで半導体レーザ16a及び16bの発振波長は1.48μmであり、励起手段6は偏波保持エルビウム添加光ファイバ15の左端あるいは双方端から導入されるよう構成してもよい。
【0052】
従来のエルビウム添加光ファイバは、偏波に依存せず利得増幅率を得ることができるが、単一のエルビウム添加光ファイバ内の異なる方向に進む信号成分を独立に増幅調整することは不可能であった。これに対し本発明による前記偏波保持光増幅媒体としての偏波保持エルビウム添加光ファイバ15によれば、例えば半導体レーザ16aよりの励起光はポート2より入力される信号光の励起増幅にのみ関与し、半導体レーザ16bよりの励起光はポート11より入力される信号光の励起増幅にのみ関与するため、互いに独立に増幅作用させることが可能となる。すなわち、単一の偏波保持エルビウム添加光ファイバ15において、二つの独立な信号光をまったく独立に利得増幅率調節することが可能となる。
【0053】
また従来の双方向伝送に用いられる光増幅器においては、光増幅器の入出力光コネクタにおける反射を抑圧するために光アイソレータが必要であった。また、光アイソレータには単一方向の光を導入するため、互いに逆方向に進行する信号光を一度分波する必要があり、そのための一般的手法として両者の信号光の波長を変える方法を用いていた。これに対し本発明による前記偏波識別合成手段3aあるいは3bによれば、光コネクタによって反射した光は前記偏光子12aあるいは12bによって遮断されるため抑圧が可能となる。また、前記偏波識別合成手段3aあるいは3bによれば、互いに逆方向に進行する光を識別可能であり、信号光の波長は同じであってもよい。
【0054】
ここで本発明の偏波保持エルビウム添加光ファイバ15をより有効に適用するために、偏波保持エルビウム添加光ファイバ15の曲げ径を300mm以上としている点は第1の実施例と同様である。
【0055】
前記偏波保持エルビウム添加光ファイバ15左端より入力した信号光は、前記偏波保持エルビウム添加光ファイバ15右端より導出された後、導入手段5を通過して前記偏波識別合成手段3bに導入される。前記偏波識別合成手段3b内部において、光サーキュレータ32cにより図中ポート11よりの信号光が導入される入口とは異なる出口より導出され分岐手段8aとしての5:95偏波保持光カップラ22aによって大部分は光サキュレータ32dを通過して光増幅器のポート11より出力されるが、一部は分岐され、光検出手段9aとしての光受光器19aによって信号光が検出される。検出された光のレベルが予め定められた状態に制御されるよう制御装置10によって半導体レーザ16aの出力パワーを制御する構成となっている。
【0056】
同様に、前記偏波保持エルビウム添加光ファイバ15右端より入力した信号光は、前記偏波保持エルビウム添加光ファイバ15左端より導出された後、前記偏波識別合成手段3aに導入される。前記偏波識別合成手段3a内部において、光サーキュレータ32bにより図中ポート2よりの信号光が導入される入口とは異なる出口より導出され分岐手段8bとしての5:95偏波保持光カップラ22bによって大部分は光サキュレータ32aを通過して光増幅器のポート2より出力されるが、一部は分岐され、光検出手段9bとしての光受光器19bによって信号光が検出される。検出された光のレベルが予め定められた状態に制御されるよう制御装置10によって半導体レーザ16bの出力パワーを制御する構成となっている。
【0057】
ここでポート2及び11には互いに偏波が直交するような光をあらかじめ入力してもよい。
【0058】
本実施例によれば、簡単な構成で双方向に進む信号を独立に制御することが可能となり、システム全体の安定性が向上し、信頼性が向上する。
【0059】
一方、励起手段6及び制御装置10の部分を図5のように構成してもよいことは第2の実施例と同様である。
【0060】
上述したように、本発明は、拡張性が高く、高安定性と高信頼性を低コストにて両立させる光伝送システムにおいて広く適用可能である。光伝送システムの一例として図9のようなものが考えられる。
【0061】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、複数の信号光を識別可能な状態で互いに独立に制御可能である光増幅器を提供することができる。さらに、信号光を識別可能な状態で互いに独立に制御することで、システム系列を増大した場合にシステムコストの低減可能な光増幅器を提供することができる。
【0062】
また、偏波保持光増幅媒体を利用した簡易で高効率な光増幅器を提供することができる。
【0063】
また、各々の信号光の時間的な変動に独立に対応可能な光増幅器を提供することができる。
【0064】
また、波長多重された信号光の利得に生じる波長依存性を考慮し、単一の波長の信号光出力を独立に制御可能な光増幅器を提供することができる。
【0065】
また、単一の光増幅器で複数の信号光を識別可能な状態で互いに独立制御し、システムコストを低減しかつ中距離伝送距離を延長させる光伝送システムを提供することができる。
【0066】
また、双方向伝送される複数の信号光を識別可能な状態で互いに独立に制御することで、システムコストの低減が可能な光増幅器を提供することができる。
【0067】
また、複数の伝送路を伝搬する信号光を識別可能な状態で互いに独立に制御可能な光増幅方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の基本構成の一例を示す図
【図2】本発明の第一の実施例を示した図
【図3】本発明の第一の実施例における作用を説明する図
【図4】本発明の第二の実施例を示した図
【図5】励起手段及び制御装置の他の例を示した図
【図6】励起光の動作状態を模式的にグラフ化した図
【図7】第二の実施例で用いたエルビウム添加光ファイバの、励起光による利得増幅の応答を測定したグラフ
【図8】本発明の第三の実施例を示した図
【図9】本発明の光伝送システムの一例
【図10】従来の光増幅器を示した図
【符号の説明】
1…光増幅器、2…入力ポート、3、3a、3b…偏波識別合成手段、4…偏波保持光増幅媒体、5…導入手段、6…励起源、7…偏波分離手段、8、8a、8b…分岐手段、9、9a、9b…検出手段、10…制御手段、11…出力ポート、12a、12b、25a、25b…偏光子、13…偏波保持ファイバ、14…偏波合成器、15…偏波保持エルビウム添加光ファイバ、16a、16b…半導体レーザ、17…偏波分離器、18a、18b、20、39…光カップラ、19a、19b、40…光検出器、21a、21b…光フィルタ、22、22a、22b…偏波保持光カップラ、23…方向性結合器型光スイッチ、24…発振器、26…切り替えスイッチ、27…比較器、28…基準値、29…半導体レーザ16の励起光パワーを模式的に示したグラフ、30…偏光子25aに導入される励起光パワーを模式的に示したグラフ、31…偏光子25bに導入される励起光パワーを模式的に示したグラフ、32a、32b、32c、32d…光サーキュレータ、33…エルビウム添加光ファイバ、34、35…光アイソレータ、36…光合波器、37…励起光源、38…光減衰器、41…入力部、42…出力部、43…伝送路、44…送信部、45…受信部、46a、46b、46c…送信機、47a、47b、47c…受信機

Claims (26)

  1. 第1の偏波モード状態にある第1の信号光と当該第1の偏波モード状態と異なる第2の偏波モード状態にある第2の信号光とを与える入力部と、
    当該入力部から与えられた前記第1、第2の信号光を受け、それぞれの偏波モード状態を保持したまま増幅を行う偏波保持光増幅媒体を含む偏波保持光増幅部と、
    前記偏波保持光増幅部において前記第1、第2の信号光を選択的に増幅できるように、当該第1、第2の信号光にそれぞれ対応する偏波モード状態を持つ第1、第2の励起光を与える励起部と、
    前記偏波保持光増幅部より増幅された前記第1、第2の信号光を受け、伝送路に出力する出力部とを備えたことを特徴とする光増幅器。
  2. 少なくとも2つの伝送路と接続され、当該伝送路からの分離された信号光を少なくとも第1の偏波モード状態にある第1の信号光と当該第1の偏波モード状態と異なる第2の偏波モード状態にある第2の信号光にそれぞれ偏波識別する偏波識別部と、偏波識別可能な当該第1、第2の信号光をそれぞれの偏波状態を保持したまま合成する合成部とを備える入力部と、
    当該合成部より合成された第1、第2の信号光を受け、当該合成された第1、第2の信号光のそれぞれの偏波モード状態を保持したまま増幅を行う偏波保持光増幅媒体を含む偏波保持光増幅部と、
    前記偏波保持光増幅部において前記第1、第2の信号光を選択的に増幅できるように、当該第1、第2の信号光にそれぞれ対応する偏波モード状態を持つ少なくとも第1、第2の励起光を与える励起部と、
    前記偏波保持光増幅部より増幅された前記第1、第2の信号光を受け伝送路に出力する出力部とを備えたことを特徴とする光増幅器。
  3. 前記偏波識別部は、前記第1、第2の信号光の偏波面が互いに直交するよう決定付けることにより識別化できるよう、当該第1、第2の信号光のそれぞれの一つに対応する第1、第2の偏光子を含む、請求項2記載の光増幅器。
  4. 前記出力部は、前記偏波保持光増幅部にて増幅された前記第1、第2の信号光を偏波識別し、分離する偏波分離部と、当該偏波分離部より分離された前記第1、第2の信号光を受け、伝送路へ出力する出力ポートとを含む請求項1又は2記載の光増幅器。
  5. 前記出力部は、前記偏波保持光増幅部にて増幅された前記第1、第2の信号光を偏波識別し、分離する偏波分離部と、当該偏波分離部からの分離された前記第1、第2の信号光をそれぞれ透過すると共にその一部を分岐する分岐部と、当該分岐部にてそれぞれ分岐した第1、第2の信号光パワーを検出する光検出部と、当該光検出部の検出出力を受け、前記第1、第2の励起光を制御し、前記第1、第2の信号光の前記出力部への出力レベルがそれぞれ所定値に維持されるように制御する制御部とを含む請求項1又は2記載の光増幅器。
  6. 前記出力部は、前記偏波保持光増幅部にて増幅された前記第1、第2の信号光を透過すると共にその一部を偏波保持したまま分岐する分岐部と、当該分岐部にて分岐した第1、第2の信号光を分離する偏波分離部と、当該偏波分離部にてそれぞれ分離した第1、第2の信号光のパワーを検出する光検出部と、当該光検出部の検出出力を受け、前記第1、第2の励起光を制御し、前記出力部の出力レベルが所定値に維持されるように制御する制御部とを含む請求項1又は2記載の光増幅器。
  7. 前記偏波保持光増幅媒体は、偏波保持希土類添加光ファイバに偏波依存を持たせたものからなる請求項1又は2記載の光増幅器。
  8. 前記励起部から出力される前記第1、第2の励起光はそれぞれ時間的に切換えられており、互いに識別可能な前記第1、第2の信号光に独立に対応するよう配分されていることを特徴とする請求項7記載の光増幅器。
  9. 前記切換えの周波数は10kHz以上であることを特徴とする請求項8記載の光増幅器。
  10. 波長多重化された信号光を2分する光カプラと、
    当該光カプラからの2分された信号光の一方を受け、第1の波長の信号光を透過する第1のフィルタと、
    前記光カプラからの2分された信号光の他方を受け、前記第1の波長と異なる第2の波長の信号光を透過する第2のフィルタと、
    前記第1のフィルタを透過した前記第1の波長の信号光を受け、第1の偏波モード状態にある第1の信号光に偏波識別する第1の偏光子と、
    前記第2のフィルタを透過した前記第2の波長の信号光を受け、前記第1の偏波モード状態と異なる第2の偏波モード状態にある第2の信号光に偏波識別する第2の偏光子と、
    当該第1、第2の偏光子からの前記第1、第2の信号光を、それぞれの偏波状態を保持したまま合成する合成部と、
    当該合成部より合成された第1、第2の信号光を受け、当該合成された第1、第2の信号光のそれぞれの偏波モード状態を保持したまま増幅を行う偏波保持光増幅媒体を含む偏波保持光増幅部と、
    前記偏波保持光増幅部において前記第1、第2の信号光を選択的に増幅できるように、当該第1、第2の信号光にそれぞれ対応する偏波モード状態を持つ第1、第2の励起光を与える励起部と、
    前記偏波保持光増幅部より増幅された前記第1、第2の信号光を受け伝送路に出力する出力部とを備えたことを特徴とする光増幅器。
  11. 前記合成部は、前記偏波識別化された第1、第2の信号光を合成する光合波器または光サーキュレータを含む、請求項2又は10記載の光増幅器。
  12. 前記第1、第2の偏光子はそれぞれ第1、第2の信号光の偏波面が互いに直交するように決定付けることを特徴とする請求項10記載の光増幅器。
  13. 前記出力部は、前記偏波保持光増幅部にて増幅された前記第1、第2の信号光を透過すると共にその一部を偏波保持したまま分岐する分岐部と、当該分岐部にて分岐した第1、第2の信号光を分離する偏波分離部と、当該偏波分離部にてそれぞれ分離した第1、第2の信号光のパワーを検出する光検出部と、当該光検出部の検出出力を受け、前記第1、第2の励起光を制御し、前記出力部の出力レベルが所定値に維持されるように制御する制御部とを含む請求項11記載の光増幅器。
  14. 前記偏波保持光増幅媒体は、偏波保持希土類添加光ファイバに偏波依存を持たせたものからなる請求項10記載の光増幅器。
  15. 前記励起部から出力される前記第1、第2の励起光はそれぞれ時間的に切換えられており、互いに識別可能な前記第1、第2の信号光に独立に対応するよう配分されていることを特徴とする請求項14記載の光増幅器。
  16. 前記スイッチの周波数は10kHz以上であることを特徴とする請求項15記載の光増幅器。
  17. 同一進行方向に複数の信号光が伝搬する伝送路と、当該伝送路に挿入された光増幅部からなる光伝送システムであって、
    前記複数の信号光を送信する送信部と、
    当該送信部からの前記複数の信号光を第1の偏波モード状態にある第1の信号光と当該第1の偏波モード状態と異なる第2の偏波モード状態にある第2の信号光に偏波識別する偏波識別部と、
    当該偏波識別部からの前記第1、第2の信号光のパワーを単一の偏波保持光増幅媒体で、それぞれ互いに独立した値で増幅制御する偏波保持光増幅部と、
    当該偏波保持光増幅部において前記第1、第2の信号光を選択的に増幅できるように、当該第1、第2の信号光にそれぞれ対応する偏波モード状態を持つ第1、第2の励起光を与える励起部と、
    前記偏波保持光増幅部で増幅された前記第1、第2の信号光を受信する受信部とを備えたことを特徴とする光伝送システム。
  18. 前記送信部は、それぞれ異なる信号光を与える複数の送信装置を含む請求項17記載の光伝送システム。
  19. 前記送信部は、それぞれ異なる複数の信号光を与える1つの送信装置を含む請求項17記載の光伝送システム。
  20. 双方向伝送を行う伝送路に挿入された光増幅器であって、
    第1の偏波モード状態にある第1の信号光と、当該第1の信号光と逆方向でかつ前記第1の偏波モード状態と異なる第2の偏波モード状態にある第2の信号光とを、それぞれの偏波モード状態を保持したまま増幅を行う偏波保持光増幅媒体を含む偏波保持光増幅部と、
    前記第1の信号光を伝送路から入力し、前記第2の信号光を伝送路へ出力する第1の入出力ポートと、
    前記第2の信号光を伝送路から入力し、前記第1の信号光を伝送路へ出力する第2の入出力ポートと、
    前記第1の入出力ポートからの第1の信号光を前記第1の偏波モード状態に偏波識別する第1の偏波識別部と前記偏波識別光増幅部にて増幅された前記第2の信号光が前記第1の偏波識別部を迂回し、前記第1の入出力ポートに導く第1の迂回部とをそれぞれ備えた第1の偏波識別合成部と、
    前記第2の入出力ポートからの第2の信号光を前記第2の偏波モード状態に偏波識別する第2の偏波識別部と前記偏波識別光増幅部にて増幅された前記第1の信号光が前記第2の偏波識別部を迂回し、前記第2の入出力ポートに導く第2の迂回部とをそれぞれ備えた第2の偏波識別合成部と、
    前記偏波保持光増幅部において前記第1、第2の信号光を選択的に増幅できるように、当該第1、第2の信号光にそれぞれ対応する偏波モード状態を持つ第1、第2の励起光を与える励起部とを備えたことを特徴とする光増幅器。
  21. 前記迂回部は第1、第2の信号光を分岐、挿入する光サーキュレータを含む、請求項20記載の光増幅器。
  22. 前記偏波保持光増幅媒体は、偏波保持希土類添加光ファイバに偏波依存を持たせたものからなる請求項20記載の光増幅器。
  23. 前記励起部から出力される前記第1、第2の励起光はそれぞれ時間的にスイッチされており、互いに識別可能な前記第1、第2の信号光に独立に対応するよう配分されていることを特徴とする請求項22記載の光増幅器。
  24. 前記スイッチの周波数は10kHz以上であることを特徴とする請求項23記載の光増幅器。
  25. 互いに逆方向に信号光が伝搬する光伝送路と、当該光伝送路に挿入された光増幅部からなる光伝送システムであって、
    前記互いに逆方向に伝搬する信号光を送受信する第1、第2の送受信部と、
    当該第1、第2の送受信部からの前記互いに逆方向に伝搬する信号光を第1の偏波モード状態にある第1の信号光と当該第1の偏波モード状態と異なる第2の偏波モード状態にある第2の信号光に偏波識別する第1、第2の偏波識別部と、当該偏波識別部からの前記第1、第2の信号光のパワーを単一の偏波保持光増幅媒体で、それぞれ互いに独立した値で増幅制御する偏波保持光増幅部と、
    当該偏波保持光増幅部において前記第1、第2の信号光を選択的に増幅できるように、当該第1、第2の信号光にそれぞれ対応する偏波モード状態を持つ第1、第2の励起光を与える励起部とを備えたことを特徴とする光伝送システム。
  26. 第1の偏波モード状態にある第1の信号光と当該第1の偏波モード状態と異なる第2の偏波モード状態にある第2の信号光とを、それぞれの偏波モード状態を保持したまま合成するステップと、
    前記第1、第2の信号光を選択的に増幅できるように、当該第1、第2の信号光にそれぞれ対応する偏波モード状態を持つ第1、第2の励起光を受け、前記第1、第2の信号光をそれぞれの偏波モード状態を保持したまま増幅するステップと、
    前記増幅された第1、第2の信号光を伝送するステップとからなり、前記第1、第2の信号光を、それぞれ独立して増幅可能としたことを特徴とする光増幅方法。
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