JP3823866B2 - 外径測定装置の異物付着判定装置及びその方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、投光手段と受光手段との光路上に位置されている測定対象物の外径を測定する外径測定装置における投光手段の投光面又は受光手段の受光面への異物の付着の有無を判定するための外径測定装置の異物付着判定装置及びその方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
図9は、ビレット200の外径を測定する外径測定装置100の構成の一例を示す。外径測定装置100は、回転部101に投光部102,103と受光部104,105とを対とする外径測定器を複数備えている。各投光部102,103と各受光部104,105とは、ビレット200を挟むように配置されつつ、回転部101に90°間隔でそれぞれ取り付けられている。
【0003】
この外径測定装置100は、搬送される(図面手前方向に搬送される)ビレット200の外周上を、回転部101により外径測定器を移動させることで、ビレット長手方向における外径及びプロフィールを測定している。
図10は、その外径測定器の具体的な構成を示す。前述したように、外径測定器は、光を照射する投光部102,103と、光を受光する受光部104,105とから構成されている。
【0004】
投光部102,103は、光源102a,103aから照射された光を、回転装置102b,103b及び特殊レンズ102c,103cを介して、平行光として受光部104,105に出力するようになっている。
これに対して、受光部104,105は、投光部102、103からの照射光を集光レンズ104a,105aにより受光体104b,105b上に集光して、受光信号を出力するようになっている。これにより、受光部104,105は、遮光されることで、受光できる受光素子と受光できない受光素子とからそれに応じて受光電圧を出力することができる。
【0005】
ここで、光源102a,103aとしては、ハロゲンランプや半導体レーザ等が挙げられ、受光素子としては、CCD(Charge Coupled Device)やフォトダイオードが挙げられる。
図11中(A)は、前記図10に示したように投光部102,103から受光部104,105への照射光の光路上にビレット200が位置されている状態を示し、図11中(B)は、その場合の受光部104,105からの信号出力の結果を示す。受光部104,105では、当該受光部104,105の縁部の受光素子から順番にその受光量(受光電圧)が走査されることで、その結果として、図11中(B)に示すような時系列の信号波形が得られるようになる。
【0006】
この例のように、投光部102,103から受光部104,105への照射光の光路上にビレット200が位置されると、受光部104,105での受光は、ビレット200によって遮光された部分の受光電圧が小さいものとして得られ、外径に応じた信号波形として得られる。
このように外径測定器が構成されており、外径測定装置100では、ビレット200の外径の測定に、図12中(A)に示すように、その信号波形のエッジの立下り部分a1及びエッジの立上り部分a2を利用していた。すなわち、外径測定装置は、受光部104,105からの受光信号において測定区間内(或いは測定期間内)で最も早く得られるエッジの立下り部分a1(最初のエッジの立下り部分a1)と最も遅く得られるエッジの立ち上り部分a2(最後のエッジの立上り部分a2)との時間をビレット200により遮光されている部分として、それをビレット200の外径として換算している。
【0007】
また、このような装置構成とすることで、このように受光部104,105からの信号において測定区間内で最も早く得られるエッジの立下り部分a1と最も遅く得られるエッジの立ち上り部分a2との時間からビレット200の幅を換算することで、図13に示すように、光路内のビレット200が図中にビレット200aやビレット200bとして示すように振れるような場合でもその外径を測定することができるという利点がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、外径測定中に外径測定器に異物(ゴミ等の測定対象物以外の物)が付着する場合がある。しかし、外径測定装置100は、前述したように測定開始から最も早い立下り部分a1と最も遅い立上り部分a2との間からビレット200の幅を推定しているために、外径測定器に異物が付着してしまうと実際のビレット200の径よりも過大に評価してしまうことがある。具体的には次のようにである。
【0009】
図14は、外径測定器に異物が付着する場合を示す。この例のように、外径測定器において、投光部102,103側(例えばレンズ等の投光面)や受光部104,105側(例えばレンズ等の受光面)に異物300が付着してしまう場合がある。例えば、外径測定装置は、前述したように、ビレット200の外周上を、回転部101により外径測定器を移動させながら測定を実施しているので、投光部102,103や受光部104,105にビレット200からの落下物が異物として付着してしまう場合がある。
【0010】
このように、外径測定器に異物300が付着した状態では、受光部104,105における受光信号の信号波形は、異物300に遮光された部分の受光の変化も含めた信号波形になる。
しかし、外径測定装置100は、測定開始から最も早い立下り部分a1と最も遅い立上り部分a2との間からビレット200の幅を推定しているために、図12中(B)に示すように、その異物300により得られた立下り部分a1や立上り部分a2を基準としてビレット200の外径を推定してしまう。これでは、光路上に実際に位置されているビレット200をその径よりも過大な径として評価してしまうことになる。
【0011】
また、このように外径測定装置100にて径が過大なものとして測定された場合、これまでは、径不良が発生したのか、圧延の過程で生じた径不良なのか、或いは異物による径不良なのかを判断できないため、ラインを一旦停止させて、外径測定装置を含めて点検を行う必要があった。このため、従来の外径測定装置によりビレットの径を測定した場合、圧延ピッチダウンを生じてしまうという問題が発生していた。
【0012】
そこで、本発明は、前記問題に鑑みてなされたものであり、外径測定器への異物の有無を判定することができる外径測定装置の異物付着判定装置及びその方法の提供を目的としている。
【0013】
前記問題を解決するために、請求項1記載の発明に係る外径測定装置の異物付着判定装置は、光を出射する投光手段と、前記投光手段から出射された光を各受光素子で受光する受光手段と、各受光素子の受光電圧を走査して得られた時系列信号波形が入力され、前記時系列信号波形における測定区間内の最初のエッジの立下り部分と最後のエッジの立上り部分との幅から、前記投光手段と受光手段との光路上に位置されている測定対象物の外径を測定する測定手段と、を備えている外径測定装置における前記投光手段の投光面又は前記受光手段の受光面の少なくとも一方への異物の付着の有無を判定する外径測定装置の異物付着判定装置である。この外径測定装置の異物付着判定装置は、前記エッジに関する情報に基づいて異物の付着の有無を判定する判定手段を備え、前記判定手段は、前記エッジの立下り度合い又は立上り度合いに基づいて異物の付着の有無を判定することを特徴としている。
【0016】
また、請求項2記載の発明に係る外径測定装置の異物付着判定方法は、光を出射する投光手段と、前記投光手段から出射された光を各受光素子で受光する受光手段と、各受光素子の受光電圧を走査して得られた時系列信号波形が入力され、前記時系列信号波形における測定区間内の最初のエッジの立下り部分と最後のエッジの立上り部分との幅から、前記投光手段と受光手段との光路上に位置されている測定対象物の外径を測定する測定手段と、を備えている外径測定装置における前記投光手段の投光面又は前記受光手段の受光面の少なくとも一方への異物の付着の有無を判定する外径測定装置の異物付着判定方法である。この外径測定装置の異物付着判定方法は、前記エッジに関する情報に基づいて異物の付着の有無を判定しており、前記エッジの立下り度合い又は立上り度合いに基づいて異物の付着の有無を判定することを特徴としている。
【0019】
ここで、投光手段の投光面又は受光手段の受光面に異物の付着の有無がある場合、時系列信号波形における測定区間内で検出できるエッジに変化が生じる。このようなことから、請求項1及び2に記載の発明においては、このようなエッジに関する情報を利用して、異物の付着の有無を判定している。
ここで、投光手段の投光面又は受光手段の受光面に異物の付着の有無がある場合、時系列信号波形における測定区間内で検出できるエッジの数は、測定対象物のみがある場合と異なるエッジの数になる。
【0020】
一方で、投光手段の投光面又は受光手段の受光面に異物が付着しているが、その付着位置が、投光手段と受光手段との間の光路上の測定対象物の外周部に対応する位置となっている場合がある。この場合、例えば、エッジの数は、異物の付着がなく測定対象物のみが光路上に位置されている場合と同じになる。
このとき、その付着位置が投光手段と受光手段との間の光路上の測定対象物の外周部に対応する位置となっている場合には、エッジの立下り又は立上りが鈍くなる。このようなことから、請求項1及び2に記載の発明においては、エッジに関する情報としてのエッジの立下り度合い又は立上り度合いから異物の付着の有無を判定している。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら詳細に説明する。図1は、本発明に係る外径測定装置の異物付着判定装置を適用した処理装置の構成を示す。
なお、外径測定装置の構成は、前記図9に示した外径測定装置100の構成と同様である。すなわち、外径測定装置100は、各投光部102,103と各受光部104,105とがビレット200を挟むように90°間隔で配置されて回転部101にそれぞれ取り付けられている。そして、受光部104,105の受光体104b,105bがそれぞれ、受光に応じ各受光素子が受光信号を出力するようになっている。これにより、受光部104,105では、当該受光部104,105の縁部の受光素子から順番にその受光量(受光電圧)が走査されることで、その結果として、例えば前記図11中(B)に示すような時系列の信号波形が得られるようになっている。
【0023】
一方、処理装置1は、図1に示すように、信号検出部2、エッジ数計数部3、外径検出部4、サンプル数計数部5、外径比較部6、データ記憶部7、立下り度及び立上り度測定部8、度合い比較部9及び判定部10を備えている。
信号検出部2は、前記受光部104,105からの受光電圧の信号波形中のエッジの立下り部分及び立上り部分を検出する立下り立上り検出部である。
【0024】
エッジ数計数部3は、信号検出部2が検出した信号の立下り部分及び立上り部分の総数を計数する。
例えば、投光部102,103から受光部104,105への照射光の光路上にビレット200が位置されている場合に当該受光部104,105から前記図12中(A)に示すような信号波形が得られているようなときには、エッジ数計数部3は、エッジの立下り部分と立上り部分の総数としてエッジ数を4として計数する。一方、前記図14に示すように投光部102,103から受光部104,105への照射光の光路上にビレット200が位置されて、さらに外径測定器に異物が付着していることで、受光部104,105から前記図12中(B)に示したような信号波形が得られているようなときには、エッジ数計数部3は、エッジ数を8として計数する。そして、エッジ数計数部3は、その計数結果を判定部10に出力している。
【0025】
外径検出部4は、外径データサンプリングとして、信号検出部2が検出した信号の立下り部分及び立上り部分に基づいてビレットの外径を推定するように構成されている。すなわち、外径検出部4は、前記図12中(A)に示したように受光部104,105からの信号における測定区間内で最も早く得られる立下り部分a1と最も遅く得られる立ち上り部分a2との時間をビレット200により遮光されている部分として、ビレット200の外径を換算している。このようなことから、外径検出部4は、外径測定器に異物が付着している場合でも、前記図12中(B)にしたように、受光部104,105からの信号における測定区間内で最も早く得られる立下り部分a1と最も遅く得られる立ち上り部分a2との時間をビレット200の外径として換算することになる。
【0026】
ここで、外径測定装置は、前記図9に示したように、ビレット200を送りながら、そのビレット200の外周上を外径測定器を移動させて、外径を測定している。
サンプル数計数部5は、外径検出部4における外径検出のサンプル数を計数するように構成されている。そして、サンプル数計数部5は、その計数結果を判定部10に出力している。
【0027】
外径比較部6は、外径検出部4が検出した実測の外径値と所定の閾値とを比較するように構成されている。具体的には、外径比較部6は、処理の閾値との比較して、外径値が0であるか否かを比較し、或いは許容最大径Dmaxや許容最小径Dminと実測の外径値とを比較する。そして、外径比較部6は、その比較結果を判定部10に出力している。
【0028】
データ記憶部7は、種々のデータを記憶するように構成されている。例えば、データ記憶部7には、外径検出部4が検出した実測の外径値が記憶される。また、データ記憶部7に記憶された実測の外径値には、各種情報、例えば判定結果等が付加できるようになっている。
立下り度及び立上り度測定部8は、信号検出部2が検出した信号の立下り部分a1及び立上り部分a2の度合い或いは急峻度を測定するように構成されている。
【0029】
図2は、立下り部分a1及び立上り部分a2が傾斜している信号波形を示す。後述するが、このような信号波形は、投光部102,103或いは受光部104,105においてビレット200の外周部に対応する位置に異物が付着しているような場合に得られる。
立下り度及び立上り度測定部8は、このようにして得られる信号波形において、サンプリング上限及びサンプリング下限を設定して、立下り部分a1とサンプリング上限との交点から第1の時間(時間軸上の時刻)t1を求め、立下り部分a1とサンプリング下限との交点から第2の時間(時間軸上の時刻)t2を求め、立上り部分a2とサンプリング下限との交点から第3の時間(時間軸上の時刻)t3を求め、立上り部分a2とサンプリング上限との交点から第4の時間(時間軸上の時刻)t4を求めている。
【0030】
そして、立下り度及び立上り度測定部8は、立下り部分a1の急峻度を、第1の時間t1と第2の時間t2の差分(t2−t1)として求め、立上り部分a2の急峻度を、第3の時間t3と第4の時間t4の差分(t4−t3)として求めている。このように立下り度及び立上り度測定部8は、立下り部分a1のいわゆる立下り時間や立上り部分a2のいわゆる立上り時間からその度合を求めており、このようにして求めた値を度合い比較部9に出力している。
【0031】
なお、前述したように、外径測定器に異物やゴミが付着している場合には、図12中(B)に示すような信号波形が得られるのであるが、立下り度及び立上り度測定部8は、エッジ数計数部3からの計数結果等を参照して、エッジ数が4である信号波形からのみ、前述したように立下り部分a1及び立上り部分a2の度合いを測定するようにしてもよい。
【0032】
度合い比較部9は、立下り度及び立上り度測定部8からの立下り部分a1及び立上り部分a2の急峻度と所定の閾値とを比較する。そして、度合い比較部9は、その比較結果を判定部10に出力している。
判定部10には、エッジ数計数部3、サンプル数計数部5、外径比較部6、及び度合い比較部9から各種情報が入力されており、判定部10は、各種情報に基づいて、外径検出部4が検出した外径値を採用する、外径検出部4が検出した外径値が異物のものである、外径検出部4が検出した外径値を採用しない、外径測定処理を終了する、或いは外径測定器に異物が付着しているので外径測定処理を終了する、等といった判定を行う。このように判定部10は、種々の判定を行うのであるが、その各判定の条件の詳細については、次に説明する処理装置1における処理手順において説明する。
【0033】
以上のように処理装置1が構成されており、処理装置1或いは判定部10は、図3及び図4に示すような処理手順によって判定処理を行っている。ここで、図3に示す処理手順は、外径測定を実施していない場合(外径測定器による側的可能領域にビレット200が未だ搬入されていない場合)をスタートとする処理手順であり、図4に示す処理手順は、図3に続く外径測定を開始してビレット200が搬送されている場合の処理手順である。
【0034】
先ず、図3に示すように、処理装置1は、ステップS1において、外径検出部4により、外径データサンプリングを行い、続くステップS2において、外径比較部6により、サンプリングした外径値が0か否かを判別する。処理装置1は、ステップS2においてサンプリングした外径値が0であることを確認している間、外径データサンプリングを繰り返して、サンプリングした外径値が0でない場合、ステップS3に進む。
【0035】
ステップS3では、処理装置1は、外径比較部6により、サンプリングした外径値が測定範囲外か否かを判別する。すなわち、外径比較部6が、許容最大径Dmaxや許容最小径Dminとサンプリングした外径値とを比較する。例えば、サンプリングした外径値が許容最大径Dmaxよりも小さく、且つ許容最小径Dminよりも大きい場合には、外径比較部6は、サンプリングした外径値が測定範囲内として判別する。
【0036】
処理装置1は、サンプリングした外径値が測定範囲外である場合、ステップS5に進み判定部10により異物ありと判定して、サンプリングした外径値が測定範囲内である場合、ステップS4に進み図4に示す測定処理を開始する。
図4に示すように、先ず、ステップS11において、処理装置1は、外径検出部4により、外径データサンプリングを行い、続くステップS12において、外径比較部6により、サンプリングした外径値が0か否かを判別する。ここで、処理装置1は、サンプリングした外径値が0の場合、ステップS18に進み、サンプリングした外径値が0でない場合、ステップS13に進む。
【0037】
ステップS13では、処理装置1は、外径比較部6により、サンプリングした外径値が測定範囲外か否かを判別する。すなわち、外径比較部6が、許容最大径Dmaxや許容最小径Dminとサンプリングした外径値とを比較する。
ここで、処理装置1は、サンプリングした外径値が測定範囲外の場合、ステップS20に進み、サンプリングした外径値が測定範囲内の場合、ステップS14に進む。
【0038】
ステップS14では、処理装置1は、エッジ数計数部3が計数したエッジ数が4であるか否かを判別する。ここで、処理装置1は、エッジ数が4である場合、ステップS15に進み、エッジ数が4以外の場合、ステップS21に進む。
ステップS15では、処理装置1は、立下り度及び立上り度測定部9が測定した立下り時間(t2−t1)と所定の閾値とを度合い比較部9により比較する。ここで、処理装置1は、立下り時間(t2−t1)が所定の閾値より大きい場合、ステップS21に進み、立下り時間(t2−t1)が所定の閾値以下の場合、ステップS16に進む。
【0039】
ステップS16では、処理装置1は、立下り度及び立上り度測定部9が測定した立上り時間(t4−t3)と所定の閾値とを度合い比較部9により比較する。例えば、ここで使用する閾値は、前記ステップS15において用いた閾値と同値でもよく、異なる値でもよい。
処理装置1は、このステップS16において立上り時間(t4−t3)が所定の閾値より大きい場合、ステップS21に進み、立上り時間(t4−t3)が所定の閾値以下の場合、ステップS17に進む。
【0040】
処理装置1は、ステップS17において、サンプリングした外径値をビレットの外径として採用する処理を行う。
前述したように、外径検出部4で得た外径値はデータ記憶部7に記憶されている。このようなことから、サンプリングした外径値をビレット200の外径として採用する処理として、例えば、そのようにデータ記憶部7に記憶されている当該外径値にビレットの外径として採用する旨の情報を付加する処理等を行う。
【0041】
そして、処理装置1は、このような処理に続いてステップS11からの外径値のサンプリングからの処理を再び実施する。
一方、前記ステップS12においてサンプリングした外径値が0である場合に進むステップS18では、処理装置1は、サンプル数計数部5におけるサンプル数の計数値から、外径値が0であるサンプリングがn回連続して行われたか否かを判別する。ここで、処理装置1は、n回連続して行われた場合、ステップS19に進み、当該外径測定処理を終了し、n回連続して行われていない場合(n回未満の場合)、ステップS11からの外径値のサンプリングの処理を実施する。
【0042】
また、前記ステップS13においてサンプリングした外径値が測定範囲外の場合に進むステップS20では、処理装置1は、エッジ数計数部3が計数したエッジ数が4であるか否かを判別する。ここで、処理装置1は、エッジ数が4である場合、ステップS22に進む。一方、処理装置1は、エッジ数が4以外の場合、ステップS21に進み、サンプリングした外径値が異物のものである判定し、ステップS11からの外径値のサンプリングの処理を再び実施する。
【0043】
なお、このステップS21の処理は、前記ステップS15において立下り時間(t2−t1)が所定の閾値より大きい場合や前記ステップS16において立上り時間(t4−t3)が所定の閾値より大きい場合に進む処理でもある。
このステップS21では、サンプリングした外径値が異物のものである判定の処理として、例えば、データ記憶部7に記憶されている当該外径値に異物のものである旨の情報を付加する処理等を行う。
【0044】
ステップS22では、処理装置1は、サンプル数計数部5におけるサンプル数の計数値から、エッジ数が4であることをm回連続して検出しているか否かを判別する。ここで、処理装置1は、m回連続している場合、ステップS24に進み、外径測定器に異物が付着しているとして外径測定処理を終了する処理を行う。一方、処理装置1は、m回連続していない場合、ステップS23に進み、サンプリングした外径値を採用しないとする判定をして、ステップS11からの外径値のサンプリングの処理を実施する。
【0045】
ステップS23では、サンプリングした外径値を採用しないとする判定の処理として、例えば、データ記憶部7に記憶されている当該外径値に採用しない旨の情報を付加する処理等を行う。
処理装置1は、以上のような図3及び図4に示す処理手順により外径測定の処理を行っている。
【0046】
なお、以上のような図3及び図4に示す処理手順において、ステップS14、ステップS15、ステップS16、ステップS20、及びステップS22の処理内容は、判定部10の機能によりエッジに関する情報に基づいて異物の付着の有無を判定する処理に対応している。詳しくは、ステップS14及びステップS20の処理内容は、エッジ数計数部3が計数したエッジの数に基づいて異物の付着の有無を判定する判定部10の機能により実現された処理である。また、ステップS15及びステップS16の処理内容は、立下り度及び立上り度測定部8及び度合い比較部9により得たエッジの立下り度合い又は立上り度合い及びその比較結果に基づいて異物の付着の有無を判定する判定部10の機能により実現された処理である。また、ステップS22の処理内容は、複数の測定点毎に対応して異物の付着の有無を判定し、異物の付着有りの状態を連続して所定回数確認した場合に異物の付着有りとする判定をする判定部10の機能により実現された処理である。
【0047】
以上のような図3及び図4に示す処理により具体的には、以下のような外径測定に対する判定が可能になっている。
(1)外径測定装置1にビレットが送られてきた場合
外径測定装置1にビレットが送られてきた場合、処理装置1は、図12中(A)に示すような信号波形を得る。
【0048】
この場合、前記図12中(A)に示したように信号波形から立下り部分a1と立上り部分a2を得ることができることから、処理装置1は、外径データサンプリング(ステップS1)により得た外径値が0ではないと判別し(ステップS2)、さらに、その外径値が測定範囲内にあると判別し(ステップS3)、図4に処理手順を示す測定処理に移行する。
【0049】
また、サンプリングした外径値が測定範囲外にある場合には、処理装置1は、その外径値が測定範囲外にあることから異物ありとの判定をする(ステップS3、ステップS5)。
なお、測定対象のビレット径にも依るが、例えば、測定範囲を82mm〜260mmに設定しており、外径測定器の測定幅(測定可能幅)を300mmに設定している。また、外径値のサンプリング周期は20msである。なお、外径計測のサンプリングは2.5msである。これにより、2.5msで8回のサンプリングを行い、20ms毎にそのサンプリング結果としての外径値を出力している。
【0050】
このように、外径測定器に異物が付着していれば、異物の大きさに応じた値を外径値として得ることができるので、外径測定を行っていないとき、すなわちビレットがない状態では、図3に示す処理により、処理装置1は、測定範囲外の外径値が出力されているかどうかを判別して、次材が外径測定器の測定可能領域に搬送されてくる直前までの異物の有無を検出している。
【0051】
なお、外径測定は、ビレットの搬送路上であって外径測定器の上流側に設けた検出手段からの検出信号をトリガとして開始するようにしてもよい。すなわち、検出手段からの検出信号をトリガにより外径データサンプリングを開始するようにしてもよい。
(2)外径測定器への異物の付着がなく、光路上にビレットのみが位置されている場合
なお、この(2)項を含めて以下に説明する(3)〜(7)の項目は、外径測定装器の測定可能領域にビレット200が搬送されてきた後の処理、すなわち前記図4に示した処理手順により実現している処理である。
【0052】
外径測定器への異物の付着がなく、投光部102,103から受光部104,105への照射光の光路上にビレット200が位置されている場合、処理装置1は、前記図11に示したような信号波形を得る。
この場合、処理装置1は、サンプリングした外径値が0ではないと判別し(ステップS12)、続いて、その外径値が測定範囲内にあると判別する(ステップS13)。さらに続いて、処理装置1は、エッジ数が4であると判別し(ステップS14)、そして、立下り時間(t2−t1)及び立下り時間(t4−t3)それぞれが所定の閾値以下であると判別する(ステップS15,ステップS16)。この結果として、処理装置1は、サンプリングした外径値を外径値として採用する判定をする。
【0053】
(3)外径測定器への異物の付着がなく、光路上にもビレットが位置されていない場合(ビレットの全体が送り出されてしまった場合)
この場合、外径測定器への異物の付着がなく、投光部102,103から受光部104,105への照射光の光路上にもビレット200が位置されていないので、処理装置1は、信号波形から立下り部分a1と立上り部分a2とを得ることができないことから外径値が0であると判定する(ステップS12)。続いて、処理装置1は、外径値が0であるサンプリングがn回連続して行われたか否かを判別する(ステップS18)。この結果として、処理装置1は、n回連続している場合、外径測定処理を終了し(ステップS19)、一方、n回連続していない場合、ステップS11からの外径値のサンプリングの処理を実施する。
【0054】
これにより、処理装置1は、n回のサンプリングによっても外径値を検出できないような場合にのみ外径測定処理を終了する。
(4)外径測定器への異物の付着があり、光路上にビレットが位置されていない場合
前記図5中(A)に示すように、外径測定器への異物の付着があり、投光部102,103から受光部104,105への照射光の光路上にビレット200が位置されていない場合、処理装置1は、図5中(B)に示すような信号波形を得る。
【0055】
この場合、図5中(B)に示すように信号波形から立下り部分a1と立上り部分a2とを得ることができることから、処理装置1は、外径値が得られたとして、その外径値が0ではないと判別する(ステップS12)。しかし、その外径値が許容最小径Dmin以下であることから、処理装置1は、その外径値が測定範囲内にないと判別する(ステップS13)。そして、処理装置1は、エッジ数が4であると判別し(ステップS20)、続いて、エッジ数が4であることをm回連続して検出しているか否かを判別する(ステップS22)。この結果として、処理装置1は、m回連続した場合、異物ありとして判定して外径測定処理を終了し(ステップS24)、一方、m回連続していない場合、そのサンプリングした外径値を採用しない判定をする(ステップS23)。
【0056】
前述したように、外径測定装置100は、ビレット200の外周を外径測定器を回転させながらその外径を測定している。このように外径測定器を移動させながらビレット200の外径を測定しているので、例えば、外径測定器に異物が付着した場合でも、外径測定器のその移動により異物が取れることもある。
このようなことから、サンプリングした外径値が測定範囲外であることがm回連続であるか否かを判別することで、異物ありとされる場合でも外径測定処理を直ぐに終了するようなことはせずに、一定の期間測定処理を実行している。このように一定の期間測定処理を実行し、それでも異物ありとする場合にのみ、外径測定処理を終了するようにしている。これにより、付着していた異物が外径測定中になくなるケースも考慮に入れて、外径測定が終了したタイミングでも測定範囲外の外径値が出力されているかどうかを判断することができるようになる。すなわち、外径測定装置100において外径測定器が移動するという測定機構を積極的に利用して、付着の有無の判定を効果的に実施している。なお、m回とは、例えばそのように異物ありとして十分判別できる回数である。
【0057】
(5)外径測定器への異物の付着があり、光路上にビレットも位置されている場合
図6中(A)に示すように、外径測定器への異物300の付着があり、投光部102,103から受光部104,105への照射光の光路上にビレット200も位置されている場合、処理装置1は、図6中(B)に示すような信号波形を得る。
【0058】
この場合、図6中(B)に示すように信号波形から立下り部分a1と立上り部分a2とを得ることができることから、処理装置1は、外径値が得られたとして、その外径値が0ではないと判別する(ステップS12)。しかし、その外径値が許容最大径Dmax以上であることから、処理装置1は、その外径値が測定範囲内にないと判別する(ステップS13)。さらに、処理装置1は、エッジ数が6であると判別する(ステップS20)。この結果として、処理装置1は、サンプリングした外径値が異物のものであるとの判定をする(ステップS21)。
【0059】
(6)さらに、その異物が測定範囲内にある場合
前記(5)項の場合と同様に、外径測定器への異物300の付着があり、投光部102,103から受光部104,105への照射光の光路上にビレット200も位置されている場合、処理装置1は、図6中(B)に示すような信号波形を得る。
【0060】
この場合も信号波形から立下り部分a1と立上り部分a2とを得ることができることから、処理装置1は、外径値が得られたとして、その外径値が0ではないと判別する(ステップS12)。そして、その外径値が許容最小径Dminよりも大きく、かつ許容最大径Dmaxよりも小さいことから、処理装置1は、その外径値が測定範囲内にあると判別する(ステップS13)。しかし、処理装置1は、エッジ数が6であると判別する(ステップS14)。この結果として、処理装置1は、サンプリングした外径値が異物のものであるとの判定をする(ステップS21)。
【0061】
なお、図7中(A)に示すように、外径測定器に2つの異物301,302の付着がある場合にも、同様に、処理装置1は、図7中(B)に示すような信号波形を得る。
この場合、図7中(B)に示すように信号波形から立下り部分a1と立上り部分a2とを得ることができることから、処理装置1は、外径値が得られたとして、その外径値が0ではないと判別する(ステップS12)。そして、その外径値が許容最小径Dminよりも大きく、かつ許容最大径Dmaxよりも小さいことから、処理装置1は、その外径値が測定範囲内にあると判別する(ステップS13)。しかし、処理装置1は、エッジ数が6であると判別する(ステップS14)。この結果として、処理装置1は、サンプリングした外径値が異物のものであるとの判定をする(ステップS21)。
【0062】
(7)外径測定器への異物の付着があり、その異物が光路上のビレット200の外周部に対応する位置に付着している場合
図8中(A)に示すように、投光部102,103から受光部104,105への照射光の光路上にビレット200も位置されている場合において、外径測定器において異物300がビレット200の外周部に対応する位置に付着しているとき、処理装置1は、図8中(B)に示すような信号波形を得る。
【0063】
この場合、図8中(B)に示すように信号波形から立下り部分a1と立上り部分a2とを得ることができることから、処理装置1は、外径値が得られたとして、その外径値が0ではないと判別する(ステップS12)。そして、その外径値が許容最小径Dminよりも大きく、かつ許容最大径Dmaxよりも小さいことから、処理装置1は、その外径値が測定範囲内にあると判別する(ステップS13)。さらに続いて、処理装置1は、エッジ数が4であると判別する(ステップS14)。しかし、外径測定器への異物300がビレット200の外周部に対応する位置に付着している場合、立下り部分a1の急峻度が鈍くなるので、処理装置1は、立下り時間(t2−t1)が所定の閾値より大きいと判別する(ステップS15)。この結果として、処理装置1は、サンプリングした外径値を異物のものであるとする判定をする(ステップS21)。
【0064】
なお、この例は、ビレット200の立下り部分a1に対応される位置に異物300が付着している場合の例であるが、ビレット200の立上り部分a2に対応される位置に異物300が付着している場合もサンプリングした外径値を異物のものであるとする判定をすることができる。すなわち、この場合、立上り部分a2の急峻度が鈍くなるので、処理装置1は、立上り時間(t4−t3)が所定の閾値より大きいと判別し(ステップS16)、この結果として、サンプリングした外径値を異物のものであるとする判定をする(ステップS21)。
【0065】
以上のように、処理装置1は、測定区間内のエッジ数並びにエッジの立下り及び立上りの度合い等のエッジに関する情報やサンプリング数といった情報を取得して、それら情報に基づいて外径測定器への異物の有無を判定することを実現している。
このように外径測定器への異物の有無を判定することで、ビレット200の外径値の品質管理を高くすることができ、さらに、必要以上に外径測定装置の点検が実施されてしまうことを抑止することで、圧延ピッチダウンを防止することができる。すなわち、径不良が発生した際、圧延によるものか、異物によるものかの判断が迅速に行えるようになる。また、異物があるときのみの点検で対処できるようになり、圧延ピッチダウン抑止を達成することができる。
【0066】
以上、本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明は、前述の実施の形態として実現されることに限定されるものではない。
すなわち、前述の実施の形態では、測定対象物をビレットとし、外径測定装置をそのビレットを測定するために構成された装置として説明したが、これに限定されるものではない。すなわち、測定対象物は他の物であってもよく、この場合、外径測定装置はそのような他の物を測定のために構成されている装置であればよい。
【0067】
また、前述の実施の形態では、本発明に係る外径測定装置の異物付着判定装置の具体例として処理装置を挙げ、その構成を具体的に説明したが、他の構成としてもよい。また、その各構成部については、コンピュータがプログラムを実行することで実現されるものでもよい。
また、前述の実施の形態では、投光部及び受光部の構成を具体的に説明したが、他の構成により実現してもよい。
【0068】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1及び5に記載の発明によれば、エッジに関する情報を利用して異物の付着の有無を判定することができる。これにより、径不良が発生した際、圧延によるものか、異物によるものかの判断が迅速に行えるようになる。また、異物があるときのみの点検で対処できるようになり、圧延ピッチダウン抑止を達成することができる。
【0069】
また、請求項2及び6に記載の発明では、エッジに関する情報としてエッジの数を用い、請求項3及び7に記載の発明では、エッジに関する情報としてエッジの立下り度合い又は立上り度合いを用いて、異物の付着の有無の判定を実現している。
また、請求項4及び8に記載の発明によれば、外径測定装置が測定部を移動させて測定するという測定機構を積極的に利用して、付着の有無の判定を効果的に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の処理装置の構成を示すブロック図である。
【図2】処理装置の立下り度及び立上り度測定部の処理を説明するために使用した図である。
【図3】外径測定前及び外径測定を開始する際の処理手順を示すフローチャートである。
【図4】ビレットが外径測定器に搬送されてきた後の測定処理を示すフローチャートである。
【図5】外径測定器への異物の付着があり、光路上にビレットが位置されていない場合の説明をするために使用した図である。
【図6】外径測定器への異物の付着があり、光路上にビレットも位置されている場合の説明をするために使用した図である。
【図7】外径測定器への異物の付着があり、その異物が測定範囲内にある場合の説明をするために使用した図である。
【図8】外径測定器への異物の付着があり、その異物が光路上のビレットの外周部に対応する位置に付着している場合の説明をするために使用した図である。
【図9】外径測定装置の構成を示す正面図である。
【図10】外径測定器の構成を示す図である。
【図11】光路上にビレットが位置されている場合の説明をするために使用した図である。
【図12】信号波形の立下り部分と立上り部分とから外径値を得ていることの説明に使用した図である。
【図13】信号測定器における光路上でビレットが振れた場合の説明に使用した図である。
【図14】外径測定器の投光部或いは受光部への異物の付着を説明するために使用した図である。
【符号の説明】
1 処理装置
2 信号検出部
3 エッジ数計数部
4 外径検出部
5 サンプル数計数部
6 外径比較部
7 データ記憶部
8 立下り度及び立上り度測定部
9 度合い比較部
10 判定部
100 外径測定装置
101 回転部
102,103 投光部
104,105 受光部
200 ビレット
300,301,302 異物
Claims (2)
- 光を出射する投光手段と、前記投光手段から出射された光を各受光素子で受光する受光手段と、各受光素子の受光電圧を走査して得られた時系列信号波形が入力され、前記時系列信号波形における測定区間内の最初のエッジの立下り部分と最後のエッジの立上り部分との幅から、前記投光手段と受光手段との光路上に位置されている測定対象物の外径を測定する測定手段と、を備えている外径測定装置における前記投光手段の投光面又は前記受光手段の受光面の少なくとも一方への異物の付着の有無を判定する外径測定装置の異物付着判定装置であって、
前記エッジに関する情報に基づいて異物の付着の有無を判定する判定手段を備え、前記判定手段は、前記エッジの立下り度合い又は立上り度合いに基づいて異物の付着の有無を判定することを特徴とする外径測定装置の異物付着判定装置。 - 光を出射する投光手段と、前記投光手段から出射された光を各受光素子で受光する受光手段と、各受光素子の受光電圧を走査して得られた時系列信号波形が入力され、前記時系列信号波形における測定区間内の最初のエッジの立下り部分と最後のエッジの立上り部分との幅から、前記投光手段と受光手段との光路上に位置されている測定対象物の外径を測定する測定手段と、を備えている外径測定装置における前記投光手段の投光面又は前記受光手段の受光面の少なくとも一方への異物の付着の有無を判定する外径測定装置の異物付着判定方法であって、
前記エッジに関する情報に基づいて異物の付着の有無を判定しており、前記エッジの立下り度合い又は立上り度合いに基づいて異物の付着の有無を判定することを特徴とする外径測定装置の異物付着判定方法。
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| JP2002108278A JP3823866B2 (ja) | 2002-04-10 | 2002-04-10 | 外径測定装置の異物付着判定装置及びその方法 |
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2002
- 2002-04-10 JP JP2002108278A patent/JP3823866B2/ja not_active Expired - Lifetime
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