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JP3824045B2 - スイッチ及びスイッチ装置 - Google Patents
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JP3824045B2 - スイッチ及びスイッチ装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子楽器の操作スイッチのように共通の基板に多数設けられるスイッチ及びスイッチ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、電子楽器の操作用のスイッチとして、押しボタンや鍵盤などの可動部材をユーザが押圧することによって駆動されるスイッチが知られている。このようなスイッチでは、押圧により可動部材に設けられた導電性可動接点が、間隔を開けて設けられた一対の固定接点間を跨ぐように接触して固定接点対間を導通させ、或いは、固定接点と可動接点とが接触して両接点に接続された配線が導通することにより電気回路が閉じられる。電気回路が閉じられる。電子機器は、このような固定接点と可動接点との接触により所定の動作を行うように設計される。
【0003】
上述のようなスイッチを複数備えて構成されるスイッチ装置の中には、大きさや形状の異なるスイッチを備えたものがある。このような大きさや形状の異なる2種以上のスイッチを備える従来のスイッチ装置では、個々のスイッチの大きさに対応するように、基板上に設ける固定接点や、ボタンなどの可動部材に設ける可動接点の形状及び大きさを異ならせていた。すなわち、大きいスイッチには、大きい固定接点及び可動接点を設け、小さいスイッチには、小さい固定接点及び可動接点を設けていた。また、スイッチの押圧に応じた良好な接点間接触を得るために、そのスイッチの周縁寄りの領域を覆うような形状及び寸法で固定接点及び可動接点が配置されていた。
【0004】
このようにすることで、スイッチの大きさに応じて出来るだけ大きな接点間接触面積を合理的に得ることができ、可動接点と固定接点との接触をより確実に出来る。
【0005】
このようなスイッチ及びその配置は、電子楽器以外の種々の電気機器においても採用されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、固定接点及び可動接点の形状及び大きさを異ならせることによって生じる問題点もあった。すなわち、接点の大きさや形状の違いによって、各スイッチ毎に可動接点と固定接点との接触の良好性に違いが生じ得る。これは、接点形成工程において、位置ずれ、パターン不良などが接点の大きさや形状によって異なった形態で生じ得ることに起因する。このため、異なる種類のスイッチのそれぞれについて可動接点と固定接点との接触の良好性を試験することが必要になり、試験に多くの時間と手間とを要した。
【0007】
また、スイッチ装置の設計開発段階では、接点及びその設置部分の材質、製造方法等、種々のファクタを変化させて接点間の接触の良好性を試験することが必要であるが、このファクタに接点の大きさや形状も含めるとなると、多くの試作品又は多くの回数の試験が必要となり、多大な手間を要していた。
【0008】
さらに、2種類の製品を同じ製造ラインで製造する場合、それぞれの製品においては同一形状のスイッチを有する構成であっても、異種の製品では異なる大きさのスイッチが用いられることがある。この場合にも、異種の製品間においては異なる大きさの接点が形成されることから、製品間で上述のような問題が生じ得、製品の種類毎にスイッチの導通性試験をそれぞれ別々に行う必要があった。
【0009】
本発明は上記問題点を解決するためになされたものであり、異なる大きさのスイッチの導通性試験をより容易に行え、設計開発段階において試験対象となる試作品の数を少なくとどめるようなスイッチ及びスイッチ装置を提供することをその目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明のスイッチ装置は、基板上に設けた固定接点を有する固定部と、該固定接点に対向して設けられ、外部からの押圧により、該固定接点との接触状態及び離反状態が切り換えられ、該接触状態において該固定接点に接触する可動接点を有する可動部とを備えたスイッチを、同一面上に複数設けたスイッチ装置であって、前記スイッチ装置は、前記固定接点としてその大きさの異なる2種以上の固定接点を備えており、前記固定接点は、前記基板上において各スイッチの対向する周縁寄りに1対設けられ各々が1つの延設長を有し、前記可動接点は、該固定接点の延設長に応じた数の導電面が前記固定接点に対向するように配設され、該各導電面は同一形状を成し、少なくとも1個の可動接点は、1個の固定接点の延設長に応じた複数の導電面を備え、該複数の導電面は前記固定接点との接触時に該固定接点にすべて接触するように配されており、前記固定接点は、1対の櫛歯型接点が相互に噛み合うように且つ間隔をおいて対向する櫛歯型接点対により形成されており、前記複数のスイッチの櫛歯型接点対の接点間ピッチが同じであり、前記可動接点の各導電面は、前記櫛歯型接点対の相互に間隔をおいた接点に跨って接触する大きさとされていることによって、上記目的を達成する。
【0011】
或いは本発明のスイッチは、基板上に設けた固定接点を有する固定部と、該固定接点に対向して設けられ、外部からの押圧により、該固定接点との接触状態及び離反状態が切り換えられ、該接触状態において該固定接点に接触する可動接点を有する可動部とを備えたスイッチであって、前記固定接点は、前記基板上において前記スイッチの対向する周縁寄りに1対設けられ各々が1つの延設長を有し、前記可動接点は、前記固定接点の延設長に応じた複数の導電面が1個の固定接点に対向するように配設され、該各導電面は、同一形状を成し前記固定接点との接触時に固定接点に全て接触するように配されており、前記固定接点は、1対の櫛歯型接点が相互に噛み合うように且つ間隔をおいて対向する櫛歯型接点対により形成されており、前記複数のスイッチの櫛歯型接点対の接点間ピッチが同じであり、前記可動接点の各導電面は、前記櫛歯型接点対の相互に間隔をおいた接点に跨って接触する大きさとされていることによって、上記目的を達成する。
【0012】
或いは、本発明のスイッチは、基板上に設けた固定部と、該固定部と協動する可動部とを備えるスイッチであって、前記固定部は、前記基板上において前記スイッチの対向する周縁寄りに1対設けられ各々が1つの延設長を有した第1の固定接点と、前記スイッチの中央領域において前記第1の固定接点と間隔をおいて配置された第2の固定接点とを有し、前記可動部は、前記第1の固定接点及び第2の固定接点に各々対向して設けられ、外部からの押圧により該第1の固定接点及び第2の固定接点との接触状態が異なる押圧距離で順次得られ、該接触状態において第1の固定接点及び第2の固定接点と接触する第1の可動接点及び第2の可動接点を有し、前記第1の可動接点は、前記第1の固定接点の延設長に応じた複数の導電面が1個の第1の固定接点に対向するように配設され、該各導電面は、同一形状を成し接触時に前記第1の固定接点にすべて接触するように配されており、前記第1の固定接点は、1対の櫛歯型接点が相互に噛み合うように且つ間隔をおいて対向する櫛歯型接点対により形成されており、前記複数のスイッチの櫛歯型接点対の接点間ピッチが同じであり、前記第1の可動接点の各導電面は、前記櫛歯型接点対の相互に間隔をおいた接点に跨って接触する大きさとされていることにより、上記目的を達成する。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ本発明に係るスイッチ及びスイッチ装置の実施形態を説明する。
【0014】
(実施形態1)
図1は、電子鍵盤楽器に設けられた操作パネル部1を示す。操作パネル部1は、楽器に所定の動作を行わせるためのスイッチ装置10、ロータリーつまみ92及びリボンコントローラ94、並びに動作状況等の情報を表示するための液晶表示装置等で構成された表示部90などを備えている。スイッチ装置10は、操作パネル部1において、スイッチ装置設置部に設置され、これとは別の場所において設けられた電子楽器の制御装置と電気的に接続されている。
【0015】
スイッチ装置10は、操作側表面において突出した複数のスイッチ16を備え、スイッチに対応する箇所に開口が設けられたプラスチック等からなる保護材によって保護されている。このスイッチ装置10は、所定の配線が施された基板12と、基板12上に設けられた例えば軟質樹脂などの可撓性材料からなるカバー部材14とを備える。カバー部材14には、大きさの異なる複数のスイッチ16のための複数の可動部40が一体的に形成されている。図示のように、スイッチ装置10には、例えば手前側の大きいスイッチ16a、奥側の小さいスイッチ16b等の大きさの異なるスイッチが多数設けられている。スイッチの配置は、この他、必要に応じた種々の形態とされ得る。
【0016】
図2は、スイッチ装置10の基板12を示す平面図である。基板12上には、複数のスイッチ16のための複数の固定部20が設けられている。大きいスイッチ16aには、大きい固定部20aが設けられ、小さいスイッチ16bには、小さい固定部20bが設けられている。
【0017】
本実施形態において、これらの固定部20には、固定接点対を形成する導電体パターンが設けられている。固定部20は、一つのスイッチにつき、その周縁寄りR1(図2及び図4参照)において互いに間隔を開けて延設された2つの櫛歯型接点対(固定接点)22によって構成されている。櫛歯型接点対22は、各スイッチ16において、スイッチの大きさに応じた延設長L(図2及び図5参照)を有しており、異なる大きさのスイッチでは、櫛歯型接点対の延設長Lもまた異なっている。また、櫛歯型接点対22は、櫛歯型接点22a及び22bが相互に接近して並列されて構成されており、対向する櫛歯型接点の隣り合う櫛歯が相互に噛み合うように且つ間隔を置いて配置されている。
【0018】
このような櫛歯型接点対22は、カミフェノール樹脂や、ポリエステルフィルムからなる基板12上に、例えばカーボンなどを含む導電性インク等の導電性材料をエッチングなどで形成した接点パターン部に塗布又は印刷することによって構成される。このようにして形成された櫛歯型接点対では、接点が長い線条で形成されることになるので、安定した接点対間の導通が得られる。
【0019】
さらに、例えば大きいスイッチ16aに対応した固定部20aの2つの櫛歯型接点対22の間のスイッチ中央領域R2(図2及び図4参照)に、発光体としてLED(発光ダイオード)24が設けられている。このLED24は、例えば、櫛歯型接点対のうちの一方の接点22a又は22bに直列接続される。こうすれば、櫛歯型接点対間の導通時にはLED24にも電流が流れ、発光するので、ユーザがスイッチのオン状態を視覚的に確認することが可能になる。或いは、LEDは櫛歯型接点対とは独立した電気回路に接続されていても良く、例えば、予め設定した順番で各LEDを発光させることにより、ユーザに押圧すべきスイッチ(例えば鍵盤)を知らせるような機能を付与することも可能である。
【0020】
なお、本実施形態では、固定接点対を櫛歯型接点対により構成したが、接近して並列する線状接点であれば、例えば間隔を開けて平行に設けられた一対の直線状或いは曲線状接点などの種々の形状とすることができる。また、本実施形態では、1つのスイッチに対して2つの固定接点対をスイッチ両側の周縁寄りの領域において設けたが、1つ又は2つ以上の固定接点対をスイッチの周縁寄りに「U」字形に、又はスイッチ中央領域を取り囲むように環状に設ける形態であってもよい。
【0021】
図3は、カバー部材14の裏面、すなわち基板12と対向する側の面を示す底面図である。カバー部材14には、複数のスイッチ16に対応する位置に異なる大きさを有した上方へ突出する複数の可動部40が設けられている。各可動部40は、押圧により移動できるように、その側壁が天壁より薄くされ、その周囲の底壁と一体的に形成される。また、各可動部40の裏面には、同一円形状の導電面420により構成される可動接点42が設けられている。可動接点42は、固定部20の櫛歯型接点対22に対応した位置に配置されている。
【0022】
このような可動接点42は、例えばシリコンゴムをベースとするカバー部材に、可動接点用突部を一体に形成し、この突部にカーボンを主成分とする導電性インクを塗布することによって構成されている。
【0023】
この実施形態に係るスイッチ装置を組み立てるには、基板12にカバー部材14を被せて固定する。基板12は、その手前側中央部に設けた切欠き18(図2に図示)と、電子鍵盤楽器の支持部材に設けられた突起とを係合させて位置決めし、四隅のボルト通し孔に固定用ボルトを通して固定されている。カバー部材14は、基板12に被せられる際に、その手前側中央部に設けた切欠き19(図3に図示)と、支持部材上の前記突起とを係合させて位置決めし、カバー部材14に設けられたボルト通し孔に固定用ボルトを通して基板12に固定される。
【0024】
基板上に設けたLED24を備える所定のスイッチにおいて、可動部40には、LED24との接触を避けるための凹部44が、スイッチ中央領域に設けられている。このようにLEDが設けられたスイッチの可動部40は、LEDからの光を透過させるために透明又は半透明の透光性の上面を有する。ただし、LED24は、基板上に設ける代わりに、この凹部44に固着させることによりカバー部材14側に設けても良い。この場合にも、カバー部材14の裏面に沿ってカーボンを主成分とする導電性材料などを設けて所定の配線を施し、基板上の配線と接続するなどして、LEDに電流を供給してこれを発光させることができる。
【0025】
以下、本発明に係るスイッチの動作を説明する。
【0026】
図4は、本実施形態のスイッチ装置のスイッチの断面を示す。可動部40は可動接点42を表面に有した厚肉部46が、基板に対して垂直に形成された薄い側壁48によって支持されている。スイッチ16の周縁寄りR1に設けられた可動接点42と櫛歯型接点対22とは、外部からの非押圧状態において、所定の間隔を開けて対向するように配置される。
【0027】
次に、ユーザが、図において矢印Fで示すように外部から可動部上面49を基板方向に押圧することにより、側壁48が屈曲し、厚肉部46が基板に向かって移動し、可動接点42が櫛歯型接点対22間に跨るようにしてこれと接触する。これにより、櫛歯型接点対22間の導通が得られ、スイッチがオンの状態となる。所望に応じて、基板上又はカバー部材のいずれか一方にLED24が設けられている場合は、所定の配線を通じて該LEDにも電流が供給され、図において矢印Eで示されるように光が可動部の上面49から放出される。
【0028】
図5及び図6は、櫛歯型接点対22と可動接点42との接触時における配置関係を示し、図5は大きいスイッチ16aに対応し、図6は小さいスイッチ16bに対応している。図からわかるように、可動接点42の導電面420の寸法は、櫛歯型接点対22の接点間ピッチPより十分に大きく、且つ、接点対の幅とほぼ同じ程度にされていることが望ましい。接点間ピッチに対して十分大きくない場合には、接点対間の導通が良好に得られず、また、接点対の幅よりも必要以上に大きいと、隣りの接点対と接触するおそれがあるからである。
【0029】
また、大きいスイッチ16a(図5)の接点間ピッチと小さいスイッチ16b(図6)のそれとを、同じピッチ(例えば約1.2mm)で設計することが望ましい。なぜなら、このように固定接点対のパターンも画一化すれば、固定接点対と可動接点との接触時に於ける接触形態をより画一化できるので、さらにスイッチの大小に起因するスイッチ間の導通性の不均一が生じにくい。従って、一つのスイッチについての導通性試験の結果を、他の大きさの異なるスイッチについても反映し得るため、スイッチ装置の導通性試験をより容易に行い得る。
【0030】
以上説明したように、上記実施形態に係る可動接点42は、櫛歯型接点対22の延設長に応じて数を異ならせた同一形状の導電面420によって構成されており、スイッチの大きさに拘わらず接点の形状が画一化されている。従って、接点形状の違いによって生じるスイッチの導通特性の違いが生じにくい。
【0031】
特に、可動部40がカバー部材14と一体的に形成されている場合にはその効果が顕著である。なぜなら、複数のスイッチの可動部の可動接点は、一回の印刷工程で同時に形成され、この場合に生じる位置ずれは、各可動接点について同程度と考えられるからである。このような場合に、カバー部材14を前述のように切欠き19と支持部材の突起の係合により位置決めすると、基板12に対して、一定の位置ずれが生じる。このように、各可動接点が同様の位置ずれを生じている場合において、可動接点の形状が同一で有れば、1つスイッチの可動接点における固定接点対との接触の良好性を試験し、そのスイッチの導通性を確認すれば、他のスイッチの導通性にもその試験結果を適用して対処することができる。
【0032】
また、上述のように固定接点対の延設長に応じて可動接点の導電面の数を異ならせる構成においては、スイッチの大小に関わらずスイッチの周縁寄りの領域に亘って接点が設けられ、例えばユーザがスイッチの端部を押圧したような場合にも、この部分に設けられた可動接点が固定接点対間を跨うようにして接触し得るので、より確実なスイッチ動作が行われる。
【0033】
なお、本実施形態においては、可動接点42の導電面420は円形とされているが、長円形、四角形、三角形などの種々の形状により構成してもよい。また、小さいスイッチにおいては、可動接点22は導電面420を1つ又は1対だけ設ける構成であっても良い。
【0034】
また、各スイッチの可動部は、カバー部材と一体成形するのではなく、ばね等の弾性支持体により基板上にそれぞれ支持することで互いに分離して形成する等、種々の形態とすることができる。この場合にも、可動部における基板との対向面には、スイッチの大小に関わらず同一形状の導電面で構成された可動接点が設けられる。
【0035】
(実施形態2)
図7及び図8は、本発明に係るスイッチとして、キーボードの鍵盤部分において用いられるタッチレスポンス型のキースイッチを示す。タッチレスポンス型のキースイッチでは、鍵の押圧の深さに応じて、第1の可動接点と第2の可動接点との2つの可動接点が順次固定接点対と接触する構成とされている。
【0036】
図7は、本実施形態のキースイッチ60の縦断面構造を示す。キースイッチ60は、可撓性材料によって形成された可動部62が、非押圧状態において、基板面との間に間隔d1を開けて支持された周辺部62aと、d1よりも大きい基板面との間隔d2を開けて支持された中央部62bとを有し、それぞれにおいて第1の可動接点64aと第2の可動接点64bとが設けられている。これらの可動接点64は、基板上でスイッチの周縁寄り領域R1及び中央領域R2においてそれぞれ形成された、第1及び第2の固定接点対66a及び66bに対向するように配置されている。
【0037】
図8は、接点の接触時(押圧時)における、第1及び第2の可動接点64a及び64bと、第1及び第2の固定接点対66a及び66bとを示した平面図である。図からわかるように、第1の固定接点対66aは、櫛歯型電極対がほぼ円環をなすように設けられ、第2固定接点対66bは、第1の固定接点対66aの中央で同心円状の円形状に接点対が噛み合わされた形態で設けられて構成されている。また、第1及び第2の可動接点64a及び64bは、同一円形状の導電面640により構成されている。これらは、第1及び第2の固定接点対の延設長(寸法)に応じて数が異なっており、スイッチ周辺領域の第1の固定接点対に対しては、6個の導電面640が配置され、スイッチ中央領域の第2の固定接点対に対しては、1つの導電面640が設けられている。
【0038】
このように、一つのスイッチにおいて異なる形状の固定接点対が設けられるような構成であっても、可動接点を同一形状の導電面により構成することで、スイッチの導通性の試験がより容易になる。
【0039】
次に、キースイッチ60の動作を説明すると、ユーザにより、ほぼ間隔d1に対応する距離だけキーが押圧されると、可動部の屈曲により、まず第1の可動接点64aが移動して第1の固定接点66aに接触する。これにより第1の固定接点対66a間の導通が得られる。ここでは、中央部に設けられた第2の可動接点64bと第2の固定接点対66bとは離反している。次に、ほぼ間隔d2に対応する距離だけキーが押圧されると、第2の可動接点64bが移動して第2の固定接点66bに接触する。
【0040】
このように、本実施形態のキースイッチ60では、スイッチの押圧により連動して動作する2つの可動接点を有しており、2段階での固定接点対間の導通を得ることが出来る。第1の固定接点対間の導通と第2の固定接点対間の導通との時間差を検出すれば、キーの下降速度、ひいてはキー押圧力の大小を判別することができる。このようなタッチレスポンス型のキースイッチを利用すれば、奏者の押圧動作の強弱に応じて音量を変える機能を電子鍵盤楽器に備えさせることができる。
【0041】
なお、このようなキースイッチにおいて、LED24を設ける構成とする事も可能である。LED24は、例えば、可動部の中央領域において可動接点より上側の空間内に配置される。
【0042】
また、第1及び第2の固定接点対の形状は櫛歯型接点対及び同心円状の円形状に噛み合わされた接点対形状に限られず、間隔を開けて並列する直線状又は曲線状の種々の線状接点対とすることができる。
【0043】
また、可動部を所定の剛性を有するように形成することにより、第1の可動接点及び第2の可動接点を固定接点対に接触させるのに要する押圧力に明確な差を生じさせ、押圧の程度(深さ)によって2つのスイッチ動作を行うスイッチとしてもよい。
【0044】
本発明のスイッチ及びスイッチ装置を上記2つの実施形態について説明したが他の様々な形態とすることもできる。例えば、実施形態1では、異なる大きさのスイッチを有するスイッチ装置を説明したが、同じ大きさのスイッチを有するスイッチ装置において、可動部に複数の同一形状の導電面で構成された可動接点を設ける構成としてもよい。このような装置も、実施形態1の装置と同様に、少なくとも1つのスイッチにおいてLEDを有した構造とされる。このように、1つのスイッチ装置の中では同じ大きさのスイッチが備えられる場合であっても、スイッチ装置によってスイッチの大きさが異なるものが製造される場合がある。このようなスイッチ装置単位でスイッチの大きさが異なるものを同じ工場又はラインで製造するときに、可動接点を1又は複数の同一形状の導電面で形成すれば、接点形状を画一化することができ、これによりスイッチの導通性試験を容易に出来るという利点が得られる。
【0045】
また、上記2つの実施形態では、外部からの押圧により、固定接点として設けられた櫛歯型接点対を可動接点が跨ぐように接触することによってスイッチング動作が行われる形態を説明したが、固定接点と可動接点とが接触することにより、両接点に接続された配線が導通することによって電気回路が閉じられるようなスイッチの形態としてもよい。一つのスイッチに対して複数の導電面により可動接点が構成される場合には、各導電面は、塗布又は印刷されたカーボンを含む導電性材料による配線で互いに電気的に接続される。
【0046】
また、実施形態1のスイッチ装置におけるスイッチの一部を、実施形態2のキースイッチとしたスイッチ装置を構成してもよい。これらのスイッチの固定接点対は、一つの基板上において形成することができる。
【0047】
また、上記には、押圧により可動接点が固定接点対に接触する動作を行うスイッチを説明したが、非押圧時に固定接点対と接触状態にある可動接点が、押圧により固定接点対から離反するような構造のスイッチとしてもよい。このような押圧によるスイッチオフの構造には、例えば特許第2903931号に記載されているものを利用できる。
【0048】
【発明の効果】
以上のように、本発明に係るスイッチ装置各スイッチは、基板上において各スイッチの対向する周縁寄りに1対設けられ各々が1つの延設長を有した固定接点を備え、該固定接点に対し、可動接点は、固定接点の延設長に応じた数の導電面を備え、各導電面は相互に同一形状をなしている。さらに、固定接点は、1対の櫛歯型接点が相互に噛み合うように且つ間隔をおいて対向する櫛歯型接点対により形成されており、前記複数のスイッチの櫛歯型接点対の接点間ピッチが同じである。そして、可動接点の各導電面は、櫛歯型接点対の相互に間隔をおいた接点に跨って接触する大きさとされている。したがって、1つのスイッチ装置においてスイッチの大きさが異なる場合にも、可動接点の接点形状及び固定接点の接点対形状の双方が画一化され、これに伴って両接点の接触形態が画一化される。しかも、スイッチの大小に起因するスイッチ間の導通性の不均一が生じにくい。その結果、1つのスイッチ装置においてスイッチの大きさが異なる場合にも、可動接点の接点形状が画一化され、スイッチの導通試験をより容易に行える。
【0049】
また、1つのスイッチ装置の中では同じ大きさのスイッチが備えられるが、スイッチ装置単位でスイッチの大きさが異なるものが製造される場合に、同様に、可動接点の接点形状及び固定接点の接点対形状の双方が画一化されることになり、スイッチの導通試験をより容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のスイッチ装置を有した電子楽器の操作パネル部の平面図である。
【図2】本発明のスイッチ装置が備える基板の平面図である。
【図3】本発明のスイッチ装置が備えるカバー部材の裏側面を示す平面図である。
【図4】本発明のスイッチ装置の部分断面図である。
【図5】本発明のスイッチ装置の大きいスイッチにおける可動接点と固定接点対との接触状態を示す図である。
【図6】本発明のスイッチ装置の小さいスイッチににおける可動接点と固定接点対との接触状態を示す図である。
【図7】本発明の別の実施形態のスイッチの断面図である。
【図8】本発明の別の実施形態のスイッチの可動接点と固定接点対との接触状態を示す図である。
【符号の説明】
1 操作パネル
10 スイッチ装置
12 基板
14 カバー部材
16 スイッチ
20 固定部
22 櫛歯型接点対(固定接点)
24 発光ダイオード(発光体)
40 可動部
42 可動接点
46 可動部厚肉部
48 可動部側壁
49 可動部上面
420 導電面
60 キースイッチ(スイッチ)
62a 第1の可動部
62b 第2の可動部
64a 第1の可動接点
64b 第2の可動接点
66a 第1の固定接点対(第1の固定接点)
66b 第2の固定接点対(第2の固定接点)
640 導電面
E 光
F 外部からの押圧
L 延設長
R1 スイッチの周縁寄り
R2 スイッチの中央領域

Claims (3)

  1. 基板上に設けた固定接点を有する固定部と、該固定接点に対向して設けられ、外部からの押圧により、該固定接点との接触状態及び離反状態が切り換えられ、該接触状態において該固定接点に接触する可動接点を有する可動部とを備えたスイッチを、同一面上に複数設けたスイッチ装置であって、前記スイッチ装置は、前記固定接点としてその大きさの異なる2種以上の固定接点を備えており、前記固定接点は、前記基板上において各スイッチの対向する周縁寄りに1対設けられ各々が1つの延設長を有し、前記可動接点は、該固定接点の延設長に応じた数の導電面が前記固定接点に対向するように配設され、該各導電面は同一形状を成し、少なくとも1個の可動接点は、1個の固定接点の延設長に応じた複数の導電面を備え、該複数の導電面は前記固定接点との接触時に該固定接点にすべて接触するように配されており、前記固定接点は、1対の櫛歯型接点が相互に噛み合うように且つ間隔をおいて対向する櫛歯型接点対により形成されており、前記複数のスイッチの櫛歯型接点対の接点間ピッチが同じであり、前記可動接点の各導電面は、前記櫛歯型接点対の相互に間隔をおいた接点に跨って接触する大きさとされていることを特徴とするスイッチ装置。
  2. 基板上に設けた固定接点を有する固定部と、該固定接点に対向して設けられ、外部からの押圧により、該固定接点との接触状態及び離反状態が切り換えられ、該接触状態において該固定接点に接触する可動接点を有する可動部とを備えたスイッチであって、前記固定接点は、前記基板上において前記スイッチの対向する周縁寄りに1対設けられ各々が1つの延設長を有し、前記可動接点は、前記固定接点の延設長に応じた複数の導電面が1個の固定接点に対向するように配設され、該各導電面は、同一形状を成し前記固定接点との接触時に固定接点に全て接触するように配されており、前記固定接点は、1対の櫛歯型接点が相互に噛み合うように且つ間隔をおいて対向する櫛歯型接点対により形成されており、前記複数のスイッチの櫛歯型接点対の接点間ピッチが同じであり、前記可動接点の各導電面は、前記櫛歯型接点対の相互に間隔をおいた接点に跨って接触する大きさとされていることを特徴とするスイッチ。
  3. 基板上に設けた固定部と、該固定部と協動する可動部とを備えるスイッチであって、前記固定部は、前記基板上において前記スイッチの対向する周縁寄りに1対設けられ各々が1つの延設長を有した第1の固定接点と、前記スイッチの中央領域において前記第1の固定接点と間隔をおいて配置された第2の固定接点とを有し、前記可動部は、前記第1の固定接点及び第2の固定接点に各々対向して設けられ、外部からの押圧により該第1の固定接点及び第2の固定接点との接触状態が異なる押圧距離で順次得られ、該接触状態において第1の固定接点及び第2の固定接点と接触する第1の可動接点及び第2の可動接点を有し、前記第1の可動接点は、前記第1の固定接点の延設長に応じた複数の導電面が1個の第1の固定接点に対向するように配設され、該各導電面は、同一形状を成し接触時に前記第1の固定接点にすべて接触するように配されており、前記第1の固定接点は、1対の櫛歯型接点が相互に噛み合うように且つ間隔をおいて対向する櫛歯型接点対により形成されており、前記複数のスイッチの櫛歯型接点対の接点間ピッチが同じであり、前記第1の可動接点の各導電面は、前記櫛歯型接点対の相互に間隔をおいた接点に跨って接触する大きさとされていることを特徴とするスイッチ。
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