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JP3839070B2 - ミシンのフリーアーム長さ切換装置 - Google Patents
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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、通常縫いおよび刺しゅう縫いの両機能を備えたミシンに係り、特に通常縫い作業時に、使用可能なフリーアーム長さを変更可能に構成したミシンに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、通常縫いおよび枠刺しゅう縫いの両機能を備えたミシンでは、図1に示すように枠刺しゅう縫い用のキャリッジ22がミシンの初期設定によりフリーアーム部50の根元部に近接した収納位置Bに収納される。この状態で通常縫いを選択してフラットベット作業を行う場合には、キャリッジ22が被縫製布のじゃまにならず好ましい結果が得られる。
【0003】
しかし、このようなタイプンのミシンで通常縫いのフリーアーム縫い作業を行う場合には、図1に示すように針落点からフリーアーム部50の根元部までのフリーアーム部の長手方向と平行なX方向における本来使用可能となるべきフリーアーム長さL1を、収納位置Bに収納されたキャリッジ22により、その幅分だけ短縮された長さLにせざるを得ないという問題があった。
【0004】
一方、本発明に係るミシンは、フリーアーム部50の根元部に隣接するミシンの立胴部52内には、図2に示すようにミシンを駆動するための駆動モータ38、振幅制御機34を制御する振幅制御モータ30および送り制御機構(図示せず)を制御する送り制御モータ32に加え、枠刺しゅう用のX−Y駆動機構28を制御するX駆動モータ24およびY駆動モータ26等の各種モータの他に多くの部品が限られたスペース内に配設されている。
【0005】
従ってキャリッジ22を収納位置Bに収納した状態のままで、使用可能なフリーアーム長さを十分に確保しようとすると、フリーアーム部50の根元部から針落点までのX方向の寸法を拡大する必要があるだけでなく、その分だけ針棒機構をX方向と平行に図1の左側に移動させた位置に設ける必要があり、ミシンを大型化せざるを得ないという問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明が解決しようとする課題は、ミシンを大型化することなく、通常縫いおよび枠刺しゅう縫いの両機能を備えたミシンで通常縫いを選択した場合、使用可能なフリーアーム長さを長くしたいときは、使用者の選択操作により、使用可能なフリーアーム長さを十分な長さに拡大できるようにし、またその必要がなくなったときは元の状態に復帰できるようにすることである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、駆動機構に連結され刺しゅう枠を装着するキャリッジを刺繍縫い時にはミシン機枠のフリーアーム部から離間した刺しゅう縫い位置に制御して刺しゅう縫いを形成する枠刺しゅう縫いと、通常縫いには前記刺しゅう枠を取り外した前記キャリッジをミシン機枠のフリーアーム部に近接した収納位置に収納して針と送りの前後動による通常縫いとを選択的に切り換えて所望の縫目模様を形成可能にしているミシンにおいて、通常縫いの選択時に前記駆動機構を駆動して前記刺しゅう枠を取り外した前記キャリッジをミシン機枠の前記フリーアーム部に近接した収納位置に移動させたフラットベット作業の通常縫いと、前記駆動機構を駆動して、前記刺しゅう枠を取り外した前記キャリッジを前記フリーアーム部から離間した所定位置に制御して、針位置から前記ミシン機枠の前記フリーアーム部終端までの使用可能なフリーアーム長さを拡大するための所定位置に移動させた通常縫いとを選択するための選択キーを備えたことにより課題を解決することができた。
【0008】
【発明の作用】
本発明によれば、必要に応じて使用可能なフリーアーム長さを使用者の選択操作により拡大可能にし、また必要がなくなったまた場合には元の状態に復帰できるようにしたので、ミシンを大型化することなくフリーアーム縫いの応用範囲が拡大しミシンの使い勝手が向上するという作用がある。
【0009】
【実施例】
図1は、本発明に係るミシンの斜視図であり、ミシン2は、通常縫い機能と枠刺しゅう縫い機能とを備えている。ミシン2の前面パネルには、キーボード4、表示装置10が配設されている。12はベースであり、ベース12内には図2に示すように枠刺しゅう用のX−Y駆動機構28が配設され、その出力端のキャリッジ22がベース12から突出している。
【0010】
キーボード4には、ミシンの枠刺しゅう縫いを選択するための刺しゅうモードキー6、通常縫いを選択するための通常縫いモードキー8等のモード選択キーが含まれる。表示装置10は縫いに関する各種表示の他に操作により各種画面キーとして機能し、各種画面キー中には使用可能なフリーアーム長さを変更するためのロングキー15およびショートキー16が含まれる。
【0011】
次に図2を参照しながら、枠刺しゅう縫い用のX−Y駆動装置20について説明する。枠刺しゅう縫いの主要部をなすX−Y駆動装置20は、X駆動モータ24、Y駆動モータ26、およびこれらに接続されて駆動制御されるX−Y駆動機構28とからなる。X−Y駆動機構28の出力部のキャリッジ22には刺しゅう枠18(図6)が取り付けられるようになっている。
【0012】
なお、図2において振幅制御モータ30および送り制御モータ32は、ミシンの縫目制御機構36(図6)を制御するモータで、振幅制御モータ30は振幅制御機構34を制御し、送り制御モータ32は送り制御機構(図示せず)を制御するようになっている。また駆動モータ38は縫目形成手段を駆動するようになっている。
【0013】
次に図6を参照しながら本発明のミシンの制御ブロック図について説明する。キーボード4は、刺しゅう模様記憶手段14に記憶された模様群に固有の刺しゅうモードを選択する刺しゅうモードキー6、通常縫い模様記憶手段44に記憶された模様群に固有の通常縫いモードを選択する通常縫いモードキー8からなるモード選択手段を含み、総合制御装置40に接続されている。総合制御装置40は、CPU、ミシンの制御プログラムが記憶された記憶手段およびプログラムの実行に必要な各種記憶手段等で構成されている。
【0014】
総合制御装置40はキーボード4等の操作により表示制御回路を制御し、表示装置10に縫いに関する各種表示の他、操作により各種画面キー表示を行わせ、各種画面キー中には使用可能なフリーアーム長さを変更するためのロングキー15、ショートキー16(図5)が含まれている。
【0015】
総合制御装置40にはミシンを駆動する駆動モータ38の他に各種ステッピングモータが接続され、上軸位相検出器42で検出したミシンの各位相区間で、これらのステッピングモータを制御する。それらはミシンの振幅制御機構34、送り制御機構からなる縫目制御機構36を制御する振幅制御モータ30、送り制御モータ32、刺しゅう縫い用のX−Y駆動機構28を制御するX駆動モータ24、Y駆動モータ26である。
【0016】
次に図7のフローチャートおよび関連図面をを参照しながら本実施例のミシンのフリーアーム長さ切換装置の動作について説明する。ミシンの電源を投入すると、プログラムがスタートし、ステップS1でX駆動モータ、Y駆動モータが初期設定され、X−Y駆動機構28のキャリッジ22が収納位置Bに収納される。
【0017】
ここで通常縫いを選択し、ミシンの模様選択画面でフリーアーム長さの変更モードを選択すると、画面が図5に示すようなフリーアーム長さを変更するためのロングキー15とショートキー16とからなるフリーアーム長さ変更キーが表示されたフリーアーム長さ変更画面に切り換わる。
【0018】
図5に示すフリーアーム長さ変更画面でロングキー15を押すと、ステップS2でそれが判別されステップ3に進む。ステップS3でキャリッジ22は、図3に示す収納位置Bからフリーアーム部50の長手方向(X方向)と直行するY方向に図4に示すようにY1だけ離間した所定位置Cに移動設定される。
【0019】
このキャリッジ22とフリーアーム部50との隙間を被縫製布が通過可能になり、この状態で使用可能なフリーアーム長さは、針落点からキャリッジの左端面間での長さLに対して針落点からフリーアーム部の根元部までの十分な長さL1(図1)に拡大する。本実施例では前記所定量Y1の値を各種条件の被縫製布が通過可能なように17〜20mm程度の値に設定した。
【0020】
キャリッジ22が所定位置Cに設定された後、通常縫いのフラットベット作業を行う場合には、キャリッジが図3に示すように収納位置Bに収納されていた方が作業性は良く、その状態にする時は、図5に示すフリーアーム長さ変更画面でショートキー16を押せば、ステップS2でそれが判別されてS4に進み、キャリッジ22は所定位置Cから図3に示すように収納位置Bに復帰する。
【0021】
以上説明したように、本実施例では通常縫いの選択時にロングキー15の操作によりキャリッジ22が収納位置から離間した所定位置に移動して使用可能なフリーアーム長さが拡大する。
【0022】
従って、従来例のように通常縫い選択時に収納位置に収納されたキャリッジによりフリーアーム長さが制限されなくなるので、キャリッジ22の図1におけるX方向の幅を大きくすることが可能となり、それによって枠刺しゅう縫い時に、刺しゅう枠をキャリッジ22に従来よりも、しっかりと安定した状態で取り付けることが可能になる。
【0023】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、通常縫いと枠刺しゅう縫いとを選択的に切り換えて所望の縫目模様を形成可能にしているミシンにおいて、通常縫いのフリーアーム作業時に必要に応じて使用可能なフリーアーム長さを使用者の選択操作により拡大可能にし、また必要がなくなったまた場合には元の状態に復帰できるようにしたので、ミシンを大型化することなくフリーアーム縫いの応用範囲が拡大しミシンの使い勝手が向上するという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 ミシンの斜視図
【図2】 ミシンのX−Y駆動装置等を示す斜視図
【図3】 キャリッジが収納位置に収納されている状態を示す図1におけるA矢視相当図
【図4】 キャリッジが所定位置に設定されている状態を示す図1におけるA矢視相当図
【図5】 フリーアーム長さの変更画面を示す図
【図6】 ミシンの制御ブロック図
【図7】 フリーアーム長さの切換制御のフローチャート
【符号の説明】
2 ミシン
15 ロングキー
16 ショートキー
22 キャリッジ
50 フリーアーム部
B キャリッジの収納位置
C キャリッジの所定位置

Claims (1)

  1. 駆動機構に連結され刺しゅう枠を装着するキャリッジを刺繍縫い時にはミシン機枠のフリーアーム部から離間した刺しゅう縫い位置に制御して刺しゅう縫いを形成する枠刺しゅう縫いと、通常縫いには前記刺しゅう枠を取り外した前記キャリッジをミシン機枠のフリーアーム部に近接した収納位置に収納して針と送りの前後動による通常縫いとを選択的に切り換えて所望の縫目模様を形成可能にしているミシンにおいて、通常縫いの選択時に前記駆動機構を駆動して前記刺しゅう枠を取り外した前記キャリッジをミシン機枠の前記フリーアーム部に近接した収納位置に移動させたフラットベット作業の通常縫いと、前記駆動機構を駆動して、前記刺しゅう枠を取り外した前記キャリッジを前記フリーアーム部から離間した所定位置に制御して、針位置から前記ミシン機枠の前記フリーアーム部終端までの使用可能なフリーアーム長さを拡大するための所定位置に移動させた通常縫いとを選択するための選択キーを備えたことを特徴とするミシンのフリーアーム長さ切換装置。
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