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JP3842998B2 - 可変容量タービンのアクチュエータ調整装置 - Google Patents
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JP3842998B2 - 可変容量タービンのアクチュエータ調整装置 - Google Patents

可変容量タービンのアクチュエータ調整装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関の過給機(排気ターボチャージャ)等に用いられ、アクチュエータの出力端のアクチュエータロッドにノズルベーンに連結される回転軸と該回転軸に固定されたレバーとを備えたレバー組立品を連結し、前記アクチュエータロッドの往復動により前記レバー組立品を介してノズルベーンの翼角を変化するように構成された可変容量タービンにおけるアクチュエータ調整装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
過給機付き内燃機関においては、機関からの排ガス流量と過給機の最適作動条件となるガス流量とのマッチングをなすために、渦巻状のスクロールからタービンロータに送られる排ガス流量を機関の運転状態に応じて可変とする可変容量タービンを備えた過給機が、近年多く用いられている。
かかる可変容量タービンを備えた過給機は、図7に示されるような基本構造をそなえており、同図において、30はタービンケーシング、38は該タービンケーシング30内の外周部に渦巻状に形成されたスクロール通路、44はタービンロータで膨張仕事をした排ガスを機外に送出するための排気ガス出口である。31はコンプレッサケーシング、36は該コンプレッサケーシング31と前記タービンケーシング30とを連結する軸受ハウジングである。
【0003】
34はタービンホイール、35はコンプレッサホイール、33は該タービンホイール34とコンプレッサホイール35とを連結するタービンシャフト、37は前記軸受ハウジング36に取り付けられて前記タービンシャフト33を支持する軸受である。
40はノズルベーンで、前記スクロール通路38の内周側にタービンの円周方向等間隔に複数個配置されるとともに、これに一体形成されたノズルピンが前記タービンケーシング30に固定されたノズル組立品を構成しているノズルマウントに回動可能に支持され、その可変ノズル機構100によりその翼角が変化せしめられるようになっている。
【0004】
100は可変ノズル機構、50はアクチュエータで、該アクチュエータ50の駆動力がアクチュエータロッド51及びレバー組立品042を介して前記タービンシャフト33の回転軸心廻りに回転駆動せしめられるリング組立品(図示省略)を回転させることにより前記ノズルベーン40を回転させてその翼角を変化させるようになっている。該アクチュエータ50はアクチュエータブラケット54を介してボルト054により前記コンプレッサケーシング31に固定されている。
【0005】
図8はかかる可変容量タービンを備えた過給機における可変ノズル機構駆動用アクチュエータ装置におけるアクチュエータロッドとレバー組立品との連結部の従来の1例を示し、図において、50はアクチュエータ、51は該アクチュエータにより往復動せしめられるアクチュエータロッドである。042はレバー組立品で、前記アクチュエータロッド51の出力端部にピン56を介して連結されるレバー42、該レバー42の根元部に固定された回転軸55(図2参照)等からなる。該レバー組立品042の回転軸55は前記可変ノズル機構100に連結されている。
60は前記アクチュエータロッド51とレバー組立品042との間に介装された中間継手で、左右逆ねじを有するターンバックル61を備えている。
【0006】
かかる可変容量タービンを備えた過給機とこれが搭載されるエンジン(内燃機関)との性能のマッチングを行うにあたっては、該過給機を生産現場で組み立てる際、図8に示されるように、過給機の単体状態にて前記アクチュエータ50に空気圧を与え、該アクチュエータ50の空気圧と前記ノズルベーン40の開度(翼角)との関係を空力的な要求仕様に合わせて、前記アクチュエータロッド51とレバー組立品042との間に介装された中間継手60のターンバックル61によりアクチュエータロッド51とレバー組立品042側のリンク63との間の長さを調整し、ロックナット62を締め付けて仮止めを施す。
そしてエンジンに搭載する際に、エンジン性能に合わせ前記中間継手60によって前記と同様にアクチュエータロッド51とレバー組立品042側のリンク63との間の長さ調整を行い、最終的にロックナット62で固定する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
図8に示されるような従来のアクチュエータ調整装置にあっては、前記のように、可変容量タービンを備えた過給機とエンジンとの性能マッチングを行うにあたっては、該過給機を生産現場で組み立てる際に過給機の単体状態にて空力的な要求仕様に合わせて中間継手60のターンバックル61によりアクチュエータロッド51側とレバー組立品042側との長さ調整を行って仮止めし、エンジンに搭載する際にエンジン性能に合わせ前記中間継手60によって、エンジン性能に合わせたアクチュエータロッド51とレバー組立品042側のリンク63との間の最終的な長さ調整を行いロックナット62で固定している。
【0008】
即ち、かかる従来技術にあっては、過給機とエンジンとの性能マッチングを行う際に、左右逆ねじを有するターンバックル61を備えた中間継手60によって、つまりバックラッシュの大きいねじ結合部を有するターンバックル式の中間継手60によって過給機の単体状態での空力的な要求仕様による仮止めとエンジン搭載時の最終的な長さ調整及び固定とを行っているため、エンジン搭載後の最終設定時に過給機単体での空力的な要求仕様に基づく仮止め設定時とのバックラッシュによる差異が生じ、かかる差異を修正するため、つまり前記バックラッシュを吸収するため、過給機のエンジン搭載時における最終的な長さ調整の際に空力的な要求仕様に合わせた長さ調整を繰り返さざるを得なくなる。
このため、かかる従来技術にあっては、前記過給機とエンジンとの性能マッチングのためのアクチュエータ50位置とノズルベーン40開度との調整が煩雑で組付け調整工数が増大する。
等の問題点を有している。
【0009】
本発明はかかる従来技術の課題に鑑み、アクチュエータ側とレバー組立品側との連結部におけるバックラッシュを減少あるいはその形成を回避して、可変容量タービン付き過給機とエンジンとの性能マッチングのためのアクチュエータ位置とノズルベーン開度との調整作業を簡単化し組付け調整工数を低減し、さらには調整精度を向上し得る可変容量タービンのアクチュエータ調整装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明はかかる課題を解決するため、請求項1記載の発明として、アクチュエータの駆動力を出力するアクチュエータロッドに、ノズルベーンに連結される回転軸と該回転軸に固定されたレバーとを備えたレバー組立品を連結し、前記アクチュエータロッドの往復動により前記レバー組立品を介して前記ノズルベーンの翼角を変化するように構成された可変容量タービンのアクチュエータ装置において、前記アクチュエータロッドの前記レバー組立品への連結部側の部位にねじを形成するとともに、該アクチュエータロッドのねじ部外周に該アクチュエータロッドの軸線方向に移動自在に嵌合された調整リンクを備え、該調整リンクはU字状に形成されるとともに、U字状の根元部には前記レバー組立品への連結部が設けられ二股部には前記アクチュエータロッドが遊合される嵌合穴が穿孔されてなり、前記二股部の内側に配置され前記ねじに螺合され該ねじに沿って進むことにより前記調整リンクを移動する調整ナットと、前記二股部の一方の外側に配置され前記調整ナットとの共働により二股部の一方側を挟み込むことにより前記調整リンクを前記アクチュエータロッド上の所定位置に固定する固定用ナットとを備えてなることを特徴とする可変容量タービンのアクチュエータ調整装置を提案する。
【0011】
【0012】
請求項2ないし6記載の発明は、前記調整リンクと調整ナットとの連結部の具体的構成に係り、請求項2記載の発明は請求項1において、U字状に形成された前記調整リンクの前記レバー組立品への連結部をタービンケーシングとは反対側の外側に向けて配置して該レバー組立品に連結することにより、前記アクチュエータロッドを前記レバー組立品よりもタービンケーシング寄りの内側に配置したことを特徴とする。
【0013】
請求項記載の発明は請求項において、U字状に形成された前記調整リンクの前記レバー組立品への連結部を前記回転軸側に向けて配置するとともに、前記レバー組立品のレバーをその中心が前記アクチュエータロッドの軸心タービンケーシングに対する距離とほぼ等距離になるように前記調整リンクの回転軸側部位に配置して該レバーと調整リンクとを連結したことを特徴とする。
請求項において、好ましくは請求項記載のように、前記調整リンクとレバーとを球面継手を介して連結するのがよい。
【0014】
請求項記載の発明は請求項において、U字状に形成された前記調整リンクの前記レバー組立品への連結部を前記回転軸側に向けて配置するとともに、レバー組立品のレバーをその中心が前記アクチュエータロッドの軸心タービンケーシングに対する距離とほぼ等距離になるように前記調整リンクの回転軸側部位に配置し、前記調整リンクの連結部と前記レバーの反回転軸側の端部とを両者間に前記アクチュエータロッドの軸心と直角方向に貫設されたピンを介して揺動可能に連結したことを特徴とする。
【0015】
かかる発明によれば、前記構成を備えた可変容量タービン付きの過給機とエンジンとの性能マッチングを行うにあたっては、該過給機を生産現場で組み立てる際に過給機の単体状態にて、前記調整ナットを前記アクチュエータロッドのねじ部に沿って進めることにより一端側が前記レバー組立品に連結された調整リンクを該アクチュエータロッドの軸線方向に移動させ、空力的な要求仕様に合わせた前記アクチュエータ位置とノズルベーン開度になるような、つまり前記アクチュエータロッドとレバー組立品との関係位置になるような調整リンク位置において、前記調整ナットと固定用ナットとで前記ねじ部を利用してU字状に形成された前記調整リンクの二股部の一方側を挟み込んで締め付けることにより、アクチュエータロッドを調整リンクに固定する。
【0016】
そして前記可変容量タービン付きの過給機をエンジンに搭載する際に、エンジン性能に合わせ前記調整ナット及び調整リンクをアクチュエータロッドの軸線方向に移動させ、最適マッチング位置にて調整ナットと固定用ナットとで調整リンクを締め付けることによりアクチュエータロッドを調整リンクに固定し、アクチュエータ位置とノズルベーン開度とを最終設定する。
【0017】
従ってかかる発明によれば、アクチュエータロッドのねじ部に螺合された調整ナットと固定用ナットとによって調整リンクを締め付けることにより該アクチュエータロッドを調整リンクに固定するため、レバー組立品側の調整リンクとアクチュエータロッドとは調整ナットと固定用ナットとによって常時片側に寄せられた状態にて固定されることとなり、ねじ部のバックラッシュの影響がねじの片側分のみとなって、該バックラッシュの吸収が容易であり、前記過給機のエンジン搭載時における空力的な要求仕様に合わせた最終的な長さ調整作業が容易化される。
【0018】
これにより前記過給機とエンジンとの性能マッチングのためのアクチュエータ位置とノズルベーンの開度との調整作業を簡単化することができ、過給機のエンジンへの組付け調整工数を低減できる。
また、前記過給機のエンジン搭載時における最適マッチング位置での調整リンクと調整ナット及び固定用ナットとによるアクチュエータロッド側とレバー組立品側との位置調整がノズルベーンに直結されるレバー組立品の至近位置で行われることとなるので、前記位置調整の精度が向上する。
【0019】
また請求項のように構成すれば、アクチュエータロッドをレバー組立品よりもタービンケーシング寄りの内側に配置したので、レバー組立品よりも内側にあるアクチュエータロッドから調整リンクを介してレバー組立品に駆動力が伝達されることとなって、駆動力の伝達効率が向上する。
【0020】
また請求項ないしのように構成すれば、レバー組立品のレバーの中心がアクチュエータロッドの軸心タービンケーシングに対する距離とほぼ等距離になるように配置したので、アクチュエータロッドの軸心とレバー組立品のレバーの中心とのタービンケーシング側に対するオフセット量がほぼ0(ゼロ)となって駆動力の伝達効率が向上するとともに、アクチュエータロッド及びレバー組立品の幅方向寸法が減少し、アクチュエータ装置がコンパクト化される。
【0021】
また請求項のように構成すれば、レバー組立品のレバーの中心がアクチュエータロッドの軸心タービンケーシングに対する距離とほぼ等距離になるように配置したので、アクチュエータロッドの軸心とレバー組立品のレバーの中心とのタービンケーシング側に対するオフセット量がほぼ0(ゼロ)となって駆動力の伝達効率が向上するとともに、調整リンクの連結部とレバー組立品のレバーとをアクチュエータロッドの軸心と直角方向に貫設されたピンを介してのピン結合にて連結したので、かかる連結部を構成する前記レバー、ピン等の連結部材の加工が簡単で部品コストが低減され、寸法精度も向上する。
【0022】
請求項記載の発明は、請求項1、2、3、5の何れかの項において、前記調整ナット及び固定用ナットにて前記ねじ部を利用して前記調整リンクの二股部の一方側を挟み込み、前記アクチュエータロッドを該調整ナットに固定した状態において前記二股部の他方側内面と調整ナットの端面との間に形成される隙間に樹脂材を充填したことを特徴とする。
【0023】
請求項の発明によれば、調整ナット及び固定用ナットに調整リンクとアクチュエータロッドとを片寄せて固定し、この状態で調整リンクと調整ナットとの間に形成される隙間に樹脂材を充填するので、ねじ部のバックラッシュが実質的に0(ゼロ)となり、アクチュエータ装置の調整をさらに容易化できる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図に示した実施例を用いて詳細に説明する。但し、この実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは特に特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
【0025】
図1は本発明の第1実施例に係る可変容量タービン用アクチュエータ装置の平面図、図2は図1のA矢視図(正面図)、図3は図1のZ部拡大断面図である。図4は本発明の第2実施例を示し、(A)はアクチュエータ調整装置近傍の正面図、(B)は(A)のB矢視図である。図5は本発明の第3実施例を示し、(A)はアクチュエータ調整装置近傍の正面図、(B)は(A)のC矢視図である。図6は本発明の第4実施例を示し、(A)はアクチュエータ調整装置近傍の正面図、(B)は(A)のD―D断面図である。図7は本発明が適用される可変容量タービンを備えた過給機の軸線方向断面図である。
【0026】
本発明が適用される可変容量タービン付き過給機の構造を示す図7において、30はタービンケーシング、38は該タービンケーシング30内の外周部に渦巻状に形成されたスクロール通路、44はタービンロータで膨張仕事をした排ガスを機外に送出するための排気ガス出口である。31はコンプレッサケーシング、36は該コンプレッサケーシング31と前記タービンケーシング30とを連結する軸受ハウジングである。
【0027】
34はタービンホイール、35はコンプレッサホイール、33は該タービンホイール34とコンプレッサホイール35とを連結するタービンシャフト、37は前記軸受ハウジング36に取り付けられて前記タービンシャフト33を支持する軸受である。
40はノズルベーンで、前記スクロール通路38の内周側にタービンの円周方向等間隔に複数個配置されるとともに、これに一体形成されたノズルピンが前記タービンケーシング30に固定されたノズル組立品を構成しているノズルマウントに回動可能に支持され、その可変ノズル機構100によりその翼角が変化せしめられるようになっている。
【0028】
100は可変ノズル機構、50はアクチュエータで、該アクチュエータ50の駆動力がアクチュエータロッド51及びレバー組立品042を介して前記タービンシャフト33の回転軸心廻りに回転駆動せしめられるリング組立品(図示省略)を回転させることにより前記ノズルベーン40を回転させてその翼角を変化させるようになっている。該アクチュエータ50はアクチュエータブラケット54を介してボルト054により前記コンプレッサケーシング31に固定されている。
【0029】
以上の構成は従来技術と同様である。本発明においては、前記アクチュエータ50及び前記アクチュエータ50とレバー組立品042との間の位置調整手段を改良している。
【0030】
即ち本発明の第1実施例を示す図1ないし3において、50はアクチュエータで、アクチュエータブラケット54を介してボルト054により前記コンプレッサケーシング31に固定されている。51は該アクチュエータ50により往復動せしめられるアクチュエータロッドである。
042はレバー42、該レバー42の根元部に固定された回転軸55等からなるレバー組立品である。図2に示すように、該レバー組立品042のレバー42は前記回転軸55の軸心廻りに該回転軸55とともに揺動(回動)可能となっている。また前記回転軸55は前記可変ノズル機構100に連結されている
【0031】
前記アクチュエータロッド51の前記レバー組立品042への連結部側の部位にはねじ部51aが形成されている。1は調整リンクで、U字状に形成され前記タービンケーシング30側に向けられた根元部がレバー組立品042のレバー42にピン56を介して連結されている。
また図3に示すように、前記調整リンク1の二股部には前記アクチュエータロッド51が遊合される嵌合穴1aが穿孔されて、嵌合穴1a内には該調整リンク1がアクチュエータロッドの軸線方向に移動自在に遊合(嵌合)されている。
【0032】
前記調整リンク1の二股部の内側にはアクチュエータロッド51のねじ部51aに螺合された調整ナット2が配設されており、該調整ナット2によって前記調整リンク1を前記ねじ部51aに沿って進めることにより、該調整リンク1を前記調整ナット2と一体的にアクチュエータロッド51の軸線方向に移動せしめるようになっている。
3は前記アクチュエータロッド51のねじ部51aの端部に螺合された固定ナットで、前記調整ナット2及び該固定用ナット3にて前記ねじ部51aを利用して前記調整リンク1の二股部の一方側を挟み込むことにより前記アクチュエータロッド51を前記調整リンク1に固定するようになっている。
【0033】
かかる構成からなるアクチュエータ装置を備えた可変容量タービン付き過給機において、前記アクチュエータ50のダイヤフラム(図示省略)によって区画されたダイヤフラム室(図示省略)には機関により駆動される負圧ポンプ等から負圧が供給されている。そして該負圧が前記ダイヤフラムに作用すると該ダイヤフラムによりアクチュエータロッド51が往復動せしめられ、該アクチュエータロッド51の往復動により前記レバー組立品042のレバー42が回転軸55(図2参照)廻りに揺動し、該レバー42の根元部に固定された前記回転軸55が回転し、該回転軸55の回転が前記可変ノズル機構100に伝達され、該可変ノズル機構100によって前記ノズルベーン40を回転させその翼角を変化させる。
【0034】
かかる可変容量タービン付きの過給機において、該過給機とエンジンとの性能マッチングを行うにあたっては、該過給機を生産現場で組み立てる際に、過給機の単体状態にて前記調整ナット2を前記アクチュエータロッド51のねじ部51aに沿って進めることにより前記レバー組立品042のレバー42に連結された調整リンク1を該アクチュエータロッド51の軸線方向に移動させる。
そして、該過給機の空力的な要求仕様に合わせた前記アクチュエータ50の位置とノズルベーン40の開度関係になるような、つまり前記アクチュエータロッド51とレバー組立品042との関係位置になるような調整リンク1の位置において、前記調整ナット2と固定用ナット3とで前記ねじ部51aを利用してU字状に形成された前記調整リンク1の二股部を当接させ締め付けることにより(02は当接面)、前記調整ナット2、調整リンク1の二股部及び固定用ナット3を前記アクチュエータロッド51のねじ部51aに対して調整リンク1に片寄せた形態にて一体化し、前記アクチュエータロッド51を前記調整リンク1に仮固定する。
【0035】
そして、前記仮固定がなされた可変容量タービン付きの過給機をエンジンに搭載する際には、エンジン性能に合わせて前記調整ナット2及び調整リンク1を該アクチュエータロッド51の軸線方向に移動させ、過給機とエンジンとの最適マッチング位置にて前記調整ナット2と固定用ナット3とで前記調整リンク1を締め付けることにより、前記アクチュエータロッド51側とレバー組立品042側との位置、つまりアクチュエータ50位置とノズルベーン40の開度とを最終設定する。
【0036】
かかる実施例によれば、前記アクチュエータロッド51のねじ部51aに螺合された調整ナット2と固定用ナット3とによって調整リンク1を締め付けることにより前記アクチュエータロッド51を前記調整リンク1に固定するため、レバー組立品042側の調整リンク1とアクチュエータロッド51とは前記調整ナット2と固定用ナット3とによって常時片側に寄せられた状態にて固定されることとなり、前記ねじ部51aのバックラッシュの影響がねじの片側分のみとなって、該バックラッシュの吸収が容易となる。
【0037】
これにより、過給機のエンジン搭載時における空力的な要求仕様に合わせた最終的な長さ調整作業が容易化される。
また、前記過給機のエンジン搭載時における最適マッチング位置での調整リンク1と調整ナット2及び固定用ナット3とによるアクチュエータロッド51側とレバー組立品42側との位置調整がノズルベーンに直結されるレバー組立品の至近位置で行われることとなるので、前記位置調整の精度が向上する。
【0038】
図4に示される第2実施例においては、U字状に形成された前記調整リンク1を、該調整リンク1と前記レバー組立品042のレバー42への連結部であるピン56をタービンケーシングとは反対側の外側に向けて配置し、その外側にレバー組立品042を配置して該該調整リンク1に連結している。これにより、前記アクチュエータロッド51は(51bはアクチュエータロッドの軸心)前記レバー組立品042よりもSだけタービンケーシング30寄りの内側に配置されることとなる。
その他の構成は前記第1実施例と同様であり、これと同一の部材は同一の符号で示す。
【0039】
かかる実施例においては、前記アクチュエータロッド51をレバー組立品042よりもタービンケーシング30寄りの内側に配置したので、該レバー組立品よりも内側にあるアクチュエータロッド51から調整リンク1を介してレバー組立品042側に駆動力が伝達されることとなって、前記第1実施例よりも駆動力の伝達効率が向上する。
【0040】
図5に示される第3実施例においては、U字状に形成された前記調整リンク1の前記レバー組立品042のレバー5への連結部を該レバー組立品042の回転軸55側に向けて配置し、該調整リンク1の根元部に球面継手6を溶接している(9は溶接部)。そして、該球面継手6に前記レバー5の揺動端部に形成された球状部7を嵌合することにより、前記アクチュエータロッド51の往復動により該レバー5が回転軸55とともにこれの軸心廻りに揺動可能となっている。
また、前記レバー組立品042のレバー5を、その肉厚方向の中心が前記アクチュエータロッド51の軸心51bとタービンケーシング30からの距離がほぼ等距離になるように前記調整リンク1の前記回転軸55側部位に配置している。
その他の構成は前記第1実施例と同様であり、これと同一の部材は同一の符号で示す。
【0041】
かかる実施例においては、前記レバー組立品042のレバー5の中心がアクチュエータロッド51の軸心51bとタービンケーシング30からほぼ等距離になるように配置しているので、アクチュエータロッド51の軸心51bと前記レバー組立品042のレバー5の中心とのタービンケーシング30側に対するオフセット量がほぼ0(ゼロ)となる。
これにより、アクチュエータ50からの駆動力の伝達効率が向上するとともに、アクチュエータロッド51及びレバー組立品042の取付状態での幅方向寸法が減少し、アクチュエータ装置がコンパクト化される。
【0042】
図6に示される第4実施例においては、U字状に形成された前記調整リンク1の前記レバー組立品042のレバー12への連結部を該レバー組立品042の回転軸55側に向けて配置し、該調整リンク1の根元部に連結部材を溶接している(9は溶接部)。
そして、前記連結部材11は前記アクチュエータロッド51とは反対側に開いた二股状に形成されるとともに、前記アクチュエータロッド51の軸心51bと直角方向に嵌合穴53が穿孔され、該嵌合穴53に挿通されたピン13に前記レバー12の端部が揺動可能に嵌合されて、前記レバー12と連結部材11とを連結している。
また、前記レバー12を、その肉厚方向の中心が前記アクチュエータロッド51の軸心51bとタービンケーシング30からの距離がほぼ等距離になるように、前記調整リンク1の前記回転軸55側部位に配置している。
その他の構成は前記第1実施例と同様であり、これと同一の部材は同一の符号で示す。
【0043】
かかる実施例においては、前記第3実施例と同様に、前記レバー組立品042のレバー12の中心がアクチュエータロッド51の軸心51bとタービンケーシング30からほぼ等距離になるように配置しているので、アクチュエータロッド51の軸心51bと前記レバー組立品042のレバー12の中心とのタービンケーシング30側に対するオフセット量がほぼ0(ゼロ)となる。
これにより、アクチュエータ50からの駆動力の伝達効率が向上するとともに、アクチュエータロッド51及びレバー組立品042の取付状態での幅方向寸法が減少し、アクチュエータ装置がコンパクト化される。
【0044】
また、かかる実施例においては、前記調整リンク1の連結部とレバー組立品042のレバー12とを前記アクチュエータロッド51の軸心軸心51bと直角方向に貫設されたピン13を介してのピン結合にて連結したので、かかる連結部を構成する前記レバー12、ピン13等の連結部材の加工が簡単で調整も容易であり、寸法精度も向上する。
【0045】
さらに第5実施例においては、前記第1ないし第4実施例において、前記調整ナット2及び固定用ナット3にて前記アクチュエータロッド51のねじ部51bを利用して前記調整リンク1二股部の一方側を挟み込み、前記アクチュエータロッド51を該調整ナット2に固定した状態において、図3に示すように、前記二股部の他方側内面と該調整ナット2の端面との間に形成される隙間Cに樹脂材14を充填する。
【0046】
かかる実施例によれば、前記調整ナット2及び固定用ナット3に調整リンク1とアクチュエータロッド51とを片寄せて固定し、この状態で調整リンク1と調整ナット2との間に形成される隙間Cに樹脂材14を充填するので、前記アクチュエータロッド51のねじ部51bのバックラッシュが実質的に0(ゼロ)となり、アクチュエータ装置の調整をさらに容易化できる。
【0047】
【発明の効果】
以上記載の如く本発明によれば、アクチュエータロッドのねじ部に螺合された調整ナットと固定用ナットとによって調整リンクを締め付けることにより前記アクチュエータロッドを前記調整リンクに固定するため、レバー組立品側の調整リンクとアクチュエータロッドとは前記調整ナットと固定用ナットとによって常時片側に寄せられた状態にて固定されることとなり、ねじ部のバックラッシュの影響がねじの片側分のみとなって該バックラッシュの吸収が容易となり、過給機のエンジン搭載時における空力的な要求仕様に合わせた最終的な長さ調整作業を容易化できる。
【0048】
これにより、過給機とエンジンとの性能マッチングのためのアクチュエータ位置とノズルベーンの開度との調整作業を簡単化することができ、過給機のエンジンへの組付け調整工数を低減できる。
また、過給機のエンジン搭載時における最適マッチング位置での調整リンクと調整ナット及び固定用ナットとによるアクチュエータロッド側とレバー組立品側との位置調整がノズルベーンに直結されるレバー組立品の至近位置で行われることとなるので、前記位置調整の精度が向上する。
【0049】
また請求項のように構成すれば、アクチュエータロッドをレバー組立品よりもタービンケーシング寄りの内側に配置したので、レバー組立品よりも内側にあるアクチュエータロッドから調整リンクを介してレバー組立品に駆動力が伝達されることとなって、駆動力の伝達効率が向上する。
【0050】
また請求項ないしのように構成すれば、レバー組立品のレバーの中心がアクチュエータロッドの軸心タービンケーシングに対する距離とほぼ等距離になるように配置したので、アクチュエータロッドの軸心と前記レバー組立品のレバーの中心とのタービンケーシング側に対するオフセット量がほぼ0(ゼロ)となって駆動力の伝達効率が向上するとともに、アクチュエータロッド及びレバー組立品の幅方向寸法が減少し、アクチュエータ装置がコンパクト化される。
【0051】
また請求項のように構成すれば、レバー組立品のレバーの中心がアクチュエータロッドの軸心タービンケーシングに対する距離とほぼ等距離になるように配置したので、アクチュエータロッドの軸心と前記レバー組立品のレバーの中心とのタービンケーシング側に対するオフセット量がほぼ0(ゼロ)となって駆動力の伝達効率が向上する。
また、調整リンクの連結部とレバー組立品のレバーとを前記アクチュエータロッドの軸心と直角方向に貫設されたピンを介してのピン結合にて連結したので、かかる連結部を構成する前記レバー、ピン等の連結部材の加工が簡単で部品コストが低減され、寸法精度も向上する。
【0052】
さらに請求項のように構成すれば、調整ナット及び固定用ナットに調整リンクとアクチュエータロッドとを片寄せて固定し、この状態で調整リンクと調整ナットとの間に形成される隙間に樹脂材を充填するので、ねじ部のバックラッシュが実質的に0(ゼロ)となり、アクチュエータ装置の調整をさらに容易化できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施例に係る可変容量タービン用アクチュエータ装置の平面図である。
【図2】 図1のA矢視図(正面図)である。
【図3】 図1のZ部拡大断面図である。
【図4】 本発明の第2実施例を示し、(A)はアクチュエータ調整装置近傍の正面図、(B)は(A)のB矢視図である。
【図5】 本発明の第3実施例を示し、(A)はアクチュエータ調整装置近傍の正面図、(B)は(A)のC矢視図である。
【図6】 本発明の第4実施例を示し、(A)はアクチュエータ調整装置近傍の正面図、(B)は(A)のD―D断面図である。
【図7】 本発明が適用される可変容量タービンを備えた過給機の断面図である。対応図である。
【図8】 従来技術を示す図1対応図である。
【符号の説明】
1 調整リンク
2 調整ナット
C 隙間
3 固定用ナット
5、12、42 レバー
6 球面継手
11 連結部材
13 ピン
14 樹脂材
30 タービンケーシング
31 コンプレッサケーシング
33 タービンシャフト
34 タービンホイール
35 コンプレッサホイール
36 軸受ハウジング
38 スクロール
40 ノズルベーン
50 アクチュエータ
050 アクチュエータケース
51 アクチュエータロッド
51a ねじ部
55 回転軸
56 ピン
100 可変ノズル機構

Claims (6)

  1. アクチュエータの駆動力を出力するアクチュエータロッドに、ノズルベーンに連結される回転軸と該回転軸に固定されたレバーとを備えたレバー組立品を連結し、前記アクチュエータロッドの往復動により前記レバー組立品を介して前記ノズルベーンの翼角を変化するように構成された可変容量タービンのアクチュエータ装置において、前記アクチュエータロッドの前記レバー組立品への連結部側の部位にねじを形成するとともに、該アクチュエータロッドのねじ部外周に該アクチュエータロッドの軸線方向に移動自在に嵌合された調整リンクを備え、該調整リンクはU字状に形成されるとともに、U字状の根元部には前記レバー組立品への連結部が設けられ二股部には前記アクチュエータロッドが遊合される嵌合穴が穿孔されてなり、前記二股部の内側に配置され前記ねじに螺合され該ねじに沿って進むことにより前記調整リンクを移動する調整ナットと、前記二股部の一方の外側に配置され前記調整ナットとの共働により二股部の一方側を挟み込むことにより前記調整リンクを前記アクチュエータロッド上の所定位置に固定する固定用ナットとを備えてなることを特徴とする可変容量タービンのアクチュエータ調整装置。
  2. U字状に形成された前記調整リンクの前記レバー組立品への連結部をタービンケーシングとは反対側の外側に向けて配置して該レバー組立品に連結することにより、前記アクチュエータロッドを前記レバー組立品よりもタービンケーシング寄りの内側に配置したことを特徴とする請求項1記載の可変容量タービンのアクチュエータ調整装置。
  3. U字状に形成された前記調整リンクの前記レバー組立品への連結部を前記回転軸側に向けて配置するとともに、前記レバー組立品のレバーをその中心が前記アクチュエータロッドの軸心のタービンケーシングに対する距離とほぼ等距離になるように前記調整リンクの回転軸側部位に配置して該レバーと調整リンクとを連結したことを特徴とする請求項1記載の可変容量タービンのアクチュエータ調整装置。
  4. 前記調整リンクとレバーとを球面継手を介して連結したことを特徴とする請求項3記載の可変容量タービンのアクチュエータ調整装置。
  5. U字状に形成された前記調整リンクの前記レバー組立品への連結部を前記回転軸側に向けて配置するとともに、前記レバー組立品のレバーをその中心が前記アクチュエータロッドの軸心のタービンケーシングに対する距離とほぼ等距離になるように前記調整リンクの回転軸側部位に配置し、前記調整リンクの連結部と前記レバーの反回転軸側の端部とを両者間に前記アクチュエータロッドの軸心と直角方向に貫設されたピンを介して揺動可能に連結したことを特徴とする請求項1記載の可変容量タービンのアクチュエータ調整装置。
  6. 前記調整ナット及び固定用ナットにて前記ねじ部を利用して前記二股部の一方側を挟み込み、前記アクチュエータロッドを該調整ナットに固定した状態において前記二股部の他方側内面と該調整ナットの端面との間に形成される隙間に樹脂材を充填したことを特徴とする請求項1、2、3、5の何れかの項に記載の可変容量タービンのアクチュエータ調整装置。
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