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JP3843513B2 - 車両用警報装置 - Google Patents
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JP3843513B2 - 車両用警報装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は車両用警報装置、特に運転者の集中力低下時の警報発生に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、車両運転者の集中力低下を検出して警報を出力する装置が知られている。例えば、特開平3−260900号公報には、先行車に対する自車両の相対速度が予め定めた許容相対速度以上になったときに警報を与える警報発生手段を備え、脇見運転や居眠り運転が検出された場合に前記許容相対速度を低く補正して警報を発生し易くする技術が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、運転者は現在の走行状態(先行車との相対速度や車間距離等)が自己のコントロールの範囲内であって安全であると判断して一時的に後測方確認や車載オーディオの操作等を行う場合も多く、これらを一義的に脇見運転と判定して警報を与えてしまうのは、運転者の運転フィーリングに合致せず運転者が煩わしいと感じる問題があった。
本発明は、上記従来技術の有する課題に鑑みなされたものであり、その目的は、不要な警報を確実に抑制して、適当なタイミングで運転者に警報を与えることができる警報装置を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、第1の発明は、走行状態量を検出する検出手段と、運転者の集中力低下を評価する評価手段と、運転者の集中力が低下した時点における走行状態量を基準とし、該基準走行状態量と現在の走行状態量が所定値以上相違する場合に警報を出力する制御手段とを有することを特徴とする。
【0005】
また、第2の発明は、第1の発明において、前記評価手段は、前記運転者の顔部を撮影して得られる運転者顔部画像情報を処理することで取得される前記運転者の顔の方向及び目の状態に関する情報に基づいて前記運転者の脇見を検出して前記集中力低下を評価することを特徴とする。
【0006】
また、第3の発明は、第1の発明において、前記評価手段は、運転者の車載機器の操作により前記集中力低下を評価することを特徴とする。
【0007】
また、第4の発明は、第1〜第3の発明において、前記検出手段は、前記走行状態量として車間距離を検出することを特徴とする。
【0008】
また、第5の発明は、第1〜第3の発明において、前記検出手段は、前記走行状態量として道路の曲率または勾配を検出することを特徴とする。
【0009】
また、第6の発明は、第1〜第3の発明において、前記検出手段は、前記走行状態量として走行レーンに対する車両の横変位量を検出することを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づき本発明の実施形態について説明する。
【0011】
<第1実施形態>
図1は本実施形態の構成ブロック図である。TVカメラ10は車両のフロントパネル近傍に設置され、車両運転者の顔部を撮影する。このTVカメラ10は例えばCCD(Charge Coupled Device )固体撮像素子等で構成される。なお、このTVカメラ10にて明瞭な画像を得るために、車両の所定位置に照明装置を設けて運転者の顔に照明を当てても良い。この時、照明光としては運転の妨げとならないよう近赤外光(波長700〜1000μm)を用いるのが良く、また通常の白色光を可視光カットフィルタにてカットして照射光に用いることもできる。そして、TVカメラ10にはこの照明装置からの照射光のみが入射するようにフィルタをかけても良く、また必ずしも運転者の正面像を撮影する必要はなく、例えば所定の斜め方向の像でも良い。
【0012】
そして、TVカメラ10によって撮影された運転者の顔部画像情報は二値化回路12に送られ、所定の閾値を用いて白あるいは黒レベルに二値化処理される。顔部画像情報をアナログデ―タとして用いることも可能である。白あるいは黒レベルに二値化処理された顔部画像情報は更に切り出し回路14に送られ、処理すべき所定の領域のみにウインドウを設定して顔部画像情報から切り出す。なお、CCD固体撮像素子等をTVカメラ10として用いた場合、顔部画像情報は二次元配列された複数の画素情報から構成されており、各画素情報は白あるいは黒レベルに二値化されて出力されることとなる。今、このように二次元配列した複数の画素に番号を付し、第i行第j列に位置する画素をaijと記し、その画素情報をIijと記す。そして、このようにして切り出された顔部画像情報Iij(白レベルに相当する論理レベル1あるいは黒レベルに相当する論理レベル0のいずれかの値を有する)はニューラルネットワーク16に入力されて処理される。なお、これら二値化処理、切り出し処理及び以下に示すニューラルネットワーク処理はDSP(Digital Signal Processor)を用いて行っても良い。周知の如く、ニューラルネットワークは入力層、中間層及び出力層の階層構造からなり、各層はニューラルユニット群から構成される。ニューラルユニットは所定の重み付け(結合係数)wijが付加された入力の総和に応じて一定の規則で変換し出力するユニットである。この規則としては種々の関数が用いられるが、本実施例においては入力の総和“net”を
net=ΣwijIi
とした時、
f=1/{1+exp[−(net+α)]} 但し、αは定数
なるsigmoid 関数を用いることとした。この関数の値域は0〜1で、入力値が大きくなるにつれ1に、そして小さくなるにつれ0に近づく特性を示す。
【0013】
さて、切り出し回路14からの二値化された顔部画像情報、すなわち切り出された画像を構成する画素aijの画像情報Iij(0または1)はニューラルネットワークの入力層を構成する各ニューラルユニットに入力される。従って、切り出された画像情報が240×40個の画素から構成されている場合には、この画素数と同数の9600個のニューラルユニットが存在することとなる。なお、入力層におけるニューラルユニットの数を減らしたい場合には、切り出された画像をいくつかの小領域に分割し、分割された小領域内の画素情報を足し合せる平均処理を行いニューラルユニットの個数を減らせば良い。例えば、小領域を4×4に設定すると、ニューラルユニットは60×10=600個に減少する。
【0014】
このように切り出された画像を構成する各画素の画素情報Iijが入力層の各ニューラルユニットに入力された後、同様のニューラルユニット群からなる中間層及び出力層で所定の変換処理が行われる。すなわち、中間層の第j番目に位置するニューラルユニットに入力される入力層の第i番目のニューラルユニットの出力値をIi 、この時の重み付けすなわち結合係数をwijとすると、この第j番目のニューラルユニットに入力される入力値の総和netj は、
netj =Σwij・Ii
であり、その出力は前述したようにsigmoid 関数を用いて、
yj =f(netj )
となる。そして、中間層に存在する全てのニューラルユニットにて前述の処理が行われ、その出力値が出力層の各ニューラルユニットに入力される。出力層のニューラルユニットにおいても、中間層と同様の変換処理が行われる。なお、入力層から中間層への重み付け及び中間層から出力層への重み付けの値は、出力層からの実際の出力値と望ましい出力値との差が減少するように予め学習により調整しておく。
【0015】
このようにニューラルネットワークを用いることにより、一組の入力画像情報からこれに対応した一組の出力値が得られることとなるが、出力層を構成する各ニューラルユニット1,2,……には所定の状態が対応しており、この出力層からの出力値により車両運転者の顔の方向及び目の状態を判定することができる。すなわち、出力層の第1番目のニューラルユニットからの出力は運転者の顔が正面方向を向いていることを意味し、第2番目のニューラルユニットからの出力値は運転者の目が閉じている状態に対応し、そして第3番目のニューラルユニットからの出力値は運転者がインストルメントパネル方向に向いていることに対応している。従って、出力層からの出力値がそれぞれ(1,0,0,……,0)である場合には、車両運転者の顔は正面を向き、かつ開眼状態にあると検出される。そして、検出された車両運転者の顔の方向や目の状態に関する情報に基づいて運転者の集中力を評価し、評価結果を車両の電子制御を行うECU(Electronic Control Unit)に出力する。なお、運転者の集中力は、例えば運転者の脇見が検出された場合に低いと評価する。
【0016】
そして、ECU18では、運転者の集中力の評価結果及び走行状態を検出するセンサ20からの情報に基づき警報装置を作動させて運転者に警報を与える。具体的には、センサ20として先行車との車間距離を検出するレーダ装置等が用いられ、ECU18は運転者の集中力が低下した時点の先行車との車間距離を基準値として一時的に記憶し、運転者の集中力低下が継続している状態で車間距離が基準の車間距離に対して所定値以上減少した場合に警報を与える。もちろん、警報の代わりに、あるいは警報とともにブレーキアクチュエータを制御することも可能である。
【0017】
図2には、本実施形態における処理フローチャートが示されている。まず、センサ20で先行車との車間距離を検出し(S101)、ニューラルネットワーク16で運転者(ドライバ)の集中力低下を評価するために運転者の脇見を検出する(S102)。次に、先行車が存在するか否かを確認する(S103)。この確認は、センサ20から有限の車間距離データが出力されているか否かで判定する。先行車が存在しない場合には、基準となる車間距離LTに初期値として所定値LW(例えば80m)を与える(S109)。先行車が存在する場合、次に運転者が脇見をしているか否かを判定する(S104)。運転者が脇見をしていない場合、すなわち運転者の集中力が低下していない場合には、S109と同様に所定値LWを基準車間距離LTに代入し(S110)、現在の車間距離Lと許容車間距離L0(例えば30m)を比較する(S111)。運転者の集中力が低下していなくても現在の車間距離Lが許容車間距離L0より小さい場合には、運転者に注意を促すべく警報を出力する(S108)。一方、運転者が脇見をしている場合には、さらに前回も脇見をしていたか否かを判定する(S105)。この判定は、脇見運転が継続しているか否かを確認するためのものであり、前回は脇見をしておらず今回初めて脇見をした場合(運転者の集中力低下の開始)には、その時点の車間距離Lを基準車間距離LTに設定する(S106)。また、前回も脇見をしている場合(運転者の集中力低下の継続状態)には、S106の処理は行わず集中力低下時点における基準車間距離の値が維持される。そして、現在の車間距離Lと基準車間距離LTとを比較し、両者が所定値以上相違するか否か、すなわち現在の車間距離LがLT−ΔL1より小さいか否かを判定する(S107)。但し、ΔL1は所定の許容変化値であり、例えば10mに設定される。そして、現在の車間距離Lが基準車間距離LTに対して所定値以上減少した場合には、運転者に注意を促すべく警報を出力する(S108)。一方、運転者の集中力が低下しても現在の車間距離Lが基準車間距離LTに対してほとんど変化していない場合には、安全性が確保されていると判定して警報を出力しない。
【0018】
このように、本実施形態では、運転者が脇見をした時点における車間距離を基準とし、たとえ脇見状態が継続しても現在の車間距離が基準の車間距離に対して所定値以上変化していない場合には警報を出力しないので、運転者が十分安全と判断して一時的に脇見をした場合等に不要な警報を与えることを防止することができる。
<第2実施形態>
上述した第1実施形態では、運転者が脇見をしているか否かにより運転者の集中力低下を評価したが、本実施形態では、車載の携帯電話を操作しているか否かにより集中力低下を評価する。基本的な構成は図1とほぼ同様であるが、TVカメラ10やニューラルネットワーク16等の代わりに携帯電話の操作の有無を検出する回路が設けられ、携帯電話が操作状態のときには運転者の集中力が低下していると判定する点が異なる。
【0019】
図3には、本実施形態の処理フローチャートが示されている。センサ20で先行車との車間距離を検出し(S201)、運転者(ドライバ)の集中力低下を評価するために携帯電話の操作を検出する(S202)。次に、先行車が存在するか否かを確認する(S203)。先行車が存在しない場合には、基準となる車間距離LTに初期値として所定値LW(例えば80m)を与える(S209)。先行車が存在する場合、次に運転者が携帯電話を操作しているか否かを判定する(S204)。運転者が携帯電話を操作していない場合、すなわち運転者の集中力が低下していない場合には、S209と同様に所定値LWを基準車間距離LTに代入し(S210)、現在の車間距離Lと許容車間距離L0(例えば30m)を比較する(S211)。運転者の集中力が低下していなくても現在の車間距離Lが許容車間距離L0より小さい場合には、運転者に注意を促すべく警報を出力する(S208)。一方、運転者が携帯電話を操作している場合には、さらに前回も携帯電話を操作していたか否かを判定する(S205)。この判定は、携帯電話の操作が継続しているか否かを確認するためのものであり、前回は操作しておらず今回初めて操作した場合には、その時点の車間距離Lを基準車間距離LTに設定する(S206)。また、前回も携帯電話を操作している場合には、S206の処理は行わず集中力低下時点における基準車間距離の値が維持される。そして、現在の車間距離Lと基準車間距離LTとを比較し、両者が所定値以上相違するか否か、すなわち現在の車間距離LがLT−ΔL2より小さいか否かを判定する(S207)。但し、ΔL2は所定の許容変化値であり、例えば8mに設定される。そして、現在の車間距離Lが基準車間距離LTに対して所定値以上減少した場合には、運転者に注意を促すべく警報を出力する(S208)。一方、運転者の集中力が低下しても現在の車間距離Lが基準車間距離LTに対してほとんど変化していない場合には、安全性が確保されていると判定して警報を出力しない。
【0020】
このように、本実施形態では、運転者が携帯電話を操作した時点における車間距離を基準とし、たとえ携帯電話の操作状態が継続しても現在の車間距離が基準の車間距離に対して所定値以上変化していない場合には警報を出力しないので、運転者が十分安全と判断して一時的に携帯電話を操作した場合等に不要な警報を与えることを防止できる。
【0021】
<第3実施形態>
上述した第2実施形態では、携帯電話の操作により運転者の集中力低下を評価したが、本実施形態では、車載ナビゲーション装置を操作しているか否か、特に目的地等を音声入力しているか否かにより集中力低下を評価する。基本的な構成は図1とほぼ同様であるが、TVカメラ10やニューラルネットワーク16等の代わりに車載ナビゲーションの音声入力のON/OFFを検出する回路が設けられ、音声入力があるときには運転者の集中力が低下していると判定する点が異なる。
【0022】
図4には、本実施形態の処理フローチャートが示されている。センサ20で先行車との車間距離を検出し(S301)、運転者(ドライバ)の集中力低下を評価するために車載ナビゲーションの音声入力を検出する(S302)。次に、先行車が存在するか否かを確認する(S303)。先行車が存在しない場合には、基準となる車間距離LTに初期値として所定値LW(例えば80m)を与える(S309)。先行車が存在する場合、次に運転者が目的地等を音声で入力しているか否かを判定する(S304)。運転者が音声入力していない場合、すなわち運転者の集中力が低下していない場合には、S309と同様に所定値LWを基準車間距離LTに代入し(S310)、現在の車間距離Lと許容車間距離L0(例えば30m)を比較する(S311)。運転者の集中力が低下していなくても現在の車間距離Lが許容車間距離L0より小さい場合には、運転者に注意を促すべく警報を出力する(S308)。一方、運転者が音声入力している場合には、さらに前回も音声入力していたか否かを判定する(S305)。この判定は、音声入力状態が継続しているか否かを確認するためのものであり、前回は音声入力しておらず今回初めて音声入力した場合には、その時点の車間距離Lを基準車間距離LTに設定する(S306)。また、前回も音声入力している場合には、S306の処理は行わず集中力低下時点における基準車間距離の値が維持される。そして、現在の車間距離Lと基準車間距離LTとを比較し、両者が所定値以上相違するか否か、すなわち現在の車間距離LがLT−ΔL3より小さいか否かを判定する(S307)。但し、ΔL3は所定の許容変化値であり、例えば9mに設定される。そして、現在の車間距離Lが基準車間距離LTに対して所定値以上減少した場合には、運転者に注意を促すべく警報を出力する(S308)。一方、運転者の集中力が低下しても現在の車間距離Lが基準車間距離LTに対してほとんど変化していない場合には、安全性が確保されていると判定して警報を出力しない。
【0023】
このように、本実施形態では、運転者が車載ナビゲーションの音声入力をした時点における車間距離を基準とし、たとえ音声入力状態が継続しても現在の車間距離が基準の車間距離に対して所定値以上変化していない場合には警報を出力しないので、運転者が十分安全と判断して一時的に音声入力した場合等に不要な警報を与えることを防止できる。
なお、本実施形態において、音声入力ではなく手動で目的地等を設定する場合にも同様に適用できることは言うまでもない。
【0024】
<第4実施形態>
上述した第1〜第3実施形態では、車両の走行状態量として先行車との車間距離を検出したが、本実施形態では道路の曲率を走行状態量として検出する場合を示す。基本的な構成は図1とほぼ同様であり、センサ20として道路の曲率を検出するセンサが設けられており、運転者の集中力低下時の曲率を基準の曲率とする点が異なる。なお、曲率センサは、例えば車載ナビゲーションの地図データとGPSで構成することができ、検出した現在位置に対応する地図データ上の道路の曲率を検索すればよい。
【0025】
図5には、本実施形態の処理フローチャートが示されている。まず、GPS等で現在位置を検出し(S401)、ニューラルネットワーク16で運転者(ドライバ)の脇見を検出する(S402)。そして、脇見をしているか否かを判定し(S403)、脇見をしている場合にはさらに前回も脇見をしていたか否かを判定する(S404)。今回初めて脇見をした場合(運転者の集中力低下の開始)には、そのときの曲率ρを基準の曲率ρTとする(S407)。一方、前回も脇見である場合(集中力低下が継続している状態)には、現在位置から所定前方(例えば10m先)の曲率ρ1が基準の曲率ρTと等しいか否かを判定する(S405)。現在位置から所定前方の曲率は、車載ナビゲーションの地図データから検索することができ、両者が等しくない、すなわち所定値以上相違する場合には運転者に注意を促すべく警報を出力する(S406)。一方、運転者の集中力が低下しても道路の曲率が基準の曲率から変化しない場合には、安全性が確保されていると判定して警報を出力しない。従って、本実施形態では直線道路を走行していて運転者が一時的に脇見をしても直線道路を走行している限り警報は与えられないが、直線道路走行中に一時的に脇見をしたが、前方にカーブ路が存在する場合には警報が与えられることになる。
【0026】
本実施形態によっても、運転者にとり不要と考えられる警報が頻繁に発生するのを防止することができるとともに、真に必要と考えられるタイミングでは警報を与えることができる。
【0027】
なお、本実施形態において、運転者の集中力の低下を携帯電話の操作や音声入力等で評価することもできる。
【0028】
<第5実施形態>
上述した第4実施形態では、車両の走行状態量として道路の曲率を検出したが、本実施形態では道路の勾配を走行状態量として検出する場合を示す。基本的な構成は図1とほぼ同様であり、センサ20として道路の勾配を検出するセンサが設けられており、運転者の集中力低下時の勾配を基準の勾配とする点が異なる。なお、勾配センサは、例えば車載ナビゲーションの地図データとGPSで構成することができ、検出した現在位置に対応する地図データ上の道路の勾配を検索すればよい。
【0029】
図6には、本実施形態の処理フローチャートが示されている。まず、GPS等で現在位置を検出し(S501)、ニューラルネットワーク16で運転者(ドライバ)の脇見を検出する(S502)。そして、脇見をしているか否かを判定し(S503)、脇見をしている場合にはさらに前回も脇見をしていたか否かを判定する(S504)。今回初めて脇見をした場合(運転者の集中力低下の開始)には、そのときの勾配θを基準の勾配θTとする(S507)。一方、前回も脇見である場合(集中力低下が継続している状態)には、現在位置から所定前方(例えば10m先)の勾配θ1が基準の勾配θTと等しいか否かを判定する(S505)。現在位置から所定前方の勾配は、車載ナビゲーションの地図データから検索することができ、両者が等しくない、すなわち所定値以上相違する場合には運転者に注意を促すべく警報を出力する(S506)。一方、運転者の集中力が低下しても道路の勾配が基準の勾配から変化しない場合には、安全性が確保されていると判定して警報を出力しない。従って、本実施形態では平坦道路を走行していて運転者が一時的に脇見をしても平坦道路を走行している限り警報は与えられないが、平坦道路走行中に一時的に脇見をしたが、前方に下り坂(あるいは上り坂)が存在する場合には警報が与えられることになる。
【0030】
本実施形態によっても、運転者にとり不要と考えられる警報が頻繁に発生するのを防止することができるとともに、真に必要と考えられるタイミングでは警報を与えることができる。
【0031】
また、本実施形態でも、運転者の集中力低下を携帯電話等で評価することもできる。
【0032】
<第6実施形態>
上述した各実施形態では、車両の走行状態量として先行車との車間距離や道路曲率あるいは勾配を検出したが、本実施形態では車両の走行状態量として車両の走行レーンに対する横変位量を検出する場合を示す。基本的な構成は図1とほぼ同様であり、センサ20として走行レーンに対する車両の横変位量を検出するセンサが設けられており、運転者の集中力低下時の横変位量を基準の横変位量とする点が異なる。
【0033】
図7には、本実施形態の処理フローチャートが示されている。センサ20で走行レーン内の横変位量ΔXを検出し(S601)、ニューラルネットワーク16で運転者(ドライバ)の脇見を検出する(S602)。次に、走行レーンを検出できたか否かを確認する(S603)。走行レーンを検出できない場合(白線がない場合等)には、基準となる左横変位量ΔXTl、右横変位量ΔXTrに初期値としてそれぞれ所定値ΔXw(例えば0.4m)を与える(S609)。走行レーンを検出できる場合、次に運転者が脇見をしているか否かを判定する(S604)。運転者が脇見をしていない場合、すなわち運転者の集中力が低下していない場合には、S609と同様に所定値ΔXWを基準横変位量ΔXTl、ΔXTrに代入し(S610)、現在の横変位量ΔXと許容横変位量Δx1(例えば0.8m)を比較する(S611)。運転者の集中力が低下していなくても現在の横変位量ΔXが許容横変位量Δx1を越えている場合には、運転者に注意を促すべく警報を出力する(S608)。一方、運転者が脇見をしている場合には、さらに前回も脇見をしていたか否かを判定する(S605)。この判定は、脇見が継続しているか否かを確認するためのものであり、前回は脇見をしておらず今回初めて脇見した場合には、その時点の横変位量ΔXの大きさに許容量を加算した横変位量を基準横変位量に設定する(S606)。具体的には、以下の通りである。
【0034】
<車両が走行レーン中央に対して左側に変位している場合>
基準となる左横変位量ΔXTLは、ΔXTl=|ΔX|+ΔXww
基準となる右横変位量ΔXtrは、ΔXTr=ΔXw
<車両が走行レーン中央に対して右側に変位している場合>
基準となる左横変位量ΔXTlは、ΔXTl=ΔXw
基準となる右横変位量ΔXTrは、ΔXTr=|ΔX|+ΔXww
但し、ΔXwwは許容量であり、|ΔX|が小さいときは0.4m、|ΔX|が大きいときは0.2m等とΔXに応じて変化させるのが好適である。また、前回も脇見をしている場合には、S606の処理は行わず集中力低下時点における基準横変位量の値が維持される。そして、現在の横変位量ΔXと基準横変位量ΔXTl、ΔXTrとを比較し、現在の横変位量が基準横変位量を越えるか否かを判定する(S607)。現在の横変位量が基準横変位量を越えた場合には、運転者に注意を促すべく警報を出力する(S608)。一方、運転者の集中力が低下しても現在の横変位量が基準横変位量に対してほとんど変化していない場合には、たとえ走行レーンの中央を走行していなくても安全性が確保されていると判定して警報を出力しない。
【0035】
このように、本実施形態では、脇見状態が継続しても脇見開始時点の横変位量と現在の横変位量に相違がない場合には警報を出力しないので、運転者が十分安全と判断して一時的に脇見をした場合等に不要な警報を与えることを防止できる。
【0036】
なお、本実施形態において、運転者の集中力低下を携帯電話の操作等で評価してもよく、また、横変位量が基準横変位量を越えた場合に、ECU18は警報を発生するとともにステアリングアクチュエータを駆動して車両を走行レーン中央に戻すように制御することも可能である。
【0037】
さらに、本実施形態におけるΔx1やΔXw、ΔXwwを車速やレーン幅、曲率等に応じて変化させることも可能である。
【0038】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、運転者にとり煩わしいと感じる不要な警報を確実に抑制して、適当なタイミングで運転者に警報を与えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態の構成ブロック図である。
【図2】 第1実施形態の処理フローチャートである。
【図3】 第2実施形態の処理フローチャートである。
【図4】 第3実施形態の処理フローチャートである。
【図5】 第4実施形態の処理フローチャートである。
【図6】 第5実施形態の処理フローチャートである。
【図7】 第6実施形態の処理フローチャートである。
【符号の説明】
10 TVカメラ、12 二値化回路、14 切り出し回路、16 ニューラルネットワーク、18 ECU(電子制御装置)、20 センサ。

Claims (6)

  1. 走行状態量を検出する検出手段と、
    運転者の集中力低下を評価する評価手段と、
    運転者の集中力が低下した時点における走行状態量を基準とし、該基準走行状態量と現在の走行状態量が所定値以上相違する場合に警報を出力する制御手段と、
    を有することを特徴とする車両用警報装置。
  2. 前記評価手段は、前記運転者の顔部を撮影して得られる運転者顔部画像情報を処理することで取得される前記運転者の顔の方向及び目の状態に関する情報に基づいて前記運転者の脇見を検出して前記集中力低下を評価することを特徴とする請求項1記載の車両用警報装置。
  3. 前記評価手段は、運転者の車載機器の操作により前記集中力低下を評価することを特徴とする請求項1記載の車両用警報装置。
  4. 前記検出手段は、前記走行状態量として車間距離を検出することを特徴とする請求項1、2、3のいずれかに記載の車両用警報装置。
  5. 前記検出手段は、前記走行状態量として道路の曲率または勾配を検出することを特徴とする請求項1、2、3のいずれかに記載の車両用警報装置。
  6. 前記検出手段は、前記走行状態量として走行レーンに対する車両の横変位量を検出することを特徴とする請求項1、2、3のいずれかに記載の車両用警報装置。
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