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JP3844288B2 - 研削用ブレード、研削装置及び研削方法 - Google Patents
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JP3844288B2 - 研削用ブレード、研削装置及び研削方法 - Google Patents

研削用ブレード、研削装置及び研削方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、研削装置用ブレード、このブレードを用いた研削装置、及び、この研削装置を用いた研削方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
巻線形電子部品としては、ドラムコアに巻線を施した巻線形インダクタが最もよく知られている。この種の巻線形インダクタを得る場合、従来は、丸棒状フェライトコアを加工して、軸方向の両端に円形状つば部を有するドラムコアを製造し、円形状つば部間の断面円形状部分に、必要な巻数、及び、線径の線材を巻装するのが一般的であった。そのような巻線形インダクタは、例えば、実開昭51ー115547号公報、特開昭57ー73916号公報等、数多くの公知文献に見出される。
【0003】
軸方向の両端に円形状つば部を有する巻線形インダクタの場合、回路基板上に面実装する際に、円形状つば部が転がり性を解消するための手段を講じる必要がある。例えば、特開昭57ー73916号公報では、巻線を施したドラムコアを、外形が直方体の樹脂成形体の内部に埋設し、樹脂成形体の両端に端子電極を付与することにより、円形状つば部の転がり性の問題を回避し、面実装に対応する構造を開示している。この構造によれば、面実装対応の巻線形インダクタを得ることはできるが、樹脂成形体の内部にドラムコアを埋設しなければならず、量産性の低下及びコストアップを招く。のみならず、巻線形インダクタの小型化のために、このような構造をとることさえ困難になりつつある。
【0004】
円形状つば部を有するドラムコアを用いた場合の上記問題点を回避するのに有効な手段は、つば部を角形状にすることである。そのような巻線形インダクタは、例えば実開昭61ー144616号公報等に開示されている。
【0005】
また、特開平10−172853号公報には、四角柱状等の巻線用素体の端面に凹部もしくは凸部を形成し、これをセンターとして巻線用素体を回転させて加工を行う製造方法が開示されている。
【0006】
しかし、特開平10−172853公報に開示された製造方法は、電子部品の小型化や高精度化の進展に追従できなくなりつつある。
【0007】
問題点のひとつは、寸法精度にあり、例えば成形時にその巻線用素体端面にセンター出しの為の凹部もしくは凸部を形成する場合、現在普及している粉末成形では、金型から成形体を取り出すときに、成形体が膨張し、凹部もしくは凸部の形成位置にばらつきが生じ、その後の研削に悪影響を及ぼす。あるいは成形体に、後処理として、凹部もしくは凸部を形成する場合、その加工工程の精度および工数が増える事による生産効率が問題となる。さらに、凹部もしくは凸部を支持しセンター出しを行う方法も生産効率が悪く安定量産化は困難である。
【0008】
次に、焼成処理後に研削を行なう方法については、焼成時の変形などの影響を受けセンター出し用の凹部凸部の位置がばらつき、研削の高寸法精度の実現が困難である。
【0009】
以上のように、現在の電子部品の小型化・高精度化、安定量産化の要求に十分に応えるためには、芯なし研削装置のような生産性の高い設備の導入が検討された。
【0010】
しかし、従来の芯なし研削装置では、鍔部が異形状のものや、小型形状のものでは対応できなかった。その理由は、ワーク(被加工物)が小型化した場合、ブレードと研削車、研削砥石の接触等の問題があり、ワークに十分な回転運動を与えることができない、あるいは、ワークを安定支持できないという問題があるからである。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、非円形巻き芯素材から、円形巻き芯及び非円形鍔を有する巻き芯部材を、高い寸法精度で、安定に量産し得る研削用ブレード、研削装置及び研削方法を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するため、本発明に係る研削用ブレードは、ブレード基体と、溝と、第1の傾斜面と、第2の傾斜面と、第3の傾斜面とを含む。前記溝は、前記ブレード基体の一面に直線状に設けられ、前端が前記ブレード基体の一端に開口している。
【0013】
前記第1及び第2の傾斜面のそれぞれは、前記溝の開口する前記ブレード基体の前記一端側において、前記溝の両側に配置され、前記ブレード基体の前記一面から前記溝の深さ方向に傾斜している。
【0014】
前記第3の傾斜面は、前記第1及び第2の傾斜面の前方に位置し、前記溝の底面から、前記第1及び第2の傾斜面の傾斜方向と同一の方向に傾斜している。
【0015】
上述したブレードは、研削車及び調整車と組み合わされ、研削装置を構成する。前記調整車は、回転外周縁が前記ブレードの前記溝と対向し、前記回転外周縁の幅が前記溝の幅に対応する。前記研削車は、前記ブレードを間に挟んで、回転軸が前記調整車の回転軸と平行に、かつ、回転外周縁が前記調整車の回転外周縁と対向する位置で、前記調整車とは反対側に配置される。研削車の回転外周縁の幅は、前記調整車の前記回転外周縁とほぼ同じである。
【0016】
上述した研削装置を用いて、本発明に係る研削方法を実行するには、前記研削装置の前記研削車及び調整車の間に位置する前記ブレードの先端に、断面非円形状の巻き芯素材を落とし込む。次に前記調整車を回転させ、前記調整車を、前記溝に向けて接近させる。
【0017】
調整車は、回転外周縁がブレードの溝と対向しているから、調整車を回転させながら、ブレードに向けて接近させた場合、調整車は回転外周縁が溝と対向する位置を保って、巻き芯素材に接近することになる。
【0018】
しかも、ブレードは、第1及び第2の傾斜面を含んでおり、第1及び第2の傾斜面のそれぞれは、溝の開口するブレード基体の一端側において、溝の両側に配置され、ブレード基体の一面から溝の深さ方向に傾斜しているから、巻き芯素材を、研削装置の研削車及び調整車の間に位置するブレードの先端に落とし込んだ場合、巻き芯素材は、第1及び第2の傾斜面によって受けられるともに、調整車の回転外周縁に接する。
【0019】
従って、調整車を回転させながら、ブレードに向けて接近させた場合、調整車は、巻き芯素材に接触する。調整車の回転方向は、巻き芯素材が第1及び第2の傾斜面を掛け上る方向である。
【0020】
巻き芯素材は、断面非円形状であるので、巻き芯素材は、回転中心から外周までの距離を回転半径として、第1及び第2の傾斜面上で転動する。
【0021】
調整車が溝に近付くにつれて、巻き芯素材は第1及び第2の傾斜面からの前方に向けて押し出されて行く。
【0022】
第1及び第2の傾斜面の前方に、第3の傾斜面が位置している。この第3の傾斜面は、溝の底面から、第1及び第2の傾斜面の傾斜方向と同一の方向に傾斜しているから、巻き芯素材の接触転動位置が、第1及び第2の傾斜面から第3の傾斜面へと、円滑に移行する。巻き芯素材は、更に、第3の傾斜面上で転動しながら、調整車による回転作用を受ける。
【0023】
調整車による巻き芯素材の送り作用が進んだこの段階では、調整車の回転外周縁は、溝の内部に位置しており、その位置で、回転を継続する。
【0024】
調整車による送り作用が更に進むと、巻き芯素材は、研削車にも接触するようになる。研削車は、ブレードを間に挟んで、回転軸が調整車の回転軸とほぼ平行に、かつ、回転外周縁が調整車の回転外周縁と対向する位置で、調整車とは反対側に配置される。研削車の回転外周縁の幅は、調整車の回転外周縁とほぼ同じである。従って、研削車の回転外周縁は、円形状研削部分で、巻き芯素材に回転接触する。研削車は、ブレードの位置では、調整車とは逆方向に回転する。
【0025】
そして、調整車により所定の切り込み位置まで追い込んだ後、調整車を後退させ、研削された巻き芯素材を取り出す。この巻き芯素材は、両端側が、元の非円形状を保存し、中間部が円形状に研削された形状を持つ。元の非円形状が角形状である場合、両側に角形状のつば部を持ち、中間部に断面円形状部分を有する巻き芯部材、具体的には、ドラムコア等が得られる。
【0026】
上述した研削方法によれば、巻き芯素材を芯なし研削方法によって研削できるので、巻き芯素材に、センター出しのための凹部もしくは凸部を形成する必要がない。このため、凹部もしくは凸部の形成位置のばらつきに起因する寸法精度の低下、生産効率の低下、及び、安定量産化の困難性を伴うことがない。
【0027】
また、巻き芯素材が小型化した場合でも、巻き芯素材に対して十分な回転運動を与えるとともに、安定に支持し、高精度研削を実行することができる。
【0028】
本発明の他の目的、構成及び利点については、図面を参照し、更に具体的に説明する。図は単なる例示に過ぎない。
【0029】
【発明の実施の形態】
<ブレード>
図1は本発明に係る研削用ブレードの斜視図、図2は図1に示した研削用ブレードの先端部分を拡大して示す斜視図である。図示された研削用ブレードは、ブレード基体11と、溝12と、第1の傾斜面131と、第2の傾斜面132と、第3の傾斜面133とを含む。ブレード基体11は高硬度の金属または合金で構成されている。
【0030】
溝12は、ブレード基体11の一面に直線状に設けられ、前端がブレード基体11の一端に開口している。実施例では、溝12は、一定の幅W0(図2参照)を保って、ブレード基体11の全長にわたって形成されており、ブレード基体11の両端において開口している。
【0031】
第1及び第2の傾斜面131、132のそれぞれは、溝12の開口するブレード基体11の一端側において、溝12の両側に配置され、ブレード基体11の一端側に向かい、ブレード基体11の一面から溝12の深さ方向に傾斜している。第1及び第2の傾斜面131、132の傾斜角度θは、例えば25〜60°の範囲に設定することができる。第1の傾斜面131は、ブレード基体11の前部111の先端縁を傾斜させることによって形成され、第2の傾斜面132は、溝12を挟んで細く延びる第2の前部片110の先端縁を傾斜させることによって形成されている。
【0032】
第3の傾斜面133は、第1及び第2の傾斜面131、132の前方に位置し、溝12の底面121から、第1及び第2の傾斜面131、132の傾斜方向と同一の方向に傾斜している。第1乃至第3の傾斜面131〜133は、好ましくは、実質的に、同一平面上に位置するように形成する。
【0033】
図示実施例では、ブレード基体11は、第1の端面141及び第2の端面142を含んでいる。第1の端面141は、第1の傾斜面131を終端する端面であって、第3の傾斜面133の終端との間に距離d1を隔てている。第2の端面142は、第2の傾斜面132を終端する端面であって、第3の傾斜面133の終端に対して、距離d1を隔てている。
【0034】
更に実施例では、第1の側壁面151を含んでいる。第1の側壁面151は、第1の傾斜面131の側部に立設されている。また、ブレード基体11の主面には、孔16が設けられている。孔16は、取り付け孔として利用される。
【0035】
ブレード基体11の取り付け孔16を設けた後部114は、第1の前部片111よりも厚くなっており、第1の前部片111とは、傾斜面112、113を介して連なっている。
【0036】
<研削装置>
図3は本発明に係る研削装置の構成を概略的に示す図、図4は図3に示した研削装置のブレード配置部分を拡大して示す平面図、図5は図4に示した配置の正面部分断面図である。図示された研削装置は、芯なし研削装置の一種であって、ブレード2と、調整車3と、研削車4とを含む。
【0037】
ブレード2は、図1及び図2に示した本発明に係るブレードである。ブレード2は、調整車3と、研削車4との間に配置され、ブレード基体11の後部114が固定体5に固定されている。調整車3及び研削車4は、芯なし研削装置では普通に備えられる構成部分である。
【0038】
調整車3は、外周部がダイヤモンド電着、メタルボンドダイヤモンド等によって構成されている。調整車3は、モータ(図示しない)により、ブレード2の後端から先端に向かう矢印a1の方向(図において、時計周り)に回転する。回転数は、一例であるが、15〜40rpm程度である。調整車3の進退駆動機構は、従来の芯なし研削装置で知られているものを用いることができる。
【0039】
図4に図示されているように、調整車3は、回転外周縁31がブレード2の溝12と対向し、調整車3は溝12に対して、矢印F1、F2の方向に進退可能である。回転外周縁31の幅W1は、溝12の幅W0に対応する。より詳しくは、幅W1は、溝12の幅W0よりも少し小さくなっている。
【0040】
研削車4は、その回転外周縁41が、研削力のあるメタルボンドダイヤモンド等によって構成されている。研削車4は、図示しないモータにより、例えば、4000〜8000rpmで回転駆動される。回転方向b1は、時計方向である。
【0041】
研削車4は、ブレード2を間に挟んで、回転軸O2が調整車3の回転軸O1とほぼ平行に、かつ、回転外周縁41が調整車3の回転外周縁31と対向する位置で、調整車3とは反対側に配置される。実際には、調整車3の回転軸O1は、研削車4の回転軸O2に対して、0〜3°の角度をつける。このような微小角度をつけることにより、被研削部材に回転力を与えるとともに、被研削部材をブレード2に押し付ける力発生させ、被研削部材の横ずれを抑制することができるようになる。研削車4の回転外周縁41の幅W2は、調整車3の回転外周縁31の幅W1とほぼ同じか、あるいは少し大きくなっている。
【0042】
図示実施例において、調整車3及び研削車4の回転軸O1、O2を結ぶ線分O12の位置は、ブレード2の第3の傾斜面133の終端よりは、高さh1だけ低い位置にある(図5参照)。
【0043】
<非円形巻き芯素材の研削方法>
次に、図3〜図5に示した研削装置を用いた研削方法について、図6〜図9を参照して説明する。まず、図6及び図7に示すように、断面非円形状の巻き芯素材6を、研削装置の研削車4及び調整車3の間に位置するブレード2の先端にセットする。巻き芯素材6の代表例は、断面矩形状のフェラト部材である。このようなフェライト部材は巻線形インダクタのドラムコアを作るために用いられる。
【0044】
次に、調整車3を回転させながら、溝12に向けて、矢印F1で示す方向に接近させる。調整車3は回転軸O1を中心にして、矢印a1で示す方向に回転する。このタイミングでは、研削車4は既に回転している。
【0045】
調整車3は、回転外周縁31がブレード2の溝12と対向しているから、調整車3を回転させながら、ブレード2に向けて接近させた場合、調整車3は回転外周縁31が溝12と対向する位置で、巻き芯素材6に接近することになる。
【0046】
しかも、ブレード2は、第1及び第2の傾斜面131、132を含んでおり、第1及び第2の傾斜面131、132のそれぞれは、溝12の開口するブレード基体11の一端側において、溝12の両側に配置され、ブレード基体11の一面から溝12の深さ方向に傾斜しているから、巻き芯素材6を、研削車4及び調整車3の間に位置するブレード2の先端にセットした場合、巻き芯素材6は、第1及び第2の傾斜面131、132によって受けられるともに、調整車3の回転外周縁31に接する。
【0047】
従って、調整車3を回転させながら、調整車3をブレード2に向けて接近させた場合、調整車3は、巻き芯素材6に接触し、これを回転させる。調整車3の回転方向a1は、その回転力により、巻き芯素材6が第1及び第2の傾斜面131、132を掛け上る方向である。
【0048】
巻き芯素材6は断面非円形状であるので、巻き芯素材6は、回転中心から外周までの距離を回転半径として、第1及び第2の傾斜面131、132上で,矢印C1で示す方向に回転する(図7参照)。
【0049】
図示実施例に示すように、第1の傾斜面131を終端する第1の端面141、及び、第2の傾斜面132を終端する第2の端面142は、第3の傾斜面133の始端との間に距離d1を隔てているから、巻き芯素材6は、距離d1によって作られた空間を通って回転できる。
【0050】
また、実施例の場合、第1の傾斜面131の側部に第1の側壁面151が立設されているので、巻き芯素材6の回転軸方向の一端面が、第1の側壁面151によって押さえられる。このため、巻き芯素材6の回転軸方向への動きが第1の側壁面151によって規制され、巻き芯素材6がほぼ一定した位置で、調整車3による回転作用を受けることになる。
【0051】
ブレード2の溝12は調整車3の回転外周縁31に対向しており、調整車3は、回転外周縁31の幅W1が溝12の幅W0(図4参照)に対応するから、巻き芯素材6の中間部に対しては、調整車3の回転外周縁31の幅W1で、回転作用が与えられ、円形状の研削部分161が生じる。
【0052】
調整車3が溝12に近付くにつれて、巻き芯素材6は第1及び第2の傾斜面131、132から、その前方に向けて押し出されて行く。
【0053】
第1及び第2の傾斜面131、132の前方に、第3の傾斜面133が位置している。この第3の傾斜面133は、溝12の底面から、第1及び第2の傾斜面131、132の傾斜方向と同一の方向に傾斜しているから、巻き芯素材6の接触転動位置が、第1及び第2の傾斜面131、132から第3の傾斜面133へと、円滑に移行する。巻き芯素材6は、更に、第3の傾斜面133上で転動しながら、調整車3による回転及び研削送り作用を受ける。巻き芯素材6の研削が進んだこの段階では、調整車3の回転外周縁31は、溝12の内部に位置しており、その位置で、回転を継続する。
【0054】
巻き芯素材6に対する研削が更に進むと、図8及び図9に示すように、巻き芯素材6は、研削部分161が、調整車3の回転外周縁31、研削車4の回転外周縁41及び第3の傾斜面133に接触するようになる。研削車4は、ブレード2を間に挟んで、回転軸O2が調整車3の回転軸O1とほぼ平行に、かつ、回転外周縁41が調整車3の回転外周縁31と対向する位置で、調整車3とは反対側に配置される。研削車4の回転外周縁41の幅W2は、調整車3の回転外周縁31の幅W1ほぼ同じか、あるいは少し大きくなっている。従って、研削車4の回転外周縁41は、巻き芯素材6に回転接触し、研削して円形状研削部分161を形成していく。研削車4の回転方向b1は、巻き芯素材6に対しては、調整車3の回転方向a1と逆になる。
【0055】
そして、調整車3により、所定の切り込み位置まで、巻き芯素材6を追い込み、回転外周縁31が溝12の底面に接触する前に、調整車3を、矢印F2で示す方向に後退させ、研削された巻き芯素材6を取り出す。この巻き芯素材6は、両端162、163が、元の非円形状を保存し、中間部161が円形状に研削された形状を持つ。巻き芯素材6の元の形状が角形状である場合、両側に角形状のつば部162、163を持ち、中間部に断面円形状部分161を有する巻き芯部材、具体的には、ドラムコア等が得られる。
【0056】
上述した研削方法によれば、巻き芯素材6を芯なし研削方法によって研削できるので、巻き芯素材6に、センター出しのための凹部もしくは凸部を形成する必要がない。このため、凹部もしくは凸部の形成位置のばらつきに起因する寸法精度の低下を招くことがないし、生産効率の低下や、安定量産化の困難性を伴うこともない。
【0057】
また、巻き芯素材6が小型化した場合でも、巻き芯素材6に対して十分な回転運動を与えるとともに、安定に支持し、高精度研削を実行することができる。
【0058】
<他の実施例>
図10は本発明に係る研削用ブレードの別の実施例を示す斜視図、図11は図10に示した研削用ブレードの先端部分を拡大して示す図である。図において、図1、図2に現れた構成部分と同一の構成部分については、同一の参照符号を付し、重複説明は省略する。この実施例の特徴は、第1の側壁面151とともに、第2の側壁面152を含むことである。第2の側壁面152は、第2の傾斜面132の側部に立設されている。このような構造であると、第1の側壁面151と第2の側壁面152とにより、非円形状の巻き芯素材の両端を押さえることができるので、研削工程中における巻き芯素材の回転軸方向への移動を、より一層、確実に抑制することができる。
【0059】
ブレード基体11の後端部116は、厚みを増大させてある中間部115から、ステップ状に厚みを変化させてあり、この後端部116に取り付け用の孔16を設けてある。
【0060】
図12は本発明に係る研削用ブレードの別の実施例を示す斜視図である。図において、図1、図2、図10、図11に現れた構成部分と同一の構成部分については、同一の参照符号を付し、重複説明は省略する。この実施例の特徴は、ブレード基体11を構成する第1の前部片111の先端縁を面取りして第1の傾斜面131を形成するとともに、第1の前部片111から溝12によって区画された第2の前部片110の先端縁を面取りして第2の傾斜面132を形成したことである。第1及び第2の前部片111、110の側端面は、第1及び第2の端面141、142として利用される。この実施例の場合、図1、図2に示した第1の側壁面151、及び、図10、図11に示した第1及び第2の側壁面151、152を持たないので、研削装置への適用において、第1の側壁面または第2の側壁面に変わる部材を配置することが好ましい。
【0061】
図13は本発明に係る研削用ブレードの別の実施例の一部を示す正面図、図14は図13に示した研削用ブレードの側面図、図15は図13及び図14に示した研削用ブレードの拡大斜視図である。図において、先に示した図面に現れた構成部分と同一の構成部分については、同一の参照符号を付し、重複説明は省略する。この実施例の特徴は、第1の傾斜面131及び第2の傾斜面132が、第3の傾斜面133と、実質的に連続する傾斜面を構成するように配置されていることである。
【0062】
図示は省略するが、図10〜図15に図示された研削用ブレードも、図3〜図6に示した状態で用いられ、図7〜図9に示した非円形巻き芯素材の研削に供される。
【0063】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、非円形巻き芯素材から、円形巻き芯及び非円形鍔を有する巻き芯部材を、高い寸法精度で、安定に量産し得る研削用ブレード、研削装置及び研削方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る研削用ブレードの斜視図である。
【図2】図1に示した研削用ブレードの先端部分を拡大して示す斜視図である。
【図3】本発明に係る研削装置の構成を概略的に示す図である。
【図4】図3に示した研削装置のブレード配置部分を拡大して示す平面図である。
【図5】図4に示した配置の正面部分断面図である。
【図6】本発明に係る研削方法を説明する平面図である。
【図7】図6に示した配置を正面視した部分断面図である。
【図8】図6及び図7に示した工程よりも進んだ工程を示す平面図である。
【図9】図8に示した配置を正面視した部分断面図である。
【図10】本発明に係る研削用ブレードの別の実施例を示す斜視図である。
【図11】図10に示した研削用ブレードの先端部分を拡大して示す図である。
【図12】本発明に係る研削用ブレードの別の実施例を示す斜視図である。
【図13】本発明に係る研削用ブレードの別の実施例の一部を示す正面図である。
【図14】図13に示した研削用ブレードの側面図である。
【図15】図13及び図14に示した研削用ブレードの拡大斜視図である。
【符号の説明】
11 ブレード基体
12 溝
131 第1の傾斜面
132 第2の傾斜面
133 第3の傾斜面
141 第1の端面
142 第2の端面
151 第1の側壁面

Claims (9)

  1. ブレード基体と、溝と、第1の傾斜面と、第2の傾斜面と、第3の傾斜面とを含む研削用ブレードであって、
    前記溝は、前記ブレード基体の一面に直線状に設けられ、前端が前記ブレード基体の一端に開口しており、
    前記第1及び第2の傾斜面のそれぞれは、前記溝の開口する前記ブレード基体の前記一端側において、前記溝の両側に配置され、前記ブレード基体の前記一面から前記溝の深さ方向に傾斜しており、
    前記第3の傾斜面は、前記第1及び第2の傾斜面の前方に位置し、前記溝の底面から、前記第1及び第2の傾斜面の傾斜方向と同一の方向に傾斜している
    ブレード。
  2. 請求項1に記載されたブレードであって、第1の端面及び第2の端面を含み、
    前記第1の端面は、前記第1の傾斜面を終端する端面であって、前記第3の傾斜面の始端との間に距離を隔てており、
    前記第2の端面は、前記第2の傾斜面を終端する端面であって、前記第3の傾斜面の始端との間に距離を隔てている
    ブレード。
  3. 請求項1または2の何れかに記載されたブレードであって、第1の側壁面を含み、前記第1の側壁面は、前記第1の傾斜面の側部に立設されているブレード。
  4. 請求項3に記載されたブレードであって、第2の側壁面を含み、前記第2の側壁面は、前記第2の傾斜面の側部に立設されているブレード。
  5. 請求項1乃至4の何れかに記載されたブレードであって、前記第1乃至第3の傾斜面は、実質的に、同一平面上に位置するブレード。
  6. ブレードと、研削車と、調整車とを含む研削装置であって、
    前記ブレードは、請求項1乃至5の何れかに記載されたものであり、
    前記調整車は、回転外周縁が前記ブレードの前記溝と対向し、前記回転外周縁の幅が前記溝の幅に対応しており、
    前記研削車は、前記ブレードを間に挟んで、回転軸が前記調整車の回転軸と平行に、かつ、回転外周縁が前記調整車の回転外周縁と対向する位置で、前記調整車とは反対側に配置され、回転外周縁の幅が前記調整車の前記回転外周縁とほぼ同じである
    研削装置。
  7. 請求項6に記載された研削装置であって、前記ブレードは、前記溝が前記調整車の回転外周縁を受ける位置に配置されている研削装置。
  8. 請求項6または7に記載された研削装置であって、前記調整車及び前記研削車の回転軸は、前記ブレードの前記第3の傾斜面の終端よりは低い位置にある研削装置。
  9. 研削装置を用いて、断面非円形状の巻き芯素材の中間部に断面円形状部分を有する巻き芯部材を形成する研削方法であって、
    前記研削装置は、請求項6乃至8の何れかに記載されたものでなり、
    前記断面非円形状の巻き芯素材を、前記研削装置の前記研削車及び調整車の間に位置する前記ブレードの先端にセットし、
    前記調整車を回転させ、
    前記調整車を、前記溝に向けて接近させる
    ステップを含む研削方法。
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