JP3846789B2 - 蓄電器の冷却構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、燃料電池電気自動車などに搭載される電気二重層コンデンサや、二次電池などの蓄電素子を複数組み合わせた蓄電器の冷却構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
燃料電池電気自動車や、ハイブリッド車には、燃料電池や内燃機関の補助電源として電気二重層コンデンサや、二次電池などの蓄電素子を複数組み合わせた蓄電器が搭載されている。
【0003】
この蓄電器の冷却構造は、蓄電器を平板で形成された箱形状の筐体に収納した構造となっている。また、蓄電器の冷却構造は、筐体の一端に冷媒導入口を、他端に冷媒排出口を持ち、冷媒の通過流路は1流路であった。
【0004】
図3は、従来の蓄電器の冷却構造を示す縦断面図である。図3に示すように、蓄電装置200に備えられた蓄電器21は、蓄電素子22を複数に接続したものを筐体24に収納した構造となっている。筐体24の一端には冷媒導入口25が、他端には冷媒排出口26が配置されている。冷媒導入口25には、冷媒導入用ダクト27が密着接合されており、冷媒排出口26には、冷媒排出用ダクト28が密着接合されている。冷媒排出用ダクト28にはファン29が接続されており、このファン29によって冷媒を吸引し蓄電器21の冷却を行う。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、筐体24の内壁面24a、24bは平面状であるので、筐体24の内壁面24a、24bと蓄電器21との間の流路抵抗を、蓄電素子22を密接に配置した蓄電器21の内部の流路抵抗に合わせることは容易ではなく、流路抵抗が少ない筐体24の内壁面24a、24bに沿って冷媒が多く流れ、入り組んだ形状をした蓄電器21の内部(蓄電素子の隙間)には冷媒が少なく流れ、流量の調整が難しいという問題があった。
【0006】
また、蓄電素子22の数が多く、また冷媒流路が長くなった場合は、冷媒流路の入口部と出口部で冷媒温度差が発生し、蓄電素子22毎の温度にばらつきが発生して蓄電器21の容量や出力が低下するといった問題があった。
【0007】
さらに、蓄電器21を形成する蓄電素子22の数が多くなった場合、蓄電器21を収納する筐体24の箱形状を形成する面の大きさが大きくなり、筐体24の強度が確保し難いという問題があった。
【0008】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、蓄電器を冷却する冷媒の流量を均一にし、蓄電器の容量や出力の低下を防止することができ、さらに蓄電器を収納する筐体の強度を確保することができる蓄電器の冷却構造を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決した本発明のうちの請求項1に記載の発明は、所定個数の蓄電素子が接続された蓄電器を収納する筐体と、前記筐体の一端に設けられた冷媒導入口と、他端に設けられた冷媒排出口とを連通し、前記蓄電器を冷却する冷媒流路とを備えた蓄電器の冷却構造において、前記筐体を支え、内部に冷媒が流通可能な支柱と、少なくとも前記蓄電器を冷却する冷媒の一部を通し、前記冷媒流路の途中に冷媒の噴出口を有し、前記支柱の内部に設けた支柱内側の冷媒バイパスとを備え、前記支柱の外壁面を前記蓄電素子の外周に合わせた波形状に設けることを特徴とする。
【0010】
請求項1に記載の発明によれば、支柱の外壁面を蓄電素子の外周に合わせた波形状としたことによって、蓄電器の内部及び周辺の冷媒の流れを一様化させ、蓄電器の温度のばらつきを抑え、蓄電器を均一に冷却することができる。これにより蓄電器の容量や出力の低下を防止することができる。
【0011】
さらに、支柱内側の冷媒バイパスを経てきた冷媒を、蓄電器の冷媒流路の途中から噴出することにより、蓄電器内の冷媒流路中の冷媒温度差を抑え、蓄電器の温度のばらつきをさらに抑えることができ、冷媒流路の下流に位置する蓄電器を効果的に冷却することができる。
【0012】
特に、支柱の外壁面を波形状にしたことによって、蓄電素子と外壁面との間を流通する冷媒の流量を制限することができ、冷媒バイパスを流通する冷媒の流量を多く確保することができる。
【0013】
また、蓄電器を収納する筐体に支柱を設けたため筐体の強度を向上させることができると共に、支柱内側の冷媒バイパス流路として構成することができるので、蓄電器をコンパクト化することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明に係る蓄電器の冷却構造の一実施形態について図面を参照して説明する。図1は、本発明を適用した蓄電器の冷却構造を示す縦断面図である。図1に示すように、蓄電装置100に備えられた蓄電器1は、蓄電素子2を複数に接続したものを筐体4の中に収納した構造となっている。筐体4の一端には冷媒導入口5が、他端には冷媒排出口6が設置され、その間に冷媒が流れる冷媒流路18を形成している。冷媒導入口5には、冷媒導入用ダクト7が密着接合されており、冷媒排出口6には冷媒排出用ダクト8が密着接合されている。さらに冷媒排出用ダクト8には、ファン9が接続されており、このファン9によって冷媒を吸引し蓄電器1の冷却を行う。また、筐体4の内壁面4a、4bは蓄電器1の外周に合わせた形状になっている。このため、内壁面4a、4bの形状は、蓄電器1が、円柱形の蓄電素子2、2…を束ねて構成されているため、半円形状が連続したほぼ波形状になっている。これにより筐体4の強度を向上させることができる。
【0019】
また、内壁面4a、4bの形状が、蓄電器1の内部で隣接する蓄電素子2とほぼ同一形状をなし、さらに内壁面4a、4bと、蓄電器1との間隔が、蓄電器1の内部で隣接する蓄電素子2、2間の間隔の半分程度に形成されている。
【0020】
図2は、本発明を適用した蓄電器の冷却構造を示す平面図である。図2に示すように、筐体4の内部には、内側に貫通孔を有した角柱形状の支柱10が、冷媒流路と同一方向に垂直に設置されており筐体4の強度を向上している。支柱10の外壁面形状は、蓄電素子2、2…に沿った形状となっている。このように、筐体4の内壁面4a、4bと同様に支柱10の外壁面10a、10bの形状は、蓄電器1が、円柱形の蓄電素子2、2…を束ねて構成されているため、半円形状が連続したほぼ波形状になっている。これにより支柱10の強度を向上させることができる。
【0021】
また、支柱10の外壁面10a、10bの形状が、蓄電器1の内部で隣接する蓄電素子2、2…とほぼ同一形状をなし、さらに外壁面10a、10bと、蓄電器1との間隔が、蓄電器1の内部で隣接する蓄電素子2、2…間の間隔の半分程度に形成されている。
【0022】
また、支柱10の内側に支柱内側の冷媒バイパス13を形成し、この支柱内側の冷媒バイパス13の冷媒導入口11を、筐体4の冷媒導入口5と、同じ冷媒を導入できるほぼ同じ位置に設け、冷媒噴出口12、12を蓄電器1の冷媒流路18の途中に設けている。この冷媒噴出口12、12から冷媒を噴出する。
【0023】
さらに、筐体4の左右外側に筐体外側の冷媒バイパス16、16を形成し、この筐体外側の冷媒バイパス16、16の冷媒導入口14、14を、筐体4の冷媒導入口5と同じ冷媒を導入できるほぼ同じ位置に設け、冷媒噴出口15、15を蓄電器1の冷媒流路18の途中に設けている。この冷媒噴出口15、15から冷媒を噴出する。
【0024】
この支柱内側の冷媒バイパス13及び筐体外側の冷媒バイパス16によって、冷媒を蓄電器1の冷媒流路18の途中から蓄電器1の内部に噴出する。
【0025】
次に、以上の構成を備えた蓄電器1の冷却構造の動作について説明する。図1に示すように、冷媒排出用ダクト8に接続されている冷媒流通手段であるファン9を稼働させることによって、蓄電器1内の冷媒がファン9に向かって流動するため、冷媒排出用ダクト8とは反対の端部にある冷媒導入用ダクト7の吸気口7aから、空気などの冷媒が、蓄電器1の内部へ取り込まれる。冷媒導入用ダクト7に取り込まれた冷媒は、冷媒導入口5を経て、蓄電器1の内部及び周辺に取り込まれ、蓄電器1の内部の蓄電素子2、2…間及び蓄電器1の周辺に冷媒流路18を形成しながら冷媒排出口6を経て冷媒排出用ダクト8へ排出される。
【0026】
このとき支柱10の冷媒導入口11からも冷媒が取り込まれ、この冷媒は、支柱10の内側に形成された支柱内側の冷媒バイパス13に取り込まれる。このように支柱内側の冷媒バイパス13に取り込まれた冷媒は、蓄電器1の冷媒流路18の途中に設けられた冷媒噴出口12、12によって、蓄電器1の内部へ噴出されて蓄電器1を冷却する。
【0027】
また、筐体4の外壁面に設けられた冷媒導入口14、14からも冷媒が取り込まれ、この冷媒は、筐体4の外壁面に設けられた筐体外側の冷媒バイパス16、16に流動する。このように冷媒導入口14、14から取り込まれた冷媒は、冷媒流路18の途中に設けられた冷媒噴出口15、15によって、蓄電器1の内部へ噴出されて蓄電器1を冷却する。
【0028】
特に、支柱10の外壁面10a、10b及び筐体4の内壁面4a、4bを蓄電素子2に合わせた波形状にしたことによって、蓄電素子2と外壁面10a、10bとの間および蓄電素子2と内壁面4a、4bとの間を流通する冷媒の流量を制限することができ、それぞれの冷媒バイパス13、16を流通する冷媒の流量を多く確保することができる。
【0029】
また、冷媒流路18の途中に設けられた冷媒噴出口12、12、15、15から、蓄電素子2、2…の隙間の間隔が広くなっている通路へ向かって冷媒が噴出されるため、冷媒流路18の途中までバイパスする冷媒の流量を多く確保することができる。
【0030】
このとき、筐体4の内壁面4a、4b及び支柱10の外壁面10a、10bは、蓄電器1の形状の外周に合わせた半円形が連続したほぼ波形状となっており、筐体4の強度を向上させることができる。
【0031】
このとき、発熱体である蓄電素子2、2…との間を通過する冷媒18aに対して、蓄電素子2と非発熱体である筐体4の内壁面4a、4bとの間を通過する冷媒18b、18cはほぼ半分の吸熱であるから、蓄電素子2と、筐体4の内壁面4a、4bとの隙間は、蓄電素子2、2間の間隔の半分程度とし、冷媒の冷却面積を半分程度にすることが望ましい。
【0032】
同じ考えから、蓄電素子2と支柱10の非発熱体の外壁面10a、10bとの隙間も蓄電素子2、2間の間隔の半分程度とし、冷媒の冷却面積を半分程度にすることが望ましい。
【0033】
このように、支柱10の内側に、支柱内側の冷媒バイパス13を形成し、この支柱内側の冷媒バイパス13の冷媒導入口11を、筐体4の冷媒導入口5と同じ冷媒を導入できるほぼ同じ位置に設け、冷媒噴出口12を蓄電器1の冷媒流路18の途中に設けた。また、筐体4の外側に、筐体外側の冷媒バイパス16、16を形成し、この筐体外側の冷媒バイパス16、16の冷媒導入口14、14を筐体4の冷媒導入口5と同じ冷媒を導入できるほぼ同じ位置に設け、冷媒噴出口15を蓄電器1の冷媒流路18の途中に設けている。
【0034】
このため、この支柱内側の冷媒バイパス13及び筐体外側の冷媒バイパス16により蓄電器1の冷媒流路18の途中から蓄電器1の内部及び周辺に冷媒を導入することによって、冷媒流路18の途中まで蓄電器1を冷却して、温度が上昇した冷媒の温度を再び低下させ、蓄電器1の全体を効果的に冷却すると共に蓄電器1の内部の温度差の発生を抑制することができる。
【0035】
さらに、蓄電素子2、2…間の温度のばらつきが減少するので、蓄電素子のうち温度が冷えない蓄電素子に合わせて冷媒の流量を増加させる必要がないので、冷却装置全体としての冷却効果を向上させることができる。
【0036】
以上述べた実施の形態は本発明を説明するための一例であり、本発明は、上記の実施の形態に限定されるものではなく、発明の要旨の範囲内で種々の変更が可能である。たとえば、本実施の形態においては、冷媒排出用ダクト8にファン9を設けているが、冷媒導入用ダクト7の吸気口7aにファンを設け、ファンによって空気などの冷媒を冷媒導入用ダクト7に導入するようにしても構わない。
【0037】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に記載の発明によれば、支柱の外壁面を蓄電素子の外周に合わせた波形状としたことによって、蓄電器内部及び周辺の冷媒の流れを一様化させ、蓄電器の温度のばらつきを抑え、蓄電器を均一に冷却することができる。これにより蓄電器の容量や出力の低下を防止することができる。
【0038】
さらに、支柱内側の冷媒バイパスを経てきた冷媒を、蓄電器の冷媒流路の途中から噴出することにより、蓄電器内の冷媒流路中の冷媒温度差を抑え、蓄電器の温度のばらつきをさらに抑えることができ、冷媒流路の下流に位置する蓄電器を効果的に冷却することができる。
【0039】
また、蓄電器を収納する筐体に支柱を設けたため筐体の強度を向上させることができると共に、支柱内側の冷媒バイパス流路として構成することができるので、蓄電器をコンパクト化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る蓄電器の冷却構造の概略を示す縦断面図である。
【図2】本発明の実施形態に係る蓄電器の冷却構造の概略を示す平面図である。
【図3】従来の蓄電器の冷却構造の概略を示す縦断面図である。
【符号の説明】
1 蓄電器
2 蓄電素子
4 筐体
4a、4b 内壁面
5、11、14 冷媒導入口
6 冷媒排出口
7 冷媒導入用ダクト
7a 吸気口
8 冷媒排出用ダクト
9 ファン
10 支柱
10a、10b 外壁面
12、15 冷媒噴出口
13 支柱内側の冷媒バイパス
16 筐体外側の冷媒バイパス
18 冷媒流路
100 蓄電装置
Claims (1)
- 所定個数の蓄電素子が接続された蓄電器を収納する筐体と、
前記筐体の一端に設けられた冷媒導入口と、他端に設けられた冷媒排出口とを連通し、前記蓄電器を冷却する冷媒流路と、
を備えた蓄電器の冷却構造において、
前記筐体を支え、内部に冷媒が流通可能な支柱と、
少なくとも前記蓄電器を冷却する冷媒の一部を通し、前記冷媒流路の途中に冷媒の噴出口を有し、前記支柱の内部に設けた支柱内側の冷媒バイパスと、
を備え、
前記支柱の外壁面を前記蓄電素子の外周に合わせた波形状に設けることを特徴とする蓄電器の冷却構造。
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