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JP3846884B2 - 半導体レーザ装置搭載用フレーム、半導体レーザ装置、光ピックアップ装置および半導体レーザ装置の製造方法 - Google Patents
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JP3846884B2 - 半導体レーザ装置搭載用フレーム、半導体レーザ装置、光ピックアップ装置および半導体レーザ装置の製造方法 - Google Patents

半導体レーザ装置搭載用フレーム、半導体レーザ装置、光ピックアップ装置および半導体レーザ装置の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、例えばCD(光ディスク)などの情報記録媒体に対して光学的に情報を記録したり再生したりする光ピックアップ装置などに用いられ、フレームレーザと称されるパッケージ構造を有する半導体レーザ装置およびその製造方法、この半導体レーザ装置を用いた光ピックアップ装置、半導体レーザ装置に用いられる半導体レーザ装置用フレームに関する。
この種の従来の光ピックアップ装置の概略構成について、図3を参照しながら説明する。
図3において、光ピックアップ装置20は、半導体レーザ装置1、回折格子2、ビームスプリッタ3、コリメートレンズ4、対物レンズ5、情報記録媒体6および光検出器7を有している。
上記構成により、半導体レーザ装置1から出射された光は、回折格子2を通ってビームスプリッタ3に入射される。このビームスプリッター3を透過した光は、コリメートレンズ4および対物レンズ5によって集光されて情報記録媒体6の情報記録面上に照射される。情報記録媒体6の情報記録面上に照射された光は、情報記録面によって反射され、対物レンズ5およびコリメートレンズ4を介してビームスプリッタ3に入射される。このビームスプリッタ3に入射された光は、90°方向変換されて光検出器7側に入射される。光検出器7では、入射光量に応じて信号電荷が検出されて、情報記録媒体6に記録された情報が読み取られる。
上記半導体レーザ装置1として、例えば図4(a)および図4(b)に示すような平板型のフレームレーザ8を用いることができる。
このフレームレーザ8は、レーザチップ11、モニタ用フォトダイオードが搭載されたサブマウント12(サブマウント部)、放熱部13a,13bとGND用フレーム13cとダイボンド部13dとを含むレーザチップ搭載用フレーム13、レーザ駆動用フレーム14、モニタ用フォトダイオード用フレーム15、電気的接続を行うための金線16および各フレームを一体化する樹脂部17を有している。
レーザチップ11およびモニタ用フォトダイオードが搭載されたサブマウント12は、レーザチップ搭載用フレーム13の幅広部中央部に設けられたダイボンド部13dに配置されてダイボンドされている。レーザチップ11の電極は金線16によってレーザ駆動用フレーム14とワイヤボンドされており、モニタ用フォトダイオードの電極は金線16によってモニタ用フォトダイオード用フレーム15とワイヤボンドされている。レーザチップ搭載用フレーム13、レーザ駆動用フレーム14およびモニタ用フォトダイオード用フレーム15は、樹脂部17によって固定されている。
このフレームレーザ8を用いる場合、例えば図4(c)および図4(d)に示すように、フレームレーザ8を主として真鍮製円筒状ホルダ部9の内部に取り付けて固定してから用いることが多い。この真鍮製円筒状ホルダ部9の内部には、フレームレーザ8のサイズに合わせて切り欠き部10が設けられており、この切り欠き部10にフレームレーザ8の両端部分が固定される。この構成によれば、フレームレーザ8で発生した熱は、切り欠き部10の周囲から真鍮製円筒状ホルダ部9に伝わり、これを介して放熱される。
また、例えば特許文献1には、このようなフレームレーザ8を円筒状ホルダ部に固定するために、レーザチップ搭載用フレームの形状を工夫した半導体レーザ装置が開示されている。この特許文献1に開示されている半導体レーザ装置においては、上記ダイボンド部と放熱部とによって構成される幅広部端面の一部から両側に張り出した一対の幅狭の露出片が設けられている。この露出片は、レーザチップの発光点を中心とする仮想円に内接する円弧片を有している。また、この露出片は、レーザチップの発光点を中心とする環状装着補助具の仮想円に内接して固定されるようになっている。
この構成によれば、円弧片または環状装着補助具を円筒状ホルダ部に嵌め込んで装着固定でき、円弧片または環状装着補助具を位置決めすることによってレーザチップの発光点の位置を自動的に円筒状ホルダ部に固定することができる。また、円弧片がある程度の弾力性を有しているため、ホルダ部の内面に圧接され、容易にフレームを装着できる。また、環状装着補助具についても、開ループ状に形成することによって、同様に、ある程度の弾力性を与えることもできる。
特開平7−335980号公報
上記図4に示す従来技術では、フレームレーザ8で発生した熱の放熱経路が、真鍮製円筒状ホルダ部9の内部に設けられた、接触が不安定な切り欠き部10を介してその周辺に限定されるため、放熱効率が悪い。
この図4に示す従来技術を用いても、例えば、情報読み出し用に用いられる780nm帯の低出力赤外レーザなどのように、発熱量が小さい場合には、特に問題は生じない。しかしながら、650nm帯の赤色レーザでは、780nm帯の低出力赤外レーザと比較して、バンドギャップ構造が異なるために高温雰囲気下での放熱効率が低く、高温動作時に電流が大きくなったりして、劣化や故障に至るものが発生する。
また、赤外レーザであっても、情報書き込み用途に用いられる高出力レーザでは、駆動電流が大きく、発熱量が大きいため、図4に示す従来のフレームレーザ8では、高温時に劣化や故障に至るものが発生する。このため、従来のフレームレーザ8よりも更に放熱性が良好な新しい構造のフレームレーザが必要とされている。
また、上記特許文献1に開示されている半導体レーザ装置において、フレームに設けられている円弧片または環状装着補助具は、円筒状ホルダ部内に嵌め込んで装着固定するためだけのものである。この円弧片または環状装着補助具は、幅広部から外側に張り出された細幅部であるため、放熱効率を更に向上させるためには不十分である。
本発明は、上記従来の問題を解決するもので、更に放熱性がより良好な半導体レーザ装置用フレーム、これを用いた半導体レーザ装置、これを用いた光ピックアップ装置および半導体レーザ装置の製造方法を提供することを目的とする。
発明の半導体レーザ装置用フレームは、良好な放熱性を得るために、半導体レーザ素子を搭載可能とする所定幅の平面部と、該平面部の一方端および他方端の少なくともいずれかに連設され、外周面が仮想円筒形状の内周面に沿って圧接可能とする曲面部とを有し、該平面部および該曲面部は、該仮想円筒形状の中心軸に平行なスリットが少なくとも一つ外周壁に設けられ、該外周壁が半導体レーザ素子の上方を覆った筒状体に構成されており、該曲面部の幅は該平面部の所定幅よりも広く構成されているものであり、そのことにより上記目的が達成される。
また、好ましくは、本発明の半導体レーザ装置用フレームにおける半導体レーザ素子の発光点が前記仮想円筒形状の中心軸上または該中心軸近傍に配置可能なように前記平面部が設けられている。
さらに、好ましくは、本発明の半導体レーザ装置用フレームにおける平面部および曲面部は、断面形状が”e”字状および”s”字状のいずれかである。
さらに、好ましくは、本発明の半導体レーザ装置用フレームにおける曲面部の外周面は前記仮想円筒形状の内周面に対応した円弧状に構成されている。
さらに、好ましくは、本発明の半導体レーザ装置用フレームにおける平面部および曲面部は、金属材料で構成されている。
さらに、好ましくは、本発明の半導体レーザ装置用フレームにおける平面部および曲面部は、可撓性を有する金属材料で構成されている。
さらに、好ましくは、本発明の半導体レーザ装置用フレームにおける平面部は、前記所定幅の矩形形状または正方形状である。
さらに、好ましくは、本発明の半導体レーザ装置用フレームにおける平面部および曲面部は、金属材料であり、前記半導体レーザ素子からの熱を放熱する放熱部である
さらに、好ましくは、本発明の半導体レーザ装置用フレームにおける平面部および曲面部は、形状記憶合金で構成されている。
本発明の半導体レーザ装置は、請求項1〜10のいずれかに記載の上記半導体レーザ装置搭載用フレームの平面部に、前記半導体レーザ素子の発光点が前記仮想円筒形状の中心軸上または該中心軸近傍に位置するように、該半導体レーザ素子が搭載されているかまたは、該半導体レーザ素子が設けられたサブマウント部が搭載されており、そのことにより上記目的が達成される。
また、好ましくは、本発明の半導体レーザ装置における半導体レーザ素子は赤色レーザ素子および情報書き込み用高出力レーザ素子のいずれかである。
本発明の半導体レーザ装置の製造方法は、請求項11に記載の上記半導体レーザ装置を製造する半導体レーザ装置の製造方法であって、前記半導体レーザ装置搭載用フレームの平面部となる所定部分上に半導体レーザ素子を搭載するかまたは、該半導体レーザ素子が設けられたサブマウント部を搭載する工程と、該平面部の一方端および他方端の少なくともいずれかに連設された曲面部となる所定部分を、その外周面が前記仮想円筒形状の内周面に沿う形状に加工することにより該曲面部を形成する工程とを有するものであり、そのことにより上記目的が達成される。
本発明の半導体レーザ装置の製造方法は、請求項11に記載の上記半導体レーザ装置を製造する半導体レーザ装置の製造方法であって、形状記憶合金を材質とする半導体レーザ装置搭載用フレームの所定部分を、その外周面が前記仮想円筒形状の内周面に沿う形状に加工して前記曲面部を形成し、該曲面部を加熱することにより形状記憶合金に形状を記憶させる工程と、この加工した曲面部を平板状に戻し、前記平面部となる所定部分上に該半導体レーザ素子を搭載するかまたは、該半導体レーザ素子が設けられたサブマウント部を搭載する工程と、該半導体レーザ装置搭載用フレームを加熱して形状記憶合金の記憶形状に変形させる工程とを有するものであり、そのことにより上記目的が達成される。
また、好ましくは、本発明の半導体レーザ装置の製造方法において、曲面部を形成する工程は、該曲面部の外周面が前記仮想円筒形状の内周面に沿って圧接するように外径寸法が該仮想円筒形状の内径寸法よりも大きい寸法に加工する。
本発明の光ピックアップ装置は、請求項11に記載の上記半導体レーザ装置における半導体レーザ装置搭載用フレームの曲面部が前記仮想円筒形状に対応した金属製円筒状保持部内に嵌め込まれ、前記半導体レーザ素子からのレーザ光を用いて、情報記録媒体に光学的に情報を記録可能とし、また情報記録媒体から光学的に情報を再生可能とするものであり、そのことにより上記目的が達成される。
上記構成により、以下に、本発明の作用について説明する。
本発明にあっては、半導体レーザ素子(半導体レーザチップ)やそれを設けたサブマウント部が搭載される金属製などのフレームが、半導体レーザ素子の発光点を中心軸上(または中心軸近傍位置)とする仮想円筒形状の内周面に沿う例えば帯形状の曲面部と、この曲面部の少なくとも一方端が連設された平面部とを有する形状に加工されている。例えば、フレームを断面”e”字状または”s”字状など、曲面部をほぼ円筒形状(中心軸に平行な長手方向に開口するスリットを有する)に加工し、このフレームを電子情報機器に用いる光ピックアップ装置の金属製円筒状保持部(ホルダ部)に嵌め込むことにより、従来の場合に比べて、ホルダ部とフレームとの接触安定度を向上させると共に、接触面積を大きくして放熱性を向上させることができる。
また、フレームを、円筒状ホルダ部よりも若干大きな寸法で作製することによって、フレームをホルダ部内に嵌め込んだときに、曲面部外周面がホルダ内周面に沿って圧接して密着性を向上させて、さらにより良好な放熱性を得ることができる。
フレーム形状は、半導体レーザ素子やサブマウント部をフレームの所定位置に搭載するダイボンドやワイヤボンドなどを行う「前」または「後」に機械的に形状加工することができる。
上記「前」の場合として、フレーム材料として形状記憶合金を用いる場合には、その形状記憶合金に曲面部と平面部との形状を記憶させ、ダイボンドやワイヤボンド時には平面状に戻して、半導体レーザ素子をアセンブリした後に加熱することにより、目的の形状に容易に変形させることが可能となる。
本発明では、放熱特性が良好であるため、発熱量が大きい赤色レーザや情報書き込み用高出力レーザをフレーム上に搭載することもできる。また、通常、発熱量が大きい赤色レーザや情報書き込み用高出力レーザのパッケージとして用いられているCANパッケージと比較して、高性能で安価なフレームレーザを提供することができる。
以上により、本発明によれば、通常の平板型フレームレーザよりも放熱性が良好なフレームレーザを得ることができる。よって、発熱量が大きい赤色レーザや情報書き込み用高出力レーザがフレーム上に搭載されても、信頼性が高い半導体レーザ装置および電子情報機器(例えば情報記録再生装置)の光ピックアップ装置を作製することができる。また、通常、発熱量が大きい赤色レーザや情報書き込み用高出力レーザ素子のパッケージとして用いられているCANパッケージと比較して、安価なフレームレーザ素子により、熱による信頼性が高い半導体レーザ装置および電子情報機器の光ピックアップ装置を提供することができる。
以下に、本発明の半導体レーザ装置をフレームレーザに適用した場合の各実施形態1〜3について、図面を参照しながら説明する。
なお、次の実施形態1〜3では、後述する平面部13fまたは13iは、所定幅の矩形形状(長方形状)で、後述する曲面部13eまたは13g,13hと同一幅で連設するものとして説明するが、平面部が曲面部と同一幅でなく、即ち、曲面部が平面部の所定幅よりも広く構成されている。この場合、曲面部の幅は平面部の幅を超え金属製円筒状保持部(ホルダ部)9Aの幅(中心軸方向の奥行き寸法)以下である。また、この平面部は正方形状であってもよい。
(実施形態1)
本実施形態1では、断面”e”字状(逆”e”字状を含む)のフレームに半導体レーザ素子を搭載したフレームレーザおよびそのフレームレーザを保持部(ホルダ部)に嵌め込んで用いる電子情報機器の光ピックアップ装置について説明する。
図1(a)は、本発明のフレームレーザの実施形態1における概略構成を示す平面図、図1(b)はそのフレームレーザの斜視図であり、図1(c)はそのフレームレーザを電子情報機器の金属製円筒状ホルダ部に嵌め込んだ状態を示す断面図である。なお、図1(b)では半導体レーザチップ11およびサブマウント12については特に図示していない。
図1(a)において、フレームレーザ18は、放熱部13a,13bとGND用フレーム13cとダイボンド部13dとを含む半導体レーザ装置搭載用フレームとしてのレーザチップ搭載用フレーム13A、レーザ駆動用フレーム14、モニタ用フォトダイオード用フレーム15、および各フレームを一体化する樹脂部17、半導体レーザチップ11、モニタ用フォトダイオードが搭載されたサブマウント12(サブマウント部)、電気的接続のための金線16を有している。
レーザチップ搭載用フレーム13Aは可撓性を有する金属放熱フレームであり、図1(b)示すように、幅広部が、所定の円筒形状(仮想円筒形状)の内周面に沿って圧接可能とする略円筒状の曲面部13eと、曲面部13e一方端が連接されて設けられた平面部13fとを有する断面”e”字状に加工されている。レーザチップ搭載用フレーム13Aの平面部13fおよび曲面部13eは、仮想円筒形状の中心軸に沿ったスリット(開口部)が一つ外周壁(曲面部13e)に設けられたほぼ筒状体に構成されている。このスリットにより曲面部13eに可撓性を持たすことができる。さらに、曲面部13eの外周面は所定の円筒形状(仮想円筒形状;ホルダ部)の内周面に対応した円弧状に形成されている。
レーザチップ搭載用フレーム13Aの平面部13fの中央部に設けられたダイボンド部13dには、半導体レーザ素子(半導体レーザチップ11)および、モニタ用フォトダイオードが搭載されたサブマウント12が配置されてダイボンドされている。これにより、半導体レーザチップ11の発光点が仮想円筒形状の中心線上(または中心線近傍位置)に配置される。
また、半導体レーザチップ11の電極は、金線16によってレーザ駆動用フレーム14とワイヤボンドされており、モニタ用フォトダイオードの電極は金線16によってモニタ用フォトダイオード用フレーム15とワイヤボンドされている。半導体レーザチップ搭載用フレーム13A、レーザ駆動用フレーム14およびモニタ用フォトダイオード用フレーム15は、樹脂部17によって固定されている。
この半導体レーザ装置18は、以下のようにして作製することができる。
金属材料からなるレーザチップ搭載用フレーム13Aにおいて、幅広部の一方側に設けられた放熱部13a(図1(a)では右側)を、所定の円筒形状の円周とほぼ同程度の長さに形成する。半導体レーザチップ11およびモニタ用フォトダイオードを搭載したサブマウント12をダイボンド部13dにダイボンドした後、各電極間を金線16により接続する。その後、放熱部13aを機械的に形状加工して略円筒状の曲面部13eと平面部13fを形成し、図1(b)に示すような断面”e”字状のフレームとする。この場合、半導体レーザチップ11の発光点は円筒形状の円の中心になっている。
このようにして作製された断面”e”字状のフレームレーザ18を、図1(c)に示すように、電子情報機器における真鍮製円筒状ホルダ部9A内に嵌め込むことにより、フレームレーザ18が真鍮製円筒状ホルダ部9A内に固定される。このようにして、電子情報機器に、例えば図3に示すような光ピックアップ装置10を用いることができて、この光ピックアップ装置10にフレームレーザ18を用いることができる。
このフレームレーザ18で発生した熱は、略円筒状の曲面部13eから真鍮製円筒状ホルダ部9Aに伝わって放熱される。これにより、図4に示す従来構成では真鍮製円筒状ホルダ部9の切り欠き部10近傍からのみ放熱されていた熱が、真鍮製円筒状ホルダ部9Aの内周のほぼ全面積で放熱するため、放熱効率を向上させることができる。さらに、金線16が曲面部13eと平面部13fとで囲まれて通常の取り扱いでは手で触れられない位置に配置されるため、金線が倒れて異種電極間でショートが発生することも防ぐことができる。
以上により、本実施形態1のフレームレーザ18によれば、このように良好な放熱性能を確保することができるため、半導体レーザチップ11として発熱量が大きい赤色レーザや情報書き込み用高出力レーザなどを用いた場合でも、従来の高温時の劣化や故障を防いで信頼性を向上させることができる。
なお、放熱部13aを略円筒状の曲面部13eに加工する際に、その外径寸法を真鍮製円筒状ホルダ部9Aの内径寸法より若干大きくして、圧力を加えながら真鍮製円筒状ホルダ部9A内にそのバネ性によって嵌め込むようにしてもよい。これにより、そのバネ性によって、真鍮製円筒状ホルダ部9A(仮想円筒形状)の内周面に沿った真鍮性円筒状ホルダ部9Aとフレーム曲面部13eとの密着度が向上して、より良好な放熱効率を得ることができる。
(実施形態2)
本実施形態2では、断面”s”字状(逆”s”字状を含む)のフレームに半導体レーザ素子を搭載したフレームレーザおよびこのフレームレーザをホルダ部内に嵌め込んで用いる電子情報機器の光ピックアップ装置について説明する。
図2(a)は、本発明のフレームレーザの実施形態2における概略構成を示す平面図、図2(b)はそのフレームレーザの斜視図、図2(c)はそのフレームレーザを電子情報機器の金属製円筒状ホルダ部9A内に嵌め込んだ状態を示す断面図である。なお、図2(b)では半導体レーザチップ11およびサブマウント12については特に図示していない。
図2(a)において、フレームレーザ19は、半導体レーザチップ11、モニタ用フォトダイオードが搭載されたサブマウント12(サブマウント部)、放熱部13aおよび13bとGND用フレーム13cとダイボンド部13dとを含む半導体レーザ装置搭載用フレームとしてのレーザチップ搭載用フレーム13B、レーザ駆動用フレーム14、モニタ用フォトダイオード用フレーム15、電気的接続のための金線16および各フレームを一体化する樹脂部17を有している。
レーザチップ搭載用フレーム13Bは可撓性を有する金属放熱フレームであり、図2(b)示すように、幅広部が、所定の円筒形状(仮想円筒形状)の内周面に沿うように設けられた略半円筒状の曲面部13gおよび13hと、曲面部13gおよび13hの各端部がそれぞれ連接して設けられた平面部13iとを有する断面”s”字状の円筒状に加工されている。レーザチップ搭載用フレーム13Bの平面部13iおよび曲面部13g,13hは、仮想円筒形状の中心軸に沿ったスリット(開口部)が二つ外周壁(曲面部13g,13h)に設けられたほぼ筒状体に構成されている。このスリットにより曲面部13g,13hに可撓性を持たすことができる。
レーザチップ搭載用フレーム13Bの平面部13iの中央部に設けられたダイボンド部13dには、半導体レーザ素子としての半導体レーザチップ11およびモニタ用フォトダイオードが搭載されたサブマウント12が配置されてダイボンドされている。これにより、半導体レーザチップ11の発光点が仮想円筒形状の中心線上(または中心線近傍位置)に配置される。さらに、曲面部13g、13hの各外周面は所定の円筒形状(仮想円筒形状;ホルダ部)の内周面に対応した円弧状に形成されている。
また、上記実施形態1の場合と同様に、半導体レーザチップ11の電極は金線16によってレーザ駆動用フレーム14とワイヤボンドされており、モニタ用フォトダイオードの電極は別の金線16によってモニタ用フォトダイオード用フレーム15とワイヤボンドされている。レーザチップ搭載用フレーム13B、レーザ駆動用フレーム14およびモニタ用フォトダイオード用フレーム15は樹脂部17によって固定されている。
この半導体レーザ装置19は、以下のようにして作製することができる。
金属材料からなるレーザチップ搭載用フレーム13Bにおいて、幅広部の一方側に設けられた放熱部13a(図2(a)では右側)を、所定の円筒形状における円周のほぼ半分程度の長さに形成する。また、幅広部の他方側に設けられた放熱部13b(図2(a)では左側)も、略同様の長さに形成する。サブマウント12上に半導体レーザチップ11を搭載する場合、半導体レーザチップ11の発光点を円筒形状の円の中心線上に配置する必要がある。このため、サブマウント12と半導体レーザチップ11の高さの分だけ平面部13iを円筒形状の中心線からずらす必要がある。したがって、放熱部13aを放熱部13bよりも長く設定する必要が生じる。
上記実施形態1の場合と同様に、半導体レーザチップ11および、モニタ用フォトダイオードを搭載したサブマウント12をダイボンド部13dにダイボンドした後、各電極間を金線16によりそれぞれ接続する。その後、放熱部13aおよび13bを機械的に加工して略半円筒状の上下の曲面部13gおよび13hを形成し、図2(b)に示すような断面”s”字状の略筒状体のフレームとする。
このようにして作製されたフレームレーザ19を、図2(c)に示すように、電子情報機器における真鍮製円筒状ホルダ部9A内に嵌め込むことにより、フレームレーザ19が真鍮製円筒状ホルダ部9A内に固定される。この電子情報機器に、例えば図3に示すような光ピックアップ装置10を用いることができて、この光ピックアップ装置10にフレームレーザ19を用いることができる。
このフレームレーザ19で発生した熱は、略半円筒状の曲面部13gおよび13hから真鍮製円筒状ホルダ部9Aに伝わって放熱される。これにより、図4に示す従来構成では真鍮製円筒状ホルダ部9の切り欠き部10の近傍からのみ放熱されていた熱が、真鍮製円筒状ホルダ部9Aの内周のほぼ全面積で放熱されるため、放熱効率を向上させることができる。さらに、金線16が曲面部13g,13hと平面部13iとで囲まれて通常の取り扱いではユーザの手で触れられない位置に配置されているため、金線16が倒れて異種電極間でショートが発生することも防ぐことができる。
以上により、本実施形態2のフレームレーザ19によれば、このように良好な放熱性能を確保することができるため、半導体レーザチップ11として発熱量が大きい赤色レーザや情報書き込み用高出力レーザなどを用いた場合でも、高温時の劣化や故障を防いで信頼性をより向上させることができる。
なお、放熱部13aおよび13bを略半円筒状の曲面部13gおよび13hに加工する際に、その外径寸法を真鍮製円筒状ホルダ部9Aの内径寸法より若干大きくして、そのバネ性(可撓性)によって曲面部13gおよび13hから真鍮製円筒状ホルダ部9Aの内面に圧力を加えた状態で真鍮製円筒状ホルダ部9A内に嵌め込むようにしてもよい。そのバネ性によって、真鍮製円筒状ホルダ部9A(仮想円筒形状)の内周面に沿った真鍮性円筒状ホルダ部9Aとフレーム曲面部13gおよび13hとの密着度が向上し、さらにより良好な放熱効率を得ることができる。
(実施形態3)
本実施形態3では、フレーム材料として形状記憶合金を用いたフレームレーザについて説明する。
この場合、上記実施形態1においてフレームの放熱部13aを略円筒状の曲面部13eに加工する工程、および上記実施形態2においてフレームの放熱部13a,13bを略半円筒状の曲面部13g,13hに加工する工程は、上記実施形態1,2の場合と同様にダイボンドやワイヤボンドの後に行ってもよいが、ダイボンドやワイヤボンドの前に行うことも可能である。
例えば、上記実施形態1の断面”e”字状のフレームレーザ18には、以下のようにして作製することができる。
まず、形状記憶合金からなるレーザチップ搭載用フレーム13Aにおいて、幅広部の一方側に設けられた放熱部13a(図1(a)では右側)を、上記実施形態1の場合と同様に所定の円筒形状の円周とほぼ同程度の長さに形成する。放熱部13aを機械的に形状加工して略円筒状の曲面部13eを形成し、図1(b)に示すような断面”e”字状のフレームとする。この段階で、フレームを温度T1に加熱して、目的とする形状を形状記憶合金に記憶させる。
次に、断面”e”字状のフレームを機械的に元の平板状に戻した後、半導体レーザチップ11および、モニタ用フォトダイオードを搭載したサブマウント12をダイボンド部13dにダイボンドした後、各電極間を金線16によりそれぞれ接続する。
この後、フレームを温度T2に加熱することにより、フレームが形状記憶合金に記憶されている断面”e”字状の形状に自動的に変形される。ここで、T1>T2>ダイボンド温度である。
このようにして作製された断面”e”字状の略筒状体のフレームレーザ18を、図1(c)に示すように、電子情報機器における真鍮製円筒状ホルダ部9A内に嵌め込むことにより、フレームレーザ18が真鍮製円筒状ホルダ部9A内に固定される。
なお、フレームを温度T1に加熱する前に、放熱部13aを略円筒状の曲面部13eに加工する際に、その外径寸法を真鍮製円筒状ホルダ部9Aの内径寸法より若干大きくし、フレームを温度T1に加熱して、放熱部13aをその外径寸法が真鍮製円筒状ホルダ部9Aの内径寸法より若干大きい形状に形成してもよい。この場合、機械的に圧力を加えながら、放熱部13aの外径寸法を真鍮製円筒状ホルダ部9Aの内径寸法よりも若干小さい形状に加工する。真鍮製円筒状ホルダ部9Aにフレームを嵌め込んだ後、フレームを温度T2に加熱すれば、フレーム曲面部13e(放熱部13a)は、温度T1で記憶された、その外形寸法が真鍮性円筒状ホルダ部9Aの内径寸法よりも若干大きい形状になろうとする。これにより、真鍮性円筒状ホルダ部9Aとフレーム曲面部13eとの密着度が更に向上し、さらに良好な放熱効率を得ることができる。
以上により、本発明の実施形態1〜3によれば、形状記憶合金などの金属材料からなり、半導体レーザ素子の発光点を中心軸上(または中心軸近傍位置)とする仮想円筒形状の内周面に沿って圧接可能とする円筒状の曲面部13e(または13g,13h)と、曲面部13e(または13g,13h)に連設され、仮想円筒形状の内周面に少なくとも一方の端部が接するように設けられた平面部13f(または13i)とからなる幅広部を有する断面形状が”e”字状または”s”字状のフレーム13A(または13B)を作製し、その平面部13f(または13i)上に半導体レーザ素子1および、モニタ用フォトダイオードが設けられたサブマウント12を搭載する。このフレーム13Aを金属製円筒状保持部9Aの内部に嵌め込む。フレーム13A(または13B)のサイズ(外周径寸法または外周寸法)は、保持部9Aのサイズ(外周径寸法または外周寸法)よりも若干大きな寸法に形成されており、フレーム13A(または13B)の曲面部13e(または13g,13h)の外周面は、そのほぼ全面に沿って保持部9Aの内面に圧接して密着する。これにより、放熱性がより良好なフレームレーザ18,19を得ることができる。
例えばCD(光ディスク)などの情報記録媒体に対して光学的に情報を記録または再生可能とする光ピックアップ装置を有する電子情報機器(情報記録再生装置)の分野において、光ピックアップ装置に好適に用いられる、放熱性がより良好なフレームレーザを得ることができる。
(a)は本発明のフレームレーザの実施形態1における概略構成を示す平面図、(b)は(a)のフレームレーザの斜視図、(c)は(a)のフレームレーザを電子情報機器のホルダ部内に嵌め込んだ状態を示す断面図である。 (a)は本発明のフレームレーザの実施形態2における概略構成を示す平面図、(b)は(a)のフレームレーザの斜視図、(c)は(a)のフレームレーザを電子情報機器のホルダ部内に嵌め込んだ状態を示す断面図である。 従来の光ピックアップ装置における光学系の概略構成図である。 (a)は従来のフレームレーザの概略構成を示す平面図、(b)は(a)のフレームレーザの斜視図、(c)は電子情報機器のホルダ部を示す斜視図、(d)は(a)のフレームレーザを電子情報機器のホルダ部内に嵌め込んだ状態を示す断面図である。
符号の説明
1 半導体レーザ装置
9A 真鍮製円筒状ホルダ部
11 レーザチップ
12 モニタ用フォトダイオードが搭載されたサブマウント
13A,13B レーザチップ搭載用フレーム
13a、13b 放熱部
13c GND用フレーム
13d ダイボンド部
13e,13g,13h 曲面部
13f,13i 平面部
14 レーザ駆動用のフレーム
15 モニタ用フォトダイオード用フレーム
16 金線
17 樹脂部
18 断面”e”字状のフレームレーザ
19 断面”S”字状のフレームレーザ

Claims (15)

  1. 良好な放熱性を得るために、半導体レーザ素子を搭載可能とする所定幅の平面部と、該平面部の一方端および他方端の少なくともいずれかに連設され、外周面が仮想円筒形状の内周面に沿って圧接可能とする曲面部とを有し、該平面部および該曲面部は、該仮想円筒形状の中心軸に平行なスリットが少なくとも一つ外周壁に設けられ、該外周壁が半導体レーザ素子の上方を覆った筒状体に構成されており、該曲面部の幅は該平面部の所定幅よりも広く構成されている半導体レーザ装置搭載用フレーム。
  2. 前記半導体レーザ素子の発光点が前記仮想円筒形状の中心軸上または該中心軸近傍に配置可能なように前記平面部が設けられている請求項に記載の半導体レーザ装置搭載用フレーム。
  3. 前記平面部および曲面部は、断面形状が”e”字状および”s”字状のいずれかである請求項に記載の半導体レーザ装置搭載用フレーム。
  4. 前記曲面部の外周面は前記仮想円筒形状の内周面に対応した円弧状に構成されている請求項に記載の半導体レーザ装置搭載用フレーム。
  5. 前記平面部および曲面部は、金属材料で構成されている請求項1〜のいずれかに記載の半導体レーザ装置搭載用フレーム。
  6. 前記平面部および曲面部は、可撓性を有する金属材料で構成されている請求項に記載の半導体レーザ装置搭載用フレーム。
  7. 前記平面部は、前記所定幅の矩形形状または正方形状である請求項に記載の半導体レーザ装置搭載用フレーム。
  8. 前記平面部および曲面部は、金属材料であり、前記半導体レーザ素子からの熱を放熱する放熱部である請求項に記載の半導体レーザ装置搭載用フレーム。
  9. 前記平面部および曲面部は、形状記憶合金で構成されている請求項1〜のいずれかに記載の半導体レーザ装置搭載用フレーム。
  10. 請求項1〜のいずれか1項に記載の半導体レーザ装置搭載用フレームの平面部に、前記半導体レーザ素子の発光点が前記仮想円筒形状の中心軸上または該中心軸近傍に位置するように、該半導体レーザ素子が搭載されているかまたは、該半導体レーザ素子が設けられたサブマウント部が搭載されている半導体レーザ装置。
  11. 前記半導体レーザ素子は赤色レーザ素子および情報書き込み用高出力レーザ素子のいずれかである請求項10に記載の半導体レーザ装置。
  12. 請求項10に記載の半導体レーザ装置を製造する半導体レーザ装置の製造方法であって、
    前記半導体レーザ装置搭載用フレームの平面部となる所定部分上に半導体レーザ素子を搭載するかまたは、該半導体レーザ素子が設けられたサブマウント部を搭載する工程と、
    該平面部の一方端および他方端の少なくともいずれかに連設された曲面部となる所定部分を、その外周面が前記仮想円筒形状の内周面に沿う形状に加工することにより該曲面部を形成する工程とを有する半導体レーザ装置の製造方法。
  13. 請求項10に記載の半導体レーザ装置を製造する半導体レーザ装置の製造方法であって、
    形状記憶合金を材質とする半導体レーザ装置搭載用フレームの所定部分を、その外周面が前記仮想円筒形状の内周面に沿う形状に加工して前記曲面部を形成し、該曲面部を加熱することにより形状記憶合金に形状を記憶させる工程と、
    加工した曲面部を平板状に戻し、前記平面部となる所定部分上に該半導体レーザ素子を搭載するかまたは、該半導体レーザ素子が設けられたサブマウント部を搭載する工程と、
    該半導体レーザ装置搭載用フレームを加熱して形状記憶合金の記憶形状に変形させる工程とを有する半導体レーザ装置の製造方法。
  14. 前記曲面部を形成する工程は、該曲面部の外周面が前記仮想円筒形状の内周面に沿って圧接するように外径寸法が該仮想円筒形状の内径寸法よりも大きい寸法に加工する請求項12または13に記載の半導体レーザ装置の製造方法。
  15. 請求項10に記載の半導体レーザ装置における半導体レーザ装置搭載用フレームの曲面部が前記仮想円筒形状に対応した金属製円筒状保持部内に嵌め込まれ、前記半導体レーザ素子からのレーザ光を用いて、情報記録媒体に光学的に情報を記録可能とし、また情報記録媒体から光学的に情報を再生可能とする光ピックアップ装置。
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