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JP3847075B2 - アクチュエータ - Google Patents
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、入力信号に応じて作動軸を進退させるアクチュエータに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、自動車の自動変速機の内部には、図4に示すようなアクチュエータ101が配設されていた。
【0003】
該アクチュエータ101のケーシング111内には、駆動部112が設けられており、該駆動部112は、コイル113と該コイル113内に配設されたローター114とにより構成されている。該ローター114は、ベアリング115を介して前記ケーシング111に支持されており、その基部には、永久磁石116が設けられている。これにより、前記コイル113からの磁力を受けて回転するように構成されている。
【0004】
このローター114からは、シャフト121が延出しており、該シャフト121の側面には、雄ねじ122が形成されている。このシャフト121には、作動軸としてのレバー123の基部が外嵌した状態で取り付けられており、該レバー123の内側面には、前記雄ねじ122に螺合した雌ねじ124が形成されている。前記レバー123の側面には、溝部125が形成されており、該溝部125がケーシング111に形成された図外の係止部に摺動自在に係止され、回転が規制されるように構成されている。
【0005】
これにより、前記コイル113への通電を制御することによって、前記レバー123をケーシング111から突出及び後退できるように構成されている。
【0006】
前記ケーシング111の側面には、前記レバー123が内嵌する内部空間131を外部に連通する開口部132が設けられており、前記レバー123が進退する際の前記内部空間131の容積変化に応じて、内部空間131と外部との間でオイルが通流できるように構成されている。そして、前記開口部132には、メッシュフィルタ133が設けられており、前記オイルに含まれる鉄粉などのコンタミの内部空間131への進入を防止できるように構成されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述したアクチュエータ101にあっては、メッシュフィルタ133による透過面積以下のコンタミの進入を防止することができず、進入した鉄系のコンタミが内部の永久磁石116に付着し、レバー123の駆動力を低下させるという問題があった。
【0008】
図5は、永久磁石116へのコンタミの付着量とレバー123の推進力との関係を示す図141であり、この図141からも明らかなように、永久磁石116へのコンタミの付着量が増加するに従って、レバー123の推進力が低下することが解る。
【0009】
本発明は、このような従来の課題に鑑みてなされたものであり、内部へのコンタミの進入を防止することができるアクチュエータを提供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために本発明のアクチュエータにあっては、入力信号に応じて回転するローターを回動し、ケーシングから延出した作動軸の突出量を可変するアクチュエータにおいて、前記作動軸を、前記ローター及び前記ケーシングに挿通して前端部及び後端部を前記ケーシングから突出可能に構成し、前記前端部の突出量の増加に比例して前記後端部の突出量が減少するように構成するとともに、前記作動軸の後部の周面に、前記ローターに形成された雌ねじ部に螺合する雄ねじ部を形成し、かつ前記作動軸の前部に、前記ケーシングに摺動自在に係合して当該作動軸の軸方向への移動を許容しつつ回転を規制する断面形状の回転規制部を形成する一方、該回転規制部の断面積が、前記雄ねじ部における有効径の仮想円の断面積と略同面積となるように前記断面形状を形成した。
【0011】
すなわち、このアクチュエータを自動変速機等、オイル内に配置して作動する際には、入力信号を制御してローターを回動し、回転が規制された作動軸の突出量を可変する。このとき、この作動軸は、ケーシングより突出した前端部の突出量の増加に比例して前記後端部の突出量が減少するように構成されており、作動軸の前端部が延出することによって減少したケーシング内の容積は、作動軸の後端部が内側へ入り込むことによって補われる。これにより、ケーシング内の容積変化が防止される。
【0013】
また、作動軸の前端部が延出することによって減少するケーシング内の容積と、作動軸の後端部が内側へ入り込むことによって増加する容積とを、略同容積にすることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態を図に従って説明する。図1は、本実施の形態にかかるアクチュエータ1を示す断面図であり、該アクチュエータ1は、自動車の自動変速機の内部に配設され、自動変速機内の油圧の制御に利用される。
【0015】
このアクチュエータ1のケーシング11内には、駆動部12が設けられており、該駆動部12は、コイル13と該コイル13の内側に配設されたローター14により構成されている。前記ケーシング11の側部には、コネクタ接続部15が設けられており、前記コイル13は、このコネクタ接続部15の電極16に接続されている。
【0016】
前記ローター14は、前部ベアリング21及び後部ベアリング22を介して前記ケーシング11に回動自在に支持されており、その中間部には、永久磁石23が外嵌した状態で設けられている。これにより、前記コネクタ接続部15の電極16に供給される信号を制御することで、前記コイル13から発生する磁力を可変して、前記永久磁石23を備えた前記ローター14の回転を制御できるように構成されている。
【0017】
このローター14には、中空部31が形成されており、該中空部31には、作動軸としてのレバー32が挿通されている。前記ケーシング11の前端及び後端には、前記レバー32が挿通する前部挿通孔33及び後部挿通孔34が設けられており、前記レバー32は、これら挿通孔33,34を介して前端部及び後端部をケーシング11から突出できるように構成されている。これにより、当該アクチュエータ1は、前記レバー32のケーシング11からの前端部の突出量の増加に比例して、後端部の突出量を減少できるように構成されている。
【0018】
前記レバー32の中心41を境とした後部側の周面には、雄ねじ部42が形成されており、前記ローター14の後端部の内側面には、前記雄ねじ部42に螺合する雌ねじ部43が形成されている。また、前記レバー32の前記中心41を境とした前部側の周面には、図2の(a)に示すように、円柱の一部が欠損されてなる平面部44が形成されており、レバー32前部には、断面D字状の回転規制部45が形成されている。
【0019】
このレバー32の前端部が挿通する前記前部挿通孔33は、前記レバー32の前記平面部44に摺接する直線状の弦部51が形成されており、前記回転規制部45に適合した断面D字状に形成されている。これにより、前記レバー32の回転規制部45は、前記平面部44が前記前部挿通孔33の弦部51に摺動自在に係合することで、当該レバー32の軸方向への移動が許容されつつ回転が規制されるように構成されている。
【0020】
また、前記ローター14の前端部には、図1に示しように、前記レバー32をガイドするガイド部61が設けられており、該ガイド部61には、前記レバー32の平面部44に摺接するストッパ62が設けられている。これにより、前記ローター14を回転制御することによって、図1中C側に示すように、前記レバー32の中心41が前記ローター14の雌ねじ部42に当接するまで、当該レバー32を後方へ後退できるとともに、図1中D側に示すように、前記レバー32の中心41が、前記ストッパ62に当接するまで、当該レバー32を前方へ突出できるように構成されている。
【0021】
そして、前記回転規制部45における断面積は、図2の(b)に示すように、前記レバー32の雄ねじ部42における有効径の仮想円71の断面積と略同面積となるように、その断面形状が形成されている。
【0022】
以上の構成にかかる本実施の形態において、このアクチュエータ1を自動変速機におけるオイル内で作動する際には、コネクタ接続部15の電極16に供給する信号を制御する。すると、コイル13から発生する磁力によって、永久磁石23を備えたローター14が回動し、回転規制部45によって回転が規制されたレバー32を軸方向に移動してケーシング11からの突出量を可変する。
【0023】
このとき、このレバー32は、ケーシング11より突出した前端部の突出量の増加に比例して、後端部の突出量が減少するように構成されており、レバー32の前端部が延出することによって減少したケーシング11内の容積は、レバー32の後端部がケーシング11内に入り込むことによって補われる。これにより、ケーシング11内の容積変化を防止することができ、ケーシング11内の圧力変化を抑制することができる。
【0024】
したがって、作動時にケーシング11内部に圧力変化が生じる従来と比較して、圧力変化を調整する為の開口部、及び該開口部に設けるメッシュフィルタが不要となる。また、前記圧力変化を抑制することで、ケーシング11内部へのオイルに混入したコンタミの進入を防止することができる。このため、鉄系のコンタミが内部の永久磁石23に付着した際に生じ得るレバー32の駆動力の低下を防止することができる。
【0025】
さらに、本実施の形態にあっては、前記ケーシング11より前方に突出する前記回転規制部45の断面積が、ケーシング11より後方に突出する前記雄ねじ部42における有効径の仮想円71の断面積と略同面積となるように、前記回転規制部45の断面形状が設定されている。このため、前記レバー32の前端部が延出することによって減少するケーシング11内の容積と、レバー32の後端部が内側へ入り込むことによって増加する容積とを、ほぼ同じ容積にすることができる。これにより、前記ケーシング11内の圧力変化を、確実に防止することができるので、前述したコンタミの進入防止効果の向上に寄与することができる。
【0026】
図3は、前記レバー32を後退させた状態から突出させた際のケーシング11内部の圧力変化を示す図であり、本実施の形態のアクチュエータ1での圧力変化81と、従来のアクチュエータでの圧力変化82とが示されている。この図からも明らかなように、本実施の形態におけるアクチュエータ1においては、内部の圧力変化が大幅に抑制されている。
【0027】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の請求項1のアクチュエータにおいては、オイル内で作動軸を作動させた場合であっても、ケーシング内での容積変化を防止することができ、ケーシング内の圧力変化を抑制することができる。これにより、作動時に内部に圧力変化が生じる従来と比較して、圧力変化を調整する為の開口部、及び該開口部に設けるメッシュフィルタが不要となる。また、前記圧力変化を抑制することによって、ケーシング内部へのコンタミの進入を防止することができるため、鉄系のコンタミが内部の永久磁石に付着した際に生じ得る作動軸の駆動力の低下を防止することができる。
【0028】
また、作動軸の前端部が延出することによって減少するケーシング内の容積と、作動軸の後端部が内側へ入り込むことによって増加する容積とを、略同容積にすることができる。よって、前記ケーシング内の圧力変化を、確実に防止することができ、前述した効果の向上に寄与することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一形態を示す断面図である。
【図2】(a)は、図1のA−A断面図であり、(b)は、図1のB−B断面図である。
【図3】同実施の形態のレバー作動時のケーシング内部の圧力変化を示す図である。
【図4】従来のアクチュエータを示す断面図である。
【図5】同従来例における永久磁石へのコンタミの付着量とレバーの推進力との関係を示す図である。
【符号の説明】
1 アクチュエータ
11 ケーシング
14 ローター
32 レバー(作動軸)
42 雄ねじ部
43 雌ねじ部
45 回転規制部

Claims (1)

  1. 入力信号に応じて回転するローターを回動し、ケーシングから延出した作動軸の突出量を可変するアクチュエータにおいて、
    前記作動軸を、前記ローター及び前記ケーシングに挿通して前端部及び後端部を前記ケーシングから突出可能に構成し、前記前端部の突出量の増加に比例して前記後端部の突出量が減少するように構成するとともに、前記作動軸の後部の周面に、前記ローターに形成された雌ねじ部に螺合する雄ねじ部を形成し、かつ前記作動軸の前部に、前記ケーシングに摺動自在に係合して当該作動軸の軸方向への移動を許容しつつ回転を規制する断面形状の回転規制部を形成する一方、
    該回転規制部の断面積が、前記雄ねじ部における有効径の仮想円の断面積と略同面積となるように前記断面形状を形成したことを特徴とするアクチュエータ。
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