JP3847155B2 - ストロボ内蔵カメラ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はストロボ内蔵カメラに関し、詳しくはメインコンデンサを低電流又は高電流で充電する充電回路を備えたカメラに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
最近の写真カメラやデジタル(スチル)カメラの多くにはストロボが内蔵されている。電源スイッチを投入すると、一般にカメラは標準モードで立ち上がり、ストロボは低輝度自動発光モードに設定される。そして、ストロボの発光準備が早く完了するように、電源スイッチの投入直後から充電回路を作動させメインコンデンサに充電を行い、また同様の理由から撮影直後にも即座にメインコンデンサへの充電を開始させるようにしている。
【0003】
一方、メインコンデンサへの充電が開始された直後には大電流が消費され、内蔵電池の電圧降下も大きくなる。これに伴って、カメラに内蔵されている他の回路負荷に対して充分な電力の供給を行うことができなくなり誤動作を生じさせるおそれがある。こうした事態を避けるために、例えば写真カメラではフイルム給送中にストロボの充電を一時停止させるなどの手法がとられることもある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ストロボの充電を完全に中断してしまうと次回のストロボ撮影までの待機時間、すなわちサイクルタイムが長くなる欠点が生じる。また、これまでのカメラの中には、メインコンデンサへの充電が完了すると自動的に充電が停止し、そして充電電圧が規定レベル以下まで降下したときや、充電完了後に一定時間が経過すると自動的に充電開始信号を発生させ、充電を再開するようにしたものがあるが、ストロボを発光禁止モードに切り替えた状態であっても同様に充電を再開させている。このため、ストロボを使用せずに撮影を行おうとした場合であっても、充電再開直後の電圧降下により連続的に撮影ができなくなるなどの不都合があった。
【0005】
さらに、カメラの電源スイッチを投入した直後には、レンズバリアの開放,沈胴状態にあるレンズ鏡筒の繰出しのためにモータが駆動されるほか、デジタルカメラではCCDイメージセンサや液晶ディスプレイの起動などの撮影準備動作が行われている。したがって、電源スイッチの投入直後に大電流を消費するメインコンデンサへの充電処理を行うと、内蔵電池の電圧降下により撮影準備動作に時間がかかってしまうという弊害もある。
【0006】
本発明は上述した問題を解決するためになされたもので、電源スイッチの投入直後やストロボを発光禁止モードに設定した状態でメインコンデンサに充電を開始させても内蔵電池に大きな負担をかけないようにし、しかもストロボのサイクルタイムもできるだけ短くすることができるようにしたカメラを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するにあたり、本発明のストロボ内蔵カメラは、電源スイッチの投入により内蔵電池からの給電を受けてストロボ発光用のメインコンデンサに充電を行う充電回路を備え、前記充電回路は充電電流を高電流又は低電流に切り替える電流切り替え手段を備え、電源スイッチの投入時及びストロボの発光を禁止する発光禁止モードの設定時に、低電流でメインコンデンサを充電することを特徴とする。電源スイッチを投入してメインコンデンサへの充電が開始された際、充電電流を低くして電圧降下の発生を抑え、他の回路負荷に対しても十分な給電を可能とすることでカメラの動作不良を防止する。
【0008】
前記電流切り替え手段は、前記発光禁止モードが設定されていない場合に、電源スイッチを投入してから一定時間の経過後に充電電流を低電流から高電流に切り替えることを特徴とする。電源スイッチの投入後、一定時間が経過してカメラ内の各装置が安定して駆動を開始した後に、充電電流を低電流から高電流に切り替え、充電待機時間をなるべく短くする。
【0009】
前記電流切り替え手段は、電流リミッタを備えており、カメラの電源回路から前記電流リミッタを通して前記充電電流を高電流と低電流に切り替えることを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】
図1及び図2に示すデジタルカメラ1は、カメラボディ2の前面に、撮影レンズ3を保持した沈胴式のレンズ鏡筒4が設けられている。撮影レンズ3の背後にはCCDイメージセンサが配置されている。また、赤目防止ランプ5、光学ファインダ6、オートストロボ用センサ7が設けられている。
【0011】
カメラボディ2の上面には、ポップアップ式のストロボ発光部8、機能ダイヤル9が設けられている。ストロボ発光部8は、カメラボディ2の側面に設けられたポップアップボタン10を押すことでポップアップし、ストロボ撮影が終了した際は手動で元の位置に収納される。機能ダイヤル9は、遠距離撮影、近距離撮影、屋内撮影などの規定の撮影パターンに応じた諸設定を切替える際に操作される。機能ダイヤル9は、その中心部にレリーズボタン11が設けられている。
【0012】
カメラボディ2の側面にメモリカードスロット12が設けられ、撮影した被写体の画像データを記憶するメモリカードが差し込まれる。また、コネクタ13が設けられ、パーソナルコンピュータやプリンタなどの周辺機器に接続することができる。グリップ部14は、その内部が電池室となっており、デジタルカメラ1の電源用電池が装填される。
【0013】
カメラボディ2の背面には、操作入力パネル15と、その下にフルカラー表示が可能な液晶ディスプレイ16が設けられている。電源スイッチ17は、モード切替レバー18の中心に設けられている。モード切替レバー18は、撮像モードと再生モードとを切替える際に使用される。液晶ディスプレイ16は、撮像モードの際にCCDセンサに結像した被写体像が連続的に表示され、再生モード時にはメモリカードに記憶された画像を再生表示する。
【0014】
円形に配列された十字キー20は、露出調整や解像度の設定を手動で行うためのもので、各種の設定状況は、モノクロ表示の液晶パネル22で確認することができる。
【0015】
図3において、電源スイッチ17の投入がCPU26に検知されると、グリップ部14内部の電池室に格納された内蔵電池25は、電源回路27に給電を行う。各負荷回路ユニット28は、CPU26の制御によって電源回路27から電力の供給を受けるとともに、その駆動が制御される。
【0016】
デジタルカメラ1のストロボ装置は、キセノン管29を備えたストロボ発光部8、ストロボ充電回路30、タイマー回路31とで構成されている。ストロボ充電回路30は、高圧充電されるメインコンデンサ32、内蔵電池25の電圧を昇圧する昇圧回路33、昇圧回路33に流れる電流値を制限する電流リミッタ34、ストロボ発光を誘導するトリガ回路35、メインコンデンサ32が所定充電電圧に達したことを検知する充電電圧検知回路36とからなる。
【0017】
電流リミッタ34は、CPU26からの制御信号によりオンとオフとが切り替えられ、ストロボ充電回路30に流れる電流値を高電流と低電流の2段階で切り替える。電流リミッタ34がオフの時には、ストロボ充電回路30に高電流が流れ、電流リミッタ34がオンの時には、高電流の半分以下、例えば30%程度の大きさの低電流が流れる。
【0018】
トリガ回路35は、ストロボ発光部8のポップアップ時に、レリーズボタン11の押下操作に応答してトリガ放電を起こし、ストロボ放電を誘導する。トリガ放電は、CPU26から出力されるトリガ信号により発生する。トリガ放電によりキセノン管29内にメインコンデンサ32の充電電荷が流れ、ストロボ発光が行われる。一方、ストロボ発光部8の収納時には、ストロボ発光禁止モードが作動して、レリーズボタン11を操作してもCPU28からはトリガ信号が送られず、ストロボが発光しない。
【0019】
タイマー回路31は、切替タイマー37と、充電タイマー38とからなる。切替タイマー37は、電源スイッチ17の投入時に電流リミッタ34をオンさせる時間をカウントする。充電タイマー38は、充電電圧検知回路36により充電完了が検知された直後からカウントを開始し、ストロボ発光が行われずに5分程度の一定時間が経過するとCPU26に信号を送り、ストロボ充電回路30を再度起動させる。
【0020】
回路負荷ユニット28は、CCDイメージセンサ39、液晶ディスプレイ16等の電力を消費する主要部品を表す。CCDイメージセンサ39は、撮影レンズ3の背面に設けられ、被写体の光学像を画素単位で赤、緑、青に分光する微小なカラーフィルタがマトリクス状に配列されている。また、各カラーフィルタに対応してフォトダイオードが設けられ、画素ごとに検出された光学像が撮像信号として画像データ処理回路40に出力される。
【0021】
画像データ処理回路40では、出力された撮像信号を適度なレベルに増幅し、デジタル変換した後に、ホワイトバランス調節やガンマ補正等の信号処理を行って画像データを作成する。この画像データは、液晶ディスプレイ16に送られると、被写体画像として表示される。
【0022】
メモリ制御回路41は、レリーズボタン3の操作によって撮影された被写体の画像データを一時的に格納し、装填されたメモリカードに画像データを転送する。また、メモリカードから画像データを読み出すときに駆動される。
【0023】
バリアモータ42は、電源スイッチ17がオフの時、撮影レンズ3を保護する図示しないレンズバリアの開閉を行うためのモータであり、鏡筒モータ43は、レンズ鏡筒4の繰出しや沈胴動作の際に駆動されるモータである。
【0024】
ポップアップ検出スイッチ44は、ストロボ発光部8のポップアップ状態を検出する。また、ストロボ発光部8の収納時には、CPU26に発光禁止信号を送り、デジタルカメラ1をストロボ発光禁止モードに設定する。
【0025】
次に、図4ないし図6を用いて本発明の作用を説明する。電源スイッチ17が投入されるとCPU26が電源回路27をオンさせる。これと同時にCPU26は、切替えタイマー35に作動信号を出力して切替タイマー35のカウントを開始させるとともに、電流リミッタ34をオンさせる。
【0026】
電源回路27のオンにより、CCDイメージセンサ39やバリアモータ40などが起動し始め、CPU26から電源回路27には充電開始信号が出力される。電源回路27は、ストロボ充電回路30に給電を行い、メインコンデンサ32の充電処理が開始される。このとき、電流リミッタ34が作動して充電処理が低電流で行われ、内蔵電池25の電圧降下が抑えられる。これにより、バリアモータ42及び鏡筒モータ43の駆動や、CCDイメージセンサ39の起動などの撮影準備動作が安定して行われる。撮影準備動作に費やされる2秒程度の時間が経過した後、切替えタイマー37のカウントが終了する。このように、切替えタイマー37の作動時間T1は、撮影準備動作に必要な時間より僅かに長く設定されている。
【0027】
切替えタイマー37のカウントが終了した後、ストロボ発光部8をポップアップさせると、電流リミッタ34がオフにされ、ストロボ充電回路30には、高電流が流れて高速充電が行われる。一方、ストロボ発光部8が収納された状態で発光禁止モードとなっていれば、切替えタイマー37の作動が終了しても、引き続き電流リミッタ34はオンの状態が保たれ、低電流での充電処理が行われる。発光禁止モードの作動及び解除への移行は、ポップアップ検出スイッチ44により常時監視される。なお、電源投入時には、切替えタイマー37のカウントが終了するまで電流リミッタのオン状態が保たれ、切替えタイマー37のカウント中に発光禁止モードが解除されても高速充電は行われない。
【0028】
高電流あるいは低電流での充電処理が行われ、メインコンデンサ32の充電電圧が規定レベルに達すると、充電電圧検知回路36から充電完了検知信号が出力される。電源回路27は、ストロボ充電回路30への給電を遮断し、CPU26は、充電タイマー38を作動させる作動信号を出力する。充電タイマー38は、電源スイッチ17の切断や、撮影が行われるたびにリセットされる。撮影や電源スイッチ17の切断が行われないまま充電タイマー38が5分間のカウントを行うと、CPU26から電源回路27に充電開始信号が送られ、充電処理が再開される。
【0029】
このように、タイマー回路31と電流リミッタ34を備えることにより、電源スイッチ17の投入初期の立ち上がり動作が正常に行われ、その後は、発光禁止モードの作動状態と解除状態を検知して、低電流もしくは高電流での充電処理が行われる。
【0030】
次に撮影後の電気的な動作の流れについて説明する。レリーズボタン11の操作によって被写体が撮像され、メモリ制御回路41を通じて、メモリカードに画像データが書き込まれる。
【0031】
ここでストロボ撮影を行っていた場合、ストロボ発光部8がポップアップしているため、電流リミッタ34はオフとなっており、高速充電が行われる。この高速充電処理の途中で、ストロボ発光部8を収納すると、電流リミッタ34が作動し、低電流での低速充電に移行して充電処理が引き続き行われる。
【0032】
一方、ストロボ撮影をしていない場合、充電タイマー38のカウントが終了す前であれば、ストロボ発光部8をポップアップさせた時に、高電流での充電処理が開始される。メインコンデンサ32は電源投入時から予め充電処理が行われているため、自然放電で低下した分の電圧が補われるだけであるため、充電処理は直ちに終了する。
【0033】
このように、デジタルカメラ1は、撮影後のストロボ発光部8の状態により充電処理の流れが異なる。すなわち、発光禁止モードの作動あるいは解除の状態によって、充電電流の大きさが高,低の2段階に適宜切り替わる。これにより、ストロボ撮影の要否に応じて、高速充電を行わせてストロボの充電待機時間を極力短縮したり、低速充電を行わせることで内蔵電池25の負担を抑えて長持ちさせるようにすることが可能となる。
【0034】
充電処理が完了すると、充電電圧検知回路36から充電完了検知信号が出力され、ストロボ充電回路30への給電が遮断されるとともに充電タイマー38が作動する。
【0035】
なお、本発明は上記実施形態のように、タイマー回路31や電流リミッタ34による充電電流の切替え制御をCPU26によって行わせるようにしているが、これに限られず、例えば、発光禁止モードの状態を検知する信号から、充電電流を直接切替えられるようにしてもよい。また、本発明は、ポップアップ式のストロボを備えたカメラのみならず、ストロボ撮影の可否をボタン操作で設定できるようにしたカメラに用いることも可能である。また、デジタルカメラだけでなく、銀塩フイルムを用いる写真カメラに適用することも効果的である。
【0036】
【発明の効果】
以上のように、本発明のストロボ内蔵カメラによれば、電源スイッチの投入時とストロボの発光禁止モードに設定した時には、充電電流を低く抑えた低電流でメインコンデンサへの充電を開始させるから、カメラの立ち上がり時間が長くなることや、立ち上がり動作に不良が起きることがなくなる。ストロボ不使用時には高速充電を行わないようにしてその回数を減らし、内蔵電池の負担を抑えて長持ちさせることが可能となる。
【0037】
この電流切替手段は、電源スイッチが投入されてから一定時間が経過した後に充電電流を低電流から高電流に切り替えるためにタイマー回路で制御されるようにしているので、カメラが正常に起動した後は、高速充電を行ってストロボの充電待機時間を極力短くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施したデジタルカメラの前面側の様子を表す図である。
【図2】本発明を実施したデジタルカメラの背面側の様子を表す図である。
【図3】実施形態であるデジタルカメラの電気的構成を表すブロック図である。
【図4】デジタルカメラ内の電気的な処理の流れを示すタイムチャートである。
【図5】電源投入時における電気的な処理の流れを表すフローチャートである。
【図6】撮影動作後における電気的な処理の流れを表すフローチャートである。
【符号の説明】
1 デジタルカメラ
8 ストロボ発光窓
11 レリーズボタン
16 液晶ディスプレイ
17 電源スイッチ
25 内蔵電池
26 CPU
28 負荷回路ユニット
30 ストロボ充電回路
31 タイマー回路
32 メインコンデンサ
34 電流リミッタ
44 ポップアップ検出スイッチ
Claims (3)
- 電源スイッチの投入により内蔵電池からの給電を受けてストロボ発光用のメインコンデンサに充電を行う充電回路を備えたストロボ内蔵カメラにおいて、
前記充電回路は充電電流を高電流又は低電流に切り替える電流切り替え手段を備え、
前記充電回路は、電源スイッチの投入時及びストロボの発光を禁止する発光禁止モードの設定時に、低電流でメインコンデンサを充電することを特徴とするストロボ内蔵カメラ。 - 前記電流切り替え手段は、前記発光禁止モードが設定されていない場合に、電源スイッチを投入してから一定時間の経過後に充電電流を低電流から高電流に切り替えることを特徴とする請求項1記載のストロボ内蔵カメラ。
- 前記電流切り替え手段は、電流リミッタを備えており、カメラの電源回路から前記電流リミッタを通して前記充電電流を高電流又は低電流に切り替えることを特徴とする請求項1又は2に記載のストロボ内蔵カメラ。
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