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JP3853352B2 - コンバインにおける前処理装置 - Google Patents
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この発明はコンバインにおける前処理装置に関する。
従来、コンバインにおいては、エンジンからの出力を走行伝動系と穀稈搬送を含む前処理部ヘの前処理伝動系とに分岐出力し、かつ走行装置駆動用の走行変速機と前処理部駆動用の前処理変速機とを連動させて、走行速度の変化に連動して前処理部の駆動速度も変更するように速度連動手段を前処理制御装置に設けたものが知られている。
そして、上記構成のものでは、エンジンからの出力を走行伝動系と前処理伝動系に分岐する駆動構造とした上で、走行変速機の変速後の駆動速度を検出し、この駆動速度の検出情報に基づいて、前処理変速機を変速操作するアクチュエータを制御することにより、走行速度に連動させて同調した速度で前処理部を駆動する標準速制御と、前処理部の駆動速度を走行速度の変化に関わらず一定に保持する定速制御とを切換可能に備えて、機体走行中は、その走行速度に連動する安定した穀稈搬送を保持し、また機体走行を停止した場合には、走行変速機と前処理変速機との連動を切り離して前処理部の穀稈搬送を継続する、いわゆる強制掻込み動作が行えるようになっている(例えば、特許文献1参照。)
特開2003−164214号公報
本発明はコンバインの走行速度と前処理速度との連繋動作をより一層操作性良く、かつ正確に行うことができるコンバインにおける前処理装置を提供することを課題とするものである。
上記課題を解決するため、本発明が採用した第1の技術的手段は、前処理部の駆動速度を、走行速度が大きい時は大きく、走行速度が小さい時は小さくなるように連動する標準速モードと、走行速度が大きい時は大きく、走行速度が小さい時は小さくなるように連動すると共に、前記標準速モードに比して前処理部の駆動速度を増加させた倒伏モードと、走行速度の変化に関わらず一定に保持する定速モードとを設けると共に、前記標準速モードと倒伏モードとを切換可能なモード切換スイッチ(9b)と、前記標準速モード又は倒伏モードと、前記定速モードとを切換可能な切換手段(9a)を設け、前記切換手段(9a)による切換を、モード切換スイッチ(9b)による切換より優先させて、前記モード切換スイッチ(9b)が標準速モード又は倒伏モードのどちらに切り換わっていても、前記切換手段(9a)を定速モードに切り換えた場合は、前処理部の駆動速度が一定に保持される、ことを特徴とする。
また、第2の技術的手段として、走行速度を変速する主変速レバー(10)を運転席(8)の側方前方に設け、モード切換スイッチ(9b)を前記主変速レバー(10)の後面に設けた、ことを特徴とする。
本発明の実施の形態を、添付図面に基づいて詳細に説明する。
図1および図2において、1はコンバインであり、該コンバイン1は前部に前処理部2を昇降自在に備えた機体フレーム3に、左右のクローラ走行装置4、4を設けると共に、上記機体フレーム3上には運転キャビン5の他に、図示しない脱穀部、グレンタンク6、排出オーガ7等が載置固定されてコンバイン1が構成されている。
上記運転キャビン5内に設けた運転席8の左方には、後述するモーメンタリスイッチからなる強制掻込みスイッチ9aと倒伏スイッチ9bを把持部10aに備えた主変速レバー10が設けられ、また同主変速レバー10より更に遠方の左方位置には副変速レバー11が設けられており、当該各レバー10、11の組み合わせ変速操作により機体走行を行うようになっている。
また、コンバイン1の動力伝動構成について説明すると、図3に示すように、エンジン12の駆動軸12aには出力取り出し用の2つのプーリ13、14が取り付けられており、上記エンジン12からの駆動力は、プーリ13を介して走行用HST15に伝達する走行伝動系Aと、プーリ14を介して扱胴入力軸16に伝達する前処理伝動系Bとに分岐出力されると共に、上記HST15を備える走行トランスミッション17から左右の走行装置用の駆動力がそれぞれ変速出力されて、機体直進時の変速走行および左右方向への回向を行い、また、上記プーリ14と扱胴入力軸16に取り付けられたプーリ18との間には駆動力伝達用のベルト19が巻回されており、該ベルト19の巻回中途部位に設けられたテンションクラッチ構造をなす脱穀クラッチ20を介して前処理伝動系Bに伝達する駆動力の断接を行うように構成されている。
そして上記前処理伝動系Bへの駆動力は、扱胴入力軸16、プーリ21を介して作業機トランスミッション22を構成する作業機HST23の入力プーリ24に伝達され、当該作業機トランスミッション22からの駆動力は、前処理部2ヘの伝動系B1と、脱穀フィードチェーン25ヘの伝動系B2に分岐して出力されるようになっている。
上記作業機トランスミッション22は、前処理部2ヘの駆動力出力用の前処理出力軸26と、脱穀フィードチェーン25への駆動力出力用のフィードチェーン出力軸27の2つの出力軸を有して構成されていると共に、上記脱穀フィードチェーン25はフィードチェーン出力軸27の端部側に設けられたスプロケット28を介して駆動され、また、扱胴29は扱胴入力軸16からベベルギヤ30を介して駆動されている。
一方、前記前処理部2は、刈刃装置31、引起装置32、扱深搬送体33等を備え、前処理部2ヘの駆動力の伝動は、前処理部2側の駆動力の入力軸34に取り付けられたプーリ35と、前述の前処理出力軸26に取り付けられたプーリ36との間に巻き掛けられた伝動用のベルト37を介して行われると共に、上記入力軸34に駆動力を入力する前処理部2ヘの伝動系B1は、上記各機構が該駆動力の回転数(速度)に応じた駆動速度によって駆動される構造となっており、また上記ベルト37の中途部位には入力軸34ヘの駆動力の伝動を断接するテンションクラッチ構造の刈取クラッチ38が備えられ、運転席に設けた図示しない刈取クラッチスイッチの入切り操作で断接を行うようになっている。
次に、上記した走行伝動系Aと、前処理部2ヘの伝動系B1および脱穀フィードチェーン25ヘの伝動系B2を含む前処理伝動系Bの制御構成について説明する。
まず上記各伝動系A、B(B1、B2)に駆動力を出力するエンジン12の駆動軸12aには、当該エンジン12の回転数を検出するエンジン回転センサS1が取り付けられており、この駆動軸12aから走行トランスミッション17の走行用HST15に伝達された駆動力は、走行伝動系Aに設けた主変速レバー10と副変速機構39を介して副変速出力軸40から左右の走行装置(図示せず)に出力されて、機体の走行速度の変速が行われるが、上記副変速出力軸40にはトランスミッション回転検出センサS2が取り付けられて、当該副変速出力軸40の回転数(走行速度)を検出するようになっており、また上記主変速レバー10の基端部には、該レバー10の切換位置を検出する切換位置センサとしての主変速ポテンショメータP1が設けられている。
また、前処理伝動系Bを構成する作業機HST23のトラニオン軸(図示せず)には、斜板角を操作して当該作業機HST23の変速操作を行うアクチュエータとしてのモータM1が一体的に取り付けられていると共に、作業機トランスミッション22の前処理出力軸26には、該前処理出力軸26の回転数(前処理部2の駆動速度)を検出する搬送回転検出センサS3が設けられており、更に刈取クラッチ38には、該刈取クラッチ38の入り切りを操作する前処理クラッチモータM2が設けられており、該前処理クラッチモータM2による刈取クラッチ38の入り切りを自動制御するように構成されている。
更に、上記各センサS2、S3と前記主変速レバー10に設けた強制掻込みスイッチ9aおよび倒伏スイッチ9bは、図4に示すように、制御部41を介して前記作業機HST23の変速操作を行うモータM1を制御して前処理部2の搬送駆動制御を行うようになっている。なお、42は倒伏スイッチ9bをONした際に点灯する倒伏ランプである。
すなわち、図5に示すように、まずトランスミッション回転検出センサS2による検出情報のデータ読み込みが行われ、次いで搬送回転検出センサS3による検出情報のデータ読み込みが行われる。その後、強制掻込みスイッチ9aがONかOFFかの判断がなされ、図6に示すように、当該強制掻込みスイッチ9aがON状態に押圧されている間は、走行速度の変化に関わらず、前処理部2の駆動速度(前処理回転数R)を変速操作する作業機HST23が一定に保持され(定速モード設定)、強制掻込みスイッチ9aを離すと自動的に次段の前処理部2の駆動速度が走行速度に連動する駆動制御となり、倒伏スイッチ9bのON・OFFの判断に移行する。
そして上記倒伏スイッチ9bがOFF状態であるときには通常の連動駆動が行われ(標準速モード設定)、同スイッチ9bがON状態に押圧されていれば、標準速モードに比して前処理部2の駆動速度が増速された倒伏モード設定に切り換えられることになる。
したがって、コンバイン1の通常作業走行において、頻繁に操作する主変速レバー10を把持しているのみで、刈取脱穀作業に関する操作を、従来のように別の部位に設けた操作部にいちいち手を伸ばすことなく行うことができ、レバー操作に対する誤操作を未然に防止して機体走行に伴う刈取脱穀作業の安全性を確保することができる。
(a)はコンバインの全体側面図である。(b)は同上運転キャビン内の要部斜視図である。 (a)は主変速レバーの要部正面図である。(b)は同上要部側面図である。 コンバインの動力伝動系統図である。 各センサおよびスイッチ類の接続制御図である。 搬送駆動制御のフローチャート図である。 前処理駆動速度と走行速度との関係を示すグラフ図である。
符号の説明
12 エンジン
10 主変速レバー
A 走行伝動系
2 前処理部
B 前処理伝動系
1 コンバイン
9a 強制掻込みスイッチ(切換手段)
9b 倒伏スイッチ(モード切換スイッチ)

Claims (2)

  1. 処理部の駆動速度を
    走行速度が大きい時は大きく、走行速度が小さい時は小さくなるように連動する標準速モードと、
    走行速度が大きい時は大きく、走行速度が小さい時は小さくなるように連動すると共に、前記標準速モードに比して前処理部の駆動速度を増加させた倒伏モードと、
    走行速度の変化に関わらず一定に保持する定速モードとを設けると共に、
    前記標準速モードと倒伏モードとを切換可能なモード切換スイッチ(9b)と、
    前記標準速モード又は倒伏モードと、前記定速モードとを切換可能な切換手段(9a)を設け
    前記切換手段(9a)による切換を、モード切換スイッチ(9b)による切換より優先させて、前記モード切換スイッチ(9b)が標準速モード又は倒伏モードのどちらに切り換わっていても、前記切換手段(9a)を定速モードに切り換えた場合は、前処理部の駆動速度が一定に保持される、
    ことを特徴とするコンバインにおける前処理装置。
  2. 走行速度を変速する主変速レバー(10)を運転席(8)の側方前方に設け、モード切換スイッチ(9b)を前記主変速レバー(10)の後面に設けた、
    ことを特徴とする請求項1記載のコンバインにおける前処理装置。
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